JP3788312B2 - 先行車検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自車両の前方を走行する先行車両を検出する先行車両検出装置に係り、特に、カーブ路が存在する場合であっても高精度に先行車両を検出する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自車両前方の複数方向に電磁波を照射し、前方物体よりの反射波を検出して先行車両との距離を検出する先行車検出装置が知られている。
【0003】
このような先行車検出装置では、自車両がカーブ路を走行しているときにおいては、自車両が走行する車線とは異なる車線を走行する先行車両を、自車線上の先行車両と誤認識することや、自車線上を走行している車両を、他の車線を走行している車両であるものと誤認識することがあった。
【0004】
これを解決するために、特開平7−333330号公報(以下、従来例1という)や、特開平9−211125号公報(以下、従来例2という)に記載された技術では、自車両にヨーレートセンサや操舵角センサ等を搭載し、これらの出力値によって、自車両が走行している道路のカーブ曲率を推定し、この曲率に合わせて電磁波の発射方向を変更することにより、カーブ路においても精度の高い先行車両検出を行うようにした技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来例1、従来例2に記載された技術では、自車両が現在走行している地点でのカーブ曲率に基づいて電磁波の発射方向を変更しているため、自車両がカーブに進入するまで曲率の推定を行うことができない。よって、自車両が現在直線路を走行しており、その前方に存在するカーブ路に既に先行車両が進入している場合等には、この先行車両の存在を検出することができなくなったり、或いは、他車線を走行している車両を自車線の先行車両と誤検出する可能性があった。
【0006】
この発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、自車両が現在直線路を走行しており、その前方に存在するカーブ路に既に先行車両が進入している場合でも、自車線上の先行車両を精度良く検出することのできる先行車両検出装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本願請求項1に記載の発明は、自車両前方に向けて、照射範囲が相違する複数の波動を送信すると共に、前方物体によって反射した前記波動を受信し、この波動の送受信に基づいて先行車両を検出する先行車両検出装置において、前記受信した波動に基づいて、自車両前方の道路形状を推定する道路形状推定手段と、前記照射範囲内で、且つ自車両が走行する車線内であって、自車線上の先行車両を検出する領域を設定する領域設定手段と、を備え、前記領域設定手段によって設定される先行車両検出領域は、前記道路形状推定手段によって推定された道路形状に基づいて、設定されることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、自車両前方に向けて、自車両の中心線を第1中心線とする第1の照射範囲へ第1の波動を送信し、前記第1中心線から所定角度右方向へ傾いた中心線を第2中心線とする第2の照射範囲へ第2の波動を送信し、前記第1中心線から所定角度左方向へ傾いた中心線を第3中心線とする第3の照射範囲へ第3の波動を送信し、この第1乃至第3の波動が前方物体によって反射した波動を受信し、この波動の送受信に基づいて、先行車両を検出する先行車両検出装置において、前記第1の波動と第2の波動に基づいて前方停止物体を検出した場合、あるいは前記第1の波動と第3の波動に基づいて前方停止物体を検出した場合に、自車両前方の道路形状がカーブ路であると推定する道路形状推定手段と、前記照射範囲内で、且つ自車両が走行する車線内であって、自車線上の先行車両を検出する領域を設定する領域設定手段と、を備え、前記領域設定手段によって設定される先行車両検出領域は、前記道路形状推定手段によって推定されたカーブ路に基づいて、設定されることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2記載の先行車両検出装置において、前記道路形状推定手段は、前記第1の波動と第2の波動とに基づいて前方停止物体を検出した場合には自車両前方の道路形状が左カーブ路であると推定し、前記第1の波動と第3の波動とに基づいて前方停止物体を検出した場合には、自車両前方の道路形状が右カーブ路であると推定することを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項3記載の先行車両検出装置において、前記道路形状推定手段は、前記第1の波動に基づく前方停止物体までの距離より、前記第2の波動に基づく前方停止物体までの距離が小さい場合に、自車両前方の道路形状が左カーブ路であると推定し、前記第1の波動に基づく前方停止物体までの距離より、前記第3の波動に基づく前方停止物体までの距離が小さい場合に、自車両前方の道路形状が右カーブ路であると推定することを特徴とする。
【0011】
【発明の効果】
請求項1〜4記載の発明においては、照射範囲内で、且つ自車両が走行する車線内であって、自車線上の先行車両を検出する領域を道路形状に基づいて設定するようにしたので、例えば自車両が直線路を走行しており、その前方に存在するカーブ路に既に先行車両が進入している場合でも、自車線上の先行車両を精度よく検出することができるという効果を有する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る先行車両検出装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、該先行車両検出装置1は、車両の前方に向けて電磁波を発する発信部2と、該発信部2より発せられ、前方物体にて反射した電磁波を受信する受信部3と、発信部2,及び受信部3における発信、受信のタイミングを設定するタイミング発生部4と、A/D変換器5と、受信部3にて受信された電磁波に基づいて、自車両と同一車線上を走行する先行車両との間の車間距離を求める信号処理部6と、該信号処理部(道路形状推定手段)6にて求められた車間距離の検出データを、外部機器に出力する信号処理出力部8と、外部インターフェース9と、を具備している。更に、信号処理部6における信号処理にて用いる自車線判定テーブル(後述する表2,表3)を記憶するためのメモリ7を有している。
【0013】
また、発信部2と受信部3とで送受信手段が構成され、電磁波を発する発信部2は、車両前方に向けてそれぞれ異なる角度で5個の電磁波を出力するように構成されている。即ち、図2の模式図に示すように、自車両10の前方に向け、センタービームC1、第1右ビームR1、第2右ビームR2、第1左ビームL1、及び第2左ビームL2の、5つの各電磁波を出力する構成とされている。
【0014】
センタービームC1は、ビームの中心が車両の進行方向(中心方向)と一致しており、左右にθ1ずつ、即ち、全体が2×θ1の広がりを持つ角度で出射される。第1右ビームR1は、ビームの中心が車両の進行方向に対して右側にφ1だけ傾いており、2×θ2の広がりを持つ角度で出射される。第2右ビームR2は、ビームの中心が車両の進行方向に対して右側にφ2だけ傾いており、2×θ3の広がりを持つ角度で出射される。
【0015】
同様に、第1左ビームL1は、車両の進行方向に対して左側にφ1だけ傾いており、2×θ2の角度をもって出射され、第2左ビームL2は、車両の進行方向に対して左側にφ2だけ傾いており、2×θ3の角度をもって出射される。
【0016】
次に、本実施形態に係る先行車検出装置1の作用について説明する。図3は、自車両10の走行路が直線路である場合の自車線判定エリアS1、即ち、先行車両が自車両10の走行車線と同一の車線を走行しているかどうかを判定するエリアを示す説明図である。同図において、自車両10が走行する車線をA1とし、この車線幅を2×Wとする。
【0017】
そして、第2右ビームR2、及び第2左ビームL2の各外側ラインと車線A1との交点までの距離をD2とし、第1の右ビームR1、及び第1の左ビームL2の各外側ラインと車線A1との交点までの距離をD1とし、更に、センタービームC1の外側ラインと、車線A1との交点までの距離をDcとする。すると、以下に示す表1のように、先行車両が自車線A1を走行しているかどうかを判定することができる。
【0018】
【表1】
Figure 0003788312
表1に示すように、認識物体(自車両の前方に存在する物体)と自車両10との距離Dが、D2(図3参照)以下である場合には、全てのビーム(即ち、C1,R1,R2,L1,L2)のうちの、少なくとも3つのビームにて、反射波が検出された際に、この認識物体は、自車両10の走行車線A1上に存在するものと認識する。
【0019】
また、認識物体と自車両10との距離Dが、D1以下である場合には、3つのビームC1,R1,L1のうちの、少なくとも2つのビームにて、反射波が検出された際に、この認識物体は、自車両10の走行車線A1上に存在するものと認識する。
【0020】
更に、認識物体と自車両10との距離Dが、Dc以下である場合には、センタービームC1にて反射波が検出された際に、この認識物体は、走行車線A1上を走行しているものと認識する。
【0021】
そして、図1に示した信号処理部6にて求められる先行車両との距離(車間距離)Dが、表1に示した条件と一致した場合に、この先行車両が自車両と同一の車線を走行しているものと判断する。例えば、距離Dが、D<D1であり、センタービームC1、及び第1の右ビームR1の反射波が認識されている場合には、この先行車両は、自車両と同一の車線を走行しているものと判断する。
【0022】
また、車間距離Dは、実際に電磁波の送受信のタイミングに基づいて求められる測定距離Dsに基づき、下記に示す補正を行うことにより算出される。
【0023】
(イ)認識しているビームが、第2の右ビームR2または第2の左ビームL2の場合;Θ=(φ1+φ2+θ3)
(ロ)認識しているビームが、第1の右ビームR1または第1の左ビームL1の場合;Θ=(φ1+θ2)
(ハ)認識しているビームが、センタービームC1の場合;Θ=(θ1)
そして、上記の条件に基づいて求めた角度Θを用いて、下記の(1)式により、車間距離Dを求める。
【0024】
D=Ds*cos(Θ) ・・・(1)
これにより、車間距離の補正が可能となる。
【0025】
次に、自車両がカーブ路を走行する場合について説明する。上記した方法のみでは、直線路については、高精度な車線認識、及び先行車両との間の車間距離の測定が可能となるが、走行車線がカーブ路にさしかかる場合においては、検出の精度が低下する。以下、これを図4を参照しながら説明する。同図(a)は、自車両10が2車線道路の右側車線を走行し、且つ、自車両10の前方に左カーブが存在する場合を示している。そして、カーブ路に先行車両11が存在する場合には、図示のように第1の左ビームL1のみにて先行車両11の存在が認識されるので、表1に示した条件に当てはまらず、先行車両11が自車線上を走行していると認識することができない。
【0026】
また、同図(b)は、自車両10が2車線道路の左側車線を走行し、且つ、自車両10の前方に左カーブが存在する場合を示している。そして、カーブ路に先行車両12aが存在する場合には、図4(a)の場合と同様に、この先行車両が自車線を走行していると認識することができない。更に、図4(b)に示すように、他車線(右側車線)に先行車両12bが存在する場合には、この先行車両12bはセンタービームC1にて認識されるので、自車線を走行しているものと誤認識してしまう。
【0027】
本実施形態では、表1に示した条件に加えて、カーブ路においても自車線上を走行する先行車両の存在を高精度に認識することができるような条件設定をしている。以下、これについて詳述する。
【0028】
図5は、自車両10が2車線道路の左側車線を走行し、カーブ路にさしかかるときの各ビーム(C1,R1,R2,L1,L2)と、路側構造物F1(側壁、ガードレール等の停止物体)との関係を示す説明図である。また、図6は、自車両10が2車線道路の右側車線を走行し、カーブ路にさしかかるときの各ビーム(C1,R1,R2,L1,L2)と、路側構造物F1との関係を示す説明図である。
【0029】
図5,図6から理解されるように、自車両10が右側車線、または左側車線を走行しているいずれの場合においても、直進路においては、センタービームC1以外の左右のビームいずれかが路側構造物F1を捉えている。
【0030】
また、自車両10がカーブ路に進入する前では、センタービームC1がカーブ路の路側構造物F1を捉えだし、このとき、センタービームC1と隣り合う左右のビーム(R1,L1)においては、左カーブのときには第1の右ビームR1が路側構造物F1を捉えている。
【0031】
そして、各ビームにより求められる距離は、(センタービームC1)>(第1の右ビームR1)なる関係が成立する。
【0032】
その後、更に自車両10がカーブ路に近づくと、第1の左ビームL1においても路側構造物F1を捉えだし、各ビームにより求められる距離は、(第1の左ビームL1)>(センタービームC1)>(第1の右側ビームR1)なる関係が成立する。
【0033】
また、上記では、左側カーブ路についての例を示したが、右側カーブ路においては、(第1の右ビームR1)>(センタービームC1)>(第1の左側ビームL1)なる関係が成立する。そして、上記の関係は、自車両10が走行する車線、即ち、右側車線を走行しているか、或いは左側車線を走行しているか、によらず成立する。
【0034】
従って、路側構造物F1が停止物であることを考慮すれば、上記の条件を用いることにより、自車両10がカーブ路に進入する以前に、カーブ路の存在を判定することが可能であることが理解される。つまり、従来のように、ヨーレートセンサやステアリングセンサ等を用いることなく、カーブ路の存在を検出することができることになる。
【0035】
以下、上記の条件に基づいて、自車両10が走行する車線にカーブ路が存在するかどうかを判定し、且つ、カーブ路である場合に自車両10が走行する車線上に先行車両が存在するかどうかを判定する具体的な処理手順について、図7,図8に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0036】
まず、図7のステップS1では、図1に示した発信部2より電磁波を照射し、前方物体による反射波を受信部3にて受信する処理が行われる。更に、ステップS2では、自車両10に搭載される車速センサ(図示省略)にて検出される自車両10の走行速度を取り込む処理が行われる。
【0037】
次いで、ステップS3にて、受信部3にて受信された電磁波の認識処理が行われ、その後、ステップS4にて自車両10が走行している車線の前方にカーブ路が存在するかどうかの処理が行われ、更に、ステップS5にて、認識された前方物体が自車線上に存在するものであるかどうかの判定が行われる。
【0038】
図8は、図7に示したステップS4,S5の詳細な処理手順を示すフローチャートであり、同図に示すステップS11にて、自車両の前方に存在する停止物がセンタービームC1、第1の左ビームL1、第2の左ビームL2で認識することができたか、或いは、センタービームC1、第1の右ビームR1、第2の右ビームR2で認識することができたか、の判断が行われる。
【0039】
そして、ステップS11では、上記した3つのビームにて停止物の存在が認識された際に、カーブ路の判定を開始する。ステップS12〜S14では、左ビーム2本(L1,L2)とセンタービームC1で停止物が認識され、且つ、認識距離がL2<L1<C1なる関係が成立する場合に、右カーブであると判断する。同様に、右ビーム2本(R1,R2)とセンタービームC1で停止物が認識され、且つ、認識距離がR2<R1<C1なる関係が成立する場合には、左カーブであると判断する。
【0040】
そして、ステップS13にて右カーブと判定された場合には、ステップS15にて、図1に示すメモリ7に予め記憶されている右カーブ用テーブル(後述)を用いて先行車両の走行車線を判定する。また、ステップS14にて左カーブと判定された場合には、ステップS16にて、左カーブ用テーブル(後述)を用いて先行車両の走行車線を判定する。
【0041】
その後、図7に示すステップS6にて測定したデータを出力し、ステップS7にて終了するかどうかが判断され、終了判断されるまで、ステップS1からの処理が繰り返される。
【0042】
表2に左カーブ用テーブル、表3に右カーブ用テーブルを示す。
【0043】
【表2】
Figure 0003788312
【表3】
Figure 0003788312
表2、3に示すように、距離D2、D1、Dc1、Dc2、Dc3と、測定距離Dとの関係に基づいて、前方を走行する先行車両が自車両10と同一の車線を走行しているかどうかを判定する。以下、距離D2、D1、Dc1、Dc2、Dc3について、図9を参照しながら説明する。
【0044】
図3にて説明したように、距離D2は、第2の右ビームR2、及び第2の左ビームL2と自車両の走行車線とが交差する位置までの距離であり、距離D1は、第1の右ビームR1及び第1の左ビームL1と自車両の走行車線とが交差する位置までの距離である。
【0045】
次に、距離Dc1、Dc2、Dc3について説明する。図9に示すように、自車両10の走行路が左カーブである場合には、第2の右ビームR2が路側構造物F1を認識する。そして、このとき測定される路側構造物までの距離をDc1とする。
【0046】
また、第1の右ビームR1が路側構造物F1を認識し、このとき測定される路側構造物までの距離をDc2とする。同様に、センタービームC1により認識される路側構造物までの距離をDc3とする。
【0047】
そして、求められた各距離Dc1、Dc2、Dc3を、それぞれ左側に一つずつシフトさせて、それぞれのビーム認識境界距離として設定する。具体的には、第1の右ビームR1のビーム認識境界距離を距離Dc1とし、センタービームC1のビーム認識境界距離を距離Dc2とし、第1の左ビームL1のビーム認識境界距離を距離Dc3とする。ここで、ビーム認識境界距離とは、図3に示した自車線判定エリアS1を設定する際の境界距離である。
【0048】
つまり、上述した距離D2、D1、Dc1、Dc2、Dc3は、以下のように定義されることになる。
【0049】
(1)D2 :第2の右ビームR2/第2の左ビームL2の外側エッジと自車線とが交差する交点を結ぶ線と、自車両10との間の距離。
【0050】
(2)D1 :第1の右ビームR1/第1の左ビームL1の外側エッジと自車線とが交差する交点を結ぶ線と、自車両10との間の距離。
【0051】
(3)Dc1:第2の右ビームR2が認識した停止物までの距離を、第1の右ビームR1の中心線上に置き換えた距離。
【0052】
(4)Dc2:第1の右ビームR1が認識した停止物までの距離を、センタービームC1の中心線上に置き換えた距離。
【0053】
(5)Dc3:センタービームC1が認識した停止物までの距離を、第1の左ビームL1の中心線上に置き換えた距離。
【0054】
そして、表2に示した左カーブ用テーブルを用いることにより、例えば、図10の符号S1に示す如くの自車線判定エリアを設定することができる。つまり、先行車両がこのエリアS1内に存在するときに、この先行車両が自車両と同一の車線を走行しているものと判定する。
【0055】
また、距離Dc1は必ずしも距離D1よりも大きいとは限らず、Dc1<D1となったときには、Dc1を使用せずD1を使用する。「Dc1<D1」が成立する例としては、例えば、自車両が直進路の2車線道路の右側車線を走行している場合が挙げられる。
【0056】
そして、このように自車判定エリアを設定することにより、例えば、自車両10が2車線道路の右側車線を走行している場合(この場合には、Dc1<D1が成立する)には、図11(a)に示す如くの自車線判定エリアS1が設定され、自車両と同一の車線を走行する前方車両11を確実に認識することができる。
【0057】
また、図11(b)に示すように、自車両10が2車線道路の左側車線を走行している場合(この場合には、Dc1<D1は成立しない)には、同図に示す如くの自車線判定エリアS1が設定され、自車両10と同一の車線を走行する先行車両12aを確実に認識することができる。
【0058】
また、自車線10と同一でない車線を走行している先行車両12bは、自車線判定エリアS1内に入らないので、この車両を先行車両と誤認識することを防止することができる。
【0059】
図12は、自車両10がカーブ路の出口付近を走行しているときの様子を示す説明図であり、この場合には、同図に示す如くの自車線判定エリアS1が設定されるので、自車両10と同一の車線上を走行する先行車両の存在を確実に認識することができ、且つ、他の車線を走行している先行車両を誤認識することを防止することができる。
【0060】
なお、上記の例では、自車線が左側にカーブしていると判定された場合について示したものであり、右側にカーブしていると判定された場合についても、上記の場合と同様にビーム認識境界距離を求めることができる。
【0061】
このようにして、本実施形態に係る先行車検出装置1では、走行路の前方にカーブ路が存在する場合においても、このカーブの状況に応じて自車線判定エリアS1を適宜設定し、自車両と同一の車線を走行する先行車両の存在を認識することができ、且つ、他の車線を走行する先行車両を誤認識することを防止することができるので、道路形状に関わらず、常に高精度な先行車の検出が可能となる。
【0062】
また、従来のようにカーブ路を検出するためのヨーレートセンサやステアリングセンサ等を用いる必要が無いので、構成を簡素化することができ、コストダウンを図ることができる。
【0063】
更に、本実施形態の先行車検出装置は、既存のレーダソフトを変更することにより、容易に構成することができるので、開発期間や開発コストを低減することができる。
【0064】
以上、本発明の先行車検出装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置き換えることができる。
【0065】
例えば、上記した実施形態では、5本の電磁波ビームを用いて、先行車両を検出する例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、6本以上、或いは4本以下とすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る先行車検出装置の、一実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】5本の各ビームの照射方向を示す説明図である。
【図3】直線路を走行しているときに、自車線エリアであると判定する領域を示す説明図である。
【図4】自車両がカーブ路にさしかかるときに、先行車両を検出できない場合、及び誤検出する場合を示す説明図である。
【図5】自車両が2車線道路の左側車線を走行しているときの、各ビームが固定物体を検出する様子を示す説明図である。
【図6】自車両が2車線道路の右側車線を走行しているときの、各ビームが固定物体を検出する様子を示す説明図である。
【図7】本実施形態に係る先行車両検出装置の動作を示すフローチャートである。
【図8】図7に示したステップS4,S5の詳細な処理手順を示すフローチャートである。
【図9】ビーム認識境界距離を設定する様子を示す説明図である。
【図10】自車線が左カーブ路である場合の、自車線判定エリアを示す説明図である。
【図11】自車線が左カーブ路である場合の、自車線判定エリアを示す説明図であり、(a)は2車線道路の右側を走行している場合、(b)は左側を走行している場合を示す。
【図12】自車両が左カーブ路から出るときの、自車線判定エリアを示す説明図である。
【符号の説明】
1 先行車両検出装置
2 発信部
3 受信部
4 タイミング発生部
5 A/D変換器
6 信号処理部(道路形状推定手段)
7 メモリ
8 信号処理出力部
9 外部インターフェース
10 自車両
11 先行車両
12a,12b 先行車両

Claims (4)

  1. 自車両前方に向けて、照射範囲が相違する複数の波動を送信すると共に、前方物体によって反射した前記波動を受信し、この波動の送受信に基づいて先行車両を検出する先行車両検出装置において、
    前記受信した波動に基づいて、自車両前方の道路形状を推定する道路形状推定手段と、
    前記照射範囲内で、且つ自車両が走行する車線内であって、自車線上の先行車両を検出する領域を設定する領域設定手段と、
    を備え、
    前記領域設定手段によって設定される先行車両検出領域は、前記道路形状推定手段によって推定された道路形状に基づいて、設定されることを特徴とする先行車両検出装置。
  2. 自車両前方に向けて、自車両の中心線を第1中心線とする第1の照射範囲へ第1の波動を送信し、前記第1中心線から所定角度右方向へ傾いた中心線を第2中心線とする第2の照射範囲へ第2の波動を送信し、前記第1中心線から所定角度左方向へ傾いた中心線を第3中心線とする第3の照射範囲へ第3の波動を送信し、この第1乃至第3の波動が前方物体によって反射した波動を受信し、この波動の送受信に基づいて、先行車両を検出する先行車両検出装置において、
    前記第1の波動と第2の波動に基づいて前方停止物体を検出した場合、あるいは前記第1の波動と第3の波動に基づいて前方停止物体を検出した場合に、自車両前方の道路形状がカーブ路であると推定する道路形状推定手段と、
    前記照射範囲内で、且つ自車両が走行する車線内であって、自車線上の先行車両を検出する領域を設定する領域設定手段と、
    を備え、
    前記領域設定手段によって設定される先行車両検出領域は、前記道路形状推定手段によって推定されたカーブ路に基づいて、設定されることを特徴とする先行車両検出装置。
  3. 請求項2記載の先行車両検出装置において、
    前記道路形状推定手段は、
    前記第1の波動と第2の波動とに基づいて前方停止物体を検出した場合には自車両前方の道路形状が左カーブ路であると推定し、
    前記第1の波動と第3の波動とに基づいて前方停止物体を検出した場合には、自車両前方の道路形状が右カーブ路であると推定する
    ことを特徴とする先行車両検出装置。
  4. 請求項3記載の先行車両検出装置において、
    前記道路形状推定手段は、
    前記第1の波動に基づく前方停止物体までの距離より、前記第2の波動に基づく前方停止物体までの距離が小さい場合に、自車両前方の道路形状が左カーブ路であると推定し、
    前記第1の波動に基づく前方停止物体までの距離より、前記第3の波動に基づく前方停止物体までの距離が小さい場合に、自車両前方の道路形状が右カーブ路であると推定する
    ことを特徴とする先行車両検出装置。
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