JP3766082B2 - 複合型給紙ユニット及びその複合型給紙ユニットを備えた画像形成装置 - Google Patents

複合型給紙ユニット及びその複合型給紙ユニットを備えた画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3766082B2
JP3766082B2 JP2003358115A JP2003358115A JP3766082B2 JP 3766082 B2 JP3766082 B2 JP 3766082B2 JP 2003358115 A JP2003358115 A JP 2003358115A JP 2003358115 A JP2003358115 A JP 2003358115A JP 3766082 B2 JP3766082 B2 JP 3766082B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording medium
unit
paper feed
paper
manual
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003358115A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005119828A (ja
Inventor
隆 久保
泰章 深田
義陽 平本
靖 松友
秀雄 吉川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2003358115A priority Critical patent/JP3766082B2/ja
Priority to US10/932,062 priority patent/US7347637B2/en
Priority to CNB2004100687388A priority patent/CN100335386C/zh
Publication of JP2005119828A publication Critical patent/JP2005119828A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3766082B2 publication Critical patent/JP3766082B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等の画像形成装置に備えられる給紙ユニット及びその給紙ユニットを備えた画像形成装置に係る。特に、本発明は、画像形成装置の設置スペースのコンパクト化や用紙ジャムの発生頻度の低減化を図るために構成された給紙ユニットにおける記録用紙の搬送形態の改良に関する。
従来より、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置等の画像形成装置や、これら複数の機能を兼ね備えた複合機にあっては、感光体ドラム等を備えた画像形成部(プリント部)へ給紙される記録用紙の収容部(載置部)として給紙カセット及び手差しトレイが備えられている。例えば給紙カセットに数百枚の記録用紙を収容しておき、この記録用紙に対して画像形成を行う場合には、給紙カセットから記録用紙が順次取り出されて画像形成部への給紙が行われる。一方、ユーザが手差しトレイに記録用紙(例えばハガキなど)を載置して画像形成動作を開始させた場合には、この手差しトレイ上の記録用紙が画像形成部へ給紙されることになる。
これら給紙カセット及び手差しトレイを備えた画像形成装置は例えば下記の特許文献1及び2に開示されている。これら特許文献に開示されているように、これまで、一般的には、給紙カセットが装置の最下部に備えられ、この給紙カセットの排紙側から画像形成部に亘って給紙経路が設けられている。また、手差しトレイは、画像形成装置の側壁に取り付けられており、この手差しトレイ上の記録用紙を取り出すための用紙呼び込み機構を介して上記給紙経路の途中部分に連通している。
図13は従来の一般的な複写機の内部構成の概略を示している。この図13では、aが給紙カセット、bが手差しトレイ、cが感光体ドラム等を備えた画像形成部であり、dが給紙カセットaから延びる給紙経路、eが手差しトレイb上の記録用紙を取り出すための用紙呼び込み機構である。
特開2001−138576号公報 特開2001−333249号公報
上述の如く、画像形成装置の最下部に給紙カセットaを、画像形成装置の側壁に手差しトレイbをそれぞれ備えさせる場合の給紙系のレイアウトとしては、図13からも判るように、給紙カセットaから画像形成部cに向かって延びる給紙経路dの側方(装置の側壁側)に、手差しトレイbに対応する用紙呼び込み機構eが配置され、更にその側方に手差しトレイbが配置されることになる。つまり、給紙経路dの側方には、上記用紙呼び込み機構e及び手差しトレイbが水平方向外側に向けて順に配置されることになり、これらの存在のために画像形成装置の設置スペースをコンパクト化するには限界があった。この図13に示す画像形成装置の場合には、手差しトレイb及び用紙呼び込み機構eを除けば、装置の設置スペースは図中の寸法Iで済むのに対し、実際には手差しトレイb及び用紙呼び込み機構eが存在しているために装置の設置スペースとしては寸法IIが必要である。
一方、近年では、装置の下部に給紙カセットを、上部に原稿読取部(スキャナ部)をそれぞれ配置し、これら給紙カセットと原稿読取部との間に画像形成部及び排紙部(排紙トレイ)を設けて、排紙トレイが装置の側方に突出しないようにすることで装置の設置スペースの縮小化を図るものが開発されつつある。
このようにレイアウトされた画像形成装置の概略構成を図14に示す。この図14においても、aが給紙カセット、bが手差しトレイ、cが画像形成部、dが給紙経路、eが用紙呼び込み機構である。このようにレイアウトされた画像形成装置においても装置側壁周辺部には上記用紙呼び込み機構e及び手差しトレイbが水平方向外側に向けて順に配置されることになるため、上述した場合と同様に、設置スペースのコンパクト化には限界があった。
特に、このようにレイアウトした場合、両面印刷を行う際に記録用紙を反転させるための反転搬送路(スイッチバック搬送路)fを、給紙経路dの側方に配置せねばならない。そして、上記用紙呼び込み機構e及び手差しトレイbが、この反転搬送路fよりも更に側方に配置されるレイアウトとなる場合には、その分、装置の設置スペースが大きくなってしまうため、上記レイアウト(排紙トレイが装置の側方に突出しないようにしたレイアウト)によって設置スペースの縮小化を図ったメリットを十分に活かすことができないのが実情であった。この図14においても、手差しトレイb及び用紙呼び込み機構eを除いた場合の必要設置スペースをIで示し、手差しトレイb及び用紙呼び込み機構eが存在しているために必要となる装置の設置スペースをIIで示している。
また、これまでの画像形成装置にあっては、給紙経路として、給紙カセットから給紙される記録用紙の搬送路と、手差しトレイから給紙される記録用紙の搬送路との合流位置が画像形成部の直上流側に設定されており、画像形成装置全体としての給紙経路の長さが長く、その分、装置本体内部の構成の複雑化や用紙ジャムの発生可能箇所が多くなり、用紙ジャムの発生頻度を低減することが困難であった。
これらの点に鑑み、本発明の発明者らは、給紙カセットを改良することによって、画像形成装置の設置スペースのコンパクト化及び用紙ジャムの発生頻度の低減化を図ることを可能にする給紙ユニットについて既に提案している(特願2003−312975)。
具体的には、給紙カセットとして機能する機構部と、手差しトレイとして機能する機構部とを一体にしてユニット化し、給紙カセット機構部と手差し給紙機構部とを略同一平面上に隣接配置(例えば画像形成装置の最下部に併設)させると共に、この両者間に共通の用紙搬送路を形成している。これにより、給紙カセットから画像形成部に向かって延びる搬送路(給紙経路)の下側に手差し給紙機構部を配置することを可能にする。また、給紙カセット機構部から取り出された記録媒体を搬送する経路と、手差し給紙機構部から取り出された記録媒体を搬送する経路とを同一ユニット内に存在させて、これら経路をユニット内部で合流させること(搬送経路の共通化)を可能にし、各経路の長さを短くすることで用紙ジャムの発生頻度を低減できるようにしている。また、給紙カセット機構部及び手差し給紙機構部にはそれぞれ用紙取り出し機構が個別に備えられており、給紙カセット機構部に収容された用紙に対する画像形成が要求された場合には、この給紙カセット機構部の用紙取り出し機構が駆動する一方、手差し給紙機構部に載置された用紙に対する画像形成が要求された場合には、この手差し給紙機構部の用紙取り出し機構が駆動するようになっている。
このように、給紙カセット機構部と手差し給紙機構部とが一体化された複合型給紙ユニットを採用することにより、画像形成装置の設置スペースをある程度コンパクト化することは可能になった。そして、更なるコンパクト化を図るべく、何れの機構部からも記録用紙の取り出しが可能な共通取り出し機構を備えさせ、各機構部に個別に取り出し機構を備えさせる必要を無くすようにした複合型給紙ユニットについて本発明の発明者らは開発を進めている。
そして、このような共通取り出し機構を備えさせた場合における給紙カセット内部での記録用紙の搬送形態について本発明の発明者らは検討を行った。例えば、これまで、一般的に、手差しトレイを備えた画像形成装置にあっては、画像形成動作の終了後も手差しトレイ上に記録用紙が残ったままとなる可能性があり、塵埃の付着や空気中の水分の吸湿等によってこの記録用紙の品質の劣化を招くことがあった。また、手差しトレイからの給紙によって画像形成を行う際に、記録用紙を手差しトレイ上に上下(表裏)を逆にして載置してしまった場合には所望の面に画像が形成されなくなるといった状況を招くこともあった。これらの不具合を解消するための記録用紙搬送形態について本発明の発明者らは検討を行い本発明に至った。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、給紙カセットとして機能する機構部と、手差しトレイとして機能する機構部とを一体にして構成された複合型給紙ユニットであって、何れの機構部からも記録用紙の取り出しが可能な共通取り出し機構を備えさせたものにおいて、給紙カセット内部での記録用紙の搬送形態をこれまでにない新たな形態として実現可能な給紙カセット及びその給紙カセットを備えた画像形成装置を提供することにある。
−発明の概要−
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決手段は、給紙カセット機構部と手差し給紙機構部とをユニット化して構成された複合型給紙ユニットであって、何れの機構部からも記録媒体(記録用紙)の取り出しが可能な共通取り出し機構を備えたものに対し、手差し給紙機構部から給紙カセット機構部への記録媒体の搬送動作を可能にし、手差し給紙機構部に長期に亘って記録媒体が残存することを回避できるようにした。
−解決手段−
具体的に、本発明は、画像形成装置の画像形成部において画像形成を行うための記録媒体を収容可能な給紙カセット機構部と、ユーザによる記録媒体の載置が可能な手差し給紙機構部とが1つのユニットとして構成されて成る複合型給紙ユニットを前提とする。この複合型給紙ユニットに対し、給紙カセット機構部及び手差し給紙機構部の両方に対して選択的に記録媒体の取り出しが可能な共通取り出し機構を備えさせる。そして、この共通取り出し機構に、取り出された記録媒体を捌くための捌きローラ及び捌き板を有する捌き機構を備えさせ、この共通取り出し機構が、給紙カセット機構部から取り出した記録媒体を画像形成部に向けて搬送する第1の搬送形態と、手差し給紙機構部から取り出した記録媒体を画像形成部に向けて搬送する第2の搬送形態と、手差し給紙機構部から取り出した記録媒体を給紙カセット機構部へ送り込む第3の搬送形態とを切り換え可能な構成とする。また、上記給紙カセット機構部及び手差し給紙機構部を、水平方向で互いに隣接して配置しておき、上記第3の搬送形態での記録媒体の搬送動作として、手差し給紙機構部から取り出した記録媒体を反転することなしに給紙カセット機構部へ向けて送り込むスルー搬送を行う構成とする。そして、このスルー搬送時に、手差し給紙機構部と給紙カセット機構部とを繋ぐ直線に上記捌き板が沿う姿勢となって、手差し給紙機構部から取り出した記録媒体が給紙カセット機構部へ水平方向に送り込まれる構成としている。
また、他の解決手段として、画像形成装置の画像形成部において画像形成を行うための記録媒体を収容可能な給紙カセット機構部と、ユーザによる記録媒体の載置が可能な手差し給紙機構部とが1つのユニットとして構成されて成る複合型給紙ユニットを前提とする。この複合型給紙ユニットに対し、給紙カセット機構部及び手差し給紙機構部の両方に対して選択的に記録媒体の取り出しが可能な共通取り出し機構を備えさせる。そして、この共通取り出し機構が、給紙カセット機構部から取り出した記録媒体を画像形成部に向けて搬送する第1の搬送形態と、手差し給紙機構部から取り出した記録媒体を画像形成部に向けて搬送する第2の搬送形態と、手差し給紙機構部から取り出した記録媒体を給紙カセット機構部へ送り込む第3の搬送形態とを切り換え可能な構成とする。また、給紙カセット機構部及び手差し給紙機構部を、水平方向で互いに隣接して配置しておき、上記第3の搬送形態での記録媒体の搬送動作として、手差し給紙機構部から取り出した記録媒体を反転させて給紙カセット機構部へ送り込むスイッチバック搬送を行う構成としている。
これら特定事項により、先ず、給紙カセット機構部に収容されている記録媒体に対する画像形成要求がなされた場合には、第1の搬送形態となり、給紙カセット機構部から取り出された記録媒体が画像形成部に向けて搬送され、画像形成部における画像形成動作が行われる。また、手差し給紙機構部に収容されている記録媒体に対する画像形成要求がなされた場合には、第2の搬送形態となり、手差し給紙機構部から取り出された記録媒体が画像形成部に向けて搬送され、画像形成部における画像形成動作が行われる。そして、例えば、手差し給紙機構部からの給紙による画像形成動作が終了しても未だ手差し給紙機構部に記録媒体が残存している場合には、第3の搬送形態となり、この残存している記録媒体が手差し給紙機構部から取り出された後、給紙カセット機構部へ送り込まれる。このため、手差し給紙機構部に長期に亘って記録媒体が残存することが回避でき、塵埃の付着や空気中の水分の吸湿等によってこの記録媒体の品質の劣化を招くことが回避できる。また、手差し給紙機構部に載置されている記録媒体に対する画像形成要求がなされた際に、記録媒体の上下(表裏)を逆にして載置してしまった場合には、上記第3の搬送形態の搬送動作(例えばスルー搬送)を行うことで記録媒体の画像形成面を反転させることができ、所望の面に画像を形成することができることになる。
上記スルー搬送によれば、給紙カセット機構部へ送り込まれた記録媒体が画像形成部に搬送されたときの画像形成面は、手差し給紙機構部に載置された記録媒体を第2の搬送形態によって画像形成部に向けて搬送したと仮定した場合の画像形成面とは反対側の面(裏面)となる(後述の実施形態では、第2の搬送形態では記録用紙の下面に画像形成が行われるのに対し、この記録用紙をスルー搬送した後に第1の搬送形態によって画像形成を行った場合には、手差し給紙機構部に載置されていた時の上面に画像形成が行われることになる)。このため、このスルー搬送を実行する場合の対象となる記録媒体は両面共に印刷可能面(表裏面共に白)となっているものが好ましい。また、このようにスルー搬送することによって画像形成面が反対の面になるため、手差し給紙機構部に誤って逆向きに(表裏を反対に)記録媒体を載置した場合にこのスルー搬送を実行すれば所望の面に対して画像形成を行うことが可能になる。例えば、手差し給紙機構部に用紙向きを検知するセンサを備えさせ、このセンサによって手差し給紙機構部に逆向きに記録媒体が載置されていると検知された場合にスルー搬送を実行することが考えられる。
一方、スイッチバック搬送によれば、給紙カセット機構部へ送り込まれた記録媒体が画像形成部に搬送されたときの画像形成面は、手差し給紙機構部に載置された記録媒体を第2の搬送形態によって画像形成部に向けて搬送したと仮定した場合の画像形成面と同一の面となる(後述の実施形態では、第2の搬送形態では記録用紙の下面に画像形成が行われ、この記録用紙をスイッチバック搬送した後に第1の搬送形態によって画像形成を行った場合にも、手差し給紙機構部に載置されていた時の下面に画像形成が行われることになる)。このため、このスイッチバック搬送を実行する場合の対象となる記録媒体は両面共に印刷可能面(表裏面共に白)となっているものに限らず、片面のみが印刷可能面となっているもの(所謂裏紙使用時や片面コート紙等)であってもよい。
上記共通取り出し機構の構成として具体的には以下のものが掲げられる。つまり、給紙カセット機構部から記録媒体を取り出すための「カセット側移動位置」と手差し給紙機構部から記録媒体を取り出すための「手差し側移動位置」との間で移動可能なピックアップローラと、このピックアップローラによって取り出されて捌き機構によって捌かれた記録媒体を画像形成部に向けて案内する搬送路とを備えさせた構成である。
この特定事項により、先ず、給紙カセット機構部に収容された記録媒体を取り出して画像形成を行う場合には、ピックアップローラが「カセット側移動位置」に移動して給紙カセット機構部から記録媒体を取り出し、捌き機構によって記録媒体が捌かれた後に、搬送路を経て記録媒体を画像形成部に向けて案内する。一方、手差し給紙機構部に載置された記録媒体を取り出して画像形成を行う場合には、ピックアップローラが「手差し側移動位置」に移動して手差し給紙機構部から記録媒体を取り出し、捌き機構によって記録媒体が捌かれた後に、搬送路を経て記録媒体を画像形成部に向けて案内することになる。このように一つの共通取り出し機構によって、何れの機構部からも記録媒体を選択的に取り出すことが可能となっているため、各機構部に個別に取り出し機構を備えさせる必要がなくなり、部品点数を削減することで画像形成装置の設置スペースのコンパクト化を図ることができる。
また、上記第3の搬送形態での記録媒体の搬送動作は、非画像形成動作時に実行されるようになっている。これによれば、画像形成動作に支障を招くことなしに、手差し給紙機構部に残存している記録媒体を給紙カセット機構部へ送り込むことが可能になる。
また、上記第3の搬送形態での記録媒体の搬送動作は、手差し給紙機構部に載置されている記録媒体のサイズと給紙カセット機構部に収容されている記録媒体のサイズとが同一である場合に限り実行される構成となっている。具体的には、例えば、手差し給紙機構部及び給紙カセット機構部にそれぞれ用紙サイズセンサを備えておき、これらセンサによって検出された用紙サイズが同一である場合に限り、第3の搬送形態での記録媒体の搬送動作(手差し給紙機構部に残存している記録媒体の給紙カセット機構部への送り込み)を実行するようにしている。これによれば、給紙カセット機構部内に複数種類のサイズの記録媒体が混在してしまうといった状況を回避することができ、その後の画像形成動作時に所望のサイズとは異なるサイズの記録媒体に画像形成が行われてしまうといった状況を回避することができる。
スイッチバック搬送時には、先ず、捌き板が、手差し給紙機構部から取り出された記録媒体を画像形成部に向かう搬送路に案内する姿勢となった状態で手差し給紙機構部から記録媒体が取り出されて搬送路に案内され、その後、捌き板が、搬送路の記録媒体を給紙カセット機構部に案内する姿勢となった状態で搬送路から給紙カセット機構部へ記録媒体が送り込まれる構成としている。
より具体的には、スイッチバック搬送時に、先ず、ピックアップローラが、手差し給紙機構部から記録媒体を取り出すための「手差し側移動位置」となると共に、捌き板が、手差し給紙機構部から搬送路に向けて記録媒体を案内する「手差し側傾斜姿勢」となって、手差し給紙機構部から取り出した記録媒体を搬送路に案内し、その後、捌き板が、搬送路から給紙カセット機構部に向けて記録媒体を案内する「カセット側傾斜姿勢」となって、記録媒体が搬送路から給紙カセット機構部へ送り込まれる構成としている。
また、このスイッチバック搬送時、搬送路から給紙カセット機構部へ記録媒体が送り込まれる際には、記録媒体の上流側端縁が、回転する捌きローラの外周面に沿って移動することにより、記録媒体が捌きローラと捌き板との間に導入されて搬送路から給紙カセット機構部に向けて送り込まれる構成としている。
上述したスルー搬送とスイッチバック搬送とを共に実行可能な複合型給紙ユニットの構成としては以下のものが掲げられる。つまり、第3の搬送形態での記録媒体の搬送動作として、手差し給紙機構部から取り出した記録媒体を反転することなしに給紙カセット機構部へ送り込むスルー搬送と、手差し給紙機構部から取り出した記録媒体を反転させて給紙カセット機構部へ送り込むスイッチバック搬送とが選択的に行われるようにしておく。そして、第3の搬送形態での記録媒体の搬送動作の実行時、手差し給紙機構部に載置された記録媒体を第2の搬送形態によって画像形成部に向けて搬送すると仮定した場合に画像形成が行われる面が所望の画像形成面であるときにはスイッチバック搬送によって手差し給紙機構部から給紙カセット機構部へ記録媒体を送り込むようにする。一方、手差し給紙機構部に載置された記録媒体を第2の搬送形態によって画像形成部に向けて搬送すると仮定した場合に画像形成が行われる面が所望の画像形成面でないときにはスルー搬送によって手差し給紙機構部から給紙カセット機構部へ記録媒体を送り込むようにする。
これによれば、記録媒体の所望の面に対して画像形成を行うことが可能になり、仮に手差し給紙機構部に誤って逆向きに(表裏を反対に)記録媒体を載置した場合であっても良好な画像形成動作を行うことができる。
尚、上記各解決手段のうち何れか一つの複合型給紙ユニットを備えた画像形成装置も本発明の技術的思想の範疇である。つまり、給紙カセット機構部または手差し給紙機構部の何れか一方から共通取り出し機構によって取り出された画像形成部に供給された記録媒体に対して画像形成を行うよう構成された画像形成装置である。
本発明では、給紙カセットとして機能する機構部と、手差しトレイとして機能する機構部とを一体にして構成された複合型給紙ユニットであって、何れの機構部からも記録媒体の取り出しが可能な共通取り出し機構を備えたものに対し、手差し給紙機構部から給紙カセット機構部への記録媒体の搬送動作を可能にしている。このため、画像形成動作の終了後に手差し給紙機構部に長期に亘って記録媒体が残存することを回避できる。その結果、塵埃の付着や空気中の水分の吸湿等による記録媒体の品質の劣化を回避でき、その後の画像形成動作が安定して行えると共に画像品質も良好に確保できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本形態では、コピー機能、プリント機能、ファクシミリ機能を兼ね備えた複合機に本発明を適用した場合について説明する。
−複合機の全体構成の説明−
図1は本形態に係る画像形成装置としての複合機1の内部構成の概略を示している。この図1のように、本複合機1は、スキャナ部2、画像形成部としてのプリント部3及び原稿自動給紙部4を備えている。以下、各部について説明する。
<スキャナ部2の説明>
スキャナ部2は、透明なガラス等で成る原稿台41上に載置された原稿の画像や原稿自動給紙部4により1枚ずつ給紙される原稿の画像を読み取って画像データを作成する部分である。このスキャナ部2は、露光光源21、複数の反射鏡22,23,24、結像レンズ25、光電変換素子(CCD:Charge Coupled Device)26を備えている。
上記露光光源21は、原稿自動給紙部4の原稿台41上に載置された原稿や原稿自動給紙部4を搬送される原稿に対して光を照射するものである。各反射鏡22,23,24は、図1に一点鎖線Aで光路を示すように、原稿からの反射光を一旦図中左方向に反射させた後、下方に反射させ、その後、結像レンズ25に向かうように図中右方向に反射させるようになっている。
原稿の画像読取動作として、上記原稿台41上に原稿が載置された場合(「シート固定方式」として使用する場合)には、露光光源21及び各反射鏡22,23,24が原稿台41に沿って水平方向に走査して、原稿全体の画像を読み取ることになる。一方、原稿自動給紙部4を搬送される原稿を読み取る場合(「シート移動方式」として使用する場合)には、露光光源21及び各反射鏡22,23,24が図1に示す位置に固定され、後述する原稿自動給紙部4の原稿読取部42を原稿が通過する際にその画像を読み取ることになる。
上記各反射鏡22,23,24で反射されて結像レンズ25を通過した光は光電変換素子26に導かれ、この光電変換素子26において反射光が電気信号(原稿画像データ)に変換されるようになっている。
<プリント部3の説明>
プリント部3は、画像形成系31と用紙搬送系32とを備えている。
画像形成系31は、レーザスキャニングユニット31a及びドラム型の像担持体としての感光体ドラム31bを備えている。レーザスキャニングユニット31aは、上記光電変換素子26において変換された原稿画像データに基づいたレーザ光を感光体ドラム31bの表面に照射するものである。感光体ドラム31bは、図1中に矢印で示す方向に回転し、レーザスキャニングユニット31aからのレーザ光が照射されることによってその表面に静電潜像が形成されるようになっている。
また、感光体ドラム31bの外周囲には、上記レーザスキャニングユニット31aの他に、現像装置(現像機構)31c、転写機構を構成する転写ユニット31d、クリーニング装置(クリーニング機構)31e、図示しない除電器、帯電ユニット31fが周方向に亘って順に配設されている。現像装置31cは、感光体ドラム31bの表面に形成された静電潜像をトナー(顕像化物質)により可視像に現像するものである。転写ユニット31dは、感光体ドラム31bの表面に形成されたトナー像を記録媒体としての記録用紙Pに転写するものである。クリーニング装置31eは、トナー転写後において感光体ドラム31bの表面に残留したトナーを除去するようになっている。除電器は、感光体ドラム31bの表面の残留電荷を除去するものである。帯電ユニット31fは、静電潜像が形成される前の感光体ドラム31bの表面を所定の電位に帯電させるようになっている。
このため、記録用紙Pに画像を形成する際には、帯電ユニット31fによって感光体ドラム31bの表面が所定の電位に帯電され、レーザスキャニングユニット31aが原稿画像データに基づいたレーザ光を感光体ドラム31bの表面に照射する。その後、現像装置31cが感光体ドラム31bの表面にトナーによる可視像を現像し、転写ユニット31dによって、トナー像が記録用紙Pに転写される。更に、その後、感光体ドラム31bの表面に残留したトナーはクリーニング装置31eによって除去されると共に、感光体ドラム31bの表面の残留電荷が除電器によって除去される。これにより、記録用紙Pへの画像形成動作(印刷動作)の1サイクルが終了する。このサイクルが繰り返されることにより、複数枚の記録用紙Pに対して連続的に画像形成を行うことができるようになっている。
一方、用紙搬送系32は、後述する複合型給紙ユニット5に備えられた給紙カセット機構部6または手差し給紙機構部7の記録用紙Pを1枚ずつ搬送して上記画像形成系31による画像形成を行わせると共に、画像形成された記録用紙Pを用紙排出部としての排紙トレイ35へ排出するものである。
この用紙搬送系32は、主搬送路36と反転搬送路37とを備えている。主搬送路36は、一端が複合型給紙ユニット5の排出側に対向していると共に他端が排紙トレイ35に対向している。反転搬送路37は、一端が転写ユニット31dの配設位置よりも上流側(図中下側)で主搬送路36に繋がっていると共に、他端が転写ユニット31dの配設位置よりも下流側(図中上側)で主搬送路36に繋がっている。尚、本形態では、反転搬送路37の一部が複合型給紙ユニット5の内部を通過するようになっている。このため、この複合型給紙ユニット5の内部には、反転搬送路37を形成するためのガイド部材37bが備えられている。
そして、上記給紙カセット機構部6または手差し給紙機構部7の駆動により、何れかの機構部6,7から記録用紙Pを1枚ずつ間欠的にプリント部3に向けて給紙できるようになっている。
上記主搬送路36における転写ユニット31dの配設位置よりも上流側には、複合型給紙ユニット5に備えられたレジストローラ51が配設されている。このレジストローラ51は、感光体ドラム31b表面のトナー像と記録用紙Pとの位置合わせを行いながら記録用紙Pを搬送するものである。つまり、このレジストローラ51は、記録用紙Pが給紙された状態でその記録用紙Pの搬送を一旦停止し、感光体ドラム31b表面のトナー像と記録用紙Pとが位置合わせされるタイミングを調整して記録用紙Pを感光体ドラム31bと転写ユニット31dとの間に供給するようになっている。尚、このレジストローラ51は、複合型給紙ユニット5側ではなく、複合機1の本体側に配設しておいてもよい。
主搬送路36における転写ユニット31dの配設位置よりも下流側には、記録用紙Pに転写されたトナー像を加熱により定着させるための一対の定着ローラ39a,39bを備えた定着装置39が配設されている。更に、主搬送路36の下流端には、記録用紙Pを排紙トレイ35に排紙するための排出ローラ36eが配設されている。
主搬送路36に対する反転搬送路37の上流端の接続位置には分岐爪38が配設されている。この分岐爪38は、図1に実線で示す第1位置とこの第1位置から図中反時計回り方向に回動して反転搬送路37を開放する第2位置との間で水平軸回りに回動自在となっている。この分岐爪38が第1位置にあるときには記録用紙Pが排紙トレイ35に向けて搬送され、第2位置にあるときには記録用紙Pが反転搬送路37へ供給可能となっている。反転搬送路37には搬送ローラ37aが配設されており、記録用紙Pが反転搬送路37に供給された場合(所謂スイッチバック搬送により記録用紙Pが反転搬送路37に供給された場合)には、この搬送ローラ37aによって記録用紙Pが搬送され、レジストローラ51の上流側で記録用紙Pが反転されて再び転写ユニット31dに向かって主搬送路36を搬送されるようになっている。つまり、記録用紙Pの裏面に対して画像形成が行えるようになっている。
<原稿自動給紙部4の説明>
次に、原稿自動給紙部4について説明する。この原稿自動給紙部4は、所謂自動両面原稿搬送装置として構成されている。この原稿自動給紙部4は、シート移動式として使用可能であって、原稿載置部としての原稿トレイ43、中間トレイ44、原稿排出部としての原稿排紙トレイ45及び各トレイ43,44,45間で原稿を搬送する原稿搬送系46を備えている。
上記原稿搬送系46は、原稿トレイ43に載置された原稿を、原稿読取部42を経て中間トレイ44または原稿排紙トレイ45へ搬送するための主搬送路47と、中間トレイ44上の原稿を主搬送路47に供給するための副搬送路48とを備えている。
主搬送路47の上流端(原稿トレイ43の排出側に対向する部分)には原稿ピックアップローラ47a及び捌きローラ47bが配設されている。捌きローラ47bの下側には捌き板47cが配設されており、原稿ピックアップローラ47aの回転に伴って原稿トレイ43上の原稿のうちの1枚がこの捌きローラ47bと捌き板47cとの間を通過して主搬送路47に給紙されるようになっている。主搬送路47と副搬送路48との合流部分(図中B部分)よりも下流側にはPSローラ47e,47eが配設されている。このPSローラ47e,47eは、原稿の先端とスキャナ部2の画像読取タイミングとを調整して原稿を原稿読取部42に供給するものである。つまり、このPSローラ47e,47eは原稿が供給された状態でその原稿の搬送を一旦停止し、上記タイミングを調整して原稿を原稿読取部42に供給するようになっている。
原稿読取部42は、プラテンガラス42aと原稿押え板42bとを備え、PSローラ47e,47eから供給された原稿がプラテンガラス42aと原稿押え板42bとの間を通過する際に、上記露光光源21からの光がプラテンガラス42aを通過して原稿に照射されるようになっている。この際、上記スキャナ部2による原稿画像データの取得が行われる。上記原稿押え板42bの背面(上面)には図示しないコイルスプリングによる付勢力が付与されている。これにより、原稿押え板42bがプラテンガラス42aに対して所定の押圧力をもって接触しており、原稿が原稿読取部42を通過する際にプラテンガラス42aから浮き上がることを阻止している。
プラテンガラス42aの下流側には、搬送ローラ47f及び原稿排紙ローラ47gが備えられている。プラテンガラス42a上を通過した原稿が搬送ローラ47f及び原稿排紙ローラ47gを経て中間トレイ44または原稿排紙トレイ45へ排紙される構成となっている。
原稿排紙ローラ47gと中間トレイ44との間には中間トレイ揺動板44aが配設されている。この中間トレイ揺動板44aは、中間トレイ44側の端部が揺動中心とされて、図中実線で示すポジション1とこのポジション1から上方へ跳ね上げられたポジション2との間で揺動可能となっている。中間トレイ揺動板44aがポジション2にある場合には原稿排紙ローラ47gから排紙された原稿は原稿排紙トレイ45へ回収される。一方、中間トレイ揺動板44aがポジション1にある場合には原稿排紙ローラ47gから排紙された原稿は中間トレイ44へ排出されるようになっている。この中間トレイ44への排紙時には、原稿の端縁が原稿排紙ローラ47g,47g間に挟持された状態となっており、この状態から原稿排紙ローラ47gが逆回転することによって原稿が副搬送路48に供給され、この副搬送路48を経て再び主搬送路47に送り出されるようになっている。この原稿排紙ローラ47gの逆回転動作は、主搬送路47への原稿の送り出しと画像読取タイミングとを調整して行われる。これにより、原稿の裏面の画像が原稿読取部42によって読み取られるようになっている。
−複合機の基本動作説明−
以上の如く構成された複合機1の動作として、先ず、本複合機1が、プリンタとして機能する場合には、パーソナルコンピュータ等のホスト装置から送信された印刷データ(イメージデータやテキストデータ)を受信し、この受信した印刷データ(プリントデータ)を図示しないバッファ(メモリ)に一旦格納していく。このバッファへのプリントデータの格納と共に、バッファからのプリントデータの読み出しを順次行って、この読み出したプリントデータに基づき、上述したプリント部3の画像形成動作により記録用紙Pに画像形成が行われる。
また、本複合機1がスキャナとして機能する場合には、上記スキャナ部2によって読み取った原稿のスキャン画像データをバッファに一旦格納していく。このバッファへのスキャン画像データの格納と共に、バッファからホスト装置へのスキャン画像データの送信を順次行って、このホスト装置のディスプレイ等に画像表示する。尚、本複合機1がファクシミリとして機能する場合には、このスキャン画像データの送信先が一般公衆回線となる。
更に、本複合機1がコピー機として機能する場合には、上記スキャナ機能によって読み取った原稿画像データに基づきプリント部3の画像形成動作によって記録用紙Pに画像形成が行われることになる。
−複合型給紙ユニット5の説明−
次に、本形態の特徴部分である上記複合型給紙ユニット5について説明する。図2は、本複合機1に備えられた複合型給紙ユニット5の給紙カセット機構部6及び手差し給紙機構部7の一部を省略した斜視図である。また、図3は、この複合型給紙ユニット5の内部の概略構成を模式的に示す図である。
これら図に示すように、複合型給紙ユニット5は、本ユニット5の筐体を成すユニットケーシング52の内部に上記給紙カセット機構部6及び手差し給紙機構部7が収容されて構成されている。そして、給紙カセット機構部6は、多数枚(例えば500枚)の記録用紙Pが収容可能な給紙カセット61を備えている一方、手差し給紙機構部7は、ユーザによる手差し動作によって1枚または数枚の記録用紙の載置が可能な手差しトレイ71を備えている。つまり、この給紙カセット61と手差しトレイ71とがユニットケーシング52の内部に収容されユニット化されて本複合型給紙ユニット5が構成されている。以下、各機構部6,7について説明する。
<給紙カセット機構部6の説明>
給紙カセット機構部6は、図2及び図3に示すように、上方が開放された容器状に構成された上記給紙カセット61を備えており、この給紙カセット61の内部に、金属製の用紙収納板としての回動板62が回動自在に支持されている。そして、この給紙カセット61は、上記ユニットケーシング52に対して複合機1の前面側(図1における手前側)に引き出し自在となっており、この給紙カセット61が引き出された状態で、この給紙カセット61に対して記録用紙の補給作業が行えるようになっている。
上記回動板62は、給紙カセット61の幅方向(図3の紙面に直交する方向)に延びる回動軸を中心に上下に回動自在に支持されており、その下面には上方への回動力が与えられたリフトプレート63が当接されている。つまり、この回動板62はリフトプレート63からの付勢力によって上方への付勢力を常時受けている。尚、このリフトプレート63に代えてコイルスプリングを備えさせ、このコイルスプリングからの付勢力によって回動板62に上方への付勢力を与えるようにしてもよい。
また、給紙カセット61の内部における一端部(図3における右側端部)には、記録用紙Pの先端縁に当接してこの記録用紙Pを整合するための図示しない用紙先端揃え爪が備えられ、この用紙先端揃え爪によって記録用紙Pの先端角部が上方から押さえ込まれている。このため、給紙カセット61内に記録用紙Pが装填される際には、リフトプレート63の付勢力によって回動板62が上方へ回動し、その回動位置は記録用紙Pの先端角部が用紙先端揃え爪に当接する位置に規制される。この状態で給紙カセット61がユニットケーシング52に差し込まれることにより、給紙カセット機構部6に多数枚の記録用紙がセットされたことになる。
また、上記給紙カセット61の内部には、記録用紙Pの給紙方向後端縁位置を位置決めする用紙後端ガイド部材64が記録用紙Pの給紙方向に沿ってスライド移動自在(または着脱することにより位置変更自在)に設けられている。一方、記録用紙Pの給紙方向に直交する側の両端縁位置を位置決めするための用紙側端ガイド部材65,65もスライド移動自在に設けられている。尚、本形態に係る複合型給紙ユニット5は用紙幅方向センタ基準で記録用紙Pを収容するものである。このため、各用紙側端ガイド部材65,65は、互いに同期して近接する方向及び離間する方向にスライドするよう図示しないスライド機構によって支持されている。
<手差し給紙機構部7の説明>
手差し給紙機構部7は、図2及び図3に示すように、上記ユニットケーシング52に対して複合機1の側方(図1における右側)に引き出し自在な上記手差しトレイ71が備えられている。この手差しトレイ71は、図3に示すように、ユニットケーシング52に形成された溝52aに沿って移動可能に支持されたトレイベース72と、このトレイベース72に対して水平方向に延びる回動軸により回動自在に支持された手差しトレイ本体73とを備えている。
更に、この手差しトレイ本体73は、トレイベース72に対して水平方向に延びる回動軸により回動自在に支持された第1トレイ74と、この第1トレイ74の先端部(図3に示す格納状態では上端部)に対して回動自在に支持された第2トレイ75とを備えている。
これにより、本手差し給紙機構部7からの給紙を行う場合には、第1トレイ74をトレイベース72に対して装置側方に回動させる(図5における矢印α)と共に、第2トレイ75を第1トレイ74に対して装置側方に回動させる(図5における矢印β)。これにより、図5に示すように第1トレイ74及び第2トレイ75の各内面が面一状に上方を向き、第1トレイ74から第2トレイ75に亘って記録用紙Pの載置(手差し)が可能となる。尚、上記第1トレイ74には、図3に示す格納状態において装置外面側に位置する展開用把持部としての把持部74aが設けられており、この把持部74aをユーザが把持して、装置側方に第1トレイ74を倒すことにより、この第1トレイ74が開放状態となるようになっている。この把持部74aは、第1トレイ74の外側面の中央部に形成された小突起で形成されており、この把持部74aにユーザが指を引っ掛けて第1トレイ74を下側に回動させることにより、手差し給紙機構部7をスライド移動させることなしに、第1トレイ74のみが展開(回動)されることになる。
また、上記手差しトレイ71には、載置される記録用紙Pの幅方向の各端縁(載置される記録用紙Pにおける搬送方向に沿って延びる端縁)に当接することによりその記録用紙Pの載置位置を規制する一対のガイド部材79,79(図1参照)が備えられており、このガイド部材79,79が手差しトレイ71上でスライド移動可能に支持されている。この手差しトレイ71上においても記録用紙Pは幅方向センタ基準で載置される。このため、各ガイド部材79,79は、互いに同期して近接する方向及び離間する方向にスライドするよう図示しないスライド機構によって支持されている。
更に、上記トレイベース72上には、手差しトレイ71に載置された記録用紙Pを後述する給紙機構8に案内するためのガイドプレート76が回動自在に支持されている。このガイドプレート76は、トレイベース72の幅方向(図3の紙面に直交する方向)に延びる回動軸を中心に上下に回動自在に支持されており、その下面には上方への回動力(例えば電磁ソレノイド等の駆動源を使用した回動力)の付与が可能に構成されたリフトプレート77が当接されている。このリフトプレート77は、図4に示すように給紙カセット機構部6からの給紙時には傾倒状態となってガイドプレート76に上方への回動力を付与しないようになっている一方、図5に示すように手差し給紙機構部7からの給紙時には上方へ回動してガイドプレート76に上方への回動力を付与するようになっている。このように、ガイドプレート76が上方への回動力を受けることで、手差しトレイ71に載置された記録用紙Pを給紙機構8に案内することが可能な状態になる。
また、本形態における手差し給紙機構部7は、第1トレイ74の開放動作を自動で行えるようにもなっている。具体的には、第1トレイ74の内側面(図5に示す開放状態における上面)の先端部には小型の金属片74bが取り付けられている一方、ユニットケーシング52または複合機本体側の側面であって、第1トレイ74の格納状態において上記金属片74bに対向する位置には電磁マグネット52bが備えられている。この電磁マグネット52bは、直流電源が接続され、通電状態では電磁石となり、上記金属片74bを電磁吸着することによって第1トレイ74の格納状態を維持するようになっている。一方、ユーザが複合機1の操作パネルを操作する等して手差し給紙機構部7からの給紙が要求された場合には、電磁マグネット52bが非通電状態となり、上記金属片74bの電磁吸着状態が解除されて、第1トレイ74はその自重によって格納状態から開放状態に回動するようになっている。
また、上記手差しトレイ71の下端部には開放移動用把持部としての第2の把持部71aが形成されている。この把持部71aは、図3に示す第1トレイ74の格納状態において、上方に凹陥する凹部で形成されており、この把持部71aにユーザが手を挿入して手差しトレイ71を装置側方(図3における右側)へ引き出すことにより手差し給紙機構部7の全体が引き出されて複合型給紙ユニット5の内部が外部に開放されるようになっている(図6参照)。詳しくは、この第2の把持部71aは、第1トレイ74の内側面の下端に設けられた小突起で構成されており、第1トレイ74の内側面と把持部71aとの間にユーザの手の挿入空間を形成している。そして、この挿入空間にユーザが手を挿入して第1トレイ74を側方へ引くことにより、手差し給紙機構部7の全体が引き出されて(スライド移動して)複合型給紙ユニット5の内部が外部に開放されるようになっている。尚、この開放状態については後述する。
<給紙機構>
次に、本複合型給紙ユニット5の特徴部分である共通取り出し機構としての給紙機構8について説明する。この複合型給紙ユニット5には給紙機構8が一つのみ備えられており、給紙カセット機構部6及び手差し給紙機構部7の何れから給紙を行う場合においてもこの給紙機構8が駆動して、取り出した記録用紙Pを上記主搬送路36に送り出すようになっている。以下、この給紙機構8の構成及び給紙形態について詳細に説明する。
(給紙機構8の構成)
この給紙機構8における給紙経路(搬送路)83は、第1及び第2のガイド部材81,82により形成されている。第1ガイド部材81は、上記給紙カセット機構部6の排紙側から鉛直上方へ向けて湾曲するプレートにより構成されている。一方、第2ガイド部材82は、上記手差し給紙機構部7の排紙側から鉛直上方へ向けて湾曲するプレートにより構成されている。この構成により、第1ガイド部材81と第2ガイド部材82との間で、給紙カセット機構部6及び手差し給紙機構部7の一方から取り出された記録用紙Pの搬送方向を上方へ向ける給紙経路83が形成されている。つまり、給紙カセット機構部6及び手差し給紙機構部7から取り出された記録用紙Pは何れも、この給紙経路83を経た後、主搬送路36に導入されてプリント部3に達し、このプリント部3において所定の画像形成動作が行われるようになっている。
従って、複合型給紙ユニット5からプリント部3に向かう記録用紙Pの排出経路としては1本の経路(給紙経路83)のみであり、複合機1の本体側には、給紙カセット用及び手差しトレイ用の2本の経路は必要なくなる。このため、複合機1全体としての搬送経路の長さを短くすることが可能になり、複合機1内部の構成の簡素化が図れるばかりでなく、用紙ジャムの発生可能箇所を少なくできて用紙ジャムの発生頻度を低減することが可能になる。
そして、上記給紙経路83の内部には、給紙カセット61または手差しトレイ71の何れからでも記録用紙Pを取り出すことが可能に構成された用紙搬送ユニット84が備えられている。以下、用紙搬送ユニット84を説明する。
この用紙搬送ユニット84には、ピックアップローラ85及び用紙捌き機構86が設けられている。
上記用紙捌き機構86は、捌きローラ86aと、その下側に配設されてこの捌きローラ86aに接触する捌き板86bとを備えている。捌き板86bは、その上面(記録用紙Pとの接触面)における記録用紙Pとの摩擦力が、記録用紙P,P同士の間の摩擦力より大きくなるように設定されている。また、捌きローラ86aでは、この捌きローラ86aと記録用紙Pとの摩擦力が、捌き板86bの上面と記録用紙Pとの摩擦力や、記録用紙P,P同士の間の摩擦力よりも大きくなるように設定されている。そのため、給紙カセット61または手差しトレイ71から複数枚の記録用紙P,P,…が取り出されて用紙捌き機構86まで送られてきたとしても、捌きローラ86aによって、これら複数の記録用紙P,P,…を分離し、最も上側の一枚の記録用紙Pのみを搬送経路83に送り出すことができるようになっている。
上記捌きローラ86a及びピックアップローラ85の回転軸にはプーリ86c,85aがそれぞれ備えられており、これらプーリ86c,85a同士の間にはベルト87が掛け渡されている。そして、捌きローラ86aの駆動軸には、可逆回転可能な図示しない駆動モータが動力伝達可能に連繋されており、この駆動モータの駆動力が捌きローラ86aに伝達されて、この捌きローラ86aが回転(駆動モータの駆動に応じて正転または逆転)するようになっている。これにより、捌きローラ86aに伝達されたモータ駆動力がベルト87を介してピックアップローラ85に伝達され、このピックアップローラ85も捌きローラ86aと同期して回転(駆動モータの駆動に応じて正転または逆転)するようになっている。
また、これら捌きローラ86a及びピックアップローラ85の回転軸は同一の支持プレート(図示省略)に支持されていて、上記駆動モータの駆動力が捌きローラ86aに伝達されるに伴って、この支持プレートが、捌きローラ86aの回転軸を中心に回動(図3における矢印C参照)するようになっている。この支持プレートを回動させるための駆動力としては上記捌きローラ86aを回転駆動させるための駆動モータの駆動力を利用(この駆動モータの駆動軸に対して支持プレートの回動軸をギヤにより連繋する機構などを使用)してもよいし、専用の駆動源を備えさせるようにしてもよい。本形態では、上記駆動モータの駆動力を受けて支持プレートが回動する場合について説明する。
上記駆動モータは上述した如く可逆回転可能であり、一方向に回転駆動する場合には、支持プレートが、捌きローラ86aの回転軸を中心に一方向(例えば図3における反時計回り方向)に回転し、ピックアップローラ85が給紙カセット61内の記録用紙Pの上面に当接することになる(図4はこの回動後の状態を示している:本発明でいう「カセット側移動位置」)。このとき、ピックアップローラ85及び捌きローラ86aは共に図4において反時計回り方向(記録用紙Pを取り出し搬送する方向)に回転している。つまり、上記駆動モータの一方向の回転駆動に伴って、ピックアップローラ85が給紙カセット61内の記録用紙Pに当接して、この給紙カセット61から記録用紙Pを取り出し、用紙捌き機構86によって記録用紙Pが捌かれて1枚の記録用紙Pのみが給紙カセット61から給紙経路83に送り出されることになる。
一方、駆動モータが他方向に回転駆動する場合には、支持プレートが、捌きローラ86aの回転軸を中心に他方向(例えば図3における時計回り方向)に回転し、ピックアップローラ85が手差しトレイ71上の記録用紙Pの上面に当接することになる(図5はこの回動後の状態を示している:本発明でいう「手差し側移動位置」)。このとき、ピックアップローラ85及び捌きローラ86aは共に図5において時計回り方向(記録用紙Pを取り出し搬送する方向)に回転している。つまり、上記駆動モータの他方向の回転駆動に伴って、ピックアップローラ85が手差しトレイ71上の記録用紙Pに当接して、この手差しトレイ71から記録用紙Pを取り出し、用紙捌き機構86によって記録用紙Pが捌かれて1枚の記録用紙Pのみが手差しトレイ71から給紙経路83に、また、場合によっては給紙カセット61に送り出されることになる(この給紙カセット61への送り出しについては後述する)。
また、上記捌き板86bは、記録用紙Pの搬送形態に応じて揺動するようになっている。以下、その機構について説明する。
捌き板86bの中心部は上記捌きローラ86aの駆動軸に対して平行に延びる揺動軸(図示省略)によって支持されており、この揺動軸を回動中心として捌き板86bが揺動自在に支持されている。また、この捌き板86bには例えば電磁ソレノイド等の駆動源が連結されており、この駆動源の駆動に伴って捌き板86bの傾斜姿勢が変更可能となっている。具体的には、図3に示すように捌き板86bの上面が水平状態となる「中立姿勢」と、図4に示すように捌き板86bの給紙カセット61側の端部が下側に向かって傾斜する「カセット側傾斜姿勢」と、図5に示すように捌き板86bの手差しトレイ71側の端部が下側に向かって傾斜する「手差し側傾斜姿勢」との間で姿勢変化が可能となるようになっている。
尚、捌き板86bの最大傾斜角度を規制するための一対のストッパ8B,8Bを設けるようにしてもよい(図4及び図5における仮想線参照)。つまり、上述した如く捌き板86bが回動して、その先端部が一方のストッパ8Bに当接した時点(上記「カセット側傾斜姿勢」や「手差し側傾斜姿勢」となった時点)でそれ以上は捌き板86bが回動しないようになっている。また、上記ストッパ8Bの位置は、捌き板86bの先端部がストッパ8Bに当接した状態での捌き板86bの傾斜角度と、そのときのピックアップローラ85の軸心と捌きローラ86aの軸心とを繋ぐ直線の傾斜角度とが略一致するように設定されている。つまり、記録用紙Pが取り出される際の搬送方向が捌き板86bの上面の延長方向に重なり合うように設定されている。このため、取り出された記録用紙Pを捌き板86bの上面に沿わせて円滑に給紙経路83に導くことができるようにしている。尚、このストッパ8Bを備えさせない場合であっても、捌き板86bを揺動させる電磁ソレノイド等の駆動源の駆動量を適切に設定しておけば、「カセット側傾斜姿勢」や「手差し側傾斜姿勢」として最適な傾斜角度を得ることができる。
また、上記第1ガイド部材81は上記ユニットケーシング52に支持されているのに対し、第2ガイド部材82は上記手差し給紙機構部7に一体的に設けられている。つまり、図6に示す手差し給紙機構部7の引き出し時には、この第2ガイド部材82も手差し給紙機構部7と共にユニットケーシング52から引き出されることになる。このため、第1ガイド部材81との間で構成していた給紙経路83が開放されることになり、この給紙経路83において用紙ジャムが発生した場合の用紙除去作業を容易に行うことができるようになっている。図6においてジャム状態にある記録用紙Pのうち、実線で示す状態が給紙カセット機構部6から送り出された記録用紙Pのジャム状態を示しており、一点鎖線で示す状態が手差し給紙機構部7から送り出された記録用紙Pのジャム状態を示している。
また、上記第2ガイド部材82には図示しない揺動機構が備えられており、図4や図5に示すように手差し給紙機構部7が引き出されていない状態では、第2ガイド部材82が鉛直方向に延びて、上記給紙経路83を形成するようになっている一方、図6に示すように手差し給紙機構部7が引き出された状態では、第2ガイド部材82が手差しトレイ71側に倒れ込み、これによってジャム用紙を除去する際にユーザの手が挿入可能となる空間を拡大するようになっている(図6ではユーザの手の挿入方向を矢印で示している)。
(給紙機構8の動作)
次に、上述の如く構成された給紙機構8の給紙形態(記録用紙Pの搬送形態)について説明する。この給紙形態としては、給紙カセット61から記録用紙Pを取り出して給紙経路83を経て主搬送路36へ送り出す第1の搬送形態、手差しトレイ71から記録用紙Pを取り出して給紙経路83を経て主搬送路36へ送り出す第2の搬送形態、手差しトレイ71から記録用紙Pを取り出して給紙カセット61へ送り込む第3の搬送形態とがある。また、この第3の搬送形態としては、手差しトレイ71から取り出した記録用紙Pを一旦給紙経路83に送り込むことなしに直接的に給紙カセット61へ搬送するスルー搬送形態と、手差しトレイ71から取り出した記録用紙Pを一旦給紙経路83に送り込んだ後に給紙カセット61へ搬送する(給紙経路83から給紙カセット61へ記録用紙Pが送り込まれる際に記録用紙Pが反転される)スイッチバック搬送形態とがある。以下、各搬送形態について説明する。
・第1の搬送形態
先ず、給紙カセット61から記録用紙Pを取り出して給紙経路83を経て主搬送路36へ送り出す第1の搬送形態としては、図4に示すように、ピックアップローラ85が給紙カセット61内の記録用紙Pの上面に当接する(カセット側移動位置となる)ように駆動モータが駆動し、捌き板86bの給紙カセット61側の端部が下側に向かって傾斜する(カセット側傾斜姿勢となる)ように捌き板86bが回動する。これにより、ピックアップローラ85によって給紙カセット61から取り出された記録用紙Pは、捌き板86bの上面及び第2ガイド部材82に案内されて給紙経路83に導かれ、主搬送路36へ送り出されることになる。
・第2の搬送形態
また、手差しトレイ71から記録用紙Pを取り出して給紙経路83を経て主搬送路36へ送り出す第2の搬送形態としては、図5に示すように、ピックアップローラ85が手差しトレイ71上の記録用紙Pの上面に当接する(手差し側移動位置となる)ように駆動モータが駆動し、捌き板86bの手差しトレイ71側の端部が下側に向かって傾斜する(手差し側傾斜姿勢となる)ように捌き板86bが回動する。これにより、ピックアップローラ85によって手差しトレイ71から取り出された記録用紙Pは、捌き板86bの上面及び第1ガイド部材81に案内されて給紙経路83に導かれ、主搬送路36へ送り出されることになる。
・スルー搬送形態
更に、手差しトレイ71から取り出した記録用紙Pを一旦給紙経路83に送り込むことなしに給紙カセット61へ搬送するスルー搬送形態としては、図7に示すように、ピックアップローラ85が手差しトレイ71上の記録用紙Pの上面に当接する(手差し側移動位置となる)ように駆動モータが駆動し、捌き板86bは水平状態(中立姿勢)が維持される。これにより、ピックアップローラ85によって手差しトレイ71から取り出された記録用紙Pは、捌き板86bの上面に沿って給紙カセット61に向けて水平方向に搬送され、そのまま給紙カセット61へ送り込まれることになる。このとき、給紙カセット61への記録用紙Pの送り込みが円滑に行われるように、リフトプレート63が下方へ傾倒し、これに伴って回動板62が下降して記録用紙Pの送り込み空間を確保するようにしている。この動作の後、給紙カセット61からの給紙要求があった場合には、上記第1の搬送形態と同様の動作によって給紙カセット61内の記録用紙Pが主搬送路36へ送り出される。
・スイッチバック搬送形態
一方、手差しトレイ71から取り出した記録用紙Pを一旦給紙経路83に送り込んだ後に給紙カセット61へ搬送するスイッチバック搬送形態としては、先ず、図8に示すように、ピックアップローラ85が手差しトレイ71上の記録用紙Pの上面に当接する(手差し側移動位置となる)ように駆動モータが駆動し、捌き板86bの手差しトレイ71側の端部が下側に向かって傾斜する(手差し側傾斜姿勢となる)ように捌き板86bが回動する。これにより、ピックアップローラ85によって手差しトレイ71から取り出された記録用紙Pは、捌き板86bの上面及び第1ガイド部材81に案内されて給紙経路83に一旦導かれる。その後、駆動モータが逆回転し、図9に示すように捌きローラ86aを逆回転させてピックアップローラ85が初期値に復帰移動する。これにより、手差しトレイ71から2枚目の記録用紙Pが取り出されないようにして、給紙経路83内には1枚の記録用紙Pのみが存在した状態にする。
次に、図10に示すように、再び、捌きローラ86aを正回転(図8の場合と同方向に回転)させて、給紙経路83内の記録用紙Pの下端(上流側端)を捌きローラ86aの外周面に沿わせて移動させ、この記録用紙Pの下端を捌きローラ86aに対して図中の左側から右側に移動させる。つまり、図10における実線の矢印で示す姿勢から破線の矢印で示す姿勢まで移動させる。これにより、記録用紙Pの下端は捌き板86bの図中側(手差しトレイ71側)からこの捌き板86bと捌き板86bとの間に送り込む。このとき、図11に示すように、捌き板86bは給紙カセット61側の端部が下側に向かって傾斜するように回動する。これにより、給紙経路83内の記録用紙Pは、捌き板86bの上面を経て給紙カセット61へ搬送されることになる。この場合にも、給紙カセット61への記録用紙Pの送り込みが円滑に行われるように、リフトプレート63が下方へ傾倒し、これに伴って回動板62が下降して記録用紙Pの送り込み空間を確保するようにしている。
以上のような4種類の搬送形態が本給紙機構8では可能になっている。特に、上記スルー搬送形態では、記録用紙Pが手差しトレイ71から給紙カセット61へ搬送された状態では、表裏が反転されることはないが、上記スイッチバック搬送形態では、記録用紙Pが手差しトレイ71から給紙カセット61へ搬送された状態では、表裏が反転されることになる。
以上の各搬送形態における記録用紙Pの印刷面について説明すると、給紙カセット61から記録用紙Pを取り出して給紙経路83を経て主搬送路36へ送り出す第1の搬送形態では、記録用紙Pが給紙カセット61内に収容された状態での上面に画像形成が行われることになる。また、手差しトレイ71から記録用紙Pを取り出して給紙経路83を経て主搬送路36へ送り出す第2の搬送形態では、記録用紙Pが手差しトレイ71上に載置された状態での下面に画像形成が行われることになる。また、手差しトレイ71から取り出した記録用紙Pを一旦給紙経路83に送り込むことなしに給紙カセット61へ搬送するスルー搬送形態では、記録用紙Pが手差しトレイ71上に載置された状態での上面に画像形成が行われることになる。更に、手差しトレイ71から取り出した記録用紙Pを一旦給紙経路83に送り込んだ後に給紙カセット61へ搬送するスイッチバック搬送形態では、記録用紙Pが手差しトレイ71上に載置された状態での下面に画像形成が行われることになる。
<給紙動作>
次に、上述の如く構成された複合型給紙ユニット5による給紙動作について図12のフローチャートに沿って説明する。
先ず、ステップST1において、ユーザが複合機1の操作パネルを操作する(または接続しているホスト装置を操作する)等によって印字要求がなされた場合には、ステップST2において印字条件(記録用紙Pの給紙元の選択など)の入力がなされたか否かを判定する。この印字条件の入力が未だなされていない場合(ステップST2においてNo判定された場合)には、ステップST3に移り、印字条件の入力を促すためのメッセージを操作パネル上に表示する。
そして、印字条件の入力がなされると(ステップST2においてYes判定された場合)、ステップST4に移り、上記選択された印字条件の給紙元は手差し給紙機構部7であるか否かを判定する。この判定がYESである場合には、STEP5に移って、上記手差しトレイ71が開放されており且つ手差しトレイ71上に記録用紙Pが載置されているか否かを判定する。この判定がNoである場合には、ステップST6に移り、手差しトレイ71上への記録用紙Pの載置(用紙補給)を促すためのメッセージを操作パネル上に表示する。
上記ステップST5の判定がYesである場合には、ステップST7に移って、リフトプレート(リフトアップ部材)77を作動させてガイドプレート76を上方へ回動させる。その後、ステップST8において、上記駆動モータ88を駆動させることにより、捌きローラ86a及びピックアップローラ85を回転させると共に、上記支持プレート89の回動動作によってピックアップローラ85を手差しトレイ71上の記録用紙Pに当接させる(給紙ポイントへの移動)。この動作に伴い、捌き板86bが、図5に示すように、手差しトレイ71側の端部が下側に向かって傾斜する(本発明でいう「手差し側傾斜姿勢」となる)ように回動する(ステップST9)。この状態で、手差しトレイ71上の記録用紙Pが取り出され、用紙捌き機構86によって記録用紙Pが捌かれて1枚の記録用紙Pのみが手差しトレイ71から給紙経路83に送り出され、ステップST15以降の印字処理動作に移る。
一方、上記ステップST4においてNo判定された場合には、ステップST10において、印字条件で選択された印字条件の給紙元は給紙カセット機構部6であると判断してステップST11以降の動作に移る。
先ず、ステップST11では、給紙カセット61内に記録用紙Pが収容されているか否かを判定する。この判定がNoである場合には、ステップST12に移り、給紙カセット61内への記録用紙Pの収容(用紙補給)を促すためのメッセージを操作パネル上に表示する。
上記ステップST11の判定がYesである場合には、ステップST13に移って、上記駆動モータを駆動させることにより、捌きローラ86a及びピックアップローラ85を回転させると共に、上記支持プレート89の回動動作によってピックアップローラ85を給紙カセット61内の記録用紙Pに当接させる(給紙ポイントへの移動)。この動作に伴い、捌き板86bが、図4に示すように、給紙カセット61側の端部が下側に向かって傾斜する(本発明でいう「カセット側傾斜姿勢」となる)ように回動する(ステップST14)。この状態で、給紙カセット61内の記録用紙Pが取り出され、用紙捌き機構86によって記録用紙Pが捌かれて1枚の記録用紙Pのみが給紙カセット61から給紙経路83に送り出され、ステップST15以降の印字処理動作に移る。
ステップST15では印字処理が実行され、記録用紙Pに対しプリント部3において画像形成が行われた後に排紙トレイ35への排紙動作が行われることになる。
このようにして1枚の記録用紙Pに対する印字動作が行われた後、次印字(次の印字情報)があるか否かをステップST16で判定し、次の印字情報が無くなるまでステップST4〜ST16の動作を繰り返す。そして、次の印字情報が無くなると、複合機1は待機状態(スタンバイモード)に戻る。この待機状態となると、ステップST18において手差し給紙機構部7に記録用紙Pが残っているか否かを判定する。この判定は、手差しトレイ71上における記録用紙Pの有無を判定可能な光学的なセンサによって行う。
ステップST18においてNo判定(手差し給紙機構部7に記録用紙Pが残っていないと判定)された場合には、この待機状態を維持する。一方、ステップST18においてYes判定(手差し給紙機構部7に記録用紙Pが残留していると判定)された場合には、ステップST19に移り、前回の印字JOBで用いた用紙サイズが給紙カセット61に収容されている記録用紙Pと同サイズであるか否かを判定する。これら用紙サイズの検出は、光学的な用紙サイズセンサや、ガイド部材の位置を検出することで用紙サイズを判断するものが適用される。このステップST19でNo判定(手差しトレイ上に残留している記録用紙Pのサイズは給紙カセット61に収容されている記録用紙Pと異なるサイズであると判定)された場合には、この待機状態を維持する。一方、ステップST19でYes判定(手差しトレイ71上に残留している記録用紙Pのサイズは給紙カセット61に収容されている記録用紙Pと同一サイズであると判定)された場合には、上述したスルー搬送形態での用紙搬送動作が行われる。つまり、ステップST20において、捌きローラ86aを逆回転してピックアップローラ85を手差しトレイ71上の記録用紙Pに当接させる(給紙ポイントへの移動)。また、ステップST21において、捌き板86bを水平状態(ホームポジション)に固定し、これによって、ピックアップローラ85によって手差しトレイ71から取り出された記録用紙Pは、捌き板86bの上面に沿って給紙カセット61に向けて水平方向に搬送され、そのまま給紙カセット61へ送り込まれることになる(ステップST22)。
このようにして、手差しトレイ71上に残留している記録用紙Pの全てを給紙カセット61へ送り込み、ステップST23において、手差しトレイ71上に記録用紙Pが残留していないと判定されると、複合機1は待機状態に戻る。この待機状態となる際には、上記の場合と同様に、駆動モータが上記ステップST20における動作の場合とは逆方向に駆動し、支持プレート89が初期位置まで復帰して図3に示す状態(ピックアップローラ85が記録用紙Pに接触しない起立状態)となる。
上記フローチャートでは、スルー搬送形態での用紙搬送動作が行われる場合について説明した。これは、手差しトレイ71上に残留している記録用紙Pは両面共に印刷可能面(表裏面共に白)となっている場合の動作である。これに対し、手差しトレイ71上に残留している記録用紙Pの印刷可能面が片面のみ(上面または下面)である場合には、上記スルー搬送形態とスイッチバック搬送形態とが適宜選択されることになる。つまり、手差しトレイ71上に残留している記録用紙Pの印刷可能面が上面のみである場合には、スルー搬送形態で給紙カセット61へ送り込まれるが、手差しトレイ71上に残留している記録用紙Pの印刷可能面が下面のみである場合には、スイッチバック搬送形態で給紙カセット61へ送り込まれることになる。これにより、その後の画像形成要求時に給紙カセット61から取り出された記録用紙Pに対して所望の印刷可能面への印刷が可能になる。
−実施形態の効果−
以上説明してきたように、本形態では、給紙カセット機構部6及び手差し給紙機構部7の何れからも記録用紙Pの取り出しが可能な給紙機構8を備えさせた複合型給紙ユニット5に対し、手差し給紙機構部7から給紙カセット機構部6への記録媒体の搬送動作(上記スルー搬送やスイッチバック搬送)を可能にしている。このため、画像形成動作の終了後に手差し給紙機構部7に長期に亘って記録用紙Pが残存することを回避できる。その結果、塵埃の付着や空気中の水分の吸湿等による記録用紙Pの品質の劣化を回避でき、その後の画像形成動作が安定して行えると共に画像品質も良好に確保できる。
また、本形態では、給紙カセット機構部6と手差し給紙機構部7とを一体にして複合型給紙ユニット5を構成している。このため、複合機1のプリント部3に向かって延びる主搬送路36及び反転搬送路37に対して手差し給紙機構部7を上下方向で重なり合う位置に配置することが可能になり、その結果、複合機1の寸法を短くすることが可能になって、これによっても設置スペースのコンパクト化を図ることができる。
また、この複合型給紙ユニット5によれば、給紙カセット機構部6から取り出された記録用紙Pを搬送する経路と、手差し給紙機構部7から取り出された記録用紙Pを搬送する経路とをユニット5内部で共通化させているため、経路全体の長さを短くすることができる。このため、装置全体としての用紙搬送経路の長さを短くすることが可能になり、用紙ジャムの発生可能箇所を少なくして、装置の画像形成動作を安定的に行うことができる。
−その他の実施例−
上述した実施形態では、複写機、プリンタ及びファクシミリ装置としての機能を兼ね備えた多機能型の画像形成装置(複合機)1に本発明を適用した場合について説明した。本発明は、これに限らず、何れか一つの機能のみを備えた画像形成装置やその他の画像形成装置に対しても適用可能である。
また、手差し給紙機構部7の手差しトレイ71は折り畳み式であって2段階に長さ調整できるものであったが、本発明はこれに限らず、引き出し式に構成されて長さ調整できるものであったり、3段階以上に長さ調整可能なものであってもよい。
また、上述した実施形態では、手差し給紙機構部7から取り出した記録用紙Pを反転することなしに給紙カセット機構部6へ送り込むスルー搬送と、手差し給紙機構部7から取り出した記録用紙Pを反転させて給紙カセット機構部6へ送り込むスイッチバック搬送とが選択的に行われるものについて説明した。本発明はこれに限らず、一方の搬送形態のみが実行可能な複合型給紙ユニット5としてもよい。
また、給紙ユニットを複数段重ね合わせて構成する場合に、複数段重ね合わされている全ての給紙ユニットに本発明に係る複合型給紙ユニット5を適用してもよいし、一部の給紙ユニットのみに適用してもよい。
実施形態に係る複合機の内部構成の概略を示す図である。 複合型給紙ユニットの一部を省略した斜視図である。 複合型給紙ユニットの内部の概略構成を模式的に示す図である。 給紙カセットからの給紙状態を示す図3相当図である。 手差しトレイからの給紙状態を示す図3相当図である。 用紙ジャム発生時における手差し給紙機構部の引き出し状態を示す図3相当図である。 スルー搬送形態を説明するための図3相当図である。 スイッチバック搬送形態の第1ステップ状態を説明するための図3相当図である。 スイッチバック搬送形態の第2ステップ状態を説明するための図3相当図である。 スイッチバック搬送形態の第3ステップ状態を説明するための図3相当図である。 スイッチバック搬送形態の第4ステップ状態を説明するための図3相当図である。 複合型給紙ユニットの給紙動作を説明するためのフローチャート図である。 従来の一般的な複写機の内部構成の概略を示す図である。 従来の他の複写機の内部構成の概略を示す図である。
符号の説明
1 複合機(画像形成装置)
3 プリント部(画像形成部)
5 複合型給紙ユニット
6 給紙カセット機構部
7 手差し給紙機構部
8 給紙機構(共通取り出し機構)
83 給紙経路(搬送路)
85 ピックアップローラ
86 用紙捌き機構
86a 捌きローラ
86b 捌き板
P 記録用紙(記録媒体)

Claims (10)

  1. 画像形成装置の画像形成部において画像形成を行うための記録媒体を収容可能な給紙カセット機構部と、ユーザによる記録媒体の載置が可能な手差し給紙機構部とが1つのユニットとして構成されて成る複合型給紙ユニットにおいて、
    給紙カセット機構部及び手差し給紙機構部の両方に対して選択的に記録媒体の取り出しが可能な共通取り出し機構が備えられ、
    この共通取り出し機構は、取り出された記録媒体を捌くための捌きローラ及び捌き板を有する捌き機構を備えていて、給紙カセット機構部から取り出した記録媒体を画像形成部に向けて搬送する第1の搬送形態と、手差し給紙機構部から取り出した記録媒体を画像形成部に向けて搬送する第2の搬送形態と、手差し給紙機構部から取り出した記録媒体を給紙カセット機構部へ送り込む第3の搬送形態とが切り換え可能な構成とされている一方、
    上記給紙カセット機構部及び手差し給紙機構部は、水平方向で互いに隣接して配置されており、上記第3の搬送形態での記録媒体の搬送動作としては、手差し給紙機構部から取り出した記録媒体を反転することなしに給紙カセット機構部へ向けて送り込むスルー搬送が行われるよう構成されていて、このスルー搬送時には、手差し給紙機構部と給紙カセット機構部とを繋ぐ直線に上記捌き板が沿う姿勢となって、手差し給紙機構部から取り出した記録媒体が給紙カセット機構部へ水平方向に送り込まれるよう構成されていることを特徴とする複合型給紙ユニット。
  2. 画像形成装置の画像形成部において画像形成を行うための記録媒体を収容可能な給紙カセット機構部と、ユーザによる記録媒体の載置が可能な手差し給紙機構部とが1つのユニットとして構成されて成る複合型給紙ユニットにおいて、
    給紙カセット機構部及び手差し給紙機構部の両方に対して選択的に記録媒体の取り出しが可能な共通取り出し機構が備えられ、
    この共通取り出し機構は、給紙カセット機構部から取り出した記録媒体を画像形成部に向けて搬送する第1の搬送形態と、手差し給紙機構部から取り出した記録媒体を画像形成部に向けて搬送する第2の搬送形態と、手差し給紙機構部から取り出した記録媒体を給紙カセット機構部へ送り込む第3の搬送形態とが切り換え可能な構成とされている一方、
    上記給紙カセット機構部及び手差し給紙機構部は、水平方向で互いに隣接して配置されており、上記第3の搬送形態での記録媒体の搬送動作としては、手差し給紙機構部から取り出した記録媒体を反転させて給紙カセット機構部へ送り込むスイッチバック搬送が行われるよう構成されていることを特徴とする複合型給紙ユニット。
  3. 請求項1または2記載の複合型給紙ユニットにおいて、
    共通取り出し機構は、給紙カセット機構部から記録媒体を取り出すための「カセット側移動位置」と手差し給紙機構部から記録媒体を取り出すための「手差し側移動位置」との間で移動可能なピックアップローラと、このピックアップローラによって取り出されて捌き機構によって捌かれた記録媒体を画像形成部に向けて案内する搬送路とを備えていることを特徴とする複合型給紙ユニット。
  4. 請求項1〜3のうち何れか一つに記載の複合型給紙ユニットにおいて、
    第3の搬送形態での記録媒体の搬送動作は、非画像形成動作時に実行されるよう構成されていることを特徴とする複合型給紙ユニット。
  5. 請求項1〜4のうち何れか一つに記載の複合型給紙ユニットにおいて、
    第3の搬送形態での記録媒体の搬送動作は、手差し給紙機構部に載置されている記録媒体のサイズと給紙カセット機構部に収容されている記録媒体のサイズとが同一である場合に限り実行されるよう構成されていることを特徴とする複合型給紙ユニット。
  6. 請求項2記載の複合型給紙ユニットにおいて、
    共通取り出し機構は、給紙カセット機構部から記録媒体を取り出すための「カセット側移動位置」と手差し給紙機構部から記録媒体を取り出すための「手差し側移動位置」との間で移動可能なピックアップローラと、このピックアップローラによって取り出された記録媒体を捌く捌き機構と、記録媒体を画像形成部に向けて案内する搬送路とを備えており、
    スイッチバック搬送時には、先ず、捌き板が、手差し給紙機構部から取り出された記録媒体を画像形成部に向かう搬送路に案内する姿勢となった状態で手差し給紙機構部から記録媒体が取り出されて搬送路に案内され、その後、捌き板が、搬送路の記録媒体を給紙カセット機構部に案内する姿勢となった状態で搬送路から給紙カセット機構部へ記録媒体が送り込まれるよう構成されていることを特徴とする複合型給紙ユニット。
  7. 請求項6記載の複合型給紙ユニットにおいて、
    スイッチバック搬送時には、先ず、ピックアップローラが、手差し給紙機構部から記録媒体を取り出すための「手差し側移動位置」となると共に、捌き板が、手差し給紙機構部から搬送路に向けて記録媒体を案内する「手差し側傾斜姿勢」となって、手差し給紙機構部から取り出した記録媒体を搬送路に案内し、その後、捌き板が、搬送路から給紙カセット機構部に向けて記録媒体を案内する「カセット側傾斜姿勢」となって、記録媒体が搬送路から給紙カセット機構部へ送り込まれるよう構成されていることを特徴とする複合型給紙ユニット。
  8. 請求項6または7記載の複合型給紙ユニットにおいて、
    スイッチバック搬送時、搬送路から給紙カセット機構部へ記録媒体が送り込まれる際には、記録媒体の上流側端縁が、回転する捌きローラの外周面に沿って移動することにより、記録媒体が捌きローラと捌き板との間に導入されて搬送路から給紙カセット機構部に向けて送り込まれるよう構成されていることを特徴とする複合型給紙ユニット。
  9. 請求項1記載の複合型給紙ユニットにより実行されるスルー搬送と、請求項2記載の複合型給紙ユニットにより実行されるスイッチバック搬送とが選択的に行われるようになっており、
    第3の搬送形態での記録媒体の搬送動作の実行時、手差し給紙機構部に載置された記録媒体を第2の搬送形態によって画像形成部に向けて搬送すると仮定した場合に画像形成が行われる面が所望の画像形成面であるときにはスイッチバック搬送によって手差し給紙機構部から給紙カセット機構部へ記録媒体を送り込む一方、手差し給紙機構部に載置された記録媒体を第2の搬送形態によって画像形成部に向けて搬送すると仮定した場合に画像形成が行われる面が所望の画像形成面でないときにはスルー搬送によって手差し給紙機構部から給紙カセット機構部へ記録媒体を送り込むよう構成されていることを特徴とする複合型給紙ユニット。
  10. 請求項1〜9のうち何れか一つに記載の複合型給紙ユニットを備えた画像形成装置であって、
    給紙カセット機構部または手差し給紙機構部の何れか一方から共通取り出し機構によって取り出された画像形成部に供給された記録媒体に対して画像形成を行うよう構成されて成ることを特徴とする画像形成装置。
JP2003358115A 2003-09-04 2003-10-17 複合型給紙ユニット及びその複合型給紙ユニットを備えた画像形成装置 Expired - Fee Related JP3766082B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003358115A JP3766082B2 (ja) 2003-10-17 2003-10-17 複合型給紙ユニット及びその複合型給紙ユニットを備えた画像形成装置
US10/932,062 US7347637B2 (en) 2003-09-04 2004-09-02 Hybrid paper supply module and image forming apparatus equipped with such hybrid paper supply module
CNB2004100687388A CN100335386C (zh) 2003-09-04 2004-09-06 复合型送纸单元及具有该复合型送纸单元的图像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003358115A JP3766082B2 (ja) 2003-10-17 2003-10-17 複合型給紙ユニット及びその複合型給紙ユニットを備えた画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005119828A JP2005119828A (ja) 2005-05-12
JP3766082B2 true JP3766082B2 (ja) 2006-04-12

Family

ID=34614792

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003358115A Expired - Fee Related JP3766082B2 (ja) 2003-09-04 2003-10-17 複合型給紙ユニット及びその複合型給紙ユニットを備えた画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3766082B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6291980B2 (ja) * 2014-04-04 2018-03-14 株式会社リコー 給紙カセット、及び、画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005119828A (ja) 2005-05-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3684168B2 (ja) 画像形成装置
JP3548494B2 (ja) 画像形成装置
JP3455699B2 (ja) 画像形成装置の原稿搬送装置
JP4071143B2 (ja) 記録媒体排出機構及びその記録媒体排出機構を備えた画像形成装置
JP3766082B2 (ja) 複合型給紙ユニット及びその複合型給紙ユニットを備えた画像形成装置
JP2003104631A (ja) 原稿搬送装置
JP3748444B2 (ja) 複合型給紙ユニット及びその複合型給紙ユニットを備えた画像形成装置
JP3766083B2 (ja) 複合型給紙ユニット及びその複合型給紙ユニットを備えた画像形成装置
JP3445966B2 (ja) 自動両面装置、およびこの自動両面装置を備えた画像形成装置
JP3860152B2 (ja) 複合型給紙ユニット及びその複合型給紙ユニットを備えた画像形成装置
JP3124801B2 (ja) 中間給紙装置
JP2001106347A (ja) シート体搬送装置
JP3860159B2 (ja) 複合型給紙ユニット及びその複合型給紙ユニットを備えた画像形成装置
JP3819892B2 (ja) 給紙機構及びその給紙機構を備えた画像形成装置
JP7455672B2 (ja) 画像読取装置及び画像形成装置
JP2000085982A (ja) シ―ト収納/搬送装置及びこれを用いた画像形成装置
JP2005112477A (ja) 給紙機構及びその給紙機構を備えた画像形成装置
JP3420479B2 (ja) 画像読取装置及び画像形成装置
JP3589973B2 (ja) 排紙トレイ及びこれを備えた画像形成装置
JP4283202B2 (ja) 記録媒体搬送機構及びその記録媒体搬送機構を備えた画像形成装置
JP2006219224A (ja) 画像形成装置
JP2024038926A (ja) シート搬送装置、排紙トレイ、自動原稿搬送装置及び画像形成装置
JP2001117292A (ja) 原稿搬送装置
JP2002019972A (ja) 給紙カセット及び画像形成装置
JP3715221B2 (ja) 画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051122

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060125

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100203

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100203

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110203

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120203

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120203

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130203

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees