JP4138994B2 - 雨水浸透桝およびその施工方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地中に埋設される雨水用の排水管路に接続され、雨水を地中に浸透させるために宅地などに設置される雨水浸透桝およびその施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
雨が降ると、雨水は地表から地中に浸透するとともに、残りの雨水は雨水用の排水管路を通って河川に流れて行く。一方、地中に浸透した水は、地下水となって一部は有効に利用されるとともに、時間をかけて徐々に河川に流れる。その結果、河川の水量はそれほど大きく変化することはない。
しかしながら、都市開発や宅地開発などが進み地表も舗装されるにつれて、雨水が地中に浸透する機会が次第に少なくなっている。そのため、雨が降った時には、雨水の大部分は地中に浸透せずに河川に一度に流れ込むので、河川の水量は一時的に多くなって水位が急激に上昇し、豪雨の時には氾濫する恐れもある。
一方、雨が降らない日が続くと、地中に含まれている水量が少ないので植物は育ちにくく、また、河川に流れ込む水量も極めて少なくなって河川の水位が下がる。極端な場合には、河川の水がほとんどなくなるといった風景も珍しくない。その結果、河川に流れ込む生活排水などが希釈されないで、河川やその下流の湖などが次第に汚染され、魚など生物が住みにくい環境に変わっていく。
この対策としては、地中に含まれる水の量を増やして、天候の変化による河川の水量の変動をなるべく抑制することが望ましい。
【0003】
ところで、住宅の宅地には、台所,風呂,トイレなどから排出された排水を流すための排水管路が設けられているが、通常この排水管路とは別に、雨水を流すための排水管路も設けられている。
上述のような環境の悪化を防止する各種の対策の一つとして、雨水を地中に浸透させるための雨水浸透桝を排水管路に接続する場合があり、地方自治体によってはこの雨水浸透桝の設置を義務付けている地域もある。
【0004】
図13は、従来の雨水浸透桝を地中に設置した状態を示す正面断面図である。図13に示すように、雨水浸透桝5を設置する場合には、従来は、地中に穴1を掘って、穴1の底部に砂2を敷いたのち穴1の全体に大きな透水シート3を敷き、その後、透水シート3の上に砕石4を投入するとともに、雨水浸透桝5を所定位置に設置する。砕石4を透水シート3で囲うのは、周囲の土砂が砕石4の間の隙間に侵入しないようにするためである。
この雨水浸透桝5には、雨水が通過するための多数の貫通孔6が形成されている。この貫通孔6があるので、雨水浸透桝5の周囲に土や砂を充填すると、土や砂が貫通孔6から雨水浸透桝5の内部に入ってしまう。これを防止するために、雨水浸透桝5の周囲の空間部には砕石4を充填している。
砕石4の充填後は、透水シート3で砕石4を覆った後、穴の上部を土などで埋め戻すことにより、雨水浸透桝5の設置作業が完了する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このように雨水浸透桝5を設置する際には、雨水浸透桝5,透水シート3,砂2,砕石4など多種類の材料を手配し設置現場に搬入して、前記手順で施工する。そのため、これら各種材料の手配,搬入および施工が煩雑であり、設置作業に時間と手間がかかっていた。
特に、大きな透水シート3を設置する作業が困難であった。すなわち、透水シート3を穴の中に敷いて砕石4を投入する時に、多くの人手が必要であり、また、透水シート3が、砕石4とともに穴1の中に引きずり込まれたり破れることもあった。
また、砕石4は重いので運搬や施工時の作業者の負担が大きく、また、工事ごとに少量の砕石を手配するのも面倒である。しかも、施工後に余った砕石4を宅地内に残していくと、庭の整地作業や芝を貼る作業の邪魔になる。
これらの理由から、砕石を使わないで雨水浸透桝を設置することができる技術が望まれていた。
【0006】
その他の従来技術として、雨水浸透桝に植物繊維たとえば「やしの実」の繊維を巻き付けることにより、雨水浸透桝の周囲にスペースを設けて浸透能力を向上させる技術も知られている。
しかし、この場合には、時間が経つとやしの実の繊維が地中で次第に腐敗するので、地中のスペースを支えるものがなくなってこのスペースが収縮する。その結果、雨水浸透桝の周囲の地盤が沈下するとともに雨水の浸透能力も低下するので、やしの実の繊維では耐久性に課題があった。
さらに、その他の従来技術として、雨水浸透桝の周囲に発泡スチロールなど発泡材に通水性を持たせて巻き付ける場合もあった。しかしながら、この場合には、大雨などで地中の水量が多くなった時に、地中の水の浮力で発泡材が地上に浮上する恐れがあった。
【0007】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、砕石を使用しないでも雨水の浸透能力があり、設置現場での施工が容易で十分な耐久性のある雨水浸透桝およびその施工方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明にかかる雨水浸透桝は、雨水を流す排水管路に配設され、雨水を地中に浸透させるための雨水浸透桝であって、壁面部に複数の第1の貫通孔が形成され、上部の開口部に蓋が取付けられる桝本体と、この桝本体の前記壁面部の少なくとも筒状部を囲って設けられ、前記壁面部の周囲にスペースを形成するような形状を有し、かつ複数の第2の貫通孔が形成されたスペース形成部材と、このスペース形成部材を囲って設けられ雨水が透過可能な透水性シート材とを備え、前記スペース形成部材は板材により一体的に形成されており、また、このスペース形成部材は、前記スペースを形成するために一体的に膨出形成された複数の突起部を備えており、前記桝本体の前記筒状部には前記スペース形成部材が円筒状に巻き付けられている。
板材により一体的に形成されて復元力を有する前記スペース形成部材は、前記桝本体の前記筒状部に巻き付けられた状態でバンドにより締め付け固定されているのが好ましい。
なお、前記スペース形成部材は、前記桝本体壁面部の前記筒状部および底部の一方または両方に、一層または複数の層状に設けられているのが好ましい。
また、前記桝本体は、前記開口部の径より下部の径の方が大きい形状をなしているのが好ましい。
前記雨水浸透桝を設置する本発明にかかる施工方法は、前記雨水浸透桝を地中に設置するための大きめの穴を掘り、この穴の中に前記雨水浸透桝を設置し、この雨水浸透桝に配管を接続し、その後、前記雨水浸透桝の周囲の空間部に砂を充填する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる実施の形態の一例を図1ないし図12を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1ないし図5は第1の実施形態を示す図で、図1は宅地における雨水用の排水管路を示す概略平面図、図2は雨水浸透桝の正面図で一部を断面で示している。図3は図2の平面図、図4は図2に示す雨水浸透桝の斜視図で、スペース形成部材を取付けた状態を示している。図5は図2に示す雨水浸透桝を地中に設置した状態を示す正面断面図である。
【0010】
図1に示すように、宅地10内に住宅11がある場合に、住宅11の屋根12に降った雨水は、とい13を流れて雨水ため桝14に流れ込み、庭15などで地中に浸透しなかった雨水も、雨水ため桝14に流れ込む。
図1では、宅地10内に四つの雨水ため桝14が設置された場合を示している。この雨水ため桝14は、通常は地中に埋設されているが地上に設置してもよい。所定の雨水ため桝14どうしは、雨水を流すための雨水管16により接続されている。
雨水ため桝14の下流側には、雨水を地中に浸透させるための一つまたは複数の雨水浸透桝20が設置され、地中に埋設されている。本実施形態では、二つの雨水浸透桝20が、雨水管16により雨水ため桝14にそれぞれ接続されており、二つの雨水浸透桝20どうしも雨水管16により接続されている。
下流側の雨水浸透桝20には、この雨水浸透桝20でオーバーフローした雨水を道路18の側溝19に流すためのオーバーフロー管17が接続されている。とい13,雨水ため桝14,雨水浸透桝20,雨水管16,オーバーフロー管17などにより、宅地10において雨水を流すための排水管路21が構成されている。とい13の雨水ため桝14への接続部と排水管路21は、地中に埋設されている。
【0011】
次に、雨水浸透桝20について説明する。
図1ないし図4に示すように、雨水浸透桝20は、壁面部25に複数の第1の貫通孔26が形成され上部の開口部27に蓋28が取付けられる桝本体29と、桝本体29の壁面部25の少なくとも筒状部を囲って設けられ、壁面部25の周囲にスペース30を形成するような形状を有しかつ複数の第2の貫通孔31が形成されたスペース形成部材32,32aと、スペース形成部材32,32aを囲って設けられ雨水が浸透可能な透水性シート材(以下、シート材と記載)34とを備えている。
【0012】
桝本体29およびスペース形成部材32,32aは、ポリ塩化ビニル,ポリプロピレン,繊維強化プラスチック(FRP)など硬質の合成樹脂を材料として一体成形されている。シート材34には、天然繊維,化学繊維,合成繊維などを材料とした不織布が使用されている。
桝本体29は、上方にいくにしたがって次第に広がった有底円筒状をなしており、上端には、設置した時に地面部35に位置する蓋受け枠36が取付けられている。蓋受け枠36には、密閉構造の蓋28が着脱自在に取付けられている。蓋28を開けることにより、雨水浸透桝20の内部および配管の清掃ができるようになっている。
桝本体29の壁面部25は、円筒状部(筒状部)40と底部42により構成されており、壁面部25には、多数の第1の貫通孔26が穿設され、底部42には大きな穴が開いている。
【0013】
スペース形成部材32,32aは、板材により一体的に形成されている。スペース形成部材32,32aは、板状部37と、板状部37から一体的に膨出形成された複数の突起部39とを備えている。
突起部39は、板状部37から富士山のような山形状に突出しており、湾曲した斜面を有しているので、座屈強度が大きい。したがって、地中に埋設された雨水浸透桝20に外方から圧力がかかっても、突起部39はほとんど変形しない。このような形状のスペース形成部材32,32aは、「グリパネル(商品名)」または「カスペーション」と呼ばれている。
スペース形成部材32,32a自体の強度の点から、多数の第2の貫通孔31は板状部37に形成されている。なお、所定以上の強度を維持できれば、第2の貫通孔31を突起部39に形成してもよい。
【0014】
桝本体29の円筒状部40には、スペース形成部材32が、突起部39を内方に向け、板状部37を外方に向けた状態で、円筒状に巻き付けられている。内方の突起部39の先端部38が、桝本体29の壁面部25に当接し、外方の板状部37にシート材34が巻き付けられている。
桝本体29の底部42には、平たい形状のスペース形成部材32aが設けられている。底部42には大きな穴が開いているので、スペース形成部材32aの板状部37を上方に(桝本体29側に)向け、突起部39を下方に(外方側に)向けて配置されている。
なお、底部42に大きな穴を開けずに、底部42を板状にして小さな第1の貫通孔26を複数形成すれば、スペース形成部材32aを底部42に取付けてその板状部37を外方側(下方側)に向けて、この板状部37でシート材34を支持することができる。
【0015】
スペース形成部材32は、復元力が大きいので、桝本体29の円筒状部40に巻き付けられた状態で合成樹脂製(たとえば、ポリプロピレン製)の複数(たとえば、二つ)のバンド41により締め付け固定されている。桝本体29の底部42を覆うスペース形成部材32aは、接着剤により桝本体29に固着されている。
なお、このスペース形成部材32aをシート材34で覆っているので、接着剤を使用しなくてもよい。また、バンド41と同様のバンドで、スペース形成部材32aを底部42に締め付け固定してもよい。
シート材34は、少なくとも第1,第2の貫通孔26,31が形成されている部分を覆うように、スペース形成部材32の全体を覆っている。側面側のスペース形成部材32の板状部37が外周側に配置されているので、シート材34は板状部37により安定した状態で支持されている。シート材34は、スペース形成部材32,32aの外周に、接着剤または別のバンド(図示せず)により取付けられている。
なお、バンド41をシート材34の外方に巻いて、バンド41でスペース形成部材32,32aとシート材34の両方を桝本体29に締め付け固定してもよい。
また、凹凸状に形成された部材やハニカム材など成型部材をスペース形成部材32,32aとして使用してもよい。
【0016】
次に、雨水浸透桝20を設置する場合の施工方法について説明する。
図1および図5に示すように、まず最初に、雨水浸透桝20を設置するための大きめの穴45を掘り、この穴45の中に雨水浸透桝20を設置する。次いで、この雨水浸透桝20に配管(流入用の雨水管16および流出用の雨水管16またはオーバーフロー管17)を接続し、その後、雨水浸透桝20の周囲の空間部に砂46を充填する。
施工方法をより詳しく説明すると、まず最初に、所定形状の穴45を地面部35から掘り下げて形成する。この穴45は大きい方が、雨水が地中に浸透する際の穴45の表面積が大きくなるので好ましい。
穴45は、どのような形状であってもよいが、本実施形態では、水平方向の一辺の長さLが雨水浸透桝20の外径寸法Dよりかなり大きく、地面部35からの深さHaが、雨水浸透桝20の全長Hbよりかなり深い矩形状にしている。
【0017】
この次に、従来は図13に示すように大きな透水シートを穴に敷いていたが、本発明ではこの作業は不要である。すなわち、穴45の下部に基礎用の砂47を投入し、この基礎用の砂47の上に雨水浸透桝20を設置する。
基礎用の砂47の量で穴45の下部の高さを調整することにより、雨水浸透桝20の上端面20aが地面部35とほぼ一致するように、雨水浸透桝20を位置決めする。
基礎用の砂47を投入することにより、雨水浸透桝20の設置作業の際に、穴45の底部50を作業者が直接踏み固めてしまうことがなくなるので、底部50の透水性が低下する恐れがなくなり好ましい。
次いで、ホールソーなど加工用治具で雨水浸透桝20の側面に二つの孔48,49を穿設する。一方の孔48には流入用の雨水管16を挿入し、他方の孔49には流出用の雨水管16またはオーバーフロー管17を挿入する。
孔48,49と配管16,17との間に隙間がある場合には、この隙間にシート材34と同じ材質のパッキン材を装着しておけば、砂46は雨水浸透桝20の内部に侵入しない。
【0018】
ここまでの状態で、穴45の内面と雨水浸透桝20との間は空間部になっている。そこで、この雨水浸透桝20の周囲の空間部に砂46を所定の高さ位置Bまで充填する。使用する砂46,47は、土が混じって透水性の低い山砂より、透水性の高い川砂または海砂が好ましい。
次いで、砂46の層の上面51に、不織布などを材料とする透水性のシート材52を敷き詰めた後、このシート材52の上部に土53を地面部35とほぼ同一高さになるまで埋め戻す。このようにして、雨水浸透桝20の設置工事が完了する。
砕石と比べて砂46,47の空隙率は小さいので、穴45の周囲の土54が砂46,47の層内部に侵入することはあまりない。しかし、上部の埋め戻しに使った土53は柔らかいので、この土53と砂46の層とを分離するために、シート材52を設ける方が好ましい。
なお、砂46の層の上面51の上部には、シート材52と土53に代えて、コンクリートやアスファルトを充填してもよい。
【0019】
上述のようにして雨水浸透桝20が設置された排水管路21において、雨天時に屋根12からとい13を流れた雨水と、庭15などで地表から地中に浸透していない雨水は、雨水ため桝14に流れ込んで、ここで土,砂,ごみなど固形物が沈殿する。雨水ため桝14で固形物が除去された雨水は、流入用の雨水管16から雨水浸透桝20の内部に流れ込む。
雨水浸透桝20内に入った雨水55は、桝本体29の第1の貫通孔26や底部42の穴を通った後、外部のスペース形成部材32,32aのスペース30および第2の貫通孔31を通り、さらに外部のシート材34を通過し、砂46,47の層を通り、穴45の壁面から周囲の土54の内部に浸透していく。この雨水の浸透能力は、雨水浸透桝20およびその周囲の構造,穴45の壁面の表面積,雨水浸透桝20内の水位高さによる水圧,穴45の周囲の土質などによって決まる能力である。
こうして、雨水は地中に浸透するので、雨天時に一時的に河川に直接流れ込む水量が減少する。大雨の時などに、二つの雨水浸透桝20の浸透能力を超える水量の雨水が一度に雨水浸透桝20に流れ込んだ場合には、地中に浸透しなかった一部の雨水は、一方の雨水浸透桝20からオーバーフロー管17を通って側溝19に流れ、最終的には河川に流れていく。
雨水浸透桝20を使用することにより、地中に含まれる水量が多くなり、天候の変化による河川の水量の変動を抑制することができるので、環境を改善することができる。
【0020】
(第2の実施形態)
図6は、本発明の第2の実施形態にかかる雨水浸透桝60を地中に設置した状態を示す正面断面図で、図5相当図である。なお、第2ないし第4の実施形態において、第1の実施形態と同一または相当部分には同一符号を付してその説明を省略し、異なる部分のみ説明する。
【0021】
本実施形態の雨水浸透桝において、桝本体29の壁面部25を囲って設けられたスペース形成部材は、壁面部25の円筒状部40および底部42の一方または両方に、一層または複数の層状に設けられているのが好ましい。
そこで、図6に示す雨水浸透桝60では、壁面部25をなす円筒状部40の周囲全体に、第1の実施形態とほぼ同一のスペース形成部材32が巻き付けられ、さらにこのスペース形成部材32の外周全体に、スペース形成部材32と構造および材質が同じ他のスペース形成部材32bが巻き付けられており、スペース形成部材32,32bで二層構造をなしている。壁面部25をなす底部42には、平たい形状のスペース形成部材32aが一層設けられている。
スペース形成部材を、円筒状部40に二層,底部42に一層設けた場合を示したが、円筒状部40と底部42に設けられるスペース形成部材のそれぞれの層の数は任意の組み合わせでよい。
本実施形態によれば、桝本体29の外方のスペース30が大きくなるとともに雨水浸透桝60の外部表面積が大きくなるので、雨水の浸透能力を向上させることができる。
【0022】
(第3の実施形態)
図7は本発明の第3の実施形態にかかる雨水浸透桝70を地中に設置した状態を示す正面断面図で、図5相当図である。
図7に示す雨水浸透桝70において、桝本体71は、壁面部25に複数の第1の貫通孔26が形成され、上部の開口部27に蓋28が取付けられている。スペース形成部材32,32aは、桝本体71の壁面部25を囲って設けられ、シート材34は、スペース形成部材32,32aを囲って設けられている。
【0023】
桝本体71は、開口部27の径Daより桝本体71の下部の径Dbの方が大きい形状をなしている。桝本体71は、下部に配置された円筒状部材72と、円筒状部材72の上部に取付けられ、上方の径より下の径の方が大きい拡径部材73と、拡径部材73の上部に取付けられ、蓋受け枠36を有する蓋支持部材74とを有し、三分割可能な構成になっている。
第1の貫通孔26は円筒状部材72に形成された場合を示しているが、拡径部材73にも第1の貫通孔26を形成すれば浸透能力が向上する。桝本体71を三分割可能にした場合を示したが、桝本体71の全体を一体的に形成すれば、部品点数が減少するので好ましい。
本実施形態の雨水浸透桝70によれば、内部空間を大きくすることができるので貯水量を増やすことができる。また、開口部27の径Daが小さいので、蓋28のサイズを小さくすることができ、地面部35で蓋28が邪魔になることが少なく、美観的にも好ましい。
【0024】
(第4の実施形態)
図8ないし図12は本発明の第4の実施形態を示す図で、第1の実施形態と同じ材質からなり他の各種形状を有するスペース形成部材の例を示している。
図8の(A),(B)は、それぞれ他のスペース形成部材80の平面図,正面断面図、図9,図10は、それぞれさらに他のスペース形成部材85の組立斜視図,正面断面図である。図11はさらに他のスペース形成部材95の斜視図、図12の(A)はこのスペース形成部材95の平面図、図12の(B)はこの正面図で一部を断面で示している。
各スペース形成部材80,85,95は、桝本体29の壁面部の少なくとも筒状部を囲って設けられ、前記壁面部の周囲にスペースを形成するような形状を有し、かつ複数の第2の貫通孔31が形成されている。
図8(A),(B)に示すスペース形成部材80は、釣り鐘形をなしており、その底部は開放され、上部には桝本体29を挿入するための穴が形成されている。内側面には複数(たとえば、6本)のリブ81が、中心方向を向いて放射状に一体形成され、リブ81の下部には、桝本体29を支持するための段部82が形成されている。
図9,図10に示すスペース形成部材85は、有底筒状の本体部86と、本体部86の上部に固定される蓋状部87とを有している。本体部86の下部には大きな穴が開いており、蓋状部87の中心部にも、桝本体29を挿入するための穴が形成されている。
本体部86と蓋状部87の内側面には、複数(たとえば、6本)のリブ88が中心方向を向いて放射状に一体形成され、リブ88の下部には、桝本体29を支持するための段部89が形成されている。
各スペース形成部材80,85は、射出発泡成型またはインジェクション成型により一体的に形成されており、これらの成型法では、金型で第2の貫通孔31を同時に形成することができる。
このスペース形成部材80,85は、リブ81,88が一体形成されているので、全体的に強度が大きくなっており、地中に埋設した状態で外力がかかっても変形することが少ない。
【0025】
図11,図12(A),(B)に示すスペース形成部材95は、全体的に花のような形をなしており、その中央部には凹状支持部96が一体形成され、下部は波状の脚部97になっている。
凹状支持部96は、桝本体29を挿入して支持するために、桝本体29の外形に対応する形状をなしている。脚部97は、波状であるので強度的に強く、また凹状支持部96にかかる荷重を支持することができるようになっている。
このスペース形成部材95はブロー成型により一体的に形成されている。この成型法では、全体が一枚の板で囲まれた成型品になっており、第2の貫通孔31はブロー成型後に形成することになる。スペース形成部材95は、花のような形状で表面積が大きいので、雨水の浸透能力を向上させることができる。
成型品である上述のスペース形成部材80,85,95を使用すれば、これらのスペース形成部材80,85,95に桝本体29を上方から装着して組み込むことができるので、スペース形成部材を桝本体に巻き付ける必要がなくなり、雨水浸透桝を容易に製造することができる。また、雨水浸透桝の外側の表面積が大きいので浸透能力を向上させることができ、雨水浸透桝の内部空間が大きいので貯蔵可能な雨水量を多くすることができる。
【0026】
第1ないし第4の実施形態で説明したように、シート材34が第1,第2の貫通孔26,31や底部42の穴を覆っているので、砂46,47が雨水浸透桝20,60,70の内部に入り込むことはない。砂46,47の空隙率は小さいので、砂46,47の空隙に穴45の周囲の土54が入り込むことはほとんどない。また、砂46の層の上面51はシート材52で仕切られているので、上部の土53が砂46に混じり合うことはない。したがって、砕石を使用しないでも、雨水浸透桝は、常に所望の雨水の浸透能力を発揮することができる。
雨水浸透桝20,60,70は、その外面部にシート材34を巻き付けており、また、従来の砕石に代えて砂46,47を雨水浸透桝の周囲の空間部に充填するので、穴45の内面に従来のような大きな透水シートを設置する必要はなく、準備作業と設置作業を簡略化することができる。
すなわち、雨水浸透桝20,60,70を設置する場合には、桝本体にスペース形成部材が取付けられその周囲にシート材34が取付けられた完成品20,60,70を設置現場に搬送し、これを図5ないし図7に示すようにそのまま穴45の内部に配置すればよいので、現場で容易にかつ短時間で施工することができる。
【0027】
従来の雨水浸透桝を設置する際には砂と砕石の両方を準備する必要があったが、本発明の雨水浸透桝20,60,70を排水管路21に接続する工事の際には、石の代わりに砂のみを準備すればよい。
砂の空隙率は砕石と比べて小さいが、桝本体29,71の周囲にスペース形成部材32,32a,32b,80,85,95でスペース30を形成したので、雨水浸透桝20,60,70の表面積が大きくなるとともに、スペース30と砂46,47の両方の平均空隙率を大きくすることができ、雨水の浸透能力を向上させることができる。
砕石と比べて砂は軽量で取扱いが容易なので、運搬や施工時の作業者の負担を軽減することができる。従来は砕石を使用していたので、施工後の余った砕石の処理に困っていたが、本発明では余った砂を宅地に残しても何ら問題を生じない。
【0028】
従来の雨水浸透桝で「やしの実」の繊維を用いた場合、この繊維が腐敗し地中のスペースが収縮して地盤が沈下するトラブルがあったのに対して、本発明の雨水浸透桝20,60,70は腐敗せずに十分な耐久性を発揮するので、地中のスペースの収縮が生じることはなく、地盤が沈下する恐れはない。
発泡材を使用していた従来技術と比べて、本発明の雨水浸透桝20,60,70の浮力は小さいので、大雨の時などに地中の水の浮力で雨水浸透桝が浮上することはない。
また、設置現場で、ホールソーなど加工治具で雨水浸透桝20,60,70に孔48,49を形成することができるので、容易に配管工事を行うことができる。
なお、雨水浸透桝20,60,70の桝本体29,71は、ほぼ円筒状である場合を示したが、ほぼ筒状をなしていれば他の形状であってもよい。また、施工時に砂を十分に準備できない場合は、砂と砕石の混合物または砕石のみを使用することも可能である。
なお、各図中同一符号は同一または相当部分を示す。
【0029】
【発明の効果】
本発明にかかる雨水浸透桝は、上述のように構成するとともに、板材により一体的に形成されたスペース形成部材を使用したので、このスペース形成部材は、重ね合わせたり筒状に丸めたり折り畳んだりして嵩張らないようにコンパクトにすることが可能になり、運搬や取扱いが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1ないし図5は本発明の第1の実施形態を示す図で、図1は宅地における雨水用の排水管路を示す概略平面図である。
【図2】 雨水浸透桝の正面図である。
【図3】 図2の平面図である。
【図4】 図2に示す雨水浸透桝の斜視図で、スペース形成部材を取付けた状態を示している。
【図5】 図2に示す雨水浸透桝を地中に設置した状態を示す正面断面図である。
【図6】 本発明の第2の実施形態にかかる雨水浸透桝を地中に設置した状態を示す正面断面図である。
【図7】 本発明の第3の実施形態にかかる雨水浸透桝を地中に設置した状態を示す正面断面図である。
【図8】 図8ないし図12は本発明の第4の実施形態を示す図で、他の各種形状を有するスペース形成部材の例を示している。図8の(A),(B)は、それぞれ他のスペース形成部材の平面図,正面断面図である。
【図9】 さらに他のスペース形成部材の組立斜視図である。
【図10】 このスペース形成部材の正面断面図である。
【図11】 さらに他のスペース形成部材の斜視図である。
【図12】 図中(A)は図11に示すスペース形成部材の平面図、(B)はこの正面図で一部を断面で示している。
【図13】 従来の雨水浸透桝を地中に設置した状態を示す正面断面図である。
【符号の説明】
16 雨水管(配管)
17 オーバーフロー管(配管)
20,60,70 雨水浸透桝
21 排水管路
25 壁面部
26 第1の貫通孔
27 開口部
28 蓋
29,71 桝本体
30 スペース
31 第2の貫通孔
32,32a,32b スペース形成部材
34 透水性シート
9 突起部
40 円筒状部(筒状部)
41 バンド
42 底部
45 穴
46,47 砂
55 雨水
80,85,95 スペース形成部材
Da 開口部の径
Db 下部の径

Claims (5)

  1. 雨水を流す排水管路に配設され、雨水を地中に浸透させるための雨水浸透桝であって、
    壁面部に複数の第1の貫通孔が形成され、上部の開口部に蓋が取付けられる桝本体と、
    この桝本体の前記壁面部の少なくとも筒状部を囲って設けられ、前記壁面部の周囲にスペースを形成するような形状を有し、かつ複数の第2の貫通孔が形成されたスペース形成部材と、
    このスペース形成部材を囲って設けられ雨水が透過可能な透水性シート材とを備え
    前記スペース形成部材は板材により一体的に形成されており、また、このスペース形成部材は、前記スペースを形成するために一体的に膨出形成された複数の突起部を備えており、
    前記桝本体の前記筒状部には前記スペース形成部材が円筒状に巻き付けられていることを特徴とする雨水浸透桝。
  2. 板材により一体的に形成されて復元力を有する前記スペース形成部材は、前記桝本体の前記筒状部に巻き付けられた状態でバンドにより締め付け固定されていることを特徴とする請求項1に記載の雨水浸透桝。
  3. 前記スペース形成部材は、前記桝本体壁面部の前記筒状部および底部の一方または両方に、一層または複数の層状に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の雨水浸透桝。
  4. 前記桝本体は、前記開口部の径より下部の径の方が大きい形状をなしていることを特徴とする請求項1,2または3に記載の雨水浸透桝。
  5. 請求項1ないし4のいずれかの項に記載の雨水浸透桝を設置する施工方法であって、
    前記雨水浸透桝を地中に設置するための大きめの穴を掘り、この穴の中に前記雨水浸透桝を設置し、この雨水浸透桝に配管を接続し、その後、前記雨水浸透桝の周囲の空間部に砂を充填することを特徴とする雨水浸透桝の施工方法。
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