JP3793301B2 - 耐ヘタリ性の改善された硬綿構造体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は硬綿構造体(ここで、硬綿構造体とは非弾性の捲縮短繊維をマトリックスとし、非弾性の熱接着性短繊維をバインダー成分とした繊維構造体のことをいう。)に関し、更に詳しくは、従来の硬綿構造体に比べ、硬綿構造体の構造に剛直性(いわゆる硬さ)があり、へたりにくく、底つき感のないポリエステル繊維からなる硬綿構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリエステル等の合成繊維よりなる硬綿構造体は枕やクッション、敷布団などの芯材などとして一般に広く利用されつつある。
【0003】
この理由として、これまで汎用されてきた木綿は嵩高性や耐ヘタリ性(嵩べり)などの点で劣っており、かつウェッブ成型時や製品を使用している時に綿ぼこりが発生したり、吸水過剰による細菌の繁殖など環境衛生上良くないことなどが理由として挙げられる。
【0004】
上記の素材に対して合成繊維からなる硬綿構造体、とりわけポリエステルからなる硬綿構造体は、その欠点である吸湿性、吸汗性を解消するため繊維表面に親水性表面処理剤を付与したり天然繊維にない機能を付与したりする等、様々な改良がなされてきており、徐々に利用されるようになってきた(特公平1−15289号公報、特公平5−12470号公報等)。
【0005】
一般に、硬綿構造体として必要とされる要求特性として耐ヘタリ性がある。本発明において、ヘタリとは硬綿構造体に長期間荷重、または繰り返し荷重を掛けたあと嵩高性、反撥弾性力、圧縮弾性等の特性が低下する現象を意味し、硬綿構造体製品の優劣を示す重要な性能の一つとして知られている。そもそも合成繊維からなる硬綿構造体とはマトリックスとなる合成繊維とバインダーとなる非弾性熱接着性繊維の混綿ウェッブを熱処理し繊維相互の交差点にて融着固定させた3次元構造体であり、天然繊維等の単なる繊維集合体と比べて耐ヘタリ性は優れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ポリエステル繊維からなる硬綿構造体は製造直後における優れた嵩高性に対し、どうしても使用していくに従い経時的にヘタリが大きくなっていき、ひいては底つき感が出てきて、性能として充分満足出来るものではなく、例えば、
敷布団の芯地の用途等に用いるときには局部的なへこみや床つき感、沈み感といった問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、繊維構造体を構成する、マトリックスおよび非弾性熱接着性短繊維の両方の繊維表面に、ポリエーテルエステル系ブロック共重合体を主成分とする表面処理剤を特定量付着させることによって、バインダー成分のポリマーの流れ(ぬれ性)を向上させ、かつ捲縮性能、とりわけ捲縮率を通常のポリエステル短繊維よりも高くすることにより繊維間の絡まりを増やし構造体の剛直性と弾力性を向上させることにより、従来のポリエステルからなる硬綿構造体と比べ、耐ヘタリ性の面において、格段に優れることを見い出し本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明によれば、
マトリックスとしての非弾性ポリエステル系捲縮短繊維(A)と、該短繊維(A)を構成するポリマーの融点より30〜150℃低い融点を有する共重合ポリエステルポリマーと該共重合ポリエステルポリマーよりも高い融点を有するポリエステルポリマーとが配された非弾性熱接着性複合短繊維(B)とが、重量比で(A:B)=(90:10)〜(50:50)の割合で混綿されており、該短繊維同士の少なくとも一部が融着し、固着点を形成している、繊維構造体において、
該捲縮短繊維(A)および該複合短繊維(B)の繊維表面には、ポリエーテル・エステル系ブロック共重合体を主成分とする表面処理剤が、該捲縮短繊維(A)と該複合短繊維(B)との合計重量を基準として0.02〜5.0重量%付着され、8万回定歪圧縮耐久後の25%圧縮硬さが20〜30kgfであることを特徴とする、耐ヘタリ性の改善された硬綿構造体を提供することができる。
【0009】
本発明において、ポリエーテルエステル系ブロック共重合体を主体とする表面処理剤が非弾性ポリエステル系捲縮短繊維(A)および非弾性熱接着性複合短繊維(B)の繊維表面に、該捲縮短繊維(A)と該複合短繊維(B)の合計重量を基準として0.02〜5.0重量%付着している必要がある。
【0010】
上記の表面処理剤が、非弾性ポリエステル系捲縮短繊維(A)と非弾性熱接着性複合短繊維(B)の両方の繊維表面に存在することにより、熱成形処理時に接着成分である共重合ポリエステルが溶融状態になったときに、該捲縮短繊維(A)への相溶性、流れ性、ぬれ性が格段に向上し、融着結合点の強度が著しく向上する。
【0011】
該付着量が0.02重量%未満であると、上記の効果が得られない。また、5.0重量%を越えると、付着量に見合うだけの効果は期待できず、コスト的に不利となる、というような問題がある。また該表面処理剤が、マトリックスとしての非弾性ポリエステル系捲縮短繊維(A)または複合短繊維(B)の片方のみに付着している場合には本発明が目的とする、融着結合点強度の向上は起こらない。
【0012】
上記の表面処理剤としては、テレフタル酸、イソフタル酸、メタソジウムスルフォイソフタル酸またはそれらの低級アルキルエステルと低級アルキレングリコール、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレングリコールモノエーテルからなるポリエーテルエステルブロック共重合体であり、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルホスフェートのアルカリ金属塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェートのアルカリ金属及び/またはこれらのアンモニウム塩、アルカノールアミン塩等の界面活性剤を用いて分散させたものを挙げることができる。
【0013】
上記の表面処理剤は、主に合成繊維に吸湿性、吸水性を付与するために使用されるが、非弾性ポリエステル系捲縮短繊維(A)および非弾性熱接着性複合短繊維(B)に付着させることにより、前述のように該捲縮短繊維(A)に対する溶融状態の共重合ポリエステルポリマーの相溶性が格段に向上し融着結合点の強度が著しく増す。更に、この剤を付着させるのが該捲縮短繊維(A)または該複合短繊維(B)のどちらか一方では不十分である。これは溶融状態にある共重合ポリエステルポリマーが接触する全ての繊維がこの表面処理剤で被覆されている方がより有利であるのは明らかであるためである。
【0014】
本発明において、非弾性ポリエステル系捲縮短繊維(A)の捲縮率は30〜40%の範囲にあることが好ましい。これは繊維間の絡まりを増加させることにより繊維結合点を増やし長期間繰り返し荷重をうけても3次元構造保持する寸法安定性(耐ヘタリ性)が付与されるためである。従ってこのような目的からするとその他の捲縮性能(捲縮数)や繊維長なども少なかれ影響すると考えられるが、とりわけ捲縮率が上記範囲にある繊維の場合には格段の効果が認められる。
【0015】
本発明の非弾性ポリエステル系捲縮短繊維(A)の断面形状は、円形、偏平、異型または中空のいずれであっても良いが、中でも中空または異形であるほうが好ましく、就中、中空断面を有していることが好ましい。これは同じデニールであっても中空断面の方が実質繊維径は大きくなり、バインダー成分との接触面積が大きくなったり、繊維自体の曲げモーメント(剛直性)も上がるため、中実断面の主体繊維を使用するよりも硬く反発性のある構造体を得ることができるからである。該中空断面の中空率は15〜40%の範囲にあることが好ましい。該中空率が15%未満であると、中空である有利性が発揮されにくい。また、40%を越えると熱成形処理時に捲縮が伸びてしまい該捲縮短繊維(A)自体がへたってしまうという問題がある。
【0016】
本発明において、非弾性ポリエステル系捲縮短繊維(A)を構成する非弾性ポリエステル系ポリマーとしては、テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体とエチレングリコールや1,4−ブタンジオールとの重合体、即ちポリエチレンテレフタレートまたはポリブチレンテレフタレートあるいはそれらを主体とする共重合体が好ましく用いられる。共重合する酸成分としてはイソフタル酸、スルホイソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンニ酸等の脂肪族ジカルボン酸、p−オキシ安息香酸、p−β−オキシエトキシ安息香酸などのオキシカルボン酸を挙げることができる。また、共重合するジオール成分としては、1,3−プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族ジオール、1,4−ビス(β−オキシエトキシ)ベンゼンなどの芳香族ジオール、ポリエチレングリコール、ポリブチレングリコールなどのポリアルキレングリコールなどのポリアルキレングリコール等を挙げることができる。尚、これらの共重合する第三成分は単独あるいは2種類以上を同時に共重合させたものであってもよい。
【0017】
一方、融着結合点を形成するために用いられる非弾性熱接着性複合短繊維(B)は、上記捲縮短繊維(A)を構成するポリエステル系ポリマーの融点よりも、30〜150℃低い融点の共重合ポリエステルポリマーと上記捲縮短繊維(A)を構成するポリエステル系ポリマーに代表される高融点ポリエステルポリマーとを配する必要がある。上記の融点差が30℃未満であると、硬綿構造体製造時に融着加工の熱処理温度が高くなり過ぎて、非弾性捲縮短繊維(A)の捲縮のへたりを起こし、また該捲縮短繊維(A)の力学特性を低下させてしまう。また、この融点差が150℃を越えると、高温下に放置したとき、硬綿構造体の形態保持に問題が生じる。更に、前者の共重合ポリエステルポリマーが融着成分として、少なくとも該複合短繊維表面に露出していることが必要である。
【0018】
該融着成分が繊維表面に露出していないと、構造体中に熱固着点が形成されない。特に、該繊維表面の1/2以上を占めるように露出していることが好ましい。該共重合ポリエステルポリマーと上記高融点ポリエステルポリマーとの比率は重量割合でいえば、前者と後者とが複合比率で(30:70)〜(70:30)の範囲にあるのが適当である。尚、熱可塑性ポリマーについては、その融点が明確に観察されないときは、軟化点をもって代替する。
【0019】
該複合短繊維(B)の断面形状としては、サイド・バイ・サイド型、シース・コア型のいずれであってもよいが、好ましいのは後者である。このシース・コア型においては、シース(鞘)部分に共重合ポリエステルが配され、該共重合ポリエステルよりも高い融点を有するポリエステルポリマーがコア(芯)部分を形成するように配され、その際、同心円状あるいは偏芯状のどちらの形状に配されてしてもよい。特に偏芯状のものにあっては、紡糸段階における繊維同士の膠着現象を防止し、且つ延伸時にはコイル状弾性捲縮が発現するのでより好ましい。
【0020】
本発明において、硬綿構造体を構成する非弾性ポリエステル系捲縮短繊維(A)と非弾性熱接着性複合短繊維(B)との混綿率としては重量比で、(A:B)=(90:10)〜(50:50)であることが必要である。該複合短繊維(B)の混綿率が低すぎると、構造体中で形成される融着結合点の数が少なくなり、硬綿構造体が変形しやすいので、反撥弾性力、圧縮弾性等の特性が低い、すなわち耐ヘタリ性に劣る。
【0021】
一方、該複合短繊維の混綿率が高すぎると、反発性を与えるマトリックス繊維の構成本数が少なくなり、構造体としての反発性が不足してくる。
【0022】
本発明の硬綿構造体を製造するにあたっては、まず上記の重量比で混綿された短繊維塊をカードに通し均一に混綿したウェッブを得る。このようにすることにより、非弾性ポリエステル系捲縮短繊維(A)と非弾性熱接着性複合短繊維(B)間及び該複合短繊維(B)同士には無数の繊維交叉点が形成される。次に、このウェッブを所定の密度になるように金型内に載置し、非弾性ポリエステル系捲縮短繊維(A)を構成するポリエステル系ポリマーの融点よりも低く、非弾性熱接着性複合短繊維(B)に一成分として配された、共重合ポリエステルポリマーの融点よりも10〜80℃高い温度で熱成形処理する。これにより上述の繊維交叉点で該共重合ポリエステルポリマーが溶融・流動し融着する。
【0023】
該複合短繊維(B)は、通常の紡糸方法で紡糸する事が出来、その際、該短繊維(B)は引き取り速度500〜1500m/minの範囲で紡出後1.5倍以上延伸されていることが好ましい。この延伸処理により、短繊維化され弛緩状態になる過程で該繊維中の非晶部がランダム化し、より弾性の優れた繊維構造になり、それが溶融固化後も維持され易いため、構造体となったときの耐ヘタリ性に優れた効果を発揮する。
【0024】
【発明の効果】
本発明の、ポリエステル繊維からなる硬綿構造体は従来の硬綿構造体に比べて、構造体中に形成される融着結合点の数が多く、且つその結合点が強固に接着しているため硬綿構造体の構造に剛直性があり、従って耐ヘタリ性が向上し底つき感が解消されており、枕やクッション、敷布団等として有効に用いることができる。
【0025】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれにより何等制限を受けるものではない。尚、実施例中の各値は以下の方法にて測定した。
【0026】
(1)捲縮率:
JIS L−1015記載の方法に準じて測定を行った。
【0027】
(2)原綿の油剤付着量:
JIS L−1015記載の方法に準じて、アルコール・ベンゼン抽出法により測定を行った。
【0028】
(3)硬さ:
JIS K−6401記載による25%圧縮硬さを用いた。通常のクッション材用途では、20〜30kgfあれば実用上問題は無い。
【0029】
(4)圧縮残留歪:
JIS K−6401記載の方法に準拠して測定した。
【0030】
(5)8万回定歪圧縮耐久性:
JIS K−6401記載の方法に準拠し、無荷重時の厚さを基準として50%の厚さになるような一定の歪を、繰り返して8万回与え、その後初期の厚みの75%になった時の残留歪(C)と硬さ保持率(D)とを測定した。本発明においては8万回定歪圧縮耐久後の25%圧縮硬さが20〜30kgfであることが必要である。
【0031】
(6)定荷重圧縮耐久性:
JIS K−6401記載の方法に準拠し、0.5kg/cm2の一定荷重を360回繰り返して試料に加え、その後初期の厚みの75%になった時の残留歪(C)と硬さ保持率(D)とを測定した。
【0032】
[参考例1]
表面処理剤の製造:
分子量3000〜8000のポリオキシアルキレングリコール50部、テレフタル酸30部、エチレングリコール20部とからなる共重合ポリエステル10部にポリオキシエチレンラウリルエーテル2.7部を混合して窒素気流中にて250℃にて溶融させ、これらを93℃のモノエタノールアミン1%水溶液の90部に撹拌しながら調整し、共重合ポリエステル乳化分散液(表面処理剤)を得た。
【0033】
[参考例2]
非弾性熱接着性複合短繊維(B)の製造:
ジメチルテレフタレートとジメチルイソフタレートとを所定の割合で混合した酸成分とエチレングリコールとジエチルグリコールを混合したグリコール成分を重合し得られた共重合ポリエステル系ポリマーを、芯鞘型繊維において鞘成分に配し、通常のポリエチレンテレフタレートポリマーを芯成分に配して、シース・コア比が50:50となるように非弾性熱接着性複合繊維を常法により引き取り速度1100m/minで製造した。この未延伸糸を約3.7倍に延伸した後、参考例1の操作により得た表面処理剤を該繊維表面に約0.16重量%付着させ、繊維長が51mmとなるようにカットして、非弾性熱接着性複合短繊維(B)を得た。
【0034】
[実施例1]
固有粘度0.64のポリエチレンテレフタレートポリマーを使用し、ノズル孔径0.5mm、孔数192holeの紡糸口金から、紡糸温度300℃、吐出量724g/分、引き取り速度565m/minとなるように設定して、通常の溶融紡糸機を利用して溶融紡糸した。得られた未延伸糸を70℃の温水中で約4.1倍に延伸した後、該延伸糸の繊維表面に、参考例1の操作で得た、共重合ポリエステル乳化分散液を約0.16重量%付着させた後捲縮を付与し、140℃で約80分間弛緩熱処理した後、繊維長が64mmとなるように切断して約18deの非弾性ポリエステル系捲縮短繊維(A)を得た。
【0035】
上記の操作で得た、捲縮短繊維(A)と参考例2の操作により得られた複合短繊維(B)とが70:30の重量比率になるように混綿し原綿塊をカードに掛けて混綿しウェブを作成し、このウェブを密度が約30kg/m3となるように金型内に載置し160℃で20分間熱成形処理して硬綿構造体を得た。結果を表1及び表2に示す。
【0036】
[実施例2]
実施例1において、非弾性ポリエステル系捲縮短繊維(A)を製造するに際し、14deの中空断面(中空率25%)を有する該捲縮短繊維(A)とすること以外は、同様の操作を行って硬綿構造体を得た。結果を表1及び表2に示す。
【0037】
[比較例1]
実施例1において、非弾性ポリエステル系捲縮短繊維(A)に付着させる表面処理剤を、共重合ポリエステル乳化分散液から代えてラウリルフォスフェート系油剤とすること以外は同様の操作を行って硬綿構造体を得た。結果を表1及び表2に示す。
【0038】
[比較例2、3、4]
比較例1において、非弾性熱接着性複合短繊維(B)に付着させる表面処理剤を、共重合ポリエステル乳化分散液から代えてラウリルフォスフェート系油剤とし、且つ、非弾性ポリエステル系捲縮短繊維(A)の物性を表1に記載した様に変更すること以外は同様の操作を行って硬綿構造体を得た。結果を表1及び表2に示す。
【0039】
[比較例5]
比較例2において、非弾性熱接着性複合短繊維(B)に付着させる表面処理剤を共重合ポリエステル乳化分散液から代えてラウリルフォスフェート系油剤とすること以外は同様の操作を行って硬綿構造体を得た。結果を表1及び表2に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
但し、表2中の8万回定歪圧縮及び定荷重圧縮の測定において、Cは残留歪(%)をDは硬さ保持率(%)を各々表す。
Claims (3)
- マトリックスとしての非弾性ポリエステル系捲縮短繊維(A)と、該短繊維(A)を構成するポリマーの融点より30〜150℃低い融点を有する共重合ポリエステルポリマーと該共重合ポリエステルポリマーよりも高い融点を有するポリエステルポリマーとが配された非弾性熱接着性複合短繊維(B)とが、重量比で(A:B)=(90:10)〜(50:50)の割合で混綿されており、該短繊維同士の少なくとも一部が融着し、固着点を形成している、繊維構造体において、
該捲縮短繊維(A)および該複合短繊維(B)の繊維表面には、ポリエーテル・エステル系ブロック共重合体を主成分とする表面処理剤が、該捲縮短繊維(A)と該複合短繊維(B)との合計重量を基準として0.02〜5.0重量%付着され、8万回定歪圧縮耐久後の25%圧縮硬さが20〜30kgfであることを特徴とする、耐ヘタリ性の改善された硬綿構造体。 - 非弾性ポリエステル系捲縮短繊維(A)の捲縮率が30%〜40%の範囲にある、請求項1記載の硬綿構造体。
- 非弾性ポリエステル系捲縮短繊維(A)が中空断面を有し、且つその中空率が15〜40%の範囲にある請求項1記載の硬綿構造体。
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