JPH08231502A - マレイン酸イミド誘導体及びその製造方法 - Google Patents

マレイン酸イミド誘導体及びその製造方法

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JPH08231502A
JPH08231502A JP7063431A JP6343195A JPH08231502A JP H08231502 A JPH08231502 A JP H08231502A JP 7063431 A JP7063431 A JP 7063431A JP 6343195 A JP6343195 A JP 6343195A JP H08231502 A JPH08231502 A JP H08231502A
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JP
Japan
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substituted
group
formula
unsubstituted phenyl
phenyl group
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Application number
JP7063431A
Other languages
English (en)
Inventor
Yumi Ichikawa
由美 市川
Masayuki Shiyoji
正幸 所司
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 特に、電子写真感光体のアクセプター性化合
物として有用な、新規マレイン酸イミド誘導体を提供す
る。 【構成】 一般式(I)(II)及び(III)で表わ
されるマレイン酸イミド誘導体、ならびにそれらの製造
方法。 [式中、R,Rは水素原子、アルキル基又は置換さ
れていてもよいフエニル基を;Rは置換されていても
よいアルキル基、フエニル基もしくはシクロヘキシル基
を;それぞれ表す]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体に用い
られるアクセプター性化合物として有用な新規マレイン
酸イミド誘導体及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式において使用される
感光体の光導電性素材として、セレン、セレン−テルル
合金、酸化亜鉛などの無機光導電性物質が広く用いられ
てきたが、近年、有機光導電性物質を用いた電子写真感
光体に関する研究が進み、その一部は実用化されてい
る。ここにいう「電子写真方式」とは、一般に、光導電
性の感光体をまず暗所で、例えばコロナ放電などによっ
て均一に帯電せしめ、次いで画像露光し、露光部のみの
電荷を選択的に放電させて静電潜像を得、この潜像部を
トナーなどを用いて現像し可視化して画像を形成するよ
うにした画像形成方法の一つである。
【0003】このような電子写真感光体に要求される基
本的な特性としては、(1)暗所で適当な電位に帯電で
きること、(2)暗所において放電が少ないこと、
(3)光照射によって速やかに放電することなどが挙げ
られる。しかし、従来の有機光導電性物質はそれらの要
求をかならずしも満足していないのが実情である。
【0004】一方、セレンや酸化亜鉛などの無機光導電
性物質は以前から知られており、中でもセレンは広く実
用に供されている。しかし、最近電子写真のプロセスの
点から、感光体に対する種々の要求、即ち一例として前
述の基本的電子写真特性に加えて、例えばその形状につ
いても可撓性のあるベルト状の感光体などが要求される
ようになってきている。しかし、セレンの場合は一般に
このような形状のものに作成することは困難である。
【0005】近年、これらの無機物質の欠点を排除する
ためにいろいろな有機物質を用いた電子写真感光体が提
案され、実用に供されているものもある。例えば、フル
オレニリデンメタン化合物(特開昭60−69657
号)、アントラキノジメタン化合物(特開昭61−23
3750号)、ナフタレンジカルボン酸イミド化合物
(特開平5−25136号)、ナフタレンテトラカルボ
ン酸ジイミド化合物(特開平5−25174号)等が挙
げられるが、未だ充分満足するものが得られていないの
が実状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特
に、正帯電用でかつ単層型あるいは積層型の電子写真感
光体に用いられるアクセプター性化合物として有用な新
規なマレイン酸イミド誘導体、及びその製造方法を提供
することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく従来より研究を重ねてきた結果、特定の
一群の化合物を見出すにいたり、本発明を完成した。す
なわち、本発明によれば、下記一般式(I)(化1)で
表されるマレイン酸イミド誘導体が提供される。
【化1】 (式中、R1及びR2は水素原子、アルキル基、置換又は
無置換のフェニル基を表し、R3は置換又は無置換のア
ルキル基、置換又は無置換のフェニル基、置換又は無置
換のシクロヘキシル基を表す。)
【0008】また、本発明によれば、下記一般式(II)
(化2)で表わされるフタル酸イミド化合物が提供され
る。
【化2】 (式中、R3は置換又は無置換のアルキル基、置換又は
無置換のフェニル基、置換又は無置換のシクロヘキシル
基を表す。)
【0009】また、本発明によれば、下記一般式(II
I)(化3)で表されるマレイン酸イミド誘導体が提供
される。
【化3】 (式中、R1及びR2は水素原子、アルキル基、置換又は
無置換のフェニル基を表し、R3は置換又は無置換のア
ルキル基、置換又は無置換のフェニル基、置換又は無置
換のシクロヘキシル基を表す。)
【0010】また、本発明によれば、下記の一般式(I
V)で表わされるマレイン酸無水物誘導体と、一般式
(V)で表わされるアミン化合物とを、酸性又は塩基性
触媒下で反応させることを特徴とする一般式(I)で表
されるマレイン酸イミド誘導体の製造方法が提供され
る。
【化4】 (式中、R1及びR2は水素原子、アルキル基、置換又は
無置換のフェニル基を表し、R3は置換又は無置換のア
ルキル基、置換又は無置換のフェニル基、置換又は無置
換のシクロヘキシル基を表す。)
【0011】また、本発明によれば、下記の一般式(V
I)で表わされるニトロフタル酸イミド誘導体を鉄、亜
鉛、錫又はそれらの塩化物と酸とで還元することを特徴
とする一般式(II)で表わされるフタル酸イミド化合物
の製造方法が提供される。
【化5】 (式中、R3は置換又は無置換のアルキル基、置換又は
無置換のフェニル基、置換又は無置換のシクロヘキシル
基を表す。)
【0012】さらに、本発明によれば、下記の一般式
(IV)で表わされるマレイン酸無水物誘導体と、一般式
(II)で表わされるフタル酸イミド化合物とを酸性又は
塩基触媒下で反応させることを特徴とする一般式(II
I)で表わされるマレイン酸アミド誘導体の製造方法が
提供される。
【化6】 (式中、R1及びR2は水素原子、アルキル基、置換又は
無置換のフェニル基を表し、R3は置換又は無置換のア
ルキル基、置換又は無置換のフェニル基、置換又は無置
換のシクロヘキシル基を表す。)
【0013】本発明の前記一般式(I)及び(III)の
1及びR2において、アルキル基としてはメチル基、エ
チル基、ブチル基等を表し、フェニル基の置換基として
は塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子、メチル基、
エチル基、ブチル基、トリフルオロメチル基などのアル
キル基、メトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ基、
メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロピ
ルオキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基などのア
ルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基等が挙げら
れ、その置換基の中で、特にメチル基、フェニル基がバ
インダー樹脂との相溶性が優れている点で好適に使用す
ることができる。
【0014】前記一般式(I)(II)及び(III)のR3
において、アルキル基としてはメチル基、エチル基、ブ
チル基、ヘキシル基、オクチル基等を表し、その置換基
としてはフッ素原子、塩素原子などのハロゲン原子、メ
トキシ基、エトキシ基などのアルコキシ基、シクロヘキ
シル基、4−ブトキシカルボニルシクロヘキシル基など
のシクロアルキル基等を表し、フェニル基の置換基とし
てはメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プ
ロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチ
ル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、トリフルオロ
メチル基などのアルキル基、メトキシカルボニル基、エ
トキシカルボニル基、n−プロピルオキシカルボニル
基、iso−プロピルオキシカルボニル基、n−ブトキ
シカルボニル基、iso−ブトキシカルボニル基、n−
ヘキシルオキシカルボニル基、n−オクチルオキシカル
ボニル基などのアルコキシカルボニル基、2−メトキシ
エチル基、2−エトキシエチル基などのアルコキシアル
キル基、シアノ基、ニトロ基等を表し、シクロヘキシル
基の置換基としてはn−ブトキシカルボニル基、n−ヘ
キシルオキシカルボニル基などが挙げられ、その置換基
の中で、特にヘキシル基、n−ヘキシルフェニル基、ト
リフルオロメチル基、n−ブトキシカルボニル基、2−
メトキシエチル基、2−エトキシエチル基がバインダー
樹脂との相溶性が優れている点で好適に使用することが
できる。
【0015】本発明の一般式(I)及び(III)で表され
るマレイン酸イミド誘導体、一般式(II)で表されるフ
タル酸イミド化合物の具体例を、表−1、表−2、表−
3に示すが、これらに限定されるものではない。
【0016】
【表1−1】
【0017】
【表1−2】
【0018】
【表1−3】
【0019】
【表1−4】
【0020】
【表1−5】
【0021】
【表1−6】
【0022】
【表1−7】
【0023】
【表2−1】
【0024】
【表2−2】
【0025】
【表3−1】
【0026】
【表3−2】
【0027】
【表3−3】
【0028】
【表3−4】
【0029】
【表3−5】
【0030】
【表3−6】
【0031】一般式(I)で表わされたマレイン酸イミ
ド誘導体は、一般式(IV)で表わされたマレイン酸無水
物誘導体と、一般式(V)で表わされたアミン化合物と
を酸性或いは塩基性触媒下で反応することによって得る
ことができる。使用される酸性触媒としては塩酸、硫
酸、パラトルエンスルホン酸等を挙げることができ、塩
基性触媒としてはキノリン、ピリジン等を挙げることが
できる。反応は、通常無溶媒か或いは、ベンゼン、トル
エン、キシレン等の芳香族炭化水素、モノクロロベンゼ
ン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化ベンゼン、エタノ
ール、ブタノール、メトキシエタノール、エトキシエタ
ノール等のアルコール類、テトラヒドロフラン、1,4
−ジオキサン等のエーテル類、N,N−ジメチルホルム
アミド、N−メチルピロリドン等の極性溶媒中で行うこ
とができる。反応温度は50〜250℃、好ましくは1
00〜160℃で行われる。
【0032】
【化4】
【0033】一般式(II)で表されたフタル酸イミド化
合物は、一般式(VI)で表されたニトロフタル酸イミド
化合物を、鉄、亜鉛、錫又はそれらの塩化物と酸(塩
酸、硫酸、パラトルエンスルホン酸など)とで還元する
ことによって得ることが出来る。反応に使用される溶媒
は、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコ
ール等のアルコール類、テトラヒドロフラン、1,4−
ジオキサン等のエーテル類、メチルセロソルブ、エチル
セロソルブ等のセロソルブ類などで行うことが出来る。
反応温度は、室温〜150℃、好ましくは50〜100
℃で行うことが出来る
【化5】
【0034】また、一般式(III)で表わされたマレイ
ン酸イミド誘導体は、以下の反応によって得ることがで
きる。
【化6】
【0035】即ち、マレイン酸無水物誘導体(IV)と、
フタル酸イミド化合物(II)とを酸性或いは塩基性触媒
下で反応することによって一般式(III)で表わされる
マレイン酸イミド誘導体を得ることができる。使用され
る酸性触媒としては、塩酸、硫酸、パラトルエンスルホ
ン酸等を挙げることができ、塩基性触媒としては、キノ
リン、ピリジン等を挙げることができる。反応溶媒は、
通常無溶媒か、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン等
のハロゲン化ベンゼン、エタノール、ブタノール、メト
キシエタノール、エトキシエタノール等のアルコール
類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエー
テル類、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン
等の極性溶媒が用いられ、反応はこれらの中で行うこと
ができる。反応温度は50〜250℃、好ましくは10
0〜160℃で行われる。
【0036】本発明のマレイン酸イミド誘導体及びフタ
ル酸イミド化合物は、電子写真感光体として使用できる
ばかりでなく、太陽電池、有機EL素子等の電子デバイ
スとしてエレクトロニクス分野で好適に使用することが
できる。
【0037】
【実施例】次に、本発明を実施例及び応用例により具体
的に説明する。なお、ここでの部は重量基準である。
【0038】実施例1(例示化合物No.I−53の合
成) 3,4−ジフェニルマレイン酸無水物2.50g、p−
n−ヘキシルアニリン1.77gを、トルエン100m
l中で撹拌しながら、ピリジン25ml滴下し、還流
下、水を除きながら30時間反応を行った。反応後、ト
ルエンを留去し、残渣に対し、トルエンを展開溶媒に用
いてカラムクロマトグラフィー処理を行い、得られた粗
製の目的物をエタノールから再結晶して純粋な目的物
3.18g(収率77.6%)を得た。 融点:122.0〜122.6℃ また、この化合物の赤外線吸収スペクトルを図1に示
す。
【0039】実施例2〜5 実施例1と同様にして表1に示す一般式(I)で表され
るマレイン酸イミド誘導体の幾つかを得た。これらの融
点及び元素分析結果をまとめて表4に示す。
【0040】実施例6(例示化合物No.II−15の合
成) N−ヘキシル−4−ニトロフタルイミド27.63g、
濃塩酸100mlを、1,4−ジオキサン250ml中
で撹拌しながら、塩化スズ(II)二水和物75gをエタ
ノール100mlに溶解したものを80分を要して滴下
した。室温下で4時間反応させた後、反応混合物を氷上
に注ぎ、炭酸水素ナトリウムによって中和し、クロロホ
ルムで抽出し、1回水洗した。クロロホルム溶液を無水
硫酸マグネシウムで乾燥した後、クロロホルムを留去
し、残渣に対し、1,2−ジクロロエタンを展開溶媒に
用いてカラムクロマトグラフィー処理を行い、得られた
粗製の目的物をジイソプロピルエーテルから再結晶して
純粋な目的物12.78g(収率51.9%)を得た。 融点:70.3〜71.3℃ また、この化合物の赤外線吸収スペクトルを図2に示
す。
【0041】実施例7〜10 実施例6と同様にして一般式(II)で表されるフタル酸
イミド化合物を得た。これらの融点及び元素分析結果を
まとめて表5に示す。また、これらの化合物の赤外線吸
収スペクトルを図6〜9に示す。
【0042】実施例11(例示化合物No.III−34
の合成) 3,4−ジフェニルマレイン酸無水物2.50g、実施
例6において合成したアニリン化合物2.46gを、ト
ルエン100ml中で撹拌しながら、ピリジン25ml
滴下し、還流下、水を除きながら33時間反応を行っ
た。反応後、トルエンを留去し、残渣に対し、1,2−
ジクロロエタンを展開溶媒に用いてカラムクロマトグラ
フィー処理を行い、得られた粗製の目的物をエタノール
から再結晶して純粋な目的物1.58g(収率33.0
%)を得た。 融点:57.1〜80℃ また、この化合物の赤外線吸収スペクトルを図10に示
す。
【0043】実施例12 実施例11と同様にして表3に示す一般式(III)で表
される化合物を得た。これらの融点及び元素分析結果を
まとめて表4に示す。
【0044】
【表4】
【0045】
【表5】
【0046】応用例1 下記化学式(P−1)で表されるビスアゾ色素5部、ブ
チラール樹脂(デンカブチラール樹脂#3000−2:
電気化学工業製)2.5部、及びテトラヒドロフラン9
2.5部をボールミルにて12時間分散させ、次にテト
ラヒドロフランを2重量%の分散液濃度になるように加
え、再分散させて塗布液を調製した。調製した分散液を
アルミニウムを蒸着した約100μm厚のポリエステル
フィルム上にドクターブレードにて流延塗布し、乾燥後
の膜厚が約1.0μmの電荷発生層を形成した。
【0047】
【化7】
【0048】このようにして得られた電荷発生層上に、
例示化合物(化合物No.I−53)6部、ポリカーボ
ネート樹脂(K−1300:帝人化成製)10部、メチ
ルフェニールシリコン(KF50−100cps:信越
化学製)0.002部、及びテトラヒドロフラン94部
からなる処方の塗布液を調製し、ドクターブレードにて
流延塗布し、乾燥後の膜厚が約20.0μmの電荷輸送
層を形成し、アルミニウム電極/電荷発生層/電荷輸送
層で構成される積層型電子写真感光体(感光体No.
1)を作成した。
【0049】応用例2〜6 応用例1の例示化合物(化合物No.I−53)の代わ
りに、表6に示す化合物を用いること以外は応用例1と
同様の方法で感光体No.2〜6を作成した。
【0050】応用例7 化学式(P−1)で表されるビスアゾ色素5部の代わり
に、下記化学式(P−2)で表されるトリスアゾ色素6
部用いること以外は応用例1と同様の方法で電荷発生層
を作成した。
【化8】
【0051】このようにして得られた電荷発生層上に、
例示化合物(化合物No.I−53)6部、ポリカーボ
ネート樹脂(K−1300:帝人化成製)10部、メチ
ルフェニールシリコン(KF50−100cps:信越
化学製)0.002部、及びテトラヒドロフラン94部
からなる塗布液を調製し、応用例1と同様の方法で乾燥
後の膜厚が約20.0μmの電荷輸送層を形成し、アル
ミニウム電極/電荷発生層/電荷輸送層で構成される積
層型電子写真感光体(感光体No.7)を作成した。
【0052】応用例8〜12 応用例7の例示化合物(化合物No.I−53)の代わ
りに、表6に示す化合物を用いること以外は応用例7と
同様の方法で感光体No.8〜12を作成した。
【0053】応用例13 X型無金属フタロシアニン(P−3)5部、ポリビニル
ブチラール樹脂(エスレックスBLS:積水化学製)5
部、及びテトラヒドロフラン90部をボールミルにて1
2時間分散させ、次にテトラヒドロフランを2重量%の
分散液濃度になるように加え、再分散させて塗布液を調
整した。このように調整した分散液をアルミニウムを蒸
着した約100μm厚のポリエステルフィルム上にドク
ターブレードにて流延塗布し、乾燥後の膜厚が約0.5
μmの電荷発生層を形成した。このようにして得られた
電荷発生層上に、例示化合物(化合物No.I−53)
6部、ポリカーボネート樹脂(K−1300:帝人化成
製)10部、及びテトラヒドロフラン94部からなる処
方の塗布液を調製し、ドクターブレードにて流延塗布
し、乾燥後の膜厚が約20.0μmの電荷輸送層を形成
し、アルミニウム電極/電荷発生層/電荷輸送層で形成
される積層型電子写真感光体(感光体No.13)を作
成した。
【0054】応用例14〜18 応用例13(例示化合物No.I−53)の代わりに、
表6に示す化合物を用いること以外は応用例13と同様
の方法で感光体No.14〜18を作成した。
【0055】以上のようにして得られた電子写真感光体
(感光体No.1〜18)について、静電複写紙試験装
置(SP−428:川口電機製作所)を用いて+6KV
のコロナ帯電を施して、正帯電した後、20秒間暗所に
放置し、その時の表面電位Voを測定し、次いでタング
ステンランプを用いて表面の照度が40ルックスになる
ように光照射し、半減露光量E1/2(lux・sec)
を測定した。その結果をまとめて表6に示す。
【0056】
【表6】
【0057】応用例19 前記化合物(P−1)0.08g、ポリカーボネート樹
脂(PC−Z:帝人化成製)の10wt%テトラヒドロ
フラン溶液10g、下記化合物(D−1)0.6g、例
示化合物(化合物No.I−53)0.32g、シリコ
ーンオイル(KF50:信越化学製)の1wt%テトラ
ヒドロフラン溶液0.3gをボールミルポットに計り取
り、24時間ボールミリングし、塗布液を調製した。調
製した塗布液を、アルミニウムを蒸着した約100μm
厚のポリエステルフィルム上にドクターブレードにて流
延塗布し、乾燥後の膜厚が約15μmの単層型電子写真
感光体(感光体No.19)を作成した。
【化9】
【0058】応用例20〜25 応用例19(例示化合物No.I−53)の代わりに、
表7に示す化合物を用いること以外は応用例22と同様
の方法で感光体No.20〜25を作成した。
【0059】以上のようにして得られた電子写真感光体
(感光体No.19〜25)について、静電複写紙試験
装置(SP−428:川口電機製作所)を用いて、+6
KVのコロナ帯電を施して、正帯電した後、20秒間暗
所に放置し、その時の表面電位V0を測定し、ついでタ
ングステンランプを用いて表面の照度が40luxにな
るように光照射し、半減露光量E1/2(lux・se
c)、及び光照射30秒後の表面電位Vrを測定した。
次に5000回上記の操作を繰り返した後のV0、E1/
2、Vrを測定した。その結果をまとめて表7に示す。
【0060】
【表7】
【0061】
【発明の効果】本発明のマレイン酸イミド誘導体(フタ
ル酸イミド化合物を含む、以下同じ)は、高収率で簡単
な方法で製造することができ、且つバインダー樹脂中で
優れた溶解性、相溶性を有するものである。また、本発
明のマレイン酸イミド誘導体は、電荷発生物質より発生
された電荷を受入れ、そして輸送する電荷輸送物質とし
てこのマレイン酸イミド誘導体を含有する積層型感光体
を作成した場合、高い電荷保持能、高感度を有し、また
単層型感光体を作成した場合、高感度、高耐久性を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた化合物の赤外線吸収スペク
トル図である。
【図2】実施例6で得られた化合物の赤外線吸収スペク
トル図である。
【図3】実施例7得られた化合物の赤外線吸収スペクト
ル図である。
【図4】実施例8で得られた化合物の赤外線吸収スペク
トル図である。
【図5】実施例9で得られた化合物の赤外線吸収スペク
トル図である。
【図6】実施例10で得られた化合物の赤外線吸収スペ
クトル図である。
【図7】実施例11で得られた化合物の赤外線吸収スペ
クトル図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 5/06 316 G03G 5/06 318Z 318 C07D 209/48 Z //(C07D 403/04 207:448)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)(化1)で表されるマ
    レイン酸イミド誘導体。 【化1】 (式中、R1及びR2は水素原子、アルキル基、置換又は
    無置換のフェニル基を表し、R3は置換又は無置換のア
    ルキル基、置換又は無置換のフェニル基、置換又は無置
    換のシクロヘキシル基を表す。)
  2. 【請求項2】 下記一般式(II)(化2)で表されるフ
    タル酸イミド化合物。 【化2】 (式中、R3は置換又は無置換のアルキル基、置換又は
    無置換のフェニル基、置換又は無置換のシクロヘキシル
    基を表す。)
  3. 【請求項3】 下記一般式(III)(化3)で表される
    マレイン酸イミド誘導体。 【化3】 (式中、R1及びR2は水素原子、アルキル基、置換又は
    無置換のフェニル基を表し、R3は置換又は無置換のア
    ルキル基、置換又は無置換のフェニル基、置換又は無置
    換のシクロヘキシル基を表す。)
  4. 【請求項4】 下記の一般式(IV)で表わされるマレイ
    ン酸無水物誘導体と、一般式(V)で表わされるアミン
    化合物とを、酸性又は塩基性触媒下で反応させることを
    特徴とする一般式(I)で表されるマレイン酸イミド誘
    導体の製造方法。 【化4】 (式中、R1及びR2は水素原子、アルキル基、置換又は
    無置換のフェニル基を表し、R3は置換又は無置換のア
    ルキル基、置換又は無置換のフェニル基、置換又は無置
    換のシクロヘキシル基を表す。)
  5. 【請求項5】 下記の一般式(VI)で表わされるニトロ
    フタル酸イミド化合物を鉄、亜鉛、錫又はそれらの塩化
    物と酸とで還元することを特徴とする一般式(II)で表
    わされるフタル酸イミド化合物の製造方法。 【化5】 (式中、R3は置換又は無置換のアルキル基、置換又は
    無置換のフェニル基、置換又は無置換のシクロヘキシル
    基を表す。)
  6. 【請求項6】 下記の一般式(IV)で表わされるマレイ
    ン酸無水物誘導体と、一般式(II)で表わされるマレイ
    ン酸イミド誘導体とを酸性又は塩基触媒下で反応させる
    ことを特徴とする一般式(III)で表わされるマレイン
    酸アミド誘導体の製造方法。 【化6】 (式中、R1及びR2は水素原子、アルキル基、置換又は
    無置換のフェニル基を表し、R3は置換又は無置換のア
    ルキル基、置換又は無置換のフェニル基、置換又は無置
    換のシクロヘキシル基を表す。)
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001019939A1 (en) * 1999-09-16 2001-03-22 Ciba Specialty Chemicals Holding Inc. Fluorescent maleimides and uses thereof
JP2013163767A (ja) * 2012-02-10 2013-08-22 Kyoto Institute Of Technology 蛍光体およびその利用

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