JP3767001B2 - 自動車のサイドドア構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のサイドドア構造に関し、特にサイドドア内部に設けた衝撃吸収部材の衝撃吸収作用を確保しつつも、アームレスト等の高剛性部による衝撃吸収性低下を防止するようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、自動車の側方から車両が衝突する側突時における乗員の保護を強化するため、サイドドア内にインパクトバーを設けるとともに合成樹脂発泡体等のパッド部材を設ける技術が採用されつつある。前記パッド部材は、通常乗員の腰に対応する高さ位置に配設される。このパッド部材を設けない場合には、激しい側突時にアウタパネルが潰れてドア内に配設される部品を介してインナパネルに達し、次の瞬間にインナパネルがドアトリムを介して車室内の乗員に衝突するため、乗員に対する衝撃力は遅れて衝撃的に作用する。これに対して、パッド部材を設ける場合には、側突時に、アウタパネルにより押圧されたパッドはインナパネルに開けられた開口部、そしてドアトリムを介して、前記のようにアウタパネルがドア内の部品を介してインナパネルに当接する前の早期に乗員を押圧する。即ち、乗員への衝突荷重伝達が早期に行われ、かつパッドによりその衝撃荷重は十分に吸収されるので、乗員に作用する衝撃力が著しく緩和されることになる。
【0003】
一方、サイドドアの内面部には通常アームレストが設けてあるが、アームレストは、その構造上、他の部分に比較して高剛性に構成されている。実開平6−74426号公報には、側突時にアームレストから乗員に作用する荷重を緩和する為に、アームレスト芯材を細い棒材で骨組状に構成したり、アームレストのベース板に複数の開口やスリットを形成したりして、アームレストの所定部位の剛性を低くして衝撃を緩和する技術が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記のようにサイドドア内にパッド部材を設けたとしても、サイドドアの内面部に高剛性のアームレストがあると、側突時に、アームレストが変形しにくいためドアトリムが変形しにくく、パッド部材の衝撃吸収作用が著しく低下してしまうという問題がある。
本発明の目的は、パッド部材の衝撃吸収作用を十分に発揮させ得るようにすること、アームレスト等の高剛性部で衝撃吸収作用が低下しないようにすること、である。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の自動車のサイドドア構造は、自動車の車両外方側から順に設けられる、アウタパネル、インナパネル、及びドアトリムを備えたサイドドアにおいて、前記サイドドアのドアトリムに設けられ、少なくとも車幅方向に棚状となる水平な壁部を有し、車室内側へ張り出すように形成される高剛性のアームレスト部と、前記アームレスト部の水平な壁部より下側のサイドドア内部側のドアトリムに固定され、側突時にサイドドアから乗員に作用する衝撃を吸収するドアトリム側衝撃吸収部材と、前記ドアトリム側衝撃吸収部材よりアウタパネル側のサイドドアの内部においてドアトリム側衝撃吸収部材と車幅方向に並べて設けられた車両外方側衝撃吸収部材とを有し、前記ドアトリムにおいて前記アームレスト部の水平な壁部より下側の縦壁部に、前記ドアトリム側衝撃吸収部材より上側に位置して前後方向に延び、側突時に前記アームレスト部から乗員に作用する衝撃を緩和しつつ前記ドアトリム側衝撃吸収部材を車室内側へ早期移動させる為の破断部が形成されたことを特徴とするものである。アームレスト部の水平な壁部より下側の縦壁部に、ドアトリム側衝撃吸収部材より上側位置して前後方向に延びるように形成された破断部が、側突時にアームレスト部から乗員に作用する衝撃を緩和しつつドアトリム側衝撃吸収部材を車室内側へ早期移動させるため、側突時における高剛性のアームレスト部による乗員に対する衝撃を確実に緩和し、衝撃吸収性を高めることができる。
【0006】
請求項2の自動車のサイドドア構造は、自動車の車両外方側から順に設けられる、アウタパネル、インナパネル、及びドアトリムを備えたサイドドアにおいて、前記サイドドアのドアトリムに設けられ、少なくとも車幅方向に棚状となる水平な壁部を有し、車室内側へ張り出すように形成される高剛性のアームレスト部と、前記アームレスト部の水平な壁部より下側のサイドドア内部側のドアトリムに固定され、側突時にサイドドアから乗員に作用する衝撃を吸収するドアトリム側衝撃吸収部材とを有し、前記ドアトリムは、ドア内方側の基材と、車室側の表皮材とから成り、前記ドアトリムは、側突時に前記アームレスト部から乗員に作用する衝撃を緩和するように、アームレスト部の水平な壁部において前 記基材に形成した開口部を前記表皮材で覆うことで形成される第1脆弱部と、前記アームレスト部の水平な壁部より下側の縦壁部に前記ドアトリム側衝撃吸収部材より上側に位置して前後方向に延びるように形成される破断部からなる第2脆弱部とを有することを特徴とするものである。ドアトリムに第1脆弱部と第2脆弱部とを設けたため、側突時における高剛性のアームレスト部による乗員に対する衝撃をさらに確実に緩和し、衝撃吸収性をさらに高めることができる。
【0007】
【0008】
請求項3の自動車のサイドドア構造は、請求項1又は2の発明において、前記破断部は、サイドドアのトリム基材の棚状部の上側近傍部と下側近傍部とに形成されたことを特徴とする。側突時に、アウタパネル、インナパネル、ドアトリム等の変形を介して衝撃吸収部材が車室側へ移動する時に、トリム基材の棚状部の上側近傍部と下側近傍部とに形成された破断部が破断したり変形したりして、衝撃吸収部材が車室内方へ移動しやすくなるため、衝撃吸収部材の衝撃吸収作用を確保できる。
【0009】
請求項4の自動車のサイドドア構造は、請求項3の発明において、前記破断部は、サイドドアのドアトリムのきめ込み部においてトリム基材に形成された複数のスリット部であることを特徴とする。それ故、側突時に、アウタパネル、インナパネル、ドアトリム等の変形を介して衝撃吸収部材が車室側へ移動する時に、ドアトリムのきめ込み部においてドアトリムに形成した複数のスリット部である破断部が簡単に破断する。
【0010】
請求項5の自動車のサイドドア構造は、請求項1〜4の何れか1項の発明において、前記衝撃吸収部材はパッド部材であることを特徴とする。前記衝撃吸収部材であるパッド部材は例えば合成樹脂発泡体で構成されるが、このパッド部材により、側突時に乗員の腰部を十分に保護できることになる。
【0011】
請求項6の自動車のサイドドア構造は、請求項5の発明において、前記パッド部材は、アウタパネルとサイドドアの内面部のトリム基材との間に、ドアガラス昇降空間を空けた状態に設けられたことを特徴とする。それ故、側突時に、アウタパネルの変形がパッド部材を介してサイドドアの内面部のトリム基材に確実に伝達され、乗員に作用する衝撃が確実に吸収乃至緩和される。
【0012】
請求項7の自動車のサイドドア構造は、請求項5又は6の発明において、前記パッド部材は、アウタパネル内面側の第1パッド部材と、インナパネルのアウタパネル側の第2パッド部材と、トリム基材のインナパネル側の第3パッド部材を有することを特徴とする。このように、パッド部材が第1〜第3パッド部材の合計厚さだけの厚いものになるので、衝撃吸収性に優れるうえ、第1〜第3パッド部材の組付けも簡単になる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態は、自動車のフロントの左側のサイドドアに本発明を適用した場合の一例であり、以下自動車の前後左右を前後左右として説明する。
図1、図2に示すように、自動車のフロントの左側のサイドドア1のドア本体は、アウタパネル2と、インナパネル3と、ドアトリム4等で構成され、ウインドレギュレータ(図示略)で昇降されるドアガラス5も設けられ、サイドドア1の内面部には棚状部であるアームレスト部10が形成され、アームレスト部10の前部には、ドア開閉の為に手を差し込む為の凹部11が形成されている。
【0014】
図2、図7に示すように、ドアトリム4は、ウッドチップ製の基材12と、その内面の合成樹脂発泡膜製の緩衝層13と、その表皮材14a,14bとからなり、アームレスト部10より下側の表皮材14aは例えば合成樹脂膜であり、アームレスト部10より上側の表皮材14bは例えば皮革である。アームレスト部10は、所定の幅のある略水平の棚状に形成されているため、少なくとも車幅方向に高い剛性の高剛性部になっている。
【0015】
サイドドア1の内部には、外部の車両がサイドドア1に衝突したりする側突に対する剛性アップの為の管材からなるインパクトバー6が前後方向向きに配設され、このインパクトバー6の前後両端部はドア本体に固定されている。
図2に示すように、着座している乗員の腰部に対応する前後方向位置で且つアームレスト部10よりも低い位置において、サイドドア1の内部には、側突時に乗員の腰部に作用する衝撃を緩和する為の合成樹脂発泡体製の衝撃吸収部材15が、ドアガラス5の昇降空間16を空けた状態に配設されている。
【0016】
この衝撃吸収部材15は、アウタパネル2の内面に沿うブロック状の第1パッド部材15aと、インナパネル3の略外面側に位置しインナパネル3の開口穴に挿入状に装着されたブロック状の第2パッド部材15bと、ドアトリム4の外面に接着にて固定されたブロック状の第3パッド部材15cとからなる。また、着座している乗員に対応する前後方向位置かつアームレスト部10の上側においてインナパネル3とドアトリム4間には、側突時に乗員の胸部の側部に作用する衝撃を緩和する為の合成樹脂発泡体製の第4パッド部材15dが設けられ、第4パッド部材15dは接着にてドアトリム4の外面に固定されている。尚、第1,第2パッド部材15a,15bが車両外方側衝撃吸収部材に相当し、第3パッド部材15cがドアトリム側衝撃吸収部材に相当する。
【0017】
図2、図3に示すように、第1パッド部材15aをインパクトバー6に取付ける為の薄鋼板製の側面視ほぼU形の保持部材17が設けられ、この保持部材17の前後1対の取付け部17aがインパクトバー6に溶接やビスにて固着され、第1パッド部材15aの外面部に保持部材17の内周側の半幅部を埋め込んだ状態にして第1パッド部材15aが保持されている。尚、保持部材17は、側面視L形の2つの部品からなるものに構成してもよくその他の形状に構成してもよい。
【0018】
図2、図4に示すように、第2パッド部材15bをインナパネル3に取付ける為に、上下1対の薄鋼板製の保持部材18,19が設けられ、上側の保持部材18の内周側の半幅部を、第2パッド部材15bの上部の外面部に埋め込んだ状態にし、保持部材18の取付け部18aをインナパネル3の内面にビスや溶接にて固定するとともに、下側の保持部材19の内周側の半幅部を、第2パッド部材15bの下部の外面部に埋め込んだ状態にし、保持部材19の取付け部19aをインナパネル3の内面にビスや溶接にて固定することにより、第2パッド部材15bがインナパネル3に取付けられている。そして、第1パッド部材15aと第2パッド部材15bの間にはドアガラス5の昇降空間16が空けられている。
【0019】
次に、アームレスト部10の剛性を小さくして側突時に高剛性部から乗員に作用する衝撃を緩和する為の衝撃緩和部について説明する。図2、図5〜図7に示すように、アームレスト部10の剛性を低下させると共に側突時に衝撃吸収部材15を車室側へ早期に移動させる為の脆弱部である第1衝撃緩和部20として、アームレスト部10のうちの凹部11の後側の部位には、ドアトリム4の基材12に形成した矩形状の開口部21であって凹部11とほぼ同長の開口部21が形成され、その開口部21は薄鋼板製の蓋部材22で剛性を高めることなく塞がれる。蓋部材22の外周部の3個所には下方へ切り起した切り起し片22aが形成され、それら3つの切り起し片22aを開口部21に嵌めることで蓋部材22が所定位置に保持され、この蓋部材22の表面側は緩衝層13と表皮材14bとで覆われている。
【0020】
図2、図5、図7に示すように、アームレスト部10の剛性を低下させると共に側突時に衝撃吸収部材15を車室側へ早期に移動させる為の脆弱部(破断部)である第2衝撃緩和部30として、アームレスト部10の下端部においてドアトリム4のきめ込み部において基材12に形成された5つのスリット部31と、アームレスト用凹部10aの上端においてドアトリム4のきめ込み部において基材12に形成された5つのスリット部32とが設けられている。前記スリット部31は、基材12に開けた所定長さのスリットであり、5つのスリット部31を前後に小間隔おきに並ぶ1列状に形成することで脆弱部に構成され、側突時に側突荷重が衝撃吸収部材15を介してドアトリム4に作用したときに、5つのスリット部31からなる脆弱部が破断し易くなっている。また、前記スリット部32はスリット部31と同様の構造で、5つのスリット部32を前後に小間隔おきに並ぶ1列状に形成することで、側突時に衝撃吸収部材15を車室側へ早期に移動させる為の脆弱部に構成してある。
【0021】
次に、以上説明した自動車のサイドドア構造の作用・効果について説明する。
側突時に、相手側の自動車のバンパーがサイドドア1のインパクトバー6及び衝撃吸収部材15のレベルに衝突して来るが、側突荷重が大きい場合にアウタパネル2とインパクトバー6が内側へ変形すると、衝撃吸収部材15で衝撃を吸収しつつ衝撃吸収部材15とインナパネル3とドアトリム4とが車室側へ変形し、乗員に緩衝された軽い側突荷重が早期に作用するので、乗員の腰骨部に対する安全性が格段に向上する。
【0022】
しかも、前記側突の際、高剛性のアームレスト部10の下端部の5つのスリット部31が破断してアームレスト部10よりも下側のドアトリム4の部分が車室側へ変位し易くなるため、衝撃吸収部材15で緩衝された軽い側突荷重が乗員に早期に作用するようになるため、衝撃吸収部材15の衝撃吸収作用を十分に発揮させることができ、衝撃吸収性が格段に向上する。同様に、前記側突の際、高剛性のアームレスト部10の上側の5つのスリット部32が破断して第4パッド部材15dが車室側へ変位し易くなるため、第4パッド部材15dの衝撃吸収作用を十分に発揮させることができる。
【0023】
しかも、前記側突の際、高剛性のアームレスト部10が車室側へ移動して乗員の脇腹付近に衝突したとしても、第1衝撃緩和部20が脆弱な低剛性部に構成されているため、アームレスト部10から乗員に作用する衝撃が著しく緩和されることになる。
【0024】
ここで、前記実施形態の変形例について説明すると、アームレスト部10はドアトリムの内面部に突出状に形成されるものでもよく、衝撃吸収部材15のパッド部材15a〜15cの形状や材質や取付け構造は前記実施形態のものに限定されず、側突荷重を吸収可能に構成してあればよい。
【0025】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、アームレスト部の水平な壁部より下側のサイドドア内部側のドアトリムに固定され、側突時にサイドドアから乗員に作用する衝撃を吸収するドアトリム側衝撃吸収部材と、ドアトリム側衝撃吸収部材よりアウタパネル側のサイドドアの内部においてドアトリム側衝撃吸収部材と車幅方向に並べて設けられた車両外方側衝撃吸収部材とを有し、ドアトリムにおいてアームレスト部の水平な壁部より下側の縦壁部に、ドアトリム側衝撃吸収部材より上側に位置して前後方向に延び、側突時にアームレスト部から乗員に作用する衝撃を緩和しつつドアトリム側衝撃吸収部材を車室内側へ早期移動させる為の破断部を形成したので、その破断部が、側突時にアームレスト部から乗員に作用する衝撃を緩和するとともに、衝撃吸収部材を車室内側へ早期移動させるため、側突時における高剛性のアームレスト部による乗員に対する衝撃を確実に緩和し、衝撃吸収性を高めることができる。
【0026】
請求項2の発明によれば、アームレスト部の水平な壁部より下側のサイドドア内部側の ドアトリムに固定され、側突時にサイドドアから乗員に作用する衝撃を吸収するドアトリム側衝撃吸収部材を有し、ドアトリムは、ドア内方側の基材と、車室側の表皮材とから成り、ドアトリムは、側突時にアームレスト部から乗員に作用する衝撃を緩和するように、アームレスト部の水平な壁部において基材に形成した開口部を表皮材で覆うことで形成される第1脆弱部と、アームレスト部の水平な壁部より下側の縦壁部にドアトリム側衝撃吸収部材より上側に位置して前後方向に延びるように形成される破断部からなる第2脆弱部とを有するので、側突時における高剛性のアームレスト部による乗員に対する衝撃をさらに確実に緩和し、衝撃吸収性をさらに高めることができる。
【0027】
【0028】
請求項3の発明によれば、破断部は、サイドドアのトリム基材の棚状部の上側近傍部と下側近傍部とに形成されたので、側突時に、アウタパネル、インナパネル、ドアトリム等の変形を介して衝撃吸収部材が車室側へ移動する時に、トリム基材の棚状部の上側近傍部と下側近傍部とに形成された破断部が破断したり変形したりして、衝撃吸収部材が車室内方へ移動しやすくなるため、衝撃吸収部材の衝撃吸収作用を確保できる。
【0029】
請求項4の発明によれば、前記破断部は、サイドドアのドアトリムのきめ込み部においてトリム基材に形成された複数のスリット部であるので、側突時に、アウタパネルやインナパネル等の変形に応じて、トリム基材に形成された複数のスリット部(破断部)の破断が生じてドアトリムの変形が促進され、衝撃吸収部材が早期に車室側へ移動する。
【0030】
請求項5の発明によれば、衝撃吸収部材はパッド部材であるので、このパッド部材により、側突時に乗員の腰部を十分に保護できることになる。
【0031】
請求項6の発明によれば、前記パッド部材は、アウタパネルとサイドドアの内面部のトリム基材との間に、ドアガラス昇降空間を空けた状態に設けられているので、側突時に、アウタパネルの変形がパッド部材を介してサイドドアの内面部のトリム基材に確実に伝達され、乗員に作用する衝撃が確実に吸収され緩和される。
【0032】
請求項7の発明によれば、前記パッド部材は、アウタパネル内面側の第1パッド部材と、インナパネルのアウタパネル側の第2パッド部材と、トリム基材のインナパネル側の第3パッド部材を有するので、パッド部材が第1〜第3パッド部材の合計厚さだけの厚いものになるので、衝撃吸収性に優れるうえ、第1〜第3パッド部材の組付けも簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る自動車のサイドドアの斜視図である。
【図2】サイドドアの縦断面図である。
【図3】第1パッド部材とその取付け構造の斜視図である。
【図4】第2パッド部材とその取付け用の保持部材の斜視図である。
【図5】サイドドアの内面部の要部を示す斜視図である。
【図6】第1衝撃緩和部の斜視図である。
【図7】アームレスト部とその付近の部分の縦断面図である。
【符号の説明】
1 自動車のサイドドア
2 アウタパネル
3 インナパネル
4 ドアトリム
10 アームレスト部
12 基材
15 衝撃吸収部材
15a 第1パッド部材
15b 第2パッド部材
15c 第3パッド部材
20 第1衝撃緩和部(第1脆弱部)
21 開口穴
22 蓋部材
30 第2衝撃緩和部(第2脆弱部)
31 スリット部
32 スリット部
Claims (7)
- 自動車の車両外方側から順に設けられる、アウタパネル、インナパネル、及びドアトリムを備えたサイドドアにおいて、
前記サイドドアのドアトリムに設けられ、少なくとも車幅方向に棚状となる水平な壁部を有し、車室内側へ張り出すように形成される高剛性のアームレスト部と、
前記アームレスト部の水平な壁部より下側のサイドドア内部側のドアトリムに固定され、側突時にサイドドアから乗員に作用する衝撃を吸収するドアトリム側衝撃吸収部材と、 前記ドアトリム側衝撃吸収部材よりアウタパネル側のサイドドアの内部においてドアトリム側衝撃吸収部材と車幅方向に並べて設けられた車両外方側衝撃吸収部材とを有し、
前記ドアトリムにおいて前記アームレスト部の水平な壁部より下側の縦壁部に、前記ドアトリム側衝撃吸収部材より上側に位置して前後方向に延び、側突時に前記アームレスト部から乗員に作用する衝撃を緩和しつつ前記ドアトリム側衝撃吸収部材を車室内側へ早期移動させる為の破断部が形成されたことを特徴とする自動車のサイドドア構造。 - 自動車の車両外方側から順に設けられる、アウタパネル、インナパネル、及びドアトリムを備えたサイドドアにおいて、
前記サイドドアのドアトリムに設けられ、少なくとも車幅方向に棚状となる水平な壁部を有し、車室内側へ張り出すように形成される高剛性のアームレスト部と、
前記アームレスト部の水平な壁部より下側のサイドドア内部側のドアトリムに固定され、側突時にサイドドアから乗員に作用する衝撃を吸収するドアトリム側衝撃吸収部材とを有し、
前記ドアトリムは、ドア内方側の基材と、車室側の表皮材とから成り、
前記ドアトリムは、側突時に前記アームレスト部から乗員に作用する衝撃を緩和するように、アームレスト部の水平な壁部において前記基材に形成した開口部を前記表皮材で覆うことで形成される第1脆弱部と、前記アームレスト部の水平な壁部より下側の縦壁部に前記ドアトリム側衝撃吸収部材より上側に位置して前後方向に延びるように形成される破断部からなる第2脆弱部とを有することを特徴とする自動車のサイドドア構造。 - 前記破断部は、サイドドアのトリム基材の棚状部の上側近傍部と下側近傍部とに形成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車のサイドドア構造。
- 前記破断部は、サイドドアのドアトリムのきめ込み部においてトリム基材に形成された複数のスリット部であることを特徴とする請求項3に記載の自動車のサイドドア構造。
- 前記衝撃吸収部材はパッド部材であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の自動車のサイドドア構造。
- 前記パッド部材は、アウタパネルとサイドドアの内面部のトリム基材との間に、ドアガラス昇降空間を空けた状態に設けられたことを特徴とする請求項5に記載の自動車のサイドドア構造。
- 前記複数のパッド部材は、アウタパネル内面側の第1パッド部材と、インナパネルのアウタパネル側の第2パッド部材と、トリム基材のインナパネル側の第3パッド部材を有することを特徴とする請求項5又は6に記載の自動車のサイドドア構造。
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