JP3781649B2 - 自動工具交換装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マシニングセンタ等の工作機械の自動工具交換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、立形や横形のマシニングセンタにおいて、工具マガジンを機械側面に配置したものがある。例えば、特許第3042597号に記載された立形マシニングセンタでは、無端チェーンに連結された複数の工具ポットを介して水平方向に工具を収納し、チェーンを回動させることにより任意の工具を工具受渡位置に割り出す工具マガジンを機械側面に配置して、工具マガジンに収納する工具本数の増大化、工具マガジンの省スペース化、工具マガジンへの工具収納の容易化を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
然しながら、上記の特許掲載公報に開示された立形マシニングセンタでは、工具マガジンと工具交換装置との間に工具転送装置を配置しなければならず、構造が複雑になると共に機械の設置面積が大きくなる問題がある。また他の立形、横形マシニングセンタにおいても、何らかの工具転送装置を設けて構造の複雑化、設置面積の増大化を招いている。
【0004】
本発明はこうした従来技術の問題を解決することを技術課題としており、工具交換装置の小型化および構成の簡素化を図った自動工具交換装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明によれば、立形の主軸を有した工作機械の主軸と工具マガジンとの間で工具交換を行う自動工具交換装置において、工具を下向き姿勢で把持、収納する複数のグリッパを水平面内で割出可能に設けた工具マガジンと、両端に配設された工具把持部を有し、前記工具マガジンに隣接し工具マガジンとの間で工具の授受を行う退避位置と、前記主軸に装着された工具との工具交換を行う交換位置との間で揺動する工具交換アームと、先端部に前記工具交換アームが回転自在に設けられ、前記工具交換アームの退避位置と交換位置との間で前記工具交換アームを揺動移動させる揺動腕と、前記工具交換アームが退避位置にあるとき、工具のシャンク部に嵌合可能な嵌合部を水平方向及び上下方向に移動させて工具を把持し、前記工具交換アームの工具把持部と前記工具マガジンのグリッパとの間で工具を水平に移動させ工具の授受を行うシフタ手段と、前記工具交換アームの工具把持部と前記工具マガジンのグリッパとの間の工具移送中に前記工具の後方部に設けられた工具引込み用プルスタッドを係合させるガイド溝を有した落下防止手段とを具備する自動工具交換装置が提供される。
また、本発明によれば、立形の主軸を有した工作機械の主軸と工具マガジンとの間で工具交換を行う自動工具交換装置において、中空シャンクテーパ式の2面拘束工具を下向き姿勢で把持、収納する複数のグリッパを水平面内で割出可能に設けた工具マガジンと、両端に配設された工具把持部を有し、前記工具マガジンに隣接し工具マガジンとの間で工具の授受を行う退避位置と、前記主軸に装着された工具との工具交換を行う交換位置との間で揺動する工具交換アームと、先端部に前記工具交換アームが回転自在に設けられ、前記工具交換アームの退避位置と交換位置との間で前記工具交換アームを揺動移動させる揺動腕と、記工具交換アームが退避位置にあるとき、工具のシャンク部に嵌合可能な嵌合部を水平方向及び上下方向に移動させて工具を把持し、前記工具交換アームの工具把持部と前記工具マガジンのグリッパとの間で工具を水平に移動させ工具の授受を行うシフタ手段と、上下方向に移動可能に設けられたカムロッドと、前記工具の移送中に前記カムロッドに係合して該カムロッドを上方に持ち上げるカム溝と、前記カムロッドが上方に移動している間は中空シャンクテーパ式の2面拘束工具のシャンクと係合して工具を把持する係合部材とを有した落下防止手段とを具備する自動工具交換装置が提供される。
主軸における工具装着姿勢と工具マガジンにおける工具収納姿勢とが同じであり、工具姿勢を変えずに平行移動だけで工具交換が行える。また工具交換アームは、揺動という単純な動作一つで工具マガジンとの工具授受が行える退避位置と主軸との工具交換が行える交換位置との間で行き来ができ、自動工具交換装置全体を小型化しかつ構造簡単にしている。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
先ず、図1、2、3を参照して本発明の第1の実施形態を説明する。
本発明を適用する工作機械101は、工場等の床面に設置されるベッド103、ベッド103上に立設されたコラム105、コラム105の前面に鉛直方向(Z軸方向)および水平左右方向(X軸方向)に往復自在に取り付けられた主軸頭107、ベッド103上においてX軸に垂直な水平方向であるY軸方向に延びる一対の案内面113、案内面113に沿って往復自在に設けられたテーブル111を含んでいる。ベッド103およびコラム105の一側には自動工具交換装置11が配置されている。
【0007】
本実施形態では、工具Tはテーパシャンク27、テーパシャンク27の後端に設けられた工具引込み用のプルスタッド27aを有するプルスタッド式の工具であり、テーパシャンク27の大径部に形成された周溝より成る係合部28を有している。なお、テーパシャンク27、プルスタッド27a、係合部28は、工具Tそれ自体に形成されていても、或いは工具Tを装着した工具ホルダ(図示せず)に設けられていても良い。
【0008】
自動工具交換装置11は、基台13の上面に固定された揺動軸15を中心として回動自在に設けられた揺動腕17を具備しており、該揺動腕17に回転アクチュエータとしてのエアモータ19が取り付けられている。エアモータ19は鉛直に設けられた回転軸19a(図3参照)を有しており、該回転軸19aの先端部に工具交換アーム21が取り付けられている。工具交換アーム21は水平に配置された板部材より成り、工具Tの係合部28と係合可能な工具把持部21aが長手方向に180°対向した位置、つまり両端部に設けられている。より詳細には、工具把持部21aは、工具Tを水平方向に着脱する開口部を有した円弧状の凹みより成り、工具Tの係合部28と係合する円弧状の突起より成る係止部21bを有している。更に、工具把持部21aに係合した工具Tの脱落を防止するために、前記円弧状の凹みの開口部には、ばねにより該開口部を狭める方向に付勢された移動式の爪20(図3参照)が設けられている。
【0009】
自動工具交換装置11の基台13には、また、揺動腕17を揺動軸15を中心として揺動させる揺動アクチュエータとしてのエアシリンダ23が取り付けられている。エアシリンダ23のピストン(図示せず)に連結され伸縮自在のピストン棒25の先端部が、ピン25aにより揺動腕17のタブ17aに回転自在に連結されており、エアシリンダ23の基端部がピン23aにより基台13に回転自在に連結されている。図2に示すように、ピストン棒25が伸長することにより、揺動腕17および揺動腕17に取り付けられた工具交換アーム21は、揺動軸15を中心として揺動し工具交換位置に移動する。工具交換位置において、工具交換アーム21の一方の工具把持部21aに把持された工具Tの中心軸線が、工具交換位置にある主軸109の中心軸線と一致する。すなわち通常は、主軸109に装着されている工具を空の工具交換アームで受け取りに行くのであるから、揺動したら丁度工具把持部21aが主軸109に装着されている工具に係合するようになる。他方、ピストン棒25が後退することにより、揺動腕17および工具交換アーム21は揺動軸15を中心として回動し、図1において二点差線で示す退避位置に移動する。退避位置において、工具交換アーム21は主軸109および主軸109に装着されている工具Tと干渉しない位置にある。
【0010】
自動工具交換装置11は、また、複数のグリッパ33を有する工具マガジンを具備している。グリッパ33は、一対のプーリ29、31を巡って水平に張架されたチェーン30に連結されている。プーリ29、31の何れか一方、本実施形態ではプーリ29が駆動モータ(図示せず)に連結されており、プーリ29が回転することにより、チェーン30と共にグリッパ33が水平面内で周回するようになっている。図1、2から理解されるように、グリッパ33は工具Tの係合部と係合して、工具Tの先端を下向きにして工具Tを鉛直方向に垂下、保持するようになっている。
【0011】
自動工具交換装置11は、更に、退避位置に配置された工具交換アーム21の一方の工具把持部21aと、後述する工具授受位置に割出、配置されたグリッパ33との間で工具を移送するシフタ41を具備している。シフタ41は、工具Tのテーパシャンク27と嵌合するテーパ孔43aを有する嵌合部43、嵌合部43を鉛直方向に移動させる鉛直アクチュエータ45、嵌合部43を水平方向に移動させる水平アクチュエータ51を具備している。鉛直アクチュエータ45および水平アクチュエータ51は流体圧シリンダ、好ましくは空圧シリンダにより形成することができる。水平アクチュエータ51は、退避位置にある工具交換アーム21に隣接する領域において、プーリ29、31の間に張架されたチェーン30に対して垂直方向に前進、後退する。本実施形態では、嵌合部43のテーパ孔43aの中心を通過する水平アクチュエータ51の移動方向に平行な軸線O(図1、2参照)が工具授受位置を決定する。
【0012】
シフタ41は、水平に延設された梁47と、脱落防止手段として梁47の先端部に取り付けられたプルスタッドガイド49とを具備し、梁47およびプルスタッドガイド49は嵌合部41と共に鉛直方向に移動可能に設けられている。プルスタッドガイド49は、梁47の先端部において退避位置にある工具交換アーム21の一方の工具把持部21aと、工具授受位置にあるグリッパ33との間において水平方向に位置決めされる。プルスタッドガイド49には、プルスタッド27aを通過させるように下側に開いたガイド溝49aが形成されている。ガイド溝49aは、その両測から内側に張り出してプルスタッド27aの先端部の直径の大きくなった係合部27bと係合する水平な案内面49bを有している。
【0013】
以下、本実施形態の作用を説明する。
工作機械101がテーブル111に取り付けられたワーク(図示せず)を加工している間、工具交換アーム21は退避位置にある。このとき、図1に示すように、工具交換アーム21において工具授受位置に対面する工具把持部21aには次工程において使用する新工具Tが装着され、他方の工具把持部21aには工具が装着されていない。工作機械101のNC装置(図示せず)から工具交換指令が発せられると、主軸109が工具交換位置へ移動する。次いで、エアシリンダ23が伸張し、工具交換アーム21は揺動軸15を中心として揺動腕17と共に揺動し工具交換位置へ移動する。工具交換アーム21が工具交換位置へ移動すると、工具が装着されていない方の工具把持部21aが工具交換位置にある主軸109に装着されている工具Tの係合部に係合する(図1参照)。
【0014】
次いで、主軸109内で工具アンクランプ動作が行われた後主軸109がZ軸方向に上動することにより、主軸109の先端部に装着されている工具Tが主軸109から抜去される。工具Tが主軸109から抜去されると、エアモータ19が180°回転し、工具交換アーム21の工具把持部21aに把持されていた新工具Tと、主軸109から抜去された旧工具Tが入れ替わり、主軸109がZ軸方向に下動することにより、新工具Tが主軸109に装着される。次いで、主軸109内で工具クランプ動作が行われ、エアシリンダ23が収縮する。つまり、ピストン棒25が後退することにより、工具交換アーム21は揺動軸15を中心として揺動腕17と共に揺動し退避位置へ移動する。
【0015】
工具交換アーム21が退避位置へ移動したとき、旧工具Tは、その中心が軸線Oに一致する工具授受位置に配置されている。次いで、工具交換アーム21の工具把持部21aに把持されている旧工具Tのプルスタッド27aと干渉しない高位置まで嵌合部43およびプルスタッドガイド49がシフタ41の鉛直アクチュエータ45により上動する。このとき、ガイド溝49aが工具授受位置にある旧工具Tのプルスタッド27aを受容できるように、プルスタッドガイド49は嵌合部43に対してZ軸方向に位置決めされている。次いで、嵌合部43のテーパ孔43aの中心が旧工具Tの中心に一致する前進位置まで、水平アクチュエータ51により嵌合部43が前進する。次いで、テーパ孔43aが工具Tのテーパシャンク27に嵌合する低位置まで、鉛直アクチュエータ45により嵌合部43およびプルスタッドガイド49が下動する。次いで、水平アクチュエータ51により嵌合部43が後退すると、旧工具Tは、工具把持部21aから離脱し、工具マガジンのグリッパ33へ向けて水平に移動する。
【0016】
旧工具Tの水平移動中、プルスタッド27bがガイド溝49aと係合する。より詳細には、プルスタッド27bの先端部の係合部27bと水平に張りだした案内面49bとが係合し、案内面49bが係合部27bを下から支持するようにして、プルスタッド27bがガイド溝49aに沿って移動する。案内面49bが係合部27bを下から支持することにより、水平移動中にテーパシャンク27がテーパ孔43aから抜け旧工具Tが脱落することが防止される。
【0017】
旧工具Tの係合部28がグリッパ33に係合する後退位置まで嵌合部43が後退すると、水平アクチュエータ51による水平移動が停止し、鉛直アクチュエータ45により、嵌合部43は上動を開始する。これにより、工具Tをグリッパ33に保持させた状態で嵌合部43が工具Tから離脱する。こうして、嵌合部43と工具Tとの係合が解除されると、プーリ29の駆動モータ(図示せず)が回転し、次工程で使用される新工具が工具授受位置へ割り出される。工具授受位置に割り出された新工具Tはグリッパ33から工具交換アーム21の工具把持部21aへ向けて、既述した手順と反対の手順に従って移動され工具把持部21aに装着される。工具交換アーム21は、退避位置において新工具Tが装着された状態で次の工具交換指令が発せられるまで待機する。
【0018】
本実施形態によれば、立形主軸109を有した工作機械101の自動工具交換装置11において、前記工具マガジンは、工具Tを下向き姿勢で把持し水平面内で割出可能な複数のグリッパ33を有しており、シフタ41が工具Tを下向き姿勢のままで水平に移動させ、工具マガジンに隣接した退避位置にある工具交換アーム21と工具授受位置に割り出したグリッパ33との間で工具Tを移送する。そして前記退避位置と主軸109に装着された工具Tとの工具交換を行う交換位置との間で水平に揺動し、工具交換位置において、工具交換アーム21を水平に180°回転させて新旧工具Tを入れ替え、主軸109との間で工具交換を行う。このように、本実施形態による自動工具交換装置は、下向き姿勢の工具Tの方向を変化させることなる工具交換を行うので、工具の向きを変化させながら工具を移送させる工具移送装置を用いた従来技術と比較して非常に小型の自動工具交換装置となる。
【0019】
また、工具授受の移動中の工具の落下防止手段として、平行移動している工具Tのプルスタッド27aと係合して下側から支持するプルスタッドガイド49を設けたために、工具の脱落防止のために工具または工具ポットを特にクランプしている従来技術と比較してクランプ機構を持たない非常にシンプルな構成とすることができ、かつ、必要とするアクチュエータの数も減らすことができるために、製造コストを低減することが可能となる。
【0020】
次に、図4を参照して、本発明の第2の実施形態を説明する。第2の実施形態では工具Tの主軸への装着方法が第1の実施形態と異なっており、それに伴い脱落防止手段の構成が異なっている。その余の構成は第1の実施形態と概ね同様に構成されており、図4において、図1〜3と対応する構成要素には同じ参照番号が付されている。また、以下の説明では、第1の実施形態と異なる点についてのみ記載する。
【0021】
第1の実施形態では、工具Tはテーパシャンク27とプルスタッド27bとを有するプルスタッド式工具であったが、本発明はこれに限定されない。第2の実施形態では工具Tは、いわゆるHSKタイプと称せられる中空シャンクテーパを有した二面拘束式工具である。図4を参照すると、工具Tはこの中空シャンクテーパを有した二面拘束式工具であり、上端に開口部を有する中空状のシャンク61を有している。シャンク61には、前記開口部の縁に沿って、内部空間に張り出した係止部61aが形成されている。
【0022】
第2の実施形態において、シフタ42は、工具Tのシャンク61と嵌合するテーパ孔63aを有する嵌合部63を有しており、第1の実施形態と同様に嵌合部63を鉛直方向に移動させる鉛直アクチュエータ45、嵌合部63を水平方向に移動させる水平アクチュエータ51を具備している。嵌合部63は、更に、上面からテーパ孔63a内に延設された貫通孔63bを有しており、該貫通孔63bに中空円筒状のロッドガイド73が嵌合、固定されている。ロッドガイド73は、シャンク61の中空部に嵌合する中空の先端部73aを有しており、該先端部73aには半径方向に延びる横断孔73bが形成され、該横断孔73bにボール79が配設されている。
【0023】
ロッドガイド73にはカムロッド75が軸方向に摺動自在に配設されている。カムロッド75は下端部に大径部75aを有しており、大径部75aは、横断孔73b内のボール79と接触して、該ボール79の一部を横断孔73bから突出できる半径を有している。カムロッド75の上端部にはカムローラ77が回転自在に取り付けられている。
【0024】
第2の実施形態によるシフタ42は、更に、水平に延設された梁67と、梁67の先端部に取り付けられたカム69とを具備し、梁67およびカム69は嵌合部63と共に鉛直方向に移動可能に設けられている。カム69は、第1の実施形態のプルスタッドガイド49と同様に、梁67の先端部において退避位置にある工具交換アーム21の一方の工具把持部21aと、工具授受位置にあるグリッパの間において水平方向に位置決めされる。カム69には、カムロッド75のカムローラ77と係合可能に設けられたカム溝69aを有している。
【0025】
以下、工具交換指令が発せられた後に、主軸109と工具交換アーム21との間で新旧の工具Tの交換が行われ、工具交換アーム21が退避位置に移動した時点から本実施形態の作用を説明する。
【0026】
工具交換アーム21が退避位置へ移動すると、シフタ42は鉛直アクチュエータ45により、嵌合部63が工具交換アーム21の工具把持部21aに把持されている旧工具Tのシャンク61と干渉しない高位置まで嵌合部63およびカム69を上動させる。次いで、嵌合部63のテーパ孔63aの中心が旧工具Tの中心に一致する前進位置まで、水平アクチュエータ51により嵌合部63が前進する。次いで、テーパ孔63aが旧工具Tのシャンク61に嵌合する低位置まで、鉛直アクチュエータ45により嵌合部63およびカム69が下動する。このとき、ロッドガイド73の先端部73aがシャンク61の中空部に嵌合する。
【0027】
次いで、水平アクチュエータ51により嵌合部63が後退すると、旧工具Tは、工具把持部21aから離脱し、工具マガジンのグリッパ33へ向けて水平に移動する。この間、カムローラ77がカム溝69aと係合する。カム溝69aは、図4に示すように、中央部が上方に膨出しており、カムローラ77とカム溝69aとの係合により、カムロッド75は旧工具Tの水平移動中に鉛直上方に引き上げられる。カムロッド75が上方に移動することにより、カムロッド75の大径部75aが横断孔73b内のボール79と接触して、該ボール79を横断孔73bに沿って半径方向外方に押し出す。これにより、ボール79の一部が横断孔73bから突出し、シャンク61の開口部の縁に沿って内部空間に張り出した係止部61aと係合し、水平移動中にシャンク61がテーパ孔63aから抜け旧工具Tが脱落することが防止される。すなわち、第2の実施形態では、カム69、カムローラ77、カムロッド75、ボール79が脱落防止手段を構成している。
【0028】
旧工具Tの係合部28がグリッパ33に係合する後退位置まで嵌合部43が後退した後の作用は第1の実施形態と同様である。
本実施形態によれば、工具Tの移動中にカム69とカムロッド75とを係合させて、カムロッド75を上方に持ち上げ、カムロッド75が上方に移動している間に係合部材としてのボール79を工具Tのシャンク61と係合させるようにして、工具Tの脱落を防止しているので、工具の脱落防止のために工具または工具ポットを特にクランプしている従来技術と比較してクランプ機構を持たない非常にシンプルな構成とすることができ、かつ、必要とするアクチュエータの数も減らすことができるために、製造コストを低減することが可能となる。
【0029】
本実施形態では、工具交換アーム21が工具交換位置で180°回転する前後の主軸109への工具の抜き差し動作は、主軸頭107をZ軸方向に上下移動させることにより行ったが、工具交換アーム21に上下動するアクチュエータを設けて、主軸頭107は移動させずに工具交換アーム21側の上下動作によって主軸109への工具の抜き差し動作を行っても良い。
また本実施形態は、立形マシニングセンタについて説明したが、主軸が水平方向に設けられた横形マシニングセンタにも本発明は適用できる。つまり、グリッパ33に把持される工具の姿勢が主軸109に装着される工具の姿勢と同じになるように自動工具交換装置11を基台13ごと立てて配置するのである。重力の作用する向きは変わるが、自動工具交換装置の個々の構造は基本的に立形マシニングセンタの場合と同じで良い。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、工具交換アームが単に揺動するだけで、工具交換アームと工具マガジンとの間で工具授受が可能な退避位置に工具交換アームが迅速に位置決めされ、また、工具交換アームと主軸との間で工具交換が可能な交換位置に工具交換アームが迅速に位置決めされる。更に、工具マガジンと工具交換アームとの間の工具授受は、工具の姿勢を変えることなく平行移動だけで行える。その際、落下防止手段によってプルスタッド式工具でも、中空シャンクテーパ式の2面拘束工具でも落下する危険はない。
これらの構成によって、工具交換装置全体を小型化でき、構造も簡単化できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による自動工具交換装置を工作機械と共に示す平面図である。
【図2】図1の自動工具交換装置の斜視図である。
【図3】一部を破断して示すシフタの拡大斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施形態によるシフタの図3と同様の斜視図である。
【符号の説明】
11…自動工具交換装置
13…基台
15…揺動軸
17…揺動腕
19…エアモータ
20…爪
21…工具交換アーム
21a…工具把持部
23…エアシリンダ
25…ピストン棒
27…テーパシャンク
27a…プルスタッド
28…係合部
33…グリッパ
29…プーリ
30…チェーン
31…プーリ
41…シフタ
42…シフタ
43…嵌合部
45…鉛直アクチュエータ
51…水平アクチュエータ
43a…テーパ孔
47…梁
49…プルスタッドガイド
49a…ガイド溝
61…中空シャンク
61a…係止部
63…嵌合部
63a…テーパ孔
73…ロッドガイド
75…カムロッド
77…カムローラ
79…ボール
101…工作機械
103…ベッド
105…コラム
107…主軸頭
113…案内面
111…テーブル
T…工具

Claims (2)

  1. 立形の主軸を有した工作機械の主軸と工具マガジンとの間で工具交換を行う自動工具交換装置において、
    工具を下向き姿勢で把持、収納する複数のグリッパを水平面内で割出可能に設けた工具マガジンと、
    両端に配設された工具把持部を有し、前記工具マガジンに隣接し工具マガジンとの間で工具の授受を行う退避位置と、前記主軸に装着された工具との工具交換を行う交換位置との間で揺動する工具交換アームと、
    先端部に前記工具交換アームが回転自在に設けられ、前記工具交換アームの退避位置と交換位置との間で前記工具交換アームを揺動移動させる揺動腕と、
    前記工具交換アームが退避位置にあるとき、工具のシャンク部に嵌合可能な嵌合部を水平方向及び上下方向に移動させて工具を把持し、前記工具交換アームの工具把持部と前記工具マガジンのグリッパとの間で工具を水平に移動させ工具の授受を行うシフタ手段と、
    前記工具交換アームの工具把持部と前記工具マガジンのグリッパとの間の工具移送中に前記工具の後方部に設けられた工具引込み用プルスタッドを係合させるガイド溝を有した落下防止手段と、
    を具備することを特徴とした自動工具交換装置。
  2. 立形の主軸を有した工作機械の主軸と工具マガジンとの間で工具交換を行う自動工具交換装置において、
    中空シャンクテーパ式の2面拘束工具を下向き姿勢で把持、収納する複数のグリッパを水平面内で割出可能に設けた工具マガジンと、
    両端に配設された工具把持部を有し、前記工具マガジンに隣接し工具マガジンとの間で工具の授受を行う退避位置と、前記主軸に装着された工具との工具交換を行う交換位置との間で揺動する工具交換アームと、
    先端部に前記工具交換アームが回転自在に設けられ、前記工具交換アームの退避位置と交換位置との間で前記工具交換アームを揺動移動させる揺動腕と、
    前記工具交換アームが退避位置にあるとき、工具のシャンク部に嵌合可能な嵌合部を水平方向及び上下方向に移動させて工具を把持し、前記工具交換アームの工具把持部と前記工具マガジンのグリッパとの間で工具を水平に移動させ工具の授受を行うシフタ手段と、
    上下方向に移動可能に設けられたカムロッドと、前記工具の移送中に前記カムロッドに係合して該カムロッドを上方に持ち上げるカム溝と、前記カムロッドが上方に移動している間は中空シャンクテーパ式の2面拘束工具のシャンクと係合して工具を把持する係合部材とを有した落下防止手段と、
    を具備することを特徴とした自動工具交換装置。
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