JP3813838B2 - コネクタ用電線カバー取付構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はコネクタ用電線カバー取付構造に関し、さらに詳しくは、コネクタ側の電線を覆うと共に、電線のコネクタからの導出方向を規定する電線カバーをコネクタの両側から挿脱でき、且つコネクタと電線カバーとのロック解除も容易に行えるコネクタ用電線カバー取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電線端末が固定された接続端子を収納、配置するコネクタと、そのコネクタに装着される電線カバーとを備えるコネクタ用電線カバー取付構造としては、例えば特開平8−50952号公報に開示されたものがある。図9〜図11は、この従来の構造の概略を示している。図9に示すように、(電線)カバー19は略コ字状の断面形状を有し、下面と一側面とが解放されている。図9に示すカバー19の側壁19A、19Aの下縁内側面には、それぞれ案内溝21が形成されている。また、一方の側壁19Aの下部には、ヒンジ部22を介して片持ち支持される閉止板23が回動自在に設けられている。なお、開閉板23は、図10に示すように、閉止時において矢印方向に回動させ、ロック板25を鈎部24に係合させて固定されるようになっている。一方、コネクタ(図では2つのコネクタを示す)20には、上記カバー19の案内溝21に挿入、案内される案内突部26が両側面の上部に間欠的に設けられている。また、図示しないが、コネクタ20、20の上面からは電線が導出されている。
【0003】
このようなコネクタ20、20にカバー19を装着するには、図9の状態から図10に示すように、カバー19の案内溝21にコネクタ20の案内突部26を挿入してカバー19内にコネクタ20、20を収納する。次に、閉止板23を回動させてロック板25を鈎部24に係合させて、図11に示すようにコネクタ20がカバー19から出ないように閉止する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した構造では、図9に示すようにカバー19にコネクタ20を収納する前の状態では、閉止板23が揺動可能な状態で保持されているため、閉止板23が不安定な状態となっている。このような閉止板23に何らかのものが引っ掛かるとヒンジ部22に応力が集中して閉止板23が破損する恐れがあった。また、閉止板23のロックは、上記のようにロック板25を鈎部24に係合して行われているため、ロック板25および鈎部24のいずれかが破損するとロックが簡単に外れ、またはロックが不安定になるという問題点があった。さらに、このようなコネクタ用電線カバーの取付構造では、閉止板23を閉止および解放する度に、閉止板23のロック板25と鈎部24との両者が摩耗したり変形し易くなる。このため、ロック板25や鈎部24の耐久性も低下するという問題点があった。さらに、ロック板25は、カバー19側に一体的に形成されるため、その成形時には例えばスライドコアなどを用いた特別な金型が必要となりコスト高となる問題があった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、電線カバーをコネクタから円滑に挿脱でき、電線カバーとコネクタとの係合も簡単な構造の係止ランスにより確実に行え、さらに係止ランスの耐久性を確保すると共に特別な金型を要することのないコネクタ用電線カバー取付構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、電線の端末に接続された接続端子が収納、配置される箱状のコネクタと、コネクタの後端部に着脱可能に装着されて電線を覆うと共に、電線の導出方向を規定する電線カバーとを備えるコネクタ用電線カバー取付構造であって、コネクタおよび電線カバーのうちの一方にガイド溝が形成され、且つ他方にガイド溝に挿通、案内されるガイド突部が形成され、ガイド溝および前記ガイド突部のうちの一方が他方に対して挿通可能に形成され、ガイド突部およびガイド溝のうちの一方に可撓性および反発性を有する係止ランスが形成され、且つ他方に係止ランスを係合する係合段部が形成され、係止ランスは、ガイド突部と前記ガイド溝との挿通に伴って変形し、且つ係合段部と合致した状態で変形が緩和されて該係合段部と係合し、係止ランスは、ガイド突部およびガイド溝のうちの一方に該挿通方向と傾斜角度をなすように挿通方向の側方へ突出するように形成され、係合段部は、ガイド突部およびガイド溝のうちの他方の係止ランスに対応する位置に係止ランスを受け入れるように凹設され、係合段部が形成されたコネクタまたは電線カバーに該係合段部を露呈させる開口窓が形成されていることを特徴としている。
【0007】
このような構成の請求項1記載の発明では、係止ランスは、ガイド突部およびガイド溝のうちの一方に可撓性および反発性を有するように形成されているため、ガイド突部とガイド溝との挿通に伴い係止ランスが変形する。そして、この係止ランスが係合段部と合致した状態で係止ランスの変形が緩和されて係合段部と係合する。このため、簡単な構造の係止ランスを形成することで、コネクタと電線カバーとの固定を容易に行うことができる。また、ガイド溝およびガイド突部のうちの一方が他方に対して挿通可能に形成されているため、係止ランスが電線カバーに設けられる場合、電線カバーがコネクタに対して両端側のいずれの方向からも挿通可能となる。すなわち、コネクタに対する電線カバーの向きを左右逆にした状態で装着することが可能となる。一方、係止ランスがコネクタに設けられる場合、コネクタが電線カバーに対して一端側から挿通可能となる。このように、係止ランスが電線カバーに設けられる場合、電線の導出方向を電線カバーの向きで左右任意に決定することができる。
【0009】
また、係止ランスが、ガイド突部およびガイド溝のうちの一方に挿通方向と傾斜角度をなすように挿通方向の側方へ突出するように形成されているため、ガイド突部とガイド溝との挿入に伴い係止ランスが傾斜基部側から摺動することにより変形して摺動に支障を来すことがない。また、係合段部が、ガイド突部およびガイド溝のうちの他方の係止ランスに対応する位置に係止ランスを受け入れるように凹設されているため、上記のように摺動する係止ランスが係合段部に合致すると変形が反発力により戻り、係止ランスが係合段部に係合してコネクタと電線カバーとを固定する。さらに、係合段部が形成されたコネクタまたは電線カバーに係合段部を露呈させる開口窓が形成されているため、この開口窓から治具を挿入して係止ランスを変形させることにより、係止ランスと係合段部との係合状態を解除することができる。この状態で、コネクタと電線カバーとを挿通方向へ動かすことにより、係止ランスが係合段部から外れて変形状態が保たれるため、ガイド溝とガイド突部との摺動を干渉しなくなる。この結果、コネクタと電線カバーとを分離させることが可能となる。
【0010】
さらに、請求項記載の発明は、請求項記載のコネクタ用電線カバー取付構造であって、ガイド突部は電線カバーに形成され、ガイド溝はコネクタに形成され、係止ランスは、ガイド突部に形成され、ガイド溝におけるガイド突部を挟む両側の側壁のうち係止ランスの突出方向に位置する側壁に係合段部が形成されていることを特徴としている。
【0011】
したがって、請求項記載の発明では、請求項に記載された発明の作用に加えて、ガイド突部が電線カバーに形成され、このガイド突部の一部を係止ランスとすることが可能であるため、電線カバーの構造を簡単にすることができる。また、コネクタには、ガイド溝と、このガイド溝の側壁に形成された係合段部とを形成するだけでよいため、コネクタの構造が簡単になる。さらに、ガイド溝におけるガイド突部を挟む両側の側壁のうち係止ランスの突出方向に位置する側壁に係合段部が形成されているため、係止ランスが係合段部に合致したときに、係止ランスの反発力により変形が戻されて係合段部内に入ることにより係合される。この係合状態を解除するために、係止ランスを係合段部内から出るように押し上げた場合、係止ランスはガイド溝におけるガイド突部を挟む側壁のうち係止ランスの突出方向と反対側に位置する側壁に係当するため、係止ランスが過剰に変形されるのを防止する作用がある。このため、係止ランスの係合解除操作を例えば治具などを用いて行った場合、係止ランスの押し上げ力を加減調節する必要がなく、解除操作が簡単になる。
【0012】
また、請求項記載の発明は、請求項1又は請求項記載のコネクタ用電線カバー取付構造であって、コネクタまたは電線カバーは、挿通終点位置を規定するストッパが設けられていることを特徴としている。
【0013】
したがって、請求項記載の発明では、請求項1又は請求項に記載された発明の作用に加えて、コネクタと電線カバーとを互いに挿入して組み付けた場合に、ストッパが挿通終点位置を規定するため、コネクタと電線カバーとの挿通、組み付けに際して、係止ランスと係合段部との係合部分に過剰な外力が加わるのを防止することができる。
【0014】
さらに、請求項記載の発明は、請求項記載のコネクタ用電線カバー取付構造であって、ストッパが、ガイド突部の一方の終端部に形成されていることを特徴としている。
【0015】
したがって、請求項記載の発明では、請求項に記載された発明の作用に加えて、ストッパがガイド突部の一方の終端部に形成されているため、ガイド突部をガイド溝に挿入した場合に、ガイド溝の端部にストッパが当たって、コネクタと電線カバーとの位置決めを行うと作用がある。また、この発明では、ストッパがガイド突部の一方の終端部に形成されるため、例えば、スライドコアなどを用いた特別な金型を用いることなく、簡単に成形することが可能となる。
【0016】
また、請求項記載の発明は、請求項記載のコネクタ用電線カバー取付構造であって、係止ランスが、ガイド突部の他方の終端部側から一方の終端部側に向けて漸次側方へ突出するように延伸されていることを特徴としている。
【0017】
したがって、請求項記載の発明では、ガイド突部の一方の終端部にストッパが形成されているため、ガイド突部の他方の終端部をガイド溝のいずれか一方の終端部から挿入すると、係止ランスが基部側(ストッパが形成されていない他方の終端部側)からガイド溝の側壁に摺接して反発力を蓄積させて変形する。ガイド突部がガイド溝に挿入されるに従って係止ランスが係合段部の位置に到達して、変形が緩和されることにより係合段部内に収容されて係合する。このとき、ストッパは、ガイド溝側の部材に係当してガイド突部のそれ以上の挿入を阻止する。なお、係止ランスは、ガイド突部の一方の終端部側から他方の終端部側へ向けて漸次側方へ突出するように形成されているため、仮にガイド突部が上記した挿入方向へさらに挿入された場合は、係合段部を乗り越えて挿入が進む虞があるが、ストッパでガイド突部の挿入が阻止されるため、係止ランスが係合段部を乗り越えて離脱することはない。また、係止ランスがガイド突部の一方の終端部側から他方の終端部側へ向けて漸次側方へ突出するため、ガイド突部が上記した挿入方向と逆方向に応力がかかって(引っ張られて)も係止ランスの先端部が係合段部に係当して逆挿入方向の移動が阻止される。このため、係止ランスが係合段部に係合した状態では、ガイド突部がガイド溝に対して進退動作が阻止されるため、コネクタと電線カバーとを確実に固定することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るコネクタ用電線カバー取付構造の詳細を図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0019】
まず、図1を用いてコネクタ用電線カバー取付構造の概略を説明する。なお、図1は本実施形態のコネクタ用電線カバー取付構造を示すコネクタ1と電線カバー2とを組み付ける前の状態を示す分解斜視図である。
【0020】
このコネクタ用電線カバー取付構造は、コネクタ1と電線カバー2とから大略構成されている。コネクタ1は、略直方体形状であり、相手コネクタとの結合方向に向くような姿勢で複数の接続端子3が収納、固定されている。なお、接続端子3は、コネクタ1の前後方向(図1において符号aで示す。)に向けて貫通する端子収容室が内部に形成された複数の端子収容筒部1Aに前端側から挿入されて固定されている。これら接続端子3の後端部には、それぞれ電線4の端末が加締められて接続されている。そして、コネクタ1の後端部より導出される複数の電線4は、図1に示すように、方向付けが予定される方向に向けて曲げられた状態で束ねられている。
【0021】
また、コネクタ1の後端部には、電線カバー2の装着方向(図1において符号bで示す。)に沿って互いに平行をなして対向する一対のガイド壁部5、5が後方へ向けて突設されている。なお、これらガイド壁部5、5は、コネクタ1の幅方向の両側壁1B、1Bを後方へ向けて延伸させたように形成されている。さらに、これらガイド壁部5、5の対向内側面には、互いに平行をなし且つコネクタ1の長手方向に沿ってガイド溝6、6が形成されている。
【0022】
次に、ガイド溝6について図2を用いて説明する。ガイド溝6が形成されるガイド壁部5は、コネクタ1の後部に形成された隔壁1Cから後方(図2中上方)へ突出するように形成されている。ガイド溝6は、ガイド壁部5の対向内側面に凹溝状に形成されている。ガイド溝6を構成する隔壁1Cの裏面の長手方向中心部には、コネクタ1の前側に凹設された係合段部7が形成されている。この係合段部7およびその後方に位置するガイド溝6は、図2および図3に示すように、ガイド壁部5に形成された開口窓8で外側に露呈するようになっている。
【0023】
また、ガイド壁部5、5の内側には、隔壁1Cの裏面から後方に向けて突出し、且つガイド壁部5と所定間隔を隔てて対向する複数の補助壁部9が間欠的に形成されている。なお、本実施形態では、複数の補助壁部9を間欠的に配置したが、一連の補助壁部を連続的に配置しても勿論よい。
【0024】
次に、電線カバー2の構造について説明する。電線カバー2は、互いに対向する一対の側板部10、10と、これら側板部10、10の後縁同士を連結するように形成された後板部11と、斜め後縁同士を連結し後板部11に連続する斜板部12と、斜板部12に連続して側板部10、10の一方の側縁同士を連結する側端板部13と、後板部11の端縁から電線カバー2の装着方向へ延伸して形成されたガイド板部14とを備えてなり、断面略コ字状の形状となっている。側板部10の前端部の外側面には、前端部の縁部に沿ってガイド突部としてのフランジ部15が側方へ突設されている。このフランジ部15は、コネクタ1のガイド溝5内に挿入されるようになっている。また、このフランジ部15の長手方向の中心部には、係止ランス16が形成されている。この係止ランス16は、電線カバー2の装着方向の前側から後側に向けて漸次前方へ(相手コネクタとの嵌合方向へ)突出するように形成されている。この係止ランス16は、フランジ部15と同一材料で一体に形成され、可撓性および反発性を有している。さらに、側端板部13が形成された側のフランジ部15の端部には、フランジ部15のガイド溝6への挿入を規制するストッパ部17が形成されている。
【0025】
このような構造の電線カバー2は、上記したようにフランジ部15をコネクタ1のガイド溝6に沿って挿入させることによりコネクタ1に係合、固定されるようになっている。また、電線カバー2は、側板部10、10、後板部11、斜板部12、側端板部13などで、コネクタ1の後端部から導出される電線4を覆うようになっている。そして、ガイド板部14は、束ねられたこれらの電線4を案内、保持する機能を有している。
【0026】
また、コネクタ1のガイド溝6は、電線カバー2の装着方向に沿って貫通するように形成されているため、電線カバー2を両側から挿入することができる。
【0027】
次に、電線カバー2のフランジ部15の中心部に形成された係止ランス16についてさらに詳しく説明する。この係止ランス16は、基端部でフランジ部15の端部に連続し、自由端部に向けて側板10の前端縁から漸次離れるように片持ち構造で支持されている。特に、本実施形態では、係止ランス16の基端部がフランジ部15の挿入方向の前側に位置し、自由端部が挿入方向の後側に位置するように設定している。このため、フランジ部15をガイド溝6に挿入していくと、係止ランス16は、基端部からガイド溝6内に入り、フランジ部15と略同一面上になる位置まで反発力に抗して変形される。したがって、係止ランス16が変形することにより、フランジ部15をガイド溝6内に案内可能となる。
【0028】
次に、図3および図4を用いて、コネクタ1のガイド溝6と電線カバー2のフランジ部15との関係を説明する。図3は、組み付けていない状態のコネクタ1と電線カバー2とを側方から見た状態を示す側面図であり、図4はコネクタ1と電線カバー2とが互いに組み合った状態を示す部分断面図である。電線カバー2のフランジ部15がガイド溝6に挿入されると、電線カバー2の側板部10は、ガイド壁部5と補助壁部9との間に挿入されて摺動する。したがって、図4に示すように、フランジ部15の高さ寸法aは、ガイド溝6のフランジ部15を挟む側壁部同士の間の距離寸法bよりもやや短く設定されている。また、フランジ部15の幅寸法cは、ガイド溝6の底部と補助壁部9との間の距離寸法よりやや短く設定されている。
【0029】
一方、図3に示すように、本実施形態では、係合段部7の長手方向の寸法fは、電線カバー2側の係止ランス16の長さに略一致する寸法に設定されている。また、上述したように、係合段部7は、ガイド溝6の中心部に形成され、ガイド壁部5の端面から係合段部7の左右の端縁までの寸法nは等しく、且つ電線カバー2のストッパ部17から係止ランス16の自由端までの距離mと略同一の寸法に設定されている。
【0030】
次に、上記の構造のコネクタ1に電線カバー2を装着する動作、作用について説明する。図1に示すように、コネクタ1には、それぞれの接続端子3に接続された電線4が導出されている。次に、束ねられた電線4の向いている方向の後方側に電線カバー2を配置し、図3に示すように、電線カバー2のフランジ部15をコネクタ1のガイド溝6に対して位置合わせし挿入する。フランジ部15は、図4に示すように、コネクタ1のガイド溝6内に案内される。このとき、側板部10は、コネクタ1のガイド壁部5と補助壁部9とに挟まれているため、フランジ部15がガイド溝6から離脱することが防止されている。そして、図5に示すように、係止ランス16が係合段部7に至ると、図6に示すように、反発力を蓄積して変形していた係止ランス16が係合段部7内で変形が緩和されるため係止ランス16が係合段部7に係合する。ここで、ストッパ部17は、ガイド溝6の端部側に係当して、電線カバー2がそれ以上装着方向へ移動するのを阻止する。このようにして電線カバー2がコネクタ1に装着されることにより、電線カバー2のガイド板部14が突出している方向に向けて、コネクタ1の後端部から導出されている電線4の束を方向付けることができる。
【0031】
次に、ロック解除する場合について説明する。まず、図7および図8に示すように、図6に示した状態にあった係止ランス16を、開口窓8から細い棒状の治具を挿入して、矢印で示すように、フランジ部15と同レベルまで押し上げることにより、係止ランス16と係合段部7との係合状態が解除される。このとき、治具により押し上げられた係止ランス16の上縁は、ガイド溝6の上側の側壁面に係当するため、それ以上係止ランス16が変形することはなく、係止ランス16が変形し過ぎることにより破損することが防止されている。この状態で、電線カバー2をストッパ部17が形成されている方向へ引くことにより、係止ランス16がガイド溝6内に収容されて電線カバー2の引き出しが可能となる。
【0032】
以上、コネクタ1に対して、電線カバー2を一方の方向から装着し、一方の方向へ向けて取り外す場合について説明したが、本実施形態では、コネクタ1の他方側から電線カバー2を装着、離脱されることも可能である。この場合は、電線カバー2のガイド板部14をコネクタ1に対して逆の方向となり、電線4の導出方向が反対となる。。
【0033】
以上、実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、構成の要旨に付随する各種の設計変更が可能である。例えば、上記した実施形態では、コネクタ1側にガイド溝6を形成し、電線カバー2側にガイド突部としてのフランジ部15を形成したが、逆に、コネクタ1側にガイド突部を形成し、電線カバー2側にガイド溝を形成する構成としても勿論よい。
【0034】
また、上記した実施形態では、係止ランス16がガイド溝6の側壁に形成した係合段部7に係合する構成としたが、ガイド溝6を露呈させるように形成した開口窓8に係止ランス16を係合させる構成としてもよい。
【0035】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、上述した実施の形態のように係止ランスが電線カバーに設けられる場合、電線の導出方向を電線カバーの向きで左右任意に決定できるという効果がある。また、この発明によれば、簡単な構造の係止ランスを形成することで、コネクタと電線カバーとの固定を容易に行うことができるという効果がある。
【0036】
また、係合段部が形成されたコネクタまたは電線カバーに係合段部を露呈させる開口窓が形成されているため、この開口窓から治具を挿入して係止ランスを変形させることにより、係止ランスと係合段部との係合状態を容易に解除することができる。
【0037】
請求項記載の発明によれば、請求項に記載された発明の効果に加えて、ガイド突部が電線カバーに形成され、このガイド突部の一部を係止ランスとすることが可能であるため、電線カバーの構造を簡単にできるという効果がある。また、コネクタには、ガイド溝と、このガイド溝の側壁に形成された係合段部とを形成するだけでよいため、コネクタの構造も簡単になるという効果がある。係合状態を解除するために、係止ランスを係合段部内から出るように押し上げた場合、係止ランスはガイド溝におけるガイド突部を挟む側壁のうち係止ランスの突出方向と反対側に位置する側壁に係止ランスが係当するため、係止ランスが過剰に変形されるのを防止する効果がある。このため、係止ランスの係合解除操作を例えば治具などを用いて行った場合、係止ランスの押し上げ力を加減調節する必要がなく、解除操作が簡単になるという効果がある。
【0038】
請求項記載の発明によれば、請求項1又は請求項に記載された発明の効果に加えて、コネクタと電線カバーとを互いに挿入して組み付けた場合に、ストッパが挿通終点位置を規定するため、コネクタと電線カバーとの挿通、組み付けに際して、係止ランスと係合段部との係合部分に過剰な外力が加わるのを防止する効果がある。
【0039】
請求項記載の発明によれば、請求項に記載された発明の効果に加えて、ストッパがガイド突部の一方の終端部に形成されているため、ガイド突部をガイド溝に挿入した場合に、ガイド溝の端部にストッパが当たって、コネクタと電線カバーとの位置決めを行う効果がある。また、この発明によれば、ストッパがガイド突部の一方の終端部に形成されるため、例えば、スライドコアなどを用いた特別な金型を用いることなく、低コストで簡単に成形することができる。
【0040】
請求項記載の発明によれば、ストッパがガイド溝側の部材に係当してガイド突部のそれ以上の挿入を阻止して係止ランスの破損を防止する効果がある。また、この発明によれば、係止ランスがガイド突部の一方の終端部側から他方の終端部側へ向けて漸次側方へ突出するため、ガイド突部が上記した挿入方向と逆方向に応力がかかって(引っ張られて)も係止ランスの先端部が係合段部に係当して逆挿入方向の移動が防止できる。このため、係止ランスが係合段部に係合した状態では、ガイド突部がガイド溝に対して進退動作が阻止されるため、コネクタと電線カバーとを確実に固定できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコネクタ用電線カバー取付構造の実施形態を示す分解斜視図である。
【図2】実施形態に係るコネクタ用電線カバー取付構造を示す部分破断斜視図である。
【図3】実施形態に係るコネクタ用電線カバー取付構造のコネクタと電線カバーとの離脱状態を示す側面図である。
【図4】実施形態に係るコネクタ用電線カバー取付構造を示す部分断面図である。
【図5】実施形態に係るコネクタ用電線カバー取付構造の要部側面図である。
【図6】実施形態に係るコネクタ用電線カバー取付構造の要部断面図である。
【図7】実施形態に係るコネクタ用電線カバー取付構造の要部断面図である。
【図8】実施形態に係るコネクタ用電線カバー取付構造の要部側面図である。
【図9】従来のコネクタ用電線取付構造を示す斜視図である。
【図10】従来のコネクタ用電線取付構造を示す断面図である。
【図11】従来のコネクタ用電線取付構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 コネクタ
2 電線カバー
3 接続端子
4 電線
6 ガイド溝
7 係合段部
8 開口窓
15 フランジ部
16 係止ランス
17 ストッパ部

Claims (5)

  1. 電線の端末に接続された接続端子が収納、配置される箱状のコネクタと、前記コネクタの後端部に着脱可能に装着されて前記電線を覆うと共に、該電線の導出方向を規定する電線カバーとを備えるコネクタ用電線カバー取付構造であって、
    前記コネクタおよび前記電線カバーのうちの一方にガイド溝が形成され、且つ他方に該ガイド溝に挿通、案内されるガイド突部が形成され、
    前記ガイド溝および前記ガイド突部のうちの一方が他方に対して挿通可能に形成され、
    前記ガイド突部および前記ガイド溝のうちの一方に可撓性および反発性を有する係止ランスが形成され、且つ他方に該係止ランスが係合する係合段部が形成され、
    前記係止ランスは、前記ガイド突部と前記ガイド溝との挿通に伴って変形し、且つ前記係合段部と合致した状態で変形が緩和されて該係合段部と係合し、
    前記係止ランスは、前記ガイド突部および前記ガイド溝のうちの一方に該挿通方向と傾斜角度をなすように前記挿通方向の側方へ突出するように形成され、
    前記係合段部は、前記ガイド突部および前記ガイド溝のうちの他方の前記係止ランスに対応する位置に前記係止ランスを受け入れるように凹設され、
    前記係合段部が形成された前記コネクタまたは前記電線カバーに該係合段部を露呈させる開口窓が形成されていることを特徴とするコネクタ用電線カバー取付構造。
  2. 請求項1記載のコネクタ用電線カバー取付構造であって、
    前記ガイド突部は前記電線カバーに形成され、前記ガイド溝は前記コネクタに形成され、
    前記係止ランスは、前記ガイド突部に形成され、前記ガイド溝における前記ガイド突部を挟む両側の側壁のうち前記係止ランスの突出方向に位置する前記側壁に前記係合段部が形成されていることを特徴とするコネクタ用電線カバー取付構造。
  3. 請求項1又は請求項2記載のコネクタ用電線カバー取付構造であって、
    前記コネクタまたは前記電線カバーは、挿通終点位置を規定するストッパが設けられていることを特徴とするコネクタ用電線カバー取付構造。
  4. 請求項3記載のコネクタ用電線カバー取付構造であって、
    前記ストッパは、前記ガイド突部の一方の終端部に形成されていることを特徴とするコネクタ用電線カバー取付構造。
  5. 請求項4記載のコネクタ用電線カバー取付構造であって、
    前記係止ランスは、前記ガイド突部の他方の終端部側から前記一方の終端部側に向けて漸次側方へ突出するように延伸されていることを特徴とするコネクタ用電線カバー取付構造。
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