JP3811305B2 - 偏光光照明装置及び投写型画像表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は偏光方向をそろえた偏光光を用いて矩形領域をに均一に照明する偏光光照明装置に関するものである。また本発明はこの偏光光照明装置から出射された偏光光をライトバルブにより変調して映像をスクリーン上に拡大投写する投写型画像表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶パネルをライトバルブに用いた投写型画像表示装置は特に小型、軽量、設置性に優れることからプレゼンテーションツールとして急速に市場を形成している。また、民生分野でも従来のCRT投写型のプロジェクションテレビに比べて小型、軽量、周辺までの画質の均一性等に優れることから普及が期待されている。
【0003】
これら液晶パネルをライトバルブに用いた投写型画像表示装置(以下、液晶プロジェクターと称する)に対する市場ニーズとして、高輝度化、低コスト化の2つが挙げられる。
【0004】
高輝度化については、光源をより消費電力の大きいものに置き換えて対応する考え方もあるが、これは当座の方策であって、光源からの光の利用効率をより向上させることによりこれに対処することがもっとも望ましいことは明らかである。従来の液晶ライトバルブは偏光方向の片方しか利用できないことから入射光の半分を熱として捨てていた。ところが、上記のような背景から、近年では特開平8−304739号公報に準ずる方式、あるいはこれを応用した方式の照明装置が開発され、光利用効率を大きく改善出来るようになった。この構成を図23を用いて以下に説明する。
【0005】
光源部910は光源ランプ911と、リフレクター912とからなる。光源ランプ911から出射される偏光方向がランダムな光はリフレクター912によって一方向に反射され、インテグレーター光学系の第1のレンズ板920に入射する。第1のレンズ板920は矩形の微小なレンズ921が多数配列された複合レンズ体である。ここに入射した光は個々の微小レンズ921により集光せしめられる。この微小レンズ921による光源像は第2のレンズ板930上に形成される。第2のレンズ板930は、前記光源像が形成される位置付近におかれた集光レンズアレイ931と、偏光ビームスプリッタ934の集合体からなる偏光分離プリズムアレイ933と、λ/2位相差板935と、出射側レンズ937とからなる。第1のレンズ板920上の各微小レンズ921による光源像が集光レンズアレイ931上に形成され、偏光ビームスプリッタ934により、偏光方向に応じて光線が分離される。偏光分離された光線はλ/2位相差板935によりその偏光方向が揃えられた後、出射側レンズ937を通って照明領域940を照明する。このように光源ランプ911の偏光方向がランダムな光の偏光方向を効率よく揃えることが出来る。
【0006】
一方、低コスト化については全体コストの中で占有率の最も高い液晶パネルの価格を下げるため、パネルサイズを小型化する取り組みが行われつつある。具体的には従来主流であった対角長が1.3インチ品から0.9インチ品、更に0.5インチ品へ移行することで、取り数を上げてコスト低減を図るものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、パネルを小型化しながら従来と同じ解像度を維持しようとするとパネル上の有効画像表示領域での光の減衰が大きくなり、特に透過型ライトバルブを用いたときには画素開口が著しく小さくなることから光透過率が低下してしまう。
【0008】
このように高輝度化と低コスト化の両立は非常に困難であった。これに対する取り組みとして、小型になったパネルの各画素にマイクロレンズを備えて見かけの開口率を改善する方法がある。しかしながら、この方法では、マイクロレンズが入射光を一旦絞り込むが、その後光線が拡散するから、入射光には広がり角の小さい、言い換えれば照明Fナンバーの大きい光が得られる照明装置が必要になる。
【0009】
一方、先に示した特開平8−304739号公報の手法を用いて実際商品化を行う際には、偏光ビームスプリッター934は断面形状が平行四辺形のプリズムで構成するのが加工上有利であることから、現在商品に搭載されているものはこの形状のプリズムを用いている。更にこれの加工を安価に行うには、先の偏光ビームスプリッター934のシステム光軸952方向の厚み(システム光軸と直交する対向する2面の間隔)がすべて等しいことが望ましい。この結果、この偏光ビームスプリッターを構成するプリズムは全て同形状となる。従って集光レンズアレイ931に形成される光源像のうち中心部付近(システム光軸付近)の最も大きいものに前記プリズム形状を合わせると周辺に形成される比較的小さな光源像に対しては無駄な部分が生じる。これにより第2のレンズ板930自体が大きくなってしまうことから、照明光は照明Fナンバーが小さく入射角が大きい光になってしまうという問題がある。
【0010】
従って従来技術においては高輝度化と低コスト化を両立させることは困難であった。
【0011】
本発明は、上記の従来の問題を解決し、照明光の広がりが小さく(照明Fナンバーが大きく)、光源からのランダムな光線を任意の偏光方向に変換することができる偏光光照明装置を提供することを目的とする。
【0012】
また、本発明は、光の利用効率が高く、その結果高輝度な画像が得られ、しかも低コストな投写型画像表示装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成とする。
【0014】
即ち、本発明の第1の構成にかかる偏光光照明装置は、偏光方向がランダムな光を出射する光源と、複数の矩形レンズの集合体からなる第1のレンズ板、前記矩形レンズに1対1に対応する複数の微小レンズの集合体からなる第2のレンズ板、及び集光レンズを有するインテグレーター光学系と、前記光源から出射された光を、偏光方向が直交し光軸が略平行な2つの偏光光に分離する偏光分離部と、前記2つの偏光光の偏光方向をそろえる偏光変換部とを備え、前記第1のレンズ板の矩形レンズによる光源像が、前記第2のレンズ板上に複数の列をなして形成されるように、前記矩形レンズはその開口中心と曲率中心とをずらして形成されており、前記第2のレンズ板の微小レンズは、前記矩形レンズによる光源像が形成される位置に複数の列状に配置されており、前記微小レンズの複数の列のうち、前記列の長手方向と直角方向の幅Hが他と異なる列を少なくとも1つ有し、前記偏光分離部は、システム光軸に対して斜めに設置された反射ミラー面と、前記反射ミラー面と平行に設置された偏光分離面と、前記システム光軸と直交する2面とを有する微小偏光ビームスプリッターが複数集合して構成され、前記偏光分離面は、前記第2レンズ板からの光を偏光方向により透過又は反射して分離する偏光分離膜を備え、システム光軸と直交する前記2面間距離dは前記偏光分離部を構成する全ての微小偏光ビームスプリッターにおいて同一であり、前記反射ミラー面と前記偏光分離面との間の距離hが他と異なる微小偏光ビームスプリッターが少なくとも1つ含まれていることを特徴とする。
【0015】
本発明の第2の構成にかかる偏光光照明装置は、偏光方向がランダムな光を出射する光源と、複数の矩形レンズの集合体からなる第1のレンズ板、前記矩形レンズに1対1に対応する複数の微小レンズの集合体からなる第2のレンズ板、及び集光レンズを有するインテグレーター光学系と、前記光源から出射された光を、偏光方向が直交し光軸が略平行な2つの偏光光に分離する偏光分離部と、前記2つの偏光光の偏光方向をそろえる偏光変換部とを備え、前記第1のレンズ板の矩形レンズによる光源像が、前記第2のレンズ板上に複数の列をなして形成されるように、前記矩形レンズはその開口中心と曲率中心とをずらして形成されており、前記第2のレンズ板の微小レンズは、前記矩形レンズによる光源像が形成される位置に複数の列状に配置されており、前記微小レンズの複数の列のうち、前記列の長手方向と直角方向の幅Hが他と異なる列を少なくとも1つ有し、前記偏光分離部は、システム光軸に対して斜めに設置された偏光分離面と、前記偏光分離面と平行に設置された面と、前記システム光軸と直交する2面とを有する微小偏光ビームスプリッターが複数集合して構成され、前記偏光分離面は、前記第2レンズ板からの光を偏光方向により透過又は反射して分離する偏光分離膜を備え、システム光軸と直交する前記2面間距離dは前記偏光分離部を構成する全ての微小偏光ビームスプリッターにおいて同一であり、前記偏光分離面とこれと平行な面との間の距離hが他と異なる微小偏光ビームスプリッターが少なくとも1つ含まれていることを特徴とする。
【0016】
本発明の第3の構成にかかる偏光光照明装置は、偏光方向がランダムな光を出射する光源と、複数の矩形レンズの集合体からなる第1のレンズ板、前記矩形レンズに1対1に対応する複数の微小レンズの集合体からなる第2のレンズ板、及び集光レンズを有するインテグレーター光学系と、前記光源から出射された光を、偏光方向が直交し光軸が略平行な2つの偏光光に分離する偏光分離部と、前記2つの偏光光の偏光方向をそろえる偏光変換部とを備え、前記第1のレンズ板の矩形レンズによる光源像が、前記第2のレンズ板上に複数の列をなして形成されるように、前記矩形レンズはその開口中心と曲率中心とをずらして形成されており、前記第2のレンズ板の微小レンズは、前記矩形レンズによる光源像が形成される位置に複数の列状に配置されており、前記微小レンズの複数の列のうち、前記列の長手方向と直角方向の幅Hが他と異なる列を少なくとも1つ有し、前記偏光分離部は、システム光軸に対して斜めに設置された偏光分離面と、前記偏光分離面と平行に設置された面と、前記システム光軸と直交する2面とを有する同一形状の微小偏光ビームスプリッターが複数集合して構成され、前記偏光分離面は、前記第2レンズ板からの光を偏光方向により透過又は反射して分離する偏光分離膜を備えることを特徴とする。
【0017】
本発明の第4の構成にかかる偏光光照明装置は、偏光方向がランダムな光を出射する光源と、複数の矩形レンズの集合体からなる第1のレンズ板、前記矩形レンズに1対1に対応する複数の微小レンズの集合体からなる第2のレンズ板、及び集光レンズを有するインテグレーター光学系と、前記光源から出射された光を、偏光方向が直交し光軸が略平行な2つの偏光光に分離する偏光分離部と、前記2つの偏光光の偏光方向をそろえる偏光変換部とを備え、前記第1のレンズ板の矩形レンズによる光源像が、前記第2のレンズ板上に複数の列又は群をなして形成されるように、前記矩形レンズはその開口中心と曲率中心とをずらして形成されており、前記第2のレンズ板の微小レンズは、前記矩形レンズによる光源像が形成される位置に複数の列又は群をなして配置されており、前記微小レンズの複数の列又は群の長手方向と直角方向の幅Hが全て略同一であり、前記第2のレンズ板の各微小レンズの開口部は、前記各光源像の大きさに応じて形成されており、前記偏光分離部は、システム光軸に対して斜めに設置された偏光分離面と、前記偏光分離面と平行に設置された面と、前記システム光軸と直交する2面とを有する同一形状の微小偏光ビームスプリッターが複数集合して構成され、前記偏光分離面は、前記第2レンズ板からの光を偏光方向により透過又は反射して分離する偏光分離膜を備えることを特徴とする。
【0018】
上記の第1〜第4の構成にかかる偏光光照明装置によれば、インテグレータ光学系を用いた照明装置に於いて、ランダム偏光光を出射する光源と、第2レンズ板に異形開口設計を施したインテグレーター光学系と、偏光方向が直交する2つの偏光光に分離する偏光分離部と、これら2つの偏光光の偏光方向を揃える偏光変換部とを有した構成とすることで、光源からのランダム光を任意の偏光方向に変換出来ると同時に、照明光の広がりを抑えることが出来る(照明Fナンバーを大きくすることができる)。
【0019】
即ち、本発明の偏光光照明装置は偏光分離した光を全て同じ偏光方向に揃えることができるので、偏光光を必要とする照明装置、特に偏光を利用し変調を行うライトバルブを用いた投写型画像表示装置の照明装置として用いた場合には、光源からのランダム光を全て利用でき、光利用率を大幅に改善できる。さらに第1レンズ板により第2レンズ板に形成される光源像の大きさに合わせて偏光分離素子を形成できるから、照明Fナンバーを大きくする(入射光の広がり角を小さくする)ことができる。この結果、本発明の偏光光照明装置を用いた投写型画像表示装置は、その投写光学系のFナンバーを変えることなく高輝度の画像が得られる。更に、ライトバルブ入射面上にマイクロレンズを構成した場合には投写光学系の負担が小さくなり、マイクロレンズによる効果を得やすくすることが出来る。
【0020】
また、本発明にかかる投写型画像表示装置は、偏光光照明装置と、前記偏光光照明装置からの偏光光を変調して入力信号に応じて画像表示を行うライトバルブを備えた変調装置と、前記変調装置により変調された変調光束をスクリーン上に拡大投写する投写光学系とを有する投写型画像表示装置において、前記偏光光照明装置が上記の第1〜第4のいずれかの偏光光照明装置であることを特徴とする。
【0021】
上記の構成にかかる投写型画像表示装置によれば、液晶ライトバルブを用いた投写型画像表示装置の照明装置として上記第1〜第4のいずれかの偏光光照明装置を用いているので、偏光面が揃った偏光光を液晶パネルに供給でき、光の利用効率が向上し、投写画像の明るさを向上することが出来る。また、偏光板による熱吸収が減少するので、偏光板での温度上昇が抑制される。また、冷却装置の小型化や低騒音化を実現できる。これらと同時に、装置のコンパクト化や低コスト化も実現できる。更に、照明Fナンバーを大きくできるので、投写レンズを特に明るく設計する必要がない。この結果、コストアップ、装置の大型化、コントラスト低下等を伴わずに、光利用率の向上が可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図を用いて説明する。
【0023】
(実施の形態1)
図1は本発明の偏光光照明装置の実施の形態1の概略構成例を示す図である。本実施の形態の偏光光照明装置100は、システム光軸150に沿って、光源部101、インテグレーター光学系102、偏光分離部103、及び偏光変換部104からなり、光源部101から射出された光は、インテグレーター光学系102、偏光分離部103、偏光変換部104を通って矩形の照明領域105に至る。インテグレーター光学系102は、第1のレンズ板108と、第2のレンズ板110と、集光レンズ118とから構成される。
【0024】
光源部101は、光源106と、リフレクター107とからなる。光源106から出射される偏光方向がランダムな光はリフレクター107によって一方向に反射され、インテグレーター光学系102に入射する。リフレクター107の反射面の形状は放物面でも、楕円面でも、球面でも光学系の設計により使用できる。
【0025】
第1のレンズ板108は、図2に示すような微小な矩形レンズ109が複数個配列された複合レンズ体である。第1のレンズ板108に入射した光は個々の矩形レンズ109により集光せしめられる。この矩形レンズ109により形成される光源像は第2のレンズ板110上に形成されるよう設定されている。
【0026】
図3に第2のレンズ板110の外観を示す。ここに形成される微小レンズ111は第1のレンズ板108上に形成された矩形レンズ109と同じ数だけ配置されている。各微小レンズ111は各矩形レンズ109と1対1に対応する。各矩形レンズ109による光源像112は、第2のレンズ板110上に複数の列をなして形成されるように、各矩形レンズ109はその開口中心と曲率中心とをずらして設計されている。微小レンズ111は矩形レンズ109による光源像112が形成される位置に配置される。更に微小レンズ111の開口は、光源像112の大きさに合わせて、その開口面積や形状が設定されている。
【0027】
また、微小レンズ111がなす列は、図3にあるように、第2のレンズ板110上に複数の短冊状に構成されている。各列の長手方向と直角方向の幅(図3において微小レンズ111の上下方向の有効開口幅)Hは、全ての列で同一ではなく、図示したように幅Hが異なる列が混在している。
【0028】
第1のレンズ板108上の矩形レンズ109で集光された光は第2のレンズ板110上の微小レンズ111を透過した後、偏光分離部103に入射する。図4に偏光分離部103と第2のレンズ板110との配置を示す。
【0029】
偏光分離部103は微小な偏光ビームスプリッターの集合体である。各偏光ビームスプリッター(プリズム)は、反射ミラー面113aあるいは偏光分離面113bと垂直な面における断面形状が平行四辺形の四角柱からなる。プリズム114aと114bとの間、プリズム114cと114dとの間、及びプリズム114fの端面は反射ミラー処理が施され反射ミラー面を構成している。また、プリズム114bと114cとの間、プリズム114dと114eとの間、プリズム114eと114fとの間に偏光分離膜を備えることで偏光分離面を構成している。これらのプリズムは、前記第2のレンズ板110上の微小レンズ111のなす列117a,117b,117cに、プリズムの開口部116a、116b、116cが対向するように配置される。この反射ミラー面113a及びこれと平行な偏光分離面113bは入射光(即ち、システム光軸)に対して斜めに設けられている。また、プリズムの開口部116a、116b、116cは入射光(即ち、システム光軸)に対して垂直に設けられている。プリズムの反射ミラー面113a又は偏光分離面113bと平行な対向する2面の間隔h(図4においては、プリズムの平行四辺形の反射ミラー面113a又は偏光分離面113bと平行な対向する2辺の対辺間距離h)は、全てのプリズムで同一ではなく、図示したように、対向2面間距離hがha、hbと異なるプリズムが存在している。一方、各プリズムのシステム光軸に垂直な対向2面間距離dは全てのプリズムで同一に形成されている。更に、開口部116a、116b、116cの幅(図4において上下方向の長さ)が、第2のレンズ板110上の対向する微小レンズ111のなす列の幅Hと一致するように、プリズムの厚みが決定されている。
【0030】
第2のレンズ板110の列を形成する微小レンズ列117a(図3、図4)から出射された光は、偏光分離部103の開口部116aに入射後、反射ミラー115aにより反射せしめられ、偏光分離膜115bに入射する。ここで入射光は偏光方向により透過光と反射光に分離せしめられる。反射光は偏光分離部103を抜けた後、基盤ガラス119上に短冊状に配置され、入射光の偏光方向を90度変換するよう設定されたλ/2板120(図1参照)に入射する。ここで偏光方向を変換された光は集光レンズ118を経て照明領域105を照明する。一方、透過光は、前記偏光分離膜115bに平行に配置された反射ミラー115cで再度反射せしめられ、偏光変換部104に入射する。このとき、光線はλ/2板120が形成されていない領域を通過するので、ここでは特に作用を受けず、集光レンズ118を経て照明領域105を照明する。
【0031】
また、第2のレンズ板110の列を形成する微小レンズ列117b(図3、図4)から出射された光は、偏光分離部103の開口部116bに入射後、反射ミラー115cにより反射せしめられた後、偏光分離膜115dに入射する。ここで入射光は偏光方向により透過光と反射光に分離せしめられる。反射光は再度反射ミラー115c及び偏光分離膜115dにより反射せしめられ、偏光分離部103を抜けた後、基盤ガラス119上に短冊状に配置され、入射光の偏光方向を90度変換するよう設定されたλ/2板120に入射する。ここで偏光方向を変換された光は集光レンズ118を経て照明領域105を照明する。一方、透過光は、偏光分離膜115eを透過した後、反射ミラー115fで反射せしめられ、偏光変換部104に入射する。このとき、光線はλ/2板120が形成されていない領域を通過するので、ここでは特に作用を受けず、集光レンズ118を経て照明領域105を照明する。
【0032】
また、第2のレンズ板110の列を形成する微小レンズ列117c(図3、図4)から出射された光は、偏光分離部103の開口部116cに入射後、偏光分離膜115eに入射する。ここで入射光は偏光方向により透過光と反射光に分離せしめられる。反射光は反射ミラー115fにより再度反射されて偏光分離部103を抜けた後、基盤ガラス119上に短冊状に配置され、入射光の偏光方向を90度変換するよう設定されたλ/2板120に入射する。ここで偏光方向を変換された光は集光レンズ118を経て照明領域105を照明する。一方、透過光は、偏光分離膜115eを透過した後、偏光変換部104に入射する。このとき、光線はλ/2板120が形成されていない領域を通過するので、ここでは特に作用を受けず、集光レンズ118を経て照明領域105を照明する。
【0033】
以上のように偏光光照明装置を構成することで、光源から射出される偏光方向がランダムな光を効率よく一つの偏光方向に揃えることができ、同時にインテグレータ光学系で均一な照明が可能になる。しかも装置の大きさはほとんど大型化することもなく実現できる。
【0034】
偏光分離部103はシステム光軸方向長さdが全て同じプリズムの集合体なので、所定厚さhを有する大きなプリズム材料を複数積層した後、積層方向に対して斜めにスライスすることで大量に製作することができる。更に、一度に全面の研磨及びコートが可能になることからコストアップを最小限に抑えることが出来る。
【0035】
また、第2のレンズ板110の微小レンズ111の開口を光源像の大きさに応じて形成することができるので、第2のレンズ板110の大きさを最小限に抑えることができる。このために、照明領域105に到達する光の平行度を高くでき(照明Fナンバーを大きくでき)、各種光学装置の照明装置としての応用範囲を広げることができる。
【0036】
上記の実施の形態ではインテグレーター光学系102、偏光分離部103、偏光変換部104、集光レンズ118(インテグレーター光学系102の一部)をそれぞれ分離して配置しているが、それぞれの間に間隔を設ける必要はなく、一体化しても構成できる。
【0037】
上記の実施の形態では、偏光変換部104はλ/2板212を用いて説明したが必ずしもこの必要はなく、入射光の偏光方向を変えられる手段であればよい。また、上記の実施の形態では、偏光方向を揃えるために、偏光分離部103で一旦反射されて射出された光(偏光分離面でS偏光光)の偏光方向を変換しているが、偏光分離部で反射されることなく射出された光(偏光分離面でP偏光光)に作用し、偏光分離部で反射されて射出される光には作用しない構成とすることもできる。更に、偏光分離部で反射されて射出される光と、反射されることなく射出される光のそれぞれに異なる作用を加えて両方の偏光方向をそろえる構成とすることもできる。
【0038】
また、集光レンズ118は必ずしも球面状のレンズでなく、フレネルレンズやプリズムの集合体で構成することも可能である。
【0039】
上記実施の形態では、第2のレンズ板110の列を形成する微小レンズ列117aの幅Hに対して微小レンズ列117b、117cの幅Hをおよそ117a:117b:117c=2:1:1としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、微小レンズ列の数を少なくし、更に図5に示すように、微小レンズ群の幅Hをおよそ117a:117b=2:1としたり、図6に示すように、微小レンズ群の幅Hをおよそ117a:117b=3:2にしたりするなど、システムに合わせた最適化が可能である。もちろん図7に示すように、微小レンズ群の幅Hをおよそ117a:117b=1:1にした構成にすることもできる。
【0040】
偏光分離部103のプリズムのシステム光軸と直交する2面間距離d(図4参照)は、いずれかの微小レンズ列117の幅Hと略同一にするのが好ましく、特に最も大きな幅Hに一致させるのがより好ましい。このようにすることで、光源106からの光を無駄なく偏光光に変換することができる。
【0041】
また、図1から明らかなように、システム光軸150に対して、光源部101の光軸101a及び第1のレンズ板108が、2面間距離dの約1.5倍だけずらせた位置に配置されることが望ましい。即ち、図1において、光源部101の光軸101aとシステム光軸150との間隔をWとしたとき、W=1.5dとするのが好ましい。このようにすることで、光源106からの光を無駄なく偏光光に変換することができる。なお、このとき空間的な制約等によりシステム光軸150に対する上記ずらし量Wを確保できない場合には、第1のレンズ板108上の矩形レンズ109の軸をずらすことにより前記ずらし量Wを補足する等することができる。
【0042】
(実施の形態2)
次に本発明の偏光光照明装置の第2の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0043】
図8は本発明の偏光光照明装置の実施の形態2の概略構成例を示す図である。本実施の形態の偏光光照明装置200は、システム光軸150に沿って、光源部101、インテグレーター光学系201、偏光分離部202、及び偏光変換部203からなり、光源部101から射出された光は、インテグレーター光学系201、偏光分離部202、偏光変換部203を通って矩形の照明領域105に至る。インテグレーター光学系201は、第1のレンズ板108と、第2のレンズ板204と、集光レンズ118とから構成される。
【0044】
光源部101は、光源106と、リフレクター107とからなる。光源106から出射される偏光方向がランダムな光はリフレクター107によって一方向に反射され、インテグレーター光学系201に入射する。リフレクター107の反射面の形状は放物面でも、楕円面でも、球面でも光学系の設計により使用できる。
【0045】
第1のレンズ板108は、図2に示すような微小な矩形レンズ109が複数個配列された複合レンズ体である。第1のレンズ板108に入射した光は個々の矩形レンズ109により集光せしめられる。この矩形レンズ109により形成される光源像は第2のレンズ板204上に形成されるよう設定されている。
【0046】
図9に第2のレンズ板204の外観を示す。ここに形成される微小レンズ205は第1のレンズ板108上に形成された矩形レンズ109と同じ数だけ配置されている。各微小レンズ205は各矩形レンズ109と1対1に対応する。各矩形レンズ109による光源像112は、第2のレンズ板204上に複数の列をなして形成されるように、各矩形レンズ109はその開口中心と曲率中心とをずらして設計されている。微小レンズ205は矩形レンズ109による光源像112が形成される位置に配置される。更に微小レンズ205の開口は、光源像112の大きさに合わせて、その開口面積や形状が設定されている。
【0047】
また、微小レンズ205がなす列は、図9にあるように、第2のレンズ板204上に複数の短冊状に構成されている。各列の長手方向と直角方向の幅(図9において微小レンズ205の上下方向の有効開口幅)Hは、全ての列で同一ではなく、図示したように幅Hが異なる列が混在している。
【0048】
第1のレンズ板108上の矩形レンズ109で集光された光は第2のレンズ板204上の微小レンズ205を透過した後、偏光分離部202に入射する。図10に偏光分離部202と第2のレンズ板204との配置を示す。
【0049】
偏光分離部202は微小な偏光ビームスプリッターの集合体である。各偏光ビームスプリッター(プリズム)は、偏光分離面206と垂直な面における断面形状が平行四辺形の断面形状の四角柱からなる。プリズム207a,207b,207c,207d,207eの各接合面に偏光分離膜206を挟み込んで偏光分離面が構成されている。これらのプリズムは、前記第2のレンズ板204上の微小レンズ205のなす列209a,209bに、開口部208a、208bが対向するように配置される。偏光分離面206は入射光(即ち、システム光軸)に対して斜めに設けられている。また、プリズムの開口部208a、208bは入射光(即ち、システム光軸)に対して垂直に設けられている。プリズムの偏光分離面206と平行な対向する2面の間隔h(図10においては、プリズムの平行四辺形の偏光分離面206と平行な対向する2辺の対辺間距離h)は、全てのプリズムで同一ではない。即ち、プリズム207a、207b、207cの対向2面間距離はhaであり、プリズム207d、207eの対向2面間距離はhbであり、両者は異なっている。一方、各プリズムのシステム光軸に垂直な対向2面間距離dは全てのプリズムで同一に形成されている。更に、開口部208a、208bの幅(図10において上下方向の長さ)が第2のレンズ板204上の対向する微小レンズ205のなす列の幅Hと一致するように、プリズムの厚みが決定されている。
【0050】
第2のレンズ板204の列を形成する微小レンズ列209a(図9、図10)から出射された光は偏光分離部202の開口部208aに入射後、偏光分離膜210aに入射する。ここで入射光は偏光方向により透過光と反射光に分離せしめられる。透過光は偏光分離部202を抜けた後、偏光変換部203に入射する。このとき、光線はλ/2板212が形成されていない領域を通過するので、ここでは特に作用を受けずに集光レンズ118を経て照明領域105を照明する。一方、反射光は前記偏光分離膜210aに平行に配置された偏光分離膜210bで再度反射せしめられる。反射光は偏光分離部202を抜けた後、基盤ガラス211上に短冊状に配置され、入射光の偏光方向を90度変換するよう設定されたλ/2板212に入射する。ここで偏光方向を変換された光は集光レンズ118を経て照明領域105を照明する。
【0051】
また、第2のレンズ板204の列を形成する微小レンズ列209b(図9、図10)から出射された光は偏光分離部202の開口部208bに入射後、偏光分離膜210cに入射する。ここで入射光は偏光方向により透過光と反射光に分離せしめられる。透過光は先に述べたものと同様に偏光分離部202を抜けた後、偏光変換部203に入射する。このとき、光線はλ/2板212が形成されていない領域を通過するので、ここでは特に作用を受けずに集光レンズ118を経て照明領域105を照明する。一方、反射光は前記偏光分離膜210cに平行に配置された偏光分離膜210dで反射せしめられた後、再度偏光分離膜210c、210dで反射され、λ/2板212に入射する。ここで偏光方向を変換された光は集光レンズ118を経て照明領域105を照明する。
【0052】
以上のように偏光光照明装置を構成することで、光源106から射出される偏光方向がランダムな光を効率よく一つの偏光方向に揃えることができ、同時にインテグレータ光学系で均一な照明が可能になる。しかも装置の大きさはほとんど大型化することもなく実現できるる。
【0053】
偏光分離部202はシステム光軸方向長さdが全て同じプリズムの集合体なので、所定厚さhを有する大きなプリズム材料を複数積層した後、積層方向に対して斜めにスライスすることで大量に製作することができる。更に、一度に全面の研磨及びコートが可能になることからコストアップを最小限に抑えることが出来る。
【0054】
また、第2のレンズ板204の微小レンズ205の開口を光源像の大きさに応じて形成することができるので、第2のレンズ板204の大きさを最小限に抑えることができる。このために、照明領域105に到達する光の平行度を高くでき(照明Fナンバーを大きくでき)、各種光学装置の照明装置としての応用範囲を広げることができる。
【0055】
上記の実施の形態ではインテグレーター光学系201、偏光分離部202、偏光変換部203、集光レンズ118(インテグレーター光学系201の一部)をそれぞれ分離して配置しているが、それぞれの間に間隔を設ける必要はなく、一体化しても構成できる。
【0056】
上記の実施の形態では、偏光変換部203はλ/2板212を用いて説明したが必ずしもこの必要はなく、入射光の偏光方向を変えられる手段であればよい。また、上記の実施の形態では、偏光方向を揃えるために、偏光分離部202で一旦反射されて射出された光(偏光分離面でS偏光光)の偏光方向を変換しているが、偏光分離部で反射されることなく射出された光(偏光分離面でP偏光光)に作用し、偏光分離部で反射されて射出される光には作用しない構成とすることもできる。更に、偏光分離部で反射されて射出される光と、反射されることなく射出される光のそれぞれに異なる作用を加えて両方の偏光方向をそろえる構成とすることもできる。
【0057】
偏光分離部202において、プリズム207a、207b、207cの偏光分離面206と平行な対向2面間距離haと、プリズム207d、207eの偏光分離面206と平行な対向2面間距離hbとの間にha=nhb(nは自然数)であると偏光分離部の射出面に光源像を隙間なく配列することができるので好ましい。また、このとき、厚い方のプリズム207a、207b、207cを、薄い方のプリズム207d、207eの形成材料(光屈折材料)をn枚張り合わせて構成すれば、使用する材料の厚みを1種類のみにすることができるので、加工上有利であり、低コスト化が可能になる。なお、このときの接合面は入射光に光学的作用を与えない接合面とする必要があるのはいうまでもない。
【0058】
集光レンズ118は必ずしも球面状のレンズでなく、フレネルレンズやプリズムの集合体で構成することも可能である。
【0059】
本実施の形態において、面210bは偏光分離面としたが、これを反射ミラー面とすることもできる。
【0060】
(実施の形態3)
次に本発明の偏光光照明装置の第3の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0061】
図11は本発明の偏光光照明装置の実施の形態3の概略構成例を示す図である。本実施の形態の偏光光照明装置300は、システム光軸150に沿って、光源部101、インテグレーター光学系201、偏光分離部301、及び偏光変換部203からなり、光源部101から射出された光はインテグレーター光学系201、偏光分離部301、偏光変換部203を通って矩形の照明領域105に至る。インテグレーター光学系201は、第1のレンズ板108と、第2のレンズ板204と、集光レンズ118とから構成される。
【0062】
光源部101は、光源106と、リフレクター107とからなる。光源106から出射される偏光方向がランダムな光はリフレクター107によって一方向に反射され、インテグレーター光学系201に入射する。リフレクター107の反射面の形状は放物面でも、楕円面でも、球面でも光学系の設計により使用できる。
【0063】
第1のレンズ板108は、図2に示すような微小な矩形レンズ109が複数個配列された複合レンズ体である。第1のレンズ板108に入射した光は個々の矩形レンズ109により集光せしめられる。この矩形レンズ109により形成される光源像は第2のレンズ板204上に形成されるよう設定されている。
【0064】
図9に第2のレンズ板204の外観を示す。ここに形成される微小レンズ205は第1のレンズ板108上に形成された矩形レンズ109と同じ数だけ配置されている。各微小レンズ205は各矩形レンズ109と1対1に対応する。各矩形レンズ109による光源像112は、第2のレンズ板204上に複数の列をなして形成されるように、各矩形レンズ109はその開口中心と曲率中心とをずらして設計されている。微小レンズ205は矩形レンズ109による光源像112が形成される位置に配置される。更に微小レンズ205の開口は、光源像112の大きさに合わせて、その開口面積や形状が設定されている。
【0065】
また、微小レンズ205がなす列は、図9にあるように、第2のレンズ板204上に複数の短冊状に構成されている。各列の長手方向と直角方向の幅(図9において微小レンズ205の上下方向の有効開口幅)Hは、全ての列で同一ではなく、図示したように幅Hが異なる列が混在している。
【0066】
第1のレンズ板108上の矩形レンズ109で集光された光は第2のレンズ板204上の微小レンズ205を透過した後、偏光分離部301に入射する。図12に偏光分離部301と第2のレンズ板204との配置図を示す。
【0067】
偏光分離部301は同形状の微小な偏光ビームスプリッターの集合体である。偏光ビームスプリッター(プリズム)は、偏光分離面302に垂直な面における断面形状が平行四辺形の四角柱からなる。プリズム303a、303b、303c、303d、303e、303f、303gの各接合面には偏光分離膜302を挟み込んで偏光分離面が構成されている。これらのプリズムは、前記第2のレンズ板204上の微小レンズ205のなす列209a,209bに、開口部304a及び304b、304cが対向するように配置される。更に、開口部304a、304b、304cの幅(図12において上下方向の長さ)が第2のレンズ板204上の最も小さな幅Hを有する微小レンズ列209bの幅Hと一致するように、プリズムの厚みが決定されている。偏光分離面302は入射光(即ち、システム光軸)に対して斜めに設けられている。また、プリズムの開口部304a、304b、304cは入射光(即ち、システム光軸)に対して垂直に設けられている。
【0068】
第2のレンズ板204上の列を形成する微小レンズ列209aから出射された光は偏光分離部301に入射する。微小レンズ列209aの幅Hがプリズム開口部304a、304b、304cの幅に対しておよそ2倍あることから、微小レンズ列209aから射出された光は開口部304aと開口部304bに分かれて入射する。
【0069】
微小レンズ列209aから射出された下半分の光は開口部304aに入射後、偏光分離膜306aに入射する。ここで入射光は偏光方向により透過光と反射光に分離せしめられる。透過光は偏光分離部301を抜けた後、偏光変換部203に入射する。このとき、光線はλ/2板212が形成されていない領域を通過するので、ここでは特に作用を受けずに集光レンズ118を経て照明領域105を照明する。
【0070】
一方、反射光は前記偏光分離膜306aに平行に配置された偏光分離膜306bで再度反射せしめられた後に再度偏光分離膜306a、306bで反射され、偏光分離部301を抜けた後、基盤ガラス211上に短冊状に配置され、入射光の偏光方向を90度変換するように設定されたλ/2板212に入射する。ここで偏光方向を変換された光は集光レンズ118を経て照明領域105を照明する。
【0071】
また、微小レンズ列209aから射出された上半分の光は開口部304bに入射後、偏光分離膜306bにより偏光方向により透過光と反射光に分離せしめられる。透過光は偏光分離部301を抜けた後、偏光変換部203に入射する。このとき、光線はλ/2板212が形成されていない領域を通過するので、ここでは特に作用を受けずに集光レンズ118を経て照明領域105を照明する。一方、反射光は前記偏光分離膜306bに平行に配置された偏光分離膜306cで再度反射せしめられた後に再度偏光分離膜306b、306cで反射され、偏光分離部301を抜けた後、基盤ガラス211上に短冊状に配置され、入射光の偏光方向を90度変換するよう設定されたλ/2板212に入射する。ここで偏光方向を変換された光は集光レンズ118を経て照明領域105を照明する。
【0072】
さらに、第2のレンズ板204の上の微小レンズ列209bから出射された光は偏光分離部301に入射する。ここで微小レンズ列209bの幅Hがプリズム開口部304a、304b、304cの幅とほぼ同じであるから、ここから射出された光は開口部304cに全て入射する。微小レンズ列209bから射出された光は開口部304cに入射後、偏光分離膜306dに入射する。ここで入射光は偏光方向により透過光と反射光に分離せしめられる。透過光は偏光分離部301を抜けた後、偏光変換部203に入射する。このとき、光線はλ/2板212が形成されていない領域を通過するので、ここでは特に作用を受けずに集光レンズ118を経て照明領域105を照明する。
【0073】
反射光は前記偏光分離膜306dに平行に配置された偏光分離膜306eで再度反射せしめられた後に再度偏光分離膜306d、306eで反射され、偏光分離部301を抜けた後、基盤ガラス211上に短冊状に配置され、入射光の偏光方向を90度変換するように設定されたλ/2板212に入射する。ここで偏光方向を変換された光は集光レンズ118を経て照明領域105を照明する。
【0074】
以上のように偏光光照明装置を構成することで、光源106から射出される偏光方向がランダムな光を効率よく一つの偏光方向に揃えることができ、同時にインテグレータ光学系201で均一な照明が可能になる。しかも装置の大きさはほとんど大型化することもなく実現できる。
【0075】
偏光分離部301は全て同じプリズムの集合体なので、所定厚さhを有する大きなプリズム材料を複数積層した後、積層方向に対して斜めにスライスすることで大量に製作することができる。更に、一度に全面の研磨及びコートが可能になることからコストアップを最小限に抑えることが出来る。
【0076】
また、第2のレンズ板204の微小レンズ205の開口を光源像の大きさに応じて形成することができるので、第2のレンズ板204の大きさを最小限に抑えることができる。このために、照明領域105に到達する光の平行度を高くでき(照明Fナンバーを大きくでき)、各種光学装置の照明装置としての応用範囲を広げることができる。
【0077】
上記の実施の形態ではインテグレーター光学系201、偏光分離部301、偏光変換部203、集光レンズ118(インテグレーター光学系201の一部)をそれぞれ分離して配置しているが、それぞれの間に間隔を設ける必要はなく、一体化しても構成できる。
【0078】
上記の実施の形態では、偏光変換部203はλ/2板212を用いて説明したが必ずしもこの必要はなく、入射光の偏光方向を変えられる手段であればよい。また、上記の実施の形態では、偏光方向を揃えるために、偏光分離部301で一旦反射されて射出された光(偏光分離面でS偏光光)の偏光方向を変換しているが、偏光分離部で反射されることなく射出された光(偏光分離面でP偏光光)に作用し、偏光分離部で反射されて射出される光には作用しない構成とすることもできる。更に、偏光分離部で反射されて射出される光と、反射されることなく射出される光のそれぞれに異なる作用を加えて両方の偏光方向をそろえる構成とすることもできる。
【0079】
本実施の形態において偏光分離部301を構成する平行四辺形のプリズムは全て同形状であることから材料、加工上の面から低コスト化を実現できる。
【0080】
集光レンズ118は上記実施の形態のように必ずしも球面状のレンズでなく、フレネルレンズやプリズムの集合体で構成することも可能である。
【0081】
本実施の形態では、偏光ビームスプリッターを構成する平行四辺形のプリズムは、第2のレンズ板204上の微小レンズ205のなす列のうち、最も幅の狭いレンズ列(ここでは209b)の有効開口部の幅Hにプリズムの開口部304a,304b,304cの幅が合うように、大きさが設定されている構成とした。しかしながら、前記開口部304a,304b,304cの幅は微小レンズ列の幅Hに一致させる必要はなく、例えば、前記幅Hを自然数nで除した値であれば同様に構成可能である。これは前述の説明の中で第2のレンズ板204上の微小レンズ列209aから射出された光が2分割されて2つのプリズムに入射しても、偏光分離部で何ら問題なく偏光分離されたことから明らかである。
【0082】
上記実施の形態においては第2のレンズ板204上の微小レンズ205が成すレンズ列の幅Hは偏光ビームスプリッターの開口部に対しおよそ同等のものとおよそ2倍のものとからなっていた。しかしながら本発明はこれに限定されず、図13に示した様に、微小レンズ列の幅Hが開口部の幅のおよそ3倍の大きさのものが混在しても構成可能であり、これを応用すれば一般にn倍(nは自然数)の大きさのものを適宜組み合わせてそのシステムに最適の構成をとることができる。
【0083】
本実施の形態において、面306cは偏光分離面としたが、これを反射ミラー面とすることもできる。
【0084】
(実施の形態4)
次に本発明の偏光光照明装置の第4の実施の形態例を図面を用いて説明する。
【0085】
図14は本発明の偏光光照明装置の実施の形態4の概略構成例を示す図である。本実施の形態の偏光光照明装置400は、システム光軸150に沿って、光源部101、インテグレーター光学系201、偏光分離部401、及び偏光変換部203からなり、光源部101から射出された光はインテグレーター光学系201、偏光分離部401、偏光変換部203を通って矩形の照明領域105に至る。インテグレーター光学系201は、第1のレンズ板108と、第2のレンズ板204と、集光レンズ118とから構成される。
【0086】
光源部101は、光源106と、リフレクター107とからなる。光源106から出射される偏光方向がランダムな光はリフレクター107によって一方向に反射され、インテグレーター光学系201に入射する。リフレクター107の反射面の形状は放物面でも、楕円面でも、球面でも光学系の設計により使用できる。
【0087】
第1のレンズ板108は、図2に示すような微小な矩形レンズ109が複数個配列された複合レンズ体である。第1のレンズ板108に入射した光は個々の矩形レンズ109により集光せしめられる。この矩形レンズ109により形成される光源像は第2のレンズ板204上に形成されるよう設定されている。
【0088】
図9に第2のレンズ板204の外観を示す。ここに形成される微小レンズ205は第1のレンズ板108上に形成された矩形レンズ109と同じ数だけ配置されている。各微小レンズ205は各矩形レンズ109と1対1に対応する。各矩形レンズ109による光源像112は、第2のレンズ板204上に複数の列をなして形成されるように、各矩形レンズ109はその開口中心と曲率中心とをずらして設計されている。微小レンズ205は矩形レンズ109による光源像112が形成される位置に配置される。更に微小レンズ205の開口は、光源像112の大きさに合わせて、その開口面積や形状が設定されている。
【0089】
また、微小レンズ205がなす列は、図9にあるように、第2レンズ板204上に複数の短冊状に構成されている。各列の長手方向と直角方向の幅(図9において微小レンズ205の上下方向の有効開口幅)Hは、全ての列で同一ではない。しかしながら、幅Hが小さな微小レンズ列209bと微小レンズ列209cとは図示したように隣接して形成されており、全体として微小レンズの群を形成している。そして、この微小レンズ群の長手方向と直角方向の幅(図9において該微小レンズ群の上下方向の全開口幅)Hは、微小レンズ列209aの幅Hと略同一に形成されている。即ち、本実施の形態の第2レンズ板204上の微小レンズ205は、複数の列又は群をなすように配置されており、更に、その列又は群の長手方向と直角方向の幅が全て略同一となるように形成されている。
【0090】
第1のレンズ板108上の矩形レンズ109で集光された光は第2のレンズ板204上の微小レンズ205を透過した後、偏光分離部401に入射する。図15に偏光分離部401と第2のレンズ板204との配置図を示す。
【0091】
偏光分離部401は同形状の微小な偏光ビームスプリッターの集合体である。偏光ビームスプリッター(プリズム)は、偏光分離面402に垂直な面における断面形状が平行四辺形の四角柱からなる。プリズム403a、403b、403c、403dの各接合面には偏光分離膜402を挟み込んで偏光分離面が構成されている。これらのプリズムは、前記第2のレンズ板204上の微小レンズ205の成す列又は群209a,209b,209cに、開口部404a、404bが対向するように配置される。更に、開口部404a、404bの幅(図15において上下方向の長さ)が第2のレンズ板204上の最も大きな幅Hを有する微小レンズ列209aの幅Hと一致するように、プリズムの厚みが決定されている。偏光分離面402は入射光(即ち、システム光軸)に対し斜めに設けられている。また、プリズムの開口部404a、404bは入射光(即ち、システム光軸)に対して垂直に設けられている。
【0092】
第2のレンズ板204上の列を形成する微小レンズ列209aから出射された光は偏光分離部401の開口部404aに入射する。入射光は偏光分離膜210aで偏光方向により透過光と反射光に分離せしめられる。透過光は偏光分離部401を抜けた後、偏光変換部203に入射する。このとき、光線はλ/2板212が形成されていない領域を通過するので、ここでは特に作用を受けずに集光レンズ118を経て照明領域105を照明する。反射光は前記偏光分離膜210aに平行に配置された偏光分離膜210bで再度反射せしめられ、偏光分離部401を抜けた後、基盤ガラス211上に短冊状に配置され、入射光の偏光方向を90度変換するように設定されたλ/2板212に入射する。ここで偏光方向を変換された光は集光レンズ118を経て照明領域105を照明する。
【0093】
また、第2のレンズ板204上の微小レンズ群の一部を形成する微小レンズ列209bから出射された光は、図示したように、偏光分離部401の開口部404bの中心から下方にずれた位置に入射する。入射光は偏光分離膜210cで偏光方向により透過光と反射光に分離せしめられる。透過光は、先に述べたものと同様に偏光分離部401を抜けた後、偏光変換部203に入射する。このとき、光線はλ/2板212が形成されていない領域を通過するので、ここでは特に作用を受けずに集光レンズ118を経て照明領域105を照明する。反射光は、前記偏光分離膜210cに平行に配置された偏光分離膜210dで反射せしめられた後、λ/2板212に入射する。ここで偏光方向を変換された光は集光レンズ118を経て照明領域105を照明する。
【0094】
さらに、第2のレンズ板204上の微小レンズ群の一部を形成する微小レンズ列209cから出射された光は、図示したように、偏光分離部401の開口部404bの中心から上方にずれた位置(上記の微小レンズ列209bからの光が入射する位置とは異なる位置)に入射する。入射光は、偏光分離膜210cで偏光方向により透過光と反射光に分離せしめられる。透過光は、先に述べたものと同様に偏光分離部401を抜けた後、偏光変換部203に入射する。このとき、光線はλ/2板212が形成されていない領域を通過するので、ここでは特に作用を受けずに集光レンズ118を経て照明領域105を照明する。反射光は、前記偏光分離膜210cに平行に配置された偏光分離膜210dで反射せしめられた後、λ/2板212に入射する。ここで偏光方向を変換された光は集光レンズ118を経て照明領域105を照明する。
【0095】
以上のように偏光光照明装置を構成することで、光源106から射出される偏光方向がランダムな光を効率よく一つの偏光方向に揃えることができ、同時にインテグレータ光学系201で均一な照明が可能になる。しかも装置の大きさはほとんど大型化することもなく実現できる。
【0096】
偏光分離部401は全て同じプリズムの集合体なので、所定厚さhを有する大きなプリズム材料を複数積層した後、積層方向に対して斜めにスライスすることで大量に製作することができる。更に、一度に全面の研磨及びコートが可能になることからコストアップを最小限に抑えることが出来る。
【0097】
また、第2のレンズ板204の微小レンズ205の開口を光源像の大きさに応じて形成することができるので、第2のレンズ板204の大きさを最小限に抑えることができる。このために、照明領域105に到達する光の平行度を高くでき(照明Fナンバーを大きくでき)、各種光学装置の照明装置としての応用範囲を広げることができる。
【0098】
上記の実施の形態ではインテグレーター光学系201、偏光分離部401、偏光変換部203、集光レンズ118(インテグレーター光学系201の一部)をそれぞれ分離して配置しているが、それぞれの間に間隔を設ける必要はなく、一体化しても構成できる。
【0099】
上記の実施の形態では、偏光変換部203はλ/2板212を用いて説明したが必ずしもこの必要はなく、入射光の偏光方向を変えられる手段であればよい。また、上記の実施の形態では、偏光方向を揃えるために、偏光分離部401で一旦反射されて射出された光(偏光分離面でS偏光光)の偏光方向を変換しているが、偏光分離部で反射されることなく射出された光(偏光分離面でP偏光光)に作用し、偏光分離部で反射されて射出される光には作用しない構成とすることもできる。更に、偏光分離部で反射されて射出される光と、反射されることなく射出される光のそれぞれに異なる作用を加えて両方の偏光方向をそろえる構成とすることもできる。
【0100】
本実施の形態において偏光分離部401を構成する平行四辺形のプリズムは全て同形状であることから材料、加工上の面から低コスト化を実現できる。
【0101】
集光レンズ118は上記実施の形態のように必ずしも球面状のレンズでなく、フレネルレンズやプリズムの集合体で構成することも可能である。
【0102】
本実施の形態では、微小レンズ列209bと微小レンズ列209cとを隣接して形成することにより微小レンズ群を形成した。そして、該微小レンズ群の幅が微小レンズ列209aの幅Hと一致する構成とした。しかしながら、本発明において、微小レンズ群は、図9に示したように複数の微小レンズ列に明確に区別できるような構成である必要はない。
【0103】
例えば、図9の微小レンズ列209b,209cからなる微小レンズ群に代えて、図16(A)に示すような微小レンズ群209d、又は図16(B)に示すような微小レンズ群209eを形成してもよい。ここで、微小レンズ群209d,209eの紙面上下方向の幅Hは、他の微小レンズ列又は微小レンズ群(例えば微小レンズ列209a)の幅Hと同一となるように形成する。
【0104】
あるいは、図9の第2のレンズ板204に代えて、図16(C)に示した第2のレンズ板204’を用いることもできる。第2のレンズ板204’の微小レンズ205は、6列の微小レンズ列(又は群)230a,230b,230c,230d,230e,230fを形成するように配置されている。そして、これらの微小レンズ列(又は群)の紙面上下方向の有効開口幅Hは全て同一である。なお、図16(C)では、図面を簡素化するために第1のレンズ板による光源像は省略してある。
【0105】
なお、図16(C)に示したように、第2のレンズ板の微小レンズ205が、第1のレンズ板の矩形レンズ109と1対1に対応している限り、第2のレンズ板の微小レンズ列又は微小レンズ群の数(例えば図16(C)では6列)が、第1のレンズ板の矩形レンズの配列数(例えば図2では7列)と一致している必要はない。
【0106】
また、図16(A),(B),(C)は、微小レンズ205の配列を概念的に示したものであって、微小レンズの個数は第1のレンズ板の矩形レンズの数と一致させる必要があることはいうまでもない。
【0107】
微小レンズ列を上記図16のように形成しても、本実施の形態で説明したのと同様の偏光分離部401を用いて同様の効果を得ることができる。
【0108】
本実施の形態において、面210b,210dは偏光分離面としたが、これを反射ミラー面とすることもできる。
【0109】
上記の実施の形態2〜4において、システム光軸150に対して、光源部101の光軸101a及び第1のレンズ板108が、偏光分離部を構成するプリズムのシステム光軸と直交する2面間距離dの約半分の量だけずらせた位置に配置されることが望ましい。このようにすることで、光源106からの光を無駄なく偏光光に変換することができる。なお、このとき空間的な制約等によりシステム光軸150に対する上記ずらし量を確保できない場合には、第1のレンズ板110上の矩形レンズ109の軸をずらすことにより前記ずらし量を補足する等することができる。
【0110】
(実施の形態5)
図17は前記実施の形態1の装置を投写型画像表示装置に応用した例である。
【0111】
図17に示す投写型画像表示装置500は、ランダムな偏光光を一方向に出射する光源部101を有し、この光源部101から出射されたランダムな偏光光はインテグレーター光学系102及び偏光分離部103で2種の偏光光に分離され、分離された偏光光のうち一方は偏光変換部104のλ/2板212によって偏光方向が変換され、一つの偏光方向に揃えられるように構成されている。
【0112】
このような偏光光照明装置100から出射された光束は、まず赤透過ダイクロイックミラー501において赤色光が透過され、青、緑色光は反射せしめられる。
【0113】
赤色光は反射ミラー502で反射され、第1の液晶ライトバルブ503に達する。一方、青色光及び緑色光のうち、緑色光は緑反射ダイクロイックミラー504によって反射され、第2の液晶ライトバルブ505に達する。青色光は緑反射ダイクロイックミラー504を透過した後、入射側レンズ506、リレーレンズ508,出射側レンズ510からなるリレーレンズ系に反射ミラー507,反射ミラー509を加えて構成された導光手段512により第3の液晶ライトバルブ511に導かれる。第1、第2、第3の液晶ライトバルブ503、505、511はそれぞれ色光を変調する。各色に対応した映像信号にあわせて変調された色光はダイクロイックプリズム513(色合成装置)に入射する。ダイクロイックプリズム513は赤反射の誘電体多層膜と青反射の誘電体多層膜を十字状に交差させて有しており、それぞれの変調光束を合成する。ここで合成された光束は投写レンズ514(投写光学系)を透過して図にはないスクリーン515上に映像を形成する。
【0114】
このようにして構成した投写型画像表示装置500では1種類の偏光光を変調するタイプの液晶パネルが用いられている。従って従来のランダムな偏光光をこのタイプの液晶ライトバルブに導くと、ランダムな偏光光のうちの半分は偏光板で吸収されて熱に変わってしまうため光利用率が低いと共に、偏光板の発熱を抑えるため大型で騒音の大きい冷却装置が必要であるといった問題点があった。ところが本例の投写型画像表示装置500では、偏光方向が揃った偏光光を供給できる実施の形態1の偏光光照明装置を用いているので、かかる問題を大幅に解消できる。
【0115】
更に本実施の形態によれば、第2のレンズ板110の微小レンズ111は第2のレンズ板110上の光源像112におよそ最適化してその開口面積、形状を最小化出来ることから偏光変換部を通してみた見かけの第2のレンズ板の面積も小さく構成できる。投写レンズのFナンバーは第2のレンズ板の見かけの大きさと液晶パネルから第2のレンズ板までの距離によって決まり、第2のレンズ板の見かけの大きさを小さくできればFナンバーを小さく、すなわち投写レンズを明るくする必要が無くなる。本実施の形態によれば、投射レンズ514が従来の偏光変換を行わない装置に用いられていた投写レンズあるいはそれに近いものであっても、投写画像の高輝度化を十分に実現することが出来る。特にライトバルブが、入射角が広いとコントラスト低下を生じる液晶を応用したものである場合には、画質向上に有利である。
【0116】
本実施の形態においては第1、第2、第3の液晶ライトバルブ503、505、511を透過した光は色合成装置であるダイクロイックプリズム513で一つの光軸上に導かれて投写光学系である一本の投写レンズ514で拡大投影された。しかしながら、本発明は特にこれに限定されない。例えば、色合成装置を用いずに各色光に対する第1、第2、第3の液晶ライトバルブ503、505、511の出射光を拡大投写出来るよう各色光毎に投写レンズを設けた構成とすることもできる。
【0117】
本実施の形態においては、ライトバルブを透過型液晶としたがこれに限定されることなく、偏光を応用したものであれば全く同様の効果を得ることが可能であることは明らかである。
【0118】
(実施の形態6)
図18は前記実施の形態1の装置を投写型画像表示装置に応用した別の例である。
【0119】
図18に示す投写型画像表示装置600は、ランダムな偏光光を一方向に出射する光源部101を有し、この光源部101から出射されたランダムな偏光光はインテグレーター光学系102及び偏光分離部103で2種の偏光光に分離され、分離された偏光光のうち一方は偏光変換部104のλ/2板212によって偏光方向が変換され、一つの偏光方向に揃えるように構成されている。
【0120】
このような偏光光照明装置100から出射された光束は、液晶ライトバルブ601に入射する。液晶ライトバルブ601は、各色光に対する入力信号に応じて独立して駆動可能な多数の画素602a、602b、602cを有し、各画素の入射側には駆動信号に応じた色光のみを透過するカラーフィルター603a、603b、603cが備えられている。液晶ライトバルブ601は、先の実施の形態5に示したものと同様に、入射した光の偏光方向を変えることで変調するものである。液晶ライトバルブ601の入射側には任意の偏光方向の光のみを透過する入射側偏光板604が備えられ、出射側には液晶ライトバルブ601を透過してきた光のうち、画面に投写されるべき画素からの偏光方向の光を透過させ、これに直交する偏光方向の光を遮光する出射側偏光板605が備えられている。ここを透過した光は投写レンズ606(投写光学系)を透過して図にはないスクリーン515上に映像を形成する。
【0121】
本実施の形態においても、ライトバルブを3枚用いた場合と同様に、従来のランダムな偏光光を液晶ライトバルブに導くと、ランダムな偏光光のうちの半分は偏光板で吸収されて熱に変わってしまうため光利用率が低いと共に、偏光板の発熱を抑えるため大型で騒音の大きい冷却装置が必要であるといった問題点があった。ところが本例の投写型画像表示装置600では、偏光方向が揃った偏光光を供給できる実施の形態1の偏光光照明装置を用いているので、かかる問題を大幅に解消できる。
【0122】
更に本実施の形態でも、第2のレンズ板110の微小レンズ111は第2のレンズ板110上の光源像112におよそ最適化してその開口面積、形状を最小化出来ることから偏光変換部を通してみた見かけの第2のレンズ板の面積も小さく構成できる。投写レンズのFナンバーは第2のレンズ板の見かけの大きさと液晶パネルから第2のレンズ板までの距離によって決まり、この第2のレンズ板の見かけの大きさを小さくできればFナンバーを小さく、すなわち投写レンズを明るくする必要が無くなる。本実施の形態によれば、投射レンズ606が従来の偏光変換を行わない装置に用いていた投写レンズあるいはそれに近いものであっても、投写画像の高輝度化を十分に実現することが出来る。特にライトバルブが、入射角が広いとコントラスト低下を生じる液晶を応用したものである場合には、画質向上に有利である。
【0123】
本実施の形態においては色決めをカラーフィルター603a、603b、603cで行ったが、図19にあるようにダイクロイックミラー607,608、全反射ミラー609で色分解を行い、3画素あたりに1つのマイクロレンズ610を設けることでカラーフィルターを用いない単板方式の投写型画像表示装置にも応用可能であることは言うまでもない。なお、図19において、図18と同じ機能を有する部材には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0124】
(実施の形態7)
図20は前記実施の形態2の装置を投写型画像表示装置に応用した例である。
【0125】
図20に示す投写型画像表示装置700は、ランダムな偏光光を一方向に出射する光源部101を有し、この光源部101から出射されたランダムな偏光光はインテグレーター光学系201及び偏光分離部202で2種の偏光光に分離され、分離された偏光光のうち一方は偏光変換部203のλ/2板212によって偏光方向が変換され、一つの偏光方向に揃えられるように構成されている。
【0126】
このような偏光光照明装置200から出射された光束は、まず赤透過ダイクロイックミラー501において赤色光が透過され、青、緑色光は反射せしめられる。
【0127】
赤色光は反射ミラー502で反射され、第1の液晶ライトバルブ503に達する。一方、青色光及び緑色光のうち、緑色光は緑反射ダイクロイックミラー504によって反射され、第2の液晶ライトバルブ505に達する。青色光は緑反射ダイクロイックミラー504を透過した後、入射側レンズ506、リレーレンズ508,出射側レンズ510からなるリレーレンズ系に反射ミラー507,反射ミラー509を加えて構成された導光手段512により第3の液晶ライトバルブ511に導かれる。第1、第2、第3の液晶ライトバルブ503、505、511はそれぞれ色光を変調する。各色に対応した映像信号にあわせて変調された色光はダイクロイックプリズム513(色合成装置)に入射する。ダイクロイックプリズム513は赤反射の誘電体多層膜と青反射の誘電体多層膜を十字状に交差させて有しており、それぞれの変調光束を合成する。ここで合成された光束は投写レンズ514(投写光学系)を透過して図にはないスクリーン515上に映像を形成する。
【0128】
このようにして構成した投写型画像表示装置700では1種類の偏光光を変調するタイプの液晶パネルが用いられている。従って従来のランダムな偏光光をこのタイプの液晶ライトバルブに導くと、ランダムな偏光光のうちの半分は偏光板で吸収されて熱に変わってしまうため光利用率が低いと共に、偏光板の発熱を抑えるため大型で騒音の大きい冷却装置が必要であるといった問題点があった。ところが本例の投写型画像表示装置700では、偏光方向が揃った偏光光を供給できる実施の形態2の偏光光照明装置を用いているので、かかる問題が大幅に解消できる。
【0129】
更に本実施の形態によれば、第2のレンズ板204の微小レンズ205は第2のレンズ板204上の光源像112におよそ最適化してその開口面積、形状を最小化出来ることから偏光変換部を通してみた見かけの第2のレンズ板の面積も小さく構成できる。投写レンズのFナンバーは第2のレンズ板の見かけの大きさと液晶パネルから第2のレンズ板までの距離によって決まり、第2のレンズ板の見かけの大きさを小さくできればFナンバーを小さく、すなわち投写レンズを明るくする必要が無くなる。本実施の形態によれば、投射レンズ514が従来の偏光変換を行わない装置に用いられていた投写レンズあるいはそれに近いものであっても、投写画像の高輝度化を十分に実現することが出来る。特にライトバルブが、入射角が広いとコントラスト低下を生じる液晶を応用したものである場合には、画質向上に有利である。
【0130】
本実施の形態においても実施の形態5と同様に、第1、第2、第3の液晶ライトバルブ503、505、511を透過した光は色合成装置であるダイクロイックプリズム513で一つの光軸上に導かれて投写光学系である一本の投写レンズ514で拡大投影された。しかしながら、本発明は特にこれに限定されない。例えば、色合成装置を用いずに各色光に対する第1、第2、第3の液晶ライトバルブ503、505、511の出射光を拡大投写出来るよう各色光毎に投写レンズを設けた構成とすることもできる。
【0131】
本実施の形態においては、ライトバルブを透過型液晶としたがこれに限定されることなく、偏光を応用したものであれば全く同様の効果を得ることが可能であることは明らかである。
【0132】
また、偏光光照明装置200を照明装置として、ライトバルブを用いた投写型画像表示装置を構成するにおいては、図20に示したように色分離光学系を用い各色光毎にライトバルブを設ける3板式の他にも、一つのライトバルブでカラー表示を行う実施の形態6に示した単板式(図18,図19)とすることもできる。
【0133】
(実施の形態8)
図21は前記実施の形態3の装置を投写型画像表示装置に応用した例である。
【0134】
図21に示す投写型画像表示装置800は、ランダムな偏光光を一方向に出射する光源部101を有し、この光源部101から出射されたランダムな偏光光はインテグレーター光学系201及び偏光分離部301で2種の偏光光に分離され、分離された偏光光のうち一方は偏光変換部203のλ/2板212によって偏光方向が変換され、一つの偏光方向に揃えるように構成されている。
【0135】
このような偏光光照明装置300から出射された光束は、まず赤透過ダイクロイックミラー501において赤色光が透過され、青、緑色光は反射せしめられる。
【0136】
赤色光は反射ミラー502で反射され、第1の液晶ライトバルブ503に達する。一方、青色光及び緑色光のうち、緑色光は緑反射ダイクロイックミラー504によって反射され、第2の液晶ライトバルブ505に達する。青色光は緑反射ダイクロイックミラー504を透過した後、入射側レンズ506、リレーレンズ508,出射側レンズ510からなるリレーレンズ系に反射ミラー507,反射ミラー509を加えて構成された導光手段512により第3の液晶ライトバルブ511に導かれる。第1、第2、第3の液晶ライトバルブ503、505、511はそれぞれ色光を変調する。各色に対応した映像信号にあわせて変調された色光はダイクロイックプリズム513(色合成装置)に入射する。ダイクロイックプリズム513は赤反射の誘電体多層膜と青反射の誘電体多層膜を十字状に交差させて有しており、それぞれの変調光束を合成する。ここで合成された光束は投写レンズ514(投写光学系)を透過して図にはないスクリーン515上に映像を形成する。
【0137】
このようにして構成した投写型画像表示装置800では1種類の偏光光を変調するタイプの液晶パネルが用いられている。従って従来のランダムな偏光光をこのタイプの液晶ライトバルブに導くと、ランダムな偏光光のうちの半分は偏光板で吸収されて熱に変わってしまうため光利用率が低いと共に、偏光板の発熱を抑えるため大型で騒音の大きい冷却装置が必要であるといった問題点があった。ところが本例の投写型画像表示装置800では、偏光方向が揃った偏光光を供給できる実施の形態3の偏光光照明装置を用いているので、かかる問題が大幅に解消できる。
【0138】
更に本実施の形態によれば、第2のレンズ板204の微小レンズ205は第2のレンズ板204上の光源像112におよそ最適化してその開口面積、形状を最小化出来ることから偏光変換部を通してみた見かけの第2のレンズ板の面積も小さく構成できる。投写レンズのFナンバーは第2のレンズ板の見かけの大きさと液晶パネルから第2のレンズ板までの距離によって決まり、第2のレンズ板の見かけの大きさを小さくできればFナンバーを小さく、すなわち投写レンズを明るくする必要が無くなる。本実施の形態によれば、投射レンズ514が従来の偏光変換を行わない装置に用いられていた投写レンズあるいはそれに近いもので合っても、投写画像の高輝度化を十分に実現することが出来る。特にライトバルブが、入射角が広いとコントラスト低下を生じる液晶を応用したものである場合には、画質向上に有利である。
【0139】
本実施の形態においても実施の形態5と同様に、第1、第2、第3の液晶ライトバルブ503、505、511を透過した光は色合成装置であるダイクロイックプリズム513で一つの光軸上に導かれて投写光学系である一本の投写レンズ514で拡大投影された。しかしながら、本発明は特にこれに限定されない。例えば、色合成装置を用いずに各色光に対する第1、第2、第3の液晶ライトバルブ503、505、511の出射光を拡大投写出来るよう各色光毎に投写レンズを設けた構成とすることもできる。
【0140】
本実施の形態においては、ライトバルブを透過型液晶としたがこれに限定されることなく、偏光を応用したものであれば全く同様の効果を得ることが可能であることは明らかである。
【0141】
また、偏光光照明装置300を照明装置として、ライトバルブを用いた投写型画像表示装置を構成するにおいては、図21に示したように色分離光学系を用い各色光毎にライトバルブを設ける3板式の他にも、一つのライトバルブでカラー表示を行う実施の形態6に示した単板式(図18,図19)とすることもできる。
【0142】
(実施の形態9)
図22は前記実施の形態4の装置を投写型画像表示装置に応用した例である。
【0143】
図22に示す投写型画像表示装置900は、ランダムな偏光光を一方向に出射する光源部101を有し、この光源部101から出射されたランダムな偏光光はインテグレーター光学系201及び偏光分離部401で2種の偏光光に分離され、分離された偏光光のうち一方は偏光変換部203のλ/2板212によって偏光方向が変換され、一つの偏光方向に揃えるように構成されている。
【0144】
このような偏光光照明装置400から出射された光束は、まず赤透過ダイクロイックミラー501において赤色光が透過され、青、緑色光は反射せしめられる。
【0145】
赤色光は反射ミラー502で反射され、第1の液晶ライトバルブ503に達する。一方、青色光及び緑色光のうち、緑色光は緑反射ダイクロイックミラー504によって反射され、第2の液晶ライトバルブ505に達する。青色光は緑反射ダイクロイックミラー504を透過した後、入射側レンズ506、リレーレンズ508,出射側レンズ510からなるリレーレンズ系に反射ミラー507,反射ミラー509を加えて構成された導光手段512により第3の液晶ライトバルブ511に導かれる。第1、第2、第3の液晶ライトバルブ503、505、511はそれぞれ色光を変調する。各色に対応した映像信号にあわせて変調された色光はダイクロイックプリズム513(色合成装置)に入射する。ダイクロイックプリズム513は赤反射の誘電体多層膜と青反射の誘電体多層膜を十字状に交差させて有しており、それぞれの変調光束を合成する。ここで合成された光束は投写レンズ514(投写光学系)を透過して図にはないスクリーン515上に映像を形成する。
【0146】
このようにして構成した投写型画像表示装置900では1種類の偏光光を変調するタイプの液晶パネルが用いられている。従って従来のランダムな偏光光をこのタイプの液晶ライトバルブに導くと、ランダムな偏光光のうちの半分は偏光板で吸収されて熱に変わってしまうため光利用率が低いと共に、偏光板の発熱を抑えるため大型で騒音の大きい冷却装置が必要であるといった問題点があった。ところが本例の投写型画像表示装置900では、偏光方向が揃った偏光光を供給できる実施の形態4の偏光光照明装置を用いているので、かかる問題が大幅に解消できる。
【0147】
更に本実施の形態によれば、第2のレンズ板204の微小レンズ205は第2のレンズ板204上の光源像112におよそ最適化してその開口面積、形状を最小化出来ることから偏光変換部を通してみた見かけの第2のレンズ板の面積も小さく構成できる。投写レンズのFナンバーは第2のレンズ板の見かけの大きさと液晶パネルから第2のレンズ板までの距離によって決まり、第2のレンズ板の見かけの大きさを小さくできればFナンバーを小さく、すなわち投写レンズを明るくする必要が無くなる。本実施の形態によれば、投射レンズ514が従来の偏光変換を行わない装置に用いられていた投写レンズあるいはそれに近いものであっても、投写画像の高輝度化を十分に実現することが出来る。特にライトバルブが、入射角が広いとコントラスト低下を生じる液晶を応用したものである場合には、画質向上に有利である。
【0148】
本実施の形態においても実施の形態5と同様に、第1、第2、第3の液晶ライトバルブ503、505、511を透過した光は色合成装置であるダイクロイックプリズム513で一つの光軸上に導かれて投写光学系である一本の投写レンズ514で拡大投影された。しかしながら、本発明は特にこれに限定されない。例えば、色合成装置を用いずに各色光に対する第1、第2、第3の液晶ライトバルブ503、505、511の出射光を拡大投写出来るよう各色光毎に投写レンズを設けた構成とすることもできる。
【0149】
本実施の形態においては、ライトバルブを透過型液晶としたがこれに限定されることなく、偏光を応用したものであれば全く同様の効果を得ることが可能であることは明らかである。
【0150】
また、偏光光照明装置400を照明装置として、ライトバルブを用いた投写型画像表示装置を構成するにおいては、図22に示したように色分離光学系を用い各色光毎にライトバルブを設ける3板式の他にも、一つのライトバルブでカラー表示を行う実施の形態6に示した単板式(図18,図19)とすることもできる。
【0151】
以上に説明した実施の形態は、いずれもあくまでも本発明の技術的内容を明らかにする意図のものであって、本発明はこのような具体例にのみ限定して解釈されるものではなく、その発明の精神と請求の範囲に記載する範囲内でいろいろと変更して実施することができ、本発明を広義に解釈すべきである。
【0152】
【発明の効果】
本発明の第1〜第4の構成にかかる偏光光照明装置によれば、インテグレータ光学系を用いた照明装置に於いて、ランダム偏光光を出射する光源と、第2レンズ板に異形開口設計を施したインテグレーター光学系と、偏光方向が直交する2つの偏光光に分離する偏光分離部と、これら2つの偏光光の偏光方向を揃える偏光変換部とを有した構成とすることで、光源からのランダム光を任意の偏光方向に変換出来ると同時に、照明光の広がりを抑えることが出来る(照明Fナンバーを大きくすることができる)。従って、本発明の偏光光照明装置は、偏光光を必要とする照明装置に広く利用することができる。特に偏光を利用し変調を行うライトバルブを用いた投写型画像表示装置型の照明装置として用いた場合には、光源からのランダム光を全て利用でき、光利用率を大幅に改善できる。また、照明Fナンバーを大きくする(入射光の広がり角を小さくする)ことができるので、投写型画像表示装置の投射光学系のFナンバーを変えることなく高輝度の画像が得られる。更に、ライトバルブ入射面上にマイクロレンズを構成した場合には投写光学系の負担が小さくなり、マイクロレンズによる効果を得やすくすることが出来る。
【0153】
また、本発明の投写型画像表示装置によれば、液晶ライトバルブを用いた投写型画像表示装置の照明装置として上記第1〜第4のいずれかの偏光光照明装置を用いているので、偏光面が揃った偏光光を液晶パネルに供給でき、光の利用効率が向上し、投写画像の明るさを向上することが出来る。また、偏光板による熱吸収が減少するので、偏光板での温度上昇が抑制される。また、冷却装置の小型化や低騒音化を実現できる。これらと同時に、装置のコンパクト化や低コスト化も実現できる。更に、照明Fナンバーを大きくできるので、投写レンズを特に明るく設計する必要がない。この結果、コストアップ、装置の大型化、コントラスト低下等を伴わずに、光利用率の向上が可能となる。従って、本発明の投写型画像表示装置は、高輝度化、低コスト化が特に要求される液晶プロジェクタとして特に好適に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1の偏光光照明装置の概略構成を示す図である。
【図2】 図1に示した装置の第1のレンズ板の外観を示す平面図である。
【図3】 図1に示した装置の第2のレンズ板の外観を示す平面図である。
【図4】 図1に示した装置の偏光分離部と第2のレンズ板の配置を示す側面図である。
【図5】 図1に示した装置の偏光分離部と第2のレンズ板の別の配置例を示す側面図である。
【図6】 図1に示した装置の偏光分離部と第2のレンズ板の更に別の配置例を示す側面図である。
【図7】 図1に示した装置の偏光分離部と第2のレンズ板の更に別の配置例を示す側面図である。
【図8】 本発明の実施の形態2の偏光光照明装置の概略構成を示す図である。
【図9】 図8に示した装置の第2のレンズ板の外観を示す平面図である。
【図10】 図8に示した装置の偏光分離部と第2のレンズ板の配置を示す側面図である。
【図11】 本発明の実施の形態3の偏光光照明装置の概略構成を示す図である。
【図12】 図11に示した装置の偏光分離部と第2のレンズ板の配置を示す側面図である。
【図13】 図11に示した装置の偏光分離部と別の構成を有する第2のレンズ板との配置を示す側面図である。
【図14】 本発明の実施の形態4の偏光光照明装置の概略構成を示す図である。
【図15】 図14に示した装置の偏光分離部と第2のレンズ板の配置を示す側面図である。
【図16】 第2のレンズ板に形成される微小レンズの別の配列例を示す平面図である。
【図17】 本発明の実施の形態5の投写型画像表示装置の概略構成を示す図である。
【図18】 本発明の実施の形態6の投写型画像表示装置の概略構成を示す図である。
【図19】 本発明の実施の形態6の別の構成を有する投写型画像表示装置の概略構成を示す図である。
【図20】 本発明の実施の形態7の投写型画像表示装置の概略構成を示す図である。
【図21】 本発明の実施の形態8の投写型画像表示装置の概略構成を示す図である。
【図22】 本発明の実施の形態9の投写型画像表示装置の概略構成を示す図である。
【図23】 従来の偏光光照明装置の構成例を示す図である。
【符号の説明】
100、200、300、400:偏光光照明装置
101:光源部
102、201:インテグレーター光学系
103、202、301、401:偏光分離部
104、203:偏光変換部
105:照明領域
106:光源
107:リフレクター
108:第1のレンズ板
109:矩形レンズ
110、204:第2のレンズ板
111、205:微小レンズ
112:光源像
113b、206、302、402:偏光分離面
113a、115a、115c、115f:反射ミラー面
114a、114b、114c、114d、114e、114f、207a、207b、207c、207d、207e、303a、303b、303c、303d、303e、303f、303g、403a、403b、403c、403d:プリズム
115b、115d、115e、210a、210b、210c、210d、306a、306b、306c、306d、306e:偏光分離膜
116a、116b、116c、208a、208b、304a、304b、304c、404a、404b:偏光ビームスプリッター開口部
117a、117b、117c、209a、209b:第2のレンズ板の微小レンズが成す列
118:集光レンズ
119、211:基盤ガラス
120、212:λ/2板
150:光軸
500、600、700、800、900:投写型画像表示装置
501:赤透過ダイクロイックミラー
502、507、509、609:反射ミラー
503:第1の液晶ライトバルブ
504:緑反射ダイクロイックミラー
505:第2の液晶ライトバルブ
506:入射側レンズ
508:リレーレンズ
510:出射側レンズ
511:第3の液晶ライトバルブ
512:導光手段
513:ダイクロイックプリズム
514、606:投写レンズ
515:スクリーン
601:液晶ライトバルブ
602a、602b、602c:画素
603a、603b、603c:カラーフィルター
604:入射側偏光板
605:出射側偏光板
610:マイクロレンズ

Claims (21)

  1. 偏光方向がランダムな光を出射する光源と、
    複数の矩形レンズの集合体からなる第1のレンズ板、前記矩形レンズに1対1に対応する複数の微小レンズの集合体からなる第2のレンズ板、及び集光レンズを有するインテグレーター光学系と、
    前記光源から出射された光を、偏光方向が直交し光軸が略平行な2つの偏光光に分離する偏光分離部と、
    前記2つの偏光光の偏光方向をそろえる偏光変換部とを備え、
    前記第1のレンズ板の矩形レンズによる光源像が、前記第2のレンズ板上に複数の列をなして形成されるように、前記矩形レンズはその開口中心と曲率中心とをずらして形成されており、
    前記第2のレンズ板の微小レンズは、前記矩形レンズによる光源像が形成される位置に複数の列状に配置されており、前記微小レンズの複数の列のうち、前記列の長手方向と直角方向の幅Hが他と異なる列を少なくとも1つ有し、
    前記偏光分離部は、システム光軸に対して斜めに設置された反射ミラー面と、前記反射ミラー面と平行に設置された偏光分離面と、前記システム光軸と直交する2面とを有する微小偏光ビームスプリッターが複数集合して構成され、
    前記偏光分離面は、前記第2レンズ板からの光を偏光方向により透過又は反射して分離する偏光分離膜を備え
    システム光軸と直交する前記2面間距離dは前記偏光分離部を構成する全ての微小偏光ビームスプリッターにおいて同一であり、前記反射ミラー面と前記偏光分離面との間の距離hが他と異なる微小偏光ビームスプリッターが少なくとも1つ含まれており、
    前記2面間距離dが、前記微小レンズがなす列のいずれかの前記幅Hと略同一であることを特徴とする偏光光照明装置。
  2. 偏光方向がランダムな光を出射する光源と、
    複数の矩形レンズの集合体からなる第1のレンズ板、前記矩形レンズに1対1に対応する複数の微小レンズの集合体からなる第2のレンズ板、及び集光レンズを有するインテグレーター光学系と
    前記光源から出射された光を、偏光方向が直交し光軸が略平行な2つの偏光光に分離する偏光分離部と、
    前記2つの偏光光の偏光方向をそろえる偏光変換部とを備え、
    前記第1のレンズ板の矩形レンズによる光源像が、前記第2のレンズ板上に複数の列をなして形成されるように、前記矩形レンズはその開口中心と曲率中心とをずらして形成されており、
    前記第2のレンズ板の微小レンズは、前記矩形レンズによる光源像が形成される位置に複数の列状に配置されており、前記微小レンズの複数の列のうち、前記列の長手方向と直角方向の幅Hが他と異なる列を少なくとも1つ有し、
    前記偏光分離部は、システム光軸に対して斜めに設置された反射ミラー面と、前記反射ミラー面と平行に設置された偏光分離面と、前記システム光軸と直交する2面とを有する微小偏光ビームスプリッターが複数集合して構成され、
    前記偏光分離面は、前記第2レンズ板からの光を偏光方向により透過又は反射して分離する偏光分離膜を備え、
    システム光軸と直交する前記2面間距離dは前記偏光分離部を構成する全ての微小偏光ビームスプリッターにおいて同一であり、前記反射ミラー面と前記偏光分離面との間の距離hが他と異なる微小偏光ビームスプリッターが少なくとも1つ含まれており、
    前記2面間距離dが、前記幅Hが最も大きい列の幅Hと略同一であることを特徴とする偏光光照明装置。
  3. 偏光方向がランダムな光を出射する光源と、
    複数の矩形レンズの集合体からなる第1のレンズ板、前記矩形レンズに1対1に対応する複数の微小レンズの集合体からなる第2のレンズ板、及び集光レンズを有するインテグ レーター光学系と、
    前記光源から出射された光を、偏光方向が直交し光軸が略平行な2つの偏光光に分離する偏光分離部と、
    前記2つの偏光光の偏光方向をそろえる偏光変換部とを備え
    前記第1のレンズ板の矩形レンズによる光源像が、前記第2のレンズ板上に複数の列をなして形成されるように、前記矩形レンズはその開口中心と曲率中心とをずらして形成されており、
    前記第2のレンズ板の微小レンズは、前記矩形レンズによる光源像が形成される位置に複数の列状に配置されており、前記微小レンズの複数の列のうち、前記列の長手方向と直角方向の幅Hが他と異なる列を少なくとも1つ有し、
    前記偏光分離部は、システム光軸に対して斜めに設置された反射ミラー面と、前記反射ミラー面と平行に設置された偏光分離面と、前記システム光軸と直交する2面とを有する微小偏光ビームスプリッターが複数集合して構成され、
    前記偏光分離面は、前記第2レンズ板からの光を偏光方向により透過又は反射して分離する偏光分離膜を備え、
    システム光軸と直交する前記2面間距離dは前記偏光分離部を構成する全ての微小偏光ビームスプリッターにおいて同一であり、前記反射ミラー面と前記偏光分離面との間の距離hが他と異なる微小偏光ビームスプリッターが少なくとも1つ含まれており、
    前記光源部の光軸及び前記第1のレンズ板が、システム光軸に対して前記2面間距離dの約1.5倍の量だけ平行移動した位置に配置されていることを特徴とする偏光光照明装置。
  4. 偏光方向がランダムな光を出射する光源と、
    複数の矩形レンズの集合体からなる第1のレンズ板、前記矩形レンズに1対1に対応する複数の微小レンズの集合体からなる第2のレンズ板、及び集光レンズを有するインテグレーター光学系と、
    前記光源から出射された光を、偏光方向が直交し光軸が略平行な2つの偏光光に分離する偏光分離部と、
    前記2つの偏光光の偏光方向をそろえる偏光変換部とを備え、
    前記第1のレンズ板の矩形レンズによる光源像が、前記第2のレンズ板上に複数の列をなして形成されるように、前記矩形レンズはその開口中心と曲率中心とをずらして形成されており、
    前記第2のレンズ板の微小レンズは、前記矩形レンズによる光源像が形成される位置に複数の列状に配置されており、前記微小レンズの複数の列のうち、前記列の長手方向と直角方向の幅Hが他と異なる列を少なくとも1つ有し、
    前記偏光分離部は、システム光軸に対して斜めに設置された偏光分離面と、前記偏光分離面と平行に設置された面と、前記システム光軸と直交する2面とを有する微小偏光ビームスプリッターが複数集合して構成され、
    前記偏光分離面は、前記第2レンズ板からの光を偏光方向により透過又は反射して分離する偏光分離膜を備え、
    システム光軸と直交する前記2面間距離dは前記偏光分離部を構成する全ての微小偏光ビームスプリッターにおいて同一であり、前記偏光分離面とこれと平行な面との間の距離hが他と異なる微小偏光ビームスプリッターが少なくとも1つ含まれており、
    前記微小偏光ビームスプリッターに入射した光がその微小偏光ビームスプリッターを出射するまでの間の総反射回数が、前記距離hが異なる微小偏光ビームスプリッター間で異なることを特徴とする偏光光照明装置。
  5. 偏光方向がランダムな光を出射する光源と、
    複数の矩形レンズの集合体からなる第1のレンズ板、前記矩形レンズに1対1に対応する複数の微小レンズの集合体からなる第2のレンズ板、及び集光レンズを有するインテグレーター光学系と、
    前記光源から出射された光を、偏光方向が直交し光軸が略平行な2つの偏光光に分離す る偏光分離部と、
    前記2つの偏光光の偏光方向をそろえる偏光変換部とを備え、
    前記第1のレンズ板の矩形レンズによる光源像が、前記第2のレンズ板上に複数の列をなして形成されるように、前記矩形レンズはその開口中心と曲率中心とをずらして形成されており、
    前記第2のレンズ板の微小レンズは、前記矩形レンズによる光源像が形成される位置に複数の列状に配置されており、前記微小レンズの複数の列のうち、前記列の長手方向と直角方向の幅Hが他と異なる列を少なくとも1つ有し、
    前記偏光分離部は、システム光軸に対して斜めに設置された偏光分離面と、前記偏光分離面と平行に設置された面と、前記システム光軸と直交する2面とを有する微小偏光ビームスプリッターが複数集合して構成され、
    前記偏光分離面は、前記第2レンズ板からの光を偏光方向により透過又は反射して分離する偏光分離膜を備え、
    システム光軸と直交する前記2面間距離dは前記偏光分離部を構成する全ての微小偏光ビームスプリッターにおいて同一であり、前記偏光分離面とこれと平行な面との間の距離hが他と異なる微小偏光ビームスプリッターが少なくとも1つ含まれており、
    前記距離hが最も小さな値を有する微小偏光ビームスプリッターの前記距離hの値をhMINとしたとき、他の微小偏光ビームスプリッターの前記距離hはnhMIN(nは自然数)であることを特徴とする偏光光照明装置。
  6. 偏光方向がランダムな光を出射する光源と、
    複数の矩形レンズの集合体からなる第1のレンズ板、前記矩形レンズに1対1に対応する複数の微小レンズの集合体からなる第2のレンズ板、及び集光レンズを有するインテグレーター光学系と、
    前記光源から出射された光を、偏光方向が直交し光軸が略平行な2つの偏光光に分離する偏光分離部と、
    前記2つの偏光光の偏光方向をそろえる偏光変換部とを備え、
    前記第1のレンズ板の矩形レンズによる光源像が、前記第2のレンズ板上に複数の列をなして形成されるように、前記矩形レンズはその開口中心と曲率中心とをずらして形成されており、
    前記第2のレンズ板の微小レンズは、前記矩形レンズによる光源像が形成される位置に複数の列状に配置されており、前記微小レンズの複数の列のうち、前記列の長手方向と直角方向の幅Hが他と異なる列を少なくとも1つ有し、
    前記偏光分離部は、システム光軸に対して斜めに設置された偏光分離面と、前記偏光分離面と平行に設置された面と、前記システム光軸と直交する2面とを有する微小偏光ビームスプリッターが複数集合して構成され、
    前記偏光分離面は、前記第2レンズ板からの光を偏光方向により透過又は反射して分離する偏光分離膜を備え、
    システム光軸と直交する前記2面間距離dは前記偏光分離部を構成する全ての微小偏光ビームスプリッターにおいて同一であり、前記偏光分離面とこれと平行な面との間の距離hが他と異なる微小偏光ビームスプリッターが少なくとも1つ含まれており、
    前記距離hが大きな微小偏光ビームスプリッターは、これより小さな距離hを有する微小偏光ビームスプリッターを構成する高屈折材料が複数層接合されて構成されていることを特徴とする偏光光照明装置。
  7. 偏光方向がランダムな光を出射する光源と、
    複数の矩形レンズの集合体からなる第1のレンズ板、前記矩形レンズに1対1に対応する複数の微小レンズの集合体からなる第2のレンズ板、及び集光レンズを有するインテグレーター光学系と、
    前記光源から出射された光を、偏光方向が直交し光軸が略平行な2つの偏光光に分離する偏光分離部と、
    前記2つの偏光光の偏光方向をそろえる偏光変換部とを備え、
    前記第1のレンズ板の矩形レンズによる光源像が、前記第2のレンズ板上に複数の列をなして形成されるように、前記矩形レンズはその開口中心と曲率中心とをずらして形成されており、
    前記第2のレンズ板の微小レンズは、前記矩形レンズによる光源像が形成される位置に複数の列状に配置されており、前記微小レンズの複数の列のうち、前記列の長手方向と直角方向の幅Hが他と異なる列を少なくとも1つ有し、
    前記偏光分離部は、システム光軸に対して斜めに設置された偏光分離面と、前記偏光分離面と平行に設置された面と、前記システム光軸と直交する2面とを有する微小偏光ビームスプリッターが複数集合して構成され、
    前記偏光分離面は、前記第2レンズ板からの光を偏光方向により透過又は反射して分離する偏光分離膜を備え、
    システム光軸と直交する前記2面間距離dは前記偏光分離部を構成する全ての微小偏光ビームスプリッターにおいて同一であり、前記偏光分離面とこれと平行な面との間の距離hが他と異なる微小偏光ビームスプリッターが少なくとも1つ含まれており、
    前記微小偏光ビームスプリッターに入射した光がその微小偏光ビームスプリッターを出射するまでの間の総反射回数が4回以上である微小偏光ビームスプリッターが少なくとも1つ存在するように、システム光軸と直交する前記2面間距離dが設定されていることを特徴とする偏光光照明装置。
  8. 偏光方向がランダムな光を出射する光源と、
    複数の矩形レンズの集合体からなる第1のレンズ板、前記矩形レンズに1対1に対応する複数の微小レンズの集合体からなる第2のレンズ板、及び集光レンズを有するインテグレーター光学系と、
    前記光源から出射された光を、偏光方向が直交し光軸が略平行な2つの偏光光に分離する偏光分離部と、
    前記2つの偏光光の偏光方向をそろえる偏光変換部とを備え、
    前記第1のレンズ板の矩形レンズによる光源像が、前記第2のレンズ板上に複数の列をなして形成されるように、前記矩形レンズはその開口中心と曲率中心とをずらして形成されており、
    前記第2のレンズ板の微小レンズは、前記矩形レンズによる光源像が形成される位置に複数の列状に配置されており、前記微小レンズの複数の列のうち、前記列の長手方向と直角方向の幅Hが他と異なる列を少なくとも1つ有し、
    前記偏光分離部は、システム光軸に対して斜めに設置された偏光分離面と、前記偏光分離面と平行に設置された面と、前記システム光軸と直交する2面とを有する微小偏光ビームスプリッターが複数集合して構成され、
    前記偏光分離面は、前記第2レンズ板からの光を偏光方向により透過又は反射して分離する偏光分離膜を備え、
    システム光軸と直交する前記2面間距離dは前記偏光分離部を構成する全ての微小偏光ビームスプリッターにおいて同一であり、前記偏光分離面とこれと平行な面との間の距離hが他と異なる微小偏光ビームスプリッターが少なくとも1つ含まれており、
    前記光源部の光軸及び前記第1のレンズ板が、システム光軸に対して前記システム光軸と直交する2面間距離dの約半分の量だけ平行移動した位置に配置されていることを特徴とする偏光光照明装置。
  9. 偏光方向がランダムな光を出射する光源と、
    複数の矩形レンズの集合体からなる第1のレンズ板、前記矩形レンズに1対1に対応する複数の微小レンズの集合体からなる第2のレンズ板、及び集光レンズを有するインテグレーター光学系と、
    前記光源から出射された光を、偏光方向が直交し光軸が略平行な2つの偏光光に分離する偏光分離部と、
    前記2つの偏光光の偏光方向をそろえる偏光変換部とを備え、
    前記第1のレンズ板の矩形レンズによる光源像が、前記第2のレンズ板上に複数の列をなして形成されるように、前記矩形レンズはその開口中心と曲率中心とをずらして形成されており、
    前記第2のレンズ板の微小レンズは、前記矩形レンズによる光源像が形成される位置に複数の列状に配置されており、前記微小レンズの複数の列のうち、前記列の長手方向と直角方向の幅Hが他と異なる列を少なくとも1つ有し、
    前記偏光分離部は、システム光軸に対して斜めに設置された偏光分離面と、前記偏光分離面と平行に設置された面と、前記システム光軸と直交する2面とを有する同一形状の微小偏光ビームスプリッターが複数集合して構成され、
    前記偏光分離面は、前記第2レンズ板からの光を偏光方向により透過又は反射して分離する偏光分離膜を備えることを特徴とする偏光光照明装置。
  10. 前記第2のレンズ板の各微小レンズの開口部は、前記各光源像の大きさに応じて形成されている請求項に記載の偏光光照明装置。
  11. 前記微小偏光ビームスプリッターの、前記第2レンズ板からの光線の入射面となる矩形形状の長辺間距離が、前記幅Hが最も小さな列の幅Hと略同一である請求項に記載の偏光光照明装置。
  12. 前記微小偏光ビームスプリッターの、前記第2レンズ板からの光線の入射面となる矩形形状の長辺間距離が、前記幅Hが最も小さな列の幅Hのほぼ1/n(nは自然数)である請求項に記載の偏光光照明装置。
  13. 前記微小偏光ビームスプリッターに入射した光がその微小偏光ビームスプリッターを出射するまでの間の総反射回数が4回以上である微小偏光ビームスプリッターが少なくとも1つ存在するように、システム光軸と直交する前記2面間距離dが設定されている請求項に記載の偏光光照明装置。
  14. 偏光方向がランダムな光を出射する光源と、
    複数の矩形レンズの集合体からなる第1のレンズ板、前記矩形レンズに1対1に対応する複数の微小レンズの集合体からなる第2のレンズ板、及び集光レンズを有するインテグレーター光学系と、
    前記光源から出射された光を、偏光方向が直交し光軸が略平行な2つの偏光光に分離する偏光分離部と、
    前記2つの偏光光の偏光方向をそろえる偏光変換部とを備え、
    前記第1のレンズ板の矩形レンズによる光源像が、前記第2のレンズ板上に複数の列又は群をなして形成されるように、前記矩形レンズはその開口中心と曲率中心とをずらして形成されており、
    前記第2のレンズ板の微小レンズは、前記矩形レンズによる光源像が形成される位置に複数の列又は群をなして配置されており、前記微小レンズの複数の列又は群の長手方向と直角方向の幅Hが全て略同一であり、
    前記第2のレンズ板の各微小レンズの開口部は、前記各光源像の大きさに応じて形成されており、
    前記偏光分離部は、システム光軸に対して斜めに設置された偏光分離面と、前記偏光分離面と平行に設置された面と、前記システム光軸と直交する2面とを有する同一形状の微小偏光ビームスプリッターが複数集合して構成され、
    前記偏光分離面は、前記第2レンズ板からの光を偏光方向により透過又は反射して分離する偏光分離膜を備えることを特徴とする偏光光照明装置。
  15. 前記光源部の光軸及び前記第1のレンズ板が、システム光軸に対して前記システム光軸と直交する2面間距離dの約半分の量だけ平行移動した位置に配置されている請求項9又は14に記載の偏光光照明装置。
  16. 前記偏光分離面と平行に設置された面が反射ミラー面である微小偏光ビームスプリッターを少なくとも1つ有する請求項9又は14に記載の偏光光照明装置。
  17. 前記偏光変換部は、λ/2板を有する請求項9又は14に記載の偏光光照明装置。
  18. 前記光源からの出射光が前記第1のレンズ板を介して前記第2のレンズ板の各微小レンズの入射面上に2次光源像として投写され、前記第2のレンズ板からの出射光は、前記偏光分離部、前記偏光変換部を経て前記集光レンズにより被照明物を照明する請求項9又は14に記載の偏光光照明装置。
  19. 偏光光照明装置と、前記偏光光照明装置からの偏光光を変調して入力信号に応じて画像表示を行うライトバルブを備えた変調装置と、前記変調装置により変調された変調光束をスクリーン上に拡大投写する投写光学系とを有する投写型画像表示装置において、
    前記偏光光照明装置が請求項1〜18のいずれかに記載の偏光光照明装置であることを特徴とする投写型画像表示装置。
  20. 前記偏光光照明装置と前記変調装置の間に色分離装置を有し、前記色分離装置により分離された各色光毎に変調装置を備えている請求項19に記載の投写型画像表示装置。
  21. 前記変調装置と前記投写光学系との間に色合成装置を備えている請求項20に記載の投写型画像表示装置。
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