JP3786803B2 - 制御型磁気軸受装置及び磁気軸受の機種判定方法 - Google Patents
制御型磁気軸受装置及び磁気軸受の機種判定方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3786803B2 JP3786803B2 JP20047599A JP20047599A JP3786803B2 JP 3786803 B2 JP3786803 B2 JP 3786803B2 JP 20047599 A JP20047599 A JP 20047599A JP 20047599 A JP20047599 A JP 20047599A JP 3786803 B2 JP3786803 B2 JP 3786803B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- magnetic bearing
- movement
- rotating body
- amount
- model
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C32/00—Bearings not otherwise provided for
- F16C32/04—Bearings not otherwise provided for using magnetic or electric supporting means
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C32/00—Bearings not otherwise provided for
- F16C32/04—Bearings not otherwise provided for using magnetic or electric supporting means
- F16C32/0406—Magnetic bearings
- F16C32/044—Active magnetic bearings
- F16C32/0442—Active magnetic bearings with devices affected by abnormal, undesired or non-standard conditions such as shock-load, power outage, start-up or touchdown
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C32/00—Bearings not otherwise provided for
- F16C32/04—Bearings not otherwise provided for using magnetic or electric supporting means
- F16C32/0406—Magnetic bearings
- F16C32/044—Active magnetic bearings
- F16C32/0444—Details of devices to control the actuation of the electromagnets
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C2231/00—Running-in; Initial operation
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C32/00—Bearings not otherwise provided for
- F16C32/04—Bearings not otherwise provided for using magnetic or electric supporting means
- F16C32/0406—Magnetic bearings
- F16C32/044—Active magnetic bearings
- F16C32/0474—Active magnetic bearings for rotary movement
- F16C32/0489—Active magnetic bearings for rotary movement with active support of five degrees of freedom, e.g. two radial magnetic bearings combined with an axial bearing
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Electromagnetism (AREA)
- Magnetic Bearings And Hydrostatic Bearings (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、制御型磁気軸受装置及び磁気軸受の機種判定方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
制御型磁気軸受装置は、回転体や磁気軸受を備えた機械本体と、この機械本体を制御する制御装置とから構成されている。機械本体は複数の機種があり、機種によって制御パラメータも異なる。従って、従来、機械本体の機種毎に、対応する制御装置を用意する必要があった。
しかし、このように機械本体の機種毎に対応する制御装置を要するには、少量多品種の制御装置を製造しなければならず、不便である上に、量産によるコストダウンもできない。
【0003】
上記のような従来の問題点に鑑み、本発明は、制御装置が複数機種の機械本体に適用できる制御型磁気軸受装置を提供することを目的とする。また、制御装置を複数機種の機械本体に適用させるための機種判定方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、磁気軸受によって支持される回転体の位置を検出してその位置制御を行う制御型磁気軸受装置において、静止状態の前記回転体を所定方向に移動させ、移動限界位置までの移動量を求める手段と、前記移動量に基づいて磁気軸受の機種を判定し、制御パラメータを設定する手段とを備えたものである(請求項1)。
このように構成された制御型磁気軸受装置では、静止状態の回転体を移動限界位置まで移動させることによりその移動量が求められ、この移動量が機種によって異なることに基づいて、機種判定が行われ、制御パラメータが設定される。
【0005】
また、本発明は、磁気軸受によって支持される回転体の位置を検出してその位置制御を行う制御型磁気軸受装置において、静止状態の前記回転体を複数の方向に移動させ、移動限界位置までの移動量を求める手段と、前記移動量に基づいて平均的移動量を求める手段と、前記平均的移動量に基づいて磁気軸受の機種を判定し、制御パラメータを設定する手段とを備えたものであってもよい(請求項2)。
このように構成された制御型磁気軸受装置では、静止状態の回転体を複数方向の移動限界位置まで移動させるときの移動量の平均的移動量が求められ、この平均的移動量が機種によって異なることに基づいて、機種判定が行われ、制御パラメータが設定される。
【0006】
また、本発明の磁気軸受の機種判定方法は、磁気軸受によって支持される回転体を静止位置からラジアル方向の第1軸の一方向側に移動させ、移動限界位置までの移動量を求め、次に、前記回転体をラジアル方向の第2軸の一方向側に移動させ、移動限界位置までの移動量を求め、次に、前記回転体をラジアル方向の第1軸の他方向側に移動させ、移動限界位置までの移動量を求め、次に、前記回転体をラジアル方向の第2軸の他方向側に移動させ、移動限界位置までの移動量を求め、前記各移動量に基づいて平均的移動量を演算し、前記平均的移動量に基づいて磁気軸受の機種を判定し、制御パラメータを設定するものである(請求項3)。
このような磁気軸受の機種判定方法では、静止状態の回転体を順に各方向への移動限界位置まで移動させたときの移動量から平均的移動量が求められ、この平均的移動量が機種によって異なることに基づいて、機種判定が行われ、制御パラメータが設定される。
【0007】
【発明の実施の形態】
図4は、本発明の一実施形態による制御型磁気軸受装置の機械本体1を示す縦断面図であり、図5はその横断面図である。
この機械本体1は、円筒状のケーシング2の内側で、鉛直軸状の回転体3が回転する縦型のものである。以下の説明において、回転体3の軸方向をZ方向、Z方向と直交する図示の方向をX方向及びY方向とする。
横械本体1は、上記ケーシング2及び回転体3の他、アキシャル磁気軸受4、ラジアル磁気軸受5、アキシャル変位センサ6、ラジアル変位センサ7、モータ8、及び保護軸受9を備えている。
【0008】
アキシャル磁気軸受4は、回転体3のフランジ部3aを挟んで上下に配置され、回転体3を軸方向に非接触支持する。ラジアル磁気軸受5は、Z軸上の2箇所においてそれぞれ、回転体3の周囲に90度間隔で4個配置されている。また、ラジアル変位センサ7は、ラジアル磁気軸受5と周方向における同じ位置に、かつ、Z方向上で近接して、4個2組で配置されている。アキシャル変位センサ6は、回転体3の軸方向端部3bに対向して配置されている。モータ8は、ケーシング2の内壁に取り付けられ、回転体3を高速回転させる。保護軸受9は一対設けられ、回転体3の軸方向および径方向の可動範囲を規制して、回転体3を磁気的に非接触支持できなくなったときなどに、回転体3を接触支持する。保護軸受9と回転体3とのラジアル方向の隙間及びアキシャル方向の隙間は、機械本体1の機種によって決まる所定の値である。
【0009】
図6は、上記のように構成された機械本体1と、これと共に制御型磁気軸受装置を構成する制御装置11との接続を示すブロック回路図である。
制御装置11は、センサ回路12、磁気軸受駆動回路13、インバータ14、DSPボード15及びシリアル通信ボード21を備えている。DSPボード15には、ディジタル信号処理装置としてのDSP16と、これに接続されたROM17、不揮発性記憶装置としてのフラッシュメモリ18、A/D変換器19及びD/A変換器20が設けられている。
制御装置11とは離れた場所に設置されるパーソナルコンピュータ22は、制御装置11のシリアル通信ボード21に接続されている。
【0010】
アキシャル変位センサ6及びラジアル変位センサ7からの出力信号は、センサ回路12及びA/D変換器19を介してDSP16に入力される。一方、DSP16は、D/A変換器20及び磁気軸受駆動回路13を介して、アキシャル磁気軸受4及びラジアル磁気軸受5を制御し、これによって回転体3を位置制御しながら非接触支持する。また、DSP16は、インバータ14を介してモータ8の回転を制御する。
ROM17には、DSP16における処理プログラムなどが格納されている。また、フラッシュメモリ18には、複数種類の機械本体1に対応した複数組の制御パラメータ、複数種類の機械本体1に対応した移動スパン平均値S(詳細後述)、及び、後述するバイアス電流値Io等のデータが格納されている。なお、これらのデータは、パーソナルコンピュータ22から書き換えることもできる。
【0011】
図7は、制御装置11の構成のうち、ラジアル方向の位置制御に関する部分のみを示したブロック図である。図示している一対のラジアル変位センサ7は、例えば、回転体3を挟んでX軸方向で対向配置されているものであるとする。これらのラジアル変位センサ7の出力は、センサ回路12に入力され、ここで、一方の出力から他方の出力を減算する処理が行われる。センサ回路12の出力はA/D変換されて、変位信号ΔXとなる。これは、X軸方向における回転体3の目標位置に対する変位を表す。DSP16は、変位信号ΔXに基づいて、2つの励磁電流信号(Io+Ic)及び(Io−Ic)を出力する。ここで、Ioはバイアス電流値であり、IcはΔXの符号及び大きさに応じた制御電流値である。励磁電流信号(Io+Ic)及び(Io−Ic)はそれぞれ、D/A変換された後、磁気軸受駆動回路13内の増幅器13aで増幅されて、回転体3を挟んでX軸上で対向している一対のラジアル磁気軸受5に供給される。この結果、変位信号ΔXに応じて、変位を0にする方向に電磁力が調整され、回転体3はX軸方向の目標位置に支持される。
Y軸方向においても同様の位置制御が行われる。
【0012】
一方、図8は、制御装置11の構成のうち、アキシャル方向の位置制御に関する部分のみを示したブロック図である。アキシャル変位センサ6の出力はセンサ回路12に入力される。センサ回路12は、アキシアル変位センサ6の出力信号より、回転体3のZ軸方向の目標位置に対する変位を求める。この変位はA/D変換されて変位信号ΔZになり、DSP16に入力される。DSP16は、変位信号ΔZに基づいて、2つの励磁電流信号(Io+Ic)及び(Io−Ic)を出力する。ここで、Ioはバイアス電流値であり、IcはΔZの符号及び大きさに応じた制御電流値である。励磁電流信号(Io+Ic)及び(Io−Ic)はそれぞれ、D/A変換された後、磁気軸受駆動回路13内の増幅器13aで増幅されて、回転体3のフランジ部3aの上下に配置されているアキシャル磁気軸受4に供給される。この結果、変位信号ΔZに応じて、変位を0にする方向に電磁力が調整され、回転体3はZ軸方向の目標位置に支持される。
【0013】
上記のように構成された制御型磁気軸受装置は、回転体3の回転制御及び位置制御を行う手段を構成する他、始動時においては、DSP16を中心とした位置制御機能に基づいて、静止状態の回転体3を所定方向に移動させ、移動限界位置までの移動量を求める手段と、その移動量に基づいて磁気軸受(機械本体1)の機種を判定し、制御パラメータを設定する手段とを構成している。以下、この機種判定動作について詳細に説明する。
【0014】
上記の制御型磁気軸受装置において、制御装置11の電源が投入されていないときは、アキシャル磁気軸受4及びラジアル磁気軸受5並びにモータ8は駆動されていない。従って、回転体3は保護軸受9により接触支持されて、停止している。制御装置11の電源が投入されると、DSP16により、図1に示すフローチャートに従って、横械本体1の識別が行われる。本例では機械本体1の種類は、A機種、B機種及びC機種の3種類とする。これらの機種ごとに、回転体3と保護軸受9との隙間の寸法が異なっている。
まず、ステップS1において、DSP16は、移動限界位置までの移動量測定を行う。具体的には、まず、フラッシュメモリ18から仮の制御パラメータを読んでアキシャル磁気軸受4を駆動する。これにより、回転体3はZ軸上の仮の目標位置に浮上する。この状態において、回転体3は保護軸受9の内径円の範囲内でラジアル方向に移動が可能である。
【0015】
図2は、保護軸受9の内径円Cと、それに内接する範囲で移動可能な回転体3との位置関係を平面的に示した図である。まず初期状態として、(a)に示すように、回転体3が内接円Cと同心に位置しているとする。DSP16は、この状態において、+Y及び−Yの方向に配置されているラジアル変位センサ7の出力に基づく変位信号ΔY0(=0)を記憶する。次に、DSP16は、+Yの方向にあるラジアル磁気軸受5にのみ所定の励磁電流を供給して回転体3を+Y方向に吸引する。これにより、回転体3は保護軸受9(内径円C)の+Y側に内接する((b)の状態)。この状態においてDSP16は、+Y及び−Yの方向に配置されているラジアル変位センサ7の出力に基づく変位信号ΔY1を読む。DSP16は、この変位信号ΔY1と、先に記憶した変位信号ΔY0との差(ΔY1−ΔY0)を算出するとともに、予めインプットされた変位信号と実際の変位との対応関係に基づいて、(a)から(b)への回転体3の+Y方向への移動量YLp(符号は正)を求め、記憶する。また、DSP16は、+X及び−Xの方向に配置されているラジアル変位センサ7の出力に基づく変位信号ΔX0(=0)を記憶する。
【0016】
次に、DSP16は、+Xの方向にあるラジアル磁気軸受5にのみ所定の励磁電流を供給して回転体3を+X方向に吸引する。これにより、回転体3は保護軸受9(内径円C)の+X側に内接する((c)の状態)。この状態においてDSP16は、+X及び−Xの方向に配置されているラジアル変位センサ7の出力に基づく変位信号ΔX1を読む。DSP16は、この変位信号ΔX1と、先に記憶した変位信号ΔX0との差(ΔX1−ΔX0)を算出するとともに、これに基づいて、(b)から(c)への回転体3の+X方向への移動量XLp(符号は正)を求め、記憶する。
【0017】
次に、DSP16は、−Yの方向にあるラジアル磁気軸受5にのみ所定の励磁電流を供給して回転体3を−Y方向に吸引する。これにより、回転体3は保護軸受9(内径円C)の−Y側に内接する((d)の状態)。この状態においてDSP16は、+Y及び−Yの方向に配置されているラジアル変位センサ7の出力に基づく変位信号ΔY2を読む。DSP16は、この変位信号ΔY2と、先に記憶した変位信号ΔY0との差(ΔY2−ΔY0)を算出するとともに、これに基づいて、(a)から(d)への回転体3の−Y方向への移動量YLn(符号は負)を求め、記憶する。
【0018】
次に、DSP16は、−Xの方向にあるラジアル磁気軸受5にのみ所定の励磁電流を供給して回転体3を−X方向に吸引する。これにより、回転体3は保護軸受9(内径円C)の−X側に内接する((e)の状態)。この状態においてDSP16は、+X及び−Xの方向に配置されているラジアル変位センサ7の出力に基づく変位信号ΔX2を読む。DSP16は、この変位信号ΔX2と、先に記憶した変位信号ΔX0との差(ΔX2−ΔX0)を算出するとともに、これに基づいて(b)から(e)への回転体3の−X方向への移動量XLn(符号は負)を求め、記憶する。
【0019】
上記のようにして、(a)の状態から回転体3を保護軸受9に内接させながら(b)、(c)、(d)及び(e)の順に移動させた場合の回転体3の中心位置P0、P1、P2、P3及びP4をプロットしたものが図3の(a)である。また、前述の移動量YLp、XLp、YLn及びXLnは、図3に示す各寸法である。
なお、回転体3の初期の中心位置P0は、図3の(b)に示すように、P1〜P4の中心にあるとは限らない。この場合、図示のYLp及びYLnは、P0における変位信号ΔY0を基準に読みとられるため不均一になる。但しこの場合でも、+Y方向にあるラジアル磁気軸受5に吸引されると、回転体3の中心はP1の位置に移動する。従って、XLp及びXLnに関しては、(a)の場合と同様である。
【0020】
こうして求めた移動量YLp、XLp、YLn及びXLnを基に、DSP16は、移動スパン平均値Sの演算を行う(ステップS2)。具体的には、まず、Y及びXの両方向における移動スパンYs及びXsを、
Ys=YLp−YLn
Xs=XLp−XLn
により求める。次に、移動スパン平均値Sを、
S=(Ys+Xs)/2 ...(1)
により求める。このようにX、Y両方向の平均でSを求めることにより、後述する機種判定の信頼性を高めることができる。
【0021】
続いてDSP16は、移動スパン平均値Sが、
S1min≦S≦S1max ...(2)
を満たすか否かを判断する(ステップS3)。ここで、S1min及びS1maxは、A機種の機械本体1における保護軸受9と回転体3とのラジアル方向への隙間の最小値及び最大値である。機械本体1がA機種であれば、上記(2)式の判断はイエスとなる。従って、DSP16はステップS7に進み、フラッシュメモリ18からA機種用の制御パラメータを読み込み、この制御パラメータに基づいて、アキシャル磁気軸受4及びラジアル磁気軸受5に対して支持の目標値を設定する。
【0022】
機械本体1がA機種でなければ、上記(2)式の判断はノーとなる。従って、DSP16はステップS4に進み、移動スパン平均値Sが、
S2min≦S≦S2max ...(3)
を満たすか否かを判断する。ここで、S2min及びS2maxは、B機種の機械本体1における保護軸受9と回転体3とのラジアル方向への隙間の最小値及び最大値である(但し、S1max<S2min)。機械本体1がB機種であれば、上記(3)式の判断はイエスとなる。従って、DSP16はステップS8に進み、フラッシュメモリ18からB機種用の制御パラメータを読み込み、この制御パラメータに基づいて、アキシャル磁気軸受4及びラジアル磁気軸受5に対して支持の目標値を設定する。
【0023】
機械本体1がB機種でなければ、上記(3)式の判断はノーとなる。従って、DSP16はステップS5に進み、移動スパン平均値Sが、
S3min≦S≦S3max ...(4)
を満たすか否かを判断する。ここで、S3min及びS3maxは、C機種の機械本体1における保護軸受9と回転体3とのラジアル方向への隙間の最小値及び最大値である(但し、S2max<S3min)。機械本体1がC機種であれば、上記(4)式の判断はイエスとなる。従って、DSP16はステップS9に進み、フラッシュメモリ18からC機種用の制御パラメータを読み込み、この制御パラメータに基づいて、アキシャル磁気軸受4及びラジアル磁気軸受5に対して支持の目標値を設定する。
【0024】
機械本体1がC機種でなければ、上記(4)式の判断はノーとなる。この結果、機械本体1はA機種、B機種、C機種のいずれでもないことになり、機種判別ができない。従って、DSP16はステップS6に進み、異常表示を行う。
こうして、機械本体1の機種を移動スパン平均値Sから判断し、自動的に該当機種用の制御パラメータに設定して、迅速に磁気浮上状態に移行することができる。従って、共通の制御装置11により、複数種類の機械本体1に対して適切な制御パラメータを自動的に設定して、回転体3の位置制御を行うことができる。これにより、制御装置11を汎用化することができ、制御装置11の量産効果によりコストダウンを図ることができる。なお、自動的な判断ができない場合にのみ異常表示が行われ、人の判断にて制御パラメータの設定が行われる。
【0025】
なお、上記実施形態におけるフローチャート(図1)は、3機種から選択する処理を示したが、さらに多機種について判断し、自動的に制御パラメータを設定することも可能である。
また、上記実施形態では、移動量YLp、XLp、YLn及びXLnを基に機種判定を行ったが、Y方向又はX方向のみの移動量に基づいて機種判定を行うことも可能である。
また、上記実施形態では、移動量YLp、XLp、YLn及びXLnを求める前にアキシャル磁気軸受軸受4を励磁して軸方向には仮の磁気浮上の状態としたが、回転体3が保護軸受9に接触した状態でもラジアル方向に吸引することが可能であれば、軸方向に浮上させなくても良い。
また、上記実施形態では、ラジアル方向の移動限界までの移動量に基づいて機種判定を行ったが、アキシャル方向の移動限界までの移動量に基づいて機種判定を行うことも可能である。この場合は、静止状態の回転体3を、その軸方向端部3bが保護軸受9に当たるまで浮上させることにより、アキシャル変位センサ6の変位信号ΔZの変化量からその移動量を求め、これに基づいて機種判定が行われる。
【0026】
【発明の効果】
以上のように構成された本発明は以下の効果を奏する。
請求項1の制御型磁気軸受装置によれば、静止状態の回転体を移動限界位置まで移動させることにより求めた移動量に基づいて、機種判定が行われ、制御パラメータが設定されるので、共通の制御装置を複数機種の機械本体に適用することができる。
【0027】
請求項2の制御型磁気軸受装置によれば、静止状態の回転体を複数方向の移動限界位置まで移動させることにより求めた移動量の平均的移動量に基づいて、機種判定が行われ、制御パラメータが設定されるので、共通の制御装置を複数機種の機械本体に適用することができる。また、平均的移動量に基づいていることで、機種判定の信頼性も高い。
【0028】
請求項3の磁気軸受の機種判定方法によれば、静止状態の回転体を順に各方向への移動限界位置まで移動させることにより求めた移動量の平均的移動量に基づいて、機種判定が行われ、制御パラメータが設定されるので、共通の制御装置を複数機種の機械本体に適用することができる。また、平均的移動量に基づいていることで、機種判定の信頼性も高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による制御型磁気軸受装置における機種判定のフローチャートである。
【図2】保護軸受の内径円と、それに内接する範囲で移動可能な回転体との位置関係を平面的に示した図である。
【図3】回転体の移動限界位置まで順に移動させたときの回転体の中心位置と移動量とを示す図である。
【図4】上記制御型磁気軸受装置の機械本体を示す縦断面図である。
【図5】上記機械本体の横断面図である。
【図6】上記制御型磁気軸受装置のブロック回路図である。
【図7】上記制御型磁気軸受装置の構成のうち、ラジアル方向の位置制御に関する部分のみを示したブロック図である。
【図8】上記制御型磁気軸受装置の構成のうち、アキシャル方向の位置制御に関する部分のみを示したブロック図である。
【符号の説明】
1 機械本体
3 回転体
4 アキシャル磁気軸受
5 ラジアル磁気軸受
6 アキシャル変位センサ
7 ラジアル変位センサ
9 保護軸受
11 制御装置
16 DSP
18 フラッシュメモリ
Claims (3)
- 磁気軸受によって支持される回転体の位置を検出してその位置制御を行う制御型磁気軸受装置において、
静止状態の前記回転体を所定方向に移動させ、移動限界位置までの移動量を求める手段と、
前記移動量に基づいて磁気軸受の機種を判定し、制御パラメータを設定する手段と
を備えたことを特徴とする制御型磁気軸受装置。 - 磁気軸受によって支持される回転体の位置を検出してその位置制御を行う制御型磁気軸受装置において、
静止状態の前記回転体を複数の方向に移動させ、移動限界位置までの移動量を求める手段と、
前記移動量に基づいて平均的移動量を求める手段と、
前記平均的移動量に基づいて磁気軸受の機種を判定し、制御パラメータを設定する手段と
を備えたことを特徴とする制御型磁気軸受装置。 - 磁気軸受によって支持される回転体を静止位置からラジアル方向の第1軸の一方向側に移動させ、移動限界位置までの移動量を求め、
次に、前記回転体をラジアル方向の第2軸の一方向側に移動させ、移動限界位置までの移動量を求め、
次に、前記回転体をラジアル方向の第1軸の他方向側に移動させ、移動限界位置までの移動量を求め、
次に、前記回転体をラジアル方向の第2軸の他方向側に移動させ、移動限界位置までの移動量を求め、
前記各移動量に基づいて平均的移動量を演算し、
前記平均的移動量に基づいて磁気軸受の機種を判定し、制御パラメータを設定する
ことを特徴とする磁気軸受の機種判定方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20047599A JP3786803B2 (ja) | 1999-07-14 | 1999-07-14 | 制御型磁気軸受装置及び磁気軸受の機種判定方法 |
DE10082308T DE10082308B4 (de) | 1999-07-14 | 2000-07-14 | Steuerbare Magnetlagevorrichtung und Verfahren zum Bestimmen eines Maschinentyps eines Magnetlagers |
KR1020017002999A KR100567629B1 (ko) | 1999-07-14 | 2000-07-14 | 제어형 자기 베어링 장치 및 자기 베어링의 기종 판정방법 |
PCT/JP2000/004781 WO2001006139A1 (en) | 1999-07-14 | 2000-07-14 | Control type magnetic bearing device and method of judging type of magnetic bearing |
US09/786,321 US6787955B1 (en) | 1999-07-14 | 2000-07-14 | Controllable magnetic bearing apparatus and method for determining a machine type of a magnetic bearing |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20047599A JP3786803B2 (ja) | 1999-07-14 | 1999-07-14 | 制御型磁気軸受装置及び磁気軸受の機種判定方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001027236A JP2001027236A (ja) | 2001-01-30 |
JP3786803B2 true JP3786803B2 (ja) | 2006-06-14 |
Family
ID=16424945
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20047599A Expired - Fee Related JP3786803B2 (ja) | 1999-07-14 | 1999-07-14 | 制御型磁気軸受装置及び磁気軸受の機種判定方法 |
Country Status (5)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6787955B1 (ja) |
JP (1) | JP3786803B2 (ja) |
KR (1) | KR100567629B1 (ja) |
DE (1) | DE10082308B4 (ja) |
WO (1) | WO2001006139A1 (ja) |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002349565A (ja) * | 2001-05-28 | 2002-12-04 | Koyo Seiko Co Ltd | 磁気軸受装置における回転体の目標浮上位置設定方法 |
JP4241223B2 (ja) * | 2002-08-30 | 2009-03-18 | 株式会社島津製作所 | 磁気軸受装置 |
US20050174087A1 (en) * | 2004-02-10 | 2005-08-11 | Koyo Seiko Co., Ltd. | Control magnetic bearing device |
JP2004132441A (ja) * | 2002-10-09 | 2004-04-30 | Ntn Corp | 磁気軸受装置、それを用いたエキシマレーザ用貫流ファン装置、磁気軸受のフィードバック制御をコンピュータに実行させるためのプログラム、および磁気軸受のフィードバック制御をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 |
US7679248B2 (en) * | 2005-09-28 | 2010-03-16 | Shimadzu Corporation | Magnetic bearing system |
DE102007028935B4 (de) * | 2007-06-22 | 2018-12-27 | Saurer Spinning Solutions Gmbh & Co. Kg | Verfahren und Vorrichtung zum Starten einer elektrischen Maschine mit einem magnetisch gelagerten Rotor |
KR101823716B1 (ko) | 2010-11-24 | 2018-03-14 | 에드워즈 가부시키가이샤 | 자기 베어링의 제어 장치와 상기 장치를 구비한 배기 펌프 |
JP5279890B2 (ja) * | 2011-12-29 | 2013-09-04 | 株式会社大阪真空機器製作所 | ラジアル方向制御器及び、それが適用された磁気軸受装置 |
CZ2013205A3 (cs) * | 2013-03-22 | 2014-10-22 | Rieter Cz S.R.O. | Zařízení pro snímání polohy otáčejícího se pracovního prostředku v aktivním magnetickém ložisku |
EP3511585B1 (de) * | 2018-01-15 | 2020-07-08 | Siemens Aktiengesellschaft | Verfahren zur überwachung einer magnetlagervorrichtung |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2700904B2 (ja) * | 1988-10-18 | 1998-01-21 | セイコー精機株式会社 | 磁気浮上体の制御装置 |
JPH0752397Y2 (ja) * | 1990-10-05 | 1995-11-29 | セイコー精機株式会社 | ターボ分子ポンプ |
JPH0752397A (ja) | 1993-07-22 | 1995-02-28 | Xerox Corp | インクジェット式印字ヘッド用保守キャップ及びワイパ |
JP3421903B2 (ja) * | 1996-07-16 | 2003-06-30 | 光洋精工株式会社 | 工作機械用磁気軸受スピンドル装置 |
JP3591158B2 (ja) | 1996-10-17 | 2004-11-17 | 株式会社島津製作所 | ターボ分子ポンプの電源装置 |
US6215218B1 (en) * | 1998-04-09 | 2001-04-10 | Koyo Seiko Co., Ltd. | Control magnetic bearing |
JP2001074049A (ja) * | 1999-09-07 | 2001-03-23 | Ebara Corp | 磁気軸受装置 |
-
1999
- 1999-07-14 JP JP20047599A patent/JP3786803B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2000
- 2000-07-14 US US09/786,321 patent/US6787955B1/en not_active Expired - Fee Related
- 2000-07-14 KR KR1020017002999A patent/KR100567629B1/ko not_active IP Right Cessation
- 2000-07-14 DE DE10082308T patent/DE10082308B4/de not_active Expired - Fee Related
- 2000-07-14 WO PCT/JP2000/004781 patent/WO2001006139A1/ja active Application Filing
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US6787955B1 (en) | 2004-09-07 |
KR100567629B1 (ko) | 2006-04-05 |
WO2001006139A1 (en) | 2001-01-25 |
KR20010086379A (ko) | 2001-09-10 |
DE10082308T1 (de) | 2001-08-30 |
JP2001027236A (ja) | 2001-01-30 |
DE10082308B4 (de) | 2007-09-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3790883B2 (ja) | 磁気軸受装置 | |
JP3786803B2 (ja) | 制御型磁気軸受装置及び磁気軸受の機種判定方法 | |
JP2700904B2 (ja) | 磁気浮上体の制御装置 | |
US5772564A (en) | Magnetic bearing spindle device for machine tools | |
KR100614997B1 (ko) | 자기 베어링 장치 및 자기 베어링 제어 장치 | |
JP3680226B2 (ja) | 磁気軸受装置 | |
JP2008196463A (ja) | 回転機械装置における回転機械本体の機種識別方法、回転機械装置 | |
EP1978269A2 (en) | Magnetic bearing device and magnetic bearing spindle device | |
JP2006022914A (ja) | 磁気軸受装置 | |
JP4353017B2 (ja) | 磁気軸受装置 | |
JP4797744B2 (ja) | 磁気軸受装置 | |
JP4293695B2 (ja) | 磁気軸受制御装置 | |
JP3845756B2 (ja) | 磁気軸受装置 | |
JP3738337B2 (ja) | 磁気軸受装置 | |
JP3785521B2 (ja) | 制御型磁気軸受装置 | |
JP2002349565A (ja) | 磁気軸受装置における回転体の目標浮上位置設定方法 | |
JP3785524B2 (ja) | 制御型磁気軸受装置 | |
JPH0648326Y2 (ja) | 変位・回転数検出装置 | |
US6440320B1 (en) | Substrate processing method and apparatus | |
JP3785523B2 (ja) | 制御型磁気軸受装置 | |
JP2003083330A (ja) | 磁気軸受装置 | |
JP2002081444A (ja) | 磁気軸受装置および磁気軸受装置のセンサ感度調整方法 | |
JP2002310153A (ja) | 磁気軸受を有する回転機 | |
JPH11303868A (ja) | 制御型磁気軸受装置 | |
JP3096821B2 (ja) | 制御型磁気軸受スピンドル |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040908 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060221 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060322 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090331 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100331 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110331 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120331 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |