JP3817693B2 - 土薄塗り塗装工法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、天然土を主成分とする土塗装材をこて塗り塗装して仕上げる塗装工法であり、下地との接着性に優れ、硬度や強度、耐水性に富み、かつ硬化後の塗装部に素材の天然土が持つ性質や風合いの特徴を備えて、建物の内外及び屋外においても施工することができる、土薄塗り塗装工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、都市機能に自然を取り入れた居住環境が指向され、建物の床や壁、天井、建物の外壁、あるいは屋外の通路、広場の床面、塀などにおいても天然素材を材料とする施工が求められ、従来の左官工法によって得られていた自然環境との調和と美観を備え、また素材の通気性や吸水性、通水性などを活かして空気浄化性を有し健康にも寄与することができる天然土を主材料とする土塗装材による施工工法が求められている。
【0003】
しかし、天然土を主成分とする従来の左官工法では、土塗装材自体の強度不足のために摩擦や傷に弱く粉塵を発生し、また下地のコンクリートなどとの強度や収縮率の差、あるいは下地との接着力不足による剥離や崩落の発生などにより、短期にその機能と外観を損なうという欠点があり、また屋外では雨水や散水等により再泥土化し流れ出し、美観や歩行性を損ない、著しい場合は崩壊するという問題がある。
【0004】
特に、従来の左官工法では土を主材料とするために強度が不足し、鉄筋コンクリートによる建物、例えば学校や病院、店舗などのビルの室内や廊下の床面には施工が不可能であった。
【0005】
また、下地のコンクリート等が完全に硬化した後に土塗装材を施工する従来の塗装工法、例えば直接こて押さえ仕上げやセメント系のカラークリート仕上げでは、塗装仕上げ面に土の性質が残されず土独特の温かさ、優しさという特徴に欠け、しかも下地の乾燥硬化などに時間がかかり工期が長期化し、工事費用も下地処理などの施工工数がかかるため高価になっている。
【0006】
従って、従来の左官工法では、コンクリートやモルタル、土壁などの下地表面に天然土を主成分とする土塗装材による薄い塗装層を形成することが困難であり、下地表面を下地と同じ性質を有する土塗装材で覆い一体化し下地自体が有する調湿機能や空気浄化機能を充分活かすことができなかった。
【0007】
また、有機系塗装材や有機系硬化剤を含む土塗装材による塗装では、塗装層の強度や耐水性などには優れるものの下地表面を密閉してしまい、下地自体の持つ上記の特徴を活かすことができなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の左官工法による塗装工法を改良するものであり、土を主材料としながらコンクリート等の下地との強固な接着性を得て、塗装層の強度や硬度、耐水性、塗装面の緻密性を備え、かつ天然土の性質や風合いなどの特徴を維持して自然と調和した居住環境、美観が得られる建物内外の床や通路、壁、天井、塀などのあらゆる構造物に対して施工ができ、しかも工期が短縮され塗装コストが低減される、天然土を主成分とする土薄塗り塗装工法を提供することにある。
【0009】
請求項1の発明は、天然土を主成分とする土材料に、元素周期表におけるアルカリ金属、炭素族、窒素族、ハロゲン族及び鉄族の内の少なくともいずれかに族する元素の1または複数を有する無機系化合物、マグネシウム化合物、及び硫黄酸化物より選ばれた少なくとも1種類と、水、または水ガラス、または水及び水ガラスとの混合物からなる無機系硬化剤を添加混練してなる土塗装材を、下地面に直接薄塗りにこて塗り塗装し塗装層を形成し、その硬化後の前記塗装層が天然土の性質を維持する土薄塗り塗装工法であって、前記天然土は粘土質を前記土材料の主成分として40重量%以上含み、被塗装部表面に塗布した生モルタルを下地面として、前記下地面の下地材硬化前に前記土塗装材をこて塗り塗装することを特徴とする土薄塗り塗装工法である。
【0010】
本発明の土薄塗り塗装工法によれば、土塗装材を下地面に直接薄塗りにこて塗り塗装することで、常温において下地表面に硬度と強度を有する薄い塗装層を下地との接着剤や接着同化剤を不要として均一な厚みに形成し、また塗装層には天然土の性質、風合いの特徴を維持するので、硬化後も天然土の有する通気性や吸水性、通水性、結露防止性を有し、また表面は緻密で滑らかな仕上げが得られ土の温かさや優しさを保ち、また従来の左官工法による意匠性を付与することもできる。
【0011】
そして、この土薄塗り塗装工法によれば、下地のコンクリートやモルタル、土壁などの表面に、天然土の性質を持つ土塗装材による薄い塗装層が一体形成されるので、下地材と塗装層との機能が共通化され、下地自体が有する調湿機能や空気浄化機能を塗装層を介して発揮することができ、従来の工法では不可能であった下地の特徴を充分活かすことができる。
【0012】
さらに、この土薄塗り塗装工法によれば、塗装層を陶器並みの硬度と強度に仕上げることができ、従来の不可能であった土塗装材による床面への施工を可能とすることができる。また、高硬度の塗装層を薄く仕上げることで、下地との剥離やひび割れを防ぎ、耐久性を向上することができる。
【0014】
この発明の土薄塗り塗装工法では、土塗装材を下地材の硬化前、特に硬化直前に塗装することで、粘性を有する下地材と土塗装材との相互浸透作用、所謂「馴染み」効果が奏されて両者が一体化され、両者の間に強固な薄い接着層を有して塗装層を形成することができるので、塗装層の下地からの剥離を防止すると共に1mm程度の薄い塗装層の形成も可能となる。
【0016】
この発明の土薄塗り塗装工法では、既存のコンクリート床やモルタル壁あるいは土壁、ボード類、パネル類などの基材面に、生モルタルを塗布して下地とし、生モルタルの硬化前に前記土塗装材を塗装することができるので、あらゆる既存の下地に対して土薄塗り塗装工法を施工することができ、上記同様の作用を持たせることができる。
【0018】
この発明の土薄塗り塗装工法では、天然土を主成分とする土材料をより高硬度、高強度でかつ高緻密な下地との優れた接着性を有する塗装層を硬化形成し、かつ天然土の性質、風合いなどの特徴を塗装層に維持することができる。
【0019】
請求項2の発明は、前記土塗装材が電磁波放射性物質、あるいは珪藻土、白州土、貝殻、ゼオライトなどの健康促進性無機物質を含有することを特徴とする請求項1に記載の土薄塗り塗装工法である。
【0020】
この発明の土薄塗り塗装工法では、塗装層に天然土の有する通気性や吸水性、結露防止効果に加えて、さらに有効な空気浄化効果、健康促進機能を持たせることができ、特に屋内の構造物に適用すればその効果はより高くなる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明による天然土を主成分とする土材料による土薄塗り塗装工法を以下に具体的に説明する。
【0022】
本発明に使用できる土材料を構成する天然土の代表的なものは、カリオン、ベントナイト、ガイロメ粘土などの粘土質を主成分とする土であり、この土を乾燥させ粉砕粉末状にした、好ましくは平均粒径が0.01mm未満のものである。
【0023】
前記土の土材料の構成比率としては、土が種剤の40重量%以上を構成することが好ましく、さらには50重量%以上を構成することが好ましい。この土材料中の土成分の構成比率が低いと硬化後の塗装層に天然土の性質、風合いなどの特徴を維持することが困難となる。
【0024】
なお、前記土には、施工後の抗菌性、抗黴性等の観点から加熱処理を施し無機質化すことが好ましく、この場合は100〜800℃の温度に加熱処理することが好ましい。
【0025】
上記土材料を構成する他の配合剤としては、土材料の粘度調整にための骨材としての珪砂(5号〜7号)、粒径0.5〜5mmの山砂、粒径0.5〜5mmの粒状ホタテ貝殻、及び粒径0.5〜5mmのゼオライトの内の少なくとも1種、又は2種以上の混合物が配合することができる。その配合量は土材料100重量部に対して30〜60重量部が好ましく、骨材を配合し撹拌混合した混合土にはさらにこの混合土100重量部に対して凝固剤として粉末状塩化マグネシウムを20〜40重量部、好ましくは25〜35重量部を配合し撹拌混合して土材料を調整することもできる。
【0026】
本発明に使用される無機系硬化剤は、元素周期表におけるアルカリ金属、炭素族、窒素族、ハロゲン族及び鉄族の内の少なくともいずれかに族する元素の1を有する無機系化合物、マグネシウム化合物、及び硫黄酸化物より選ばれた少なくとも1種類と、水及び水ガラス、またはそのいずれかとの混合物である。
【0027】
上記アルカリ金属化合物としては、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、硝酸ナトリウムなどのナトリウム塩類、塩化カリウム、炭酸カリウム、硝酸カリウム、硫酸カリウムなどのカリウム塩類等は例示できる。
【0028】
炭素族化合物としては二酸化珪素が挙げられ、窒素族化合物としてはリン酸、リン酸ナトリウムなどが、ハロゲン族化合物としては塩化マグネシウム、塩化カルシウムなどが、また鉄族化合物としては酸化鉄(FeO、Fe2O3)、硫化鉄(FeS、Fe2S3)などが例示される。
【0029】
また、マグネシウム化合物としては、塩化マグネシウムの他にケイ酸マグネシウム、硫酸マグネシウム等、硫黄酸化物としては一酸化硫黄、二酸化硫黄、四酸化硫黄などが挙げられる。
【0030】
また、水ガラスとしては、JIS 1号、2号に定めるものであればよく、特にケイ酸とソーダのモル比は通常の範囲(2〜4)であれば限定されない。
【0031】
上記各種硬化剤を含有する硬化剤溶液としては、例えば水100重量部に対して、酸化マグネシウムの20〜40重量部、硫化鉄の2〜5重量部、四酸化硫黄の1〜3重量部、二酸化珪素の8〜13重量部、酸化鉄の3〜6重量部を添加混合し、さらに50〜70重量部の水ガラスを添加混合したものが例示できる。
【0032】
また、土材料の硬化剤として上記無機系硬化剤に加えて、土材料100重量部に対して7〜10重量部のセメントを予め土材料に配合してもよい。このセメントは、特に限定されるものではないが、適度な硬化時間を有する通常のポルトランドセメントが使用できる。
【0033】
本発明に使用される土塗装材は、前記天然土を主成分とする土材料に前記硬化剤を含有する硬化剤溶液の所定量を添加撹拌し、ハンドミキサーを使用して練り上げられ、調整される。
【0034】
この時の硬化剤溶液の添加量は、塗装剤の配合内容や塗装用途、下地の状態、および練り上がり時の土塗装材の流動性や粘度により適宜調整されるが、通常は土材料100Kgに対して硬化剤溶液が3〜5リットルの範囲が示される。
【0035】
また、撹拌時に着色剤や色土、紅殻等を適宜添加すれば、施工面に自由な着色が可能となる。
【0036】
また、硬化剤溶液には、土材料の土粒子間の結合を強化する「つなぎ」として、例えば麻を刻んだ「麻スサ」を硬化剤溶液100重量部に対して0.1〜0.2重量部添加するのが好ましい。この「スサ」としては、藁、麻、その他の布や紐、縄類、紙類、木片、シュロウなどの樹木の皮などの繊維状質や糊類などの有機質材料、ステンレス線や鉄線などの針金類、石粉、ガラス粉などの無機質材料などを適宜、適量を添加し用いることができる。
【0037】
さらに、土塗装材には、電磁波放射性物質、例えば4〜14μmの電磁波を発する「トルマリン鉱石」と呼ばれる天然鉱石、二酸化珪素、酸化アルミニウムを主成分とし遠赤外線効果を有する「ガイアストーン」と呼ばれる天然石など、あるいは珪藻土、白州土、貝殻、ゼオライトなどの健康促進性無機物質を添加し、天然土の有する通気性や吸水性、通水性に加えて除菌、殺菌や煙草臭の脱臭及びホルムアルデヒドなどの有害物質を吸収する空気浄化効果や健康促進機能を土塗装材に付与し、健康指向の建材としてこの土塗装材をこて塗り塗装することもできる。
【0038】
なお、上記硬化剤としては、市販の硬化剤を天然土を主成分とする土材料に添加し、他の不足成分を追加混合して用いることもできる。市販品としては、例えば、株式会社地球環境技術研究所製の「FC1000」、「FC2000」、株式会社梅彦製の「マサド」、株式会社MAU環境化学研究所製の「NSC硬化剤」、株式会社吉兆製の「MR7」などが利用できる。
【0039】
(実施例)
本発明の土薄塗り塗装工法の実施例を、床面への施工例に基づき以下に説明する。
【0040】
図1に示すように、床(1)の地層(2)上に下地となる生コンクリート(3)(生モルタル、砂味コンクリート又は混合生土(市販の硬化する混合土)でもよい)を流し込み、左官こてで平面均等に塗り付けるか、こてや定木などで平面均等に均し、この下地の生コンクリート(3)が硬化する直前に上記の調整した土塗装材(4)を左官こてを用いて下地表面に塗装厚みが1〜5mmになるように直接塗り付け、下地表面と土塗装材とがよく馴染むように擦り込むように塗り、薄塗りの平面均等な塗装層(5)を形成する。
【0041】
そして、塗り付けた土塗装材(4)に徐々にこて圧をかけながら1〜5回に渡りこて押さえを行い、さらにこて押さえし終えた塗装層(5)が硬化した直後に1〜3回の後押さえを左官こてで行い最終仕上げとし、完全に硬化させる。なお、こて塗り、こて押さえの際には、機械こて(トロウエルなど)を使用することもできる。
【0042】
これにより、図2の床(1)の断面図に示すように、塗装層(5)は地層(2)の上に設けられたコンクリートの下地(3)と一体化され強固な接着性を備え、陶磁器並みの高強度かつ高硬度を有しかつ表面が緻密で滑らかな薄い塗装層(5)を得ることができる。もちろん、この塗装層(5)は自然素材である天然土の有する通気性、吸水性や通水性、結露防止性などの性質と天然素材の温かさ、優しさなどの特徴、風合いを維持するもので、しかも耐剥離性やひび割れに強く優れた耐久性を備えたものである。
【0043】
そして、共通の性質、機能を有する下地(3)と塗装層(5)とが一体化され、下地のコンクリート(3)の調湿機能や空気浄化機能を塗装層(5)を介して発揮することができ、居住環境の改善や健康促進に役立てることができる。
【0044】
本発明の土薄塗り塗装工法では、例えば上記のように1mm程度からの薄い塗装層を形成することを特徴とするが、もちろん厚い塗装層を形成することもできる。しかし、過大に厚くすると、構造物の重量増、材料費や施工工数、工期が長引き経済的にも不利となるので好ましくない。
【0045】
また、土塗装材には上記の電磁波放射性物質、あるいは珪藻土、白州土、貝殻、ゼオライトなどの環境、健康促進に効果のある鉱物や土などの無機物質を添加して用いることもできる。これにより、天然土の有する通気性や吸水性、通水性や結露防止性に加えて、さらなる空気浄化効果や健康促進機能を持たせることができ、特に屋内の構造物に適用すれば、その効果は大きく好ましい。
【0046】
また、本発明の土薄塗り塗装工法は屋内外の既存の床や壁、天井など構造物に対しても、施工することができ、屋内外の改装、模様替えや補修に利用することができる。
【0047】
以下に、他の実施例として、既存の硬化済み基材表面への土薄塗り塗装工法の施工例を説明する。
【0048】
図3に示す土薄塗り塗装工法の施工例は、既存のコンクリート仕上げの壁(10)を被塗装部とするもので、コンクリート壁の表面(12)に生モルタル(13)を平面均等に塗り付けて下地とし、この生モルタルの硬化直前に上記の調整した土塗装材(14)を左官こてを用いて下地の生モルタル表面に塗装厚みが1〜5mmになるように直接塗り付け、前述の図2に説明した場合と同様に下地表面と土塗装材とがよく馴染むように擦り込むように塗り、薄塗りの塗装層(15)を形成するものである。
【0049】
これにより、既存の床や壁などの構造物と土塗装材の間に生モルタルを介在させることで、あらゆる既存の被塗装部に対して強固な接着性を有する土薄塗り塗装工法を施工することができ、高強度、高硬度を有する塗装層を形成し、緻密な滑らかな表面に仕上げることができる。
【0050】
この既存の被塗装部としては、コンクリートやラス全般、モルタル、ラスカト、土壁、漆喰壁、石膏壁などの各種塗装材料による既施工面、またコンクリートパネル、ベニヤ板、石膏ボード、プラスター壁などのパネル、ボード類や壁紙などを被塗装部として施工することができる。もちろん、この実施例に従う施工方法は、図3に示す壁以外に屋内外の床面や天井、外壁などの既存構造物に対して施工することができる。
【0051】
従って、本発明の土薄塗り塗装工法により、従来の左官工法では不可能であった、屋内外の床、壁などのあらゆる構造物に対して、天然土を主成分とする土塗装材による下地と一体化した薄塗り塗装が可能となり、しかもコンクリートや陶器並みの強度、硬度に富み、また緻密で滑らかな表面仕上げ、あるいは意匠性に富んだ仕上げを得ることができる。
【0052】
また、空気浄化効果や健康促進機能を有する材料を添加することで、健康建材の開発を行うこともできる。
【0053】
この土薄塗り塗装工法は、屋内外のあらゆる構造物に対して施工することができる。例えば、一般住宅を始め、マンションや学校、病院、店舗、図書館、公民館などの屋内の床や壁及び外壁に、公園などの屋外通路やプールサイドなどの雨、水に対する耐水性を要する施設にも施工でき、また薄塗り仕上げの特徴を活かして家具やテーブル類にも塗装することができる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の土薄塗り塗装工法によれば、天然土を主成分とする土塗装材がコンクリート等の下地と一体化されて強固な接着性を得て、また塗装層はコンクリートや陶器並みの強度や硬度、耐水性と緻密性を備えた耐久性に優れた塗装工法を得ることができる。
【0055】
また、その塗装層は天然土の性質や風合いの特徴を維持し、かつ下地のコンクリートなどの調湿機能、空気浄化機能を活かすことができる。さらに土塗装材に空気浄化効果や健康促進機能を高める機能剤を添加した健康建材を提供することができる。
【0056】
この土薄塗り塗装工法は、建物内外の床や通路、壁、天井、塀などのあらゆる構造物に対して施工ができ、天然土を用いた自然と調和する居住環境や美観を創出することができ、しかも工期が短縮され塗装費用が低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明実施例の床面施工例の概略図である。
【図2】 同上の床断面の概略図である。
【図3】 本発明の他の実施例の壁面施工例の概略図である。
【符号の説明】
1……床
2……地層
3……生コンクリート下地
4……土塗装材
5……塗装層
10……既存のコンクリート壁
12……コンクリート壁の表面
13……生モルタル下地
14……土塗装材
15……塗装層
Claims (2)
- 天然土を主成分とする土材料に、元素周期表におけるアルカリ金属、炭素族、窒素族、ハロゲン族及び鉄族の内の少なくともいずれかに族する元素の1または複数を有する無機系化合物、マグネシウム化合物、及び硫黄酸化物より選ばれた少なくとも1種類と、水、または水ガラス、または水及び水ガラスとの混合物からなる無機系硬化剤を添加混練してなる土塗装材を、下地面に直接薄塗りにこて塗り塗装し塗装層を形成し、その硬化後の前記塗装層が天然土の性質を維持する土薄塗り塗装工法であって、
前記天然土は粘土質を前記土材料の主成分として40重量%以上含み、被塗装部表面に塗布した生モルタルを下地面として、前記下地面の下地材硬化前に前記土塗装材をこて塗り塗装する
ことを特徴とする土薄塗り塗装工法。 - 前記土塗装材が電磁波放射性物質、あるいは珪藻土、白州土、貝殻、ゼオライトなどの健康促進性無機物質を含有する
ことを特徴とする請求項1に記載の土薄塗り塗装工法。
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