JP3804069B1 - バルーン及びそれを装着した内視鏡、挿入補助具、並びに内視鏡装置 - Google Patents

バルーン及びそれを装着した内視鏡、挿入補助具、並びに内視鏡装置 Download PDF

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Abstract

【課題】バルーン表面に部分的にコーティングを施すことにより、膨張時に大きな摩擦抵抗を確保し、且つ、収縮時に摩擦抵抗を小さくできるバルーン、及びそのバルーンを装着した内視鏡、挿入補助具、さらに内視鏡装置を提供する。
【解決手段】挿入補助具70に装着される第2バルーン80は、その素材がゴム材から成り、先端側の略半分を成す第1外面部に潤滑性コート材81がコーティングされ、基端側の略半分を成す第2外面部はゴム材がむき出しになっている。
【選択図】 図4

Description

本発明は内視鏡装置用のバルーンに係り、特に小腸や大腸等の深部消化管を観察する内視鏡装置に用いられるバルーン、及びそれを装着した内視鏡、挿入補助具、並びに内視鏡装置に関する。
内視鏡の挿入部を小腸などの深部消化管に挿入する場合、単に挿入部を押し入れていくだけでは、腸管の複雑な屈曲のために挿入部の先端に力が伝わりにくく、深部への挿入は困難である。例えば、挿入部に余分な屈曲や撓みが生じると、挿入部をさらに深部に挿入することができなくなる。そこで、内視鏡の挿入部に挿入補助具を被せて体腔内に挿入し、この挿入補助具で挿入部をガイドすることによって、挿入部の余分な屈曲や撓みを防止する方法が提案されている。
例えば特許文献1には、内視鏡の挿入部の先端部に第1バルーンを設けるとともに、挿入補助具(オーバーチューブまたはスライディングチューブともいう)の先端部に第2バルーンを設けた内視鏡装置が記載されている。第1バルーンや第2バルーンは、膨張させることによって、挿入部や挿入補助具を小腸等の腸管内に固定させることができる。したがって、第1バルーンや第2バルーンの膨張、収縮を繰り返しながら、挿入部と挿入補助具を交互に挿入することによって、挿入部を小腸等の複雑に屈曲した腸管の深部に挿入することができる。
ところで、内視鏡の挿入部や挿入補助具の外周面には、通常、摩擦軽減用のコーティングが施されており、挿入部や挿入補助具を体腔に対して挿抜する際の摩擦を軽減している。
特開2002−301019公報
しかしながら、従来の内視鏡装置は、挿入部や挿入補助具を挿抜する際、収縮したバルーンの摩擦抵抗が大きく、挿抜の操作性が悪いという問題があった。このため、バルーン表面の摩擦抵抗を小さくしたいという要望があるが、バルーン表面の摩擦抵抗を小さくすると、バルーンを膨張させた際にバルーンと体腔壁面との摩擦力が不足し、挿入部や挿入補助具を体腔に固定することができなくなるという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、膨張時に大きな摩擦抵抗を確保し、且つ、収縮時の摩擦抵抗を小さくすることのできるバルーンを提供することを目的とする。また、そのバルーンを装着した内視鏡、挿入補助具、さらに内視鏡装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は前記目的を達成するために、内視鏡の挿入部、又は、前記挿入部を挿通させて挿入案内する挿入補助具に装着されるとともに、膨縮自在に構成されたバルーンにおいて、前記バルーンの表面は、膨張時及び収縮時に外面となる第1外面部と、収縮時に前記第1外面部に覆われ、膨張時に外面として表れる第2外面部と、から成り、前記第1外面部は前記第2外面部よりも摩擦抵抗が小さく形成されるとともに、前記第1外面部は前記挿入部又は前記挿入補助具の先端側に形成され、前記第2外面部は前記挿入部又は前記挿入補助具の基端側に形成されることを特徴とする。また、請求項2に記載の発明は前記目的を達成するために、内視鏡の挿入部、又は、前記挿入部を挿通させて挿入案内する挿入補助具に装着されるとともに、膨縮自在に構成されたバルーンにおいて、前記バルーンの表面は、膨張時及び収縮時に外面となる第1外面部と、収縮時に前記第1外面部に覆われ、膨張時に外面として表れる第2外面部と、から成り、前記第1外面部は前記第2外面部よりも摩擦抵抗が小さく形成されるとともに、前記第1外面部は、前記挿入部又は前記挿入補助具の先端側の一部と基端側の一部に形成され、前記第2外面部は、前記先端側の第1外面部と前記基端側の第1外面部との間に形成されることを特徴とする。
請求項1又は2の発明によれば、収縮時にも膨張時にも外面となる第1外面部の摩擦抵抗が小さいので、バルーンを収縮させた際の摩擦抵抗を減少させることができる。したがって、挿入部や挿入補助具の挿抜操作性を向上させることができる。
また、請求項1又は2の発明によれば、収縮時に覆われ、膨張時に外面となる第2外面部の摩擦抵抗を大きくしたので、膨張時のバルーンと体腔壁面との間に大きな摩擦力を確保することができる。
請求項3に記載の発明は請求項1又は2の発明において、前記第1外面部には潤滑性コーティングが施されることを特徴とする。これにより、第1外面部の摩擦抵抗を減少させることができる。
請求項1の発明によれば、摩擦抵抗の大きい第2外面部が基端側に形成されているので、挿入部又は挿入補助具を基端側に引いた際に第2外面部と体腔壁面が摩擦係合し、大きな摩擦力が確保される。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1に記載のバルーンを挿入部に装着した内視鏡である。請求項5に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1に記載のバルーンを装着した挿入補助具である。請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の内視鏡と、請求項5に記載の挿入補助具とを備えた内視鏡装置である。
本発明によれば、第1外面部の摩擦抵抗が小さいので、バルーンを収縮させた際の摩擦抵抗を減少させることができ、挿入部や挿入補助具の挿抜操作性を向上させることができる一方で、第2外面部の摩擦抵抗が大きいので、膨張時のバルーンと体腔の壁面との間に大きな摩擦力を確保することができ、体腔をバルーンによって確実に把持することができる。
以下添付図面に従って本発明に係るバルーン及びそれを装着した内視鏡、挿入補助具、並びに内視鏡装置の好ましい実施の形態について詳述する。
図1は本発明に係る内視鏡装置の実施形態を示すシステム構成図である。図1に示すように内視鏡装置は主として、内視鏡10、挿入補助具70、及びバルーン制御装置100で構成される。
内視鏡10は、手元操作部14と、この手元操作部14に連設され、体腔内に挿入される挿入部12とを備える。手元操作部14には、ユニバーサルケーブル16が接続され、このユニバーサルケーブル16の先端にLGコネクタ18が設けられる。LGコネクタ18は光源装置20に着脱自在に連結され、これによって後述の照明光学系54(図2参照)に照明光が送られる。また、LGコネクタ18には、ケーブル22を介して電気コネクタ24が接続され、この電気コネクタ24がプロセッサ26に着脱自在に連結される。
手元操作部14には、送気・送水ボタン28、吸引ボタン30、シャッターボタン32、及び機能切替ボタン34が併設されるとともに、一対のアングルノブ36、36が設けられる。手元操作部14の基端部には、L状に屈曲した管によってバルーン送気口38が形成されている。このバルーン送気口38にエア等の流体を供給、或いは吸引することによって、後述の第1バルーン60を膨張、或いは収縮させることができる。
挿入部12は、手元操作部14側から順に軟性部40、湾曲部42、及び先端部44で構成され、湾曲部42は、手元操作部14のアングルノブ36、36を回動することによって遠隔的に湾曲操作される。これにより、先端部44を所望の方向に向けることができる。
図2に示すように、先端部44の先端面45には、観察光学系52、照明光学系54、54、送気・送水ノズル56、鉗子口58が設けられる。観察光学系52の後方にはCCD(不図示)が配設され、このCCDを支持する基板には信号ケーブル(不図示)が接続される。信号ケーブルは図1の挿入部12、手元操作部14、ユニバーサルケーブル16等に挿通されて電気コネクタ24まで延設され、プロセッサ26に接続される。よって、観察光学系48で取り込まれた観察像は、CCDの受光面に結像されて電気信号に変換され、そして、この電気信号が信号ケーブルを介してプロセッサ26に出力され、映像信号に変換される。これにより、プロセッサ26に接続されたモニタ50に観察画像が表示される。
図2の照明光学系54、54の後方にはライトガイド(不図示)の出射端が配設されている。このライトガイドは、図1の挿入部12、手元操作部14、ユニバーサルケーブル16に挿通され、LGコネクタ18内に入射端が配設される。したがって、LGコネクタ18を光源装置20に連結することによって、光源装置20から照射された照明光がライトガイドを介して照明光学系54、54に伝送され、照明光学系54、54から前方に照射される。
図2の送気・送水ノズル56は、図1の送気・送水ボタン28によって操作されるバルブ(不図示)に連通されており、さらにこのバルブはLGコネクタ18に設けた送気・送水コネクタ48に連通される。送気・送水コネクタ48には不図示の送気・送水手段が接続され、エア及び水が供給される。したがって、送気・送水ボタン28を操作することによって、送気・送水ノズル56からエア又は水を観察光学系52に向けて噴射することができる。
図2の鉗子口58は、図1の鉗子挿入部46に連通されている。よって、鉗子挿入部46から鉗子等の処置具を挿入することによって、この処置具を鉗子口58から導出することができる。また、鉗子口58は、吸引ボタン30によって操作されるバルブ(不図示)に連通されており、このバルブはさらにLGコネクタ18の吸引コネクタ49に接続される。したがって、吸引コネクタ49に不図示の吸引手段を接続し、吸引ボタン30でバルブを操作することによって、鉗子口58から病変部等を吸引することができる。
挿入部12の外周面には、ゴム等の弾性体から成る第1バルーン60が装着される。第1バルーン60は、両端部が絞られた略筒状に形成されており、挿入部12を挿通させて第1バルーン60を所望の位置に配置した後、図2に示すように第1バルーン60の両端部にゴム製の固定リング62、62を嵌め込むことによって、第1バルーン60が挿入部12に固定される。
第1バルーン60の装着位置となる挿入部12の外周面には、通気孔64が形成されている。通気孔64は、図1の手元操作部14に設けられたバルーン送気口38に連通されており、バルーン送気口38には後述のチューブ110を介してバルーン制御装置100に接続される。したがって、バルーン制御装置100によってエアを供給、吸引することによって、第1バルーン60を膨張、収縮させることができる。なお、第1バルーン60はエアを供給することによって略球状に膨張し、エアを吸引することによって挿入部12の外表面に張り付くようになっている。
一方、図1に示す挿入補助具70は、基端側に設けられた筒状で硬質の把持部72と、この把持部72の先端に装着された本体チューブ73で構成されており、前述した内視鏡10の挿入部12は、把持部72から本体チューブ73内に挿入される。
本体チューブ73は、ウレタン等から成る可撓性の樹脂チューブを基材とし、この基材の外周面と内周面が親水性コート材(潤滑性コート材)によってコーティングされている。親水性コート材としては例えば、ポリビニルピロリドン、アクリル樹脂、シリコン樹脂が用いられる。
本体チューブ73の先端近傍には第2バルーン80が装着される。第2バルーン80は、両端が窄まった略筒状に形成されており、挿入補助具70を貫通させた状態で装着され、不図示の糸を巻回することによって固定される。第2バルーン80には、挿入補助具70の外周面に貼り付けたチューブ74が連通され、このチューブ74の基端部にコネクタ76が設けられる。コネクタ76には、チューブ120が接続され、このチューブ120を介してバルーン制御装置100に接続される。したがって、バルーン制御装置100でエアを供給、吸引することによって、第2バルーン80を膨張、収縮させることができる。第2バルーン80は、エアを供給することによって略球状に膨張し、エアを吸引することによって挿入補助具70の外周面に貼りつくようになっている。
挿入補助具70の基端側には注入口78が設けられている。この注入口78は、挿入補助具70の内周面に形成された開口(不図示)に連通される。したがって、注入口78から注射器等で潤滑剤(例えば水等)を注入することによって、挿入補助具70の内部に潤滑剤を供給することができる。よって、挿入補助具70に挿入部12を挿入した際に、挿入補助具70の内周面と挿入部12の外周面との摩擦を減らすことができ、挿入部12と挿入補助具70の相対的な移動をスムーズに行うことができる。
図1のバルーン制御装置100は、第1バルーン60にエア等の流体を供給・吸引するとともに、第2バルーン80にエア等の流体を供給・吸引する装置である。バルーン制御装置100は主として、装置本体102、及びリモートコントロール用のハンドスイッチ104で構成される。
装置本体102の前面には、電源スイッチSW1、停止スイッチSW2、第1圧力表示部106、第2圧力表示部108、及び第1機能停止スイッチSW3、第2機能停止スイッチSW4が設けられる。第1圧力表示部106、第2圧力表示部108はそれぞれ、第1バルーン60、第2バルーン80の圧力値を表示するパネルであり、バルーン破れ等の異常発生時にはこの圧力表示部106、108にエラーコードが表示される。
第1機能停止スイッチSW3、第2機能停止スイッチSW4はそれぞれ、後述の内視鏡用制御系統A、挿入補助具用制御系統Bの機能をON/OFFするスイッチであり、第1バルーン60と第2バルーン80の一方のみを使用する場合には、使用しない方の機能停止スイッチSW3、SW4を操作して機能をOFFにする。機能がOFFになった制御系統A又はBでは、エアの供給、吸引が完全に停止し、その系統の圧力表示部106、又は108もOFFになる。機能停止スイッチSW3、SW4は両方をOFFにすることによって、初期状態の設定等を行うことができる。例えば、両方の機能停止スイッチSW3、SW4をOFFにして、ハンドスイッチ104の全スイッチSW5〜SW9を同時に押下操作することによって、大気圧に対するキャリブレーションが行われる。
装置本体102の前面には、第1バルーン60へのエア供給・吸引を行うチューブ110、及び第2バルーン80へのエア供給・吸引を行うチューブ120が接続される。各チューブ110、120と装置本体102との接続部分にはそれぞれ、第1バルーン60、或いは第2バルーン80が破れた時の体液の逆流を防止するための逆流防止ユニット112、122が設けられる。逆流防止ユニット112、122は、装置本体102に着脱自在に装着された中空円盤状のケース(不図示)の内部に気液分離用のフィルタを組み込むことによって構成されており、装置本体102内に液体が流入することをフィルタによって防止する。
なお、圧力表示部106、108、機能停止スイッチSW3、SW4、及び逆流防止ユニット112、122は、内視鏡10用と挿入補助具70用とが常に一定の配置になっている。すなわち、内視鏡用10用の圧力表示部106、機能停止スイッチSW3、及び逆流防止ユニット112がそれぞれ、挿入補助具70用の圧力表示部108、機能停止スイッチSW4、及び逆流防止ユニット122に対して右側に配置されている。
一方、ハンドスイッチ104には、装置本体102側の停止スイッチSW2と同様の停止スイッチSW5と、第1バルーン60の加圧/減圧を指示するON/OFFスイッチSW6と、第1バルーン60の圧力を保持するためのポーズスイッチSW7と、第2バルーン80の加圧/減圧を指示するON/OFFスイッチSW8と、第2バルーン80の圧力を保持するためのポーズスイッチSW9とが設けられており、このハンドスイッチ104はコード130を介して装置本体102に電気的に接続されている。なお、図1には示してないが、ハンドスイッチ104には、第1バルーン60や第2バルーン80の送気状態、或いは排気状態を示す表示部が設けられている。
上記の如く構成されたバルーン制御装置100は、各バルーン60、80にエアを供給して膨張させるとともに、そのエア圧を一定値に制御して各バルーン60、80を膨張した状態に保持する。また、各バルーン60、80からエアを吸引して収縮させるとともに、そのエア圧を一定値に制御して各バルーン60、80を収縮した状態に保持する。
バルーン制御装置100は、バルーン専用モニタ82に接続されており、各バルーン60、80を膨張、収縮させる際に、各バルーン60、80の圧力値や膨張・収縮状態をバルーン専用モニタ82に表示する。なお、各バルーン60、80の圧力値や膨張・収縮状態は、内視鏡10の観察画像にスーパーインポーズしてモニタ50に表示するようにするようにしてもよい。
次に上記の如く構成された内視鏡装置の操作方法について図3(a)〜図3(j)に従って説明する。
まず、挿入補助具70に挿入部12に挿通させた状態で、図3(a)に示すように挿入部12を肛門90Aから腸管(大腸)90内に挿入する(挿入操作)。このとき、第1バルーン60及び第2バルーン80は収縮させておく。また、挿入補助具70のワイヤ71のロックを解除し、本体チューブ73が自在に湾曲する状態にしておく。
次に、図3(a)の如く、挿入部12の先端がS状結腸90Bに達した状態で第1バルーン60を膨張させ、挿入部12の先端を腸管90に固定する(固定操作)。
次いで、挿入補助具70を押し込むことによって、挿入部12に沿わせて挿入する(押し込み操作)。そして、図3(b)に示すように、挿入補助具70の先端部を第1バルーン60の近傍まで持っていった後、第2バルーン80にエアを供給して膨張させる。これにより、第2バルーンが腸管90に固定され、腸管90が第2バルーン80を介して挿入補助具70に把持された状態になる。
次に図3(c)に示すように、挿入補助具70を手繰り寄せ、腸管90の余分な撓みや屈曲を無くす(手繰り寄せ操作)。
次いで第1バルーン60からエアを吸引し、第1バルーン60を収縮させる。そして、図3(d)に示すように、挿入部12を腸管90の深部に(例えば下行結腸90Cの上端の屈曲部まで)挿入する(挿入操作)。そして、上述したように、第1バルーン60を膨張させる固定操作、挿入補助具70を挿入部12に沿わせて押し込む押し込み操作を行った後、第2バルーン80を膨張させて把持操作し、挿入補助具70による手繰り寄せ操作を行う。これにより、図3(e)に示す如く、腸管90の余分な撓みや屈曲が取り除かれる。
このような一連の操作(挿入操作、固定操作、押し込み操作、把持操作、手繰り寄せ操作)を繰り返し行うことによって、挿入部12の先端を腸管90の深部に徐々に挿入することができる。また、挿入補助具70によって腸管90の余分な撓みを取り除くことができる。
例えば図3(f)は、挿入部12の先端を横行結腸90Dの端部まで挿入し、挿入補助具70を手繰り寄せ操作して腸管90の余分な撓みを取り除いた状態である。図3(g)は挿入部12の先端をさらに挿入して小腸の回腸90Eまで挿入し、腸管90の余分な撓みを取り除いた状態である。図3(h)は挿入部12の先端を小腸のさらに深部に挿入し、腸管90の余分な撓みを取り除いた状態である。
このような操作を繰り返して行い、挿入部12の先端を小腸の深部に挿入していくと、挿入補助具70は図3(i)に示すようなループ状を形成するようになる。したがって、図3(j)に示す如く挿入部12を押し込むことによって、腸管90のさらに深部に挿入することができる。
ところで、本実施形態の第1バルーン60、第2バルーン80は、その素材が天然ゴム等のゴム材から成り、その素材表面の一部には潤滑材コートのコーティングが施され、残りの部分はゴム材が露出されている。以下は第2バルーン80の例で説明するが、第1バルーン60も同様に構成することが好ましい。
図4(a)は第2バルーン80が膨張した状態、図4(b)は第2バルーン80が収縮した状態を模式的に示した側面断面図である。
これらの図に示すように、第2バルーン80は、先端側の略半分の表面が膨張時にも収縮時にも外面となって表れ、基端側の略半分の表面が収縮時に折り畳まれて隠れるようになっている。以下、膨張時にも収縮時にも常に外面となる部分を第1外面部といい、膨張時には外面となるが収縮時には第1外面部に隠れる部分を第2外面部という。なお、第2バルーン80は、収縮時に常に同じ位置で折り畳まれるように癖付けられている。
図4(a)に示すように第2バルーン80を膨張させた際に先端側となる第1外面部には潤滑性コート材81がコーティングされている。また、膨張時に基端側となる第2外面部は、潤滑性コート材81がなく、ゴム材がむき出しになっており、第1外面部よりも摩擦抵抗が大きくなっている。なお、潤滑性コート材81は、本体チューブ73の外周面をコーティングするコート材と同じものが好ましく、例えばポリビニルピロリドン、アクリル樹脂、シリコン樹脂等が用いられる。
上記の如く構成された第2バルーン80は、図4(b)に示すように収縮させた際に、摩擦抵抗の大きい第2外面部が、摩擦抵抗の小さい第1外面部に隠れ、第1外面部の潤滑性コート材81だけが外面に表れる。したがって、収縮時の第2バルーン80は、体腔壁面との摩擦抵抗が大幅に減少する。一方で、挿入補助具70の本体チューブ73の外周面は、上述したように潤滑性コート材がコーティングされているので、挿入補助具70の表面全体の摩擦抵抗が小さくなる。よって、挿入補助具70の挿抜操作を容易に行うことができる。具体的には、上述した操作方法において、挿入補助具70の押し込み操作を行う際、挿入補助具70と体腔壁面との摩擦抵抗が小さいので、挿入補助具70をスムーズに挿入することができる。
また、図4(a)に示すように、第2バルーン80を膨張させた際には、摩擦抵抗の大きい第2外面部が表れるので、この第2外面部によって体腔壁面との摩擦抵抗をかせぐことができる。特に、上述した操作方法では、第2バルーン80を膨張させた状態で挿入補助具70を基端側に手繰り寄せるため、第2バルーン80の基端側の第2外面部が腸管90に摩擦係合する。したがって、第2バルーン80は、摩擦抵抗の大きい第2外面部によって、腸管90に対する十分な摩擦力を確保することができる。
このように本実施形態によれば、第2バルーン80の第1外面部に潤滑性コート材81をコーティングすることによって第2外面部よりも摩擦抵抗を小さくしたので、膨張時の摩擦抵抗を十分に確保しつつ、収縮時の摩擦抵抗を小さくして挿入補助具70の挿抜性を向上させることができる。
なお、上述した実施形態の第2バルーン80は、第1外面部を先端側半分に形成し、第2外面部を基端側半分に形成したが、第1外面部と第2外面部との配置はこれに限定するものではなく、例えば図5(a)、図5(b)に示すようにしてもよい。すなわち、膨張した第2バルーン80の先端側の一部と基端側の一部を第1外面部として潤滑性コート材81をコーティングし、中央部分を第2外面部としてゴム材をむき出しにする。これにより、膨張した第2バルーン80が腸管90と接触する中央部分の摩擦抵抗をさらに大きくすることができる。なお、図5(a)、図5(b)の場合には、基端側の第1外面部が先端側の第1外面部よりも小さくなるように形成し、中央の第2外面部を若干、基端よりに形成することが好ましい。これにより、挿入補助具70を手繰り寄せ操作した際に、中央の第2外面部全体で腸管90に摩擦係合するようになり、大きな摩擦力を確保することができる。
図6(a)、図6(b)は、第1外面部と第2外面部との配置が異なる別構成の第2バルーン80を示す断面図であり、この断面図は挿入補助具70の軸と直交する断面を模式的に示している。図6(a)に示すように、第2バルーン80は、潤滑性コート材81がコーティングされた第1外面部と、ゴム材がむき出しの第2外面部とが周方向に交互に形成されている。そして、図6(b)に示すように、第2バルーン80を収縮させた際には、第2外面部が折り畳まれて第1外面部の下に隠れるようになっている。
上記の如く第1外面部と第2外面部を形成した場合にも、第2バルーン80を収縮した際には、潤滑性コート材81が施された第1外面部のみが表に表れるので、摩擦抵抗を小さくすることができる。また、第2バルーン80を膨張させた際には、第1外面部だけでなく、摩擦抵抗の大きい第2外面部も表れて腸管90等に接触するようになるので、大きな摩擦力を確保することができる。
なお、上述した実施形態は、第1外面部に潤滑性コート材81をコーティングすることによってその摩擦抵抗を第2外面部の摩擦抵抗よりも小さくしたが、第1外面部の摩擦抵抗が第2外面部の摩擦抵抗よりも小さくなるのであれば、その方法は特に限定するものではない。例えば、バルーンの素材として潤滑性の良いものを用いるとともに、第2外面部に摩擦抵抗が大きくなるようなコーティングを施すようにしても良い。
なお、上述した第2バルーン80の製造方法は特に限定するものではないが、例えば第2バルーン80を収縮させた状態で挿入補助具70をコート材液の中に浸漬し、これを引き上げることによって製造することができる。
本発明に係る内視鏡装置のシステム構成図 内視鏡の挿入部の先端部を示す斜視図 本発明に係る内視鏡装置の操作方法を示す説明図 本発明を適用した第2バルーンの構成を模式的に示す断面図 図4と異なる構成の第2バルーンを模式的に示す断面図 図4と異なる構成の第2バルーンを模式的に示す断面図
符号の説明
10…内視鏡、12…挿入部、14…手元操作部、20…光源装置、26…プロセッサ、50…モニタ、60…第1バルーン、70…挿入補助具、80…第2バルーン、81…コート材

Claims (6)

  1. 内視鏡の挿入部、又は、前記挿入部を挿通させて挿入案内する挿入補助具に装着されるとともに、膨縮自在に構成されたバルーンにおいて、
    前記バルーンの表面は、膨張時及び収縮時に外面となる第1外面部と、収縮時に前記第1外面部に覆われ、膨張時に外面として表れる第2外面部と、から成り、前記第1外面部は前記第2外面部よりも摩擦抵抗が小さく形成されるとともに、
    前記第1外面部は前記挿入部又は前記挿入補助具の先端側に形成され、前記第2外面部は前記挿入部又は前記挿入補助具の基端側に形成されることを特徴とするバルーン。
  2. 内視鏡の挿入部、又は、前記挿入部を挿通させて挿入案内する挿入補助具に装着されるとともに、膨縮自在に構成されたバルーンにおいて、
    前記バルーンの表面は、膨張時及び収縮時に外面となる第1外面部と、収縮時に前記第1外面部に覆われ、膨張時に外面として表れる第2外面部と、から成り、前記第1外面部は前記第2外面部よりも摩擦抵抗が小さく形成されるとともに、
    前記第1外面部は、前記挿入部又は前記挿入補助具の先端側の一部と基端側の一部に形成され、
    前記第2外面部は、前記先端側の第1外面部と前記基端側の第1外面部との間の中央部分に形成されることを特徴とするバルーン。
  3. 前記第1外面部には潤滑性コーティングが施されることを特徴とする請求項1又は2に記載のバルーン。
  4. 請求項1〜3のいずれか1に記載のバルーンを挿入部に装着したことを特徴とする内視鏡。
  5. 請求項1〜3のいずれか1に記載のバルーンを装着したことを特徴とする挿入補助具。
  6. 請求項に記載の内視鏡と、請求項に記載の挿入補助具とを備えたことを特徴とする内視鏡装置。
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