JP3797405B2 - 車両用ナビゲーション装置及び記憶媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は目的地を設定し、経路案内を行う車両用ナビゲーション装置および記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のナビゲーション装置においては、記憶装置に記憶されている登録地点のデータに、その地点の座標とともに住所や、店、施設等の物件の名称の読み、電話番号、郵便番号等が記憶されている。したがって、目的地や通過点等の地点を検索する際に住所入力、50音入力、電話番号入力、郵便番号入力による検索が可能である。住所入力による検索では、都道府県名、市区町村名、字、番地のように上位から系統的に入力すると、入力した地点が地図上に表示され、50音入力では、店や施設の名称の読みを入力すると、入力した地点が地図上に表示され、電話番号入力では、検索したい地点の電話番号を入力すると、入力された電話番号に該当する地点を含む地図が表示され、郵便番号入力では、検索したい地点の郵便番号を入力すると、入力された地点の郵便番号のエリアの地図が表示され、それぞれ表示された地点を目的地や通過点として設定することにより経路案内が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、住所入力による検索では、上位から系統的に全ての段階の名称を入力する必要があり、そのため都道府県名から街区まで全部の名称を正確に覚えていなければならず、操作性に問題があった。また、50音入力による検索は、その読みが登録されている店や施設等の物件の地点しか検索できず、50音入力で検索できる範囲が限定されてしまっている。この点、電話番号入力や郵便番号入力は比較的操作が簡単であるが、必すしも核当する地点が検索されるとは限らない。その場合、代表地点を中心に周辺の地図を表示して、地図上でカーソル操作して所望の地点を検索することができるが、検索したい地点の住所がわかっている場合には、利用者は地図からではなく、住所から地点を検素した方が容易かつ確実である。しがしながら、上記したように住所検索は階層構造となっており、上位から系統的に入力しなければならず、操作が煩雑である。
【0004】
本発明は、目的地設定のための入力操作の操作性を向上させるとともに、所望の地点を的確に設定することができる装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、50音入力を行う50音入力モード及び階層的な住所データを備えたリストの中から選択して入力を行う住所入力モードを備え、各入力モードによる入力で地点設定し、案内を行う車両用ナビゲーション装置において、前記50音入力モードにより入力された文字列が住所である場合には、前記50音入力モードから前記住所入力モードに切り替えることを特徴とする。
また、本発明は、50音入力を行う50音入力モード及び階層的な住所データを備えたリストの中から選択して入力を行う住所入力モードを備え、各入力モードによる入力で地点設定し、案内を行う車両用ナビゲーション装置を制御するプログラムを記憶した記憶媒体において、前記50音入力モードにより入力された文字列が住所である場合には、前記50音入力モードから前記住所入力モードに切り替えるステップを有することを特徴とするプログラムを記憶したことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明が適用される車両用ナビゲーション装置の1実施例を示す図である。
本発明に係る車両用ナビゲーション装置は、図1に示すように経路案内に関する情報を入出力する入出力装置1、自車両の現在位置に関する情報を検出する現在位置検出装置2、経路の算出に必要なナビゲーション用データや経路案内に必要な表示/音声の案内データとプログラム(アプリケーション及び/又はOS)等が記録されている情報記憶装置3、経路探索処理や経路案内に必要な表示/音声案内処理を行うと共に、システム全体の制御を行う中央処理装置4から構成されている。まず、それぞれの構成について説明する。
【0007】
入出力装置1は、目的地を入力したり、運転者が必要な時に案内情報を音声および/または画面により出力できるように、運転者の意志によりナビゲーション処理を中央処理装置4に指示すると共に、処理後のデータなどをプリント出力する機能を備えている。その機能を実現するための手段として、入力部には、目的地を電話番号や地図上の座標などにて入力したり、経路案内をリクエストしたりするタッチスイッチ11や操作スイッチを有する。勿論、リモートコントローラ等の入力装置でもよい。また、出力部には、入力データを画面表示したり、運転者のリクエストに応じ自動的に経路案内を画面で表示するディスプレイ12、中央処理装置4で処理したデータや情報記憶装置3に格納されたデータをプリント出力するプリンタ13および経路案内を音声で出力するスピーカ16などを備えている。
【0008】
ここで、音声入力を可能にするための音声認識装置やICカードや磁気カードに記録されたデータを読み取るための記録カード読み取り装置を付加することもできる。また、ナビゲーションに必要なデータを蓄積し、運転者の要求により通信回線を介して情報提供する情報センターや、予め地図データや目的地データなどの運転者固有のデータが記憶されている電子手帳などの情報源との間でデータのやりとりを行うためのデータ通信装置を付加することもできる。
【0009】
ディスプレイ12は、カラーCRTやカラー液晶表示器により構成されており、中央処理装置4が処理する地図データや案内データに基づく経路設定画面、区間図画面、交差点図画面などナビゲーションに必要なすべての画面をカラー表示出力すると共に、本画面に経路案内の設定および経路誘導中の案内や画面の切り換え操作を行うためのボタンが表示される。特に、通過交差点名などの通過交差点情報は、随時、区間図画面にポップアップでカラー表示される。
【0010】
このディスプレイ12は、運転席近傍のインストルメントパネル内に設けられており、運転者は区間図を見ることにより自車両の現在地を確認し、またこれからの経路についての情報を得ることができる。また、ディスプレイ12には機能ボタンの表示に対応してタッチスイッチ11が設けられており、ボタンをタッチすることにより入力される信号に基づいて上記の操作が実行されるように構成されている。このボタンとタッチスイッチなどから構成される入力信号発生手段は入力部を構成するものであるが、ここではその詳細な説明を省略する。
【0011】
現在位置検出装置2は、車両の現在位置に関する情報を検出、あるいは受信する装置であり、地磁気センサ等で構成される絶対方位センサ24、ステアリングセンサ、ジャイロ等で構成される相対方位センサ25、車輪の回転数から走行距離を検出する距離センサ26、衛生航法システム(GPS)を利用したGPS受信装置21および交通情報取得手段であるVICS受信装置22あるいはデータ送受信装置23から構成されており、VICS受信装置22は道路交通情報をFM多重、電波ビーコン、光ビーコンによって受信するもので、データ送受信装置23は、例えば携帯電話やパソコンであり、使用者の要求により交通情報センター(例えばATIS)との間でナビゲーションに必要な情報のやりとりを行うものである。
【0012】
情報記憶装置3は、ナビゲーション用のプログラム及びデータを記憶した外部記憶装置で、例えばCD−ROMからなっている。プログラムは、経路探索などの処理を行うためのプログラム、本実施例記載のフローチャートに示される処理プログラムや経路案内に必要な表示出力制御、音声案内に必要な音声出力制御を行うためのプログラム及びそれに必要なデータ、さらには経路案内及び地図表示に必要な表示情報データが格納されている。また、データは、地図データ、探索データ、案内データ、マップマッチングデータ、目的地データ、登録地点データ、50音入力のための検索データ等のファイルからなりナビゲーション装置に必要なすべてのデータが記憶されている。なお、本発明は、CD−ROMにはデータのみ格納し、プログラムは中央処理装置に格納するタイプのものにも適用可能である。
【0013】
中央処理装置4は、種々の演算処理を実行するCPU40、情報記憶装置3のCD−ROMからプログラムを読み込んで格納するフラッシュメモリ41、フラッシュメモリ41のプログラムチェック、更新処理を行うプログラム(プログラム読み込み手段)を格納したROM42、設定された目的地の地点座標、道路名コードNo.等の探索された経路案内情報や演算処理中のデータを一時的に格納するRAM43、ディスプレイへの画面表示に使用する画像データが記憶された画像メモリ44、CPU40からの表示出力制御信号に基づいて画像メモリ44から画像データを取り出し、画像処理を施してディスプレイに出力する画像プロセッサ45、CPUからの音声出力制御信号に基づいて情報記憶装置3から読み出した音声、フレーズ、1つにまとまった文章、音等を合成してアナログ信号に変換してスピーカ16に出力する音声プロセッサ46、通信による入出力データのやり取りを行う通信インタフェース47および現在位置検出装置2のセンサ信号を取り込むためのセンサ入力インタフェース48、内部ダイアグ情報に日付や時間を記入するための時計49などを備えている。ここで、経路案内は画面表示と音声出力で行い、音声出力の有無は、運転者が選択できるように構成されている。
【0014】
なお、前記した更新処理を行うプログラムを外部記憶装置に格納しておいてもよい。
本発明に係るプログラム、その他ナビゲーションを実行するためのプログラムは全て外部記憶媒体であるCD−ROMに格納されてもよいし、それらプログラムの一部または全てが本体側のROM42に格納されていてもよい。
【0015】
この外部記憶媒体に記憶されたデータやプログラムが外部信号としてナビゲーション装置本体の中央処理装置に入力されて演算処理されることにより、種々のナビゲーション機能が実現される。
【0016】
本発明に係るナビゲーション装置は、上記のように外部記憶装置のCD−ROMからプログラムを読み込むための比較的大容量のフラッシュメモリ41、CDの立ち上げ処理を行うプログラム(プログラム読み込み手段)を格納した小容量のROM42を内蔵する。フラッシュメモリ41は、電源が切断しても記憶情報が保持される、つまり不揮発性の記憶手段である。そして、CDの立ち上げ処理として、プログラム読み込み手段であるROM42のプログラムを起動してフラッシュメモリ41に格納したプログラムチェックを行い、情報記憶装置3のCD−ROMのディスク管理情報等を読み込む。プログラムのローディング処理(更新処理)は、この情報とフラッシュメモリ41の状態から判断して行われる。
【0017】
図2は、図1に示したCD−ROM3に格納された主要なデータファイルの構成例を示している。図2(A)は経路算出手段により経路を算出し経路案内を行うために必要なデータが格納された案内道路データファイルを示し、道路数nのそれぞれに対して、道路番号、長さ、道路属性データ、形状データのアドレス、サイズおよび案内データのアドレス、サイズの各データからなってる。前記道路番号は、分岐点間の道路毎に方向(往路、復路)別に設定されている。前記形状データは、図2(B)に示すように、各道路を複数のノード(節)で分割したとき、ノード数mのそれぞれに対して東経、北緯からなる座標データを有している。
【0018】
前記案内データは、図2(C)に示すように、交差点(または分岐点)名称、注意点データ、道路名称データ、道路名称データのアドレス、サイズおよび行き先データのアドレス、サイズの各データからなる。
【0019】
前記行き先データは、図2(D)に示すように行き先道路番号、行き先名称、行き先名称音声データのアドレス、サイズおよび行き先方向データ、走行案内データからなる。前記行き先名称は、方面名称も含んでいる。また、行き先方向データは、無効(行き先方向データを使用しない)、不要(案内をしない)、直進、右方向、斜め右方向、右に戻る方向、左方向、斜め左方向、左に戻る方向の情報を示すデータである。
【0020】
次に、本発明のナビゲーション処理について説明する。
図3は本発明に係るナビゲーション装置のシステム全体の流れを説明するための図である。
中央処理装置4のCPU40に情報記憶装置3からプログラムが読み込まれて経路案内のプログラムが起動される。地名や施設名称等の目標名、電話番号や住所、登録地点、道路名等を用いて目的地を設定し(ステップS1)、次に、現在位置検出装置2により現在位置を検出して現在位置を中心としてその周辺地図を表示すると共に、現在位置の名称等を表示し(ステップS2)、現在位置から目的地までの経路探索を行う(ステップS3)。経路が決まると、現在位置検出装置2による現在位置追跡を行いながら、目的地に到着するまで経路案内・表示を繰り返し行う(ステップS4)。目的地に到着する前に寄り道設定の入力があった場合には、探索エリアを設定してその探索エリアでの再探索を行い、同様に目的地に到着するまで経路案内を繰り返し行う。
【0021】
次に、住所入力について説明する。
図4は住所データ構造の例を示す図である。
図4(a)に示すように、住所データは、愛知県−安城市−藤井町−高根……、青森県−青森市−青葉……というように、階層的、トリー状に構成され、図4(b)に示すように、都道府県名、市区町村名、大字名、小字名、街区番号、子番のような形式で記憶装置に格納されており、大字より上位には住所コードが付されている。そして、都道府県、市(区)、町(村)、字、番地というように、上位から順に全名称を入力することにより地点の住所検索ができるようになっている。
【0022】
図5は目的地設定のメニュー画面であり、設定モードとして電話番号、住所、50音、施設名称、登録地点の各モードが表示されている。ここで、住所モードを選択すると、図6、図7に示すように、五十音順に県名・主要都市名のリストを表示し、その選択にしたがって県名から「名古屋市」、さらに「中区」、「栄」→「一丁目」と順に市→区→町→丁目まで表示する。そして、図8に示すように、最終的に選択された住所を中心とする周辺の地図を画面に表示し、画面の位置を確認の上設定操作をすることにより入力が行われる。
【0023】
次に、50音入力について説明する。
図9は登録地点データ構造を示す図である。
登録地点データは、登録地点の座標、登録地点名称データ、登録地点住所、登録地点が面する道路番号等が格納されている。登録地点名称データは、50音による入力を可能にするために登録地点の読みが格納されており、検索時に登録地点リストとして漢字表示、或いはカタカナ表示するものは、漢字或いはカタカナの読みが格納されている。また、登録地点住所データは、登録地点の所在地を県、市、町のように地域階層的に格納している。
【0024】
次に50音入力(名称の読み、または名称の文字列による入力)について説明すると、図5のメニュー画面で「50音」を選択すると50音入力画面に遷移し、名称の読みを入力する画面に遷移する。
図10は50音入力画面を示しており、目標名の先頭文字“ふ”、2番目の文字“じ”まで入力すると、次に続く文字、数字が陰影を施した“い、う、か、き、こ、さ、そ、て、な、ほ、や、よ、り、わ”に限定されることが表示される。同時に残りリスト数が1950のように表示され、ここで画面の「LIST」を押すと、先頭から2文字までが“ふじ”のすべての登録名称がリストアップ表示され、図の陰影を施した「ふじいんさつ」が目標とする名称であるとしてキー操作、リモコン操作等で選択・入力すると、この周辺の地図が表示される。なお、キー操作により地図表示画面→リストアップ表示画面→文字入力画面のように戻ることもできる。また、残リスト数が多いためリストアップ表示画面上で目的とする名称を探すのが大変な場合には、さらに入力文字数を増やしていけば、残リスト数は減っていくので、残リスト数が少なくなったところでリストアップ表示して目標名を選択すればよい。また、残リスト数が1つになるまで文字入力すると、残った名称が自動的またはキー操作により選択・入力されてその周辺地図が表示される。なお、文字入力は、入力画面のタッチパネルから行うだけでなく、音声入力装置が付加されている場合は音声により入力するようにしてもよい。
【0025】
次に、図11〜図13により正式名称でない名称での検索を可能にする名称リストの作成について説明する。
図11に示すように、目的地データの名称を単語に分割し、分割した単語の中に地名、人名、分類名(学校、市役所、駅、公園、ホテル等)が含まれているか否か調べる。例えば、地名として東京、両国という地名が含まれていることが分かれば
東京ディズニーランド : 東京・ディズニーランド
両国国技館 : 両国・国技館
のように分割する。次いで、分割した単語の各々の先頭から検索可能であるとみて、単語の順番を入れ替えた全ての名称リストを作成する。例えば、
のように1つの正式名称に対して複数の読みを登録し、リスト化した名称リストをCD−ROMに格納する。1つの正式名称に対して複数の読みをCD−ROMに格納する際、読み順にソートする。このようにしてCD−ROMに格納した名称リストの例を図12に示す。
図12から分かるように、正式名称「両国国技館」に対して、2つの読み「りょうごくこくぎかん」、「こくぎかんりょうごく」が登録され、また、正式名称「東京ディズニーランド」に対して、2つの読み「とうきょうでぃずにーらんど」、「でぃずにーらんどとうきょう」が登録さているので、「こくぎかんりょうごく」、「でぃずにーらんどとうきょう」のように正式名称でない読みで入力しても「両国国技館」、「東京ディズニーランド」の検索が可能である。また、CD−ROMには、複数の読みは、読み順に格納されているので、前方一致での検索を高速で行うことが可能である。なお、入力時に残り件数を表示する場合は、名称リストに登録されている件数で表示する。また、リスト中の読みは濁点を除いて登録し、例えば、“が”と“か”を同一視することで、ユーザーの入力文字数、選択文字数を減らすことが可能である。
【0026】
図13は、名称リストから前方一致比較により目標名を検索する場合のトリー状データ構造を説明する図である。
図13において、便宜上、先頭の文字が「み」の名称は「三笠会館」「三河あかねホテル」、「三河曙商会」、「三河旭商店」、「みかん販売所」、「三田印刷」、「三鷹駅」のみであったと仮定する。ここで、目標名が「三河あかねホテル」であったとし、「み」と入力すると、残りリスト数は「7」と表示され、次に続く文字は「か」、「た」であることが表示される。次いで、「みか」と入力すると、残りリスト数は「5」と表示され、次に続く文字は「さ」、「わ」、「ん」と表示される。さらに「みかわ」と入力すると、残りリスト数は「3」と表示され、次に続く文字は「あ」と表示される。この時点で、画面の「LIST」を押すと、先頭から3文字までが“みかわ”のすべての登録名称「三河あかねホテル」、「三河曙商会」、「三河旭商店」が表示されるので、これをみて「三河あかねホテル」を選択してもよい。さらに「みかわあ」と入力すると残りリスト数は「3」と表示され、次に続く文字は「か」、「け」、「さ」と表示される。さらに、「みかわあか」と入力すると残りリスト数は「1」と表示され、残った名称が自動的またはキー操作により選択・入力されてその周辺地図が表示されることになる。こうして、全ての文字を入力することなく登録地点データの入力が完了する。
【0027】
図14は文字入力での残りリスト数表示処理を示している。入力画面において、文字を入力すると、一字入力するごとに残りリスト数の検索処理が行われ、リスト数が1より多い場合には残りリスト数が画面に表示される。そしてリスト表示キーが操作されたか否かを判断し、リスト表示処理をするか、入力処理を続けるかを決定する。リスト表示キーが操作されていなければ入力処理が行われ、リスト表示キーが操作された場合には、リスト表示を指示してすべての該当する名称を表示させ、この中から目標名を探して選択すると、選択地点の周辺地図が表示される。また、リスト数が1つになった場合には、自動的またはキー操作により選択地点の周辺地図が表示される。
【0028】
図15は前方一致比較による残リスト数の検索処理を示したものである。
50音入力があると名称リストを検索し、入力した読みと名称リストの名称との前方一致比較を行い、前方一致した場合には、リスト数(L)を1だけ増やし、この処理を全データについて検索するまで実行し、全データについての検索が終了した時点でリスト数を出力する。
【0029】
次に、50音入力と住所入力等の他の入力方法をリンクした検索方法について図16、図17により説明する。
図16は地点の検索用データのデータ構造の例を示す図である。
検索用データは、位置ごとのデータサイズ、地点の名称、地点の存在する位置、地点に該当する電話番号、郵便番号、地点の属性、および地点に関する詳細情報から構成されている。なお、名称データは、50音入力モードによって入力された情報で検索するため、または、リスト表示する際に使用され、企業名、店名、または施設名称等の物件名称や、市区町村、地名の称呼名などが格納されている。東経北緯座標は、座標入力モードにより入力された情報を検索するため、または確定された地点を地図とともに表示する際に使用するものである。電話番号データは、電話番号の入力モードにより入力された情報を検索するものである。郵便番号データは、郵便番号の入力モードにより入力された情報を検索するものである。属性データは、該当する地点がどんな施設であるかを示すデータである。例えば、属性として1:物件、2:住所、3:情報案内として構成する。詳細情報は、該当する地点に関する情報であり、例えば、住所コード、情報案内コード、ジャンルコード、目印情報等を格納することにより、高度な検索が可能となる。なお、検索用データの例を説明すると、例えば、「藤井町」が登録されているとすると、東経北緯座標には藤井町の中心を示す位置のような代表地点座標、電話番号には藤井町を示す局番、郵便番号には藤井町を含むエリアの郵便番号、属性には2:住所、詳細情報として、住所コードには藤井町を示す都道府県、市区町村で作成されたコードをそれぞれ格納することにより、さまざまな検索に対応することができる。また、「「御茶の水」のように地点の称呼名の場合には、Infoコードが格納されており、情報案内の入力モードにアクセスすることが可能である。
【0030】
なお、複数の検索条件で対象となる件数を絞り込むこともできる。例えば、50音入力に基づいて検索された件数が複数ある場合には、その検索結果に対してジャンルや住所を指定することにより、件数を絞り込むように構成してもよい。この場合、例えば、図10にあるように“ふじ”を入力したときには、残りリスト件数は1950件であり、この中から所望の施設を探すのは非常に困難である。そこで、所望の施設が“愛知県”にあると分かっている場合には、住所を指定することにより、“愛知県”の“ふじ”のつく地点だけ出力するので、残りリスト件数を減少させることができる。この場合、検索手段は、検索条件として入力された“愛知県”を示す住所コードを設定し、図16の検索データ中の詳細情報の住所コードデータと比較することにより、愛知県に該当する住所コードを有するものだけを検索することができる。また、所望の施設のジャンルが“うどん屋”であることがわかっている場合には、ジャンルを指定することにより、“ふじ”がつく“うどん屋”だけを出力するので、残り件数を絞ることができる。この場合、検索手段は、検索条件として入力された“うどん屋”に該当するジャンルコードを設定し、図16の検索データ中の詳細情報のジャンルコードデータと比較することにより、うどん屋に該当するジャンルコードを有するものだけを検索することができる。さらに、住所とジャンルの両方を指定すれば、残り件数は絞れることになり、リストから選択することが容易となる。
【0031】
次に図17で検索処理フローについて説明すると、図16に示す検索データは、属性と詳細情報を有しているので、50音入力により検索されたリストアップされたリスト(図10参照)の中から1つを選択すると(ステップS11)、属性を検索し(ステップS12)、属性が物件であるか否か判断し(ステップS13)、属性が物件の場合は図10で説明したと同様に地図表示を行う(ステップS14)。表示された地図が目的とする地点でない場合は、画面を戻して入力画面のリストの中から他のものを選択して同様な処理を繰り返す。一方、ステップS13において属性が物件でない場合は、その属性が住所か否か判断し(ステップS15)、住所の場合には入力モードが50音入力から住所入力に自動的に切り換わり(ステップS16)、詳細情報から住所コードを取得し(ステップS17)、住所コードから住所データを検索し(ステップS18)、住所入力を行い(ステップS19)、地図表示が行われる。なお、50音入力で検索する住所の読みデータは、例えば、「池田町」のように全国に同じ町名がいくつか存在する場合がある。そこで、図12における住所の正式名称データは、池田町(徳島県三好郡)、池田町(福井県今立郡)、池田町(北海道中川郡)のようにその上位の住所名も付記して登録しておく。したがって、うろ覚えはしているものの、池田町が正式に何県なのか、或いは何郡なのか分からないような場合、50音入力で「池田町」を入力すると、町名の後に何県とか何郡が表示されるので、目的とする池田町を選択すればよい。なお、属性が住所でない場合、例えば、情報案内、ジャンル、目印情報の場合にも、同様にそれぞれの入力モードに切り換えて入力を開始する。なお、属性が住所でない場合、情報案内、ジャンル、目印情報のデータから住所コードが得られた場合には、入力モードを住所入力に戻して住所データを検索するようにしてもよい。
【0032】
第2の実施の形態として、電話番号による入力モードと住所による入力モードのリンクについて図18を参照して説明する。
まず、利用者は検索したい地点の電話番号を入力する(ステップS21)。本システムは、入力された電話番号に基づいて地点を検素し(ステップS22)、該当する地点があるか否か判断し(ステップS23)、入力された電話番号に核当する地点があれぱ、その地点を含む地図を表示する(ステップS24)。しかし、入力された電話番号に骸当する地点がない場合、入力された電話番号の市外局番または市内局番から入力された電話番号を含むエリアを検索して確定し(ステップS25)、そのエリアに談当する住所コードを取得する(ステップS26)。次に本システムは、住所コードから住所データを検索して(ステップS27)住所入力モードの階層を検索し、前記検索されたエリアまで入力された状態で、入力モードを切り替える(ステップS28)ことにより、利用者に対して住所の入力を階層の途中から行なわせることができる(ステップS29)。住所入力が確定すると、その地点の周辺の地図が表示される。したがって、利用者は、住所入力により所望の地点を容易に検索することができる。例えぱ、利用者が友人宅03−3333−0000を検索しようとしたが、核当する地点が検索できなかった場合、本システムの検索手段は03−3333でエリアを検索する。次に、前記検索手段は、03−3333を含むエリア(束京都杉並区)を決定するとともに、東京都杉並区の住所コードを取得する,次に本システムの入力モード切り替え手段は、入力のモードを電話番号入力モードから住所入力のモードに切り替えるとともに、前記住所コードに基づいて東京都杉並区まで入力された状態まで処理を進め、住所の続きを人力できる状態で待機する。したがって、利用者は、東京都杉並区に続けて、残りの住所を入力するだけで、容易に所望の地点を検索することができる。なお、上記エリアの検索は、電話番号を10けたすべて入力して行なったが、検索スイッチを設けることにより、電話番号の人力途中で検索するようにしてもよい。例えぱ、03で検索してもよいし、03−3333で検索するようにしてもよい。また、電話番号の入力モードの代わりに、郵便番号を入力できる入力モードを設けることにより、入力された郵便番号でエリアを確定し、入カモードを切り替えるようにしてもよい。
【0033】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、操作が簡便な50音入力モードでまず検索し、検索対象の属性が住所の場合には、入力モードを住所入力モードに切り換えることにより、住所の名称を全部知らない場合でも、50音入力モードによる検索で知ることができるので、住所入力の操作性を格段に向上させることができる。また、尾張、三河、御茶の水、水道橋のように住所名のように認識している名称が、実際には通称であって、住所名ではないことがあり、このような名称は住所入力による検索には使用できなかったが、本発明によれば50音入力でその読みを入力し、その属性と詳細情報とから手掛かりをつかみ、住所情報が得られれば同様に住所入力モードに切り換えて検索することが可能である。また、従来の50音入力は、検索対象が限られていたが、本発明では入力モードを切り換えて検索できるようにしたので、検索対象を格段に拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用される車両用ナビゲーション装置の1実施例を示す図である。
【図2】 道路データファイルを示す図である。
【図3】 本発明に係るナビゲーション装置のシステム全体の流れを説明するための図である。
【図4】 住所データ構造を示す図である。
【図5】 データ構造の例を説明する図である。
【図6】 メニュー画面からの遷移画面を示す図である。
【図7】 画面遷移を示す図である。
【図8】 設定画面を示す図である。
【図9】 登録地点データを示す図である。
【図10】 “ふじ”の読みをもつリスト表示を示す図である。
【図11】 単語分割による検索処理を説明する図である。
【図12】 名称リストを示す図である。
【図13】 トリー状データ構造を示す図である。
【図14】 残りリスト数表示処理を示す図である。
【図15】 残りリスト数の検索処理を示す図である。
【図16】 検索データの構造を示す図である。
【図17】 50音入力と住所入力をリンクした処理をフローを説明する図である。
【図18】 電話番号入力と住所入力をリンクした処理をフローを説明する図である。
【符号の説明】
1…入出力装置、2…現在位置検出装置、3…情報記憶装置、4…中央処理装置、11…タッチスイッチ、12…ディスプレイ、13…プリンタ、16…スピーカ、21…GPS受信装置、22…ビーコン受信装置、23…データ送受信装置、40…CPU、41…フラッシュメモリ、42…ROM、43…RAM、44…画像メモリ、45…画像プロセッサ、46…音声プロセッサ、47…通信インタフェイス、48…センサ入力インタフェイス、49…時計。
Claims (2)
- 50音入力を行う50音入力モード及び階層的な住所データを備えたリストの中から選択して入力を行う住所入力モードを備え、各入力モードによる入力で地点設定し、案内を行う車両用ナビゲーション装置において、
前記50音入力モードにより入力された文字列が住所である場合には、前記50音入力モードから前記住所入力モードに切り替えることを特徴とする車両用ナビゲーション装置。 - 50音入力を行う50音入力モード及び階層的な住所データを備えたリストの中から選択して入力を行う住所入力モードを備え、各入力モードによる入力で地点設定し、案内を行う車両用ナビゲーション装置を制御するプログラムを記憶した記憶媒体において、
前記50音入力モードにより入力された文字列が住所である場合には、前記50音入力モードから前記住所入力モードに切り替えるステップを有することを特徴とするプログラムを記憶した記憶媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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