JP3798604B2 - 放送方式判別装置及び放送方式判別方法 - Google Patents

放送方式判別装置及び放送方式判別方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、近傍の周波数で同時に放送されるアナログ放送とディジタル放送がある場合に、受信した放送の放送方式を自動的に判別する放送方式判別装置及び放送方式判別方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、アナログ放送とディジタル放送とを同一の放送個所から同時に放送する放送方式が提案されている。例えば、米国のFCCに提案されているIBOC(In Band On Channnel)システムと呼ばれる放送方式などがそれにあたる。
このようなディジタル放送及びアナログ放送を受信可能なアナログ放送/ディジタル放送両用受信装置、またはディジタル放送の受信装置では、受信装置でまず行われるのはいわゆるサーチと呼ばれる動作である。該サーチ動作は、受信開始時に受信可能な一つのディジタル放送を検出するものである。このサーチ動作に要する時間は、前記したディジタル放送とアナログ放送とが混在する電波環境では、特に長時間を要するという問題がある。
【0003】
以下、ディジタルオーディオ放送の具体例で受信時のサーチについて説明する。ディジタルオーディオ放送は、例えば欧州規格(Eureka 147)に準拠したDABシステムがヨーロッパ等で実用化されている。
図5はDABシステムにおけるDAB Audio frameの構成を示す図である。DABシステムにおけるDAB信号は、直交周波数分割多重変調方式即ちOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)で変調されたOFDM信号として送信され、その伝送フレーム(Transmission frame)は、前記OFDM信号を復調した復調OFDM信号から得られる。
【0004】
前記復調OFDM信号における伝送フレームは、図5に示すように同期チャネル(Synchronization Channel)、FIC(Fast Information Channel:高速情報チャネル)、MSC(Main Service Channel:メインサービスチャネル)のブロックで構成される。前記FICは受信装置が番組を選局するのに必要な情報や番組に対する補助情報などを伝送し、前記MSCは音声やデータのサブチャンネル(Sub Channel)を伝送する。
1フレーム分の前記FICは3つのFIB(Fast Information Block)と呼ばれるデータブロックからなり、MSCは伝送モードにより異なるが1乃至4のCIF(Common Interleaved Frame)と呼ばれるデータブロックにより構成される。
【0005】
前記伝送フレーム(Transmission frame)の先頭には同期チャネルブロックが設けられている。この同期チャネルブロックには、その先頭に粗同期用のNULLシンボルが配置され、続いてOFDM復調(例えば差分QPSK復調)のための基準位相を担う位相参照シンボル(以下、PRSとも記す)が配置されている。DAB受信装置における選局はアンサンブルを単位として行い、他のアンサンブルを受信する場合には、受信周波数の変更が行われる。この受信周波数の変更に際しては、アンサンブルアップ/ダウンとも言われるサーチ操作(検索操作)によって受信可能なアンサンブルを検索して受信する。またユーザがディジタルオーディオ放送の受信を開始する場合にも、サーチ操作(検索操作)によって受信可能なアンサンブルの検索をして受信する。
【0006】
前記サーチ動作は、前記NULLシンボルが検出されたときに終了する。前記NULLシンボルの検出は、誤検出を防止するために、3回以上連続して検出されたときに、NULLシンボルが検出されたものとしてサーチを終了する。連続して3回以上検出することができなかったきは、NULLシンボルの検出ができなかったものとみなされる。
ETS300401 DAB規格では、各CIFの時間長は24msであるが、DABにおけるMPEGオーディオデータがMSC内に配置されて、16個のCIFに跨ってタイム・インターリーブがかけられている。
【0007】
前記NULLシンボルの検出には、その前に前記タイム・インターリーブが解除されている必要がある。1CIFのフレーム長は24msであるから、前記NULLシンボルを検出するには、最小でもCIFの16倍から32倍(384msから768ms)の安定期間が必要となる。
【0008】
さらに、前記ディジタル放送は、細かな周波数間隔で多くの放送が配置され得るので、放送が設定され得る各周波数ごとに放送があるかどうか調べる前記サーチには、長時間を要し、例えば10秒程度を要することがある。しかしながら、受信した周波数の放送がアナログ放送であることが短時間で判別できるとすれば、その周波数についてはディジタル放送がないものと短時間で判断して、その周波数についてのサーチ動作を中断し、次の受信周波数についてサーチ動作を行うことができるから、サーチに要する時間を短縮することが出来ることになる。
【0009】
以下、従来の両用受信装置における放送方式判別装置について図4を基に説明する。図4は従来の放送方式判別装置の一例を説明するための両用受信装置のブロック図である。
図4において、50はアナログ及びディジタルのテレビジョン(TV)放送受信装置である。アンテナ47から入力された信号から選局回路49で特定の放送が選局される。選局回路49は前記選局した放送の中間周波数信号pを放送方式スイッチ51に入力する。該放送方式スイッチ51は放送方式選択信号hに応じて、アナログのテレビ放送の場合は信号pを信号qとして映像検波回路53に与え、ディジタル放送の場合は信号pを信号rとしてI/Q検波回路56に与える。
【0010】
振幅変調されたアナログ放送の場合は、映像検波回路53はAM検波された信号saをビデオ処理回路54へ出力する。ビデオ処理回路54はビデオ信号vaを次段に出力すると共に、ビデオ判別回路59にも出力する。
多重PSK変調されたディジタル放送の場合は、I/Q検波回路56はI/Q検波された信号sdをディジタル復調回路57に出力する。該ディジタル復調回路57はディジタル/アナログ変換器を有し、アナログの復調ビデオ信号vdを次段に出力すると共に、ビデオ判別回路59にも出力する。
【0011】
両用TV受信装置50では、受信時にはまず放送方式スイッチ51をアナログ放送側に切り替えておく。そして、ビデオ信号判別回路59は、例えばビデオ信号の同期パルスがあるかどうかなどにより、ビデオ信号vaが正しいビデオ信号かどうかを判別する。正しければアナログのテレビ放送を受信しているものと見なし、正しくなければ、アナログのテレビ放送を受信できなかったものと見なし、放送方式スイッチ51をディジタル放送側に切り替える。
次に、ビデオ信号判別回路59は、復調された信号vdが正しいビデオ信号であるかどうか判別する。そして、正しければディジタル放送を受信しているものと見なし、正しくなければディジタル放送を受信できなかったものと見なす。
このようにして、選局回路49で選局された放送がアナログ放送であるかディジタル放送であるかを、ビデオ判別回路59で判別し、放送方式選択信号hを介して、放送方式スイッチ51を正しいビデオ信号が得られるほうへ切り替えることが出来る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記した従来例装置では、或る周波数においてディジタル復調回路における同期処理を行って、ディジタル復調信号が得られるまでは、ディジタル放送を受信できたかどうかの判断が出来ない。このため、受信した放送がアナログ放送であるか、ディジタル放送であるかの判断を短時間で行うことが出来ず、前記サーチにおいて長時間を要するという問題があった。
本発明の放送方式判別装置は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、アナログ放送とディジタル放送との放送方式を短時間で判別できる放送方式判別装置及び放送方式判別方法を提供することである。
【0013】
【説題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために次のような構成でなされたものである。
第1の発明は、受信装置の選局回路で選局された受信信号について、その中間周波数信号の振幅を測定する第1の測定手段と、前記中間周波数信号の電圧を測定する第2の測定手段と、前記第1の測定手段の出力と前記第2の測定手段の出力とを比較する比較手段とを備えて、前記選局された放送がアナログ放送であるかディジタル放送であるかを判別する放送方式判別装置であって、前記比較手段では、前記第1の測定手段の出力と前記第2の測定手段の出力との比を算出し、該算出結果の値と予め定めた所定値との大小を比較して該比較結果に応じて、前記選局回路で選局された放送の放送方式を判別するようにした放送方式判別装置である。
【0014】
第1の発明によれば、或る周波数で受信した放送がアナログ放送であるかディジタル放送であるかを判別する場合に、前記中間周波数信号を第1の測定手段で測定して得られる値は、アナログ放送の信号のみによってほぼ決まり、ディジタル放送の有無によって変動することは殆どない。一方、第2の測定手段で測定して得られる電圧値は、ディジタルオーディオ放送の多数のキャリアにより、アナログ放送のみの場合と比較して大きくなる。
そして、受信した周波数付近でアナログ放送とディジタル放送とが同時に送信されている場合には、中間周波数信号ではアナログ放送信号の振幅とディジタル放送信号の振幅とが所定の比率を有していると考えられるから、第1の測定手段で測定して得られる値と第2の測定手段で測定して得られる値との比を、予め定めた所定値との大小を比較することにより、受信放送の放送方式を判別することが出きる。
【0015】
第2の発明は、第1の発明の放送方式判別装置において、前記第1の測定手段は、前記中間周波数信号の最大振幅を測定するようにした放送方式判別装置である。
【0016】
アナログ放送信号の振幅はディジタル放送信号の振幅より大きいから、第2の発明によれば、前記第1の測定手段で前記中間周波数信号の最大振幅を測定することにより、ディジタル放送信号の影響を受けずに、アナログ放送信号の振幅を正確に測定することができ、これによって、放送方式の判別をより正確に行うことができる。
【0017】
第3の発明は、受信装置の選局回路で選局された受信信号について、その中間周波数信号の電圧又は振幅を、一つのアナログ放送の信号のスペクトルが分布する周波数範囲を通過帯域とする第1帯域通過フィルタを介して測定する第1の測定手段と、前記中間周波数信号の電圧を測定する第2の測定手段と、前記第1の測定手段の出力と前記第2の測定手段の出力とを比較する比較手段とを備えて、前記選局された放送がアナログ放送であるかディジタル放送であるかを判別する放送方式判別装置であって、前記比較手段では、前記第1の測定手段の出力と前記第2の測定手段の出力との比を算出し、該算出結果の値と予め定めた所定値との大小を比較して該比較結果に応じて、前記選局回路で選局された放送の放送方式を判別するようにした放送方式判別装置である。
【0018】
第3の発明によれば、前記第1の測定手段で、一つのアナログ放送の信号のスペクトルが分布する周波数範囲を通過帯域とする第1帯域通過フィルタを介して測定することにより、ディジタル放送信号の影響を受けずに、アナログ放送信号の振幅を正確に測定することができ、これによって、放送方式の判別をより正確に行うことができる。
【0019】
第4の発明は、第1の発明乃至第3の発明のいずれかの放送方式判別装置において、前記第2の測定手段は、一つのディジタル放送の信号のスペクトルが分布する周波数範囲を通過帯域とする第2帯域通過フィルタを介して、前記中間周波数信号の電圧を測定するようにした放送方式判別装置である。
【0020】
第4の発明によれば、前記第2の測定手段で、一つのディジタル放送の信号のスペクトルが分布する周波数範囲を通過帯域とする第2帯域通過フィルタを介して測定することにより、受信中の周波数に隣接する周波数帯で放送が行われている場合であっても、その隣接放送信号の影響を受けずに、中間周波数信号の電圧を正確に測定することができ、これによって、放送方式の判別をより正確に行うことができる。
【0021】
第5の発明は、選局されたRF信号から周波数変換された中間周波数信号の振幅を測定して第1の測定値を得、前記中間周波数信号の電圧を測定して第2の測定値を得、前記第1の測定値と前記第2の測定値との比を得て、該比の値と予め定めた所定値との大小関係に応じて、前記選局された放送がアナログ放送であるかディジタル放送であるかを判別するようにした放送方式判別方法である。
【0022】
第6の発明は、第5の発明の放送方式判別方法において、前記第1の測定値を得る際には、前記中間周波数信号の最大振幅を測定するようにした放送方式判別方法である。
【0023】
第7の発明は、選局されたRF信号から周波数変換された中間周波数信号の電圧又は振幅を、一つのアナログ放送の信号のスペクトルが分布する周波数範囲で測定して第1の測定値を得、前記中間周波数信号の電圧を測定して第2の測定値を得、前記第1の測定値と前記第2の測定値との比を得て、該比の値と予め定めた所定値との大小関係に応じて、前記選局された放送がアナログ放送であるかディジタル放送であるかを判別するようにした放送方式判別方法である。
【0024】
第8の発明は、第5の発明乃至第7の発明のいずれかの放送方式判別方法において、前記第2の測定値は、一つのディジタル放送の信号のスペクトルが分布する周波数範囲で測定するようにした放送方式判別方法である。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の放送方式判別装置は、RF信号の増幅と選局と中間周波数信号の生成を行う選局回路を有する受信装置内に設けられ、前記選局回路から出力される中間周波数信号を、第1の測定手段で測定して第1の測定値を得、第2の測定手段で測定して第2の測定値を得、該2つの測定値の比を算出し、該比の値と予め定めた所定値との大小を比較し、該比較結果に応じて、受信した放送がアナログ放送であるか、ディジタル放送であるかを短時間で判別できるようにしたものである。前記第1の測定手段では実質的にアナログ放送の信号の振幅を測定し、前記第2の測定手段では実質的にアナログ放送の信号とディジタル放送の信号が混在する信号の電圧を測定する。
【0026】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、アナログ放送とディジタル放送とが、同一のアンテナから同時に放送される例として、現在米国FCC(Federal Communications Committee:アメリカの連邦通信委員会)に提案されているIBOCシステムについて図3と共に説明する。
図3はIBOCシステム放送方式における送信時の電力スペクトル分布を示す図である。図3において、横軸は周波数であり、アナログ放送であるFMオーディオ放送の中心周波数を0として該中心周波数からのずれを示す。縦軸は放送波における電力スペクトラムの強度を示し、点線はFMオーディオ放送のものであり、実線はFMオーディオ放送の隙間を利用して放送されるディジタルオーディオ放送のものである。該ディジタルオーディオ放送の中心周波数はアナログ放送のそれと同じである。
【0027】
前記FMオーディオ放送は400kHz間隔で配置されている。即ち隣接するFMオーディオ放送同士は、その中心周波数が400kHz離間して配置される。ディジタルオーディオ放送の中心周波数は前記FMオーディオ放送の中心周波数と同一であり、ディジタルオーディオ放送波の電力スペクトラムはFMオーディオ放送波の電力スペクトラムの外側に分布する。
例えば点線で示すFMオーディオ放送波の電力スペクトラム強度は0.35db/kHz程度の傾斜を持ち、電力スペクトラムは略±129kHzの範囲内に分布する。
【0028】
一方、実線で示すディジタルオーディオ放送波の電力スペクトラムは±(129kHz〜199kHz)に分布する。
IBOCシステム放送方式のようにアナログ放送とディジタル放送が同時になされる場合には、同一のアンテナから送信され、同一のアンテナで受信される。したがって図3に示すような電力スペクトラム強度は、アナログ放送とディジタル放送において所定の比率で放送され、該所定の比率に応じて、受信時の電界強度も一定の比率を有するものとなる。
【0029】
このように、IBOCシステムは、FMオーディオ放送とディジタルオーディオ放送を同じ中心周波数で同時に放送しても、両者の電力スペクトラムが重ならないようにして互いの干渉を防ぎ、同時の放送を可能にしようとするものである。
前記したIBOCシステムのようにアナログ放送とディジタル放送が同時になされる場合の他に、電波環境としては、アナログ放送だけの場合や、ディジタル放送だけの場合もあり、受信時には、受信した放送がどの放送方式のものであるかに応じて、受信回路が切り替えられる。
【0030】
図1は本発明放送方式判別装置の一例を説明するための両用受信装置のブロック図である。
ここではアナログ放送がFMオーディオ放送であり、ディジタルオーディオ放送の変調方式としてOFDM(直交周波数分割多重方式:Orthogonal Frequency Division Multiplex)が採用されているものとして説明する。
図1において、両用受信装置10での受信開始の指示やサーチ開始の指示はユーザから図示しない操作パネルを介してマイクロプロセッサ(MPU)35に与えられる。サーチ時などに、受信するディジタルオーディオ放送の周波数情報は受信周波数設定信号kとしてMPU35から選局回路13のPLLに送られる。
ここでいう選局回路13は一般的にRF増幅部、或いはフロントエンドとも言われ、その構成は図示していないが、アンテナ11から供給されたRF信号を増幅するRF増幅回路と、PLL回路を有して受信周波数設定信号kに応じた周波数で発振する局部発振器と、前記RF増幅回路から送出されるRF信号と局部発振器の出力とを混合して所定の中間周波数信号を出力する混合器と、該混合器から出力される信号から中間周波数信号以外の信号を除去する中間周波フィルタ等で構成される。前記中間周波数信号は例えばSAWフィルタで構成される前記中間周波フィルタを介して選局回路13から出力される。
【0031】
選局回路13では、アンテナ11から入力されたRF信号が増幅され、そのうちの特定周波数のディジタルオーディオ放送の搬送波が受信され、信号処理され、所定の中間周波数信号(IF信号)に変換され、中間周波フィルタを介して放送方式スイッチ15と放送方式判別装置20とに与えられる。
放送方式スイッチ15には、放送方式に応じて放送方式選択信号dがMPU35から与えられ、FMオーディオ放送のときはFMオーディオ放送信号fがFM復調器17に与えられ、FM復調器17から復調されたFMオーディオ信号iが出力される。一方、ディジタルオーディオ放送のときは、放送方式スイッチ15からディジタルオーディオ信号gがOFDM復調器19に与えられる。
【0032】
OFDM復調器19は、アナログ/ディジタル変換器(A/D変換器)、I/Q検波器、FFT、DSPなどで構成される。OFDM復調器19では、アナログ信号がディジタル信号に変換され、後段でOFDM信号が処理できるように、I/Q検波器でI信号とQ信号とに分割され、FFTに供給される。また、FFTとDSP(ディジタル演算装置)によって高速フーリエ変換が行われ、チャンネルデコーダ21に供給される。チャンネルデコーダ21では、信号の順番を元の順に戻す周波数デ・インターリーブ(de-interleaving)、QPSKシンボルデマッピング、さらにタイム・デ・インターリーブや、誤り符号の検出や訂正などが行われる。
【0033】
チャンネルデコーダ21からはディジタルオーディオフレームが圧縮復号器23に与えられる。圧縮復号器23に与えられるオーディオ情報は、MPEGオーディオ圧縮方式などを用いて圧縮されたオーディオ情報であり、圧縮復号器23では前記圧縮されたオーディオ情報が復号されて圧縮が解除され、復号されたオーディオデータjが次段のD/A変換器に供給される。
【0034】
放送方式判別装置20は、第1帯域通過フィルタ(第1BPF)25、第2帯域通過フィルタ(第2BPF)27、第1測定手段29、第2測定手段31、比較手段33、MPU35で構成される。
第1BPF25は狭帯域バンドパスフィルタであり、その中心周波数が前記中間周波数信号の中心周波数と同一で、通過帯域幅はFMオーディオ放送のスペクトラムが分布する周波数範囲のみを通過させるように制限する。該帯域幅は例えば258kHzに設定する。第2BPF27は広狭帯域バンドパスフィルタであり、その中心周波数が前記中間周波数信号の中心周波数と同一で、通過帯域幅は少なくともディジタルオーディオ放送のスペクトラムが分布する周波数範囲、例えば398kHzに設定する。
【0035】
選局回路13は中間周波数信号eを放送方式スイッチ15と第1BPF25と第2BPF27とに印加する。第1測定手段29は第1BPF25から供給された信号の振幅を所定時間測定する。この測定は例えば、振幅の最大値の測定、又は電圧の測定であり、その所定時間での平均値aを比較手段33に出力する。さらに第1測定手段29での測定は、中間周波数信号eのうち所定値以上の振幅の部分を抜き出して、実質的にディジタルオーディオ放送の信号を除外した後に、その信号の電圧を測定するようにしても良い。第2測定手段31は第2BPF27から供給された信号の電圧を所定時間測定し、その平均値bを比較手段33に出力する。比較手段33は前記aとbとの比、即ちb/aを算出し、この算出結果cをMPU35に供給する。
【0036】
比較手段33はMPU35で構成しても良い。また、第1BPF25はFMオーディオ放送のみの信号を正確に測定するためのものであり、第1測定手段29で最大振幅を測定する場合は省略することが可能であるが、電圧値として測定する場合は省略することが出来ない。なお、ダイオードを用いた包絡線検波等により第1測定手段29で振幅を測定する場合は、所定値より振幅の小さいディジタルオーディオ放送の信号が検出されないようにすることができるから、この場合は第1BPF25は省略することが出きる。
【0037】
第1測定手段29での測定は、一つのFMオーディオ放送の信号のスペクトルが分布する周波数範囲を通過帯域とする帯域通過フィルタを用いることにより、ディジタルオーディオ放送の成分を含めない、より正確な測定が可能になり、測定は最大振幅、電圧のいずれでも良くなる。
第2測定手段31での測定では、第2BPF27を省略することも可能であるが、一つのディジタルオーディオ放送の信号のスペクトルが分布する周波数範囲を通過帯域とする帯域通過フィルタを用いることにより、受信中の周波数の隣接周波数帯に放送がある場合にもその影響を受けず正確な測定が可能になる。
【0038】
MPU35は前記cの値すなわちb/aと、予め定められた所定値mとの大小関係を調べる。そして、cがmより小さい場合には、受信した放送がFMオーディオ放送のみの放送であると判断し、その判断結果の信号d(放送方式選択信号d)として0を放送方式スイッチ15に供給する。cがmより大きい場合はFMオーディオ放送とディジタルオーディオ放送が混在した放送であると判断し、その判断結果の信号d(放送方式選択信号d)として1を放送方式スイッチ15に供給する。
放送方式スイッチ15が切り替えられることにより、中間周波数信号eは、前記dが0の時は信号fとしてFM復調器17に供給され、前記dが1の時は信号gとしてOFDM復調器19に供給される。
【0039】
なお、前記した所定値mは、第1測定手段29で振幅をどのように測定するかによって異なる値となり、例えば最大振幅を測定する場合と、電圧を測定する場合とでは異なる値となる。また、前記aの値が予め設定した所定値より小さい場合には、受信中の周波数にはFMオーディオ放送がなく受信不可能であるとして、MPU35は次の受信周波数を設定するための受信周波数設定信号kを選局回路13に供給する。
【0040】
以下、本発明におけるサーチ処理及び放送方式判別方法について図2と共に説明する。図2は本発明におけるサーチ処理を説明するためのフローチャートである。
図2において、ユーザの指示によりサーチが開始されると、まずMPU35は選局回路13へ受信周波数設定信号kを送る(ステップS11)。次にステップS13では、選局回路13で所定周波数のIF信号(中間周波数信号)を生成しステップS15へ進む。ステップS15では、狭帯域のBPF(第1BPF25)を介して最大振幅(又は電圧)を所定時間測定し、その平均値aを得てステップS17へ進む。
【0041】
ステップS17では、aの値が所定値より大きいか?、と問われ、YesであればFMオーディオ放送が受信できたものとしてステップS19へ進み、NoであればFMオーディオ放送が受信できなかったものとしてテップS11へ戻る。ステップS19では、広帯域のBPF(第2BPF27)を介しては電圧を所定時間測定し、その平均値bを得てステップS21へ進む。
ステップS21では、b/aを算出しステップS23へ進む。ステップS23ではb/aが所定値より大きいか?、と問われ、YesであればステップS27へ進み、NoであればテップS29へ進む。
【0042】
ステップS27では、受信した周波数にFMオーディオ放送(アナログ放送)とディジタルオーディオ放送(ディジタル放送)の両方があると判断し、MPU35は放送方式選択信号dの値として1を放送方式スイッチ15に与える。
ステップS29では、受信した周波数にFMオーディオ放送(アナログ放送)のみがあると判断し、MPU35は放送方式選択信号dの値として0を放送方式スイッチ15に与え、ステップS31へ進む。ステップS31では、サーチ終了の指示があったか?、と問われ、Yesであればサーチを終了し、NoであればテップS11へ戻り、MPU35は次の受信周波数を設定して選局回路13に与える。
【0043】
前記ステップS27でd=1が出力されるとサーチを終了し、ディジタルオーディオ放送を受信する。また、サーチ対象の全周波数範囲についてのサーチを行っても、前記dが一度も1にならなかった場合には、MPU35は、受信できるディジタル放送がないものと判断して、サーチ終了を指示し、FMオーディオ放送を受信すべく、放送方式スイッチ15に放送方式選択信号dとして0を与える。
【0044】
同一のアンテナから送信されたFMオーディオ放送とディジタルオーディオ放送では、図3に示すような電力スペクトル強度を有し、受信時にも、FMオーディオ放送のキャリアの振幅は、ディジタルオーディオ放送のキャリアの振幅よりはるかに大きい。
そして、前記中間周波数信号eを第1測定手段29で測定した値aはFMオーディオ放送のみによって決まり、ディジタルオーディオ放送の有無によって変動することは殆どない。
【0045】
一方、受信した周波数付近でFMオーディオ放送とディジタルオーディオ放送とが同時に送信されている場合には、前記中間周波数信号eの最大振幅はディジタルオーディオ放送の有無によってあまり変動しないが、第2測定手段31で測定した電圧値bは、ディジタルオーディオ放送の多数のキャリアにより、FMオーディオ放送のみの場合よりも大きくなる。
従って、b/aの値と予め定められた所定値との大小関係を調べることにより、受信中の放送がアナログ放送だけのものか、ディジタル放送も混在しているものかの判別が可能となる。
しかも、この判別は、ディジタル放送の信号が復調される前に行うことが出来るから、極めて短時間に行うことが出来るという特徴がある。
【0046】
以上詳細に述べた通り、本発明の放送方式判別装置及び放送方式判別方法によれば、アナログ放送とディジタル放送とが混在する電波環境においてアナログ放送/ディジタル放送の両用受信装置で受信した場合に、受信中の放送の方式を短時間で判別できるから、本発明をディジタル放送受信時のサーチに適用すれば、受信周波数にディジタル放送が存在しないと判別されたときには直ちに次の周波数に切り替えることが出来、前記サーチに要する時間を短縮することが出来るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明放送方式判別装置の一例を説明するための両用受信装置のブロック図である。
【図2】本発明におけるサーチ処理を説明するためのフローチャートである。
【図3】IBOCシステム放送方式における送信時の電力スペクトル分布を示す図である。
【図4】従来の放送方式判別装置の一例を説明するための両用受信装置のブロック図である。
【図5】DABシステムにおけるDAB Audio frameの構成を示す図である。
【符号の説明】
13 選局回路
15 放送方式スイッチ
17 FM復調器
19 OFDM復調器
20 放送方式判別装置
21 チャンネルデコーダ
23 圧縮復号器
25 第1帯域通過フィルタ(第1BPF)
27 第2帯域通過フィルタ(第2BPF)
29 第1測定手段
31 第2測定手段
33 比較手段
35 マイクロプロセッサ(MPU)

Claims (6)

  1. 受信装置の選局回路で選局された受信信号について、その中間周波数信号の電圧を、一つのアナログ放送の信号のスペクトルが分布する周波数範囲としての第1の周波数範囲を通過帯域とする第1帯域通過フィルタを介して測定する第1の測定手段と、
    中心周波数を前記アナログ放送と同一とするディジタル放送の信号のスペクトルが分布する周波数範囲と前記第1の周波数範囲とを含む第2の周波数範囲を通過帯域とする第2帯域通過フィルタを介して前記中間周波数信号の電圧を測定する第2の測定手段と、
    前記第1の測定手段の出力に対する前記第2の測定手段の出力の比率が所定値より大きい場合には、選局中の受信信号はディジタル放送を含むとし、前記所定値より小さい場合には、選局中の受信信号はディジタル放送を含まないと判別する判別手段と、
    を備えることを特徴とする放送方式判別装置。
  2. 前記判別手段は、前記第1の測定手段の出力に対する前記第2の測定手段の出力の比率が所定値より大きい場合には、選局中の受信信号はアナログ放送及びディジタル放送の両方を含むとし、前記所定値より小さい場合には、選局中の受信信号は、ディジタル放送は含まないが、アナログ放送は含むと判別することを特徴とする請求項1記載の放送方式判別装置。
  3. 受信信号はIBOCに係るものであることを特徴とする請求項1又は2記載の放送方式判別装置。
  4. 受信装置の選局回路で選局された受信信号について、その中間周波数信号の電圧を、一つのアナログ放送の信号のスペクトルが分布する周波数範囲としての第1の周波数範囲を通過帯域とする第1帯域通過フィルタを介して第1の測定値として測定するステップ、
    中心周波数を前記アナログ放送と同一とするディジタル放送の信号のスペクトルが分布する周波数範囲と前記第1の周波数範囲とを含む第2の周波数範囲を通過帯域とする第2帯域通過フィルタを介して中間周波数信号の電圧を第2の測定値として測定するステップ、
    前記第1の測定値に対する前記第2の測定値の比率が所定値より大きい場合には、選局中の受信信号はディジタル放送を含むとし、前記所定値より小さい場合には、選局中の受信信号はディジタル放送を含まないと判別するステップ、
    を備えることを特徴とする放送方式判別方法。
  5. 前記第1の測定値に対する前記第2の測定値の比率に基づく判別を行なうステップでは、前記比率が所定値より大きい場合には、選局中の受信信号はアナログ放送及びディジタル放送の両方を含むとし、前記所定値より小さい場合には、選局中の受信信号は、ディジタル放送は含まないが、アナログ放送は含むと判別することを特徴とする請求項4記載の放送方式判別方法。
  6. 受信信号はIBOCに係るものであることを特徴とする請求項4又は5記載の放送方式判別方法。
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