JP3888359B2 - 内視鏡装置 - Google Patents

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Description

本発明は内視鏡装置に係り、特に小腸や大腸等の深部消化管を観察する内視鏡装置に関する。
内視鏡の挿入部を小腸などの深部消化管に挿入する場合、単に挿入部を押し入れていくだけでは、腸管の複雑な屈曲のために挿入部の先端に力が伝わりにくく、深部への挿入は困難である。例えば、挿入部に余分な屈曲や撓みが生じると、挿入部をさらに深部に挿入することができなくなる。そこで、内視鏡の挿入部にオーバーチューブを被せて体腔内に挿入し、このオーバーチューブで挿入部をガイドすることによって、挿入部の余分な屈曲や撓みを防止する方法が提案されている。
特許文献1及び2には、内視鏡の挿入部の先端部に第1バルーンを設けるとともに、オーバーチューブ(スライディングチューブともいう)の先端部に第2バルーンを設けた内視鏡装置が記載されている。この内視鏡装置によれば、まず、図8(a)に示すように、内視鏡の挿入部1にオーバーチューブ2を被せた状態で腸管3に挿入し、挿入部1の先端部1aをできるだけ深部まで挿入する。そして、図8(b)に示すように、先端部1aに装着した第1バルーン4を膨張させて腸管3に固定する。次いで図8(c)に示すように、挿入部1を手元に手繰り寄せて挿入部1の余分なたわみを取り除き、挿入部1をできるだけ直線状にする。次に、図8(d)に示すように、オーバーチューブ2を挿入部1に沿って押し込み、オーバーチューブ2の先端部2aを挿入部1の先端部1aの近傍に配置させる。そして、図8(e)に示すように、第2バルーン5を膨張させ、オーバーチューブ2の先端部2aを腸管3に固定する。次に、図8(f)に示すように、第1バルーン4を収縮させた後、挿入部1を再度、できるだけ挿入する。その際、挿入部1はオーバーチューブ2にガイドされているので、挿入部1をスムーズに挿入することができる。以上の操作を繰り返すことによって、複雑に屈曲した腸管3であっても、挿入部1の先端部1aを深部に挿入することができる。
特開昭51−11689号公報 特開平11−290263号公報
しかしながら、上記の方法は、図8(c)に示したように、オーバーチューブ2を挿入部1に沿って押し込む際に腸管3が収縮した状態であるため、腸管3がオーバーチューブ2の先端部2aに巻き込まれやすく、腸管3が損傷するおそれがあった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、腸管等の体腔が損傷するおそれのない内視鏡装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は前記目的を達成するために、挿入部の先端部に第1バルーンが装着された内視鏡と、前記挿入部に被せられ、前記挿入部の挿入をガイドするとともに、先端部に第2バルーンが装着されたオーバーチューブと、を備え、前記第1バルーンまたは前記第2バルーンを膨張させることによって体腔に固定される内視鏡装置において、前記第2バルーンは前記第1バルーンよりも、膨張した際の前記体腔に対する摩擦抵抗が大きいことを特徴としている。
請求項1に記載の発明は、第2バルーンを基点として体腔を手繰り寄せるのに適した内視鏡装置である。請求項1に記載の発明によれば、第2バルーンは第1バルーンよりも、膨張時の体腔に対する摩擦抵抗が大きいので、体腔を把持して手繰り寄せるのに適している。一方、第1バルーンは体腔に対する摩擦抵抗が小さいので、膨張させた際の体腔の負担が小さい。さらに請求項1の発明は、第1バルーンと第2バルーンの摩擦抵抗が異なるので、二つのバルーンを膨張させた状態でオーバーチューブを手繰り寄せても、体腔が二つのバルーンによって引っ張られることがない。このように請求項1に記載の発明によれば、第2バルーンを基点として体腔を引き寄せるのに適した内視鏡装置であり、この内視鏡装置を用いることによって、体腔の負担が小さくなり、体腔の損傷を防止することができる。
請求項2に記載の発明は請求項1の発明において、前記第2バルーンは前記第1バルーンよりも、前記オーバーチューブの径方向の、自然状態での大きさが大きいことを特徴としている。したがって、請求項2の発明によれば、第1バルーンよりも第2バルーンの方が、膨張時における体腔への摩擦抵抗が大きくなる。
請求項3に記載の発明は請求項1の発明において、前記第2バルーンは前記第1バルーンよりも、前記体腔に対する摩擦抵抗が大きい材質から成ることを特徴としている。したがって、請求項3の発明によれば、第1バルーンよりも第2バルーンの方が、膨張時における体腔への摩擦抵抗が大きくなる。
請求項4に記載の発明は請求項1の発明において、前記第2バルーンは前記第1バルーンよりも、膨張率が大きい材質から成ることを特徴としている。したがって、請求項4の発明によれば、膨張率の大きい第2バルーンの方が第1バルーンよりも、膨張時の大きさが大きくなり、体腔内への摩擦抵抗が大きくなる。
請求項5に記載の発明は請求項1の発明において、前記第2バルーンは前記第1バルーンよりも、膨張時に前記体腔に接触する接触面積が大きいことを特徴としている。したがって、請求項5の発明によれば、接触面積の大きい第2バルーンの方が、摩擦抵抗が大きくなる。
請求項6に記載の発明は請求項1の発明において、前記第2バルーンは前記第1バルーンよりも、肉厚が薄いことを特徴としている。したがって、肉厚の薄い第2バルーンの方が第1バルーンよりも膨張しやすくなり、膨張時の大きさが大きくなる。これにより、第2バルーンは第1バルーンよりも膨張時における体腔に対する摩擦抵抗が大きくなる。
請求項7に記載の発明は請求項1の発明において、前記第2バルーンのエア圧は、26.7hPa以上133.3hPa以下であることを特徴としている。これにより、第2バルーンが十分、且つ安定した把持力を発揮することができる。
また、本発明に係る内視鏡装置によれば、第2バルーンは、体腔に対する摩擦抵抗が、第1バルーンよりも大きいので、第2バルーンを基点として体腔を引き寄せることができ、体腔が損傷することを防止できる。
以下添付図面に従って本発明に係る内視鏡装置の好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、本発明に係る内視鏡装置のシステム構成図を示している。
図1に示すように本発明に係る内視鏡装置は主として、内視鏡10、オーバーチューブ50、及びバルーン制御装置100で構成される。
内視鏡10は、手元操作部14と、この手元操作部14に連設された挿入部12を備える。手元操作部14には、ユニバーサルケーブル16が接続され、ユニバーサルケーブル16の先端には、プロセッサや光源装置に接続されるコネクタ(不図示)が設けられる。
手元操作部14には、送気・送水ボタン16、吸引ボタン18、シャッターボタン20が並設されるとともに、一対のアングルノブ22、22、及び鉗子挿入部24が設けられている。さらに、手元操作部14には、後述するバルーン30にエアを送気したり、バルーン30からエアを吸引したりするためのバルーン送気口26が設けられる。
挿入部12は、軟性部32、湾曲部34、及び先端部36で構成される。湾曲部34は、手元操作部14に設けられた一対のアングルノブ22、22を回動することによって遠隔的に湾曲操作される。これにより、先端部36の先端面37を所望の方向に向けることができる。
図2に示すように、先端部36の先端面37には、対物光学系38、照明レンズ40、送気・送水ノズル42、鉗子口44等が設けられる。また、先端部36の外周面には、空気供給吸引口28が設けられる。この空気供給吸引口28は、挿入部12内に挿通された内径0.8mm程度のエア供給チューブ(不図示)を介して図1のバルーン送気口26に連通される。したがって、バルーン送気口26にエアを送気することによって先端部36の空気供給吸引口28からエアを吹き出され、バルーン送気口26からエアを吸引することによって先端部36の空気供給吸引口28からエアが吸引される。
図1に示すように、挿入部12の先端部36には、ゴム等の弾性体から成る第1バルーン30が着脱自在に装着される。第1バルーン30は、図3に示すように、中央の膨出部30cと、その両端の取付部30a、30bとから成り、膨出部30cの内側に空気供給吸引口28が配置されるようにして取り付けられる。取付部30a、30bには不図示の糸が巻回され、挿入部12の外周面に全周にわたって密着するようにして固定される。なお、糸を巻回する代わりに、固定リングを取付部30a、30bに嵌装することによって固定してもよい。
上記の如く装着された第1バルーン30は、空気供給吸引口28からエアを吹き出すことによって膨出部30cが略球状に膨張し、空気供給吸引口28からエアを吸引することによって膨出部30cが収縮して先端部36の外周面に張り付くようになっている。
一方、オーバーチューブ50は、図4及び図5に示すように、筒状に形成され、挿入部12の外径よりも僅かに大きい内径を有するとともに、十分な可撓性を備えている。オーバーチューブ50の基端には、硬質の把持部52が設けられており、挿入部12は、この把持部52から挿入される。
また、オーバーチューブ50の基端側には、バルーン送気口54が設けられる。バルーン送気口54には、内径1mm程度のエア供給チューブ56が接続されており、このチューブ56は、オーバーチューブ50の外周面に接着されて、オーバーチューブ50の先端部まで延設されている。
オーバーチューブ50の先端58は、テーパーが形成されて先細形状になっている。また、オーバーチューブ50の先端58の近傍には、ゴム等の弾性体から成る第2バルーン60が装着されている。第2バルーン60は、オーバーチューブ50が貫通した状態に装着されており、中央の膨出部60cと、その両端の取付部60a、60bとで構成されている。先端側の取付部60aは、膨出部60cの内部に折り返され、その折り返された取付部60aにはX線造影糸62が巻回されている。基端側の取付部60bは、第2バルーン60の外側に配置されており、糸64が巻回されてオーバーチューブ50に固定されている。
膨出部60cは、自然状態(すなわち、膨張も収縮もしていない状態)で略球状に形成されており、その大きさは、第1バルーン30の自然状態での大きさよりも大きく形成されている。したがって、第1バルーン30と第2バルーン60に同圧でエアを送気すると、第2バルーンの膨出部60cの外径は、第1バルーン30の膨出部30cの外径よりも大きくなる。例えば、第1バルーン30の外径がφ25mmであった際に第2バルーン60の外径は、φ50mmになるように構成されている。
前述したチューブ56は、膨出部60cの内部において開口され、空気供給吸引口57が形成されている。したがって、バルーン送気口54からエアを送気すると、空気供給吸引口57からエアが吹き出されて膨出部60cが膨張される。また、バルーン送気口54からエアを吸引すると、空気供給吸引口57からエアが吸引され、第2バルーン60が収縮される。なお、図4の符号66は、オーバーチューブ50内に水等の潤滑剤を注入するための注入口である。
図1のバルーン制御装置100は、第1バルーン30にエア等の流体を供給・吸引するとともに、第2バルーン60にエア等の流体を供給・吸引する装置である。バルーン制御装置100は、不図示のポンプやシーケンサ等を備えた装置本体102と、リモートコントロール用のハンドスイッチ104とから構成される。
装置本体102の前面パネルには、電源スイッチSW1、停止スイッチSW2、第1バルーン30用の圧力計106、第2バルーン60用の圧力計108が設けられる。
また、装置本体102の前面パネルには、第1バルーン30へのエア供給・吸引を行うチューブ110、及び第2バルーン60へのエア供給・吸引を行うチューブ120が取り付けられる。各チューブ110、120の途中にはそれぞれ、第1バルーン30、第2バルーン60が破れた時の体液の逆流を防止するための液溜めタンク130、140が設けられる。
一方、ハンドスイッチ104には、装置本体102側の停止スイッチSW2と同様の停止スイッチSW3と、第1バルーン30の加圧/減圧を支持するON/OFFスイッチSW4と、第1バルーン30の圧力を保持するためのポーズスイッチSW5と、第2バルーン60の加圧/減圧を支持するON/OFFスイッチSW6と、第2バルーン60の圧力を保持するためのポーズスイッチSW7とが設けられており、このハンドスイッチ104はコード150を介して装置本体102に電気的に接続されている。
上記の如く構成されたバルーン制御装置100は、各バルーン30、60にエアを供給して膨張させるとともに、そのエア圧を一定値に制御して各バルーン30、60を膨張した状態に保持する。また、各バルーン30、60からエアを吸引して収縮させるとともに、そのエア圧を一定値に制御して各バルーン30、60を収縮した状態に保持する。
次に上記の如く構成された内視鏡装置の操作方法について図6(a)〜(h)に従って説明する。
まず、図6(a)に示すように、オーバーチューブ50を挿入部12に被せた状態で、挿入部12を腸管(例えば十二指腸下行脚)70内に挿入する。このとき、第1バルーン30及び第2バルーン60を収縮させておく。
次に図6(b)に示すように、オーバーチューブ50の先端58が腸管70の屈曲部まで挿入された状態で、第2バルーン60にエアを供給して膨張させる。これにより、第2バルーン60が腸管70に係止され、オーバーチューブ50の先端58が腸管70に固定される。
次に、図6(c)に示すように、内視鏡10の挿入部12のみを腸管70の深部に挿入する(挿入操作)。そして、図6(d)に示すように、第1バルーン30にエアを供給して膨張させる。これにより、第1バルーン30が腸管70に固定される(固定操作)。その際、第1バルーン30は、膨張時の大きさが第2バルーン60よりも小さいので、腸管70にかかる負担が小さく、腸管70の損傷を防止できる。
次いで、第2バルーン60からエアを吸引して第2バルーン60を収縮させた後、図6(e)に示すように、オーバーチューブ50を押し込んで、挿入部12に沿わせて挿入する(押し込み操作)。そして、オーバーチューブ50の先端58を第1バルーン30の近傍まで持っていった後、図6(f)に示すように、第2バルーン60にエアを供給して膨張させる。これにより、第2バルーン60が腸管70に固定される。すなわち、腸管70が第2バルーン60によって把持される(把持操作)。
次に、図6(g)に示すように、オーバーチューブ50を手繰り寄せる(手繰り寄せ操作)。これにより、腸管70が収縮した状態になり、オーバーチューブ50の余分な撓みや屈曲は無くなる。なお、オーバーチューブ50を手繰り寄せる際、腸管70には第1バルーン30と第2バルーン60の両方が係止しているが、第1バルーン30の摩擦抵抗は第2バルーン60の摩擦抵抗よりも小さい。したがって、第1バルーン30と第2バルーン60が相対的に離れるように動いても、摩擦抵抗の小さい第1バルーン30が腸管70に対して摺動するので、腸管70が両方のバルーン30、60によって引っ張られて損傷することを防止できる。
次いで、図6(h)に示すように、第1バルーン30からエアを吸引して第1チューブ30を収縮させる。そして、挿入部12の先端部36をできる限り腸管70の深部に挿入する。すなわち、図6(c)に示した挿入操作を再度行う。これにより、挿入部12の先端部36を腸管70の深部に挿入することができる。挿入部12をさらに深部に挿入する場合には、図6(d)に示したような固定操作を行った後、図6(e)に示したような押し込み操作を行い、さらに図6(f)に示したような把持操作、図6(g)に示したような手繰り寄せ操作、図6(h)に示したような挿入操作を順に繰り返し行う。これにより、挿入部12をさらに腸管70の深部に挿入することができる。
このように本実施の形態によれば、挿入部12の挿入操作、挿入部12の固定操作、オーバーチューブ50の押し込み操作、第2バルーン60による腸管70の把持操作、オーバーチューブ50の手繰り寄せ操作を繰り返して行うことによって、挿入部12を腸管70の深部に挿入することができる。
また、本実施の形態によれば、第2バルーン60を基点として腸管70を手繰り寄せるので、第1バルーン30を基点として腸管70を手繰り寄せる場合と異なり、腸管70を損傷するおそれがない。すなわち、第1バルーン30を基点として腸管70を手繰り寄せる場合(図8参照)には、収縮状態の腸管70がオーバーチューブ50に巻き込まれやすくなるのに対し、第2バルーン60を基点として腸管70を手繰り寄せる場合には、自然状態(縮んでない状態)の腸管70に対してオーバーチューブ50を押し込むことになるので、腸管70が巻き込まれることがなく、腸管70の損傷を防止することができる。
特に、本実施の形態の内視鏡装置は、第1バルーン30が第2バルーン60よりも小さく形成されているため、第1バルーン30によって腸管70を把持することができず、第1バルーン30を基点とした手繰り寄せ操作を行うことができない。したがって、腸管70の損傷を確実に防止することができる。
さらに、本実施の形態によれば、第1バルーン30と第2バルーン60とで腸管70に対する摩擦抵抗が異なるため、両方のバルーン30、60を膨張させた状態でオーバーチューブ50を手繰り寄せても、腸管70が両方のバルーン30、60によって引っ張られることがなく、腸管70の損傷を確実に防止することができる。
なお、第2バルーン60は、膨張時における腸管70に対する摩擦抵抗が、第1バルーン30よりも大きく構成されていればよい。したがって、例えば、自然状態での大きさが同一である第1バルーン30、及び第2バルーン60を用いるとともに、膨張時の第2バルーン60のエア圧が第1バルーン30のエア圧よりも大きくなるようにエアを供給してもよい。これにより、第2バルーン60が第1バルーン30よりも大きく膨張するので、腸管70に対する摩擦抵抗は第2バルーン60の方が第1バルーン30よりも大きくなる。
その際、第2バルーン60のエア圧は、26.7hPa以上133.3hPa以下であることが好ましい。このような範囲にエア圧を設定すると、膨張時の第2バルーン60が腸管70に対して十分、且つ安定した把持力を発揮することが実験により明らかになっている。ここで実験とは、犬を全身麻酔下に開腹し、空腸に形成した切開口から、径10mm、長さ約15cmの棒の先端に装着したラテックス製のバルーンを挿入し、エア圧と引き抜く際の抵抗力の関係を調べたものである。この結果を図9に示す。同図の表から分かるように、エア圧が26.7hPaよりも小さいと、把持力が不足するという問題が発生する。逆に、エア圧が133.3hPaよりも大きいと、把持力が不安定になり、腸管に多大な負担を与えるおそれがある。このため、エア圧は、26.7hPa以上133.3hPa以下が好ましいことが分かる。
また、自然状態での大きさが同一である第1バルーン30、及び第2バルーン60を用いるとともに、第2バルーン60の厚みを第1バルーン30の厚みより小さく形成してもよい。この場合、両方のバルーン30、60にエアを一定圧で供給すると、第2バルーン60は第1バルーン30よりも大きく膨張するので、腸管70に対する摩擦抵抗は、第2バルーン60の方が第1バルーン30よりも大きくなる。
また、第1バルーン30と第2バルーン60を異なる材質で製造することによって腸管70に対する摩擦抵抗を変えるようにしてもよい。例えば、第1バルーン30を、摩擦抵抗の小さい材質(例えばシリコンゴム)で作製し、第2バルーン60を、摩擦抵抗の大きい材質(例えば天然ゴム)で作製してもよい。この場合、膨張時の大きさ、形状が第1バルーン30と第2バルーン60で同一であっても、腸管70に対する摩擦抵抗は、第2バルーン60の方が第1バルーン30よりも大きくなる。
また、第1バルーン30を膨張率の小さい材質で作製し、第2バルーン60を膨張率の大きい材質で作製してもよい。この場合、第1バルーン30と第2バルーン60に一定圧のエアを供給すると、第2バルーン60の方が第1バルーン30よりも大きく膨張するので、腸管70に対する摩擦抵抗は、第2バルーン60の方が第1バルーン30よりも大きくなる。
さらに、第1バルーン30と第2バルーン60の膨張時の形状を変えることによって、腸管70に対する摩擦抵抗を変えるようにしてもよい。例えば、図7(a)に示す第2バルーン80は、膨張時の断面形状が、オーバーチューブ50の軸方向に長い長円状に形成されている。したがって、第2バルーン80は、円周面80dで腸管70(図6参照)に面接触するので、腸管70に対する摩擦抵抗は大きくなる。同様に、図7(b)に示す第2バルーン82、及び図7(c)に示す第2バルーン84はそれぞれ、腸管70に面接触する円周面82d、84dを備えており、腸管70に対する摩擦抵抗が大きい。なお、図7(a)〜(c)の場合、各バルーン80、82、84にネットを被せることによって、各バルーン80、82、84が所望の形状に保持されるようにしてもよい。
本発明に係る内視鏡装置のシステム構成図 内視鏡の挿入部の先端部を示す斜視図 第1バルーンを装着した挿入部の先端部を示す斜視図 オーバーチューブを示す側断面図 挿入部を挿通させたオーバーチューブの先端部分を示す側断面図 本発明に係る内視鏡装置の操作方法を示す説明図 異なる形状の第2バルーンを示す側断面図 従来の内視鏡装置の操作方法を示す説明図 実験結果を示す表図
符号の説明
10…内視鏡、12…挿入部、14…手元操作部、26…バルーン送気口、28…空気供給吸引口、30…第1バルーン、36…先端部、50…オーバーチューブ、52…把持部、54…バルーン送気口、56…チューブ、58…先端、60…第2バルーン、62…X線造影糸、64…糸、66…注入口、100…バルーン制御装置、102…装置本体、104…ハンドスイッチ

Claims (7)

  1. 挿入部の先端部に第1バルーンが装着された内視鏡と、前記挿入部に被せられ、前記挿入部の挿入をガイドするとともに、先端部に第2バルーンが装着されたオーバーチューブと、を備え、前記第1バルーンまたは前記第2バルーンを膨張させることによって体腔に固定される内視鏡装置において、
    前記第2バルーンは前記第1バルーンよりも、膨張した際の前記体腔に対する摩擦抵抗が大きいことを特徴とする内視鏡装置。
  2. 前記第2バルーンは前記第1バルーンよりも、前記オーバーチューブの径方向の、自然状態での大きさが大きいことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
  3. 前記第2バルーンは前記第1バルーンよりも、前記体腔に対する摩擦抵抗が大きい材質から成ることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
  4. 前記第2バルーンは前記第1バルーンよりも、膨張率が大きい材質から成ることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
  5. 前記第2バルーンは前記第1バルーンよりも、膨張した際の前記体腔に接触する接触面積が大きいことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
  6. 前記第2バルーンは前記第1バルーンよりも、肉厚が薄いことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
  7. 前記第2バルーンのエア圧は、26.7hPa以上133.3hPa以下であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
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