JP3800717B2 - 蒸発燃料供給系の故障診断装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載されているエンジンの蒸発燃料供給系が故障しているか否かを診断する蒸発燃料供給系の故障診断装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば特開平6−159157号公報に示されるように、燃料タンクからの蒸発燃料をベーパ通路を介してキャニスタ内の吸着材に吸着させ、このキャニス内に吸着された燃料を、パージ通路を通して内燃機関の吸気通路へパージする蒸発燃料供給系で、上記燃料タンクを含むエバポ経路の圧力を検出する圧力検出手段の検出圧力に基づいて故障判定を行う蒸発燃料供給系の故障診断装置において、車体が振動することによる燃料タンク内の燃料の飛び跳ねであるスロッシュの発生を検出するスロッシュ検出手段を設け、このスロッシュ検出手段によってスロッシュの発生が検出された場合に、上記故障判定を中断させるようにしたものが知られている。これによって燃料タンク内で燃料が飛び跳ねることによって蒸発燃料が急増する可能性がある状態で、上記圧力検出手段の検出圧力に基づいて蒸発燃料供給系の故障判定が行われることによる誤判定を防止することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記故障診断装置では、圧力センサにより検出されたパージ通路等からなるエバポ経路の内部圧力の変化状態に基づいて燃料タンク内でスロッシュが発生しているか否かを判定し、あるいは燃料タンク内に設置された油面センサの検出信号に応じて所定時間毎に油面レベルの変化量を算出し、この油面レベルの変化量に基づいて上記スロッシュが発生しているか否かを直接判定するように構成されている。
【0004】
上記のように油面センサの検出信号に応じてスロッシュが発生しているか否かを直接判定するようにした構成によると、燃料タンク内において油面レベルの変化が全体的に発生している場合に、上記スロッシュの発生を比較的容易に検出することができる。しかし、油面センサが設置されたタンク中央部等の油面レベルが略一定に維持された状態でタンク側辺部に油面の揺れが生じている場合には、これを上記油面センサの検出値に基づいて検出することができない。このため、上記タンク側辺部における油面の揺れに起因した燃料の気化が発生しているにも拘らず、上記圧力検出手段の検出圧力に基づいて蒸発燃料供給系の故障判定が実行され、故障が生じていないのに故障していると誤判定されることがあるという問題がある。
【0005】
また、故障診断装置によって蒸発燃料供給系の故障判定を行う際に、圧力センサにより検出されたタンク内圧の所定時間毎の変化量と、所定のしきい値とを比較して、燃料タンク内で上記スロッシュが発生しているか否かを間接的に判定するように構成した場合(特開平6−74106号公報参照)には、上記タンク内圧の変化が油面の揺れに起因して生じたのか、あるいは蒸発燃料供給系の管路に亀裂が形成される等の故障に起因して生じたのかを正確に判別することが困難である。このため、上記管路が亀裂する等の軽度の故障が発生した場合には、この故障が発生しているにも拘らず、上記タンク内圧の変化がスロッシュにより発生したと誤判断されることがあり、故障判定が中断されて上記故障の発見が遅れる等の問題がある。
【0006】
本発明は、燃料タンク内に収容された燃料の油面の揺れに起因した誤判定を防止しつつ、蒸発燃料供給系の故障を正確かつ迅速に診断することができる蒸発燃料供給系の故障診断装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、燃料タンクから導出された蒸発燃料を吸着手段に供給して吸着させるとともに、この吸着手段に吸着された燃料をエンジンに供給するパージ通路と、このパージ通路を開閉する通路開閉手段と、上記パージ通路の内部圧力を検出する圧力検出手段と、蒸発燃料供給系の故障診断時に上記パージ通路内に吸気通路の負圧を導入し、さらに上記パージ通路を密閉させるように上記通路開閉手段を制御する蒸発燃料系制御手段と、上記圧力検出手段の検出信号に基づいて予め設定された診断時間内におけるパージ通路の圧力上昇度合を求める圧力上昇度合演算手段と、負圧状態で密閉されたパージ通路の圧力上昇度合に基づいて蒸発燃料供給系が故障しているか否かを判定する故障判定手段とを有する故障診断装置であって、蒸発燃料供給系の故障診断時に上記診断時間よりも短い時間に設定されたサンプリング時間内におけるパージ通路内の圧力変化量の最大値を上記圧力検出手段の検出信号に基づいて求める圧力変化量演算手段と、上記圧力上昇度合演算手段の演算値に対応した燃料タンク内油面の揺れ度合判別用のしきい値を設定するしきい値設定手段と、この揺れ度合判別用のしきい値と、上記圧力変化量演算手段により求めた圧力変化量の最大値とを比較して燃料タンク内油面の揺れ度合を判別する揺れ度合判別手段とを備え、この揺れ度合判別手段において上記圧力変化量の最大値が揺れ度合判別用のしきい値よりも大きいことが確認された場合に、上記故障判定手段による故障判定を抑制するように構成したものである。
【0008】
上記構成によれば、蒸発燃料供給系の故障診断時に、圧力上昇量演算手段により診断時間内におけるパージ通路内の圧力上昇度合が演算された後、この圧力上昇度合の演算値に基づいて上記揺れ度合判別用のしきい値が設定され、このしきい値と、上記圧力変化量演算手段により求めたサンプリング時間内におけるパージ通路内の圧力変化量の最大値とが比較され、この圧力変化量の最大値が上記しきい値よりも大きいことが確認された場合には、上記故障判定手段による蒸発燃料供給系の故障判定が中止され、あるいは故障が発生していると判定されにくい方向に故障判定用の基準値が補正されることにより、上記故障判定が抑制されることになる。
【0011】
請求項に係る発明は、上記請求項1記載の蒸発燃料供給系の故障診断装置において、燃料タンク内に収容された燃料の油面レベルを検出する油面検出手段を設け、この油面検出手段の検出信号に基づいて油面の揺れ度合を揺れ度合判別手段によって判別し、上記油面検出手段の検出信号に応じて油面の揺れ度合が大きいことが確認された場合、および上記圧力変化量演算手段により求めた圧力変化量の最大値が、油面の揺れ度合判別用のしきい値よりも大きいことが確認された場合に、それぞれ上記故障判定手段による故障判定を抑制するように構成したものである。
【0012】
上記構成によれば、蒸発燃料供給系の故障診断時に、燃料タンク内に収容された燃料の油面レベルを検出する油面検出手段の検出信号に応じて油面の揺れ度合が大きいことが確認された場合には、上記故障判定手段による故障判定が抑制される。また、上記油面検出手段の検出信号に応じて油面の揺れ度合が小さいことが確認された場合においても、上記圧力変化量演算手段において求められた圧力変化量の最大値が、油面の揺れ度合判別用のしきい値よりも大きいことが確認された場合には、上記故障判定手段による故障判定が抑制されることになる。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1は本発明が適用される蒸発燃料供給系を備えたエンジン全体の概略構造を示している。この図において、1はシリンダを有するエンジン本体であり、そのシリンダの燃焼室2には吸気弁によって開閉される吸気ポート3および排気弁によって開閉される排気ポート4が開口している。上記吸気ポート3には吸気通路5が接続され、排気ポート4には排気通路13が接続されている。
【0014】
上記吸気通路5には、その上流側から順にエアクリーナ6、エアフローセンサ7、スロットル弁8およびサージタンク9が設けられるとともに、吸気ポート3の近傍に、燃料を噴射するインジェクタ10が設けられている。さらに、吸気通路5には、上記スロットル弁8をバイパスするISC通路11が設けられ、このISC通路11には、空気流量を調節してアイドル回転数制御を実行するISCバルブ12が設けられている。一方、排気通路13にはO2 センサ14、触媒装置15等が設けられている。
【0015】
また、吸気通路5には、スロットル弁8の開度を検出するスロットル開度センサ16が設けられ、エンジン本体1には、エンジン回転数を検出する回転数センサ17と、エンジンの冷却水温を検出するが水温センサ18とが設けられている。さらに、燃料タンク20内には、燃料の油面レベルを検出する油面センサ19が設けられている。
【0016】
上記インジェクタ10に対して燃料を供給する燃料系は、燃料タンク20、燃料ポンプ21、燃料供給通路22およびリターン通路23を備え、上記燃料ポンプ21により燃料タンク20から燃料供給通路22を通してインジェクタ10に燃料が送られるようになっている。上記燃料供給通路22には、フューエルフィルタ24が介設されている。さらに上記リターン通路23には、吸気圧に応じて燃圧を調整するプレッシャレギュレータ25が設けられている。
【0017】
また、上記燃料タンク20とエンジン本体1との間には、燃料タンク20内で発生した蒸発燃料を吸気通路5に供給する蒸発燃料供給系が設けられている。この蒸発燃料供給系はパージ通路30を備えており、このパージ通路30は、上流端が燃料タンク20の上部に接続されるとともに、下流端が吸気通路5のサージタンク9に接続されている。上記パージ通路30の途中には蒸発燃料を吸着するキャニスタ31からなる吸着手段が介設され、このキャニスタ31には大気開放通路32が接続されている。
【0018】
上記燃料タンク20とキャニスタ31とを接続するパージ通路30には、チェックバルブ33が設けられるとともに、これと並列にソレノイドバルブからなる開閉バルブ(以下TPCVバルブと称する)34が設けられている。また、上記大気開放通路32には、エアフィルター35およびチェックバルブ36が設けられるとともに、ソレノイドバルブからなる大気開放バルブ(以下CDCVバルブと称する)37が設けられている。
【0019】
上記キャニスタ31とサージタンク9との間のパージ通路30には、蒸発燃料の供給量を調節するためのデューティソレノイドバルブからなるパージバルブ38が設けられている。さらに蒸発燃料供給系には、上記パージバルブ38よりも燃料タンク20側に位置するパージ通路30の内部圧力を検出する圧力検出手段としての燃料タンク内圧力センサ(以下FTPセンサと称する)39が設けられている。そして、上記CDCVバルブ37およびパージバルブ38により、燃料タンク20と吸気通路5との間でのパージ通路30を開閉する通路開閉手段が構成されている。
【0020】
上記パージバルブ38、TPCVバルブ34およびCDCVバルブ37は制御部としてのエンジン制御ユニット(ECU)40に接続されている。このエンジン制御ユニット40は、エアフローメータ7、O2 センサ14、スロットル開度センサ16、回転数センサ17、冷却水温センサ18、油面センサ19およびFTPセンサ39および大気圧を検出する大気圧センサ41等からの信号を受け、上記パージバルブ38、TPCVバルブ34およびCDCVバルブ37を制御し、さらにインジェクタ10の制御やISCバルブ12の制御等も行うようになっている。
【0021】
上記制御ユニット40には、図2に示すように、エンジンの特定運転領域で上記パージバルブ38を開いてキャニスタ31に吸着された燃料を吸気通路5に供給するとともに、上記蒸発燃料供給系の故障診断時にパージ通路30内に吸気通路5の負圧を導入した後に、上記パージ通路30を密閉状態とするように上記通路開閉手段を制御する蒸発燃焼系制御手段42と、予め設定された診断時間内におけるパージ通路30の圧力上昇度合を演算によって求める圧力上昇度合演算手段43と、上記蒸発燃料供給系が故障しているか否かを判定する故障判定手段44と、上記蒸発燃料供給系の故障診断時に、所定のサンプリング時間内におけるパージ通路30の圧力変化量を演算によって求める圧力変化量演算手段45と、上記圧力上昇度合演算手段42の演算値に基づいて上記揺れ度合判別用のしきい値を設定するしきい値設定手段46と、燃料タンク20内に収容された油面の揺れ度合を判別する揺れ度合判別手段47とが設けられている。
【0022】
上記圧力上昇度合演算手段43は、蒸発燃料系制御手段42により上記通路開閉手段を開閉制御してパージ通路内30に吸気通路5の負圧を導入し、さらにパージ通路30を密閉した状態で、予め設定された診断時間内、例えば25秒間におけるパージ通路30の圧力上昇度合を上記FTPセンサ30からなる圧力検出手段の検出信号に基づいて演算するように構成されている。
【0023】
すなわち、上記TPCVバルブ34およびパージバルブ38を開放するとともに、CDCVバルブ37を閉止して燃料タンク20と吸気通路5との間で上記パージ通路30を開通させるとともに、大気側開放通路32を遮断することにより、上記パージ通路30内に吸気通路5の負圧を導入してパージ通路30内を負圧状態とした後、上記パージバルブ38を閉止してパージ通路30を密閉状態とすることにより、このパージ通路30の負圧を保持する。そして、上記圧力上昇度合演算手段43において、上記パージ通路30を密閉した時点および上記診断時間が経過した時点におけるFTPセンサ39の第1,第2検出圧力をそれぞれ読み込み、上記診断時間の経過時点における第2検出圧力から上記密閉時点における第1検出圧力を減算することにより、上記診断時間内におけるパージ通路30の圧力上昇度合を求めるようになっている。
【0024】
上記故障判定手段44は、圧力上昇度合演算手段43において求めた上記診断時間内における圧力上昇度合の演算値と、運転状態に応じて設定された基準値とを比較し、上記圧力上昇度合が基準値よりも大きいことが確認された場合に、パージ通路30内の負圧を適正に維持することができない故障、例えばパージ通路30に亀裂が形成される等の軽度の故障があると判定し、この故障を表示手段48において表示させる制御信号を出力するように構成されている。
【0025】
また、上記故障判定手段44は、パージ通路30内を所定の負圧状態とするのに要した時間を測定し、この測定時間が予め設定された30秒程度の基準時間よりも長いことが確認された場合に、上記パージ通路30の接続不良等に起因する重度の故障があると判定するとともに、上記パージバルブ38を閉止してパージ通路30を密閉した時点におけるFTPセンサ39の第1検出圧力と、運転状態に応じて設定された基準圧力とを比較して上記第1検出圧力が基準圧力よりも高いことが確認された場合に、上記パージバルブ38を全閉状態とすることができないバルブ故障が発生したと判定するように構成されている。
【0026】
上記圧力変化量演算手段45は、蒸発燃料供給系の故障診断時に上記診断時間よりも短い時間に設定されたサンプリング時間、例えば後述する故障診断時の制御サイクル、またはこの制御サイクルとは関係なく1秒程度に設定されたサンプリング毎にパージ通路30の圧力変化量を上記FTPセンサ39の検出信号に基づいて演算により求め、この圧力変化量の演算値を上記揺れ度合判別手段4に出力するように構成されている。
【0027】
上記しきい値設定手段46は、圧力上昇度合演算手段43において求めた診断時間内におけるパージ通路30の圧力上昇度合と、所定の係数とを掛け合わせる等により揺れ度合判別用のしきい値を設定し、このしきい値を揺れ度合判別手段47に出力するように構成されている。この揺れ度合判別用のしきい値は、図3に示すように、上記圧力上昇度合が増大するのに従って大きな値となるように設定される。
【0028】
上記揺れ度合判別手段47は、上記診断時間内において圧力変化量演算手段45によりサンプリング時間毎に演算された各圧力変化量のうち最大値を求め、この最大値と、上記しきい値設定手段46によって設定された揺れ度合判別用のしきい値とを比較し、このしきい値よりも上記圧力変化量の最大値が大きく、燃料タンク20内において大きな油面の揺れが生じているため、燃料の気化が促進され易い状態にあることが確認された場合に、上記故障判定手段44による故障判定を中止するように構成されている。
【0029】
また、上記揺れ度合判別手段47は、燃料タンク20内に設置された油面センサ19の出力信号に応じて油面の揺れが大きいか否かを判定し、油面センサ19の出力レベルが顕著に変化していることが確認された場合に、燃料の気化が促進され易い状態にあると判断して上記故障判定手段44による故障判定制御を中止するように構成されている。
【0030】
上記構成を有する蒸発燃料供給系の故障診断装置によって行われる故障診断時の制御動作を、図4〜図6に示すフローチャートおよび図7に示すタイムチャートに基づいて説明する。上記制御動作がスタートすると、ステップS1においてエンジンが作動状態にあるか否かを判定し、YESと判定された時点で、ステップS2においてパージ通路30内を負圧状態とするための基準時間dをカウントする減圧タイマTpgonのカウント値を0にリセットする。
【0031】
次いで、ステップS3において上記スロットル開度センサ16によって検出されたスロットル開度tvoの検出値が予め設定された基準開度aよりも小さいか否かを判定する。この基準開度aは、スロットル弁8を20〜25%程度開放したエンジンの軽負荷運転時に対応した値に設定されている。上記ステップS3でNOと判定され、エンジンが高負荷運転状態にあることが確認された場合には、この状態で蒸発燃料供給系の故障診断を実行すると、吸気流量が多いことに起因して上記パージ通路30内を所定の負圧状態とすることができない場合があるため、ステップS4において上記CDCVバルブ37を開放し、故障判定手段44による故障診断を実行することなく、上記ステップS2にリターンする。
【0032】
そして、上記ステップS3でYESと判定され、エンジンが軽負荷運転状態にあることが確認された場合には、ステップS5においてエンジンの運転状態を検出する各センサの検出値を入力した後、ステップS6において蒸発燃料供給系に重度の故障が生じているか否かの判定基準となる負圧の基準圧力bを、水温センサ18および大気圧センサ41の検出値に基づいて設定する。例えば上記大気圧センサ41によって検出された大気圧が平均的な値であれば、−200mmAq程度に設定され、上記大気圧の検出値が小さくなるのに応じて上記基準圧力bの絶対値が小さくなるように、つまり圧力が高い値に設定されるようになっている。これによって大気圧の低い高地の走行時に、エンジン回転数が低下傾向となることに起因してパージ通路30内の負圧が十分に確保されないことによる故障の誤判定が防止されることになる。
【0033】
次ぎに、ステップS7において蒸発燃料供給系の故障判定条件が成立したか否かを判定し、NOと判定された場合には、上記ステップS4に移行する。そして、上記ステップS7でYESと判定されて蒸発燃料供給系の故障判定条件が成立したことが確認された時点T1で、ステップS8において、上記CDCVバルブ37を閉止する。このCDCVバルブ37が閉止された後に、ステップS9において上記パージバルブ38を開放する。このようにCDCVバルブ37が閉止されるとともに、パージバルブ38が開放されることにより、吸気通路5内の負圧が上記パージ通路30内に導入され、図7に示すように、上記時点T1から、パージ通路30の内部圧力ftpが次第に低下し始めることになる。
【0034】
そして、パージバルブ38が開放された後に、ステップS10において上記減圧タイマTpgonのカウント値を1だけインクリメントするとともに、ステップS11においてスロットル開度tvoの検出値が上記基準開度aよりも小さいか否かを再び判定する。
【0035】
上記ステップS11でNOと判定され、アクセルペダルが踏み込まれることによりスロットル開度tvoが上記基準開度aよりも大きくなったことが確認された場合には、ステップS12においてタイマTtvdによりスロットル開度ディレィ時間のカウントを行った後、ステップS13において上記タイマTtbdのカウント値と、予め設定された1秒程度の基準時間cとを比較して上記タイマTtvdがタイムアップしたか否かを判定し、NOと判定された場合には上記ステップS3に戻って上記制御動作を繰り返す。
【0036】
上記ステップS13でYESと判定され、上記タイマTtvdがタイムアップしたことが確認された場合には、スロットル開度tvoが上記基準開度aよりも大きい状態が所定時間に亘って継続され、この状態で蒸発燃料供給系の故障診断を実行すると、この故障が生じていないにも拘らず、パージ通路30内の負圧が十分に得られなくなって故障していると誤判定される虞があるため、ステップS14において上記タイマTtvdのカウント値を0にリセットした後、上記ステップS4にリターンして故障診断を禁止する。
【0037】
また、上記ステップS11でNOと判定され、上記基準時間c内にスロットル開度tvoの検出値が基準開度aよりも小さくなったことが確認された場合には、ステップS15おいて上記FTPセンサ39によって検出されたパージ通路30の内部圧力ftpが上記ステップS6で設定された基準圧力bよりも低いか否かを判定する。上記ステップS15でNOと判定され、上記パージ通路30の内部圧力ftpが基準圧力bよりも高いことが確認された場合には、ステップS16において上記減圧タイマTpgonのカウント値が予め設定された30秒程度の基準時間d以上となったか否かを判定する。
【0038】
上記ステップS16でNOと判定された場合には、上記ステップS5に戻って上記制御動作を繰り返す。そして、上記ステップS16でYESと判定され、上記基準時間dが経過した時点T2においてもパージ通路30の内部圧力が上記基準圧力bよもり低くならないことが確認された場合には、蒸発燃料供給系に重度の故障があるため、上記負圧が基準時間d内において−200mmAq程度の基準圧力bまで低下しなかったと判断し、ステップS17において表示手段48に上記故障が発生したことを表示させる信号を出力して制御動作を終了する。
【0039】
また、上記ステップS16でYESと判定される前に、上記ステップS15でYESと判定されてパージ通路30の内部圧力が上記基準圧力bよりも低くなったことが判断された場合には、ステップS18においてパージ通路30の圧力上昇度合を測定するための診断時間eをカウントする負圧保持タイマTpgofを0にリセットするとともに、上記圧力変化量演算手段46において求められて記憶手段に記憶された圧力変化量の最大値ftbr・maxの記憶値をステップS19において0にリセットする。
【0040】
次にステップS20において上記パージバルブ38を閉止してパージ通路30を密閉する。そして、上記パージバルブ38が閉止されたことが確認された時点T2で、ステップS21において上記FTPセンサ39により検出されたパージ通路30の内部圧力を第1検出圧力ftp1として記憶した後、ステップS22においてパージバルブ38の故障を判定するための基準圧力P1を、水温センサ18および大気圧センサ41の検出値に基づいて設定する。通常の運転状態では、上記基準圧力P1が例えば−130mmAq程度の値に設定される。
【0041】
そして、ステップS23において上記第1検出圧力ftp1が基準圧力P1よりも大きいか否かを判定する。このステップS23でNOと判定され、上記パージバルブ38に故障が生じてこのパージバルブ38を全閉状態とすることができないために、その内部負圧が上記基準圧力P1よりも大きな値に上昇していないことが確認された場合には、ステップS24において上記故障判定手段44から表示手段48にバルブ故障が発生したことを表示させる信号を出力して制御動作を終了する。
【0042】
また、上記ステップS23でYESと判定された場合には、ステップS25においてエンジンの運転状態を検出する各センサの検出値を入力した後、ステップS26において蒸発燃料供給系に軽度の故障が生じているか否かの判定基準となる圧力上昇度合の基準値Prを、水温センサ18および大気圧センサ41の検出値に基づいて設定するとともに、ステップS27において蒸発燃料供給系の故障判定条件が成立したか否かを判定し、NOと判定された場合には、上記ステップS4に移行する。
【0043】
そして、上記ステップS27でYESと判定されて蒸発燃料供給系の故障判定条件が成立したことが確認された場合には、ステップS28において上記減圧タイマTpgonのカウント値を1だけインクリメントした後、ステップS29において上記油面センサ41の検出信号に基づいて油面レベルの揺れが大きいか否かを上記揺れ度合判別手段47により判定する。このステップS29でYESと判定され、上記油面レベルの揺れが大きいことが確認された場合には、上記故障判定を実行すべき状態にないと判断して上記ステップS4にリターンし、上記故障判定制御を中止して、故障判定制御を初めから開始することで、確実に故障判定を行うようにする。
【0044】
また、上記ステップS29でNOと判定された場合には、ステップS30において上記FTPセンサ39により検出されたパージ通路30の内部圧力ftpに基づいて所定のサンプリング時間内における圧力変化量ftprを、上記圧力変化量演算手段45において演算により求めた後、この圧力変化量ftprに基づき、ステップS31において上記圧力変化量の最大値ftpr maxを選定して記憶手段に記憶させる。
【0045】
すなわち、上記FTPセンサ39により検出された現時点におけるパージ通路30の内部圧力ftpと、前回の制御動作時に検出されたパージ通路30の内部圧力ftp−1との偏差を求めることにより、今回の制御時における圧力変化量ftprを算出し、この値と記憶手段に記憶された圧力変化量の最大値ftbr maxの記憶値とを比較し、大きい方を最大値として記憶手段に記憶させることにより、下記の診断時間内eにおける圧力変化量の最大値ftpr maxを求める。
【0046】
次に、ステップS32において上記負圧保持タイマTpgofのカウント値と、予め設定された25秒程度の診断時間eとを比較することにより、上記負圧保持タイマTpgofがタイムアップしたか否かを判定し、NOと判定された場合には、上記ステップS25に戻って上記制御動作を繰り返す。そして、上記ステップS33でYESと判定され、上記診断時間eが経過したことが確認された時点T3で、上記FTPセンサ39により検出されたパージ通路30の内部圧力を、ステップS33において第2検出圧力ftp2として記憶した後、ステップS35においてこの第2検出圧力ftp2から上記第1検出圧力ftp1を減算することにより、上記診断時間e内におけるパージ通路30の圧力上昇度合(ftp2−ftp1)を上記圧力上昇度合演算手段45によって求める。
【0047】
また、上記ステップS35において上記圧力上昇度合演算手段43で求めた診断時間e内におけるパージ通路30の圧力上昇度合(ftp2−ftp1)の絶対値と、予め設定された係数kとを、上記しきい値設定手段46において掛け合わせることにより求めた値(k×|ftp2−ftp1|)を、揺れ度合判別用のしきい値Aとして設定する。
【0048】
次にステップS36において上記ステップS31で求めた圧力変化量の最大値ftpr maxが、上記揺れ度合判別用のしきい値Aよりも小さいか否かを判定する。上記ステップS36でNOと判定され、燃料タンク20内に収容された燃料の油面が大きく揺れて燃料の気化が促進されることにより、上記パージ通路30の内部圧力が短時間で大きく上昇し易い状態にあることが確認された場合には、上記故障判定を実行すべきではないと判断して上記ステップS4にリターンし、上記故障判定制御を中止して、故障判定制御を再度初めから開始することで故障判定を確実に行うようにする。
【0049】
また、上記ステップS36でYESと判定され、燃料タンク20内に収容された燃料の油面が大きく揺れていないことが確認された場合には、ステップS37において上記圧力上昇度合の絶対値|ftp2−ftp1|と、上記ステップS26で求めた第2基準値Prとを比較して、上記圧力上昇度合の絶対値|ftp2−ftp1|が第2基準値Prよりも小さいか否かを判定する。
【0050】
上記ステップS37でNOと判定され、パージ通路30に亀裂が形成される等により上記診断時間e内におけるパージ通路30の圧力上度合が上記第2基準値Pr以上になったことが確認された場合には、ステップS24において上記故障判定手段44から表示手段48に上記故障が発生したことを表示させる信号を出力する。
【0051】
また、上記ステップS37でYESと判定され、パージ通路30の圧力上度合の絶対値|ftp2−ftp1|が上記第2基準値Prよりも小さいことが確認された場合には、蒸発燃料供給系が正常であるために上記パージバルブ30内の負圧が上記診断時間eが経過するまで適正に維持されたと判断し、ステップS39において上記CVDVバルブ37を開放した後に制御動作を終了する。
【0052】
このように負圧状態で密閉された上記パージ通路30の圧力上昇度合(ftp2−ftp1)を所定の診断時間e内において求める圧力上昇度合演算手段43と、この圧力上昇度合(ftp2−ftp1)に基づいて蒸発燃料供給系が故障しているか否かを判定する故障判定手段44とを有する故障診断装置において、蒸発燃料供給系の故障診断時に上記診断時間eよりも短い時間に設定されたサンプリング時間内におけるパージ通路30の圧力変化量の最大値ftpr maxをFTPセンサ39からなる圧力検出手段の検出信号に基づいて求める圧力変化量演算手段45と、上記圧力上昇度合演算手段43の演算値(ftp2−ftp1)に基づいて上記揺れ度合判別用のしきい値Aを設定するしきい値設定手段46と、この揺れ度合判別用のしきい値Aと上記圧力変化量演算手段45で求められた圧力変化量の最大値ftpr maxとを比較して燃料タンク内油面の揺れ度合を判別する揺れ度合判別手段47とを設け、この揺れ度合判別手段47によって上記圧力変化量の最大値ftpr maxが揺れ度合判別用のしきい値Aよりも大きいことが確認された場合に、上記故障判定手段44による故障判定を禁止するように構成したため、燃料タンク20内に収容された燃料の油面の揺れに起因した誤判定を防止しつつ、蒸発燃料供給系の故障を正確かつ迅速に診断することができる。
【0053】
すなわち、上記圧力変化量演算手段45において求めた所定のサンプリング時間内におけるパージ通路30の圧力変化量ftprに基づいて燃料タンク20内に収容された燃料タンク内油面の揺れ度合を上記揺れ度合判別手段47により判別するように構成したため、上記油面センサ19の検出信号のみに基づいて油面の揺れ度合を判別する場合のように、油面センサ19の設置部の油面レベルが略一定に維持された状態で燃料タンク20の側辺部等に生じる油面の揺れを検出することができないという事態を生じることなく、上記燃料タンク20内における油面の顕著な揺れを正確に検出することができる。したがって、燃料タンク20の側辺部等において油面の大きな揺れが生じているにも拘らず、上記FTPセンサ39の検出圧力に基づいて蒸発燃料供給系の故障判定が実行され、故障が生じていないのに故障していると誤判定されるのを効果的に防止することができる。
【0054】
また、上記圧力上昇度合演算手段43において求めた診断時間e内におけるパージ通路30の圧力上昇度合(ftp2−ftp1)の絶対値と、所定の係数kとを掛け合わせる等により、上記圧力上昇度合(ftp2−ftp1)が増大するのに従って大きな値となるように変化する上記揺れ度合判別用のしきい値Aを、上記しきい値設定手段46において求めて設定するように構成したため、上記油面の揺れ度合を正確に判別してこの揺れの発生時に上記故障判定を抑制することにより、誤判定の発生を効果的に防止することができるとともに、顕著な揺れが発生していない状態で上記故障判定を適正に実行することができる。
【0055】
何故なら、上記パージ通路30に亀裂等が形成されることなく、このパージ通路30内の負圧を適正に維持できる状態で、油面の顕著な揺れが発生した場合には、図8に示すように、上記診断時間eが経過した時点における上記圧力上昇度合(ftp2−ftp1)は、比較的小さな値となって上記揺れ判別用のしきい値Aも小さな値となるため、このしきい値Aと、油面が揺れることに起因して生じるサンプリング時間S内における圧力変化量fptrとを比較することにより、この圧力変化量fptrが比較的小さい場合においても、上記油面の揺れを正確に判別することができる。
【0056】
これに対して油面の揺れが発生していない状態で、上記パージ通路30に亀裂等が形成される等により、このパージ通路30の内部圧力が上昇し易い状態となった場合には、図9に示すように、上記診断時間eが経過した時点における上記圧力上昇度合(ftp2−ftp1)は、比較的大きな値となって上記揺れ判別用のしきい値Aも大きな値となる。したがって、上記亀裂からパージ通路30内に空気が導入されるのに応じて生じるサンプリング時間S内における圧力変化量fptrと、上記揺れ判別用のしきい値Aとを比較した場合に、このしきい値Aよりも上記圧力変化量fptrが大きくなる確率が低下し、油面の揺れが発生していると誤判別されるのを効果的に防止することができる。
【0057】
したがって、上記圧力上昇度合(ftp2−ftp1)が小さく、蒸発燃料供給系に故障が生じている可能性が低い状態で、油面の顕著な揺れが発生した場合に、上記故障判定が実行されて、油面の揺れに起因した燃料の蒸発に応じて故障が発生したと誤判定されるのを効果的に防止することができるとともに、上記圧力上昇度合(ftp2−ftp1)が大きく、蒸発燃料供給系に故障が生じている可能性が高い状態で、油面の大きな揺れが発生していないにも拘らず、上記故障判定が禁止されて故障の検出が遅れるという事態の発生を効果的に防止することができる。
【0058】
また、上記のように圧力変化量演算手段45により診断時間e内における圧力変化量の最大値ftpr・maxを求め、この圧力変化量の最大値ftpr・maxが、上記揺れ度合判別用のしきい値Aよりも大きいことが確認された場合に、上記故障判定手段44による故障判定を抑制するように構成したため、上記診断時間e内においてサンプリング時間ごとに求めた各圧力変化量ftprの全てを上記しきい値Aと比較するという煩雑な制御を要することなく、上記圧力変化量の最大値ftpr・maxに基づいて油面の揺れ度合を迅速かつ正確に判別することができる。
【0059】
さらに上記実施形態では、燃料タンク20内に収容された燃料の油面レベルを検出する油面センサ19等からなる油面検出手段を設け、この油面検出手段の検出信号に基づいて油面の揺れ度合を揺れ度合判別手段47によって判別し、上記油面検出手段の検出信号に応じて油面の揺れ度合が大きいと判別された場合、および上記圧力変化量演算手段45において求められた圧力変化量の最大値ftpr・ maxが、油面の揺れ度合判別用のしきい値よりも大きいことが確認された場合に、それぞれ上記故障判定手段による故障判定を抑制するように構成したため、上記油面検出手段の設置部において油面の大きな揺れが発生している場合には、この油面検出手段の検出信号に応じて上記揺れ度合を迅速に判別することができるとともに、上記油面検出手段の設置部以外において大きな油面の揺れが発生している場合には、上記圧力変化量ftprに基づいて上記油面の揺れ度合を正確に判別することができる。
【0060】
なお、上記実施形態では、圧力変化量演算手段45において求められた圧力変化量ftprに基づいて油面の揺れが大きいことが揺れ度合判別手段47において確認された場合に、上記故障判定手段44による故障判定を中止することによって抑制するようにした例について説明したが、この故障判定手段44における故障判定用の第2基準値Prを通常時よりも大きな値に設定し、蒸発燃料供給系に故障が発生していると判定されにくい方向に上記第2基準値Prを補正することにより、上記故障判定を抑制するように構成してもよい。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、圧力検出手段の検出信号に基づいて予め設定された診断時間内におけるパージ通路の圧力上昇度合を求める圧力上昇度合演算手段と、負圧状態で密閉されたパージ通路の圧力上昇度合に基づいて蒸発燃料供給系が故障しているか否かを判定する故障判定手段とを有する故障診断装置であって、蒸発燃料供給系の故障診断時に上記診断時間よりも短い時間に設定されたサンプリング時間内におけるパージ通路内の圧力変化量の最大値を上記圧力検出手段の検出信号に基づいて求める圧力変化量演算手段と、上記圧力上昇度合演算手段の演算値に対応した燃料タンク内油面の揺れ度合判別用のしきい値を設定するしきい値設定手段と、この揺れ度合判別用のしきい値と、上記圧力変化量演算手段により求めた圧力変化量の最大値とを比較して燃料タンク内油面の揺れ度合を判別する揺れ度合判別手段とを備え、この揺れ度合判別手段において上記圧力変化量の最大値が揺れ度合判別用のしきい値よりも大きいことが確認された場合に、上記故障判定手段による故障判定を抑制するように構成したため、燃料タンクの側辺部等において大きな油面の揺れが生じているにも拘らず、上記圧力検出手段の検出圧力に基づいて蒸発燃料供給系の故障判定が実行され、故障が生じていないのに故障していると誤判定されるのを、簡単な構成で効果的に防止できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る蒸発燃料供給系を備えたエンジンの一例を示す概略図である。
【図2】故障診断装置の具体的構成を示すブロック図である。
【図3】揺れ度合判別用のしきい値とパージ通路の内部圧力との関係を示すグラフである。
【図4】故障診断制御の第1工程を示すフローチャートである。
【図5】故障診断制御の第2工程を示すフローチャートである。
【図6】故障診断制御の第3工程を示すフローチャートである。
【図7】故障診断時の制御動作を示すタイムチャートである。
【図8】非故障発生時におけるパージ通路の内部圧力の上昇状態を示すタイムチャートである。
【図9】故障発生時におけるパージ通路の内部圧力の上昇状態を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
5 吸気通路
19 油面センサ(油面検出手段)
20 燃料タンク
30 パージ通路
31 キャニスタ(吸着手段)
37 CDCVバルブ(通路開閉手段)
38 パージバルブ(通路開閉手段)
39 FTPセンサ(圧力検出手段)
40 エンジン制御ユニット
42 蒸発燃料系制御手段
43 圧力上昇度合演算手段
44 故障判定手段
45 圧力上昇量演算手段
46 しきい値設定手段
47 揺れ度合判別手段

Claims (2)

  1. 燃料タンクから導出された蒸発燃料を吸着手段に供給して吸着させるとともに、この吸着手段に吸着された燃料をエンジンに供給するパージ通路と、このパージ通路を開閉する通路開閉手段と、上記パージ通路の内部圧力を検出する圧力検出手段と、蒸発燃料供給系の故障診断時に上記パージ通路内に吸気通路の負圧を導入し、さらに上記パージ通路を密閉させるように上記通路開閉手段を制御する蒸発燃料系制御手段と、上記圧力検出手段の検出信号に基づいて予め設定された診断時間内におけるパージ通路の圧力上昇度合を求める圧力上昇度合演算手段と、負圧状態で密閉されたパージ通路の圧力上昇度合に基づいて蒸発燃料供給系が故障しているか否かを判定する故障判定手段とを有する故障診断装置であって、蒸発燃料供給系の故障診断時に上記診断時間よりも短い時間に設定されたサンプリング時間内におけるパージ通路内の圧力変化量の最大値を上記圧力検出手段の検出信号に基づいて求める圧力変化量演算手段と、上記圧力上昇度合演算手段の演算値に対応した燃料タンク内油面の揺れ度合判別用のしきい値を設定するしきい値設定手段と、この揺れ度合判別用のしきい値と、上記圧力変化量演算手段により求めた圧力変化量の最大値とを比較して燃料タンク内油面の揺れ度合を判別する揺れ度合判別手段とを備え、この揺れ度合判別手段において上記圧力変化量の最大値が揺れ度合判別用のしきい値よりも大きいことが確認された場合に、上記故障判定手段による故障判定を抑制するように構成したことを特徴とする蒸発燃料供給系の故障診断装置。
  2. 燃料タンク内に収容された燃料の油面レベルを検出する油面検出手段を設け、この油面検出手段の検出信号に基づいて油面の揺れ度合を揺れ度合判別手段によって判別し、上記油面検出手段の検出信号に応じて油面の揺れ度合が大きいことが確認された場合、および上記圧力変化量演算手段により求めた圧力変化量の最大値が、油面の揺れ度合判別用のしきい値よりも大きいことが確認された場合に、それぞれ上記故障判定手段による故障判定を抑制するように構成したことを特徴とする請求項1記載の蒸発燃料供給系の故障診断装置。
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