JP3818094B2 - 円形材の鍛造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、外面形状が円形の円形材の鍛造による製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
車輪、ギア、リングなどの外面形状が円形の鍛造製品は、外面形状が円形の素材をその軸方向に圧下する熱間鍛造を複数回おこなった後、必要により成形加工および熱処理をおこない、その後、機械加工により製品寸法に加工して製造される。例えば、鉄道用車輪を製造する場合は、円柱状の素材を加熱して、軸方向に圧下する第1の荒地成形工程により径方向の体積配分をおこない、次に、第2の荒地成形工程により車輪の概略の形状に成形された外形が円形の荒地とし、その後仕上圧延や仕上鍛造をおこなった後必要により熱処理を施し、その後機械加工により車輪とされる。また、リングなどの環状品は、荒地成形工程として素材をその軸方向に圧下する据込み鍛造をおこなって外形が円形の荒地とし、その後仕上圧延、仕上鍛造、機械加工などにより環状品とされる。
【0003】
前記の工程における鍛造による荒地成形では、鍛造加工中の被加工材の外周面を拘束する側壁が設けられていない金型(以下、開放型金型と表す)が用いられることが多い。開放型金型を用いれば、熱間鍛造の際に剥離するスケールの除去が容易であるという利点がある。しかし、開放型金型を用いると、被加工材の外周面が拘束されない状態で鍛造が終了するため、装入される素材の金型に対する位置のずれ、素材の形状の不良、素材の均熱度の不良などがあると、鍛造中の被加工材は、金型の軸心に対して周方向に均一に延ばされず、金型の軸心から荒地の外周面までの寸法が荒地の周方向で不均一となる寸法不良(以下、この寸法不良を偏肉と表す)が生じる。
【0004】
荒地加工の段階で過大な偏肉が生じると、仕上圧延や仕上鍛造において偏肉が矯正されず、その結果として製品の寸法精度を損なう。また、荒地成形において偏肉が発生することを想定し、機械加工における加工代を大きくするなどの対策が採られているが、加工代を大きくすると歩留まりが低下する。
【0005】
仕上鍛造においても、挿入される荒地の金型に対する位置のずれ、荒地の偏肉などの形状不良、荒地の均熱度の不良などがあると、荒地成形における鍛造の場合と同様に、偏肉の発生が避けられないという問題が生じる。
【0006】
一方、荒地成形における鍛造に、荒地の外径に等しい内径の側壁を有する金型を用いると、鍛造の末期において、被加工材外周面のうち先に延びた部分が金型の側壁により拘束されるため、開放型金型を用いた場合に比較して偏肉は軽減される。しかし、この金型を用いて鍛造をおこなうと、鍛造途中に被加工材の周方向の一部が極端に延ばされるような事態が生じると、その部分が側壁に拘束されるだけでなく、側壁の上部または下部からはみ出してバリが発生する。そのため、バリを除去するための工数が必要となり、また、歩留まりが低下する。更に、荒地や金型に疵が生じることもある。
【0007】
鉄道用車輪の荒地成形において、リムの寸法精度のよい荒地を製造することのできる方法が、特開平7−308730号公報に示されている。この方法は、荒地の外周であるリムの角部に欠肉部を形成するとともに、この欠肉部に相当する量の突起部をリムの端面に形成し、後加工で上記突起部をプレス機で加圧して、リムの角部を充満させるものである。この方法によれば、小型プレス機を用いても、リムの角部に材料を充満させることができる。しかし、荒地の周方向の偏肉を解消することはできない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の課題は、外面形状が円形の円形材を鍛造により製造する際に、円形材に生じる偏肉を少なくして、寸法精度を向上させ、円形材の製造歩留まりの向上が可能な円形材の鍛造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明の要旨は、「外面形状が円形の素材を開放型の上下金型を用いてその軸方向に圧下して外面形状が円形の円形材に鍛造する際に、内径が下記(1)式に規定される条件を満足する直径dのリング工具をその軸心を前記金型の軸心に一致させて設け、この状態で鍛造中の材料を前記リング工具の内面に接触させ、その後、リング工具を取り除いて鍛造することを特徴とする円形材の鍛造方法。
【0010】
D+2E≦d≦D1 ・・・(1)
ここで、D:素材の最大直径(mm)、E:素材装入時の金型の軸心と素材の軸心との変位量(mm)、D1:圧下量が総圧下量の70%の時点における材料の平均外径(mm)」にある。
【0011】
本発明者らは、鉄道用車輪の製造における荒地成形工程に関するモデル実験を種々おこない、荒地成形時の偏肉防止について研究を重ねた。その結果、次の知見を得た。本発明は、この知見に基づき完成されたものである。
【0012】
開放型の上下金型を用いて素材をその軸方向に圧下して荒地成形する際に、圧下途中の時点で被加工材の周囲に所定内径のリング工具をその軸心を金型の軸心に一致させて設け、その状態で圧下を進行させて鍛造中の材料をリング工具の内面に接触させ、その後リング工具を取り除いて開放型の上下金型により圧下をおこなうことで、偏肉を効果的に抑制することができる。
【0013】
すなわち、開放型の上下金型により軸方向に圧下されることにより素材の径が増大する際に、その軸心を金型の軸心と一致させて設けたリング工具の内面に材料を押し当てることで、鍛造中の材料の外周面を金型と同一の軸心をもつ円形に近づけ、その結果、素材の位置ずれ、素材の形状不良、素材の均熱不良に基づく変形不均一により生じる偏肉が矯正される。その後、リング工具を取り除いた状態で、この偏肉が矯正された材料を最後まで圧下すれば、その後に生じる偏肉は極めて小さく、最終的な偏肉の抑制にもつながる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の円形材の鍛造方法を鉄道用車輪(以下、単に車輪と表す)の荒地成形を例にとって説明する。
【0015】
図1は、車輪の第1の荒地成形工程における圧下開始直前の状態を説明する金型周りの一例を示す縦断面図である。図2は、車輪の第1の荒地成形工程における圧下途中(リング工具の内面に材料が充満されたとき)の状態を説明する金型周りの一例を示す縦断面図である。図3は、車輪の第1の荒地成形工程における圧下が終了したときの状態を説明する金型周りの一例を示す縦断面図である。
【0016】
これらの図において、素材1aは、下金型2上に装入されて、上金型3の下降により軸方向に圧下が開始され(図1)、圧下の途中で鍛造中の材料1bの外周面がリング工具4の内周に押し当てられて材料1bがリング工具4の内面に充満され、(図2)、その後リング工具4が取り除かれた状態で圧下が終了して荒地1cが製造される(図3)。
【0017】
素材は、例えば、JIS E 5402−1に規定される炭素鋼からなり、その外面形状が円形の例えば丸ビレットを所定の長さに切断した外径D、長さHの円柱体である。
【0018】
下金型2は、例えば、その上面の外縁部に軸心O2 を中心とする環状の突起2aが形成され、また中央部には軸心O2 を中心とし、高さが前記環状の突起2aより低い円形の突起2bが形成され、環状の突起2aと円形の突起2bとの間に環状の溝2cが形成されている。この下金型2は、側壁を備えないいわゆる開放型の金型である。上金型3は、例えば、その下面の中央部になだらかな突起3aが形成され、下金型と同様に側壁を備えない開放型の金型である。
【0019】
荒地成形の際は、上金型3を圧下させることにより、鍛造温度に加熱された素材1aが、この下金型2と上金型3とによりその軸方向に圧下され、下面が前記下金型2の上面に対応する形状で、上面が前記上金型3の下面に対応する形状の荒地1cに成形される。この鍛造により、荒地1cには、下金型2に形成された環状の突起2aの外縁部と上金型3とにより車輪のリム相当部が形成され、下金型2に形成された円形の突起2bおよび環状の溝2cと上金型3とにより車輪のボス相当部が形成される。
【0020】
本発明では、この鍛造開始前または鍛造中に、内径が後述する直径dのリング工具4を設ける。このリング工具4は、内面形状が円形であればよく、外面形状には拘らない。その高さは、鍛造中の素材1bをリング工具4の内面に押し当てたい領域を含んだ高さとすればよい。また、周方向に複数に分割されたリング工具であってもよい。
【0021】
このリング工具4は、図示を省略した保持具により、その軸心を下金型2の軸心O2 と一致させて下金型2と上金型3との間に設けられ、その状態で保持される。
【0022】
この状態で上金型3を下降させ、下金型2と上金型3とによる材料1bの圧下を、材料1bの全外周面がリング工具4の内周面に接触するまで続ける。このとき、材料1bの外周面のうち、下金型2の軸心O2 からの距離が最も大きい部分から順に、リング工具4の内面に押し当てられる。このリング工具4の内面に先に押し当てられた部分は、それ以上の外面方向への延びが拘束され、その部分の材料1bは、リング工具4の内面に沿って延ばされる。
【0023】
材料1bの外周面のうち、下金型2の軸心O2 からの距離が最も小さい部分が、最後にリング工具4の内面に押し当てられた後、リング工具4が取り除かれ、材料1bはリング工具4による外周面の拘束が解かれた状態で、最後まで圧下される。
【0024】
リング工具4が取り除かれる時点では、材料1bの外径は、リング工具4の内径dに一致している。また、リング工具4は、その軸心を下金型2の軸心O2 と一致させて設けられている。そのため、材料1bの外周面は下金型2の軸心O2 を中心とする直径dの円形に形成される。すなわち、下金型2上に装入される素材1aの下金型の軸心O2 に対する位置ずれ、素材1aが元来有する偏肉による形状不良、素材1aの均熱不良などに基づく下金型の軸心O2 からの延びの不均一による偏肉が矯正される。したがって、その後、リング工具4を用いずに圧下を加えても、偏肉はほとんど発生しない。
【0025】
なお、リング工具4を取り除く時期は、材料1bの外周面とリング工具4の内面との接触域を増やして偏肉抑制効果を大きくするために、可能な限り後にして材料1bをリング工具4に充満させるのが好ましい。このリング工具4を取り除く時期は、圧下荷重や材料1bがリング工具4の上部または下部から噛み出しが生じない範囲で決める。なお、必ずしも材料1bをリング工具4に充満させる必要はなく、材料の1bの外周をリング工具4の内面に接触させるだけであってもよいが、リング工具4に充満させるのが好ましい。
【0026】
上記のように、リング工具4の内面に材料1bの外周面を接触させて、材料1bに生じた偏肉を矯正するためには、リング工具4の内径を適正に設定する必要がある。そのため、本発明では、リング工具4の内径を次の(1)式に規定される条件を満足する直径dとする。
【0027】
D+2E≦d≦D1 ・・・(1)
ここで、Dは素材1aの最大直径(mm)、Eは素材1aを下金型2上に装入したときの下金型2の軸心O2と素材1aの軸心O1との変位量(mm)、D1は圧下量が総圧下量の70%の時点における材料の平均外径(mm)である。
【0028】
前記のように、例えば丸ビレットを所定の長さに切断した素材1aは、必ずしも真円とは限らず、周方向各位置における外径が異なることがある。また、素材1aを下金型2の上に装入する場合、素材1aの軸心O1が下金型2の軸心O2と一致するとは限らず、素材1aの軸心O1と下金型2の軸心O2との位置がずれる場合がある。
【0029】
一方、リング工具4により材料1bの外周面を拘束して偏肉を矯正するためには、リング工具4の軸心を下金型2の軸心と一致させて設け、素材1aの圧下開始以降にその外周面を拘束する必要がある。
【0030】
このように素材1aが真円でなく、また素材1aが下金型2の上に装入される際に位置ずれを起こしても、素材1aとリング工具4とが干渉することなくリング工具4を設けるためには、リング工具4の内径(直径)dを、(D+2E)以上とする必要がある。
【0031】
また、リング工具4の内径dは、素材1aを荒地1cに成形する際の総圧下量をYとしたとき、圧下量が0.7Yの時点における材料の平均外径D1以下とする。すなわち、荒地1cの外径に等しい内径のリング工具4を用いると、前記の荒地の外径に等しい内径の側壁を有する金型を用いる場合と同様に、偏肉は矯正される。しかし、鍛造途中に材料の周方向の一部が極端に延ばされるような事態が生じると、その部分がリング工具4の内面に拘束されるだけでなく、リング工具4の上部または下部からはみ出してバリが発生する。そのため、本発明では、上金型3の圧下量が、上金型3による総圧下量Yの70%となった時点における材料の平均外径D1をリング工具4の内径dの最大値とする。
【0032】
このように、リング工具4の内径dを、総圧下量Yの70%となった時点における材料の平均外径D1とすれば、鍛造途中に材料の周方向の一部が極端に延ばされるような事態が生じても、その延び量が比較的少ないうちに、リング工具4の内面に拘束されるため、バリの発生は防止される。
【0033】
リング工具4の内面は、内径dが高さ方向に等径でなくてもよく、例えば上部の内径が下部の内径より大きい円錐面であってもよい。但し、この場合も、上部の内径および下部の内径は、前記(1)式を満足する必要がある。
【0034】
なお、ここで、素材1aの最大直径Dは、素材に外径の許容値が設定されている場合はその許容値の最大値とし、許容値が設定されていない場合は実績値などから想定される最大値とする。
【0035】
下金型2上に素材1aを挿入したときの下金型2の軸心O2 と素材1aの軸心O1 との変位量Eは、使用される鍛造機の下金型2と材料装入装置との機械的な位置ずれと、素材1aの形状や下金型2の形状に基づく下金型2に対する素材1aの位置ずれとがある。したがって、例えば実績値に基づき、変位量Eを設定する。
【0036】
なお、総圧下量Yは、下金型2上に装入された材料1aの上面に上金型3の下面の一部、例えば図1では上金型3の下面のほぼ中央が接触したときから、圧下が終了したときまでの下金型2と上金型3との間隔の減少量を指し、素材1aの寸法、使用する下金型2および上金型3の寸法等により決まる。
【0037】
また、総圧下量Yの70%となった時点における材料の平均外径D1は、素材1aの寸法、下金型2の形状、上金型の形状などに基づき、計算により求めるか、または実績値から求めればよい。
【0038】
リング工具4の内径dの範囲は上記のようにして規定される。この範囲内の内径dをもつリング工具4を準備し、圧下の開始前、または圧下の途中にリング工具4をその軸心を下金型2の軸心に一致させて設けて、材料1bをリング工具4の内面に接触させ、その後リング工具4を取り除いて圧下を続けて荒地1cが製造される。この荒地1cは、第2の荒地成形工程により車輪の概略の形状に成形され、その後仕上圧延または仕上鍛造された後、必要により熱処理が施された後、機械加工により車輪とされる。
【0039】
なお、上記の説明では、リング工具4は、その軸心を下金型2の軸心O2 と一致させて下金型2と上金型3との間に設けたが、上金型3の軸心に一致させて設けてもよく、下金型2の軸心と上金型3の軸心との中間位置を求め、この中間位置と一致させて設けてもよい。
【0040】
リング工具4は、下金型2および上金型3とは別に設けたが、下金型2と上金型3の一方または両方を、内径dのリングを一体に備えた形状の金型とし、この金型により圧下して材料の外周面をリング内面に押し当て、その後、リングを備えない開放型の金型に取り替えて最後まで圧下してもよい。
【0041】
上記の説明は、車輪を製造する際の第1の荒地成形工程による荒地成形の場合であるが、第2の荒地成形工程や、仕上鍛造にも採用することができる。また、車輪に限らず、ギヤやリングなどの円盤状または環状の、外面形状が円形の鍛造材に採用することができる。材質も、炭素鋼に限らず合金鋼などの鋼製品やアルミニウムなどの非鉄金属であってもよい。
【0042】
【実施例】
質量%で、C:0.70%、Si:0.15%、Mn0.60%、を含有する炭素鋼からなり、外径が450mm、長さが330mmの円柱状の素材を10本準備し、1250℃に加熱した後、図1に示す方法で第1の荒地成形をおこなった。上下の金型は、同図に示す形状の開放型金型を用いた。
【0043】
内径500mm(圧下量が総圧下量の23%のときの材料の平均外径に相当)のリング工具をその軸心が下金型の軸心と一致するように配置し、その状態で上金型を圧下させて上下金型により60mmの圧下を加え、被加工材の全外周面をリング工具の内面に接触させ、その後リング工具を取り除いて下死点まで圧下し、第1の荒地成形を終了した。このときの総圧下量は270mmであった。
【0044】
次いで、公知の方法で上下金型を用いて車輪の概略形状に成形する第2の荒地成形をおこない、荒地成形を完了した。その後、従来のホイールミルによる成形と回転鍛造による仕上成形をおこない、外径900mmの仕上成形品を計10個製造した。この仕上成形品に機械加工を施して、正規の寸法、形状の車輪とした。
【0045】
これらの車輪の形状を検査した結果、いずれも欠肉(形状不良)がなく、良好な形状の車輪が得られた。また、機械加工前の仕上成形品の質量W1と、機械加工後の質量W2とから仕上歩留まり((W2/W1)×100)を計算した結果、10個の車輪の平均値は91%であった。
【0046】
次に、長さが上記の素材の長さより1〜10mm短い複数の長さの素材を各10本準備し、これらの素材から上記と同じ方法により車輪を製造し、車輪の形状の検査と仕上歩留まりを計算した。その結果、10個の車輪全てが良好な形状となる限界の仕上歩留まりは、92.5%であった。
【0047】
比較例として、第1の荒地成形においてリング工具を用いない点を除いて、上記の方法と同じ条件で車輪を各10個製造した結果、10個の車輪全てが良好な形状となる場合の素材長さは330mmであり、それよりも短い長さの素材を用いると欠肉が生じた。すなわち、10個の車輪全てが良好な形状となる限界の仕上歩留まりは、91%であった。すなわち、本発明方法によれば、仕上歩留まりが向上することがわかる。
【0048】
【発明の効果】
この発明の円形材の鍛造方法によれば、外面形状が円形の円形材を鍛造により製造する際に、円形材に生じる偏肉を少なくして寸法精度を向上させ、円形材の製造歩留まりを向上させることができる。
【0049】
【課題を解決するための手段】
【図面の簡単な説明】
【図1】車輪の第1の荒地成形工程における圧下開始直前の状態を説明する金型周りの一例を示す縦断面図である。
【図2】車輪の第1の荒地成形工程における圧下途中(リング工具の内面に材料が充満されたとき)の状態を説明する金型周りの一例を示す縦断面図である。
【図3】車輪の第1の荒地成形工程における圧下が終了したときの状態を説明する金型周りの一例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1a:素材、
1b:鍛造中の材料、
1c:荒地、
2:下金型、
3:上金型、
4:リング工具。
Claims (1)
- 外面形状が円形の素材を開放型の上下金型を用いてその軸方向に圧下して外面形状が円形の円形材に鍛造する際に、内径が下記(1)式に規定される条件を満足する直径dのリング工具をその軸心を前記金型の軸心に一致させて設け、この状態で鍛造中の材料を前記リング工具の内面に接触させ、その後、リング工具を取り除いて鍛造することを特徴とする円形材の鍛造方法。
D+2E≦d≦D1 ・・・(1)
ここで
D:素材の最大直径(mm)
E:素材装入時の金型の軸心と素材の軸心との変位量(mm)
D1:圧下量が総圧下量の70%の時点における材料の平均外径(mm)
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