JP3796379B2 - 地下貯水槽及びその形成方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は雨水を利用するために又はいわゆる洪水の発生を回避するために地下に設けられる地下貯水槽及びその形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、雨水を有効に利用するための設備として、地下に貯水槽を埋設してこの貯水槽に雨水を貯留するものが知られている。この設備では、家屋の屋根若しくは屋上又は地表に落下した雨水を樋又は溝により集め、この集めた水を貯水槽に導いてその内部に貯留するように構成される。また、このような設備には地上から内部に貯留された水を抜出し可能なポンプ等の排水手段が設けられ、この排水手段により内部に貯留された水を抜出してその水を利用できるように構成される。
また、いわゆる洪水の発生を回避する設備として、地下に貯水槽を埋設してこの貯水槽に余剰雨水を一時的に貯留することにより、その余剰雨水が地表を流れることを防止するものが知られている。この設備では、地上の河川を流れる雨水が所定の水位以上に上昇した場合に、余剰雨水を貯水槽に導いて一時的に貯留するとともに、地下に埋設された貯水槽はその一時的に貯留した雨水が周囲の土壌に浸透可能に構成される。従って、貯水槽に一時的に貯留された雨水は、その後の晴天時において貯水槽周囲の土壌に漏れ出して内部に再び雨水を貯留するための空間を形成するように構成され、その後の降雨時における一定量の雨水を一時的に貯留可能な空間を常に準備しておくようになっている。
【0003】
従来、このような設備に使用される貯水槽であって、地下に比較的簡易に設置できるものとして、地下貯水槽を形成すべき場所を掘削し、その掘削した中央最下部分にシートを配置してその中央部分に砂、砂礫、割石等からなる滞水材を積上げて形成するものが知られている。この場合のシートとして、雨水の再利用を目的とする場合には雨水の透過不能な遮水シートが、洪水の発生を回避することを目的とする場合には雨水の透過を許容する透水シートが使用される。その後、シートの周囲は立ち上げられて滞水材の周囲をそのシートにより包囲し、滞水材の上面にシートの端部を載せることにより滞水材をそのシートにより包み込むことで貯水槽が形成される。この地下貯水槽では、砂、砂礫、割石等からなる滞水材の隙間に水が貯留するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した地下貯水槽では、シートにより包まれた空間において、砂、砂礫、割石等からなる滞水材が占める割合が比較的多く、雨水等の貯留量が比較的少ない問題点があった。
この点を解消するために、滞水材を金型により成形されたプラスチックの成型体により形成することが提案されている(特公平4−35580)。プラスチックの成型体から成る滞水材を使用することにより、シートにより包まれた体積中のその滞水材が占める割合を低下させて雨水の貯水量を増加させることが期待されているが、滞水材を形成するための金型は大型で比較的高価なものであるために、その金型で成形される滞水材も必然的に高価なものになり、地下貯水槽自体の単価が押上げられる不具合がある。
また、遮水シートを使用して雨水を利用する地下貯水槽では、長期間の使用に対しても雨水を漏すことなく十分に雨水を貯留することが望まれる。
本発明の目的は、比較的安価であって比較的多くの雨水を貯留可能な地下貯水槽を提供することにある。
本発明の別の目的は、長期間の使用に対しても雨水を漏すことなく十分に雨水を貯留し得る遮水シートを使用した地下貯水槽及びその形成方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、図1ないし図3に示すように、複数の孔14aが形成された複数本の剛性パイプ14が互いに平行にパイプ連結手段13により連結して構成されたパイプの集合体11と、このパイプの集合体11を被包可能な大きさを有するシート12とを備え、パイプ連結手段13がパイプに形成された取付孔13aと、この取付孔13aに挿入可能であってパイプ14の直径より長くかつ一端又は両端に雄ねじ13bが形成された連結棒13dと、その雄ねじ13bに螺着可能な雌ねじ13cとを有し、パイプの集合体11がパイプ14の長手方向を鉛直にしてシート12により被包された状態で地中に埋設されることを特徴とする地下貯水槽である。
この請求項1に係る発明では、シート12により囲まれた空間に雨水が貯留されるが、剛性パイプ14がその空間を占める割合は、砂、砂礫、割石等からなる滞水材を遮水シートで包んだ従来のものに比較して少なく、本発明の貯水槽10は従来のものに比較して雨水の貯水量が増加する。また、剛性パイプ14を大量に作られる比較的安価なパイプを加工して作り、連結棒13d及び雌ねじ31cで連結することにより、高価な金型を使用して成形した滞水材と比較して安価に得ることができる。このため、地下貯水槽10の単価は押上げられない。更に、複数本のパイプ14を互いに連結してパイプの集合体11を構成するので、貯水槽を形成する箇所の地形に相応して剛性パイプ14の長さ及びその配置を変更することにより、そのパイプの集合体11の形状を自由に設定することができる。
【0006】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、図16及び図17に示すように、連結棒13dが挿通された横パイプ14eを介して複数本の剛性パイプ14が連結された地下貯水槽である。
この請求項2に係る発明では、連結棒13dが挿通された横パイプ14eを介して複数本の剛性パイプ14を連結してパイプの集合体11を構成するので、その剛性パイプ14自体の本数を減少させることができる。横パイプ14eは、剛性パイプ14より小さな直径を有するものであればどのような直径のパイプでも使用することが可能である。このため、パイプの集合体11を構成する際に長さが同一であって、直径の異なる複数種類の横パイプ14eを使用してそのパイプの集合体11を構成することもできる。従って、横パイプ14eを使用して構成されたパイプの集合体11を備えた地下貯水槽は、横パイプ14eを使用することなく構成された同形同大のパイプの集合体11を備えた地下貯水槽に比較して雨水の貯水量が更に増加するとともに、その施工が比較的容易になる。
なお、横パイプ14eの長さは剛性パイプ14の直径からその直径の3倍までの長さであることが好ましい。横パイプ14eの長さが剛性パイプ14の直径より小さいと、剛性パイプ14を隣接させてパイプ連結手段13により連結する場合と同様の作業工数を必要とするため、その施工を容易化できない。一方、横パイプ14eの長さが剛性パイプ14の直径の3倍を越えると構成されるパイプの集合体11の剛性が低下する。
【0007】
請求項3に係る発明は、図1及び図18に示すように、複数の孔14aが形成された複数本の剛性パイプ14が互いに平行にパイプ連結手段13により連結して構成されたパイプの集合体11と、このパイプの集合体11を被包可能な大きさを有するシート12とを備え、パイプ連結手段が互いに隣接するパイプの双方の端部に嵌着可能に構成されたクリップ41であり、パイプの集合体11がパイプ14の長手方向を鉛直にしてシート12により被包された状態で地中に埋設されることを特徴とする地下貯水槽である。
この請求項3に係る発明では、クリップ41を嵌入するだけの簡単な作業で剛性パイプ14を互いに連結することができ、パイプの集合体11を構成する際の工数を低減できる。
【0008】
請求項4に係る発明は、図1及び図19〜図21に示すように、複数の孔14aが形成された複数本の剛性パイプ14が互いに平行にパイプ連結手段13により連結して構成されたパイプの集合体11と、このパイプの集合体11を被包可能な大きさを有するシート12とを備え、パイプ連結手段が複数本配設されたパイプ14の端部に嵌着可能に構成された樹脂成形品42,43,44であり、パイプの集合体11がパイプ14の長手方向を鉛直にしてシート12により被包された状態で地中に埋設されることを特徴とする地下貯水槽である。
この請求項4に係る発明では、パイプ連結手段として樹脂成形品42,43,44を使用しても、その金型は従来の滞水材を形成するための金型に比較して小型で比較的安価である。このため、パイプ連結手段として樹脂成形品42,43,44を使用してパイプの集合体11を構成する際の工数を低減しても、地下貯水槽自体の単価が押上げられることはない。
【0009】
請求項5に係る発明は、請求項1ないし4記載のいずれかに係る発明であって、図1に示すように、パイプの集合体11が2段又は3段若しくは4段に積重ねられた地下貯水槽である。
この請求項5に係る発明では、パイプの集合体11を積重ねることにより地下貯水槽の高さ方向を容易に変更することができ、地形、地質、立地条件に応じて地下貯水槽を適切な高さに容易にすることができる。
請求項6に係る発明は、請求項1ないし5記載のいずれかに係る発明であって、図14及び図15に示すように、複数本の剛性パイプが長さの異なる長剛性パイプ14cと短剛性パイプ14dとを有し、短剛性パイプ14dの上縁又は下縁が長剛性パイプ14cの上縁又は下縁と面一になるように複数本の剛性パイプ14c,14dを連結してパイプの集合体11が構成された地下貯水槽である。
この請求項6に係る発明では、短剛性パイプ14dを長剛性パイプ14cとともに使用してパイプの集合体11を構成することにより、シートにより包まれた体積中の剛性パイプ14c,14dが占める割合を更に低下させることができ、雨水の貯水量を更に増加させることができる。
【0010】
請求項7に係る発明は、請求項1ないし6記載のいずれかに係る発明であって、図7に示すように、シートが遮水シート12であって、パイプの集合体11が遮水シート12を介してモルタル、合成樹脂又はコンクリート製の下壁31a、側壁31b及び上壁31cからなる補強壁31で被包された地下貯水槽である。
請求項8に係る発明は、請求項7記載の発明であって、パイプの集合体11の底部に対面する遮水シート12と補強壁31の間に保護シート32が介装された地下貯水槽である。
【0011】
請求項9に係る発明は、図7〜図10に示すように、掘削された底部に上面が略水平になるようにモルタル又はコンクリート製の下壁31aを形成する工程と、複数の孔14aが形成された複数本の剛性パイプ14が互いに平行にかつパイプ連結手段により連結して構成されたパイプの集合体11の底部より広い大きさを有する第1保護シート32aを下壁31aの上面に配置する工程と、第1保護シート32aの上面にパイプの集合体11を被包可能な大きさを有する遮水シート12を配置する工程と、パイプの集合体11を遮水シート12を介して第1保護シート32a上に配置する工程と、遮水シート12の周囲を立ち上げてかつ遮水シート12の端部をパイプの集合体11の上面に載せることによりパイプの集合体11を遮水シート12により被包する工程と、第1保護シート32aの周囲を立ち上げパイプの集合体11の底部を包込む工程と、遮水シート12又は遮水シート12及び第1保護シート32aを介してパイプの集合体11の底面を除く面を金網33により包込む工程と、金網33にモルタル、合成樹脂又はコンクリートを塗布して乾燥させることにより側壁31b及び上壁31cを形成する工程とを含む地下貯水槽の形成方法である。
【0012】
請求項10に係る発明は、請求項9記載の発明であって、立ち上げられた第1保護シート32aにより包込まれたパイプの集合体11の底部以外の面を第2保護シート32bを介して金網33により包込む地下貯水槽の形成方法である。
この請求項7ないし10に係る発明では、パイプの集合体11,11は遮水シート12を介して補強壁31により被包されるので、遮水シート12が地中に存在する微生物等により分解されることもなく、もぐら等の生物により孔をあけられることもない。また、たとえ遮水シート12に孔があいたとしても、補強壁31が内部に貯留された雨水が漏れ出すことを防止する。特に、遮水シート12と補強壁31の間に保護シート32を介装すれば、モルタル、合成樹脂又はコンクリート製の補強壁31に凹凸が生じても、貯留された雨水の水圧により遮水シート12がその凹凸に押付けられて破損することを防止することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に本発明の第1の実施の形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1に示すように、この実施の形態における地下貯水槽10は雨水の再利用を目的として設けられるものであって、パイプの集合体11を遮水シート12で包むことにより作られる。図2に示すように、パイプの集合体11はパイプ連結手段13により複数本の剛性パイプ14を互いに連結することにより作られ、複数本の剛性パイプ14は鉛直方向を向いて互いに平行に配設される。この実施の形態における剛性パイプ14は押出し成形された直径が300〜800mmの塩化ビニール製のパイプが使用される。剛性パイプ14の直径が直径が300mm未満であると、貯水槽10形成時における剛性パイプ14の配置作業における工数が増加し、剛性パイプ14の直径が800mmを越えると剛性パイプ14の運搬が困難になる。それぞれの剛性パイプ14には機械加工することにより周囲に複数の孔14aが形成され、端部には90゜毎に4箇所肉厚の倍の幅を有する凹溝14bが形成される。
【0014】
図2〜図4に示すように、パイプ連結手段13は、剛性パイプ14に形成された取付孔13a(図3)と、この取付孔13aに挿入可能であって剛性パイプ14の直径より長くかつ一端又は両端に雄ねじ13bが形成された連結棒13dと、その雄ねじ13bに螺着可能な雌ねじ13cとを備える。取付孔13aは剛性パイプ14の上端及び下端近傍の隣接する剛性パイプ14との当接箇所にそれぞれ形成され、連結棒13dはこの取付孔13aを貫通して、この実施の形態では4本の剛性パイプ14に挿通される。雌ねじ13cは剛性パイプ14の内部で雄ねじ13bに螺着してこの4本の剛性パイプ14を連結するように構成される。図4に示すように、この実施の形態では、複数の剛性パイプ14は縦横に方形に配設され、パイプ連結手段13はそれぞれの剛性パイプ14の全てを連結する。
【0015】
図1に戻って、このパイプの集合体11,11は2段に積重ねられる。集合体11,11の重ね合せは、地下貯水槽10を形成すべき場所を掘削して遮水シート12を配置した後に行われる。具体的に、地下貯水槽10を形成するには、その地下貯水槽10を形成すべき場所を必要な深さ、及び形状に従って掘削し、その中央最下部分に遮水シート12を配置する。その後、遮水シート12の中央部分にこの実施の形態では金属板から成る台板10aを敷き、この台板10aの上に先ず下段のパイプの集合体11を形成する。下段の集合体11を形成した後にその上に上段のパイプの集合体11を積上げる。図5に示すように、上段の集合体11の積上げはそれぞれの剛性パイプ14の端部に形成された凹溝14bを下段を構成する剛性パイプ14の凹溝14bに挿入するようにして行い、このように積上げることにより上側に積上げられるパイプの集合体11の安定性を向上させる。
【0016】
図1に示すように、積上げられた集合体11,11は遮水シート12により包み込まれる。遮水シート12を包む前に、パイプの集合体11,11の上端及び側部の双方には金属板から成る剛性板16が設けられる。遮水シート12はこのように積重ねられかつ剛性板16が設けられたパイプの集合体11,11の全体を包むように設けられる。具体的には、遮水シート12の周囲を立ち上げてそのパイプの集合体11全体をその剛性板16とともにその遮水シート12により包囲した後、上側に設けられた剛性板16の上面にその端部を載せることによりパイプの集合体11,11全体を遮水シート12により包み込み、このようにして貯水槽10は形成される。
【0017】
このように作られた貯水槽10には取水管10d、通気管10b、オーバフロー管10c及び排水パイプ18aが接続され、取水管10d、通気管10b、及び排水パイプ18aの上端が地表に表出するようにして貯水槽10は埋め戻される。取水管10dの上端はその後地表の雨水収集溝10e等に接続され、その溝10e等に集められた雨水を貯水槽10に流入するように構成される。通気管10bは取水管10dからの水流入時又は後述する排水手段18による水の排水時に内部エアを地上外部に放出し又は地上外部のエアを貯水槽10の内部に流入させるように構成される。オーバフロー管10cは貯水槽10の内部容積を超える水の流入時に、その余剰水を貯水槽10から地上外部又は図示しない他の貯水槽に導くように構成される。
【0018】
また、埋め戻された貯水槽10の上方であって排水パイプ18aの上端に位置する地表には貯水槽10に貯留された水を取水可能な排水手段18が設けられる。排水手段18は下端が遮水シート12を貫通して貯水槽10の下部に達する排水パイプ18aと、地上に設けられその排水パイプ18aの上端から貯水槽10内部の水を吸引しうる排水ポンプ18bとにより構成される。この排水手段18は排水ポンプ18bにより排水パイプ18aを介して貯水槽10内部の水を吸引して吐出パイプ18cからその水を排出することにより貯水槽10の水を外部から抜出し可能に構成される。
【0019】
このように構成された地下貯水槽10では、地表に落下した雨水は雨水収集溝10eに集められ、取水管10dを介して貯水槽10の内部に流入し、この貯水槽10は内部に流入したその雨水を貯留する。流入した雨水は当初いずれかの剛性パイプ14の内部に侵入するが、周囲に形成された複数の孔14aを介して他の剛性パイプ14にもその雨水は流入し、遮水シート12により囲まれた空間に雨水は有効に貯留される。この場合、剛性パイプ14がその空間を占める割合は、砂、砂礫、割石等からなる滞水材を遮水シートで包んだ従来のものに比較して少なく、本発明の貯水槽10は従来のものより雨水の貯水量が増加する。また、剛性パイプ14は押出し成形で大量に作られる比較的安価な塩化ビニール性のものを加工することにより作られるので、高価な金型を使用して成形した滞水材と比較して安価であり、地下貯水槽10の単価が押上げられることもない。
【0020】
図6に本発明の第2の実施の形態を示す。上述した実施の形態と同一符号は同一部品を示し、繰返しての説明を省略する。
この実施の形態における地下貯水槽20はいわゆる洪水の発生を回避することを目的として地下に設けられ、パイプの集合体11を透水シート22で包むことにより作られる。パイプの集合体11は上述した実施の形態と同一のものが使用され、このパイプの集合体11,11は2段に積重ねられる。この実施の形態では氾濫するおそれのある河川21近傍に地下貯水槽20は設けられ、地下貯水槽20を形成すべき箇所は必要な深さ及び形状に従って掘削され、その中央最下部分に透水シート22が配置される。その後、透水シート22の中央部分に、この実施の形態では金属網から成る台板20aが敷かれ、この台板20aの上にパイプの集合体11,11が積上げられる。パイプの集合体11,11の上端及び側部の双方には金属網から成る剛性網26が設けられ、その後透水シート22の周囲は立ち上げられてそのパイプの集合体11全体をその剛性網26とともに包囲し、上側に設けられた剛性網26の上面にその端部が載せられる。
【0021】
このように作られた貯水槽20には取水管20dが接続され、その後貯水槽20は埋め戻される。埋め戻された貯水槽20の上方には河川21に沿って堤防21aが形成され、取水管20dはその堤防21aの河川側中段に上端が開口するように埋設される。
このように構成された地下貯水槽20では、降雨により河川21の水量が増加して水位が上昇し、その水位が取水管20dの上端開口部に達すると、その開口部を越えて上昇しようとする雨水が取水管20dを介して貯水槽20の内部に流入する。貯水槽20は内部に流入したその雨水を一時的に貯留して、余剰雨水が堤防21aを越えて地表を流れる洪水を防止する。この貯水槽20に一時的に貯留された雨水は、その後の晴天時において貯水槽20周囲の土壌に剛性網26及び透水シート22を越えて漏れ出し、貯水槽20の内部に再び雨水を貯留するための空間を形成する。これ以外の効果は上述した実施の形態と同一であるので繰返しての説明を省略する。
【0022】
図7に本発明の第3の実施の形態を示す。上述した実施の形態と同一符号は同一部品を示し、繰返しての説明を省略する。
この実施の形態における地下貯水槽30は雨水の再利用を目的として設けられるものであって、パイプの集合体11を遮水シート12で包むことにより作られ、比較的浅い地中に埋設される。パイプの集合体11は上述した実施の形態と同一のものが使用され、このパイプの集合体11,11は2段に積重ねられる。このパイプの集合体11,11は遮水シート12を介してコンクリート製の下壁31a、側壁31b及び上壁31cからなる補強壁31で被包され、遮水シート12と補強壁31の間には保護シート32が介装される。具体的に、パイプの集合体11,11の底部に対面する遮水シート12と補強壁31の間には第1保護シート32aが介装され、それ以外の側面及びパイプの集合体11,11の上面に対面する遮水シート12と補強壁31の間には第2保護シート32bが介装される。
【0023】
次に、このような地下貯水槽30の形成方法を説明する。
図8に示すように、地下貯水槽を形成すべき場所を必要な深さ、及び形状に従って掘削し、掘削された底部に上面が略水平になるようにコンクリート製の下壁31aを形成する。この上に貯水槽30を形成するパイプの集合体11の底部より広い大きさを有する不織布からなる第1保護シート32aをその下壁31aの上面に配置し、この第1保護シートの上面にパイプの集合体11を被包可能な大きさを有する遮水シート12を更に配置する。その後、遮水シート12の中央部分にこの実施の形態では金属板から成る台板10aを敷き、この台板10aの上に2段からなるパイプの集合体11を形成する。このようにしてパイプの集合体11を遮水シート12を介して第1保護シート32a上に配置し、そのパイプの集合体11の上端及び側部の双方に金属板から成る剛性板16を設ける。
【0024】
図9に示すように、遮水シート12の周囲を立ち上げてパイプの集合体11,11全体をその剛性板16とともに遮水シート12により包囲した後、上側に設けられた剛性板16の上面にその端部を載せることによりパイプの集合体11,11全体を遮水シート12により被包する。その後、第1保護シート32aの周囲を立ち上げパイプの集合体11の底部を包込み、パイプの集合体11,11の立ち上げられた第1保護シート32aの周囲を金網33で包む。この状態で取水管10d、通気管10b、オーバフロー管10c及び排水パイプ18aが必要に応じてそれぞれ接続される。その後、立ち上げられた第1保護シート32a以外のパイプの集合体11の側面及び上面は、不織布からなる第2保護シート32bを介して金網33により包込まれる(図10)。
【0025】
図10の拡大図に示すように、この実施の形態における第2保護シート32bには金網33が部分的に留め金34により取付けられる。このようにして金網33が添着された第2保護シート32bで、立ち上げられた第1保護シート32a以外のパイプの集合体11の側面及び上面を包込むことにより、その側面及び上面は第2保護シート32bを介して金網33により包込まれる。この際に第1保護シート32aの端部と第2保護シート32bの端部は図7の拡大図に示すように突き当てられ、それぞれの金網33の端部は僅かに重ねられる。これにより遮水シート12及び保護シート32を介してパイプの集合体11,11の底面を除く面は金網33により包込まれ、この金網33にはコンクリートが塗布される。
【0026】
コンクリートの塗布は、吹付け又は塗布用のへらを使用して金網33に塗布され、金網33に塗布されたコンクリートはその後乾燥させることにより側壁31b及び上壁31cを形成し、パイプの集合体11,11は遮水シート12及び保護シート32を介してコンクリート製の下壁31a、側壁31b及び上壁31cからなる補強壁31で被包される。このように作られた貯水槽30は、取水管10d、通気管10b、及び排水パイプ18aの上端が地表に表出するようにして埋め戻される。図7に示すように、その後、取水管10dの上端はその後地表の雨水収集溝10e等に接続され、通気管10bの上端は大気中に開放され、更に排水パイプ18aの上端は排水ポンプ18bに接続される。
【0027】
このように構成された地下貯水槽30では、地表に落下して収集流入した雨水を、パイプの集合体11,11を被包した遮水シート12により囲まれた空間に有効に貯留する。このパイプの集合体11,11は遮水シート12を介してコンクリート製の下壁31a、側壁31b及び上壁31cからなる補強壁31で被包されているので、遮水シート12が地中に存在する微生物等により分解されることもなく、もぐら等の生物により孔をあけられることもない。また、たとえ遮水シート12に孔があいたとしても、補強壁31は内部に貯留された雨水がその孔から漏れ出すことを防止する。特に、遮水シート12と補強壁31の間に保護シート32を介装したので、補強壁31に凹凸が生じていても遮水シート12がその凹凸に押付けられて破損することもない。このため、本実施の形態における貯水槽はの長期間の使用に対しても十分に雨水を貯留することができる。これ以外の効果は上述した実施の形態と同一であるので繰返しての説明を省略する。
【0028】
なお、上述した第3の実施の形態では、コンクリートからなる下壁31a,側壁31b及び上壁31cからなる補強壁を説明したが、遮水シート12を補強できる限り、補強壁はモルタル又は合成樹脂からなるものであっても良い。
また、上述した第3の実施の形態では、不織布からなる保護シート32を説明したが、遮水シート12が補強壁31に押付けられて破損することを防止できる限り、保護シート32は織布であっても良い。
また、上述した第3の実施の形態では、立ち上げられた第1保護シート32a以外のパイプの集合体11の側面及び上面を第2保護シート32bを介して金網33により包込んだが、遮水シート12が補強壁31に押付けられて破損するようなものでない限り、第2保護シート32bを設けることなく、パイプの集合体11の側面及び上面を金網33により包込んて補強壁31を形成しても良い。
【0029】
また、上述した第1〜第3実施の形態では塩化ビニール製のパイプを剛性パイプ14として使用したが、地下貯水槽を形成すべき箇所に適した剛性を有するものであれば大量生産されている他の安価な合成樹脂製のパイプでも良く、逆に貯水槽上方の地表に比較的重い重量物が設けられる場合には、大量生産されている鋼管を剛性パイプとして使用しても良い。
また、上述した実施の形態では、複数の剛性パイプ14は方形に配設したが、剛性パイプ14の配設はこれに限られず、図11に示すような三角形状、図12に示すような六角形状又は図示しない円形状に配設しても良い。また、貯水槽を形成する箇所の地形に相応して剛性パイプ14の配設形状を設定してもよい。
また、上述した実施の形態ではパイプ連結手段13により剛性パイプ14の全てをそれぞれ連結したが、図12及び図13に示すように、周囲の剛性パイプ14のみをパイプ連結手段13により連結し、このパイプ連結手段13により連結された周囲の剛性パイプ14より内側に位置する剛性パイプ14を包囲して、その移動を禁止するようにしてパイプの集合体11を形成してもよい。
【0030】
また、上述した実施の形態では同形同大の複数の剛性パイプ14を連結してパイプの集合体11を構成したが、パイプの集合体11を構成する剛性パイプ14は同形同大のものでなくても良い。例えば図示しないが剛性パイプを円形状に配設するには直径の異なる複数の剛性パイプを使用してパイプの集合体11を構成することが好ましい。また、剛性を確保できる限り図14及び図15に示すように、複数本の剛性パイプが長さの異なる長剛性パイプ14cと短剛性パイプ14dとを有してもよい。この場合、短剛性パイプ14dの上縁又は下縁が長剛性パイプ14cの上縁又は下縁と面一になるように複数本の剛性パイプ14c,14dを連結してパイプの集合体11を構成する。このパイプの集合体11では、短剛性パイプ14dを長剛性パイプ14cとともに使用してパイプの集合体11を構成するので、シートにより包まれた体積中の剛性パイプ14c,14dが占める割合は更に低下して、雨水の貯水量を更に増加させることができる。
【0031】
また、上述した実施の形態では複数の剛性パイプ14を縦横に密着するように連結してパイプの集合体11を構成したが、図16及び図17に示すように、連結棒13dが挿通された横パイプ14eを介して複数本の剛性パイプ14を連結してパイプの集合体11を構成しても良い。横パイプ14eを使用する場合には図16に示すように、連結棒13dを予め横パイプ14eに挿通させてその横パイプ14eの両端から突出した連結棒13dを取付孔13aに貫通させ、雌ねじ13cを剛性パイプ14の内部で雄ねじ13bに螺着することにより剛性パイプ14を連結する。図17に示すように、横パイプ14eを使用して複数の剛性パイプ14を立体的に連結すれば、剛性パイプ14の配設作業を減少させて、剛性パイプ14が占める割合を低下させたパイプの集合体11を構成することができる。また、横パイプ14eは剛性パイプ14より小さな直径を有するものであればどのような直径のパイプでも使用することが可能である。このため、パイプの集合体11を構成する際に、廃材等を利用して長さが同一であってかつ直径の異なる複数種類の横パイプ14eを使用してそのパイプの集合体11を構成することもできる。即ち、横パイプ14eを使用して構成されたパイプの集合体11を備えた地下貯水槽は、横パイプ14eを使用することなく構成された同形同大のパイプの集合体11を備えた地下貯水槽に比較して雨水の貯水量が更に増加するとともに、その施工が比較的容易にかつ安価になる。
【0032】
また、上述した実施の形態ではパイプ連結手段13である連結棒13dは4本の剛性パイプを連結するものを説明したが、図15に示すように、パイプ連結手段13は一対の剛性パイプ14を連結するものであっても良く、図14に示すようにパイプの集合体11の一辺が比較的短い場合にはパイプ連結手段の連結棒13dがそのパイプの集合体11の全幅に渡る剛性パイプ14に貫通可能なものであってもよい。
また、上述した実施の形態ではパイプの集合体11が2段に積重ねられるものを説明したが、パイプの集合体11は3段若しくは4段に積重ねてもよい。
また、上述した実施の形態では金属板から成る剛性板16及び金属網から成る剛性網26をパイプの集合体11の上端及び側部の双方に設けたが、剛性板及び剛性網はプラスチックであっても良い。また、この剛性板又は剛性網は、パイプの集合体11の上端のみ、又は側部のみに設けても良い。
【0033】
更に、上述した実施の形態ではパイプ連結手段13がパイプに形成された取付孔13aと、この取付孔13aに挿入可能な連結棒13dと、雌ねじ13cとを備えたものを説明したが、パイプ連結手段は図18に示すように、互いに隣接するパイプ14,14の双方の端部に嵌着可能に構成されたクリップ41であってもよく、図19〜図21に示すように、複数本配設されたパイプ14の端部に嵌着可能に構成された樹脂成形品42,43,44であってもよい。パイプ連結手段として樹脂成形品42,43,44を使用しても、その金型は従来の滞水材を形成するための金型に比較して小型で比較的安価である。このため、樹脂成形品からなるパイプ連結手段は従来の滞水材よりも安価になり、地下貯水槽自体の単価が押上げられることはない。
【0034】
図18に示すクリップ41は鋼板を断面コ字状に折曲げ加工することにより作られ、このクリップ41を互いに隣接する剛性パイプ14,14の双方の端部に嵌入することによりその隣接する剛性パイプ14,14は連結される。このクリップ41であれば雄ねじを挿通させるための取付孔が不要になり、剛性パイプ14を加工する際の工数を低減できる。また、図19に示す樹脂成形品42から成るパイプ連結手段は4本の剛性パイプ14の端部に嵌着する凹溝42aが形成され、この凹溝42aにその剛性パイプ14の端部を挿入することにより一点鎖線で示す4本の剛性パイプ14を連結するようになっている。
【0035】
図20に示す樹脂成形品43から成るパイプ連結手段は4本の剛性パイプ14の端部に嵌着する凹溝43aを有するとともに、この樹脂成形品43が敷詰められた状態で平面を構成するように構成される。このような樹脂成形品43であれば、4本の剛性パイプ14を一点鎖線で示すように互いに連結するとともに、剛性パイプ14を連結した状態で平面が形成されるために上述した実施の形態で使用した台板10a又は集合体11の上面に設けられた剛性板16又は剛性網26を不要にすることができる。更に、図21に示す樹脂成形品44から成るパイプ連結手段は3本の剛性パイプ14を互いに連結する際に使用されるもので、3本の剛性パイプ14の端部に嵌着する凹溝44aが3箇所形成され、この凹溝44aにその剛性パイプ14の端部を挿入することにより一点鎖線で示す3本の剛性パイプ14を連結するようになっている。この樹脂成形品44を使用して形成された貯水槽の輪郭は上面視で三角形状(図11)又は菱形、若しくは六角形状(図12)のものが形成される。
【0036】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、鉛直方向を向いて互いに平行に配設され周囲に複数の孔が形成された複数本の剛性パイプと、この複数本のパイプを互いに連結してパイプの集合体を構成するパイプ連結手段と、このパイプの集合体を包むように設けられたシートとを備えたので、雨水が貯留されるシートにより囲まれた空間に、剛性パイプが占める割合は、砂、砂礫、割石等からなる滞水材をシートで包んだ従来のものに比較して少なく、本発明の貯水槽は従来のものに比較して雨水の貯水量を増加させることができる。また、剛性パイプは大量に作られる比較的安価なパイプを加工して作ることにより、高価な金型を使用して成形した滞水材と比較して安価に得ることができる。このため、地下貯水槽を安価に得ることができる。
【0037】
また、パイプ連結手段がパイプに形成された取付孔と、この取付孔に挿入可能であって一端又は両端に雄ねじが形成された連結棒と、その雄ねじに螺着可能な雌ねじとを備えれば、取付孔を介して連結棒を挿入して雌ねじを雄ねじに螺合させて剛性パイプを互いに連結することによりパイプの集合体の剛性を高めることができる。パイプ連結手段が互いに隣接するパイプの双方の端部に嵌着可能に構成されたクリップであれば、そのクリップを嵌入するだけの簡単な作業で剛性パイプを互いに連結することができ、パイプの集合体を構成する際の工数を低減することができる。また、パイプ連結手段が複数本配設されたパイプの端部に嵌着可能に構成された樹脂成形品であっても、地下貯水槽自体の単価を押上げることなくパイプの集合体を構成する際の工数を低減することができる。
【0038】
また、複数本の剛性パイプを連結してパイプの集合体を構成するので、貯水槽を形成する箇所の地形に相応して剛性パイプを連結すれば、その箇所の地形に適したパイプの集合体の上面視における形状を得ることができ、そのパイプの集合体を2段又は3段若しくは4段に積重ねれば、地形、地質、立地条件に応じて適切な高さに形成された地下貯水槽を容易に得ることができる。
更に、複数本の剛性パイプとして長さの異なる長剛性パイプと短剛性パイプとを使用し、短剛性パイプの上縁又は下縁が長剛性パイプの上縁又は下縁と面一になるように複数本の剛性パイプを連結してパイプの集合体を構成すれば、シートにより包まれた体積中の剛性パイプが占める割合を更に低下させて、雨水の貯水量を更に増加させることができる。また、連結棒が挿通された横パイプを介して複数本の剛性パイプを連結してパイプの集合体を構成すれば、その剛性パイプ自体の本数を減少させた同形同大のパイプの集合体を構成することができ、長さが同一であって直径の異なる複数種類の横パイプを使用することも可能になるので、雨水の貯水量を更に増加させるとともに、その施工を比較的容易にかつ安価にすることができる。
【0039】
なお、シートが遮水シートである場合には、パイプの集合体を遮水シートを介してモルタル、合成樹脂又はコンクリート製の補強壁で被包すれば、遮水シートが地中に存在する微生物等により孔をあけられることもなく、たとえ遮水シートに孔があいたとしても、この補強壁が内部に貯留された雨水が漏れ出すことを防止することができる。また、遮水シートと補強壁の間に保護シートを介装すれば、保護シートにより遮水シートが保護されるので、モルタル、合成樹脂又はコンクリート製の補強壁に凹凸が生じ貯留された雨水の水圧により遮水シートがその凹凸に押付けられて破損することを防止することもできる。この結果、長期間の使用に対しても雨水を漏すことなく十分に貯留することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態の地下貯水槽を示す概略的な断面図。
【図2】そのパイプの集合体の部分斜視図。
【図3】取付孔と雄ねじと雌ねじから成るパイプ連結手段により連結された剛性パイプの断面図。
【図4】そのパイプの集合体の上面図。
【図5】そのパイプの集合体の積重ね状態を示す斜視図。
【図6】本発明の第2実施の形態の地下貯水槽を示す図1に対応する概略的な断面図。
【図7】本発明の第3実施の形態の地下貯水槽を示す図1に対応する概略的な断面図。
【図8】掘削された底部の下壁に第1保護シート及び遮水シートを配置してパイプの集合体を配置した状態を示す概略的な断面図。
【図9】パイプの集合体を遮水シートにより被包して第1保護シートの周囲を立ち上げた状態を示す図8に対応する概略的な断面図。
【図10】保護シートを介してパイプの集合体の底面を除く面を金網33により包込んだ状態を示す図8に対応する概略的な断面図。
【図11】剛性パイプを三角状に配設したパイプの集合体の上面図。
【図12】剛性パイプを六角状に配設したパイプの集合体の上面図。
【図13】方形状に配設した周囲の剛性パイプを連結手段により連結したパイプの集合体の上面図。
【図14】長い剛性パイプと短い剛性パイプが配設されて構成されたパイプの集合体の縦断面図。
【図15】取付孔と雄ねじと雌ねじから成るパイプ連結手段が一対の剛性パイプを連結するパイプの集合体を示す図14に対応する縦断面図。
【図16】横パイプを使用して剛性パイプを連結する状態を示す図。
【図17】横パイプを使用して構成されたパイプの集合体を示す図。
【図18】パイプ連結手段であるクリップを示す斜視図。
【図19】パイプ連結手段である樹脂成形品を示す斜視図。
【図20】別の樹脂成形品を示す斜視図。
【図21】更に別の樹脂成形品を示す斜視図。
【符号の説明】
10,20,30 地下貯水槽
11 パイプの集合体
12 遮水シート
13 パイプ連結手段
13a 取付孔
13b 雄ねじ
13c 雌ねじ
13d 連結棒
14 剛性パイプ
14a 孔
14c 長剛性パイプ
14d 短剛性パイプ
14e 横パイプ
22 透水シート
31 補強壁
31a 下壁
31b 側壁
31c 上壁
32 保護シート
32a 第1保護シート
32b 第2保護シート
33 金網
41 クリップ(パイプ連結手段)
42,43,44 樹脂成形品(パイプ連結手段)

Claims (10)

  1. 複数の孔(14a)が形成された複数本の剛性パイプ(14)が互いに平行にかつパイプ連結手段により連結して構成されたパイプの集合体(11)と、
    前記パイプの集合体(11)を被包可能な大きさを有するシート(12,22)と
    を備え、
    前記パイプ連結手段(13)が前記剛性パイプ(14)に形成された取付孔(13a)と、前記取付孔(13a)に挿入可能であって前記剛性パイプ(14)の直径より長くかつ一端又は両端に雄ねじ(13b)が形成された連結棒(13d)と、前記雄ねじ(13b)に螺着可能な雌ねじ(13c)とを有し、
    前記パイプの集合体(11)がパイプの長手方向を鉛直にして前記シート(12,22)により被包された状態で地中に埋設される
    ことを特徴とする地下貯水槽。
  2. 連結棒(13d)が挿通された横パイプ(14e)を介して複数本の剛性パイプ(14)が連結された請求項1記載の地下貯水槽。
  3. 複数の孔(14a)が形成された複数本の剛性パイプ(14)が互いに平行にかつパイプ連結手段により連結して構成されたパイプの集合体(11)と、
    前記パイプの集合体(11)を被包可能な大きさを有するシート(12,22)と
    を備え、
    前記パイプ連結手段(13)が互いに隣接するパイプの双方の端部に嵌着可能に構成されたクリップ(41)であって、
    前記パイプの集合体(11)がパイプの長手方向を鉛直にして前記シート(12,22)により被包された状態で地中に埋設される
    ことを特徴とする地下貯水槽。
  4. 複数の孔(14a)が形成された複数本の剛性パイプ(14)が互いに平行にかつパイプ連結手段により連結して構成されたパイプの集合体(11)と、
    前記パイプの集合体(11)を被包可能な大きさを有するシート(12,22)と
    を備え、
    前記パイプ連結手段(13)が複数本配設されたパイプの端部に嵌着可能に構成された樹脂成形品(42,43,44)であって、
    前記パイプの集合体(11)がパイプの長手方向を鉛直にして前記シート(12,22)により被包された状態で地中に埋設される
    ことを特徴とする地下貯水槽。
  5. パイプの集合体(11)が2段又は3段若しくは4段に積重ねられた請求項1ないし4いずれか記載の地下貯水槽。
  6. 複数本の剛性パイプが長さの異なる長剛性パイプ(14c)と短剛性パイプ(14d)とを有し、前記短剛性パイプ(14d)の上縁又は下縁が前記長剛性パイプ(14c)の上縁又は下縁と面一になるように前記複数本の剛性パイプ(14c,14d)を連結してパイプの集合体(11)が構成された請求項1ないし5いずれか記載の地下貯水槽。
  7. シートが遮水シート(12)であって、パイプの集合体(11)が前記遮水シート(12)を介してモルタル、合成樹脂又はコンクリート製の下壁(31a)、側壁(31b)及び上壁(31c)からなる補強壁(31)で被包された請求項1ないし6いずれか記載の地下貯水槽。
  8. パイプの集合体の底部に対面する遮水シート(12)と補強壁(31)の間に保護シート(32)が介装された請求項7記載の地下貯水槽。
  9. 掘削された底部に上面が略水平になるようにモルタル又はコンクリート製の下壁(31a)を形成する工程と、
    複数の孔(14a)が形成された複数本の剛性パイプ(14)が互いに平行にかつパイプ連結手段(13)により連結して構成されたパイプの集合体(11)の底部より広い大きさを有する第1保護シート(32a)を前記下壁(31a)の上面に配置する工程と、
    前記第1保護シート(32a)の上面に前記パイプの集合体(11)を被包可能な大きさを有する遮水シート(12)を配置する工程と、
    前記パイプの集合体(11)を前記遮水シート(12)を介して前記第1保護シート(32a)上に配置する工程と、
    前記遮水シート(12)の周囲を立ち上げてかつ前記遮水シート(12)の端部を前記パイプの集合体(11)の上面に載せることにより前記パイプの集合体(11)を前記遮水シート(12)により被包する工程と、
    前記第1保護シート(32a)の周囲を立ち上げ前記パイプの集合体(11)の底部を包込む工程と、
    前記遮水シート(12)又は前記遮水シート(12)及び前記第1保護シート(32a)を介して前記パイプの集合体(11)の底面を除く面を金網(33)により包込む工程と、
    前記金網(33)にモルタル、合成樹脂又はコンクリートを塗布して乾燥させることにより側壁(31b)及び上壁(31c)を形成する工程と
    を含む地下貯水槽の形成方法。
  10. 立ち上げられた第1保護シート(32a)により包込まれたパイプの集合体(11)の底部以外の面を第2保護シート(32b)を介して金網(33)により包込む請求項9記載の地下貯水槽の形成方法。
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