JP3801267B2 - 横置き伝熱管群の据付け方法と据付け構造体 - Google Patents

横置き伝熱管群の据付け方法と据付け構造体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大型ボイラの据付けに係り、特に排ガスとの対流伝熱を効果的に行うために、ガス流路にガス流れに対して直管部が略直角になるように横置きされた横置き伝熱管群の据付け方法と据付け構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
横置き伝熱管群を有する大型ボイラの代表的な構成を図9に示す。同図に示すように事業用火力発電用ボイラのような大型ボイラは、ボイラ本体がボイラ建屋内部のボイラ本体収納空間に配置され、鉄骨柱及び梁などで構成されるボイラ本体支持鉄骨群1のうち最上部のトップ大梁11を支持点とするスリングボルト2により吊り下げて支持される。
【0003】
前記ボイラ本体は例えば、燃料の燃焼が行われるボイラ火炉室3、該ボイラ火炉室3からの燃焼排ガスの流路となる副側壁室4、及び該副側壁室4からのガス流れの後流側に設けられる後部伝熱壁室5の3室に大きく分けられ、それぞれの室は伝熱管群が取り囲むことによって構成される。また、各室の天井の部分には伝熱壁群であるところの天井壁6が設けられ、前記ボイラ建屋の屋上部分にペントハウス7と称される空間を構成している。
【0004】
前記伝熱壁群は、メンブレンバーまたはフィンなどの平板上の伝熱部品を伝熱管と交互に接続して溶接することによって一体化された壁構造になっており、必要によって保温が施工されている。
【0005】
前記ボイラ火炉室3のガス流れの後流側及び副側壁室4の内部には、吊り下げ型の伝熱管群8や伝熱管が配置され、前記ペントハウス7内に設けられたそれぞれの管寄せ9を支持点とし、スリングボルト2を介してトップ大梁11に吊り下げられている。
【0006】
また、前記後部伝熱壁室5は、後部伝熱隔壁53によって、ボイラ火炉室3に近い側の後部伝熱前壁51、後部伝熱側壁52及び後部伝熱隔壁53とで囲まれた後部伝熱壁前室5aと、ボイラ火炉室3に遠い側の後部伝熱隔壁53、後部伝熱側壁52及び後部伝熱後壁54とで囲まれた後部伝熱壁後室5bに2分割されており、それぞれの室内には吊り下げ型の伝熱管群や伝熱管の他に、過熱器10a、再熱器10c、蒸発器10bまたは節炭器10dなどの横置き型の伝熱管群10や、伝熱管12a,12bなどが配置されている。
【0007】
図11及び図12に示すように、前記伝熱管群10は、曲げ加工及び溶接によってコイル形状に組み立てた複数の伝熱管コイルをボイラの缶幅方向に複数枚、一定の間隔Qをあけて並べた構成になっており、後部伝熱壁室5内にそれぞれの伝熱管群の直管部がガス流れに対し直角となるように横置きに配置されている。前記間隔Qは対流伝熱効率を考慮した設定になっている。
【0008】
図9及び図11に示すように、前記後部伝熱壁後室5bに設置される横置き型の伝熱管群は、伝熱管コイル間に配置した複数の吊り下げ管13により図示していない支持金具を介して支持されており、排ガス流路にガス流れに対して複数段の伝熱管群が設置される場合には、前記吊り下げ管13の全数を各段ごとに突き合わせ溶接によって連結することによって、複数段の伝熱管群が全段にわたって伝熱管コイル間に配置した複数の吊り下げ管13により図示していない支持金具を介して支持される。
【0009】
また、前記吊り下げ管13は、ペントハウス7内に設けられた吊り下げ管管寄せ14のスタッブ15に突き合わせ溶接されており、伝熱管群は前記吊り下げ管13を介して吊り下げ管管寄せ14に支持されている。
【0010】
さらに、該管寄せ14は、スリングボルト2を介してトップ大梁11に吊り下げられており、例えば、地上から40m以上の高さに設置されている。
【0011】
また、前記横置き型の伝熱管群は、伝熱効率を向上させるために前記それぞれの室内に、例えば、ボイラの缶幅方向に管間隔で100ミリピッチで100から300列のように密接して配列されており、前記吊り下げ管13も、伝熱管コイル間に配置されるため同様の列数を有する。
【0012】
前記のような横置き伝熱管群の輸送及び据付けは、図11、図12に示すように、まず工場において、それぞれの伝熱管群をボイラ缶幅方向に20列から30列の小ブロックに分割し、さらに該ブロックを枠柱16a、枠梁16b及び補強材16cで梱包して発送する。
【0013】
前記小ブロックの大きさは、設定時のスリングボルト2での吊り下げ能力及び吊り上げ時の作業効率によって設定され、伝熱管群が複数段の場合には、それぞれの伝熱管群は略同じ大きさの小ブロックに分割されると共に、小ブロックの全段を同時に吊り上げることから、吊り下げ管13の管列ピッチは全段にわたって共通の寸法に設定される。
【0014】
次に、図10に示すように、据付け現地では、ボイラ本体支持鉄骨1の建て方終了後、複数のセンタホールジャッキ17aなどの吊り上げ装置17をトップ大梁11に設置し、スリングボルト2を地上に降ろし、該スリングボルト2の下部に吊り上げ梁18を取り付け、ワイヤやロッドなどの吊り下げ手段を前記吊り下げ管管寄せ14に取り付ける。
【0015】
前記吊り上げ梁18及び吊り下げ管管寄せ14の分割寸法は小ブロックの大きさに合わせて設定している。
【0016】
次に、前記吊り下げ管管寄せ14のスタッブ群15の下端となる突き合わせ溶接位置が、最上段に設置する伝熱管群の小ブロックの上端となる吊り下げ管13との突き合わせ溶接位置をかわす高さになるまで吊り上げる。
【0017】
次に、前記輸送されたきた最上段に設置する伝熱管群の小ブロックを前記吊り下げ管管寄せ14の略直下に移動し、枠柱16a、枠梁16b及び補強材16cなどの梱包枠16を地上作業で解体して取り外し、1段目の結合として前記吊り下げ管13同士の開先合わせ及び突き合わせ溶接を行う。また同時に、伝熱管群同士についても、開先合わせ及び突き合わせ溶接作業を行い、上下のブロックを一体化する。
【0018】
以下、伝熱管群が複数段の場合には、順次、2段目以降について、次の段の小ブロックをかわす高さまでの吊り上げ、梱包枠の解体、搬入、溶接及び吊り上げ作業を行い、最下段に設置する伝熱管群の小ブロックを溶接によって取り付けた後、設定位置までの全段の吊り上げを行う。
【0019】
また、前記吊り下げ管13同士の開先合わせ及び突き合わせ溶接作業においては、梱包枠16を取り外すことにより管列ピッチにばらつきが生じ、上下の開先合わせが行えないため、上下段ともに図示していない管列ピッチ調節部品を各管ごとにボルト締めによって取り付ける必要があった。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べた従来技術には次のような問題点があった。即ち、横置き伝熱管群を現地に輸送して据え付ける場合に、まず工場内で、輸送及び据付け効率を考慮した大きさの小ブロックにするが、従来技術によれば、図11に示すように、各伝熱管の管列ピッチQを、輸送時の振動などによる管の損傷を防止するために、据付け時の寸法と略同じまたは広い間隔とした上で、梱包枠16を取り付けていた。
【0021】
このため、据付け時にはそのまま吊り上げた場合に、伝熱管ブロック寸法La×Waが梱包枠16の寸法を加えたことによって収納寸法以上の寸法La′×Wa′となり、隣接する梱包枠と干渉することから、据付け現地の地上において吊り上げ前に梱包枠16を取り外す必要があった。
【0022】
しかしながら、この方法では梱包枠を吊り上げに使用できないことから、少なくとも吊り下げ管13同士を伝熱管群の設置位置の略直下の地上において、吊り下げ管13のばらつき防止のために、図示していない管列ピッチ調節部品を各吊り下げ管13ごとにボルト締めによって取り付けた上で開先合わせ及び突き合わせ溶接作業を行う必要があり、複数段の伝熱管群を小ブロック単位でボイラ缶幅にわたって全数吊り上げた場合には、例えば3カ月もの長期間の作業期間を要していた。
【0023】
また、ボイラの据付け現地においては地上での作業範囲が限られており、前記のように地上での作業期間が長くなった場合には、伝熱管群の下部のボイラ建屋や、収納空間に配置されるファン、ホッパ、ケーシング、配管類、及び煙道などの据付け準備が行えなかった。
【0024】
また、各伝熱管群は据付け終了時の設定寸法L×Wと略同寸法で吊り上げられるため、伝熱管群の収納空間である後部伝熱壁室5を取り囲む各壁との間に溶接などの作業空間が殆どないことから、後部伝熱壁と伝熱管群との吊り上げを同時に行うことができないため、やむを得ず先に伝熱管群を吊り上げた後に、後部伝熱壁を吊り上げていたが、吊り上げ後のそれぞれの取り合い作業は狭隘部での作業となり、非常に困難であった。
【0025】
前記従来技術はボイラ本体の据付け工事期間の短縮化についての考慮が払われていなかった。具体的には、後部伝熱壁及び横置き伝熱管群の据付けにおける地上作業の削減及び並行作業による期間短縮、ならびに高所での組立て作業の安全性向上についての考慮が払われていなかった。このため、据付け工事期間が長期間となっていた。
【0026】
本発明の目的は、横置き伝熱管群の据付けにおける地上作業を削減し、並行作業を可能とすることで工事期間を短縮化すると共に、高所での組立て作業の安全性の向上を図ることができる横置き伝熱管群の輸送及び据付け方法と輸送及び据付け構造体を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、ボイラからの排ガス流路に、ガス流れに対して直管部が直角となるように横置きに配置される、過熱器、再熱器、蒸発器、節炭器などの、それぞれ複数枚の伝熱管コイルからなる横置き伝熱管群を据付ける方法において、前記伝熱管群を複数の小伝熱管群にそれぞれ分割し、さらに該小伝熱管群の伝熱管コイルの缶幅方向の管列間隔を、梱包を含めて据付け寸法より縮小した寸法となるように梱包して現地まで輸送し、ボイラ建屋の横置き伝熱管群の収納部の略直下部へ搬入し、吊り上げた後に前記梱包を外し、伝熱管群の管列を該間隔が据付け寸法となるように缶幅方向に広げる第1の手段により達成される。
【0028】
また第1の手段の横置き伝熱管群の据付け方法において、ガス流れに対して複数段が配置される伝熱管群のうち、前回に搬入した上流側の伝熱管群を、今回搬入する下流側の伝熱管群をかわす高さ以上に吊り上げ、梱包同士を最少個所数で接合し、次回搬入する下流側の伝熱管群をかわす高さ以上に吊り上げ、前記吊り上げを順次行い、最下流側の伝熱管群の梱包の接合が終了した後は、全段を据付け位置に吊り上げ、前記梱包を外して下降させると共に、それぞれの伝熱管群の管列を該間隔が据付け寸法となるように缶幅方向に広げる第2の手段により達成される。
【0029】
またボイラからの排ガス流路に、ガス流れに対して直管部が直角となるように横置きに配置される、過熱器、再熱器、蒸発器、節炭器などの、それぞれ複数枚の伝熱管コイルからなる横置き伝熱管群の据付け構造体において、前記伝熱管群をそれぞれ分割した複数の小伝熱管群であって、該小伝熱管群の伝熱管コイルの缶幅方向の管列間隔は、梱包を含めて据付け寸法より縮小した寸法であり、吊り上げ後に前記梱包が取り外せ、伝熱管群の缶列を缶幅方向に広げることによって該缶列間隔を据付け寸法にできる第3の手段により達成される。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら説明する。まず、図1〜図6を参照して本発明の一実施の形態について説明する。図1〜図6にはそれぞれ本発明の一実施の形態となる横置き伝熱管群の吊り上げ手順の説明図、収納空間における作業空間を説明するための平面図、小ブロック構造及び梱包枠の取り付け図、伝熱管コイルまたは吊り下げ管の管列ピッチを最小とした場合の説明図、ならびに横置き伝熱管群の小ブロックごとの吊り上げ形態の説明図を示す。
【0031】
まず、工場において、それぞれの伝熱管群を分割してボイラ缶幅方向に20列から30列の小ブロックにするのに、図5に示すように、伝熱管コイルまたは吊り下げ管13の管列ピッチを、据付け終了後の設定寸法Qより小さいPに間隔を詰めて行う。本実施の形態では間隔Pが最小となる場合を示している。
【0032】
次に、前記によって作成した小ブロックに、枠柱16a、枠梁16b及び補強材16cからなる梱包枠16を、図4に示すように、伝熱管コイルの長手方向において吊り下げ管13よりも内側の位置に、小ブロックにおいて最も外側に配置される伝熱管コイルに密接するように配置し、梱包枠16寸法をR×Wbに収まる寸法とする。
【0033】
前記のように、小ブロックにおける伝熱管または吊り下げ管13の間隔を最小とし、さらに梱包枠16を密接して配置することにより、輸送中の隣接する伝熱管コイル及び梱包枠16同士の振動または撓みなどによる接触や擦れによる損傷を防止することができる。また、梱包枠16寸法をR×Wbに収まる寸法としているので、収納空間となる後部伝熱壁室5の缶長手方向の寸法に対して梱包枠16が干渉することがない。さらに、缶幅方向の寸法に対しては、図3に示すように、伝熱管群を8ブロックの小ブロックに分割しているが、小ブロック間の現地接合個所21との間に十分な作業空間20を確保できる。
【0034】
これに対して従来は、小ブロックの幅方向の寸法Waは略小ブロック間の現地接合個所21間の寸法と一致していたため、作業空間が殆ど取れず、地上で溶接作業を終了させておく必要があった。
【0035】
また、本実施の形態では、梱包枠16を取り付けたままの吊り上げを考慮して、枠柱16aの高さ方向の寸法はHbとし、枠柱16aの伝熱管コイル長手方向の前記吊り下げ管13の上下段との突き合わせ溶接位置間の寸法と略一致するように設定している。
【0036】
次に、図1、図6を示して、本発明の実施の形態になる横置き伝熱管群の吊り上げを説明する。図1は図の左から右に吊り上げ手順を時系列的に示したものである。
【0037】
まず、ボイラ本体支持鉄骨1の建て方終了後、複数のセンタホールジャッキ17aなどの吊り上げ装置17をトップ大梁11に設置し、スリングボルト2を地上に降ろし、該スリングボルト2の下部に吊り上げ梁18を取り付け、ワイヤやロッドなどの吊り下げ手段を吊り下げ管管寄せ14に取り付ける。この場合、トップ大梁11から直接にワイヤやロッドなどの吊り下げ手段を吊り下げ管管寄せ14に取り付け、吊り上げ梁18を省略することもできる。
【0038】
前記吊り下げ管管寄せ14のスタッブ群15の下端となる突き合わせ溶接位置の近傍には管列ピッチ調節手段17を取り付け、該手段17によって、前記スタッブ群15の下端となる吊り下げ管の管列ピッチを、最上段となる小ブロック10aの管列ピッチに設定する。
【0039】
次に、前記吊り下げ管管寄せ14のスタッブ群15の下端となる突き合わせ溶接位置が、最上段に設置する伝熱管群の小ブロック10aの上端となる吊り下げ管13との突き合わせ溶接位置をかわす高さになるまで吊り上げる。
【0040】
次に、前記輸送されてきた最上段に設置する伝熱管群の小ブロック10aを前記吊り下げ管管寄せ14の略直下に移動し、梱包枠16を解体せずに、1段目の結合として前記吊り下げ管13同士の開先合わせ及び突き合わせ溶接を行う。
【0041】
この場合、吊り上げ梁18に最上段に設置する小ブロック10aの梱包枠16のうち、枠柱16aを吊り下げるためのワイヤやロッドなどの吊り下げ手段を設けておき、これを枠柱16aの上端と結合すれば、前記小ブロック10aの荷重を伝達できるので、前記吊り下げ管13同士の開先合わせ及び突き合わせ溶接を吊り上げ後に行い、地上での作業を削減することができる。
【0042】
以下、2段目以降については、次の段の小ブロックをかわす高さまでの吊り上げ後は枠柱16a同士の結合のみ行い、最下段に設置する小ブロック、例えば10dを枠柱16a同士で結合した後は、図5に示すように、設定位置までの全段の吊り上げを行う。
【0043】
次に、全段を設定位置まで吊り上げた後、各段の吊り下げ管及び伝熱管同士の突き合わせ溶接を行った後、梱包枠16を解体して地上へ降ろす。
【0044】
次に、管列ピッチ調節手段17を取り外し、管列ピッチを設定寸法に調節し、同じ伝熱管群の小ブロック同士を現地接合個所20で拘束手段によって結合し、伝熱管群として一体化させ、据付けを完了する。
【0045】
本発明の他の実施の形態を図2に示す。この実施の形態では、吊り下げ管管寄せ14から吊り下げ管13との突き合わせ溶接位置までを据付けの最初の段階で吊り上げておき、次にトップ大梁11から直接にワイヤやロッドなどの吊り下げ手段を地上へ降ろし、これに小ブロックを梱包枠16の枠柱16aなどを結合することで、順次全段の吊り上げを行う。
【0046】
本実施の形態によれば、伝熱管群全体の据付けが並行作業で行うことができ、最上段に設置する伝熱管群から順番に据付け工程に合わせての製作、輸送及び吊り上げが行えるため、効率的な工程管理が行える。
【0047】
また、本発明のさらに他の実施の形態を図7及び図8に示す。この実施の形態では、小ブロックの範囲を上下段の小ブロックを合わせたものとしており、本実施の形態によれば、工場側で予め上下段の小ブロックの組立てを行っているため、据付け現地での吊り上げ及び吊り上げ後の突き合わせ溶接に要する時間が半減できる。
【0048】
本発明においては、工場での横置き伝熱管群10をボイラ缶幅方向に分割して小ブロックにする際に、小ブロックの構造を各伝熱管コイルの管列ピッチ、即ち吊り下げ管の管列ピッチが据付け終了時の設定寸法より小さいピッチで、梱包枠が各小ブロックの外側になる伝熱管コイルに密接して配置した構造にしたので、各小ブロックの吊り上げ時にボイラ幅方向での干渉を防止でき、設定位置に吊り上げたときに十分な作業空間が確保できる。
【0049】
このため、前記小ブロックの梱包枠を地上で解体する必要がなくなり、さらに伝熱管群が複数段ある場合には、上下の段の接続を梱包枠同士で最小点数の溶接を行うだけでよく、据付け工事の進行を図るには出来るだけ少なくする必要のある地上作業を削減できる。
【0050】
さらに、横置き伝熱管群10の収納空間となる後部伝熱壁室5を取り囲む各壁の据付けを、横置き伝熱管群との間に十分な作業空間が生じることから、横置き伝熱管群の吊り上げと並行作業で行え、後部伝熱壁室に関する全ての吊り上げ作業終了後に、十分な作業空間において安全に数百本の吊り上げ管、伝熱管群及び後部伝熱壁室を取り囲む各壁との取り合い部の溶接が行える。
【0051】
また、吊り上げ作業が終了した小ブロックのうち最上段のものは、吊り下げ管管寄せ14に吊り下げ管13を介して支持されているが、該吊り下げ管管寄せ14からの吊り下げ管13の管列ピッチは、吊り下げ管管寄せ14においては据付け終了時の設定寸法であり、最上段との取り合い部においては管列ピッチ調節手段17によって小ブロックの管列ピッチ、即ち、据付け終了時の設定寸法より小さいピッチに設定している。
【0052】
このため、前記管列ピッチ調節手段17を据付けの最終段階で取り外すことで、簡単な作業で伝熱管群を構成する全ての伝熱管コイルの管列ピッチを据付け終了時の設定寸法に調節することができる。
【0053】
なお、梱包枠の取り外し及び吊り降ろしは、前記管列ピッチを据付け終了時の寸法に調節する作業の前までに行えばよい。
【0054】
【発明の効果】
本発明の横置き伝熱管群の輸送及び据付け方法と輸送及び据付け構造体によれば、横置き伝熱管群をコンパクト化しているので輸送効率の向上と、梱包枠ごとの吊り上げにより据付けにおける地上作業の大幅削減が可能となる。また、他のボイラ本体部品の据付け作業との並行作業が行えることから、工事期間の大幅な短縮化ができると共に、高所での組立て作業の安全性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る横置き伝熱管群の吊り上げ手順の説明図である。
【図2】本発明の他の実施の形態に係る横置き伝熱管群の吊り上げ手順の説明図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る横置き伝熱管群の収納空間における作業空間の説明図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る横置き伝熱管群の小ブロック構造及び梱包枠の取り付け状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る横置き伝熱管群の伝熱管コイルまたは吊り下げ管の管列ピッチを最小とした場合の説明図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る横置き伝熱管群の小ブロックごとの吊り上げ形態の斜視図である。
【図7】本発明の他の実施の形態に係る横置き伝熱管群の吊り上げ手順の説明図である。
【図8】本発明の他の実施の形態に係る横置き伝熱管群の小ブロック構造及び梱包枠の取り付け状態を示す斜視図である。
【図9】横置き伝熱管群を有する大型ボイラの代表的な構成図である。
【図10】従来例に係る横置き伝熱管群の吊り上げ手順の説明図である。
【図11】従来例に係る横置き伝熱管群の小ブロック構造及び梱包枠の取り付け状態を示す斜視図である。
【図12】従来例に係る横置き伝熱管群の伝熱管コイルまたは吊り下げ管の管列ピッチ説明図である。
【符号の説明】
2 スリングボルト
11 トップ大梁
14 吊り下げ管管寄せ
15 スタッブ群
16 梱包枠
17 吊り上げ装置
18 吊り上げ梁

Claims (3)

  1. ボイラからの排ガス流路に、ガス流れ方向に対して直管部がほぼ直角となるように横置きに配置される複数枚の伝熱管群を据付ける方法において、
    前記伝熱管群を複数の小伝熱管群にそれぞれ分割し、その小伝熱管群の伝熱管コイルの缶幅方向の管列間隔を、梱包を含めて据付け寸法より縮小した寸法となるように梱包して現地まで輸送し、ボイラ建屋の横置き伝熱管群の収納部の略直下部へ搬入し、吊り上げた後に前記梱包を外して、伝熱管群の管列を該間隔が据付け寸法となるように缶幅方向に広げることを特徴とする横置き伝熱管群の据付け方法。
  2. 請求項1記載において、ガス流れに対して複数段が配置される伝熱管群のうち、前回に搬入した上流側の伝熱管群を、今回搬入する下流側の伝熱管群をかわす高さ以上に吊り上げ、梱包同士を最少個所数で接合し、次回搬入する下流側の伝熱管群をかわす高さ以上に吊り上げ、前記吊り上げを順次行い、最下流側の伝熱管群の梱包の接合が終了した後は、全段を据付け位置に吊り上げ、前記梱包を外して下降させると共に、それぞれの伝熱管群の管列を該間隔が据付け寸法となるように缶幅方向に広げることを特徴とする横置き伝熱管群の据付け方法。
  3. ボイラからの排ガス流路に、ガス流れ方向に対して直管部がほぼ直角となるように横置きに配置される複数枚の伝熱管群の据付け構造体において、
    前記伝熱管群が分割した複数の小伝熱管群で構成され、その小伝熱管群の伝熱管コイルの缶幅方向の管列間隔は梱包を含めて据付け寸法より縮小した寸法であり、吊り上げ後に前記梱包が取り外され、伝熱管群の缶列を缶幅方向に広げることによってその缶列間隔を据付け寸法にできることを特徴とする横置き伝熱管群の据付け構造体。
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