JP3811317B2 - シートのフレーム構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートレールとアジャスタの結合部の構造に係るシートのフレーム構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車用シートにおいては、例えば特開平9−188168号公報や特開平10−42991号公報等に開示されているように、車体に固定されるロアレールに対して前後方向に移動可能にアッパレールを支持してなるシートレールが設けられ、そのアッパレールにシートを固定し、シートの前後位置を調整可能に構成されている。また、アッパレールにアジャスタ(リクライニング装置)を介してシートバックが前後に回動可能に装着され、シートバックのリクライニング角を調整可能に構成されている。
【0003】
このようなシートのフレーム構造において、シートレールのアッパレールとアジャスタのロアアームとは、図3に示すように、複数の結合ピン又はボルトにて締結固定されている。図3(a)において、21はシートレールで、ロアレール22に対してアッパレール23が前後に移動可能に支持されている。これらロアレール22及びアッパレール23は、高張力鋼から成る鋼板を用いることによって肉厚を薄くし、軽量化が図られている。
【0004】
一方、アジャスタのロアアーム24は、図3(b)、(c)に示すように、レールに比して小型の板状の部品でかつ高い強度と剛性が要求されることから比較的厚肉の鋼板が用いられており、アッパレール23に形成された結合穴23aとロアアーム24に形成された結合穴24aを貫通させたボルト25または結合ピン27によって両者が結合されている。図3(b)はボルト25とナット26にて締結固定した例を示し、図3(c)は結合ピン27をかしめて結合した例を示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図3に示すような構成では、アッパレール23の肉厚が薄く、その薄板に単純に形成した結合穴23aに、ボルト25又は結合ピン26が貫通しているだけであるため、大きな負荷がシートバックに作用したときに、このアッパレール23側の結合穴23aの周囲の一部に応力が集中して破断し、結合穴23aが広がってしまい、シートバットの支持機能が損なわれる恐れがあるという問題があった。
【0007】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、シートレールの軽量化を図りながらシートレールのアッパレールとアジャスタのロアアームを高い強度と剛性をもって結合できるシートのフレーム構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のシートのフレーム構造は、シートレールのアッパレールとアジャスタのロアアームとの結合部において、薄肉鋼鈑から成るアッパレールの結合穴に連続してその周囲全周にバーリング加工による円筒鍔を突設し、ロアアームの結合穴とアッパレールの結合穴及び円筒鍔に結合ピンを貫通させるとともに、結合ピンに円筒鍔の外周に嵌合する袋状頭部または袋状かしめ部を設けたものである。
【0009】
この構成によれば、アッパレールを薄肉鋼板にて構成しているので軽量化を図れ、かつその結合穴に連続してその周囲全周にバーリング加工による円筒鍔が突設されているので、負荷の作用面積が増加して応力集中が緩和され、さらにその円筒鍔の外周には結合ピンの袋状頭部または袋状かしめ部が嵌合しているためその強度及び剛性が大きく、結合穴が広がることなく、負荷がアッパレールの全体に円滑に伝達され、シートレールのアッパレールとアジャスタのロアアームを高い強度と剛性をもって結合できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態のシートのフレーム構造について、図1を参照して説明する。
【0011】
図1(a)において、1はシートレールで、ロアレール2に対してアッパレール3が前後に移動可能に支持されている。そして、アッパレール3にアジャスタ(リクライニング装置)(図示せず)を介してシートバック(図示せず)が前後に回動可能に装着され、シートバックのリクライニング角が調整可能に構成されている。
【0012】
シートレール1を構成する上記ロアレール2及びアッパレール3は、高張力鋼から成る鋼板を用いることによって肉厚を薄くし、軽量化が図られている。アッパレール3の後端部の斜め上部には、剛性を高めるように屈曲部4を介して上記アジャスタ(リクライニング装置)のロアアーム10(図1(b)、(c)参照)の下端結合部を重ね合わせて配置する配置凹部5が形成されている。また、この配置凹部5の上縁部にもその面剛性を高めるように補強鍔6が配置凹部5の外側に向けて折曲げ形成されている。
【0013】
配置凹部5の前部と後部の2箇所にロアアーム10を結合するための結合穴7が形成されている。この結合穴7には、図1(b)、(c)に示すように、その内周に連続して配置凹部5とは反対側に突出する円筒鍔8がバーリング加工にて形成されている。なお、9はアッパレール3の適所にリベットにて固着されたシートの取付金具である。
【0014】
ロアアーム10は板状部品でかつ高い強度と剛性が要求されることから比較的厚肉の鋼板にて構成され、その下端結合部にはアッパレール3の配置凹部5に配置した時に結合穴7に合致する位置に、同径の結合穴11が形成されている。
【0015】
アッパレール3とロアアーム10とは、アッパレール3の配置凹部5にロアアーム10の下端結合部を重ね合わせて配置し、図1(b)に示すように、円筒鍔8が丁度嵌入する環状溝13aを有する袋状頭部13を形成した結合ピン12を、アッパーレール3側からその円筒鍔8及び結合穴7を通してロアアーム10の結合穴11を貫通させ、図1(c)に示すように、突出した結合ピン12の先端部をかしめてかしめ部12aを形成することによって結合されている。
【0016】
以上の構成によれば、シートレール1のアッパレール3をロアレール2とともに薄肉鋼板にて構成して軽量化を図っても、このアッパレール3にアジャスタのロアアーム10を結合するための結合穴7には、円筒鍔8が連続して突設されているので、負荷作用時に応力の作用面積が増加し、応力集中が緩和される。さらに、その円筒鍔8の外周には結合ピン12の袋状頭部13が嵌合しているため、結合穴7及び円筒鍔8の強度及び剛性が飛躍的に大きくなる。
【0017】
かくして、シートバックと車体側のシートレール1との間に大きな負荷が作用し、アジャスタのロアアーム10とアッパレール3との間に大きな荷重が作用した場合でも、薄肉の鋼板からなるアッパレール3の結合穴7が広がることはなく、荷重がアッパレール3の全体に円滑に伝達される。
【0018】
したがって、シートレール1の軽量化を図りながら、シートレール1のアッパレール3とアジャスタのロアアーム10を高い強度と剛性をもって結合することができる。
【0019】
上記実施形態では、結合ピン12の頭部を袋状頭部13として円筒鍔8に嵌合するように構成した例を示したが、図2に示すように、通常の頭部を有する結合ピン12をロアアーム10側からその結合穴11を通してアッパレール3の結合穴7及び円筒鍔8を貫通させ、この結合ピン12の先端部に円筒鍔8の外周に嵌合する袋状かしめ部14を形成して結合してもよい。
【0020】
この袋状かしめ部14は、結合ピン12の先端部をかしめる時に、先端部に袋部15aを形成したかしめ治具15を用いることによって容易に形成することができる。
【0021】
このように構成しても、袋状かしめ部14によって上記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0022】
また、上記各実施形態では結合ピン12として、中実のピンを用いた例を示したが、中空の結合ピンを用いることもできる。
【0025】
【発明の効果】
本発明のシートのフレーム構造によれば、アッパレールの結合穴に連続してその周囲全周にバーリング加工によるに円筒鍔を突設し、ロアアームの結合穴とアッパレールの結合穴及び円筒鍔を貫通させた結合ピンの先端部に円筒鍔の外周に嵌合する袋状頭部または袋状かしめ部を設けたので、アッパレールを薄肉鋼板にて構成して軽量化を図っても、その結合穴の全周に円筒鍔が連続しているので、負荷の作用面積が増加して応力集中が緩和され、さらにその円筒鍔の外周には結合ピン先端部の袋状頭部または袋状かしめ部が嵌合しているためその強度及び剛性が大きく、したがって軽量化を図りながらシートレールのアッパレールとアジャスタのロアアームを高い強度と剛性をもって結合できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシートのフレーム構造の一実施形態を示し、(a)はシートレールの斜視図、(b)はアッパレールとアジャスタのロアアームの結合穴に結合ピンを挿通した状態の(a)におけるA−A矢視断面図、(c)はアッパレールにアジャスタのロアアームを結合した状態の(b)と同様の断面図である。
【図2】本発明のシートのフレーム構造の他の実施形態を示し、(a)はシートレールの斜視図、(b)はアッパレールにアジャスタのロアアームを結合した状態の(a)におけるB−B矢視断面図である。
【図3】従来例のシートのフレーム構造を示し、(a)はシートレールの斜視図、(b)はアッパレールにアジャスタのロアアームを結合した状態の(a)におけるC−C矢視断面図、(c)は他の従来例の(b)と同様の断面図である。
【符号の説明】
1 シートレール
3 アッパレール
7 結合穴
8 円筒鍔
10 ロアアーム
11 結合穴
12 結合ピン
13 袋状頭部
14 袋状かしめ部
Claims (1)
- シートレールのアッパレールとアジャスタのロアアームとの結合部において、薄肉鋼鈑から成るアッパレールの結合穴に連続してその周囲全周にバーリング加工による円筒鍔を突設し、ロアアームの結合穴とアッパレールの結合穴及び円筒鍔に結合ピンを貫通させるとともに、結合ピンに円筒鍔の外周に嵌合する袋状頭部または袋状かしめ部を設けたことを特徴とするシートのフレーム構造。
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JP18831099A JP3811317B2 (ja) | 1999-07-02 | 1999-07-02 | シートのフレーム構造 |
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JP18831099A Expired - Fee Related JP3811317B2 (ja) | 1999-07-02 | 1999-07-02 | シートのフレーム構造 |
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