JP3763990B2 - 搬送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばガラス基板等の被処理基板上に塗布・現像処理を施す塗布・現像装置等の基板処理装置及び主に基板処理装置等に用いられる搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
基板処理装置、例えば液晶表示装置(以下、LCDと呼ぶ。)等に使われるガラス基板に塗布・現像処理を施す装置では、LCD画面の基体となるガラス基板は、一つの面が解放された立方体又は直方体のキャリアカセットと呼ばれる収容カセット内にほぼ水平かつ平行に並べて収容される。
【0003】
そして、このキャリアカセットから塗布や現像を行う装置ヘガラス基板を搬送する作業は搬送機構が行う。
【0004】
図17はこのような搬送機構とキャリアカセットとの関係を示した斜視図である。
【0005】
搬送機構100は、例えばY、Z方向に移動自在で、θ方向に回転自在であり、またX方向に対して進退自在なピンセット101を有する。
【0006】
そして、まず搬送機構100が移動して、キャリアカセットCの前面で停止する。
【0007】
次に、Z方向に移動して所定のガラス基板Gの下側の隙間の高さにピンセット101がくるように位置合わせを行い(図17▲1▼)、この状態でガラス基板Gnとガラス基板Gn−1との間にピンセット101を挿入する(図17▲2▼)。
【0008】
次いで、この状態でピンセット101を垂直方向上向きに移動させてガラス基板G一枚をすくい上げ(図17▲3▼)、このガラス基板Gを載置したままピンセット101をキャリアカセットC内から引き出してガラス基板GnをキャリアカセットC内から取り出す(図17▲4▼)。そして、後続の工程ヘガラス基板Gを搬送するメインアーム(図示せず)に引き渡す。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような塗布・現像処理装置では、異なる厚さのガラス基板Gが同一の装置内で同時に処理される場合には、1つのキャリアカセットC内に異なる厚さのガラス基板Gが混在することになる。
【0010】
しかしながら、上述した搬送機構100がこのように異なる厚さのガラス基板Gが混在するキャリアカセットCに対して搬送動作を行う場合には、次のような問題がある。
【0011】
第1に、LCD用ガラス基板Gは相当大型であるため、キャリアカセットCに収容されたガラス基板Gは撓みを生じるが、ガラス基板Gの厚さが異なるとその撓み量も異なる。従って、ガラス基板Gの厚さに応じてピンセット101を出し入れする位置を設定しなければならないが、そのために例えばキャリアカセットC内のガラス基板Gの厚さを検出する手段が必要となる、という問題がある。
【0012】
第2に、製品出荷の際にピンセット101がガラス基板Gの上下間に形成された空間の中央の高さでキャリアカセットC内に出入りするように調節しているが、納入時の設置の際に搬送機構2とキャリアカセットCとの位置関係がズレるため、設置後にこのズレを矯正してアクセス位置を設定する必要がある。しかし、ガラス基板Gの厚さが異なるとそのような設定を厚さ毎に行う必要があるため、納入時の作業が非常に煩雑になる、という問題がある。特に、一般的な処理装置はキャリアカセットCを複数有するため、キャリアカセットC毎にかつガラス基板Gの厚さ毎にそのような設定を行う必要があり、納入時の作業は相当煩雑になる。 また、前述したように異なる厚さのガラス基板Gが混在した際、或いは異なる厚さのガラス基板GがキャリアカセットCにてこのような装置に例えば外部から搬送されてきた場合、搬送位置の設定或いは装置内の各種の処理部での各種処理条件を設定しなおさなければならず、その設定に係るメンテナンス時間の増大により、装置の稼働率が低下してしまうという改善点を有していた。さらに、設定ミスを一つでも生じていた場合、ガラス基板Gの搬送の際、ガラス基板Gが装置内の筐体等に接触したり、キャリアカセットCに衝突させたり等して破損し、歩留まりを低下させたり、処理部での処理条件の設定ミスにより、処理条件が変わってしまい処理の歩留まりを低下させてしまうという問題があった。
【0013】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、例えば一つの収容カセット内に種別の異なる被処理基板を収容した場合であっても、その種別に応じた簡単な構成で収容カセット内等から被処理基板を円滑に出し入れできる搬送装置及びその種別に応じた処理条件を設定し対応可能とした基板処理装置を提供しようとするものである。また、本発明は、一つの収容カセット内に種別の異なる被処理基板を収容した場合であっても、設置時のティーチングをできるだけ簡略化でき、納入時の作業を軽減できる搬送装置を提供しようとするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、種別の異なる複数の被処理基板を水平方向に収容する収容カセットを載置するカセット載置部と、前記収容カセットに収容された各被処理基板を水平方向に出し入れする搬送機構と、前記種別の異なる被処理基板における出し入れ位置の間の相対的な位置関係を記憶する記憶手段と、少なくとも一の種類の前記被処理基板に対する出し入れ位置を設定する設定手段と、前記相対的な位置関係及び前記設定された出し入れ位置に基づき、残りの種類の前記被処理基板に対する出し入れ位置を決定する決定手段と、前記設定手段による設定結果及び前記決定手段による決定結果に基づき、前記搬送機構による被処理基板の搬送又は収納カセットの垂直方向の移動量を制御する制御機構と、を具備し、前記設定手段及び前記決定手段は、前記搬送機構が収容カセットに収容された被処理基板の上下間に形成される空間の中央の高さで被処理基板の出し入れを行うよう、出し入れ位置を設定及び決定することを特徴とする。
【0021】
請求項2の発明は、請求項1記載の搬送装置であって、前記設定手段及び前記決定手段は、上下の被処理基板の種別が異なる場合には上下の被処理基板の撓み量の平均値によって前記被処理基板の上下間に形成される空間の中央の高さを規定することを特徴とする。
【0022】
請求項3の発明は、種別の異なる複数の被処理基板を水平方向に収容する収容カセットを載置するカセット載置部と、前記収容カセットに収容された各被処理基板を水平方向に出し入れする搬送機構と、前記収容カセットに収容された前記被処理基板の撓み量を各種別毎に算出する算出手段と、前記算出手段による算出結果に基づき、前記種別の異なる被処理基板の各出し入れ位置を決定する決定手段と、前記決定手段による決定結果に基づき、前記搬送手段による被処理基板の搬送又は収納カセットの垂直方向の移動量を制御する制御機構と、を具備し、前記収容カセットに収容された前記被処理基板の撓み量は、前記収容カセッ卜に収容された各被処理基板における特定位置の撓み量を検出機構により検出し、その検出された特定位置の撓み量に基づいて求められた、前記収容カセットに収容された前記被処理基板に対する前記搬送機構の出し入れ位置における撓み量であることを特徴とする。
【0024】
請求項4の発明は、請求項3記載の搬送装置であって、前記検出手段が、前記収容カセットに収容された被処理基板の存在を確認するセンサとしての機能も有することを特徴とする。
【0038】
請求項1乃至2の発明では、種別の異なる被処理基板における出し入れ位置の間の相対的な位置関係を記憶する記憶手段と、少なくとも一の種類の被処理基板に対する出し入れ位置を設定する設定手段と、相対的な位置関係及び設定された出し入れ位置に基づき、残りの種類の被処理基板に対する出し入れ位置を決定する決定手段と、設定手段による設定結果及び決定手段による決定結果に基づき、搬送機構による被処理基板の搬送又は収納カセットの垂直方向の移動量を制御する制御機構とを具備しているので、出し入れ位置が設定された一の種類の被処理基板以外の残りの種類の被処理基板に対する出し入れ位置を記憶された種別の異なる被処理基板における出し入れ位置の間の相対的な位置関係に基づき決定することにより、設置時のティーチングをできるだけ簡略化でき、納入時の作業を軽減できる。
【0039】
さらに、上記の発明では、設定手段及び決定手段は、搬送機構が収容カセットに収容された被処理基板の上下間に形成される空間の中央の高さで被処理基板の出し入れを行うよう、出し入れ位置を設定及び決定し、さらにまた、請求項5の発明では、設定手段及び前記決定手段は、上下の被処理基板の種別が異なる場合には上下の被処理基板の撓み量の平均値によって被処理基板の上下間に形成される空間の中央の高さを規定するようになっているので、より確実に搬送等を行うことができる。
【0040】
請求項3乃至4の発明では、収容カセットに収容された被処理基板の撓み量を各種別毎に算出する算出手段と、算出手段による算出結果に基づき、種別の異なる被処理基板の各出し入れ位置を決定する決定手段と、決定手段による決定結果に基づき、搬送手段による被処理基板の搬送又は収納カセットの垂直方向の移動量を制御する制御機構と、を具備しているので、算出された被処理基板の撓み量に基づいて、確実に搬送等を行うことができる。
【0041】
また上記の発明では、収容カセットに収容された被処理基板の撓み量は、収容カセッ卜に収容された各被処理基板における特定位置の撓み量を検出機構により検出し、その検出された特定位置の撓み量に基づいて求められた、収容カセットに収容された被処理基板に対する前記搬送機構の出し入れ位置における撓み量であるので、より確実に搬送等を行うことができる。
【0042】
請求項4の発明では、検出手段が、収容カセットに収容された被処理基板の存在を確認するセンサとしての機能も有するので、1の検出手段により、効率良く検出を行うことができる。
【0051】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面に基づいて説明する。
【0052】
図1は本発明の一実施形態に係る基板処理装置としてのLCD用ガラス基板の塗布・現像装置の平面図である。
【0053】
この塗布・現像装置の主要部は、被処理基板としてのガラス基板の搬入出ポートをなす搬入出ユニットA、ガラス基板にレジスト液を塗布し、レジスト膜を形成するための複数の処理部を備えた第1の処理ユニットB、露光処理後にガラス基板のレジスト膜を現像処理するための複数の処理部を備えた第2の処理ユニットC及びインタフェース部Dから構成されている。
【0054】
インタフェース部Dには他の装置として例えば露光装置Eが隣接して配置され、このインタフェース部Dを介して第2の処理ユニットCと露光装置Eとの間でガラス基板Gのやりとりが行われるよう構成されている。
【0055】
搬入出ユニットAは、被処理基板としてのガラス基板Gを収納する収容カセットとしてのキャリアカセットCを複数個、例えば4個並べて載置するためのカセット載置部としてのキャリア載置部1と、キャリアカセットC内のガラス基板Gを第1の処理ユニットBとの間で受け渡すための搬送手段としての搬送機構2とを備えている。
【0056】
キャリアカセットCは、複数のガラス基板Gを水平方向例えば水平かつ平行に収納するよう箱体により構成され、各ガラス基板Gの周縁部例えば四隅と周辺の所定箇所とを保持している。
図2は図1に示した搬入出ユニットAの斜視図である。
【0057】
搬送機構2は、Y、Z、θ方向に移動自在な搬送部本体3に基板搬送用のピンセット4をX方向に進退自在に設けてなり、ピンセット4をキャリアカセットC内に出し入れしてキャリアカセットCとの間でガラス基板Gの受け渡しを行う。受け渡しの際にはキャリアカセットCの各段におけるガラス基板Gの存在の有無を後述する制御装置側で把握していることが必要であり、このため搬送機構2にマッピングセンサ7が設けられている。
【0058】
このマッピングセンサ7は、搬送部本体3の前面部に取り付けられた発受光部7aと、進退自在に構成されたマッピングセンサミラーアーム7cに固定配置され、発受光部7aからの光を発受光部7aに向けて反射するためのキャリアカセットCの高さに応じた縦長のミラー7bとで構成されている。
【0059】
このマッピングセンサ7は、搬送部本体3をキャリアカセットCの上端から下端までのレベルを昇降してスキャンすることにより、ガラス基板Gが収納されている段においてはそのガラス基板Gにより光路が遮られるため、キャリアカセットC内の各段のガラス基板Gの有無を検出する役割を果たすことが可能である。さらに、このマッピングセンサ7のガラス基板Gの有無の検出データにより、制御装置18は、搬送部本体3の上下動する移動量とガラス基板Gにより光路が遮られるその時間に基づいてガラス基板Gの厚み及び/又は撓み量(厚さに応じた所定のデータ)を算出可能に構成されている。
【0060】
搬送機構2は、所定のキャリアカセットC内に対向する位置に移動した後既述のようにしてマッピングを行う。そして、後述するように識別子を付与した後、この識別子に応じて搬送機構2の動作を制御して、キャリアカセットC内から1枚づつガラス基板Gを取り出して第1の処理ユニットBの処理部搬送機構としてのメインアーム11に受け渡す。メインアーム11は、受け取ったガラス基板Gを各処理部に搬送し、図1に示すように、第1の処理ユニットBの複数の処理部例えば洗浄部B1、アドヒージョン処理部B2、冷却処理部B3、塗布処理部B4及び加熱処理部B5等の処理部に順次搬送し、ガラス基板Gの表面にレジスト膜が塗布形成される。
【0061】
次に、図2に従って搬入出ユニットAにおける動作を説明する。
【0062】
装置外から被処理基板を収納したキャリアカセットCを当該装置に対して搬入出するための自動搬送ロボットAGVは当該装置のキャリアカセットCを複数載置するカセット載置部としてのキャリア載置部1のところまで来ると、搬送してきた未処理のガラス基板Gを複数枚収容したキャリアカセットCをキャリア載置部1の載置台1a上にセットする。
【0063】
このキャリアカセットCの内部には厚さの異なる複数のガラス基板Gが水平かつ平行状態で保持されており、キャリアカセットCの前面側の開口部20(図3参照)から一枚ずつ取り出せるようになっている。
【0064】
キャリアカセットCがキャリア載置台1a上にセットされると、搬送機構2が移動してきて一のキャリアカセットCの前面に対向する位置で停止する。そして上述したマッピングの後、搬送機構2はキャリアカセットC内に収容されたガラス基板Gを取り出し、搬送機構2上に保持した状態で移動し、第1の処理ユニットB側に取り付けられた基板搬送用メインアーム11へ保持していたガラス基板Gを引き渡す。ガラス基板Gを受け取った基板搬送用メインアーム11は搬送路12上を移動し、搬送路12の左右両側に設けられた処理部B1〜B5の一つの前で停止し、処理部B1〜B5にそれぞれ設けられた搬入出口Xを介して保持していたガラス基板Gを該処理部へ引き渡す。
【0065】
図3は上記キャリアカセットCの斜視図、図4はその正面図である。
【0066】
キャリアカセットCの前面には、開口部20が設けられている。キャリアカセットCの左右の側面21の内側には、複数段、例えば96段の保持部材22が等間隔dで設けられている。そして、ガラス基板Gは水平にされ左右両端のそれぞれを保持部材22の上に乗せた状態で押し込まれ、キャリアカセットCの奥までスライドさせて収容されるようになっている。
【0067】
このキャリアカセットC内には、図4に示すように厚さの異なる複数種類のガラス基板G)例えば0.7mmのガラス基板48枚の群(以下、「A群」という。)が上段側に、1.1mmのガラス基板48枚の群(以下、「B群」という。)が下段側にそれぞれ分けて収容される。なお、後述する制御装置は、「A群」についてはレシピNo.1〜48の何れかを付与し、「B群」についてはレシピNo.49〜96の何れかを付与する。
【0068】
図5は搬送機構2の構成を示した斜視図であり、図6は搬送機構2の平面図である。
【0069】
搬送機構2における搬送部本体3は、回転軸31により支持され、モータ32によりθ方向に回転自在とされている。また、これら搬送部本体3、回転軸31、及びモータ32は一体的に昇降部33によりZ方向に昇降されるようになっている。さらに、これら搬送部本体3、回転軸31、及びモータ32は一体的にY方向移動機構34によりY方向に移動されるようになっている。
【0070】
搬送部本体3には、移動体5が取り付けられており、この移動体5は搬送部本体3の表面上に形成された移動路3aに沿ってX方向に進退可能に取り付けられており、例えば搬送部本体3内に組み込まれたベルト機構やステッピングモータなどにより駆動される。
【0071】
移動体5の前面には、キャリアカセットC内に収容されたガラス基板Gを下から掬い上げ、これをキャリアカセットCから出し入れするための一対のピンセット4,4が水平に取り付けられている。
【0072】
ピンセット4の上面にはキャリアカセットから掬い上げたガラス基板Gを吸着・保持するための吸着口13が6箇所設けられている。この吸着口13は後述する制御装置18により開閉が制御されるバルブV1とピンセット4内部を通る配管を介して真空ポンプVPと結合しており、ガラス基板Gを載置した状態で搬送する際に真空により吸着して位置がずれないように保持するよう構成されている。 移動体5の両側には、それぞれ左右に伸び出し更に直角に折れ曲がって前方に伸び出している一対のアーム6,6が設けられている。これらアーム6は、移動体5に内蔵された駆動機構(図示省略)により互いに逆方向(Y1方向)に接離するように構成されている。
【0073】
アーム6の先端部にはキャリアカセットC内のガラス基板Gの両側縁を狭圧してガラス基板GのY方向の位置と向きとを予備矯正するための押圧ローラRが取り付けられている。
【0074】
ピンセット4の根元付近には長円形の孔14が開けられており、この孔14を介してアライメントピン15がピンセット4の下面に隠れている。アライメントピン15は長円形の孔14に沿ってX方向に進退可能であり、後述するアライメントピン16、及びリフトピン17と相俟ってピンセット4上に載置されたガラス基板GについてX方向の向きと位置とを規定する。
【0075】
アライメントピン16はアライメントピン15の進退方向のほぼ延長線上にあり、ガラス基板G(図中二点鎖線で示す。)をピンセット4上に載置した移動体5が搬送部本体3のホームポジションにあるときにガラス基板Gの図中下端部より外側(図中下側)にくるような位置に配設されている。これらアライメントピン15,16は図6中紙面に垂直な方向(Z方向)に出没可能に取り付けられており、ガラス基板Gのアライメントを行う際にはガラス基板Gより高い位置まで突出し、この状態でアライメントピン15がX方向に移動することにより、このアライメントピン15とアライメントピン16との間でガラス基板Gを挟圧してガラス基板GのX方向の向きや位置を矯正する。
【0076】
搬送部本体3上面のほぼ中央部にはリフトピン17が搬送部本体3上面から出没可能に取り付けられている。このリフトピン17は上述したアライメントを行う際にガラス基板GをZ方向に持ち上げ、ピンセット4上面との間の摩擦抵抗を軽減してアライメントを行い易くするとともにガラス基板Gの下面とピンセット4の上面とが擦れてガラス基板Gの下面に傷がつくのを防止する。
【0077】
持ち上げる際のバランスを考慮して、このリフトピン17は移動体5が搬送部本体3のホームポジションにあるときにガラス基板Gの重心付近を支持する位置に配設されている。
【0078】
次に、塗布・現像装置を設置場所に設置した場合に行う、キャリアカセットCと搬送機構2との間の位置を調節する操作について説明する。
【0079】
一般に、塗布・現像装置では、出荷前と出荷後に設置する際とで、キャリアカセットCと搬送機構2との位置が変動する。
【0080】
例えば、塗布・現像装置の製造工程では、出荷前の段階で一度装置全体を組み立て、載置台1の上に一種類のガラス基板G(例えば、厚さ0.7mmのガラス基板)を収容したキャリアカセットCをセットし、搬送機構2との間で位置を調節する。
【0081】
この操作は「ポジショニング」と呼ばれ、搬送機構2のピンセット4の出し入れを行う位置(アクセス位置)がキャリアカセットC内に収容されたガラス基板Gとガラス基板Gとの間の丁度中央の位置になるように調整する。
【0082】
しかし、このように出荷前の段階でポジショニングを行っても、現実には現場にこの塗布・現像装置を設置すると、キャリアカセットCと搬送機構2との位置関係がずれる場合が多い。
【0083】
そのため、設置後にキャリアカセットCと搬送機構2との位置関係が出荷前の状態になるようにするため、このズレを解消、即ち、搬送機構2の作動基準位置を矯正してアクセス位置を設定する。このようにアクセス位置を設定する作業は「ティーチング」と呼ばれる。
【0084】
このティーチングの方法としては、設置後の搬送機構2とキャリアカセットCとの位置関係が出荷前のポジショニングした位置からズレた場合に、このズレを解消するのに必要な作動基準位置の移動量と移動方向とを制御装置18(図7参照)に入力する方法が挙げられる。この制御装置18は、その主要部としてメモリ等の記録媒体からなる記憶部18aと実質的に制御を司るCPU部18bとから構成されている。
【0085】
例えば、出荷前にキャリアカセットC内のガラス基板Gとガラス基板Gとの空間に対して中央の位置にアクセスするようにポジショニングする一方、塗布・現像装置を設置後、キャリアカセットC内のガラス基板Gに対するアクセス位置を確認した結果、設置後では中央の高さよりも2mmだけ上側に偏った位置にアクセスしたとする。
【0086】
この場合、搬送機構2の作動基準位置が出荷前の状態に対して上方に2mmズレたのであるから、このズレを矯正するため、搬送機構2の作動基準位置が2mmだけ下側に移動するように制御装置18に指示(ティーチング)する。このティーチングにより、搬送機構2の動作は2mmだけ下側の位置を基準にして行われるため、キャリアカセットCに収容したガラス基板Gとガラス基板Gとの中央の位置にアクセスするようになる。
【0087】
一方、ポジショニングに用いた第一の群のガラス基板Gと種類の異なる第二の群のガラス基板Gについては、第一の群のガラス基板のアクセス位置に対する相対的な位置関係に関するデータを実測或いは計算により予め求め、このデータを制御装置18内の記憶部18aに補正値として記憶しておく。そして、第二の群のガラス基板Gのアクセス位置については第一の群のガラス基板Gのアクセス位置と補正値とからアクセス位置を決定する。
【0088】
なお、0.7mmのガラス基板と1.1mmのガラス基板とが隣接する位置Cについては、例えば図8に示すように0.7mmのガラス基板の撓み量Bと1.1mmのガラス基板の撓み量Aとの差の1/2として、つまり
C=(B−A)/2
として求めることができる。
【0089】
次に、ガラス基板Gの収容されたキャリアカセットCからガラス基板Gを取り出す動作を説明する。
【0090】
図7はそのような一連の動作を模式的に示した図であり、図9〜図12は各位置での動作状態を示す図である。
【0091】
制御装置18から指令を受けた搬送機構2は、キャリア載置部1にセットされたキャリアカセットCの前まで移動し、キャリアカセットCの前面に対向する位置まで来て停止する。
【0092】
次に、搬送機構2の昇降装置33が作動して搬送部本体3をキャリアカセットCの保持部材22の最上段の位置まで移動させる。そして、搬送部本体3に取り付けられたマッピングセンサミラーアーム7cを所定位置にセットするように伸ばし、受発光部7aから発光された光がマッピングセンサミラーアーム7cの先端に取り付けられたミラー7bで反射されて再びこの受発光部7aに戻るか否かにより各段ごとにガラス基板Gの有無を確認する。このようにガラス基板Gの有無を確認しながら搬送部本体3はキャリアカセットCの保持部材22の下から上にかけて走査する。
【0093】
また、この走査を行う際に、キャリアカセットCの保持部材22の最上段から最下段にかけて一段ずつ順に識別子としてのレシピ番号を付与してゆく。例えば、最上段の保持部材22に収容されるガラス基板G(1){以下、上から第n段目(nは自然数)に収容されたガラス基板をG(n)で表す。}のレシピ番号をN0.1とし、順に下方に向って、No.2、No.3、…No.nとし、最下段の保持部材22に収容されるガラス基板G(96)をNo.96とする。
【0094】
このレシピ番号(識別子)は塗布・現像装置本体内の制御装置18内の記憶部18aに記憶され、各レシピ番号はキャリアカセットC内の保持部材22の位置と対応して記憶される。そのため、レシピ番号が分かれば、キャリアカセットC内のどの保持部材22に収容されるべきガラス基板Gであるかが分かる。
【0095】
キャリアカセットCについてガラス基板Gの有無の確認とレシピ番号付与の作業が完了すると、再び搬送部本体3がキャリアカセットCの保持部材22の最上段側に移動してZ方向の位置合わせをした後、最上段の保持部材22に保持されたガラス基板G(1)から順に取り出しを行う。
【0096】
第1段目即ちレシピ番号No.1のガラス基板G(1)を取り出すには、まず図7中▲1▼の矢印で示すように、Z方向に移動して位置合わせを行い、ピンセット4の高さがガラス基板G(1)と第2段目のガラス基板G(2)との中央の高さになるように昇降装置33を作動させる。
【0097】
同様に第n段目のガラス基板G(n)を取り出すには、上記と同様に図中▲1▼の矢印のように移動体5の位置合わせを行い、ピンセット4の高さをガラス基板G(n+1)とガラス基板G(n)との中央の高さになるように昇降装置33を作動させる。ここで、レシピNo.1〜48の第一の群のガラス基板Gにおけるピンセット4の高さは、ティーチングにより設定された値に基づき決定される。
【0098】
また、レシピNo.49〜96の第二の群のガラス基板Gにおけるピンセット4の高さは、第一の群のガラス基板Gについての設定結果と補正値とから決定される。次いで、図中矢印▲2▼の方向に移動部5を移動させてピンセット4を挿入した後(図9(a))、図中矢印▲3▼の方向に移動部5を移動させてガラス基板G(n)を掬い上げる(図9(b))。この掬い上げる際の第一の群のガラス基板Gにおけるピンセット4の高さは、上述と同様にティーチングにより設定された値に基づき決定され、第二の群のガラス基板Gにおけるピンセット4の高さは、第一の群のガラス基板Gについての設定結果と補正値とから決定される。
【0099】
この状態でY方向の位置と向きとについてプリアライメントを行った後(図10)、図中矢印▲4▼の方向に移動部5を移動させてガラス基板G(n)を取り出す(図11)。
【0100】
そしてこの状態でX方向について位置と向きとについてアライメントを行ってガラス基板G(n)の位置を確定した後(図12)、ピンセット4上にガラス基板を固定し、搬送機構2自体が移動して後続のメインアーム11へと搬送する。このように本実施形態の搬送機構2では、第一の群のガラス基板Gについての設定結果と補正値とから第二の群のガラス基板Gについてのアクセス位置を決定しているので、ティーチングについては第一の群のガラス基板Gについてのみ行えば良い。よって、本実施形態の塗布・現像装置のように特にキャリアカセットCを複数備えているような場合には、ティーチング作業を半減でき、その効果は大である。
【0101】
また、本実施形態では、制御装置は第一の群のガラス基板GにレシピNo.1〜48を付与し、第二の群のガラス基板GにレシピNo.49〜96を付与しているので、これらのレシピNoに基づいてアクセス位置を制御することができる。 よって、一つのキャリアカセットC内に厚さの異なる二種類以上のガラス基板Gを収容した場合であっても、簡単な構成でこれらガラス基板GをキャリアカセットC内から円滑に取り出すことができる。
【0102】
また、一つのキャリアカセットCに厚さが同一種のガラス基板Gを収容した場合であってもキャリアカセットC単位で異なる種類のガラス基板Gを収容している場合も同様にそれぞれのキャリアカセットC内から円滑にガラス基板Gを取り出すことができる。
【0103】
また、一つのキャリアカセットC内に厚さの異なる二種類以上のガラス基板Gを収容した場合、同種のガラス基板Gの搬送を終了した後、他種のガラス基板Gの搬送を順次取り出す或いはその取り出したものを同種毎に取り出したキャリアカセットC内或いは他のキャリアカセットC内も搬入することで同種毎の管理も容易となり、後述する処理装置での処理条件の設定も煩雑とはならずかつ円滑に搬送等の所定の処理を行うことが容易となる。
【0104】
なお、本発明は上述した実施形態には限定されない。
【0105】
例えば、上記実施形態では、同一のガラス基板Gの水平方向における撓み量の相違について言及していないが、厳密にいうとこの点についても検討する必要がある。即ち、ガラス基板Gの撓み量は中央部分で最大となり、キャリアカセットCの保持部材22に近付くにつれて撓み量は小さくなり、通常ピンセット4を出し入れする位置でのガラス基板Gの撓み量は前記最大値より小さい値である。そのため、ピンセット4のアクセス位置を制御する場合にはこのピンセット4をアクセスする位置での撓み量を考慮して行う必要がある。
【0106】
また、上記実施形態では、厚さがそれぞれ0.7mmと1.1mmの二種類のガラス基板Gを用いる場合を例にとって説明したが、これに限定されることはない。例えば、1.1mmのガラス基板Gと0.5mmのガラス基板Gを用いたり、或いは、厚さの異なる三種類のガラス基板Gを用いたり、硬度の異なる複数種類のガラス基板Gを用いることも可能である。その場合にはガラス基板Gごとに予め求めておいた補正値を用いてアクセス位置を決定することができる。すなわち、このような場合においても、1つの種類のガラス基板Gについてティーチングすれば、他の種類のガラス基板Gについてはティーチングをする必要がない。
【0107】
更に、上記実施形態ではA群のガラス基板については従来通りの手作業によりティーチングを行う場合を例にとって説明したが、例えば搬送機構2のセンサ7を用いて撓み量を自動的に検出することも可能である。
【0108】
センサ7によりキャリアカセットC内に収容されたガラス基板Gの特定の位置での高さが把握できるため、この位置をXとすると既知の次の式(1)からガラス基板G全体の撓み量が把握できる。
【0109】
y=px(l−x)(l2 +lx−x2 )/24EI…(1)
y:撓み、p:一様な分布荷重、l:梁の長さ、x:端部からの距離、
E:ヤング率、I:断面2次モーメント
また、上記実施形態では、処理装置の載置台にセットしたキャリアカセットCと搬送機構2との間でガラス基板Gをやりとりする場合を例にとって説明したが、例えば処理ユニットBと後続の露光装置との間に配設されるインタフェース部DのバッファカセットCと、処理ユニットBや露光装置との間について用いることも勿論可能である。
【0110】
また、上述したLCD用ガラス基板G以外にも、例えばシリコンウエハとその処理装置との間について使用することも可能である。
【0111】
また、上記実施形態では、搬送機構2の垂直方向の移動量を調節してキャリアカセットGに対してガラス基板Gをやりとりする場合を例にとって説明したが、図13に示すように搬送機構2の垂直方向を移動させずにキャリアカセットGを載置する載置台CBを垂直方向CZに駆動機構例えばステッピングモーターMにより前述の搬送機構2側を駆動せしめた移動量と同等分の移動量を移動せしめて対応することも可能である。さらに、この載置台CBと搬送機構2とを垂直方向に互いに違う方向に移動せしめ搬送時間を短縮させスループットを向上せしめることも可能である。
【0112】
次に、本発明の実施形態を基板処理を行う処理装置全体として適応する例について述べる。前述のようにキャリアカセットGに収容されているガラス基板Gの種別又はガラス基板Gの厚み等を検出できるため、次のようなことに応用可能となる。最初に図1に示す複数の処理部B1〜B5の内の加熱処理部B5を例にとって説明を行う。この加熱処理部B5は、図14に示すように、その内部にガラス基板Gを加熱処理するための加熱体として例えばホットプレートHPが配置されており、そのホットプレートHPに対してガラス基板Gを保持して近接或いは離間させるとともにメインアーム11とのガラス基板Gを受け渡すための受渡し機構例えば複数の支持ピンPが具備されて構成されており、また、加熱処理部B5の搬入出口Xは、開閉機構、例えばシャッタ−Sにより開閉自在に構成されている。この加熱処理部B5に対してメインアーム11によりガラス基板Gが搬入されることになるが、ガラス基板Gの厚みが異なる場合、例えば、1.1mmのガラス基板Gと0.5mmのガラス基板Gが混在していたとする。搬入或いは搬出高さ位置も同一だとすると、同一の処理時間で双方のガラス基板Gを処理する場合、搬送時間例えば処理部の外から処理部の処理所定位置にセットするまでの間の搬送時間も同一であるとすると0.5mmのガラス基板Gの方が薄いためホットプレートHPからの輻射熱の影響を受けやすくなる。したがって、図中でいえば1.1mmのガラス基板Gの受渡し又は搬送高さ位置g2 よりも高い位置例えば、高さ位置g1 で輻射熱の影響を受けない位置にて搬入出を行うほうが好ましい。
【0113】
このような処理部内に搬送するガラス基板Gの垂直方向の位置の制御は、前述したような制御装置18の記憶部18aに記憶されたデータに基づいて制御装置18により支持ピンPとメインアーム11とを制御して行うことかできる。また、搬送高さ位置について説明したが、搬送高さ位置を変化させずに搬送時間を変化させても良い。つまり、1.1mmのガラス基板Gに比べ0.5mmのガラス基板Gの搬送時間を短くなるように制御装置18により支持ピンPとメインアーム11とを制御することも可能となる。
【0114】
また、図15に示すように、加熱処理部B5での処理において、ホットプレートHPから若干離間させて加熱処理を施す場合、1.1mmのガラス基板Gに比べ0.5mmのガラス基板Gの処理位置をGP2だけ高い位置に異ならせて処理を行いガラス基板Gの厚みによる処理のバラツキを抑制することも可能となる。
【0115】
また、これと独立或いは併合して処理時間の設定を行うことも可能である。つまり、1.1mmのガラス基板Gに比べ0.5mmのガラス基板Gの処理位置を短時間にセットすることで、ガラス基板Gの厚みによる処理のバラツキを抑制することも可能となる。制御装置18の記憶部18aに記憶されたデータに基づいて処理条件を制御することによりガラス基板Gの歩留まりを向上させることが可能である。
【0116】
次に、他の処理部として複数の処理部B1〜B5の内の回転して液処理を施す回転液処理部としての塗布処理部B4を例にとって説明を行う。この塗布処理部B4は、図16に示すように、その内部にガラス基板Gを載置し例えばモータ等の駆動機構Mにより回転させる回転機構としてのスピンチャック61が配置され、そのスピンチャック61の周囲に処理液例えばレジスト液の飛散を抑制或いは防止する液飛散防止体例えばカップ62が配置されている。さらに、スピンチャック61の下方位置には処理室内を排気するための排気路63が設けられており、その排気路63の途中には処理室内を所定の排気量で排気するための排気量調節機構例えばバタフライバルブ64が設けられ、このバタフライバルブ64は制御装置18の指示により動作する構成とされている。
【0117】
また、スピンチャック61の上方位置には処理室内に所望の温度及び/又は湿度を調整する温湿度調整機構65からの気体、例えばクリーンエアーをフィルタ−F1を介して所望の流量で雰囲気制御する雰囲気調整機構Uが備えられている。雰囲気調整機構Uの温湿度調整機構65も制御装置18の指示により動作する構成とされている。また、雰囲気調整機構UのフィルターF1とスピンチャック61との間に進退自在に構成された、スピンチャック61上に配置されたガラス基板Gの処理面に処理液例えばレジスト液を所望の量で供給するための液供給機構67のノズル66が配置するよう構成されている。この液供給機構67も制御装置18の指示により動作する構成とされている。
【0118】
このように構成された、制御装置18の記憶部18aに記憶された各種ガラス基板Gの厚さに応じたデータに基づいて塗布処理部B4における処理条件を制御する一例を下記に説明する。
【0119】
制御装置18は、記憶部18aに記憶された各種ガラス基板Gの厚さに応じたデータに基づいて、スピンチャック61の回転数、液供給機構67からの処理液の吐出液量、雰囲気調整機構Uの温度及び/又は湿度或いは流量の設定、排気量調節機構での排気量の設定の内の少なくとも一つの処理条件を設定制御させて、適切な処理を行うことができる。
【0120】
スピンチャック61の回転数の制御については、他の処理条件を変動させない場合1.1mmのガラス基板Gに比べ0.5mmのガラス基板Gの回転数を低下させ設定する方が好ましい。これは、厚みの薄い0.5mmのガラス基板Gのほうが1.1mmのガラス基板Gに比べ周囲の温度又は回転による風きりの影響から基板の周縁部の温度が低下するためで、基板処理面での温度分布の差が増大するためである。これを解消するためには他の例として、排気量調節機構での排気量を低下設定してもよい。また、雰囲気調整機構Uの温度及び/又は湿度の少なくとも一方の設定を変化(例えば、温度上昇、湿度上昇)せしめて対応或いは雰囲気調整機構Uの流量を低下せしめて対応してもよいし、またそれらの複数の要因の組み合わせで対応しても良い。
【0121】
さらに、液供給機構67からの処理液の吐出液量についても、ガラス基板Gの基板処理面での温度分布の差等における基板間の調整によっても処理のバラツキを押さえることが可能となる。すなわち、上述したように厚みの薄い0.5mmのガラス基板Gのほうが1.1mmのガラス基板Gに比べ周囲の温度又は回転による風きりの影響から基板の周縁部の温度が低下するのでレジスト液が硬化するために周縁部まで液がいかない又は周縁部で不具合が生じる等の現象が生じた際、レジスト液の吐出液量を増加して対応することも可能である。
【0122】
一つのキャリアカセットC内に厚さの異なる二種類以上のガラス基板Gを収容していた場合、上述した各処理条件をキャリアカセットC内に収納されている順に処理するためにその都度設定しても良いが、更に好ましくは、同種のガラス基板Gの処理を終了した後、他種のガラス基板Gの処理を順次行うことで、種類の数分だけ処理条件の設定を行えば良いので1枚ずつ処理条件を設定し直さなくて済むので処理効率を向上することができる。また、同種毎に処理したガラス基板GをキャリアカセットC内或いは他のキャリアカセットC内にも搬入することで同種毎の管埋も容易となり、処理条件の設定も煩雑とはならずかつ円滑に搬送等の所定の処理を行うことが容易となる。
【0123】
なお、本発明は上述した実施形態には限定されない。
【0124】
例えば、処理液にレジスト液を例に挙げたが、現像液でもよいし純水あるいは揮発性液体でも良いことは言うまでもない。また、被処理基板にガラス基板Gを例に掲げたが、半導体ウエハ等の基板でも良い。
【0125】
【発明の効果】
以上詳述したように、本願発明によれば、例えば一つの収容カセット内に種別の異なる被処理基板を収容した場合であっても、その種別に応じた簡単な構成で収容カセット内等から被処理基板を円滑に出し入れできる搬送装置及びその種別に応じた処理条件を設定し対応可能とした基板処理装置を提供することができる。 また、本発明によれば、一つの収容カセット内に種別の異なる被処理基板を収容した場合であっても、設置時のティーチングをできるだけ簡略化でき、納入時の作業を軽減できる搬送装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る搬送装置を含む処理装置の全体構成を示す平面図。
【図2】本発明の一実施形態に係る搬送装置を含む処理装置のキャリアカセット載置部周辺を示す斜視図。
【図3】本発明の一実施形態に係る搬送装置に用いるキャリアカセットの全体構成を示す斜視図。
【図4】本発明の一実施形態に係る搬送装置に用いるキャリアカセットに二種類のガラス基板を収容した状態を示す正面図。
【図5】本発明の一実施形態に係る搬送装置の全体構成を示す斜視図。
【図6】本発明の一実施形態に係る搬送装置の平面図。
【図7】本発明の一実施形態に係る搬送装置の動作を示した図。
【図8】本発明の一実施形態に係る搬送装置におけるアクセス位置の算出方法を説明するための図。
【図9】本発明の一実施形態に係る搬送装置の動作を示した図。
【図10】本発明の一実施形態に係る搬送装置の動作を示した図。
【図11】本発明の一実施形態に係る搬送装置の動作を示した図。
【図12】本発明の一実施形態に係る搬送装置の動作を示した図。
【図13】本発明の一実施形態に係る搬送装置の動作を示した図。
【図14】本発明の一実施形態に係る処理部の動作を示した図。
【図15】本発明の一実施形態に係る処理部の動作を示した図。
【図16】本発明の一実施形態に係る処理部の動作を示した図。
【図17】従来の搬送機構とキャリアカセットとの関係を示した斜視図。
【符号の説明】
1……キャリア載置部
2……搬送機構
3……搬送部本体
4……ピンセット
7……マッピングセンサ
18……制御装置
B1〜B5……処理部
C……キャリアカセット
G……ガラス基板
Claims (4)
- 種別の異なる複数の被処理基板を水平方向に収容する収容カセットを載置するカセット載置部と、
前記収容カセットに収容された各被処理基板を水平方向に出し入れする搬送機構と、
前記種別の異なる被処理基板における出し入れ位置の間の相対的な位置関係を記憶する記憶手段と、
少なくとも一の種類の前記被処理基板に対する出し入れ位置を設定する設定手段と、
前記相対的な位置関係及び前記設定された出し入れ位置に基づき、残りの種類の前記被処理基板に対する出し入れ位置を決定する決定手段と、
前記設定手段による設定結果及び前記決定手段による決定結果に基づき、前記搬送機構による被処理基板の搬送又は収納カセットの垂直方向の移動量を制御する制御機構と、
を具備し、
前記設定手段及び前記決定手段は、前記搬送機構が収容カセットに収容された被処理基板の上下間に形成される空間の中央の高さで被処理基板の出し入れを行うよう、出し入れ位置を設定及び決定することを特徴とする搬送装置。 - 請求項1記載の搬送装置であって、
前記設定手段及び前記決定手段は、上下の被処理基板の種別が異なる場合には上下の被処理基板の撓み量の平均値によって前記被処理基板の上下間に形成される空間の中央の高さを規定することを特徴とする搬送装置。 - 種別の異なる複数の被処理基板を水平方向に収容する収容カセットを載置するカセット載置部と、
前記収容カセットに収容された各被処理基板を水平方向に出し入れする搬送機構と、
前記収容カセットに収容された前記被処理基板の撓み量を各種別毎に算出する算出手段と、
前記算出手段による算出結果に基づき、前記種別の異なる被処理基板の各出し入れ位置を決定する決定手段と、
前記決定手段による決定結果に基づき、前記搬送手段による被処理基板の搬送又は収納カセットの垂直方向の移動量を制御する制御機構と、
を具備し、
前記収容カセットに収容された前記被処理基板の撓み量は、前記収容カセッ卜に収容された各被処理基板における特定位置の撓み量を検出機構により検出し、その検出された特定位置の撓み量に基づいて求められた、前記収容カセットに収容された前記被処理基板に対する前記搬送機構の出し入れ位置における撓み量であることを特徴とする搬送装置。 - 請求項3記載の搬送装置であって、
前記検出手段が、前記収容カセットに収容された被処理基板の存在を確認するセンサとしての機能も有することを特徴とする搬送装置。
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