JP3773999B2 - スローアウェイチップ - Google Patents

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JP3773999B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スローアウェイ式のエンドミルのような転削工具に装着されるスローアウェイチップ(以下、単にチップと称する。)に係わり、特に上記転削工具の先端外周部に装着されて被削材の直角削り(90度肩壁削り)を行なうチップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のチップとしては、例えば図11に示すような略正方形平板状のポジティブチップ1が一般的に用いられている。
このチップ1は、すくい面とされるチップ本体2の上面3と着座面とされる下面4とが、チップ本体2の厚さ方向に直交する平坦な正方形面として形成されるとともに、逃げ面とされる4つの側面5…が上面3から下面4側に向かうに従い内側に傾斜するポジ逃げ面とされた、いわゆるポジティブチップである。そして、上記上面3の各コーナ部6を挟む一対の辺稜部には、それぞれ主切刃7と副切刃8とが形成されており、すなわち互いに隣り合うコーナ部6,6の間の1の辺稜部に主切刃7と副切刃8とが連なるように形成されて、1つのチップ1で4回の切刃7,8の使用が可能とされている。
【0003】
このようなチップ1は、例えば図12に示すようなスローアウェイ式エンドミルの工具本体9の先端外周部に形成されたチップ取付座に、1の主切刃7を工具外周側に位置させるとともに、この主切刃7にコーナ部6を挟んで隣接する副切刃8を工具先端側に位置させて装着される。ここで、このエンドミルでは、図12に示すようにエンドミル回転方向側からの上記上面3に対向する方向視において上記主切刃7が工具回転軸線Oに平行となるように、かつこの主切刃7に正のアキシャルレーキ角と負のラジアルレーキ角とが与えられるようにチップ1が装着されており、この主切刃7によって被削材Wに直角の壁面Aが形成されるとともに、この主切刃7にコーナ部6を挟んで交差する副切刃7により底面Bが形成され、すなわち被削材Wに直角削りが施されるようになされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなエンドミルにおいて、上述のようにチップ1の上記1の主切刃7に正のアキシャルレーキ角を与えた場合に、そのラジアルレーキ角を負とするのは、工具先端側に位置する副切刃8が形成された辺稜部を工具内周側に向かうに従い軸線O方向に後退させて、この副切刃8と同一辺稜部に形成された主切刃7に逃げを与えるためであり、仮にラジアルレーキ角も正とすると、上記副切刃8が形成された辺稜部が工具内周側に向かうに従い先端側に突出するように傾斜して、この辺稜部に形成された他の1の主切刃7もが切削に供されてしまい、1つのチップ1における切刃7,8の使用可能回数が減少することになる。また、このように工具先端側に位置する辺稜部が先端側に突出するように傾斜すると、被削材Wに形成される底面Bも壁面Aに対して傾斜した面になってしまい、直角削りがなされなくなってしまう。
【0005】
しかしながら、上記チップ1においては、逃げ面とされる側面5がポジ逃げ面とされているため、主切刃7の刃先角が鋭角となってその切刃強度の確保が困難であるにも拘わらず、上述のように主切刃7のラジアルレーキ角を負に設定せざるを得ないことから、この主切刃7に過大な切削負荷が作用することが避けられない。このため、上記チップ1では主切刃7に欠損が生じやすく、チップ寿命が著しく短縮されてしまうという問題があった。
また、その一方で上記チップ1では、切削に供される主切刃7と副切刃8とがすくい面とされる平坦な上面3にコーナ部6を挟んで位置しているので、上述のように主切刃7のラジアルレーキ角を負とすることに伴い、副切刃8に与えられるラジアルレーキ角も負となる。しかも、主切刃のアキシャルレーキ角が正とされることにより、その先端側に位置する副切刃8は工具本体9の回転軸線Oに対して芯上がりに配置されることとなって、ラジアルレーキ角が一層負角側へ大きくなる。このため、被削材Wの底面Bを平滑に仕上げるべき副切刃8の切れ味が鈍化して、底面Bの仕上面精度の劣化を招くという問題もある。
【0006】
さらに、近年この種のチップでは、超硬合金のように粉末成型品を焼結して形成したものが多く用いられており、上記チップ1のようなポジティブチップの粉末成型品を得るには、チップ本体2の下面4の形状に合わせた上面を有する下パンチを、チップ本体2の側面5…の形状に合わせた内壁面を有する雌型に収容して凹所を形成し、その中に原料粉末を充填した上で、チップ本体2の上面3の形状に合わせた下面を有する上パンチを雌型に挿入して上記凹所内の原料粉末をチップ1の厚さ方向にプレスし、チップ本体2と同形状に成形するのが一般的である。
ところが、上記ポジティブチップ1のように、上パンチにより成形される上面3と雌型により成形される上記上面3に対して傾斜した側面5…との交差稜線部に主切刃7や副切刃8が形成されるチップでは、その粉末成型品を成形する際に、プレス時の上パンチの下面と雌型の凹所上端との間のクリアランスを厳密に管理しておかなければならず、例えばこのクリアランスが小さすぎて万一マイナスになったりすると、上パンチが雌型に衝突して欠けが生じることになる。
【0007】
本発明は、このような背景の下になされたもので、直角削りが可能であるのは勿論、その寿命を大幅に向上するとともに優れた仕上面精度を得ることができ、しかも粉末成型品を成形する際においても、プレス時の上パンチと雌型とのクリアランスの管理が容易なチップを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決して、このような目的を達成するために、本発明は、多角形平板状をなすチップ本体のすくい面とされる上面のコーナ部にコーナ刃が形成されるとともに、上記コーナ部を挟む上記すくい面の一対の辺稜部の一方に主切刃が形成され、他方には副切刃が形成されてなるチップにおいて、上記副切刃を上記主切刃およびコーナ刃に対して上記チップ本体の厚さ方向に後退した位置で、上記厚さ方向に垂直な方向に形成するとともに、上記コーナ刃は上記副切刃と交差するその一端から他端側に向かうに従い上記厚さ方向に***するように形成し、かつ上記主切刃は上記コーナ刃と交差するその一端に対して他端が上記厚さ方向に後退した位置に形成され、これら主切刃および副切刃の逃げ面とされる上記チップ本体の側面に、該主切刃に沿って延在する主切刃第1逃げ面と、この主切刃第1逃げ面と上記チップ本体の着座面とされる下面との間に延在する主切刃第2逃げ面と、上記副切刃に連なる副切刃逃げ面とを形成して、この主切刃第2逃げ面および副切刃逃げ面を上記主切刃および副切刃のそれぞれに対して逃げ角が付されたポジ逃げ面とする一方、上記主切刃第1逃げ面は上記主切刃に対する逃げ角が付されないネガ逃げ面とし上記主切刃第2逃げ面の逃げ角を、上記副切刃逃げ面の逃げ角よりも小さく設定して、この副切刃逃げ面を、上記チップ本体の上面側から下面側に向かうに従い上記副切刃に平行な方向の幅が漸次大きくなる台形状に形成し、さらに、上記主切刃第2逃げ面と上記副切刃逃げ面とを、上記主切刃の他端から下面側に向かうに従い傾斜する直線において交差させたことを特徴とする。
【0009】
しかるに、このように構成されたチップでは、まず副切刃が上記コーナ刃や主切刃に対してチップ本体の厚さ方向に後退した位置にあるため、上記主切刃に正のアキシャルレーキ角が与えられるようにチップを配置しても、この副切刃が工具本体の軸線に対して芯上がりに配置され過ぎるのを防ぐことができ、これにより副切刃のラジアルレーキ角が負角側に大きくなるのを抑えて鋭い切れ味を確保することが可能となる。さらに、上記副切刃がチップ厚さ方向に垂直な方向に形成されており、チップ本体の下面から副切刃までの距離がチップ取付座の底面からの副切刃の芯上がり量に等しくなるため、チップ取付座の底面位置の設定を容易とすることができる。他方、主切刃の逃げ面は、主切刃側から主切刃第1逃げ面と主切刃第2逃げ面とにより構成されており、このうち主切刃に連なる上記第1主切刃逃げ面が主切刃に対する逃げ角の付されないネガ逃げ面とされているため、主切刃の刃先角を大きくしてその切刃強度の向上を図ることができる。また、このようなチップを焼結形成するのに、その粉末成型品をプレス成形する場合、ネガ逃げ面とされる上記主切刃第1逃げ面については、上パンチの下面と雌型による凹所の上端との間のクリアランスを故意に大きく設定して隙間を形成し、この凹所上端の上側に連なる雌型の内壁面によってこの主切刃第1逃げ面が形成されるようにすればよく、従ってこのクリアランスの管理を大幅に容易とすることが可能となる。
【0010】
ここで、上記チップでは主切刃と副切刃との間にコーナ刃が形成されており、このコーナ刃が副切刃側の一端から主切刃側の他端に向かうに従いチップの厚さ方向に***していることから、例えば主切刃がそのコーナ刃側の一端から他端に向かうに従いチップ厚さ方向に単純に後退傾斜していたりすると、このコーナ刃と主切刃との交点が切刃上でチップ厚さ方向に最も突出した位置となり、従って転削加工時にはこのコーナ刃と主切刃との交点が最も工具回転方向側に位置して最初に被削材に食いつき、衝撃的な負荷を受けることになる。ところが、このコーナ刃と主切刃との交点は、主切刃の逃げ面とコーナ刃の逃げ面との交差稜線上に位置する曲折点であって切刃強度を確保し難い部分であり、そのような部分がチップ厚さ方向に突出して衝撃的負荷を受けるのは望ましくない。
そこで、チップ厚さ方向に最も突出する切刃部位がコーナ刃から離れて形成されるように、上記主切刃は、その上記一端から他端に向けて一旦上記厚さ方向に***した後、この厚さ方向に後退するように形成するのが望ましい。
【0011】
また、上記構成のチップを、その主切刃に正のアキシャルレーキ角が付されるように工具本体に装着すると、工具回転方向側に位置する主切刃の一端側では逃げ面に十分な逃げ量が確保されるものの、工具回転方向後方側に位置する主切刃の他端側ではこの逃げ量が小さくなってしまうため、逃げ角のないネガ逃げ面である主切刃第1逃げ面の幅をあまり大きくするのは好ましくない。従って、この主切刃第1逃げ面は、少なくとも主切刃がその他端側に向かうに従いチップ厚さ方向に後退する部分において、この主切刃の他端側に向かうに従い上記厚さ方向の幅が漸次小さくなるように形成するのが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1ないし図10は、本発明の一実施形態を示すものである。
これらの図に示すように、本実施形態のチップ11は、そのチップ本体12が超硬合金等の硬質材料から形成されて略正方形の平板状をなすものであり、その上面13がすくい面とされるとともに下面14が着座面とされ、これら上下面13,14の間の4つの側面15…が逃げ面とされている。ここで、上記下面14は、当該チップ11の厚さ方向(以下、チップ厚さ方向と称する。)に直交する平面として形成されており、またこのチップ本体12の上面13の中央から下面14にかけては、当該チップ11をスローアウェイ式エンドミル等の転削工具の工具本体に装着するためのクランプネジが挿通される取付穴16が貫設されている。そして、すくい面となる上記上面13の各コーナ部17…にはコーナ刃18が形成されているとともに、このコーナ部17を挟む上面13の一対の辺稜部の一方には主切刃19が形成され、他方には副切刃20が形成されている。
【0013】
図2に示すように、上面13をチップ厚さ方向から見た平面視において、上記主切刃19および副切刃20は直線状をなすとともに、上記コーナ刃18はこれら主切刃19および副切刃20に滑らかに接する略1/4円弧状をなすように形成されている。そして、このコーナ刃18は、その一端となる副切刃20との交点P1から他端となる主切刃19との交点P2に向かうに従いチップ厚さ方向に漸次***するように形成されている。また、上記主切刃19は、その一端となる上記交点P2から他端となる隣接したコーナ部17の副切刃20との交点P3に向かうに従い、チップ厚さ方向に一旦急勾配で***し、頂部Qを経た後、緩やかに後退するように形成されており、上記交点P3は交点P2よりもチップ厚さ方向に後退した位置に配置されている。他方、上記副切刃20は、その一端となる隣接したコーナ部17の主切刃19との交点P3から他端となる上記交点P1にかけて平坦に形成されており、すなわち本実施形態ではチップ厚さ方向に垂直な方向に形成されている。従って、この副切刃20は上記コーナ刃18および主切刃19に対してチップ厚さ方向に後退した位置に形成されることとなる。
【0014】
本実施形態では、このようなコーナ刃18、主切刃19、および副切刃20が上記取付穴16の軸線を中心として90°ずつ回転した位置にそれぞれ形成されることにより、4つのコーナ部17を有して略正方形状をなす上面13の辺稜部が画成されている。
なお、1のコーナ部17においてコーナ刃18を介して連接する主切刃19と副切刃20とは、上記平面視において90°より僅かに大きい角度で交差する方向に形成されており、当該チップ11を工具本体に装着した状態で工具回転方向側から見て上記主切刃19と副切刃20とが直交する方向に配置されるようになされている。また、この1のコーナ部17の主切刃19と、この主切刃19の交点P3で交差する上記1のコーナ部17に隣接した他の1のコーナ部17の副切刃20とは、上記平面視に鈍角に交差しているが、その交差角は175°〜179°と、180°より極僅かに小さい程度に設定されている。
【0015】
一方、これらコーナ刃18、主切刃19、副切刃20の逃げ面となる上記側面15は、コーナ刃18に連なるコーナ刃逃げ面21と、主切刃19に連なる主切刃逃げ面22と、副切刃20に連なる副切刃逃げ面23とから構成されており、さらにこのうち上記主切刃逃げ面22は、主切刃19側に形成される主切刃第1逃げ面22Aと、チップ本体12の下面14側に形成される主切刃第2逃げ面22Bとから構成されている。そして、これらの逃げ面のうち上記コーナ刃逃げ面21、主切刃第2逃げ面22B、および副切刃逃げ面23は、チップ本体12の上面13側からチップ厚さ方向に下面14側に向かうに従い、当該チップ11の平面視内方すなわち上記取付穴16側に向かって傾斜して、コーナ刃18、主切刃19、および副切刃20に対して逃げ角が付されたポジ逃げ面とされており、これにより当該チップ11は概ねポジティブチップの構成とされている一方、上記主切刃第1逃げ面22Aはチップ厚さ方向に平行に形成されていて、主切刃19に対して逃げ角が付されないネガ逃げ面とされている。
【0016】
ここで、上記主切刃第1逃げ面22Aと主切刃第2逃げ面22Bとは、主切刃19の一端となる上記交点P2と他端となる交点P3とを結ぶ直線Lにおいて交差しており、主切刃19が交点P2から交点P3に向けて上述のようにチップ厚さ方向に一旦***した後、後退するように形成されていることから、上記主切刃第1逃げ面22Aのチップ厚さ方向の幅も、交点P2から交点P3に向かうに従い、一旦拡幅して頂部Qを経た後、他端側に向けて漸次縮幅することとなる。なお、上記交点P2に対して交点P3がチップ厚さ方向に後退した位置に形成されることにより、上記直線Lも交点P2から交点P3に向かうに従いチップ厚さ方向に漸次後退するように傾斜して形成される。
【0017】
また、上記主切刃第2逃げ面22Bのチップ厚さ方向に対する傾斜角、すなわち主切刃第2逃げ面22Bの逃げ角αは、副切刃逃げ面23のチップ厚さ方向に対する傾斜角、すなわち副切刃逃げ面23の逃げ角βよりも小さく設定されており、これと、上記交点P3において1のコーナ部17の主切刃19と他の1のコーナ部17の副切刃20とが鈍角に交差することとにより、この主切刃19の主切刃第2逃げ面22Bと副切刃20の副切刃逃げ面23とは、図3に示すように上記交点P3から下面14側に向かうに従い上記1のコーナ部17側に向けて傾斜する直線Mにおいて鈍角に交差することとなる。従って、図3に示すとおり、上記副切刃逃げ面23は、上面13側から下面14側に向かうに従い副切刃20に平行な方向の幅が漸次大きくなる台形状に形成され、逆に主切刃第2逃げ面22Bは、上面13側から下面14側に向かうに従いその幅が漸次小さくなるように形成される。なお、上記コーナ刃逃げ面21は、1/4円弧状のコーナ刃18に合わせた略1/4円筒面状あるいは円錐面状に形成されており、上記主切刃第2逃げ面22Bおよび副切刃逃げ面23に滑らかに連ねられている。
【0018】
他方、本実施形態のチップ11においては、そのチップ本体12の上面13に、上記コーナ刃18、主切刃19、および副切刃20にそれぞれ連なるコーナ刃すくい面24、主切刃すくい面25、および副切刃すくい面26が、上記上面13の外縁部に沿って窓枠状に形成されているとともに、こうして窓枠状に形成されたコーナ刃すくい面24、主切刃すくい面25、および副切刃すくい面26の平面視内側にはブレーカ面27がさらに窓枠状に形成されている。さらにまた、このブレーカ面27の内側にはチップ厚さ方向に垂直な平坦面28が形成されていて、上記取付穴16はこの平坦面28部分に開口している。なお、上記コーナ刃すくい面24、主切刃すくい面25、および副切刃すくい面26の外縁部には、コーナ刃18、主切刃19、および副切刃20に沿ってチップ厚さ方向に垂直な極小幅のランド29が形成されている。
【0019】
上記コーナ刃すくい面24、主切刃すくい面25、および副切刃すくい面26は、本実施形態ではいずれもコーナ刃18、主切刃19、および副切刃20側からそれぞれ離間するに従いチップ厚さ方向に漸次後退するように下降傾斜したポジすくい面をなすものであり、図2に示すようにコーナ刃すくい面24および副切刃すくい面26は、コーナ刃18および副切刃20から上記取付穴16の中心に向けて延びてこの方向に下降傾斜している一方、主切刃すくい面25は主切刃19に沿って延び、かつ上記平面視にこの主切刃19に直交する方向に向けて下降傾斜している。また、上記ブレーカ面27は上面12の内方に向かうに従いチップ厚さ方向に後退するように極小さな勾配で下降傾斜し、かつ上記コーナ刃すくい面24、主切刃すくい面25、および副切刃すくい面26の内方側への延長面に対してはチップ厚さ方向に***するように形成されている。
【0020】
なお、上述のように主切刃19が上記交点P2から交点P3に向けて一旦***してから後退するように形成されているのに伴い、本実施形態では上記主切刃すくい面25も上記交点P2側から交点P3側に向けて順に、チップ厚さ方向に急勾配で***する主切刃第1、第2すくい面25A,25Bと、上記頂部Qの位置にあって主切刃19の延びる方向に平坦な主切刃第3すくい面25Cと、チップ厚さ方向に緩やかに後退する主切刃第4すくい面25Dとから構成される。すなわち、上記主切刃第1すくい面25は上方に凸となる多段面により構成されており、従ってこの主切刃第1すくい面25Dの辺稜部に形成される主切刃19も、厳密には側面視に多段凸折線状を呈することとなる。さらに、上記主切刃すくい面25のうち主切刃第4すくい面25Dは、主切刃19に沿ってその上記頂部Qから交点P3側に向かうに従い、該主切刃19に直交する方向の幅が漸次小さくなるように形成されている。また、上記ブレーカ面27のうち、この主切刃第4すくい面25Dの内方に位置する部分27Aは、主切刃19の頂部Qから交点P3に向けてその幅が漸次大きくなるように形成されている。
【0021】
このように構成されたチップ11は、図8ないし図10に示すような姿勢でスローアウェイ式エンドミル等の転削工具に装着される。ただし、これらの図において符号31で示すのは、軸線O回りに回転される上記転削工具の工具本体であり、上記チップ11は、上記上面13を工具回転方向T側に向けるとともに、1の側面15を工具先端側に、また他の1の側面15を工具外周側に向けて、上記工具本体31の先端部外周に形成されたチップ取付座32に着座させられ、上記取付穴16に挿通される図示しないクランプネジによって工具本体31に固定される。そして、当該チップ11は、図8に示すように工具先端側を向く上記1の側面15にその副切刃逃げ面23が位置する副切刃20が上記軸線Oに直交する平面内に位置するように、かつ工具外周側を向く上記他の1の側面15にその主切刃逃げ面22が位置する主切刃19が、工具回転方向T側から上面13に対向する方向から見て軸線Oに平行となるように配置され、また図9に示すように上記主切刃19に正のアキシャルレーキ角が与えられるように、上記他の1の側面15に対向する方向から見てチップ本体12が工具先端側から後端側に向かうに従い工具回転方向Tの後方側に傾けられ、さらに図10に示すように軸線Oに沿った方向から見て主切刃19の一端となる上記交点P2と他端となる交点P3とが軸線Oを中心とする同一円筒面R上に位置するように、すなわち軸線Oからの交点P2,P3までの半径が互いに等しくなるように配置される。
【0022】
しかるに、上述のように構成された本実施形態のチップ11では、まず切削に供される上記副切刃20が、主切刃19およびコーナ刃18に対してチップ厚さ方向に後退した位置にあるため、上述のように主切刃19に正のアキシャルレーキ角を付してチップ本体12を配置しても、従来のように主切刃と副切刃とが同一平面内に形成されたチップに比べ、図10に示すように副切刃20の工具本体31の軸線Oに対する芯上がり量が大きくなりすぎるのを防ぐことができる。従って、これにより、副切刃20のラジアルレーキ角が負角側に大きくなるのを抑えることが可能となるので、この副切刃20に鋭い切れ味を確保して直角削りにおける被削材の底面の仕上面精度を向上させることができる。
【0023】
また、特に本実施形態では、この副切刃20がチップ厚さ方向に垂直に形成されており、すなわち着座面とされるチップ本体12の下面14と平行とされているため、この下面14から副切刃20までの距離が、上記転削工具におけるチップ取付座32の底面32Aからの副切刃20までの芯上がり量に等しくなる。従って、工具本体31にチップ取付座32を形成する際には、副切刃20に与えるべき芯上がり量と上記チップ11の下面14から副切刃20までの距離とから、逆にチップ取付座32の底面32Aの位置を容易に設定することが可能となり、このためチップ11の取付精度を向上させて、より優れた仕上面を形成できるという利点も得ることが可能である。
【0024】
そして、その一方で本実施形態のチップ11では、上記他の1の側面15に形成される主切刃逃げ面22が、主切刃19側の主切刃第1逃げ面22Aと、下面14側すなわち工具回転方向Tの後方側に配置される主切刃第2逃げ面22Bとにより構成されており、このうち主切刃19に連なる上記主切刃第1逃げ面22Aは、主切刃19に対して逃げ角の付されないネガ逃げ面とされている。
このため、本実施形態によれば、従来のように主切刃の逃げ面全体がポジ逃げ面とされたチップに比べ、主切刃19の刃先角を大きく確保してその切刃強度の向上を図り、主切刃19の欠損等を確実に防いでチップ寿命を延長することができる。
【0025】
また、このように主切刃19とポジ逃げ面となる主切刃第2逃げ面22Bとの間に、チップ厚さ方向に平行なネガ逃げ面となる主切刃第1逃げ面22Aが形成されることにより、当該チップ11を超硬合金等により形成する場合に、その粉末成型品をプレス成形する際、このネガ逃げ面とされる上記主切刃第1逃げ面22Aについては、上パンチの下面と雌型により形成される凹所の上端との間のクリアランスを故意に大きく設定して隙間を形成し、上記凹所の上端の上方に連なる雌型の内壁面によってこの主切刃第1逃げ面22Aが形成されるようにすればよい。このため、本実施形態によれば、この上パンチと雌型とのクリアランスをそれほど厳密な精度で管理せずとも、所定の位置に主切刃19が形成されなくなったり、あるいは上パンチが雌型に衝突して欠けが生じたりするような事態を防止することができ、従って上記クリアランスの管理の簡略化を図ることが可能となる。
【0026】
ところで、上述のようにチップ本体12を傾けて工具本体31に配置して主切刃19に正のアキシャルレーキ角を付した場合、上記主切刃第1逃げ面22Aのようにこの主切刃19に連なる逃げ面の該主切刃19に対する逃げ角が一定であると、工具回転軸線Oに直交する断面において主切刃第1逃げ面22Aが主切刃19の回転軌跡に対してなす実質的な逃げ量は、工具回転方向T側に位置する主切刃19の一端側(交点P2側)に対して、工具回転方向Tの後方側に位置する主切刃19の他端側(交点P3側)の方が小さくなってしまう。しかも、この主切刃第1逃げ面22Aは上述の通り逃げ角が付されないネガ逃げ面であるため、この他端側(交点P3)における逃げ量は一層小さくなる。
【0027】
しかるに、これに対して本実施形態では、このネガ逃げ面とされた主切刃第1逃げ面22Aが、主切刃19の上記頂部Qから他端側(交点P3側)において、そのチップ厚さ方向の幅が漸次小さくなるように形成されており、従って逃げ量が小さくなるこの主切刃19の他端側では、工具回転方向Tにおいて主切刃第1逃げ面22Aの直ぐ後方側に、逃げ角が付されたポジ逃げ面である主切刃第2逃げ面22Bが配置されることとなる。
このため、本実施形態によれば、上述のような主切刃19の他端側における逃げ量の不足によって逃げ面摩耗が促進されたり、切削抵抗が増大したりするような事態を未然に防止することができ、チップ寿命のさらなる延長を図るとともに、円滑な切削を図ることができる。
【0028】
しかも本実施形態では、チップ本体12の側面15において、1のコーナ部17に連なる主切刃19の主切刃第2逃げ面22Bと、隣接する他の1のコーナ部17に連なる副切刃20の副切刃逃げ面23とが、これら主切刃19と副切刃20との交点P3から下面14側かつ上記1のコーナ部17側に向けて延びる直線Mにおいて鈍角に交差しており、従ってこの主切刃第2逃げ面22Bも、主切刃19の他端側においてチップ厚さ方向の幅が漸次小さくなるとともに、チップ装着状態においてその工具回転方向Tの後方側には、逃げ角のより大きなポジ逃げ面となる上記副切刃逃げ面23が位置することとなる。このため、本実施形態によれば、実質的逃げ量が小さくなりがちなこの主切刃19の他端側において、より十分な逃げ量を確保することができ、逃げ面摩耗の促進や切削抵抗の増大をさらに確実に防止することが可能となる。なお、切削に供される1のコーナ部17の主切刃19に交差する上記他の1のコーナ部17の副切刃20や、この他の1のコーナ部17の対角に位置するコーナ部17にあって上記1のコーナ部17の副切刃20に交差する主切刃19は、これら主切刃19と副切刃20とが交点P3において鈍角で交差することから切削に供されることはなく、従って本実施形態のチップ11では4つのコーナ部17…のコーナ刃18、主切刃19、および副切刃20をそれぞれ満遍なく使用することができる。
【0029】
またその一方で、本実施形態では、上述のように副切刃20がコーナ刃18および主切刃19に対してチップ厚さ方向に後退した位置に形成される関係から、コーナ刃18は、その一端となる副切刃20との交点P1から他端となる主切刃19との交点P2に向かうに従いチップ厚さ方向に***するように形成されている。このため、仮に主切刃19がその一端となる上記交点P2から他端となる交点P3に向けてチップ厚さ方向に単純に後退傾斜するように形成されていると、上記交点P2がコーナ刃18、主切刃19、および副切刃20上において最もチップ厚さ方向に突出した部位となる。
ところが、この交点P2は、チップ本体12の側面15においてコーナ刃逃げ面21と主切刃逃げ面22との交差稜線N上に位置する曲折点でもあるため、ただでさえ刃先強度が確保し難く、その上主切刃19が上述のように単純傾斜していると、本実施形態のように主切刃19に正のアキシャルレーキ角が付されるチップ11では、転削加工時においてこの交点P2が最初に被削材に食いつくこととなって衝撃的負荷が作用するので、当該交点P2において欠損が生じるおそれがある。
【0030】
しかるに、これに対して本実施形態では、上記主切刃19が、その一端となるコーナ刃18との交点P2から他端となる交点P3に向けて、一旦チップ厚さ方向に***した後、頂部Qを経てチップ厚さ方向に後退するように形成されており、すなわち側面15に対向する方向から見て山型に形成されていて、該主切刃19がチップ厚さ方向に最も突出する上記頂部Qが上記交点P2やP3から離れて形成されている。
従って、コーナ刃18、主切刃19、および副切刃20上においてチップ厚さ方向に突出する部位が、交点P2のようなコーナ刃逃げ面21と主切刃逃げ面22との交差稜線N上の曲折点と一致するのを避けることができ、上述のように正のアキシャルレーキ角が付されるようにチップ本体12が傾けられて装着される場合でも、上記交点P2よりも頂部Qを工具回転方向T側に位置させて最初に被削材に食いつくようにすることが可能となる。しかも、この頂部Qは主切刃19上に位置していて、ネガ逃げ面とされた上記主切刃第1逃げ面22Aにより切刃強度の向上が図られているので、本実施形態によれば、この頂部Qにおける主切刃19の欠損をもより確実かつ未然に防止することが可能となる。
【0031】
さらにまた、本実施形態では、チップ本体12の上面13に、コーナ刃18、主切刃19、および副切刃20にそれぞれ連なるようにコーナ刃すくい面24、主切刃すくい面25、および副切刃すくい面26がポジすくい面として形成されているとともに、その上記平面視内方にはこれらに対してチップ厚さ方向に***するブレーカ面27が形成されており、従ってコーナ刃18、主切刃19、および副切刃20の実質的なすくい角を正角側にして切れ味の向上を図ることができる一方、生成された切屑を上記ブレーカ面27に摺接させてカールさせ、その円滑な処理を促すことができる。
【0032】
また、特に本実施形態では、主切刃19がその一端から他端に向けてチップ厚さ方向に一旦***した後、後退する形状とされているのに合わせ、主切刃すくい面25も同様の起伏を有する主切刃第1ないし第4すくい面25A〜25Dにより構成されており、主切刃19によって生成された切屑は、この主切刃すくい面25に沿ってチップ内方に流出するうちに、特に主切刃19の頂部Qに連なる主切刃第3すくい面25Cから応力を受けて曲折させられることとなる。従って本実施形態によれば、幅広となる主切刃19の切屑を小さくカールさせることができ、これによって一層効率的な切屑処理を図ることができるという利点も得られる。
【0033】
加えて本実施形態では、上記主切刃すくい面25のうち、主切刃19の頂部Qと他端となる交点P3との間の部分に沿う主切刃第4すくい面25Dが、上記頂部Q側から交点P3側に向かうに従いその主切刃19の直交する方向の幅が漸次小さくなるように形成される一方、上記ブレーカ面27のうち、この主切刃第4すくい面25Dの内方に位置する部分27Aの幅は、逆に上記頂部Q側から交点P3側に向けて漸次大きくなるように形成されている。このため、この主切刃19の頂部Qから交点P3の間の部分で生成された切屑は、頂部Q側では主切刃第4すくい面25D上をある程度流出した後にブレーカ面27に当たって比較的大きなカール径でカールさせられる一方、交点P3側では流出して直ぐにブレーカ面27に当たり、比較的小さなカール径にカールさせられる。すなわち当該切屑は、上記交点P3側から頂部Q側に向けて拡径する円錐状に巻き込まれようにカールさせられることとなり、特に頂部Q側の部分が、他の主切刃19部分やコーナ刃18および副切刃20により生成される切屑から離れる方向に巻き込まれることになるため、本実施形態によれば、これらの切屑が絡み合うような事態を防止して切屑処理性が損なわれるのを防ぐことができる。
【0034】
なお、本実施形態では上記主切刃すくい面25を主切刃第1〜第4すくい面25A〜25Dの4つのすくい面により多段面状に構成しているが、これらを互いに滑らかに連ねるように形成して、主切刃すくい面25を凸曲面状に形成しても良く、この場合には主切刃19も側面視においてチップ厚さ方向に***する凸曲線状に形成されることとなる。また、上記コーナ刃すくい面24や副切刃すくい面26も同様に曲面状に形成しても良く、さらには主切刃第2逃げ面22Bや副切刃逃げ面23をも曲面状に形成して、これらやコーナ刃逃げ面21を滑らかに連なるように形成しても良い。
さらにまた、上記主切刃すくい面25のうち少なくとも主切刃第4すくい面25Dを、主切刃19の一端側から他端側に向かうに従いすくい角が漸次大きくなる捩れ面状に形成したりしても良く、一方、コーナ刃すくい面24や副切刃すくい面26をチップ厚さ方向に垂直な面として形成しても良い。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、副切刃が主切刃やコーナ刃に対してチップ厚さ方向に後退した位置で、上記厚さ方向に垂直な方向に形成されるため、主切刃の正のアキシャルレーキ角が付されるようにチップ本体を傾けて配置しても、副切刃の芯上がり量が大きくなりすぎてそのラジアルレーキ角が負角側に増大するのを防ぎ、従ってこの副切刃の切れ味を確保して優れた仕上面精度を得ることができる。さらに、上記副切刃がチップ厚さ方向に垂直な方向に形成されていて、チップ本体の下面から副切刃までの距離がチップ取付座の底面からの副切刃の芯上がり量に等しくなるため、チップ取付座の底面位置の設定を容易とすることができ、チップの取付精度を向上させて、より優れた仕上げ面を形成できるという利点も得ることが可能である。そして、その一方で、上記主切刃の主切刃逃げ面には、ネガ逃げ面とされた主切刃第1逃げ面が主切刃側に形成されているので、主切刃の切刃強度の向上を図ってその欠損等を未然に防止し、チップ寿命の延長を促すことが可能となるとともに、当該チップを粉末成型品から形成する際に、この粉末成型品のプレスにおいてパンチと雌型とのクリアランスの管理を容易とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態のチップ11を示す斜視図である。
【図2】 図1に示す実施形態の平面図である。
【図3】 図1に示す実施形態の側面図である。
【図4】 図2におけるIV−IV断面図である。
【図5】 図2におけるV−V断面図である。
【図6】 図2におけるVI−VI断面図である。
【図7】 図2におけるVII−VII断面図である。
【図8】 工具本体31に装着されたチップ11を工具回転方向T側から見た正面図である。
【図9】 工具本体31に装着されたチップ11の側面図である。
【図10】 工具本体31に装着されたチップ11を工具回転軸線O方向から見た図である。
【図11】 従来のチップ1を示す斜視図である。
【図12】 工具本体9に装着されたチップ1を工具回転方向側から見た正面図である。
【符号の説明】
11 スローアウェイチップ
12 チップ本体
13 チップ本体12の上面
14 チップ本体12の下面
15 チップ本体12の側面
17 コーナ部
18 コーナ刃
19 主切刃
20 副切刃
21 コーナ刃逃げ面
22 主切刃逃げ面
22A 主切刃第1逃げ面
22B 主切刃第2逃げ面
23 副切刃逃げ面
24 コーナ刃すくい面
25 主切刃すくい面
26 副切刃すくい面
27 ブレーカ面
31 工具本体
1 コーナ刃18と副切刃20との交点(コーナ刃18の一端)
2 コーナ刃18と主切刃19との交点(コーナ刃18の他端、主切刃19の一端)
3 主切刃19と副切刃20との交点(主切刃19の他端)
Q 主切刃19の頂部
O 工具回転軸線

Claims (4)

  1. 多角形平板状をなすチップ本体のすくい面とされる上面のコーナ部にコーナ刃が形成されるとともに、上記コーナ部を挟む上記すくい面の一対の辺稜部の一方に主切刃が形成され、他方には副切刃が形成されてなるスローアウェイチップにおいて、
    上記副切刃は上記主切刃およびコーナ刃に対して上記チップ本体の厚さ方向に後退した位置で、上記厚さ方向に垂直な方向に形成されるとともに、上記コーナ刃は上記副切刃と交差するその一端から他端側に向かうに従い上記厚さ方向に***するように形成され、かつ上記主切刃は上記コーナ刃と交差するその一端に対して他端が上記厚さ方向に後退した位置に形成され、
    これら主切刃および副切刃の逃げ面とされる上記チップ本体の側面には、該主切刃に沿って延在する主切刃第1逃げ面と、この主切刃第1逃げ面と上記チップ本体の着座面とされる下面との間に延在する主切刃第2逃げ面と、上記副切刃に連なる副切刃逃げ面とが形成されていて、この主切刃第2逃げ面および副切刃逃げ面は上記主切刃および副切刃のそれぞれに対して逃げ角が付されたポジ逃げ面とされる一方、上記主切刃第1逃げ面は上記主切刃に対する逃げ角が付されないネガ逃げ面とされ、
    上記主切刃第2逃げ面の逃げ角は、上記副切刃逃げ面の逃げ角よりも小さく設定されて、この副切刃逃げ面が、上記チップ本体の上面側から下面側に向かうに従い上記副切刃に平行な方向の幅が漸次大きくなる台形状に形成され
    さらに、上記主切刃第2逃げ面と上記副切刃逃げ面とは、上記主切刃の他端から下面側に向かうに従い傾斜する直線において交差することを特徴とするスローアウェイチップ。
  2. 上記主切刃は、その上記一端から他端に向けて一旦上記厚さ方向に***した後、この厚さ方向に後退するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスローアウェイチップ。
  3. 上記主切刃第1逃げ面は、少なくとも上記主切刃がその上記他端側に向かうに従い上記厚さ方向に後退する部分において、この主切刃の他端側に向かうに従い上記厚さ方向の幅が漸次小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスローアウェイチップ。
  4. 上記主切刃は、側面視に多段凸折線状を呈することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のスローアウェイチップ。
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