JP3763861B2 - ベンゾオキサ(チア)ゾール化合物 - Google Patents

ベンゾオキサ(チア)ゾール化合物 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は新規なベンゾオキサゾール又はベンゾチアゾール化合物に関し、詳しくは電子写真感光体用のアクセプター性化合物として有用な新規ベンゾオキサゾール又はベンゾチアゾール化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真方式において使用される感光体の光導電性素材として、セレン、セレン−テルル合金、酸化亜鉛などの無機光導電性物質が広く用いられてきたが、近年、有機光導電性物質を用いた電子写真感光体に関する研究が進み、その一部は実用化されている。ここにいう「電子写真方式」とは、一般に、光導電性の感光体をまず暗所で、例えばコロナ放電などによって均一に帯電せしめ、次いで画像露光し、露光部のみの電荷を選択的に放電させて静電潜像を得、この潜像部をトナーなどを用いて現像し可視化して画像を形成するようにした画像形成方法の一つである。
【0003】
このような電子写真感光体に要求される基本的な特性としては、(1)暗所で適当な電位に帯電できること、(2)暗所において放電が少ないこと、(3)光照射によって速やかに放電することなどが挙げられる。しかし、従来の有機光導電性物質はそれらの要求をかならずしも満足していないのが実情である。
【0004】
一方、セレンや酸化亜鉛などの無機光導電性物質は以前から知られており、中でもセレンは広く実用に供されている。しかし、最近電子写真のプロセスの点から、感光体に対する種々の要求、即ち一例として前述の基本的電子写真特性に加えて、例えばその形状についても可撓性のあるベルト状の感光体などが要求されるようになってきている。しかし、セレンの場合は一般にこのような形状のものに作成することは困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、電子写真方式において要求される基本的な電子写真特性を全て満足し、アクセプター性化合物として有用な、バインダ樹脂との相溶性のよい、新規なベンゾオキサゾール又はベンゾチアゾール化合物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく従来より研究を重ねてきた結果、特定の一群の化合物を見出すにいたり、本発明を完成した。
【0007】
即ち、本発明によれば、下記一般式(I)〜(IV)で表わされるベンゾオキサゾール又はベンゾチアゾール化合物{以下、ベンゾオキサ(チア)ゾール化合物と略記することがある}が提供される。
一般式(I)
【化1】
Figure 0003763861
(式中、Xは酸素原子又は硫黄原子を表わす。R1、R2、R4、R5、r1は互いに独立して、水素原子、メチル基、エチル基などのアルキル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基等のハロゲン化アルキル基、ベンジル基等のフェニル置換アルキル基、置換若しくは非置換フェニル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、iso−プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、iso−ブチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−デシルオキシ基等のアルコキシ基、これらのアルコキシ基を有するアルコキシカルボニル基、非置換若しくは置換基としてメチル基、エチル基などのアルキル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基等のハロゲン化アルキル基、ベンジル基等のフェニル置換アルキル基を有するスルホニル基、スルホンアミド基及び(又は)カルバモイル基、ハロゲン原子、シアノ基及びニトロ基よりなる置換基群から選ばれたものである。R1とR2、R4とR5が互いに環を形成する場合、R1とR2、R4とR5はシクロヘキシル環、置換若しくは非置換のベンゼン環及び(又は)ナフチル環等を表わし、フェニル環、ナフチル環の置換基としては、メチル基、エチル基などのアルキル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基等のハロゲン化アルキル基、ベンジル基等のフェニル置換アルキル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、iso−プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、iso−ブチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−デシルオキシ基等のアルコキシ基、これらのアルコキシ基を有するアルコキシカルボニル基、非置換若しくは置換基としてメチル基、エチル基などのアルキル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基等のハロゲン化アルキル基、ベンジル基等のフェニル置換アルキル基を有するスルホニル基、スルホンアミド基及び(又は)カルバモイル基、ハロゲン原子、シアノ基及びニトロ基よりなる置換基群から選ばれたものである。樹脂バインダーとの相溶性が良いことから、好適にはトリフルオロメチル基又はアルコキシカルボニル基が使用される。r1は他の原子と結合して環を形成していてもよい。lは1〜4の整数を表わす。)
【0008】
一般式(II)
【化2】
Figure 0003763861
(式中、Xは酸素原子又は硫黄原子を表わす。r1、r2、r3はメチル基、エチル基などのアルキル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基等のハロゲン化アルキル基、ベンジル基等のフェニル置換アルキル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、iso−プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、iso−ブチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−デシルオキシ基等のアルコキシ基、これらのアルコキシ基を有するアルコキシカルボニル基よりなる置換基群から選ばれたものである。樹脂バインダーとの相溶性が良いことから、好適にはトリフルオロメチル基又はアルコキシカルボニル基が使用される。r1は他の原子と結合して環を形成していてもよい。lは1〜4の整数を表わす。)
【0009】
一般式(III)
【化3】
Figure 0003763861
(式中、Xは酸素原子又は硫黄原子を表わす。R6、R7,r1は互いに独立して 、水素原子、置換若しくは無置換のフェニル基、メチル基、エチル基などのアルキル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基等のハロゲン化アルキル基、ベンジル基等のフェニル置換アルキル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、iso−プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、iso−ブチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−デシルオキシ基等のアルコキシ基、これらのアルコキシ基を有するアルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、シアノ基及びニトロ基よりなる置換基群から選ばれたものである。
置換フェニル基の置換基としては、メチル基、エチル基などのアルキル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基等のハロゲン化アルキル基、ベンジル基等のフェニル置換アルキル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、iso−プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、iso−ブチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−デシルオキシ基等のアルコキシ基、これらのアルコキシ基を有するアルコキシカルボニル基等がある。
6、R7は、樹脂バインダーとの相溶性が良いことから、好適には無置換フェニル基が使用される。r1は他の原子と結合して環を形成していてもよい。lは1〜4の整数を表わす。r1は樹脂バインダーとの相溶性が良いことから、炭素数が1〜8のアルコキシカルボニル基であることが好ましい。)
【0010】
一般式(IV)
【化4】
Figure 0003763861
(式中、Xは酸素原子又は硫黄原子を表わす。R8、R9、R10、R11、r1は互いに独立して、水素原子、置換若しくは無置換のフェニル基、メチル基、エチル基などのアルキル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基等のハロゲン化アルキル基、ベンジル基等のフェニル置換アルキル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、iso−プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、iso−ブチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−デシルオキシ基等のアルコキシ基、これらのアルコキシ基を有するアルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、シアノ基及びニトロ基よりなる置換基群から選ばれたものである。
置換フェニル基の置換基としては、メチル基、エチル基などのアルキル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基等のハロゲン化アルキル基、ベンジル基等のフェニル置換アルキル基、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、iso−プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、iso−ブチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−デシルオキシ基等のアルコキシ基、これらのアルコキシ基を有するアルコキシカルボニル基等がある。
8、R9、R10、R11は、樹脂バインダーとの相溶性が良いことから、好適には無置換フェニル基、メチル基、エチル基等のアルキル基が使用される。
1は他の原子と結合して環を形成していてもよい。lは1〜4の整数を表わす。r1は樹脂バインダーとの相溶性が良いことから、炭素数が1〜8のアルコキシカルボニル基であることが好ましい。)
【0011】
前記一般式(I)〜(IV)で表わされる本発明の化合物の具体例を下記の表1に示す。ただし、本発明の化合物は表1に示すものに限定されるものではない。
【0012】
【表1−(1)】
Figure 0003763861
【0013】
【表1−(2)】
Figure 0003763861
【0014】
【表1−(3)】
Figure 0003763861
【0015】
【表1−(4)】
Figure 0003763861
【0016】
【表1−(5)】
Figure 0003763861
【0017】
【表1−(6)】
Figure 0003763861
【0018】
【表1−(7)】
Figure 0003763861
【0019】
【表1−(8)】
Figure 0003763861
【0020】
【表1−(9)】
Figure 0003763861
【0021】
【表1−(10)】
Figure 0003763861
【0022】
【表1−(11)】
Figure 0003763861
【0023】
【表1−(12)】
Figure 0003763861
【0024】
【表1−(13)】
Figure 0003763861
【0025】
【表1−(14)】
Figure 0003763861
【0026】
前記一般式(I)〜(IV)のベンゾオキサ(チア)ゾール化合物は、例えば下記の反応式(V)に従って、相当するキノン化合物(A)、アセトニトリル誘導体(B)とを、酸性触媒、塩基性触媒の存在下で反応することによって製造することができる。反応に使用される酸性触媒としては、例えば四塩化チタン、塩化亜鉛あるいは三フッ化ホウ素などが挙げられ、塩基性触媒としては、N−メチルモルフォリン、N−メチルピペリジン、ピリジン、ピペリジン、あるいはトリエチルアミンなどの有機塩基、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、あるいは酢酸アンモニウムなどの酢酸塩、炭酸ナトリウム、あるいは炭酸カリウムなどの無機塩基などを挙げることができる。
反応は、通常無溶媒かジクロロメタン、ジクロロエタンなどのハロゲン系溶媒、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、あるいはベンゼン、トルエンなどの芳香族系溶媒中で行なうことができる。反応温度は0℃から150℃、好ましくは0℃から100℃である。
【0027】
【化5】
Figure 0003763861
(式中、r1、R1〜R5、l、Xは前記に同じ)
【0028】
前記一般式(I)〜(IV)で表わされる本発明の化合物を製造するための出発原料として使用される前記の一般式(B)で表わされるアセトニトリル誘導体は、下記の反応式(VI)に示すように、例えば一般式(C)で表わされるアミノ化合物と式(D)で表わされる酸クロライドとを反応させることによって製造することができる〔Chem.Zvesti,30(2)、186−194(1976)参照〕。
【化6】
Figure 0003763861
【0029】
なお、本発明のベンゾオキサ(チア)ゾール化合物は、電子写真感光体用の光導電性物質、特にアクセプター性化合物として有用であるが、その他にも太陽電池、有機EL素子等の電子デバイスとしてエレクトロニクス分野で好適に使用することができる。
【0030】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明するが、これにより本発明の実施の態様が限定されるものではない。なお、以下において示す部はいずれも重量基準である。
【0031】
実施例1
(例示化合物No.18の合成)
▲1▼ 市販の9−オキソ−9H−チオキサンテン−3−カルボン酸10,10,−ジオキサイド58g、n−ヘキサノール290g、溶剤トルエン100ml、濃硫酸4.2gを還流(reflux)し、脱水反応を行なった。その後、室温まで自然冷却させ、予め1/4量の氷を入れたビーカー中にこれを移し、1時間撹拌した後、分液ロートに移し、有機層と水層を分別した。有機層を更に2回水洗して三角フラスコ中に有機層を収集し、脱水剤として硫酸マグネシウムを加え、1晩室温放置した。これを硝子フィルターを用いて濾過し、溶剤を留去した。これをカラムクロマトグラフィーにより単離し、粗生成物を得た。これを再結晶して、51.3gの9−オキソ−9H−チオキサンテン−3−カルボン酸n−ヘキシルエステル10,10,−ジオキサイドを収率89%で得た。
【0032】
▲2▼ 市販の4−アミノ−3−ヒドロキシ安息香酸50g、n−ブタノール250g、溶剤トルエン500ml、濃硫酸40gを還流(reflux)し、脱水反応を行なった。その後、室温まで自然冷却させ、予め1/4量の氷を入れたビーカー中にこれを移し、1時間撹拌した後、分液ロートに移し、有機層と水層を分別した。有機層を更に2回水洗して、三角フラスコ中に有機層を収集し、脱水剤として硫酸マグネシウムを加え、1晩、室温放置した。これを硝子フィルターを用いて濾過し、溶剤を留去した。これをカラムクロマトグラフィーにより単離し、粗生成物を得た。これを再結晶して、27.7gの4−アミノ−3−ヒドロキシ安息香酸n−ブチルエステルを収率41%で得た。
これと、市販のシアノ酢酸11.3g、溶剤テトラヒドロフラン500ml、N,N’−ジクロロヘキシルカルボジイミド27gを加え、室温で撹拌して反応させたところ、ウレアが析出したので、ガラスフィルターを用いて濾過しウレアを除いた。濾液は、なす型フラスコに受け、溶剤THFを留去した。これにp−トルエンスルホン酸を等モル、トルエン150mlを加え、還流して反応させ、水洗、抽出を行ない、収率40%でベンズフェノール−5−カルボン酸n−ブチルエステル−2−イルアセトニトリルを得た。
【0033】
▲3▼ ▲1▼で得た9−オキソ−9H−チオキサンテン−3−カルボン酸n−ヘキシルエステル10,10,−ジオキサイド5.6g、▲2▼で得たベンズフェノール−5−カルボン酸n−ブチルエステル−2−イルアセトニトリル7.8gを、ジクロロメタン200ml中で撹拌し、氷冷して溶液温度を下げた状態で、四塩化チタン6.0g、次いでメチルモルフォリン6.2gを加え、室温で4時間撹拌して反応させた。反応混合物を氷上に注ぎ、クロロホルム500ml、水500mlを加えてよく撹拌し、分離したクロロホルム層を中性になるまで水洗した。クロロホルム層は無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、クロロホルムを留去し、次いで残渣に対しトルエンを展開溶媒としたシリカゲルカラムクロマトグラフィー処理を行ない、得られた粗製の目的物をブタノールから再結晶して純粋な目的物5.6gを得た。表2にこの目的物の融点、元素分析結果を示す。
【0034】
実施例2〜4
実施例1と同様にして、例示化合物No.53、89、1を合成した。表2にそれらの融点、元素分析結果を示す。
【0035】
【表2】
Figure 0003763861
【0036】
応用例1
下記化学式(A)で表わされるビスアゾ色素5部、ブチラール樹脂(デンカブチラール樹脂#3000−2:電気化学工業社製)2.5部及びテトラヒドロフラン92.5部をボールミルにて12時間分散させ、次にテトラヒドロフランを2重量%の分散液濃度になるように加え、再分散させて塗布液を調整した。調整した分散液をアルミニウムを蒸着した100μm厚のポリエステルフィルム上にドクターブレードにて流延塗布し、乾燥後の膜厚が1.0μmの電荷発生層を形成した。
【化7】
Figure 0003763861
このようにして得られた電荷発生層上に例示化合物(化合物No.18)6部、ポリカーボネート樹脂(K−1300:帝人化成社製)10部、メチルフェニルシリコーン(KF50 100CPS:信越化学社製)0.002部及びテトラヒドロフラン94部からなる処方の塗布液を調整し、ドクターブレードにて流延塗布し、乾燥後の膜厚が20.0μmの電荷輸送層を形成し、アルミニウム電極/電荷発生層/電荷輸送層で構成される積層型電子写真感光体(感光体No.1)を作製した。
【0037】
応用例2
応用例1の化合物No.18の代わりに、表1の例示化合物No.53を用いたこと以外は、応用例1と同様の方法で感光体No.2を作製した。
【0038】
応用例3
前記化学式(A)で表わされるビスアゾ色素5部の代わりに、下記化学式(B)で表わされるトリスアゾ色素6部を用いたこと以外は、応用例1と同様の方法で電荷発生層を作製した。
【化8】
Figure 0003763861
このようにして得られた電荷発生層上に例示化合物(化合物No.18)6部、ポリカーボネート樹脂(K−1300:帝人化成社製)10部、メチルフェニルシリコーン(KF50 100CPS:信越化学社製)0.002部及びテトラヒドロフラン94部からなる処方の塗布液を調整し、応用例1と同様の方法で乾燥後の膜厚が20.0μmの電荷輸送層を形成し、アルミニウム電極/電荷発生層/電荷輸送層で構成される積層型電子写真感光体(感光体No.3)を作製した。
【0039】
応用例4
化合物No.18の代わりに、例示化合物No.53を用いたこと以外は、応用例3と同様の方法で感光体No.4を作製した。
【0040】
応用例5
前記化学式(A)で表されるビスアゾ色素5部の代わりに、下記化学式(C)で表わされるトリスアゾ色素6部を用いたこと以外は、応用例1と同様の方法で電荷発生層を作製した。
【化9】
Figure 0003763861
このようにして得られた電荷発生層上に例示化合物(化合物No.18)6部、ポリカーボネート樹脂(K−1300:帝人化成社製)10部、メチルフェニルシリコーン(KF50 100CPS:信越化学社製)0.002部及びテトラヒドロフラン94部からなる処方の塗布液を調整し、応用例1と同様の方法で乾燥後の膜厚が20.0μmの電荷輸送層を形成し、アルミニウム電極/電荷発生層/電荷輸送層で構成される積層型電子写真感光体(感光体No.5)を作製した。
【0041】
応用例6
化合物No.18の代わりに、例示化合物No.53を用いたこと以外は、応用例5と同様の方法で感光体No.6を作製した。
【0042】
応用例7
前記化学式(A)で表わされるビスアゾ色素5部の代わりに、x型無金属フタロシアニンX−H2Pcを用いたこと以外は、応用例1と同様の方法で電荷発生層を作製した。
このようにして得られた電荷発生層上に例示化合物(化合物No.18)6部、ポリカーボネート樹脂(K−1300:帝人化成社製)10部、メチルフェニルシリコーン(KF50 100CPS:信越化学社製)0.002部及びテトラヒドロフラン94部からなる処方の塗布液を調整し、応用例1と同様の方法で乾燥後の膜厚が20.0μmの電荷輸送層を形成し、アルミニウム電極/電荷発生層/電荷輸送層で構成される積層型電子写真感光体(感光体No.7)を作製した。
【0043】
応用例8
化合物No.18の代わりに、例示化合物No.53を用いたこと以外は、応用例7と同様の方法で感光体No.8を作製した。
【0044】
応用例9
x型無金属フタロシアニン1g、ポリカーボネート−Z(PC−Z)の10重量%THF溶液10g、THF9gをボールミルポット中に入れ、1晩ミリングした。更に、PC−Zの10重量%THF溶液20gを加えた後、1晩ミリングした(これを10%分散液とする)。次に、20mlサンプル瓶中に、10%分散液を1.2g、PC−Zの15重量%THF溶液を4.7g、下記の正孔移動物質0.45g、例示化合物(化合物No.18)を2.7g、THFを1.03g及びシリコーン樹脂(KF50)の1重量%THF溶液を0.15g入れた後1時間撹拌し、感光層塗布液を得た。この液をアルミニウム基板上に塗布し、乾燥して20μmの単層型感光体(感光体No.9)を作製した。
【化10】
Figure 0003763861
【0045】
応用例10
応用例9の化合物No.18の代わりに、例示化合物No.53を用いたこと以外は、応用例9と同様の方法で応用例10の単層型感光体(感光体No.10)を作製した。
【0046】
応用比較例1
ベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール環を有する化合物を用いなかったこと以外は、応用例9と同様にして、応用比較例1の単層型感光体(感光体No.11)を作製した。
【0047】
以上のようにして得られた電子写真感光体について、静電複写紙試験装置(川口電気製作所製:SP−428)を用いて以下のように特性評価を行なった。
+6KVのコロナ帯電を施して、正帯電した後、20秒間暗所に放置し、その時の表面電位Voを測定し、次いでタングステンランプを用いて表面の照度が40ルックスになるように光照射し、その時Voが半分になるのに要した露光量E1/2(lux・sec)を測定した。その結果を表3に示す。
【0048】
【表3】
Figure 0003763861
【0049】
【発明の効果】
本発明のベンゾチアゾール又はベンゾオキサゾール環を有する化合物は、前記一般式(I)〜(IV)で表わされる構造を有することから、優れたアクセプター性を示し、またバインダ樹脂中で優れた溶解性、分解性を有し、該化合物は電子写真感光体用のアクセプター性化合物として非常に有用である。

Claims (4)

  1. 下記一般式(I)で表わされるベンゾオキサゾール又はベンゾチアゾール化合物。
    Figure 0003763861
    (式中、Xは酸素原子又は硫黄原子を表わす。R、R、R、Rは水素原子、置換若しくは非置換のアルキル基、置換若しくは非置換のフェニル基、置換若しくは非置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは非置換のアシル基、置換若しくは非置換のスルホニル基、置換若しくは非置換のスルホンアミド基、置換若しくは非置換のカルバモイル基、ハロゲン原子、シアノ基及びニトロ基よりなる置換基群から選ばれ、RとR、RとRは互いに環を形成しても良い。Rはスルホン基、スルホキシド基又は硫黄原子を表わし、rは水素原子、置換若しくは非置換のアルキル基、アルコキシ基、置換若しくは非置換のアルコキシカルボニル基、置換若しくは非置換のアシル基、置換若しくは非置換のカルバモイル基、ハロゲン原子、シアノ基及びニトロ基よりなる群から選ばれたものである。又は、は他の原子と結合して環を形成していてもよい。lは1〜4の整数を表わす。)
  2. 下記一般式(II)で表わされるベンゾオキサゾール又はベンゾチアゾール化合物。
    Figure 0003763861
    (式中、Xは酸素原子又は硫黄原子を表わす。r、r、rは各々独立して水素原子、置換若しくは非置換のアルキル基、アルコキシ基、置換若しくは非置換のアルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、シアノ基及びニトロ基よりなる群から選ばれたものである。又は、は他の原子と結合して環を形成していてもよい。lは1〜4の整数を表わす。)
  3. 下記一般式(III)で表わされるベンゾオキサゾール又はベンゾチアゾール化合物。
    Figure 0003763861
    (式中、Xは酸素原子又は硫黄原子を表わす。rは水素原子、置換若しくは非置換のアルキル基、アルコキシ基、置換若しくは非置換のアルコキシカルボニル基、シアノ基及びニトロ基よりなる群から選ばれたものである。又は、は他の原子と結合して環を形成していてもよい。lは1〜4の整数を表わす。R、Rは水素原子、置換若しくは非置換のアルキル基、置換若しくは非置換のフェニル基、置換若しくは非置換のアルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子を表す。)
  4. 下記一般式(IV)で表わされるベンゾオキサゾール又はベンゾチアゾール化合物。
    Figure 0003763861
    (式中、Xは酸素原子又は硫黄原子を表わす。rは水素原子、置換若しくは非置換のアルキル基、アルコキシ基、置換若しくは非置換のアルコキシカルボニル基、シアノ基及びニトロ基よりなる群から選ばれたものである。又は、は他の原子と結合して環を形成していてもよい。lは1〜4の整数を表わす。R、R、R10、R11は各々独立して水素原子、置換若しくは非置換のアルキル基、置換若しくは非置換のフェニル基、置換若しくは非置換のアルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子を表す。)
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