JP3764337B2 - 同期電動機の制御装置 - Google Patents

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健太郎 鈴木
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電力変換器により同期電動機の可変速駆動を行なう同期電動機の制御装置に係り、特に電力変換器の最大出力電圧を同期電動機の定格電圧に等しくした場合でも、同期電動機を安定に制御することができるようにした同期電動機の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図1は、例えば“特開平4−127893号公報”に示された、この種の従来の同期電動機の制御装置の構成例を示す機能ブロック図である。
【0003】
図1において、同期電動機の制御装置は、速度演算器1と、速度制御器2と、3相dq変換器3と、磁束演算器4と、dq軸電流演算器5と、dq軸電流制御器6と、dq3相変換器7と、界磁電流演算器8とから構成されている。
【0004】
速度演算器1は、図示しない同期電動機の磁極位置検出値θrを基に微分演算を行ない、同期電動機の速度検出値ωrとして出力する。
【0005】
速度制御器2は、同期電動機の速度基準値ωrと速度演算器1からの速度検出値ωrとの偏差を基に比例積分制御を行ない、同期電動機の磁束基準値φに応じた同期電動機のトルク電流基準値I を求めて出力する。
【0006】
3相dq変換器3は、同期電動機の3相電機子電流検出値Iu、Iv、Iwと磁極位置検出値θrとを基に、同期電動機の磁極方向の電流であるd軸電流検出値Idと磁極と直交方向の電流であるq軸電流検出値Iqを求めて出力する。
【0007】
磁束演算器4は、同期電動機のd軸電流Idおよびq軸電流Iqと、界磁電流検出値Ifとを基に、同期電動機の定数を用いてdq軸ギャップ磁束φgd、φgqを演算し、さらにdq軸ギャップ磁束φgd、φgqを基に、内部相差角δを演算して出力する。
【0008】
dq軸電流演算器5は、トルク電流基準値I を基に、内部相差角δを用いてdq軸電流基準値Id、Iqを演算して出力する。
【0009】
dq軸電流制御器6は、dq軸電流基準値Id、Iqとdq軸電流検出値Id、Iqとの偏差を基にd軸、q軸それぞれ比例積分制御を行ない、dq軸電圧基準値Vd、Vqを求めて出力する。
【0010】
dq3相変換器7は、dq軸電圧基準値Vd、Vqと磁極位置検出値θrとを基に、3相電圧基準値Vu、Vv、Vwを求めて出力する。
【0011】
同期電動機の電機子用電力変換器は、これら3相電圧基準値Vu、Vv、Vwに基づいて電機子電圧を制御する。
【0012】
界磁電流演算器8は、磁束基準値φに応じた界磁電流基準値Ifを求めて出力する。
【0013】
同期電動機の界磁用電力変換器は、この界磁電流基準値Ifに基づいて界磁電流を制御する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したような従来の同期電動機の制御装置においては、同期電動機の電機子電流は、dq座標上の直流量でd軸、q軸がそれぞれ独立に制御されている。dq軸電流を増減するためには、dq軸電圧の大きさを増減する必要があるが、これは3相座標上では振幅を増減することに相当する。従って、同期電動機が定格電圧で運転されている時に、トルクを増加するために電機子電流を増加させる必要が生じた場合には、電力変換器の出力電圧を定格電圧よりも大きくしなければならない。
【0015】
このため、電力変換器の最大出力電圧を同期電動機の定格電圧に対して大きくする必要があり、電力変換器の電圧利用効率の低下を招いている。
【0016】
また、電力変換器の出力電圧が最大出力電圧となり、出力電圧が飽和した状態では、電流制御の応答速度が低下したり、不安定になる場合がある。
【0017】
本発明の目的は、電力変換器の最大出力電圧を同期電動機の定格電圧に等しくした場合でも、同期電動機を安定に制御することが可能な同期電動機の制御装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、次のような装置により達成される。
【0019】
すなわち、請求項1の発明は、電力変換器により同期電動機の可変速駆動を行なう同期電動機の制御装置において、同期電動機の速度基準値と同期電動機の速度検出値との偏差に基づいて、電力変換器が出力する有効電流基準値を演算する速度制御手段と、同期電動機の電機子電流である3相電流検出値と、電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値とに基づいて、電力変換器が出力する有効電流値および無効電流値を演算する3相PQ変換手段と、速度制御手段により演算された有効電流基準値と3相PQ変換手段により演算された有効電流値との偏差に基づいて、電力変換器が出力する電圧の電圧位相補償値を演算する有効電流制御手段と、有効電力制御手段により演算された電圧位相補償値と、同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値を演算する電圧位相演算手段と、電圧位相演算手段により演算された電圧位相基準値と、電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値とに基づいて、電力変換器が出力する電圧の3相電圧基準値を演算する極座標3相変換手段とを備えて成り、
前記電力変換器により前記同期電動機の可変速制御を行う際に、前記電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値を一定に保ったまま、前記電力変換器の出力電圧の位相を変化させるようにしたことを特徴とする同期電動機の制御装置、である。
【0020】
従って、請求項1の発明の同期電動機の制御装置においては、電力変換器が出力する電圧の振幅を一定に保ったままで、電圧の位相を変化させることにより、電力変換器が出力する有効電流を制御することが可能となるため、電力変換器の最大出力電圧を同期電動機の定格電圧に等しくした場合でも、同期電動機を安定に制御することができる。
【0021】
また、請求項2の発明は、上記請求項1の発明の同期電動機の制御装置において、3相PQ変換手段により演算された無効電流値と電力変換器が出力する無効電流基準値との偏差に基づいて、同期電動機の界磁電流補償値を演算する無効電流制御手段と、無効電流制御手段により演算された界磁電流補償値と、同期電動機の磁束基準値とに基づいて、同期電動機の界磁電流基準値を演算する界磁電流演算手段とを付加した同期電動機の制御装置、である。
【0022】
従って、請求項2の発明の同期電動機の制御装置においては、電力変換器が出力する無効電流を任意の値に制御することができる。特に、無効電流をゼロとすることにより、電力変換器の力率を1に保つことができる。
【0023】
さらに、請求項3の発明で、上記請求項1の発明の同期電動機の制御装置において、3相PQ変換手段により演算された無効電流値に基づいて、電圧位相振動補償値を演算するハイパスフィルタを付加し、電圧位相演算手段の代わりに、ハイパスフィルタにより演算された電圧位相振動補償値と、有効電流制御手段により演算された電圧位相補償値と、同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値を演算する電圧位相演算手段を備えた同期電動機の制御装置、である。
【0024】
従って、請求項3の発明の同期電動機の制御装置においては、電力変換器が出力する有効電流を電圧位相の変化によって制御する場合に、電圧位相の振動に伴なって発生する有効電流の振動を制御することができる。
【0025】
一方、請求項4の発明は、上記請求項1の発明の同期電動機の制御装置において、上記3相dq変換手段の代わりに、同期電動機の電機子電流である3相電流検出値と、同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、同期電動機の磁極方向の電機子電流であるd軸電流値および磁極と直交方向の電機子電流であるq軸電流値を演算する3相dq変換手段を備え、3相dq変換手段により演算されたd軸電流値およびq軸電流値と、同期電動機の界磁電流検出値とに基づいて、同期電動機の定数を用いて同期電動機の内部相差角を演算する磁束演算手段を付加し、上記電圧位相演算手段の代わりに、磁束演算手段により演算された内部相差角と、有効電流制御手段により演算された電圧位相補償値と、同期電動機の磁極電動機の磁極位置検出値とに基づいて、電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値を演算する電圧位相演算手段を備えた同期電動機の制御装置、である。
【0026】
従って、請求項4の発明の同期電動機の制御装置においては、電力変換器が出力する有効電流を電圧位相の変化によって制御する場合に、電圧位相基準値をフィードフォワード的に補償することにより、有効電流の応答速度を向上することができる。
【0027】
また、請求項5の発明は、上記請求項1の発明の同期電動機の制御装置において、速度制御手段により演算された有効電流基準値と、電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値とに基づいて、同期電動機の定数を用いて電力変換器が出力する電圧の電圧位相フィードフォワード値を演算する電圧位相フィードフォワード演算手段を付加し、上記電圧位相演算手段の代わりに、電圧位相フィードフォワード演算手段により演算された電圧位相フィードフォワード値と、有効電流制御手段により演算された電圧位相補償値と、同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値を演算する電圧位相演算手段を備えた同期電動機の制御装置、である。
【0028】
従って、請求項5の発明の同期電動機の制御装置においては、電力変換器が出力する有効電流を電圧位相の変化によって制御する場合に、電圧位相基準値をフィードフォワード的に補償することにより、有効電流の応答速度を向上することができる。
【0029】
さらに、請求項6の発明は、上記請求項1の発明の同期電動機の制御装置において、3相PQ変換手段により演算された有効電流値と速度制御手段により演算された有効電流基準値との偏差に基づいて、電力変換器が出力する電圧の電圧振幅補償値を演算する増幅手段と、増幅手段により演算された電圧振幅補償値と、電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値とを加算して、電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値を補償して出力する加算手段とを付加し、上記極座標3相変換手段の代わりに、加算手段により出力される補償した電圧振幅基準値と、電圧位相演算手段により演算された電圧位相基準値とに基づいて、電力変換器が出力する電圧の3相電圧基準値を演算する極座標3相変換手段を備えた同期電動機の制御装置、である。
【0030】
従って、請求項6の発明の同期電動機の制御装置においては、電力変換器が出力する有効電流を電圧位相の変化によって制御する場合に、電圧振幅を補償することにより、有効電流の応答速度を向上することができる。
【0031】
さらにまた、請求項7の発明は、上記請求項2の発明の同期電動機の制御装置において、同期電動機の電機子電流である3相電流検出値と、同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、同期電動機の磁極方向の電機子電流であるd軸電流値および磁極と直交方向の電機子電流であるq軸電流値を演算する3相dq変換手段と、3相dq変換手段により演算されたd軸電流値およびq軸電流値と、同期電動機の界磁電流検出値とに基づいて、同期電動機の定数を用いて同期電動機の内部相差角を演算する磁束演算手段と、速度制御手段により演算された有効電流基準値と、電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値とに基づいて、同期電動機の定数を用いて電力変換器が出力する電圧の電圧位相フィードフォワード値を演算する電圧位相フィードフォワード演算手段と、磁束演算手段により演算された内部相差角と、電圧位相フィードフォワード演算手段により演算された電圧位相フィードフォワード値と、速度制御手段により演算された有効電流基準値と、電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値とに基づいて、同期電動機の定数を用いて同期電動機の界磁電流フィードフォワード値を演算する界磁電流フィードフォワード演算手段とを付加し、上記界磁電流演算手段の代わりに、界磁電流フィードフォワード演算手段により演算された界磁電流フィードフォワード値と、無効電流制御手段により演算された界磁電流補償値と、同期電動機の磁束基準値とに基づいて、同期電動機の界磁電流基準値を演算する界磁電流演算手段を備えた同期電動機の制御装置、である。
【0032】
従って、請求項7の発明の同期電動機の制御装置においては、電力変換器が出力する無効電流を界磁電流を調節することによって制御する場合に、界磁電流基準値をフィードフォワード的に補償することにより、無効電流の応答速度を向上することができる。
【0033】
一方、請求項8の発明は、電力変換器により同期電動機の可変速駆動を行なう同期電動機の制御装置において、同期電動機の速度基準値と同期電動機の速度検出値との偏差に基づいて、同期電動機のトルク電流基準値を演算する速度制御手段と、同期電動機の電機子電流である3相電流検出値と、同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、同期電動機の磁極方向の電機子電流であるd軸電流値および磁極と直交方向の電機子電流であるq軸電流値を演算する3相dq変換手段と、3相dq変換手段により演算されたd軸電流値およびq軸電流値と、同期電動機の界磁電流検出値とに基づいて、同期電動機の定数を用いて同期電動機の内部相差角を演算する磁束演算手段と、磁束演算手段により演算された内部相差角と、同期電動機の磁極位置検出値と、同期電動機の電機子電流である3相電流検出値とに基づいて、同期電動機の磁束電流値およびトルク電流値を演算する3相MT変換手段と、3相MT変換手段により演算されたトルク電流値と速度制御手段により演算されたトルク電流基準値との偏差に基づいて、電力変換器が出力する電圧の電圧位相補償値を演算するトルク電流制御手段と、トルク電流制御手段により演算された電圧位相補償値と、同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値を演算する電圧位相演算手段と、電圧位相演算手段により演算された電圧位相基準値と、電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値とに基づいて、電力変換器が出力する電圧の3相電圧基準値を演算する極座標3相変換手段とを備えて成り、前記電力変換器により前記同期電動機の可変速制御を行う際に、前記電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値を一定に保ったまま、前記電力変換器の出力電圧の位相を変化させるようにしたことを特徴とする同期電動機の制御装置、である。
【0034】
従って、請求項8の発明の同期電動機の制御装置においては、電力変換器が出力する電圧の振幅を一定に保ったままで、電圧の位相を変化させることにより、同期電動機のトルク電流を制御することが可能となるため、電力変換器の最大出力電圧を同期電動機の定格電圧に等しくした場合でも、同期電動機を安定に制御することができる。
【0035】
また、請求項9の発明は、上記請求項8の発明の同期電動機の制御装置において、3相MT変換手段により演算された磁束電流値と同期電動機の磁束電流基準値との偏差に基づいて、同期電動機の界磁電流補償値を演算する磁束電流制御手段を付加し、上記界磁電流演算手段の代わりに、磁束電流制御手段により演算された界磁電流補償値と、同期電動機の磁束基準値とに基づいて、同期電動機の界磁電流基準値を演算する界磁電流演算手段とを備えた同期電動機の制御装置、である。
【0036】
従って、請求項9の発明の同期電動機の制御装置においては、同期電動機の磁束電流を任意の値に制御することができる。特に、磁束電流をゼロとすることにより、同期電動機の力率を1に保つことができる。
【0037】
さらに、請求項10の発明は、上記請求項8の発明の同期電動機の制御装置において、3相MT変換手段により演算された磁束電流値に基づいて、電圧位相振動補償値を演算するハイパスフィルタを付加し、上記電圧位相演算手段の代わりに、ハイパスフィルタにより演算された電圧位相振動補償値と、トルク電流制御手段により演算された電圧位相補償値と、同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値を演算する電圧位相演算手段を備えた同期電動機の制御装置、である。
【0038】
従って、請求項10の発明の同期電動機の制御装置においては、同期電動機のトルク電流を電力変換器が出力する電圧位相の変化によって制御する場合に、電圧位相の振動に伴なって発生するトルク電流の振動を抑制することができる。
【0039】
一方、請求項11の発明は、上記請求項8の発明の同期電動機の制御装置において、上記電圧位相演算手段の代わりに、磁束演算手段により演算された内部相差角と、トルク電流制御手段により演算された電圧位相補償値と、同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値を演算する電圧位相演算手段を備えた同期電動機の制御装置、である。
【0040】
従って、請求項11の発明の同期電動機の制御装置においては、同期電動機のトルク電流を電力変換器が出力する電圧位相の変化によって制御する場合に、電圧位相基準値をフィードフォワード的に補償することにより、トルク電流の応答速度を向上することができる。
【0041】
また、請求項12の発明は、上記請求項8の発明の同期電動機の制御装置において、速度制御手段により演算されたトルク電流基準値と、電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値とに基づいて、同期電動機の定数を用いて電力変換器が出力する電圧の電圧位相フィードフォワード値を演算する電圧位相フィードフォワード演算手段を付加し、上記電圧位相演算手段の代わりに、電圧位相フィードフォワード演算手段により演算された電圧位相フィードフォワード値と、トルク電流制御手段により演算された電圧位相補償値と、同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値を演算する電圧位相演算手段を備えた同期電動機の制御装置、である。
【0042】
従って、請求項12の発明の同期電動機の制御装置においては、同期電動機のトルク電流を電力変換器が出力する電圧位相の変化によって制御する場合に、電圧位相基準値をフィードフォワード的に補償することにより、トルク電流の応答速度を向上することができる。
【0043】
さらに、請求項13の発明は、上記請求項8の発明の同期電動機の制御装置において、3相MT変換手段により演算されたトルク電流値と速度制御手段により演算されたトルク電流基準値との偏差に基づいて、電力変換器が出力する電圧の電圧振幅補償値を演算する増幅手段と、増幅手段により演算された電圧振幅補償値と、電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値とを加算して、電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値を補償して出力する加算手段とを付加し、上記極座標3相変換手段の代わりに、加算手段により出力される補償した電圧振幅基準値と、電圧位相演算手段により演算された電圧位相基準値とに基づいて、電力変換器が出力する電圧の3相電圧基準値を演算する極座標3相変換手段を備えた同期電動機の制御装置、である。
【0044】
従って、請求項13の発明の同期電動機の制御装置においては、同期電動機のトルク電流を電力変換器が出力する電圧位相の変化によって制御する場合に、電圧振幅を補償することにより、トルク電流の応答速度を向上することができる。
【0045】
さらにまた、請求項14の発明は、上記請求項9の発明の同期電動機の制御装置において、磁束演算手段により演算された内部相差角と、速度制御手段により演算されたトルク電流基準値と、電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値とに基づいて、同期電動機の定数を用いて同期電動機の界磁電流フィードフォワード値を演算する界磁電流フィードフォワード演算手段を付加し、上記界磁電流演算手段の代わりに、界磁電流フィードフォワード演算手段により演算された界磁電流フィードフォワード値と、磁束電流制御手段により演算された界磁電流補償値と、同期電動機の磁束基準値とに基づいて、同期電動機の界磁電流基準値を演算する界磁電流演算手段を備えた同期電動機の制御装置、である。
【0046】
従って、請求項14の発明の同期電動機の制御装置においては、同期電動機の磁束電流を界磁電流を調節することによって制御する場合に、界磁電流基準値をフィードフォワード的に補償することにより、磁束電流の応答速度を向上することができる。
【0047】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
図2は、本実施の形態による同期電動機の制御装置の構成例を示す機能ブロック図であり、図1と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0048】
すなわち、本実施の形態の同期電動機の制御装置は、図2に示すように、図1における速度制御器2、3相dq変換器3、磁束演算器4、dq軸電流演算器5、dq軸電流制御器6、およびdq3相変換器7を省略し、これらに代えて新たに、速度制御器2−1と、3相PQ変換器9と、有効電流制御器10と、電圧位相演算器11と、極座標3相変換器12とを備えた構成としている。
【0049】
速度制御器2−1は、同期電動機の速度基準値と同期電動機の速度検出値との偏差に基づいて、電力変換器が出力する有効電流基準値を演算する。
【0050】
3相PQ変換器9は、同期電動機の電機子電流である3相電流検出値と、電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値とに基づいて、電力変換器が出力する有効電流値および無効電流値を演算する。
【0051】
有効電流制御器10は、速度制御器2−1により演算された有効電流基準値と3相PQ変換器9により演算された有効電流値との偏差に基づいて、電力変換器が出力する電圧の電圧位相補償値を演算する。
【0052】
電圧位相演算器11は、有効電力制御器10により演算された電圧位相補償値と、同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値を演算する。
【0053】
極座標3相変換器12は、電圧位相演算器11により演算された電圧位相基準値と、電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値とに基づいて、電力変換器が出力する電圧の3相電圧基準値を演算する。
【0054】
次に、以上のように構成した本実施の形態の同期電動機の制御装置の動作について説明する。
【0055】
図2において、速度制御器2−1では、同期電動機の速度基準値ωrと速度検出値ωrとの偏差を基に比例積分制御が行なわれ、電力変換器の出力する有効電流基準値I が求められて出力される。
【0056】
この時、有効電流基準値I の大きさを同期電動機の磁束基準値φに反比例させることにより、界磁弱め領域でのトルクの低下が補償されている。
【0057】
3相PQ変換器9では、同期電動機の3相電機子電流検出値Iu、Iv、Iwと電力変換器の出力する電圧の位相基準値θとを基に、電力変換器の出力する有効電流値Iと無効電流値Iが求められて出力される。
【0058】
有効電流制御器10では、有効電流基準値I と有効電流値Iとの偏差を基に比例積分制御が行なわれ、電力変換器が出力する電圧の電圧位相補償値Δθが求められて出力される。
【0059】
電圧位相演算器11では、電圧位相補償値Δθと同期電動機の磁極位置検出値θrとから、電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値θが、次式のような演算により求められて出力される。
【0060】
【数1】
Figure 0003764337
極座標3相変換器12では、電圧位相基準値θと電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値V とから、電力変換器が出力する電圧の3相電圧基準値Vu、Vv、Vwが、次式のような演算により求められて出力される。
【0061】
【数2】
Figure 0003764337
電力変換器では、このようにして求められた3相電圧基準値Vu、Vv、Vwに基づいて、同期電動機の電機子電圧が制御される。
【0062】
次に、本実施の形態の同期電動機の制御装置の動作について、図3を用いてより具体的に説明する。
【0063】
は、ある瞬間における電圧・電流ベクトル図を示すものであり、 は電力変換器出力電圧ベクトル、 は同期電動機の電機子電流ベクトル、 は同期電動機のギャップ電圧ベクトル、 は同期電動機の電機子漏れインダクタンスLに印加される電圧ベクトルである。
【0064】
各電圧ベクトルは、次式を満足している。
【0065】
【数3】
Figure 0003764337
また、電機子電流ベクトル は、次式となる。
【0066】
【数4】
Figure 0003764337
ただし、ω:電気角周波数 かかる状態から、電力変換器の出力電圧ベクトルを から まで大きさを固定して位相をΔθだけ増加させた場合を考えると、電機子漏れインダクタンスLに印加される電圧ベクトルは、次式のようになる。
【0067】
【数5】
Figure 0003764337
また、電子電流ベクトルは、次式となる。
【0068】
【数6】
Figure 0003764337
以上から、位相を増加させることによって、電機子電流が増加し、これに含まれる有効電流成分も増加することになる。逆に、位相を減少させることによって、有効電流成分を減少することができる。
【0069】
上述したように、本実施の形態の同期電動機の制御装置では、電機子電圧の振幅を一定の値とし、位相のみを変化させるようにしているので、電機子電流を制御することができるため、電力変換器の最大出力電圧を同期電動機の定格電圧に等しくした場合でも、同期電動機を安定に制御することが可能となる。
【0070】
(第2の実施の形態)
図4は、本実施の形態による同期電動機の制御装置の構成例を示す機能ブロック図であり、図2と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0071】
すなわち、本実施の形態の同期電動機の制御装置は、図4に示すように、図2に無効電流制御器13を付加し、さらに前記界磁電流演算器8の代わりに、新たに界磁電流演算器8−1を備えた構成としている。
【0072】
無効電流制御器13は、前記3相PQ変換器9により演算された無効電流値と電力変換器が出力する無効電流基準値との偏差に基づいて、同期電動機の界磁電流補償値を演算する。
【0073】
界磁電流演算器8−1は、無効電流制御器13により演算された界磁電流補償値と、同期電動機の磁束基準値とに基づいて、同期電動機の界磁電流基準値を演算する。
【0074】
次に、以上のように構成した本実施の形態の同期電動機の制御装置の動作について説明する。
【0075】
なお、図2と同一部分の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0076】
図4において、無効電流制御器13では、電力変換器の出力する無効電流基準値I と無効電流値Iとの偏差を基に比例積分制御が行なわれ、同期電動機の界磁電流補償値ΔIfが求められて出力される。
【0077】
界磁電流演算器8−1では、界磁電流補償値ΔIfと磁束基準値φとから、同期電動機の界磁電流基準値Ifが、次式のような演算により求められて出力される。
【0078】
【数7】
Figure 0003764337
ただし、Md:同期電動機d軸相互インダクタンス 電力変換器では、このようにして求められた界磁電流基準値Ifに基づいて、同期電動機の界磁電流が制御される。
【0079】
次に、本実施の形態の同期電動機の制御装置の動作について、図5を用いてより具体的に説明する。
【0080】
図5は、前記図3と同様に、ある瞬間における電圧・電流ベクトル図を示すものである。
【0081】
ここで、無効電流基準値がゼロである場合を考える。無効電流制御器の働きにより、同期電動機の界磁電流を調節して、同期電動機のギャップ電圧ベクトルを からV’ に増加させた場合を考えると、電機子漏れインダクタンスLに印加される電圧ベクトルは からV’ に変化する。
【0082】
この時、電力変換器の出力電圧ベクトル と電機子漏れインダクタンスLに印加される電圧ベクトルV’ が直交関係にあれば、電力変換器の出力電圧ベクトル と電機子電流ベクトル は同相となり、電力変換器の出力する無効電流はゼロとなる。
【0083】
同様に、無効電流基準値がゼロ以外の値である場合にも、無効電流制御器13の働きにより、電力変換器の出力する無効電流を基準値に追従させることができる。
【0084】
上述したように、本実施の形態の同期電動機の制御装置では、前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる他、電力変換器の出力する無効電流を任意の値に制御することが可能となる。特に、無効電流をゼロとすることにより、電力変換器の力率を1に保つことが可能となる。
【0085】
(第3の実施の形態)
図6は、本実施の形態による同期電動機の制御装置の構成例を示す機能ブロック図であり、図2と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0086】
すなわち、本実施の形態の同期電動機の制御装置は、図6に示すように、図2にハイパスフィルタ14を付加し、さらに前記電圧位相演算器11の代わりに、新たに電圧位相演算器11−1を備えた構成としている。
【0087】
ハイパスフィルタ14は、前記3相PQ変換器9により演算された無効電流値に基づいて、電圧位相振動補償値を演算する。
【0088】
電圧位相演算器11−1は、ハイパスフィルタ14により演算された電圧位相振動補償値と、前記有効電流制御器10により演算された電圧位相補償値と、同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値を演算する。
【0089】
次に、以上のように構成した本実施の形態の同期電動機の制御装置の動作について説明する。なお、図2と同一部分の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0090】
図6において、ハイパスフィルタ14では、電力変換器の出力する無効電流値Iから直流成分を除去することにより、無効電流に含まれる振動成分が検出され、これに適当な係数を乗算することにより、電力変換器の出力する電圧の電圧位相振動補償値θdが求められて出力される。
【0091】
電圧位相演算器11−1では、電圧位相振動補償値θdと電圧位相補償値Δθと同期電動機の磁極位置検出値θrとから、電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値θが、次式のような演算により求められて出力される。
【0092】
【数8】
Figure 0003764337
上述したように、本実施の形態の同期電動機の制御装置では、前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる他、電力変換器の出力する有効電流を電圧位相の変化によって制御する場合に、電圧位相の振動に伴なって発生する有効電流の振動を抑制することが可能となる。
【0093】
(第4の実施の形態)
図7は、本実施の形態による同期電動機の制御装置の構成例を示す機能ブロック図であり、図2と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0094】
すなわち、本実施の形態の同期電動機の制御装置は、図7に示すように、図2に磁束演算器4を付加し、さらに前記3相dq変換器3、および電圧位相演算器11の代わりに、新たに3相dq変換器3、および電圧位相演算器11−2を備えた構成としている。
【0095】
3相dq変換器3は、同期電動機の電機子電流である3相電流検出値と、同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、同期電動機の磁極方向の電機子電流であるd軸電流値および磁極と直交方向の電機子電流であるq軸電流値を演算する。
【0096】
磁束演算器4は、3相dq変換器3により演算されたd軸電流値およびq軸電流値と、同期電動機の界磁電流検出値とに基づいて、同期電動機の定数を用いて同期電動機の内部相差角を演算する。
【0097】
電圧位相演算器11−2は、磁束演算器4により演算された内部相差角と、前記有効電流制御器10により演算された電圧位相補償値と、同期電動機の磁極電動機の磁極位置検出値とに基づいて、電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値を演算する。
【0098】
次に、以上のように構成した本実施の形態の同期電動機の制御装置の動作について説明する。
【0099】
なお、図2と同一部分の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0100】
図7において、3相dq変換器3では、同期電動機の電機子電流である3相電流検出値Iu、Iv、Iwと同期電動機の磁極位置検出値θrとを基に、同期電動機の磁極方向の電機子電流であるd軸電流値Idおよび磁極と直交方向の電機子電流であるq軸電流値Iqが求められて出力される。
【0101】
磁束演算器4では、同期電動機のdq軸電流値Id、Iqと界磁電流検出値Ifとから、同期電動機のdq軸ギャップ磁束φgd、φgqおよび内部相差角δが、次式のような演算により求められて出力される。
【0102】
【数9】
Figure 0003764337
ただし、Md、Mq:同期電動機dq軸相互インダクタンス なお、ギャップ磁束の演算を、同期電動機のダンパー電流を考慮して行なうようにしてもよい。
【0103】
電圧位相演算器11−2では、内部相差角δと電圧位相補償値Δθと同期電動機の磁極位置検出値θrとから、電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値θが、次式のような演算により求められて出力される。
【0104】
【数10】
Figure 0003764337
上述したように、本実施の形態の同期電動機の制御装置では、前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる他、電力変換器の出力する有効電流を電圧位相の変化によって制御する場合に、電圧位相基準値θをフィードフォワード的に補償するようにしているので、有効電流制御の応答速度を向上することが可能となる。
【0105】
(第5の実施の形態)
図8は、本実施の形態による同期電動機の制御装置の構成例を示す機能ブロック図であり、図2と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0106】
すなわち、本実施の形態の同期電動機の制御装置は、図8に示すように、図2に電圧位相フィードフォワード演算器15を付加し、さらに前記電圧位相演算器11の代わりに、電圧位相演算器11−3を備えた構成としている。
【0107】
電圧位相フィードフォワード演算器15は、前記速度制御器2−1により演算された有効電流基準値と、電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値とに基づいて、同期電動機の定数を用いて電力変換器が出力する電圧の電圧位相フィードフォワード値を演算する。
【0108】
電圧位相演算器11−3は、電圧位相フィードフォワード演算器15により演算された電圧位相フィードフォワード値と、前記有効電流制御器10により演算された電圧位相補償値と、同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値を演算する。
【0109】
次に、以上のように構成した本実施の形態の同期電動機の制御装置の動作について説明する。
【0110】
なお、図2と同一部分の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0111】
図8において、電圧位相フィードフォワード演算器15では、電力変換器の出力する有効電流基準値I と電圧振幅基準値V とから、電圧位相フィードフォワード値θFF が、次式のような演算により求められて出力される。
【0112】
【数11】
Figure 0003764337
ただし、X:同期電動機電機子漏れリアクタンス Ra:同期電動機電機子抵抗 電圧位相演算器11−3では、電圧位相フィードフォワード値θFF と電圧位相補償値Δθと同期電動機の磁極位置検出値θrとから、電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値θが、次式のような演算により求められて出力される。
【0113】
【数12】
Figure 0003764337
上述したように、本実施の形態の同期電動機の制御装置では、前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる他、電力変換器の出力する有効電流を電圧位相の変化によって制御する場合に、電圧位相基準値θをフィードフォワード的に補償するようにしているので、有効電流制御の応答速度を向上することが可能となる。
【0114】
(第6の実施の形態)
図9は、本実施の形態による同期電動機の制御装置の構成例を示す機能ブロック図であり、図2と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0115】
すなわち、本実施の形態の同期電動機の制御装置は、図9に示すように、図2に増幅器16、および加算器17を付加し、さらに前記極座標3相変換器12の代わりに、新たに極座標3相変換器12−1を備えた構成としている。
【0116】
増幅器16は、前記3相PQ変換器9により演算された有効電流値と前記速度制御器2−1により演算された有効電流基準値との偏差に基づいて、電力変換器が出力する電圧の電圧振幅補償値を演算する。
【0117】
加算器17は、増幅器16により演算された電圧振幅補償値と、電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値とを加算して、電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値を補償して出力する。
【0118】
次に、以上のように構成した本実施の形態の同期電動機の制御装置の動作について説明する。
【0119】
なお、図2と同一部分の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0120】
図9において、増幅器16では、電力変換器の出力する有効電流基準値I と有効電流値Iとの偏差が、適当な係数で増幅されることにより、電力変換器が出力する電圧の電圧振動補償値ΔV が、次式のような演算により求められて出力される。
【0121】
【数13】
Figure 0003764337
ただし、K:増幅器の係数 加算器17では、電圧振幅補償値ΔV と電圧振幅基準値V とが加算されて、新たな電圧振幅基準値V **が出力される。
【0122】
極座標3相変換器12−1では、電圧振幅基準値V **と電圧位相基準値θとから、電力変換器が出力する電圧の3相電圧基準値Vu、Vv、Vwが、次式のような演算により求められて出力される。
【0123】
【数14】
Figure 0003764337
上述したように、本実施の形態の同期電動機の制御装置では、前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる他、電力変換器の出力する有効電流を電圧位相の変化によって制御する場合に、電圧振幅を補償するようにしているので、有効電流制御の応答速度を向上することが可能となる。
【0124】
(第7の実施の形態)
図10は、本実施の形態による同期電動機の制御装置の構成例を示す機能ブロック図であり、図4と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0125】
すなわち、本実施の形態の同期電動機の制御装置は、図10に示すように、図2に3相dq変換器3、磁束演算器4、電圧位相フィードフォワード演算器15、および界磁電流フィードフォワード演算器18を付加し、さらに前記界磁電流演算器8の代わりに、新たに界磁電流演算器8−2を備えた構成としている。
【0126】
3相dq変換器3は、同期電動機の電機子電流である3相電流検出値と、同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、同期電動機の磁極方向の電機子電流であるd軸電流値および磁極と直交方向の電機子電流であるq軸電流値を演算する。
【0127】
磁束演算器4は、3相dq変換器3により演算されたd軸電流値およびq軸電流値と、同期電動機の界磁電流検出値とに基づいて、同期電動機の定数を用いて同期電動機の内部相差角を演算する。
【0128】
電圧位相フィードフォワード演算器15は、前記速度制御器2−1により演算された有効電流基準値と、電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値とに基づいて、同期電動機の定数を用いて電力変換器が出力する電圧の電圧位相フィードフォワード値を演算する。
【0129】
界磁電流フィードフォワード演算器18は、磁束演算器4により演算された内部相差角と、電圧位相フィードフォワード演算器15により演算された電圧位相フィードフォワード値と、前記速度制御器2−1により演算された有効電流基準値と、電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値とに基づいて、同期電動機の定数を用いて同期電動機の界磁電流フィードフォワード値を演算する。
【0130】
界磁電流演算器8−2は、界磁電流フィードフォワード演算器18により演算された界磁電流フィードフォワード値と、前記無効電流制御器13により演算された界磁電流補償値と、同期電動機の磁束基準値とに基づいて、同期電動機の界磁電流基準値を演算する。
【0131】
次に、以上のように構成した本実施の形態の同期電動機の制御装置の動作について説明する。
【0132】
なお、図4と同一部分の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0133】
図10において、3相dq変換器3では、同期電動機の3相電機子電流検出値Iu、Iv、Iwと磁極位置検出値θrとから、同期電動機の磁極方向の電流であるd軸電流検出値Idと磁極と直交方向の電流であるq軸電流検出値Iqが求められて出力される。
【0134】
磁束演算器4では、同期電動機のd軸電流Idおよびq軸電流Iqと界磁電流検出値Ifとから、同期電動機の定数を用いてdq軸ギャップ磁束φgd、φgqが演算され、さらにdq軸ギャップ磁束φgd、φgqから、内部相差角δが演算されて出力される。
【0135】
電圧位相フィードフォワード演算器15では、有効電流基準値I と電圧の電圧振幅基準値V とから、同期電動機の定数を用いて電力変換器が出力する電圧の電圧位相フィードフォワード値θFF が求められて出力される。
【0136】
界磁電流フィードフォワード演算器18では、電力変換器の出力する有効電流基準値I と電圧振幅基準値V と電圧位相フィードフォワード演算値θFF と同期電動機の内部相差角δとから、同期電動機の界磁電流フィードフォワード値IfFF が、次式のような演算により求められて出力される。
【0137】
【数15】
Figure 0003764337
ただし、Xad、Xaq:同期電動機dq軸相互リアクタンス 界磁電流演算器8−2では、界磁電流フィードフォワード値IfFF と界磁電流補償値ΔIfと磁束基準値φとから、同期電動機の界磁電流基準値Ifが、次式のような演算により求められて出力される。
【0138】
【数16】
Figure 0003764337
上述したように、本実施の形態の同期電動機の制御装置では、前記第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる他、電力変換器の出力する無効電流を界磁電流を調節することによって制御する場合に、界磁電流基準値をフィードフォワード的に補償するようにしているので、無効電流制御の応答速度を向上することが可能となる。
【0139】
(第8の実施の形態)
前記第1の実施の形態では、電力変換器の出力する有効電流に注目して制御を行なうようにしているのに対して、本実施の形態の場合には、同期電動機のトルク電流に注目して制御を行なうようにしている。
【0140】
図11は、本実施の形態による同期電動機の制御装置の構成例を示す機能ブロック図であり、図2と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0141】
すなわち、本実施の形態の同期電動機の制御装置は、図11に示すように、図2における速度制御器2−1、3相PQ変換器9、および有効電流制御器10を省略し、これらに代えて新たに、速度制御器2と、3相dq変換器3と、磁束演算器4と、3相MT変換器19と、トルク電流制御器20とを備えた構成としている。
【0142】
速度制御器2は、同期電動機の速度基準値と同期電動機の速度検出値との偏差に基づいて、同期電動機のトルク電流基準値を演算する。
【0143】
3相dq変換器3は、同期電動機の電機子電流である3相電流検出値と、同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、同期電動機の磁極方向の電機子電流であるd軸電流値および磁極と直交方向の電機子電流であるq軸電流値を演算する。
【0144】
磁束演算器4は、3相dq変換器3により演算されたd軸電流値およびq軸電流値と、同期電動機の界磁電流検出値とに基づいて、同期電動機の定数を用いて同期電動機の内部相差角を演算する。
【0145】
3相MT変換器19は、磁束演算器4により演算された内部相差角と、同期電動機の磁極位置検出値と、同期電動機の電機子電流である3相電流検出値とに基づいて、同期電動機の磁束電流値およびトルク電流値を演算する。
【0146】
トルク電流制御器20は、3相MT変換器19により演算されたトルク電流値と速度制御器2により演算されたトルク電流基準値との偏差に基づいて、電力変換器が出力する電圧の電圧位相補償値を演算する。
【0147】
次に、以上のように構成した本実施の形態の同期電動機の制御装置の動作について説明する。
【0148】
なお、図2と同一部分の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0149】
図11において、速度制御器2では、同期電動機の速度基準値ωrと速度演算器1からの速度検出値ωrとの偏差を基に比例積分制御が行なわれ、同期電動機の磁束基準値φに応じた同期電動機のトルク電流基準値I が求められて出力される。
【0150】
3相dq変換器3では、同期電動機の電機子電流である3相電流検出値Iu、Iv、Iwと同期電動機の磁極位置検出値θrとを基に、同期電動機の磁極方向の電機子電流であるd軸電流値Idおよび磁極と直交方向の電機子電流であるq軸電流値Iqが求められて出力される。
【0151】
磁束演算器4では、同期電動機のdq軸電流値Id、Iqと界磁電流検出値Ifとから、同期電動機のdq軸ギャップ磁束φgd、φgqおよび内部相差角δが、前記第4の実施の形態と同様な演算により求められて出力される。
【0152】
3相MT変換器19では、同期電動機の3相電機子電流検出値Iu、Iv、Iwと同期電動機の内部相差角δと磁極位置検出値θrとから、同期電動機のトルク電流値Iと磁束電流値Iが求められて出力される。
【0153】
トルク電流制御器20では、トルク電流基準値I とトルク電流値Iとの偏差を基に比例積分制御が行なわれ、電力変換器が出力する電圧の電圧位相補償値Δθが求められて出力される。
【0154】
上述したように、本実施の形態の同期電動機の制御装置では、電機子電圧の振幅を一定の値とし、位相のみを変化させるようにしているので、電機子電流を制御することができるため、電力変換器の最大出力電圧を同期電動機の定格電圧に等しくした場合でも、同期電動機を安定に制御することが可能となる。
【0155】
(第9の実施の形態)
図12は、本実施の形態による同期電動機の制御装置の構成例を示す機能ブロック図であり、図11と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0156】
すなわち、本実施の形態の同期電動機の制御装置は、図12に示すように、図11に磁束電流制御器21を付加し、さらに前記界磁電流演算器8の代わりに、界磁電流演算器8−1を備えた構成としている。
【0157】
磁束電流制御器21は、前記3相MT変換器19により演算された磁束電流値と同期電動機の磁束電流基準値との偏差に基づいて、同期電動機の界磁電流補償値を演算する。
【0158】
界磁電流演算器8−1は、磁束電流制御器21により演算された界磁電流補償値と、同期電動機の磁束基準値とに基づいて、同期電動機の界磁電流基準値を演算する。
【0159】
次に、以上のように構成した本実施の形態の同期電動機の制御装置の動作について説明する。
【0160】
なお、図11と同一部分の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0161】
図12において、磁束電流制御器21では、同期電動機の磁束電流基準値I と磁束電流値Iとの偏差を基に比例積分制御が行なわれ、同期電動機の界磁電流補償値ΔIfが求められて出力される。
【0162】
界磁電流演算器8−1では、界磁電流補償値ΔIfと同期電動機の磁束基準値φとから、同期電動機の界磁電流基準値Ifが求められて出力される。
【0163】
上述したように、本実施の形態の同期電動機の制御装置では、前記第8の実施の形態と同様の効果を得ることができる他、同期電動機の磁束電流を任意の値に制御することが可能となる。特に、磁束電流をゼロとすることにより、同期電動機の力率を1に保つことが可能となる。
【0164】
(第10の実施の形態)
図13は、本実施の形態による同期電動機の制御装置の構成例を示す機能ブロック図であり、図11と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0165】
すなわち、本実施の形態の同期電動機の制御装置は、図13に示すように、図11にハイパスフィルタ14−1を付加し、さらに前記電圧位相演算器11の代わりに、電圧位相演算器11−1を備えた構成としている。
【0166】
ハイパスフィルタ14−1は、前記3相MT変換器19により演算された磁束電流値に基づいて、電圧位相振動補償値を演算する。
【0167】
電圧位相演算器11−1は、ハイパスフィルタ14−1により演算された電圧位相振動補償値と、前記トルク電流制御器20により演算された電圧位相補償値と、同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値を演算する。
【0168】
次に、以上のように構成した本実施の形態の同期電動機の制御装置の動作について説明する。
【0169】
なお、図11と同一部分の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0170】
図13において、ハイパスフィルタ14−1では、同期電動機の磁束電流値Iから直流成分が除去されることにより、磁束電流に含まれる振動成分が検出され、これに適当な係数が乗算されることにより、電力変換器の出力する電圧の電圧位相振動補償値θdが求められて出力される。
【0171】
電圧位相演算器11−1では、電圧位相振動補償値θdと電圧位相補償値Δθと同期電動機の磁極位置検出値θrとから、電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値θが、前記第3の実施の形態と同様な演算により求められて出力される。
【0172】
上述したように、本実施の形態の同期電動機の制御装置では、前記第8の実施の形態と同様の効果を得ることができる他、同期電動機のトルク電流を電力変換器の出力する電圧位相の変化によって制御する場合に、電圧位相の振動に伴なって発生するトルク電流の振動を抑制することが可能となる。
【0173】
(第11の実施の形態)
図14は、本実施の形態による同期電動機の制御装置の構成例を示す機能ブロック図であり、図11と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0174】
すなわち、本実施の形態の同期電動機の制御装置は、図14に示すように、図11における電圧位相演算器11の代わりに、電圧位相演算器11−2を備えた構成としている。
【0175】
電圧位相演算器11−2は、前記磁束演算器4により演算された内部相差角と、前記トルク電流制御器20により演算された電圧位相補償値と、同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値を演算する。
【0176】
次に、以上のように構成した本実施の形態の同期電動機の制御装置の動作について説明する。 なお、図11と同一部分の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0177】
図14において、電圧位相演算器11−2では、内部相差角δと電圧位相補償値Δθと同期電動機の磁極位置検出値θrとから、電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値θが求められて出力される。
【0178】
上述したように、本実施の形態の同期電動機の制御装置では、前記第8の実施の形態と同様の効果を得ることができる他、同期電動機のトルク電流を電力変換器の出力する電圧位相の変化によって制御する場合に、電圧位相基準値をフィードフォワード的に補償するようにしているので、トルク電流制御の応答速度を向上することが可能となる。
【0179】
(第12の実施の形態)
図15は、本実施の形態による同期電動機の制御装置の構成例を示す機能ブロック図であり、図11と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0180】
すなわち、本実施の形態の同期電動機の制御装置は、図15に示すように、図11に電圧位相フィードフォワード演算器15−1を付加し、さらに前記電圧位相演算器11の代わりに、電圧位相演算器11−3を備えた構成としている。
【0181】
電圧位相フィードフォワード演算器15−1は、前記速度制御器2により演算されたトルク電流基準値と、電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値とに基づいて、同期電動機の定数を用いて電力変換器が出力する電圧の電圧位相フィードフォワード値を演算する。
【0182】
電圧位相演算器11−3は、電圧位相フィードフォワード演算器15−1により演算された電圧位相フィードフォワード値と、前記トルク電流制御器20により演算された電圧位相補償値と、同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値を演算する。
【0183】
次に、以上のように構成した本実施の形態の同期電動機の制御装置の動作について説明する。なお、図11と同一部分の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0184】
図15において、電圧位相フィードフォワード演算器15−1では、同期電動機のトルク電流基準値I と電力変換器の出力する電圧振幅基準値V とから、電圧位相フィードフォワード値θFF が、次式のような演算により求められで出力される。
【0185】
【数17】
Figure 0003764337
電圧位相演算器11−3では、電圧位相フィードフォワード値θFF と電圧位相補償値Δθと同期電動機の磁極位置検出値θrとから、電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値θが求められて出力される。
【0186】
上述したように、本実施の形態の同期電動機の制御装置では、前記第8の実施の形態と同様の効果を得ることができる他、同期電動機のトルク電流を電力変換器の出力する電圧位相の変化によって制御する場合に、電圧位相基準値をフィードフォワード的に補償するようにしているので、トルク電流制御の応答速度を向上することが可能となる。
【0187】
(第13の実施の形態)
図16は、本実施の形態による同期電動機の制御装置の構成例を示す機能ブロック図であり、図11と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0188】
すなわち、本実施の形態の同期電動機の制御装置は、図16に示すように、図11に増幅器16−1と、加算器17とを付加し、さらに前記極座標3相変換器12の代わりに、極座標3相変換器12−1を備えた構成としている。
【0189】
増幅器16−1は、前記3相MT変換器19により演算されたトルク電流値と前記速度制御器2により演算されたトルク電流基準値との偏差に基づいて、電力変換器が出力する電圧の電圧振幅補償値を演算する。
【0190】
加算器17は、増幅器16−1により演算された電圧振幅補償値と、電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値とを加算して、電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値を補償して出力する。
【0191】
極座標3相変換器12−1は、加算器17により出力される補償した電圧振幅基準値と、前記電圧位相演算器11により演算された電圧位相基準値とに基づいて、電力変換器が出力する電圧の3相電圧基準値を演算する。
【0192】
次に、以上のように構成した本実施の形態の同期電動機の制御装置の動作について説明する。なお、図11と同一部分の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0193】
図16において、増幅器16−1では、同期電動機のトルク電流基準値I とトルク電流値Iとの偏差が、適当な係数で増幅されることにより、電力変換器が出力する電圧の電圧振幅補償値ΔV が、次式のような演算により求められて出力される。
【0194】
【数18】
Figure 0003764337
加算器17では、電圧振幅補償値ΔV との電圧振幅基準値V とが加算されて、新たな電圧振幅基準値V **が出力される。
【0195】
極座標3相変換器12−1では、電圧振幅基準値V **と電圧位相基準値θとから、電力変換器が出力する電圧の3相電圧基準値Vu、Vv、Vwが、前記第6の実施の形態と同様な演算により求められて出力される。
【0196】
上述したように、本実施の形態の同期電動機の制御装置では、前記第8の実施の形態と同様の効果を得ることができる他、同期電動機のトルク電流を電力変換器の出力する電圧位相の変化によって制御する場合に、電圧振幅を補償するようにしているので、トルク電流制御の応答速度を向上することが可能となる。
【0197】
(第14の実施の形態)
図17は、本実施の形態による同期電動機の制御装置の構成例を示す機能ブロック図であり、図12と同一要素には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0198】
すなわち、本実施の形態の同期電動機の制御装置は、図17に示すように、図12に界磁電流フィードフォワード演算器18−1を付加し、さらに前記界磁電流演算器8−1の代わりに、界磁電流演算器8−2を備えた構成としている。
【0199】
界磁電流フィードフォワード演算器18−1は、前記磁束演算器4により演算された内部相差角と、前記速度制御器2により演算されたトルク電流基準値と、電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値とに基づいて、同期電動機の定数を用いて同期電動機の界磁電流フィードフォワード値を演算する。
【0200】
界磁電流演算器8−2は、界磁電流フィードフォワード演算器18−1により演算された界磁電流フィードフォワード値と、磁束電流制御器21により演算された界磁電流補償値と、同期電動機の磁束基準値とに基づいて、同期電動機の界磁電流基準値を演算する。
【0201】
次に、以上のように構成した本実施の形態の同期電動機の制御装置の動作について説明する。なお、図12と同一部分の動作についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の動作についてのみ述べる。
【0202】
図17において、界磁電流フィードフォワード演算器18−1では、電力変換器の出力する電圧振幅基準値V と同期電動機のトルク電流基準値I と内部相差角δとから、同期電動機の界磁電流フィードフォワード値IfFF が、次式のような演算により求められて出力される。
【0203】
【数19】
Figure 0003764337
界磁電流演算器8−2では、演算された界磁電流フィードフォワード値IfFF と界磁電流補償値ΔIfと同期電動機の磁束基準値φとから、同期電動機の界磁電流基準値Ifが求められて出力される。
【0204】
上述したように、本実施の形態の同期電動機の制御装置では、前記第9の実施の形態と同様の効果を得ることができる他、同期電動機の磁束電流を界磁電流を調節することによって制御する場合に、界磁電流基準値をフィードフォワード的に補償するようにしているので、磁束電流制御の応答速度を向上することが可能となる。
【0205】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の同期電動機の制御装置によれば、電力変換器の出力電圧の振幅を一定とし、位相を変化させるようにしているので、同期電動機の電流制御を安定に行なうことができるため、電力変換器の最大出力電圧を同期電動機の定格電圧に等しくした場合でも、同期電動機を安定に制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の同期電動機の制御装置の構成例を示す機能ブロック図。
【図2】本発明による同期電動機の制御装置の第1の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図3】同第1の実施の形態の同期電動機の制御装置における動作を説明するための電圧・電流ベクトル図。
【図4】 本発明による同期電動機の制御装置の第2の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図5】同第2の実施の形態の同期電動機の制御装置における動作を説明するための電圧・電流ベクトル図。
【図6】本発明による同期電動機の制御装置の第3の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図7】本発明による同期電動機の制御装置の第4の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図8】本発明による同期電動機の制御装置の第5の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図9】本発明による同期電動機の制御装置の第6の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図10】本発明による同期電動機の制御装置の第7の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図11】本発明による同期電動機の制御装置の第8の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図12】本発明による同期電動機の制御装置の第9の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図13】本発明による同期電動機の制御装置の第10の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図14】本発明による同期電動機の制御装置の第11の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図15】本発明による同期電動機の制御装置の第12の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図16】本発明による同期電動機の制御装置の第13の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図17】本発明による同期電動機の制御装置の第14の実施の形態を示す機能ブロック図。
【符号の説明】
1…速度演算器、2、2−1…速度制御器、3…3相dq変換器、4…磁束演算器、5…dq軸電流演算器、6…dq軸電流制御器、7…dq3相変換器、8、8−1、8−2…界磁電流演算器、9…3相PQ変換器、10…有効電流制御器、11、11−1、11−2、11−3…電圧位相演算器、12、12−1…極座標3相変換器、13…無効電流制御器、14、14−1…ハイパスフィルタ、15、15−1…電圧位相フィードフォワード演算器、16、16−1…増幅器、17…加算器、18,18−1…界磁電流フィードフォワード演算器、19…3相MT変換器 、20…トルク電流制御器、21…磁束電流制御器。

Claims (14)

  1. 電力変換器により同期電動機の可変速駆動を行なう同期電動機の制御装置において、
    前記同期電動機の速度基準値と前記同期電動機の速度検出値との偏差に基づいて、前記電力変換器が出力する有効電流基準値を演算する速度制御手段と、
    前記同期電動機の電機子電流である3相電流検出値と、前記電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値とに基づいて、前記電力変換器が出力する有効電流値および無効電流値を演算する3相PQ変換手段と、
    前記速度制御手段により演算された有効電流基準値と前記3相PQ変換手段により演算された有効電流値との偏差に基づいて、前記電力変換器が出力する電圧の電圧位相補償値を演算する有効電流制御手段と、
    前記有効電力制御手段により演算された電圧位相補償値と、前記同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、前記電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値を演算する電圧位相演算手段と、
    前記電圧位相演算手段により演算された電圧位相基準値と、前記電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値とに基づいて、前記電力変換器が出力する電圧の3相電圧基準値を演算する極座標3相変換手段と、 を備えて成り、
    前記電力変換器により前記同期電動機の可変速制御を行う際に、前記電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値を一定に保ったまま、前記電力変換器の出力電圧の位相を変化させるようにしたことを特徴とする同期電動機の制御装置。
  2. 前記請求項1に記載の同期電動機の制御装置において、
    前記3相PQ変換手段により演算された無効電流値と前記電力変換器が出力する無効電流基準値との偏差に基づいて、前記同期電動機の界磁電流補償値を演算する無効電流制御手段と、
    前記無効電流制御手段により演算された界磁電流補償値と、前記同期電動機の磁束基準値とに基づいて、前記同期電動機の界磁電流基準値を演算する界磁電流演算手段と、
    を付加して成ることを特徴とする同期電動機の制御装置。
  3. 前記請求項1に記載の同期電動機の制御装置において、
    前記3相PQ変換手段により演算された無効電流値に基づいて、電圧位相振動補償値を演算するハイパスフィルタを付加し、 前記電圧位相演算手段の代わりに、前記ハイパスフィルタにより演算された電圧位相振動補償値と、前記有効電流制御手段により演算された電圧位相補償値と、前記同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、前記電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値を演算する電圧位相演算手段を備えて成ることを特徴とする同期電動機の制御装置。
  4. 前記請求項1に記載の同期電動機の制御装置において、
    前記3相PQ変換手段の代わりに、前記同期電動機の電機子電流である3相電流検出
    と、
    前記同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、前記同期電動機の磁極方向の電機子電流であるd軸電流値および磁極と直交方向の電機子電流であるq軸電流値を演算する3相dq変換手段を備え、
    前記3相dq変換手段により演算されたd軸電流値およびq軸電流値と、前記同期電動機の界磁電流検出値とに基づいて、前記同期電動機の定数を用いて前記同期電動機の内部相差角を演算する磁束演算手段を付加し、 前記電圧位相演算手段の代わりに、前記磁束演算手段により演算された内部相差角と、前記有効電流制御手段により演算された電圧位相補償値と、前記同期電動機の磁極電動機の磁極位置検出値とに基づいて、前記電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値を演算する電圧位相演算手段を備えて成ることを特徴とする同期電動機の制御装置。
  5. 前記請求項1に記載の同期電動機の制御装置において、
    前記速度制御手段により演算された有効電流基準値と、前記電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値とに基づいて、前記同期電動機の定数を用いて前記電力変換器が出力する電圧の電圧位相フィードフォワード値を演算する電圧位相フィードフォワード演算手段を付加し、 前記電圧位相演算手段の代わりに、前記電圧位相フィードフォワード演算手段により演算された電圧位相フィードフォワード値と、前記有効電流制御手段により演算された電圧位相補償値と、前記同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、前記電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値を演算する電圧位相演算手段を備えて成ることを特徴とする同期電動機の制御装置。
  6. 前記請求項1に記載の同期電動機の制御装置において、
    前記3相PQ変換手段により演算された有効電流値と前記速度制御手段により演算された有効電流基準値との偏差に基づいて、前記電力変換器が出力する電圧の電圧振幅補償値を演算する増幅手段と、 前記増幅手段により演算された電圧振幅補償値と、前記電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値とを加算して、前記電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値を補償して出力する加算手段とを付加し、 前記極座標3相変換手段の代わりに、前記加算手段により出力される補償した電圧振幅基準値と、前記電圧位相演算手段により演算された電圧位相基準値とに基づいて、前記電力変換器が出力する電圧の3相電圧基準値を演算する極座標3相変換手段を備えて成ることを特徴とする同期電動機の制御装置。
  7. 前記請求項2に記載の同期電動機の制御装置において、
    前記同期電動機の電機子電流である3相電流検出値と、前記同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、前記同期電動機の磁極方向の電機子電流であるd軸電流値および磁極と直交方向の電機子電流であるq軸電流値を演算する3相dq変換手段と、 前記3相dq変換手段により演算されたd軸電流値およびq軸電流値と、前記同期電動機の界磁電流検出値とに基づいて、前記同期電動機の定数を用いて前記同期電動機の内部相差角を演算する磁束演算手段と、 前記速度制御手段により演算された有効電流基準値と、前記電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値とに基づいて、前記同期電動機の定数を用いて前記電力変換器が出力する電圧の電圧位相フィードフォワード値を演算する電圧位相フィードフォワード演算手段と、 前記磁束演算手段により演算された内部相差角と、前記電圧位相フィードフォワード演算手段により演算された電圧位相フィードフォワード値と、前記速度制御手段により演算された有効電流基準値と、前記電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値とに基づいて、前記同期電動機の定数を用いて前記同期電動機の界磁電流フィードフォワード値を演算する界磁電流フィードフォワード演算手段とを付加し、 前記界磁電流演算手段の代わりに、前記界磁電流フィードフォワード演算手段により演算された界磁電流フィードフォワード値と、前記無効電流制御手段により演算された界磁電流補償値と、前記同期電動機の磁束基準値とに基づいて、前記同期電動機の界磁電流基準値を演算する界磁電流演算手段を備えて成ることを特徴とする同期電動機の制御装置。
  8. 電力変換器により同期電動機の可変速駆動を行なう同期電動機の制御装置において、 前記同期電動機の速度基準値と前記同期電動機の速度検出値との偏差に基づいて、前記同期電動機のトルク電流基準値を演算する速度制御手段と、 前記同期電動機の電機子電流である3相電流検出値と、前記同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、前記同期電動機の磁極方向の電機子電流であるd軸電流値および磁極と直交方向の電機子電流であるq軸電流値を演算する3相dq変換手段と、 前記3相dq変換手段により演算されたd軸電流値およびq軸電流値と、前記同期電動機の界磁電流検出値とに基づいて、前記同期電動機の定数を用いて前記同期電動機の内部相差角を演算する磁束演算手段と、 前記磁束演算手段により演算された内部相差角と、前記同期電動機の磁極位置検出値と、前記同期電動機の電機子電流である3相電流検出値とに基づいて、前記同期電動機の磁束電流値およびトルク電流値を演算する3相MT変換手段と、 前記3相MT変換手段により演算されたトルク電流値と前記速度制御手段により演算されたトルク電流基準値との偏差に基づいて、前記電力変換器が出力する電圧の電圧位相補償値を演算するトルク電流制御手段と、 前記トルク電流制御手段により演算された電圧位相補償値と、前記同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、前記電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値を演算する電圧位相演算手段と、 前記電圧位相演算手段により演算された電圧位相基準値と、前記電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値とに基づいて、前記電力変換器が出力する電圧の3相電圧基準値を演算する極座標3相変換手段と、 を備えて成り、
    前記電力変換器により前記同期電動機の可変速制御を行う際に、前記電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値を一定に保ったまま、前記電力変換器の出力電圧の位相を変化させるようにしたことを特徴とする同期電動機の制御装置。
  9. 前記請求項8に記載の同期電動機の制御装置において、
    前記3相MT変換手段により演算された磁束電流値と前記同期電動機の磁束電流基準値との偏差に基づいて、前記同期電動機の界磁電流補償値を演算する磁束電流制御手段を付加し、 前記界磁電流演算手段の代わりに、前記磁束電流制御手段により演算された界磁電流補償値と、前記同期電動機の磁束基準値とに基づいて、前記同期電動機の界磁電流基準値を演算する界磁電流演算手段を備えて成ることを特徴とする同期電動機の制御装置。
  10. 前記請求項8に記載の同期電動機の制御装置において、
    前記3相MT変換手段により演算された磁束電流値に基づいて、電圧位相振動補償値を演算するハイパスフィルタを付加し、 前記電圧位相演算手段の代わりに、前記ハイパスフィルタにより演算された電圧位相振動補償値と、前記トルク電流制御手段により演算された電圧位相補償値と、前記同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、前記電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値を演算する電圧位相演算手段を備えて成ることを特徴とする同期電動機の制御装置。
  11. 前記請求項8に記載の同期電動機の制御装置において、
    前記電圧位相演算手段の代わりに、前記磁束演算手段により演算された内部相差角と、前記トルク電流制御手段により演算された電圧位相補償値と、前記同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、前記電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値を演算する電圧位相演算手段を備えて成ることを特徴とする同期電動機の制御装置。
  12. 前記請求項8に記載の同期電動機の制御装置において、
    前記速度制御手段により演算されたトルク電流基準値と、前記電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値とに基づいて、前記同期電動機の定数を用いて前記電力変換器が出力する電圧の電圧位相フィードフォワード値を演算する電圧位相フィードフォワード演算手段を付加し、 前記電圧位相演算手段の代わりに、前記電圧位相フィードフォワード演算手段により演算された電圧位相フィードフォワード値と、前記トルク電流制御手段により演算された電圧位相補償値と、前記同期電動機の磁極位置検出値とに基づいて、前記電力変換器が出力する電圧の電圧位相基準値を演算する電圧位相演算手段を備えて成ることを特徴とする同期電動機の制御装置。
  13. 前記請求項8に記載の同期電動機の制御装置において、
    前記3相MT変換手段により演算されたトルク電流値と前記速度制御手段により演算されたトルク電流基準値との偏差に基づいて、前記電力変換器が出力する電圧の電圧振幅補償値を演算する増幅手段と、 前記増幅手段により演算された電圧振幅補償値と、前記電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値とを加算して、前記電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値を補償して出力する加算手段とを付加し、 前記極座標3相変換手段の代わりに、前記加算手段により出力される補償した電圧振幅基準値と、前記電圧位相演算手段により演算された電圧位相基準値とに基づいて、前記電力変換器が出力する電圧の3相電圧基準値を演算する極座標3相変換手段を備えて成ることを特徴とする同期電動機の制御装置。
  14. 前記請求項9に記載の同期電動機の制御装置において、
    前記磁束演算手段により演算された内部相差角と、前記速度制御手段により演算されたトルク電流基準値と、前記電力変換器が出力する電圧の電圧振幅基準値とに基づいて、前記同期電動機の定数を用いて前記同期電動機の界磁電流フィードフォワード値を演算する界磁電流フィードフォワード演算手段を付加し、 前記界磁電流演算手段の代わりに、前記界磁電流フィードフォワード演算手段により演算された界磁電流フィードフォワード値と、前記磁束電流制御手段により演算された界磁電流補償値と、前記同期電動機の磁束基準値とに基づいて、前記同期電動機の界磁電流基準値を演算する界磁電流演算手段を備えて成ることを特徴とする同期電動機の制御装置。
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