JP3769337B2 - 画像表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高速で応答する液晶に適した液晶表示装置を駆動する方法に関する。特に、本発明は、複数ライン同時選択法(特開平6−27907、USP5262881参照)でマルチプレクス駆動を行う、単純マトリクス型液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
以下、本明細書では、走査電極を行電極または単にラインといい、データ電極を列電極ともいうことにする。
【0003】
高度情報化時代の進展にともなって情報表示媒体へのニーズはますます高まっている。液晶ディスプレイは薄型、軽量、低消費電力などの長所があり、半導体技術との整合性もよくますます普及するものと考えられる。一方で普及にともなって画面大型化、高精細化が求められるようになり大容量表示をする方法の模索が始まっている。そのなかでSTN(超ねじれネマティック)方式はTFT(薄膜トランジスタ)方式に比べ製造工程が簡素であり、低コストで生産できるので将来の液晶ディスプレイの主流になると考えられる。
【0004】
STN方式で大容量表示をするためには従来から線順次マルチプレクス駆動が行われている。この方法は各行電極を一本ずつ順次選択するとともに、列電極を表示したいパターンと対応させて選択するもので、全行電極が選択されることによって一画面の表示を終える。
【0005】
しかし、線順次駆動法では、表示容量が大きくなるにつれて、フレーム応答と呼ばれる問題が起こることが知られている。線順次駆動法では、選択時には比較的大きく、非選択時には比較的小さい電圧が画素に印加される。この電圧比は一般に行ライン数が大きくなるほど(高デューティ駆動となるほど)大きくなる。このため、電圧比が小さいときには電圧実効値に応答していた液晶が印加波形に応答するようになる。すなわち、フレーム応答は選択パルスの振幅が大きいためオフ時の透過率が上昇し、選択パルスの周期が長いためオン時の透過率が減少し、結果としてコントラストの低下を引き起こす現象である。
【0006】
フレーム応答の発生を抑制するためにフレーム周波数を高くし、これにより選択パルスの周期を短くする方法が知られているが、これには重大な欠点がある。つまり、フレーム周波数を増やすと、印加波形の周波数スペクトルが高くなるので、表示の不均一を引き起こし、消費電力が上昇する。したがって選択パルス幅が狭くなりすぎるのを防ぐためにフレーム周波数を高くするには制限がある。
【0007】
周波数スペクトルを高くせずにこの問題を解決するために、最近、新駆動法が提案された。複数の行電極(選択電極)を同時に選択する複数ライン同時選択法などの方法である。この方法は複数の行電極を同時に選択し、かつ、列方向の表示パターンを独立に制御できる方法であり、選択幅を一定に保ったままフレーム周期を短くできる。すなわちフレーム応答を抑制した高コントラスト表示ができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
複数ライン同時選択法においては、列表示パターンを独立に制御するために、同時に印加される各行電極には一定の電圧パルス列が印加される。電圧をパルス列として印加することが必要な理由は以下のとおりである。
【0009】
複数のラインを同時に選択する駆動法では、複数の行電極に同時に電圧パルスが印加される。このとき、列方向の表示パターンを同時にかつ独立に制御するために、行電極には各々極性の違うパルス電圧が印加される必要がある。行電極には極性を持つパルスが何回か印加され、列電極にはデータに応じた電圧が印加される。こうして、全体として各画素にはオン、オフに応じた実効電圧が印加される。
【0010】
この各行電極に印加される選択パルス電圧群はL行K列の行列(これを以後、選択行列(A)という)として表せる。選択パルス電圧系列は互いに直交なベクトル群として表せるため、これらを列要素として含む行列は直交行列となる。この行列内の各行ベクトルは互いに直交である。行の数Lは同時選択行本数に対応し、各行はそれぞれのラインに対応する。たとえば、L本の選択ラインの中のライン1には、選択行列(A)の1行目の要素が適応され、1列目の要素、2列目の要素の順に選択パルスが印加される。
【0011】
本明細書では、選択行列(A)の表記において、1は正の選択パルスを、−1は負の選択パルスを意味することとする。選択行列(A)の代表例としてアダマール行列を図3に示す。図3(a)は4行4列のもの、図3(b)は8行8列のもの、図3(c)は8行8列のものの第1行を除いた7行8列のものである。
【0012】
列電極には、この行列の各列要素および列表示パターンに対応した電圧レベルが印加される。すなわち、列電極電圧系列はこの行電極電圧系列を決める行列と表示パターンによって決まる。
【0013】
列電極に印加される電圧波形のシーケンスは以下のように決定される。図2はその概念を示した説明図である。選択行列が4行4列のアダマール行列の場合を例にとって説明する。列電極iおよび列電極jにおける表示データが図2(a)に示したようになっているとする。列表示パターンは図2(b)に示すようにベクトル(d)として表される。ここで列要素が−1のときはオン表示を表し、1のときはオフ表示を表す。行電極に、行列の列の順に順次行電極電圧が印加されていくとすると、列電極電圧レベルは図2(b)に示すベクトル(v)のようになり、その波形は図2(c)のようになる。図2(c)において、縦軸、横軸はそれぞれ任意単位である。
【0014】
部分ライン選択の場合、液晶表示素子のフレーム応答を抑制するために、一表示サイクル内で分散して電圧印加されることが好ましい。具体的には、たとえば、1番目の同時選択される行電極群(これを以下、サブグループという)に対するベクトル(v)の第1番目の要素が印加された次には、2番目の同時選択される行電極群に対するベクトル(v)の第1番目の要素が印加され、以下同様のシーケンスをとる。
【0015】
したがって、実際に列電極に印加される電圧パルスシーケンスは、電圧パルスを一表示サイクル内でどのように分散するか、また同時選択される行電極群に対してそれぞれどのような選択行列(A)が選ばれるかによって決定される。
【0016】
ところで、最近頻繁に使用されるウインドウパターン表示などを行う場合、クロストークと呼ばれる現象がおき、表示上の問題となる。
【0017】
クロストークの影響が最も顕著となって現れるのがバー表示をさせたときである。この現象は、特開平8−62574に説明されているとおり、駆動波形の歪みに起因する。
【0018】
もう一つの大きな課題は、中間調表示におけるクロストークである。中間調表示の方式としては、フレームレートコントロール(FRC)方式、振幅変調方式、ディザ法との組み合わせなどがあるが、FRC方式が液晶表示装置の駆動方法としてはもっとも多く用いられている。この際、フリッカの発生を目立たなくするために、空間的に(隣接する画素間で)位相の差をつけフリッカをキャンセルさせる空間変調との組み合わせが頻繁に用いられる。この場合、2値表示を基本とするベタ表示とは異なり、各フレーム毎に画像の空間的な周波数が非常に高くなる場合がある。このために、クロストークが生じ画像の品位を劣化させていた。同様にディザ方式を用いた場合にも空間周波数が高くクロストークの問題が存在していた。
【0019】
さらに、ビデオ表示など動画を表示する場合にも画像の劣化の問題がある。ビデオ表示においては、ウインドウなどの基本的に幾何学的な表示とは異なり、空間的に複雑な(すなわち空間周波数の高い)表示が多く出現する。したがって、特に、特定のウインドウ内でビデオ表示を表示しようとした場合には、発生するクロストークによりビデオ表示自体の品位を劣化させるだけでなく、周辺のウインドウにも影響する問題が生じていた。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は前述の問題点を解決するために、以下の画像表示装置を提供する。
【0021】
すなわち、N本(Nは200以上の整数)の走査電極と複数本のデータ電極とを有し、走査電極とデータ電極との交点として決定される画素に印加される電圧の実効値に対し光学応答する画像表示装置において、走査電極をL本(Lは2以上8以下の整数)ずつの複数のサブグループに分割し、そのサブグループを一括して選択するために、L行を有する直交行列の列ベクトルを時系列で展開した信号に基づく電圧を一つのサブグループに属する走査電極に印加する手段と、表示データを該直交行列で直交変換した信号に基づく3種類以上のレベルを有する電圧をデータ電極に印加する手段とを備え、データ電圧レベルのうち、表示による負荷が高い一部の電圧レベルを供給する電源の電流供給能力を、該一部の電圧レベルに対応しデータ電圧平滑化のために電圧供給線とアースとの間に介装されるコンデンサ内部の等価直列抵抗値を小さくすることによって、他の電圧レベルを供給する電源の電流供給能力よりも大きく設定することを特徴とする画像表示装置である。
【0022】
特に、サブグループ内の表示パターンが全オン、全オフまたは一画素ごとのオンオフの繰り返しパターンの場合に選択されるデータ電圧レベルを供給する電源の電流供給能力を大きく設定することを特徴とする画像表示装置を提供する。
【0023】
複数ライン同時選択法では、上記のように複数のデータ電圧レベルが存在し、表示データと用いる直交行列により実際の波形が決定されるという特徴がある。このため、各電圧レベル間の遷移が頻繁に起こることとなり、これがクロストークの発生に強く関与する。この複数のデータ電圧レベルにより波形が形成されることが複数ライン同時選択法におけるクロストーク制御を困難としていた。
【0024】
クロストークの低減を図る場合に重要なのは、クロストークは、駆動波形、電源への負荷(液晶の容量や電極抵抗など)および液晶へ電流を供給する電源の能力が関与し、それらが互いに相互作用して生じている点である。
【0025】
本発明は、複数ライン同時選択法を用いた画像表示装置において、高品位の画像を提供するために、複数ライン同時選択法での駆動波形と電源形態とを総合的にみた最適構成を示すものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明においては、以下の条件を構成要件としている。
【0027】
(1)複数ライン同時選択の同時選択数は、2以上8以下とする。
【0028】
(2)データ電圧レベルのうち、表示による負荷が高い一部の電圧レベルを供給する電源の電流供給能力を大きく設定する。すなわち各データ電圧レベルを供給する電源の強度をデータ電圧レベルの使用頻度に応じて変える。
【0029】
第1の条件は、データ電圧のレベル数やデータ電圧の最大値が大きくなりすぎないようにするための条件から決定される。同時に選択されるライン数であるLが増加すると、データ電圧のレベル数は一般に(L+1)に比例して増加し、最大電圧はL1/2 に比例して増大する。したがって、Lが大きすぎると波形は複雑になるとともにその電圧振幅が大きくなり、クロストークが増大する。したがって、第1の条件が設定される。
【0030】
この点を詳細に説明する。複数ライン同時選択法においては、従来は一表示フレーム内でラインあたり一つであった選択パルスを複数回に分けて印加しそれに対応するようにデータ電圧を決定する。したがって、同時選択ライン数に応じて、選択、データの電圧バランスが変化し、クロストークの発生状況が変化することになる。
【0031】
簡単な理解のため、選択電圧とデータ電圧とが、オン波形とオフ波形の電圧比が理論的に最大となる最適バイアス比を持つ場合について説明する。従来の線順次駆動法であるAPT法でのデータ電圧を1としたときに、複数ライン同時選択法における選択電圧Vr 、データ電圧Vc の最大値は、同時選択数Lに対して、Vr =N1/2 /L1/2 、Vc =L1/2 となる。ここで、Nは全ライン数である。
【0032】
上式より明らかなように、Lの増大につれ選択電圧Vr は低下し、データ電圧Vc は上昇する。したがって、Lが変化するとクロストークの強度が変化することになる。また、その変化の度合いはクロストークの種類により異なる。
【0033】
第2の条件は、一般的には各データ電圧レベルごとに、電源に対する負荷が異なっており、一般に負荷の大きいレベルと負荷の小さいレベルとが分かれているという発明者の知見に基づくものである。
【0034】
すなわち、複数ライン同時選択法による駆動を行う場合、表示データパターンのベクトルと選択行列の列ベクトルとの内積に比例したデータ電圧が印加されるが、表示パターンは2のL乗通りのパターンのうち、一般にはデータ電極方向には連続オン、連続オフ、一回毎オン/オフ、2回毎オン/オフ等のある規則的なパターンが多い。したがって、データ電圧はある一定の値を取りやすく、ある一定の電圧レベルに負荷が集中しやすくなる。この電圧レベルに対する供給電源を他の電圧レベルに比べて強化すれば負荷のアンバランスによる波形歪みは軽減され全体にクロストークの少ない表示となる。
【0035】
たとえばL=4の場合、選択行列として図4に記載のものを用いるとき、図2に従った表示をすると、
連続オン表示の場合、
(d)(−1,−1,−1,−1)
(v)(−2,−2,−2,−2)
連続オフ表示の場合、
(d)( 1, 1, 1, 1)
(v)( 2, 2, 2, 2)
一回毎オン/オフ表示の場合、
(d)(−1, 1,−1, 1)
(v)( 2,−2, 2,−2)
二回毎オン/オフ表示の場合、
(d)(−1,−1, 1, 1)
(v)( 2, 2,−2,−2)
となる。
【0036】
一方、電源回路は一般に図1に示したようになっている。すなわち、抵抗分割により作られた各電圧レベルがオペアンプを介してV0 〜V4 として出力される。各電圧を供給する線とアースとの間には電圧平滑化のためのコンデンサが介装されている。図中OP0〜OP4は出力を低インピーダンス化するためのオペアンプ、C0 〜C4 は平滑化コンデンサの容量、R0 〜R4 は平滑化コンデンサ内部の等価直列抵抗である。
【0037】
(v)の要素と図1の電圧レベルとは、−4=V0 、−2=V1 、0=V2 、2=V3 、4=V4 のように対応する。すなわち一般的に多く使われる上記パターンの場合、負荷はV1 、V3 に集中し、結果的にV0 、V2 、V4 に比べてV1 、V3 電源の電流供給能力を増やせば電源波形歪みが減少し、クロストークの少ない良好な表示となる。
【0038】
その実現方法として、
(1)V1 、V3 につながるオペアンプの電流供給能力をV0 、V2 、V4 に対して大きくする。これにより、負荷変動による電圧低下の回復速度を早くし、波形歪みを低減する。
(2)V1 、V3 の平滑化コンデンサの容量をV0 、V2 、V4 に比べて増加させる。この容量増加により、負荷変動により電圧低下が減少し波形歪みは低減できる。
【0039】
(3)V1 、V3 の平滑化コンデンサの等価直列抵抗値をV0 、V2 、V4 に比べて小さくする。等価直列抵抗は瞬時的な負荷変動に対してキャパシタが送り出す電流量を制限する働きをしており、その値が小さいほど瞬時電流供給能力は大きく、結果的に波形歪みを低減させる。
【0040】
このように、データ電圧レベルのうち、表示による負荷が高い一部の電圧レベルを供給する電源の電流供給能力を他の電圧レベルを供給する電源の電流供給能力よりも大きく設定することにより、負荷の大きい電源と小さい電源の歪みがバランスし、クロストークが減少する。波形の歪を完全に除去することはきわめて困難なため、このバランス効果は、各電圧レベルで一律に電流供給能力を強化する場合よりも、本発明のように、電圧レベルによって、電源供給能力に差をつけるほうが顕著である。
【0041】
本発明においては、複数ライン同時選択法の波形の特徴により、従来とは異なるバイアス比での駆動が可能となる。ここで、バイアス比は、行電圧/列電圧の最大値で定義され、既に述べた最適バイアス比は、N1/2 /Lとなる。線順次駆動法では、列電圧が極端に高くなるため、一般にバイアス比は最適バイアス比より小さくして用いるのが普通である。
【0042】
しかし、複数ライン同時選択法では1)線順次駆動法ではフレーム応答があるのでバイアスを小さくした方がコントラストが高いが複数ライン同時選択法では方式そのものでフレーム応答を抑制している、2)複数ライン同時選択法では行電圧が線順次駆動法よりも低い、という2つの理由から、線順次駆動法のように、バイアス比を最適バイアス比より小さくして用いる必要がない。
【0043】
むしろこの電圧比を最適バイアス比より大きくして使うことが望ましい。その理由は、列電圧の寄与率が下がり、そのため列電圧変化によるクロストークが減り、結果的にコントラスト比の低下なしにクロストーク低減が可能となるからである。
【0044】
以上のように行電圧の電圧振幅Vr と列電圧の最大電圧Vc,max が、数1の関係を満たすことが本発明の画像表示装置おいてより高品位な画像を得るためにより望ましい条件である。
【0045】
【数1】
【0046】
本発明において、駆動回路の他の部分は、従来から知られている複数ライン同時選択用の回路を使って簡単に実現できる。たとえば、階調方式としてFRC方式を用いる場合、入力された多ビットデータをメモリに格納する前段で1ビット(1フレーム)データに変換してメモリに格納し、それを順次読み出してデータ電圧波形を計算してもよいし、多ビットデータのままメモリに格納し、データ電圧演算の前段であらかじめ用意したテーブルを参照して1ビットのデータとしてもよい。空間変調テーブルは、ROMに格納して順次読み出して用いればよいが、論理回路での構成も簡単に実現できる。これらの回路により演算されたデータ電圧波形を複数の電圧レベルをもつデータ信号ドライバに入力し液晶に電圧を印加することにより表示が達成される。
【0047】
【実施例】
用いた液晶パネルはセルギャップが4〜6μmでのツイスト角が220〜260度のSTN表示パネルである。
【0048】
[実施例1]
VGA(640×480×3(RGB))のカラーSTN表示素子を上下2画面に分割し2画面駆動とした。一画面の、行ラインは240であり、同時選択数L=4(すなわちサブグループ数=60)で複数ライン同時選択駆動を行った。表示画面のサイズは対角10.4インチ、用いた透明電極はITOで、シート抵抗5Ωのものであった。用いた直交行列は、図3に示したものであり、階調表示はFRC方式を用いた。
【0049】
最大駆動電圧(Vr )は約16Vであった。なお、バイアス比は、最適バイアス比(3.9)とした。列電圧のレベルは全部で5レベル(下からV0 、V1 、V2 、V3 、V4 )であり、そのうちV1 、V3 レベルのコンデンサの容量は10μF、V0 、V2 、V4 のコンデンサの容量は4.7μFとし、また、オペアンプの電流供給能力もV1 、V3 レベルのものは30mA、V0 、V2 、V4 レベルのものは20mAとした。
【0050】
ビデオ表示を行ったところ、フリッカ、クロストークのほとんど見られない、繊細な階調表示が得られた。なお、フレーム周波数は120Hzとして駆動し、コントラスト比50:1、応答時間(立ち上がり時間と立ち下がり時間と平均)は50msであった。
[実施例2]
SVGA(800×600×3(RGB))のカラーSTN表示素子を上下2画面に分割し2画面駆動とした。一画面の、行ラインは300であり、同時選択数L=4(すなわちサブグループ数=75)で複数ライン同時選択駆動を行った。表示画面のサイズは対角12.1インチ、用いた透明電極はITOで、シート抵抗4Ωのものであった。用いた直交行列は、図4に示したものであり、階調表示はFRC方式を用いた。
【0051】
最大駆動電圧(Vr )は約18Vであった。なお、バイアス比は最適バイアス比×1.2(=5.2)とした。
【0052】
列電圧のレベルは全部で5レベルであり、V1 、V3 レベルのコンデンサの容量は20μF、等価直列抵抗値は1.2Ω、V0 、V2 、V4 レベルのコンデンサの容量は10μF、等価直列抵抗値は5Ωとした。
【0053】
ビデオ表示を行ったところ、フリッカ、クロストークのほとんど見られない、繊細な階調表示が得られた。なお、フレーム周波数は120Hzとして駆動し、コントラスト比50:1、応答時間(立ち上がり時間と立ち下がり時間との平均)は65msであった。
【0054】
[比較例]
実施例2と同様に液晶表示装置を構成し、表示を行った。ただし、列電圧のレベルに関しては、V0 、V2 、V4 のコンデンサの容量は20μF、オペアンプの電流供給能力は40mAとし、V1 、V3 のコンデンサの容量は10μF、オペアンプの電流供給能力は20mAとした。
【0055】
ビデオ表示を行ったところ、フリッカのほとんど見られない、繊細な階調表示が得られたがクロストークのレベルは実施例2より悪いレベルであった。なお、フレーム周波数は120Hzとして駆動し、コントラスト比30:1、応答時間(立ち上がり時間と立ち下がり時間との平均)は150msでありビデオ表示では強い残像が見られた。
【0056】
【発明の効果】
本発明は、複数ライン同時選択法と高速液晶表示素子の性能をフルに引き出し低クロストークの高速・高コントラスト比表示を可能とするものであり、従来にない単純マトリクスでの動画多階調表示を可能とする。また、従来の駆動法に比して電源電圧の低減なども達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用するデータ電圧供給用電源の構成図。
【図2】(a)〜(c)は複数ライン同時選択法での電圧印加方法を説明する概念図および波形図。
【図3】(a)〜(c)はアダマール行列を示す説明図。
【図4】実施例で用いた選択行列を示す説明図。
Claims (4)
- N本(Nは200以上の整数)の走査電極と複数本のデータ電極とを有し、走査電極とデータ電極との交点として決定される画素に印加される電圧の実効値に対し光学応答する画像表示装置において、
走査電極をL本(Lは2以上8以下の整数)ずつの複数のサブグループに分割し、そのサブグループを一括して選択するために、L行を有する直交行列の列ベクトルを時系列で展開した信号に基づく電圧を一つのサブグループに属する走査電極に印加する手段と、
表示データを該直交行列で直交変換した信号に基づく3種類以上のレベルを有する電圧をデータ電極に印加する手段とを備え、
データ電圧レベルのうち、表示による負荷が高い一部の電圧レベルを供給する電源の電流供給能力を、該一部の電圧レベルに対応しデータ電圧平滑化のために電圧供給線とアースとの間に介装されるコンデンサ内部の等価直列抵抗値を小さくすることによって、他の電圧レベルを供給する電源の電流供給能力よりも大きく設定することを特徴とする画像表示装置。 - サブグループ内の表示パターンが全オン、全オフまたは一画素ごとのオンオフの繰り返しパターンの場合に選択されるデータ電圧レベルを供給する電源の電流供給能力を他のデータ電圧レベルを供給する電源の電流供給能力よりも大きく設定する請求項1に記載の画像表示装置。
- データ電圧平滑化のために電圧供給線とアースとの間に介装されるコンデンサの容量を大きくすることによって電源の電流供給能力を大きくする請求項1または2に記載の画像表示装置。
- 走査電極への印加電圧をデータ電圧レベルの最大値で除算した値であるバイアス比が、N 0.5 /Lよりも大きく、1.4N 0.5 /L以下である請求項1,2,または3に記載の画像表示装置。
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