JP3785647B2 - 多口誘導加熱調理器 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、複数の加熱コイルを備え、その複数の加熱コイルが同時に作動したとき、加熱コイルから発生する磁界の相互干渉により発生する相互の発振周波数差の干渉音が発生しないようにする多口誘導加熱調理器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、大出力の加熱コイルと、それを駆動するインバータとを複数組備えた多口誘導加熱調理器が多く提供されてきている。
【0003】
同一本体内に複数の加熱コイルを備える場合には、加熱コイルにインバータから供給される高周波電流の発振周波数が異なると、干渉音が発生する恐れがある。そのため、従来、たとえば特公昭61−13355号公報の第1図に開示されているように、複数の加熱コイルの周波数を周波数混合器に入力して周波数差を検出し、その周波数差が小さい場合には可変周波数出力制御が選択され、周波数差が大きい場合にはデューティ可変出力制御が選択される構成の多口誘導加熱調理器が提案されている。
【0004】
また、一定周波数で出力を連続可変できる2石式のインバータを搭載した誘導加熱も提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の特公昭61−13355号公報に示される構成では、加熱コイルに供給される電流の周波数を検知するために、変流器5,13と周波数混合器18とが必要となり、また周波数差の大小により可変周波数出力制御とデューティ出力制御とを切り換える制御回路が必要で、回路構成が複雑になるという問題があった。
【0006】
また、2石式の一定周波数出力可変インバータは、電位の異なるパワースイッチング素子を備え、それらのスイッチング損失が大きくなる傾向があるため、パワー部の部品点数が増加し、本体の小型化が困難となるという問題があった。
【0007】
本発明は上記課題を解決するもので、周波数可変機能を備えたインバータ回路を複数個備え、相互の加熱コイルから発生する干渉音が少なく、かつ小型の多口誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係わる発明は、第1の加熱コイルを第1の周波数で駆動する第1のインバータと、前記第1の周波数を制御する第1の周波数制御手段と、前記第1の周波数に関する周波数情報を出力する第1の周波数検知手段と、使用者の設定に対応して前記第1のインバータの出力を制御する第1の出力設定手段と、前記第1のインバータの動作状態に関する動作情報を出力する第1の動作状態検知手段と、第2の加熱コイルを第2の周波数で駆動する第2のインバータと、前記第2の周波数を制御する第2の周波数制御手段と、前記第2の周波数に関する周波数情報を出力する第2の周波数検知手段と、使用者の設定に対応して前記第2のインバータの出力を制御する第2の出力設定手段と、前記第2のインバータの動作状態に関する動作情報を出力する第2の動作状態検知手段と、前記第1および第2の周波数情報と前記第1および第2の動作情報とに基づいて前記第1および第2の出力設定手段の制御を補正する周波数補正手段とを備え、前記第1及び第2の動作状態検知手段は、前記各インバータ負荷の大小及び材質を判断し、前記各負荷の大小及び材質を示す前記動作情報を前記周波数補正手段に出力し、前記周波数補正手段は、前記第1のインバータの負荷を底径の小さな無負荷に近いホーロー鍋と判別する前記第1の動作状態検知手段からの動作情報と前記第2のインバータの負荷を底径の大きなホーロー鍋と判別する前記第2の動作状態検知手段からの動作情報とにより、前記第1と第2の周波数の差が所定レベルを越え干渉音が発生する恐れがあると判断したときは前記第1のインバータの出力を低減して周波数を上げ、前記第1と第2の周波数の差が所定レベルを越えていても前記第1のインバータの負荷を底径の小さな無負荷に近いホーロー鍋と判別する前記第1の動作状態検知手段からの動作情報と前記第2のインバータの負荷を底径の大きな非磁性ステンレス鍋と判別する前記第2の動作状態検知手段からの動作情報とにより干渉音の発生が少ないと判断したときは前記第1及び第2のインバータの出力をそのままとして出力を補正しないように、前記第1および第2の出力制御手段に指示して制御を補正する多口誘導加熱調理器であり、また、
請求項2に係わる発明は、動作状態検知手段が、インバータの現時点の入力電流値,出力レベル,および周波数を入力して負荷の大小を判定し、結果をディジタルデータにより動作情報として周波数補正手段に出力するようにした請求項1記載の多口誘導加熱調理器であり、また、
請求項3に係わる発明は、周波数識別信号発生手段を備え、周波数検知手段が検知した周波数を離散的なN段階に区分してディジタルデータにより周波数補正手段に出力するようにした請求項1ないし6のいずれかに記載の多口誘導加熱調理器であり、また、
請求項4に係わる発明は、表示装置を備え、周波数が補正されたときに表示するようにした請求項1ないし7のいずれかに記載の多口誘導加熱調理器であり、また、
請求項5に係わる発明は、表示装置を備え、補正された周波数、および補正に伴って出力レベルが所定値を越えたときに表示するようにした請求項1ないし4のいずれかに記載の多口誘導加熱調理器である。
【0009】
【作用】
請求項1に係わる発明において、動作状態検知手段が、インバータの負荷の大小をインバータ入力電流,インバータ出力,および周波数とにより判定し、周波数補正手段は、第1および第2の出力設定手段が制御設定した出力状態において、各インバータの負荷状態とそれぞれの周波数とに応じて、出力設定手段が設定している出力レベルを補正して周波数を変える。また、周波数補正手段は、第1のインバータの負荷を底径の小さな無負荷に近いホーロー鍋と判別する第1の動作状態検知手段からの動作情報と第2のインバータの負荷を底径の大きなホーロー鍋と判別する第2の動作状態検知手段からの動作情報とにより第1と第2の周波数の差が所定レベルを越えかつ干渉音が発生する恐れがあると判断したときには第1のインバータ出力を下げて周波数を変えるが、第1のインバータの負荷を底径の小さな無負荷に近いホーロー鍋と判別する第1の動作状態検知手段からの動作情報と第2のインバータの負荷を底径の大きな非磁性ステンレス鍋と判別する第2の動作状態検知手段からの動作情報とにより前記第1と第2の周波数の差が所定レベルを越えていても干渉音の発生が少ないと判断したときには第1及び第2の周波数を変えないように出力設定手段の制御を補正し、干渉音が発生する可能性がある負荷の組み合わせの場合には負荷の大小に応じて発振周波数を補正し、周波数差がある程度あっても干渉音の起こりにくい負荷の組み合わせの場合には周波数を変えず、また発振周波数差の許容量を増加させるような操作を可能として、調理上不都合ができるだけ起こらないようにきめ細かい補正を可能にする。
【0010】
請求項に係わる発明において、動作状態検知手段は、負荷の大小情報をディジタルデータで出力する。また、
請求項に係わる発明において、周波数識別信号発生手段は、周波数検知手段の周波数情報を離散化してディジタルデータで出力し、インバータの発振周波数がどの周波数領域にあるかに区分するとともに、ディジタルデータ化して、周波数制御手段と周波数補正手段との間の大きい電位差間をフォトトランジスタなどの絶縁型素子で伝送可能とし、また、高周波雑音による誤動作を防止する。また、
請求項に係わる発明において、表示装置は、周波数補正のあったときに表示して、使用者の意図設定したレベルから変動したことを認識させる。また、
請求項に係わる発明において、表示装置は、補正された周波数の補正量あるいは周波数補正時における出力抑制量の所定値超過を表示し、使用者が意図設定したレベルから変動しても所定レベル以下であれば表示しないようにして、使用者に無用な不安感を与えない。
【0011】
【実施例】
参考例1)
以下、発明の多口誘導加熱調理器の一参考例について図面を参照しながら説明する。
【0012】
図1は、2個の加熱コイルを備えた多口誘導加熱調理器の構成を示すブロック図である。図において、200Vの商用電源1には全波整流器2aが接続され、その直流出力端子には第2のインバータ3aが接続されており、第2のインバータ3aの最大消費電力は2kWに設定されている。第2のインバータ3aは第2の加熱コイル4aと第2のLC回路部5aと第2のトランジスタ6aとを備え、第2のLC回路部5aはチョークコイルとコンデンサからなるフィルタ回路や共振コンデンサなどで構成されている。
【0013】
第2のカレントトランス7aは入力電流を検知して第2の入力電流検知手段8aに検知電圧を出力する。第2の入力電流検知手段8aは第2のカレントトランス7aの検知電圧を入力して、第2の出力設定手段10aに検知電圧を出力する。第2の操作部9aはタクトスイッチを押すことにより使用者が命令を入力するもので、第2の出力設定手段10aにその命令に対応した信号を出力する。第2の電圧検知手段11aは第2のトランジスタ6aのコレクタ−エミッタ間電圧に比例した電圧を第2の周波数制御手段12aに出力する。
【0014】
第2の出力設定手段10aは第2の入力電流検知手段8aと第2の操作部9aの出力信号とを比較するとともに、第2の電圧検知手段11aの出力レベルを基準電圧と比較し、その比較結果に応じて第2の周波数制御手段12aに出力設定電圧を出力する。また、第2の出力識別手段16aは第2のインバータ3aが動作中か否かと、最大出力設定されているかどうかとを示す2桁の2値信号を周波数補正手段15に出力し、第1の出力識別手段16bも第1のインバータ3bが動作中か否かと、最大出力設定されているかどうかとを示す2桁の2値信号を周波数補正手段15に出力する。周波数補正手段15はそれらの信号の内容に応じて、第2のインバータ3aまたは第1のインバータ3bの出力制御を、周波数制御でするか、デューティ制御でするかを決定する。
【0015】
第2の周波数制御手段12aは第2の出力設定手段10aが出力する出力設定電圧レベルに応じて第2のトランジスタ6aの駆動時間を決定する。第2の周波数検知手段13aは第2の周波数制御手段12aの発振周波数を検知するもので、その検知結果を周波数識別信号発生手段14に出力する。周波数識別信号発生手段14は、あらかじめ64段階に区別された周波数範囲のテーブルを備え、第2の周波数検知手段13aの検知結果がその段階に区分された周波数範囲のいずれの段階に属するかを判別し、各段階に対応した信号を6ビットの信号で出力する。
【0016】
商用電源1には上記と異なる第1の加熱コイル4bを駆動する誘導加熱装置が接続されており、第1の全波整流器2b,第1の加熱コイル1bと第1のトランジスタ6bを含む第1のインバータ3b,第1のカレントトランス7b,第1の入力電流検知手段8b,第1の操作部9b,第1の出力設定手段10b,第1の電圧検知手段11b,第1の周波数制御手段12b,および第1の周波数検知手段13bが上述の誘導加熱装置の各回路ブロックに対応して構成され、同様の働きをする。
【0017】
周波数補正手段15は、また、周波数識別信号発生手段14が出力する周波数識別信号と第1の周波数検知手段13bの検知結果とを入力して比較し、周波数差が所定値以上であれば、第2の出力識別手段16aと第1の出力識別手段16bの出力情報に応じて、発振周波数の低いインバータの出力を低下させるように、第2の出力設定手段10aまたは第1の出力設定手段10bに信号を出力して、一方の側の発振周波数を高くする。
【0018】
上記構成の誘導加熱調理器についてその動作を説明する。使用者が第2の加熱コイル4aの上にホーロー鍋を載置し、第2の操作部9aの加熱キーを押すと、第2の出力設定手段10aがそれを検知して最大出力、すなわち2kWに対応した基準信号を第2の周波数制御手段12aに出力する。本参考例では、マイクロコンピュータがこれらを実行する。すなわち、前記の第2の操作部9aの加熱キーのオン状態の発生を検知し、内部の記憶部から対応するディジタルの基準信号を読み取る。
【0019】
第2の出力設定手段10aは比較部を備え、前記マイクロコンピュータにその比較機能が装備されており、前記の基準信号と第2の入力電流検知手段8aの検知出力をA/D変換したデータとを比較して、制御信号を出力ポートに出力する。第2の周波数制御手段12aにおいて、第2の出力設定手段10aを構成するマイクロコンピュータから出力された信号はアナログ信号に変換され、その信号を基にパルス幅制御が行われ、第2のトランジスタ6aのベースエミッタ間に駆動パルスが出力される。第2のトランジスタ6aの駆動信号のパルス幅に応じて第2の加熱コイル4aと第2のLC回路部5aの共振コンデンサに発生する高周波の共振電流が変化して高周波出力が変化する。この場合には前記基準信号が最大出力に対応しているのでパルス幅が前記ホーロー鍋負荷において最大となり、第2のインバータ3aの出力が最大、すなわち2kWとなって、発振周波数は約25kHzとなる。周波数識別信号発生手段14は20kHzから40kHzまでの周波数範囲を64分割し、発振周波数がそのいずれの範囲にあるかを示しているので、約0.3kHzきざみの段階でその発振周波数範囲を示すディジタル信号を出力する。また、第2の出力識別手段16aは第2のインバータ3aが最大出力設定で動作中であることを示す2桁の2値信号を周波数補正手段15に出力する。
【0020】
また、第1の加熱コイル4bの上にも上記と同様のホーロー鍋を載置し、第1の操作部9bの加熱キーを押すと、上記と同様に第1のインバータ3bの出力が最大となり、出力2kWで、発振周波数は約25kHzとなる。また、第1の出力識別手段16bは第1のインバータ3bが最大出力設定で動作中であることを示す2値信号を周波数補正手段15に出力する。
【0021】
つぎに、上記の状態のままで第2の操作部9aの入力キーを操作して、最小出力設定とすると、第2の出力識別手段16aは、第2のインバータ3aが最大出力設定以外の出力設定で動作することを示す2桁の2値信号を周波数補正手段15に出力する。周波数補正手段15は、すでに上記のように、第1の出力識別手段16bから第1のインバータ3bが最大出力設定で動作中であるという信号を入力しているので、第2のインバータ3aの発振周波数を最大出力設定に対応した値にしたままで、いわゆるデューティー制御により最小出力設定に対応したオン,オフ比率で第2のインバータ3aの出力制御を行う。このとき、第1のインバータ3bの動作が停止すると、第1の出力識別手段16bからの信号が停止に対応した信号に変わるので、周波数補正手段15は第1の出力設定手段10bに信号を送って出力制御をデューティー制御から周波数制御に切り替え、その結果、発振周波数は最小出力設定に対応して高くなり、約35kHzになって出力電力が約300Wとなる。
【0022】
つぎに、第2の加熱コイル4aの上にホーロー鍋を置いて最大出力設定で動作させ、同時に第1の加熱コイル4bの上に材質が非磁性のステンレスの鍋を置いて第1の操作部9bの入力キーを押して最大出力設定として動作させると、第1の電圧検知手段11bが動作して約1200Wの出力電力に抑制され、このときの発振周波数は約33kHzとなる。周波数補正手段15は、周波数識別信号発生手段14から第2のインバータ3aの発振周波数が約25kHzであることを示す信号を入力しており、第1のインバータ3bとの周波数差を演算し、この場合は周波数差が約8kHzとなるので、第2の出力設定手段10aに出力ダウン信号を送り、第2のインバータ3aの発振周波数が第1のインバータ3bの発振周波数より1kHz高い約34kHzになるように、第2のインバータ3aの発信周波数を高くする。このとき、第2のインバータ3aの出力電力は約800Wに抑制される。
【0023】
以上のように本参考例によれば、第2のインバータ3aの発振周波数を検知する第2の周波数検知手段13aの検知結果をもとに、第2のインバータ3aの発振周波数を離散的な64段階で示す周波数識別信号を出力する周波数識別信号発生手段14を備え、周波数補正手段15が、その周波数識別信号と、第1のインバータ3bの周波数を検知する第1の周波数検知手段13bからの信号を入力して、第2のインバータ3aと第1のインバータ3bの発振周波数差が1kHz以内となるよう発振周波数の低いインバータの周波数を上げるので、第2の加熱コイル4aと第1の加熱コイル4bとを同時に最大出力設定で動作させたとき、発振周波数がほぼ同じである場合、操作部での設定通りにインバータがデューティー制御で動作し、発振周波数が異なってその差が1kHz以上である場合、自動的に発振周波数の低い加熱コイルの発振周波数を上げて、その差が1kHz以内となるように加熱出力を調整するので、発振周波数差に起因する干渉音の発生を防止することができる。
【0024】
また、第2のインバータ3aの発振周波数を離散的な64段階で示す周波数識別信号を出力する周波数識別信号発生手段14を備えているので、6桁の2値信号で信号伝達可能となり、第2のインバータ3aの周波数範囲に関する情報を、電位の大きく異なる周波数補正手段15に伝達するのにフォトトランジスタなどの、オンオフによるディジタル的な絶縁信号伝達素子を使用することが可能となり、回路構成が簡素化されるとともに、雑音などの影響を受けて誤動作する恐れが少なくなり信頼性が向上する。
【0025】
また、第2の操作部9aから入力して設定される第2のインバータ3aの出力設定レベルが最大出力設定か否か、および第2のインバータ3aが動作中か否かを判別してオンオフ信号を出力する第2の出力識別手段16aの出力信号と、第1のインバータ3bの出力設定が最大出力設定か否か、および第1のインバータ3bが動作中か否かを判別する第1の出力識別手段16bの出力信号とにより、周波数補正手段15が周波数補正とするか、またはデューティー制御とするかを決定するので、第2のインバータ3aと第1のインバータ3bのいずれかひとつが最大出力設定以下の設定になった場合においても、自動的に周波数制御とデューティー制御を切り替えることにより、発振周波数の差を所定値以下にして干渉音の発生を防止することができる。また、出力設定手段10は2桁の2値信号により、ディジタル的に信号を周波数補正手段15に出力するので、信号伝達構成が簡素で雑音の影響を少なくすることができる。
【0026】
(実施例
以下、発明の実施例について図面を参照しながら説明する。図2は本実施例の構成を示すブロック図である。なお、図1に示した参考例1と同様の機能をもつ要素には、同一の番号を付している。本実施例が参考例1と異なる点を以下に述べる。
【0027】
まず、第2の動作状態検知手段20aと第1の動作状態検知手段20bとを備え、第2の動作状態検知手段20aは、第2の電圧検知手段11aの出力信号と第2の入力電流検知手段8aの出力信号と第2の周波数検知手段13aの出力信号とを入力し、周波数補正手段17に信号を出力する。また、第1の動作状態検知手段20bは、第1の電圧検知手段11bの出力信号と、第1の入力電流検知手段8bの出力信号と、第1の周波数検知手段13bの出力信号を入力して、周波数補正手段17に6桁の2値信号を出力する。
【0028】
また、第2の表示手段19aと第1の表示手段19bとを設け、第2の表示手段19aは第2の出力設定手段1aの出力信号によりLEDを点灯させ、第1の表示手段19bは第1の出力設定手段1bの出力信号によりLEDを点灯させる。
【0029】
上記構成の多口誘導加熱調理器について、その動作を説明する。第2の加熱コイル4aの上に底径が約20cmのホーロー鍋が載置され、第1の加熱コイル4bの上には底径が約8cmのホーロー鍋が載置され、第2の加熱コイル4aは第2の操作部9aの入力キーにより最大出力設定され、第1の加熱コイル4bも同じく第1の操作部9bの入力キーにより最大出力設定されたとする。
【0030】
第1のインバータ3bの負荷となる鍋の底径が小さいので、無負荷動作に近く、通常、第1の電圧検知手段11bが動作して出力を抑制し、出力電力は900Wに抑えられ、そのときの発振周波数は約21kHzとなる。第1の動作状態検知手段20bは、第1の入力電流検知手段8bから入力電流が小さいという情報と、第1の電圧検知手段11bの出力信号によりインバータに発生する電圧が高いという情報と、第1の周波数検知手段13bの出力信号により発振周波数が低いという情報とを入力して、無負荷に近い鍋であると判別し、1桁の2値信号の「1」を周波数補正手段17に送る。
【0031】
一方、第2のインバータ3aの負荷となる鍋底は径が大きく、発振周波数は約25kHzで、第2の動作状態検知手段20aは、第2の入力電流検知手段8aの出力信号と第2の電圧検知手段11aの出力信号とにより通常負荷であると判別し、1桁の2値信号の「0」を周波数補正手段17に出力する。
【0032】
周波数補正手段17は第2の動作状態検知手段20aから信号「0」を入力し、第1の動作状態検知手段20bから信号「1」を入力しているので、「」の信号を出力する第のインバータ3の発振周波数を約21kHzから約24kHzまで高くして、出力電力を約900Wから約750Wに低減するための信号を、第の出力設定手段18に出力する。このとき、第の出力設定手段18は第の表示手段19に信号を出力してLEDを点灯する。
【0033】
つぎに、上記の状態で第2の加熱コイル4aの上に置く鍋を、底径が約20cmの非磁性ステンレンス鍋とすると、第2の電圧検知手段11aが動作して出力を抑制し、出力電力は約1200Wに抑えられ、このときの発振周波数は約33kHzとなる。第2の動作状態検知手段20aは、第2の入力電流検知手段8aによる検知電流値が約6Aで、第2の電圧検知手段11aによるリミットがかかり、第2の周波数検知手段13aで検知する発振周波数が約33kHzという情報を基に、2値信号の「1」を周波数補正手段17に出力する。
【0034】
周波数補正手段17は第2の動作状態検知手段20aと第1の動作状態検知手段20bから入力する信号がともに「1」となるので、周波数の補正処理を実行しない。このとき、第2のインバータ3aと第1のインバータ3bの発振周波数差は約12kHzとなるが、実験によると干渉音はそれほど大きくなく、気にならない程度である。これは、鍋の材質による漏洩磁束の分布と強度の違いによるものである。
【0035】
以上のように、本実施例によれば第2のインバータ3aと第1のインバータ3bの動作状態をそれぞれ検知する第2の動作状態検知手段20aと第1の動作状態検知手段20bと、第2のインバータ3aの第2の周波数検知手段13aの検知結果と第1のインバータ3bの第1の周波数検知手段13bの検知結果に応じて、第2のインバータ3aの発振周波数または第1のインバータ3bの発振周波数を補正する周波数補正手段17を備え、周波数補正手段17は第2の動作状態検知手段20aの検知結果と第1の動作状態検知手段20bの検知結果とに応じて、第2のインバータ3aの発振周波数を補正するか、または第1のインバータ3bの発振周波数を補正するかを決定する構成とするので、発振周波数の差により干渉音が発生する恐れのある場合にはいずれか一方の出力電力を抑制して防止するとともに、負荷の材質によって発振周波数の差が所定レベルを越えていても干渉音の発生が少ない場合には、周波数差をなくすために出力を抑制することを避け、調理性能を制限するのを避けることが可能となる。
【0036】
なお、本実施例において第の表示手段19のLEDが点灯する場合を、周波数補正手段17が第のインバータ3の発振周波数の補正処理を実行したときとしたが、周波数補正手段17の第のインバータ3の発振周波数の補正量が所定レベル以上となった場合とすれば、わずかな補正量で表示して使用者に過度の不信感を与えるのを防止できる。また、補正量に応じて表示すればさらに使用者に親切な表示となる。
【0037】
【発明の効果】
以上のように本発明は、第1の周波数検知手段の検知結果と第2の周波数検知手段の検知結果に応じて第1のインバータの発振周波数または前記第2の発振周波数を補正する周波数補正手段が、第1の動作状態検知手段の検知結果と第2の動作状態検知手段の検知結果に応じて、第1のインバータの発振周波数を補正するかまたは前記第2のインバータの発振周波数を補正するかを決定するので、発振周波数の差により干渉音が発生する恐れのある場合には一方の出力電力を抑制して防止するとともに、負荷の材質によって発振周波数の差が所定レベルを越えていても干渉音の発生が少ない場合には、周波数差をなくすために出力を抑制することを避け、調理性能を制限するのを避けることが可能となるものである。
【0038】
また本発明は、周波数補正手段により発振周波数が補正された場合に表示する表示装置を設けたので、複数の加熱コイルを駆動したときに、周波数補正手段により自動的にいずれかの加熱コイルを駆動するインバータの出力電力が抑制された場合に、使用者が気付かずに故障したと勘違いするのを防止することができるものである。
【0039】
また本発明は、周波数補正手段により補正された発振周波数の補正量あるいはそれに伴う出力レベルの抑制量が所定値を越えた場合に表示する表示装置を設けたので、複数の加熱コイルを駆動したときに、周波数補正手段により自動的にいずれかの加熱コイルを駆動するインバータの出力電力が大幅に抑制された場合に、使用者が気付かずに故障したと勘違いするのを防止できるとともに、周波数補正手段による出力電力の抑制量がわずかであれば表示せず、むやみに使用者に警告を与えて過度の不安感を与えるのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例1の多口誘導加熱調理器の構成を示すブロック図
【図2】 本発明の実施例の多口誘導加熱調理器の構成を示すブロック図
【符号の説明】
3a 第2のインバータ
3b 第1のインバータ
4a 第2の加熱コイル
4b 第1の加熱コイル
10a 第2の出力設定手段
10b 第1の出力設定手段
12a 第2の周波数制御手段
12b 第1の周波数制御手段
13a 第2の周波数検知手段
13b 第1の周波数検知手段
14 周波数識別信号発生手段
15 周波数補正手段
16a 第2の出力識別手段
16b 第1の出力識別手段
17 周波数補正手段
19a 第2の表示手段
19b 第1の表示手段
20a 第2の動作状態検知手段
20b 第1の動作状態検知手段

Claims (5)

  1. 第1の加熱コイルを第1の周波数で駆動する第1のインバータと、前記第1の周波数を制御する第1の周波数制御手段と、前記第1の周波数に関する周波数情報を出力する第1の周波数検知手段と、使用者の設定に対応して前記第1のインバータの出力を制御する第1の出力設定手段と、前記第1のインバータの動作状態に関する動作情報を出力する第1の動作状態検知手段と、第2の加熱コイルを第2の周波数で駆動する第2のインバータと、前記第2の周波数を制御する第2の周波数制御手段と、前記第2の周波数に関する周波数情報を出力する第2の周波数検知手段と、使用者の設定に対応して前記第2のインバータの出力を制御する第2の出力設定手段と、前記第2のインバータの動作状態に関する動作情報を出力する第2の動作状態検知手段と、前記第1および第2の周波数情報と前記第1および第2の動作情報とに基づいて前記第1および第2の出力設定手段の制御を補正する周波数補正手段とを備え、前記第1及び第2の動作状態検知手段は、前記各インバータ負荷の大小及び材質を判断し、前記各負荷の大小及び材質を示す前記動作情報を前記周波数補正手段に出力し、前記周波数補正手段は、前記第1のインバータの負荷を底径の小さな無負荷に近いホーロー鍋と判別する前記第1の動作状態検知手段からの動作情報と前記第2のインバータの負荷を底径の大きなホーロー鍋と判別する前記第2の動作状態検知手段からの動作情報とにより、前記第1と第2の周波数の差が所定レベルを越えかつ干渉音が発生する恐れがあると判断したときは前記第1のインバータの出力を低減して周波数を上げ、前記第1のインバータの負荷を底径の小さな無負荷に近いホーロー鍋と判別する前記第1の動作状態検知手段からの動作情報と前記第2のインバータの負荷を底径の大きな非磁性ステンレス鍋と判別する前記第2の動作状態検知手段からの動作情報とにより前記第1と第2の周波数の差が所定レベルを越えていても干渉音の発生が少ないと判断したときは前記第1及び第2のインバータの出力をそのままとして出力を補正しないように、前記第1および第2の出力制御手段に指示して制御を補正する多口誘導加熱調理器。
  2. 動作状態検知手段が、インバータの現時点の入力電流値,出力レベル,および周波数を入力して負荷の大小を判定し、結果をディジタルデータにより動作情報として周波数補正手段に出力するようにした請求項1記載の多口誘導加熱調理器。
  3. 周波数識別信号発生手段を備え、周波数検知手段が検知した周波数を離散的なN段階に区分してディジタルデータにより周波数補正手段に出力するようにした請求項1または2に記載の多口誘導加熱調理器。
  4. 表示装置を備え、周波数が補正されたときに表示するようにした請求項1ないし3のいずれかに記載の多口誘導加熱調理器。
  5. 表示装置を備え、周波数補正手段による周波数の補正量あるいは前記周波数の補正に伴う出力レベルの抑制量が所定値を越えたときに表示するようにした請求項1ないし4のいずれかに記載の多口誘導加熱調理器。
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