JP3761469B2 - 積層材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車の内装材として使用される積層材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の積層材(1P)としては、図14に示すように半硬質ポリウレタン芯材(2P)の両面に、液状接着剤(3P)として例えば4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナートのような多価イソシアナートによってガラス繊維シート(4P)を接着し、更に表面側にあってはポリエチレンシートやポリアミドシート等の熱融着シート(9P)を介して表皮材(7P)を貼着し、裏面側にあっては熱融着シート(9P)を介して不織布である裏面材(8P)を貼着した構成が提供されていた。
上記構成の積層材(1P)では多孔質体からなる芯材(2P)と、補強繊維等の他の部材との接着させるために、接着性の良好な多価イソシアナート等の液状接着剤(3P)が通常使用されている。また該積層材(1P)には液状接着剤(3P)が表皮材(7P)表面に滲出しないように熱融着シート(9P)を介在させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし熱融着シート(9P)等を介在させた積層材(1P)は通気性がなくなり、吸音性が劣化するという問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明は上記課題を解決するために、片面または両面に液状接着剤(3) が塗布された多孔質体からなる芯材(2) と、表皮材(7) との間に熱可塑性樹脂繊維からなるシート(5) が介されており、上記シート (5) はホットメルト接着剤 (6) によって上記表皮材 (7) に貼着され、上記液状接着剤 (3) をはじいて上記液状接着剤 (3) の上記表皮材 (7) 表面への滲出を防止する積層材(1) を提供するものである。
また本発明は、上記多孔質体からなる芯材(2) の片面または両面に液状接着剤(3) によって全面的または部分的に補強繊維(4) を接着し、更に上記補強繊維(4) の上側に上記熱可塑性樹脂繊維からなるシート(5) を介して表皮材(7) を貼着した積層材(1) を提供するものである。
上記液状接着剤(3) としては多価イソシアナートが望ましい。
上記熱可塑性樹脂繊維からなるシート(5) と該表皮材(7) とはホットメルト接着剤(6) によって接着されていることが望ましく、また上記シート(5) の熱可塑性樹脂繊維はポリプロピレン繊維であることが望ましい。
【0005】
【作用】
熱可塑性樹脂繊維からなるシート(5) は、通気性を有しつつ液状接着剤(3) の滲出を阻止する。特に熱可塑性樹脂繊維として疎水性の高いポリプロピレン繊維を使用したシート(5) は、多価イソシアナート等の液状接着剤(3) をはじく効果が大きく、液状接着剤(3) の滲出を確実に阻止する。したがって積層材(1) の吸音性は劣化せず、かつ表皮材(7) の表面に液状接着剤(3) が滲出して外観を劣化させることがない。
以下、本発明を詳細に説明する。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1に示されるように、本発明の積層材(1) は、液状接着剤(3) が両面に塗布された多孔質体からなる芯材(2) と、該芯材(2) 上に接着される熱可塑性樹脂繊維からなるシート(5,5) と、該シート(5,5) の表面に塗布されているホットメルト接着剤(6) によって貼着される表皮材(7) または裏面材(8) からなる。
【0007】
また他の本発明の積層材は、図2に示されるように、多孔質体からなる芯材(2) と、該芯材(2) の片面または両面に液状接着剤(3) によって全面的または部分的に接着される補強繊維(4,4) と、該補強繊維(4,4) の上側に熱可塑性樹脂繊維からなるシート(5,5) を介し、該シート(5,5) の表面に塗布されているホットメルト接着剤(6) によって貼着される表皮材(7) または裏面材(8) からなる。
【0008】
〔芯材〕
上記芯材(2) に使用される多孔質体としては、例えば、不織布、フェルト、編織物、それらの積層物等の繊維集合体、連続起泡を有するポリウレタン発泡体(軟質ポリウレタン発泡体、硬質ポリウレタン発泡体を含む)、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン発泡体、ポリ塩化ビニル発泡体、ポリスチレン発泡体、メラミン樹脂、尿素樹脂等のアミノ系樹脂発泡体、エポキシ樹脂発泡体、1価フェノール、多価フェノール等のフェノール系化合物からなるフェノール系樹脂発泡体等の連続起泡構造プラスチック発泡体、プラスチックビーズの焼結体等の公知の発泡体が使用される。
【0009】
〔液状接着剤〕
液状接着剤(3) としては、例えば、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂の初期縮合物、あるいはトリレンジイソシアナート、パラフェニレンジイソシアナート、2,4−トルエンジイソシアナート、2,6−トルエンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、1,4−ナフタレンジイソシアナート、4,4’−ジフェニルジイソシアナート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルジイソシアナート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジフェニルジイソシナート、2−クロロ−1,4−フェニルジイソシアナート、1−クロロ−2,4−フェニレンジイソシナート、m−フェニレンジイソシアナート、p−フェニレンジイソシアナート、2,2’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアナート、m−キシリレンジイソシアナート、ω−キシリレンジイソシアナート、ω’−キシリレンジイソシアナート等の多価イソシアナート、およびこれらの化合物とポリエチレンアジペート、ポリテトラヒドロフラン、1,4−ブタンジオール、1,4−シスブテンジオール、1,5−ジヒドロキシエトキシナフタリン、1,4−ブチンジオール、ポリエステル、ポリ(オキシプロピレン)ポリオール、ポリ(オキシエチレン−プロピレン)ポリオール、アクリルポリオール、ヒマシ油ダイマー、トール油ダイマー等の多価アルコールのアダクト等の多価イソシアナート、ウレタンプレポリマー等の合成樹脂液が使用される。
なお本発明の液状接着剤(3) としては、上記多価イソシアナートからなる合成樹脂液が最も望ましい。
なお上記多価イソシアナートは、それぞれ単独でまたは2種以上組み合わせて使用されてもよい。
【0010】
なお上記液状接着剤(3) は単独で使用されてもよいが、必要に応じて、例えば、水や、塩酸、硼酸、蓚酸、蟻酸、酢酸、乳酸等の無機または有機酸、あるいは蓚酸ジメチルエステル等の有機酸のエステル類、マレイン酸無水物、フタル酸無水物等の酸無水物、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、チオシアン酸アンモニウム、イミドスルホン酸アンモニウム等のアンモニウム塩類、モノクロル酢酸およびそのナトリウム塩、α,α’ジクロロヒドリン等の有機ハロゲン化物、トリエタノールアミン塩酸塩、塩酸アニリン等のアミン類の塩酸塩、サリチル酸尿素アダクト、ステアリン酸尿素アダクト、ヘプタン酸尿素アダクト等の尿素アダクト、N−メチルタウリン等の酸性硬化剤、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物、石灰等のアルカリ土類金属の酸化物、炭酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム等のアルカリ金属の弱酸塩類、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ヘキサメチレンテトラミン、ピリジン等のアミン類等のアルカリ性硬化剤等の硬化剤等が併用される。
【0011】
上記液状接着剤(3) は、通常、上記芯材(2) に公知の塗布方法によって塗布される。例えば、スプレーガン、ロールコーター、カーテンフローコーター等の塗工機によって塗布される。また場合によっては、補強繊維(4) に該液状接着剤(3) を上記のスプレーガン、ロールコーター、カーテンフローコーター等の塗工機によって塗布してもよい。
【0012】
〔補強繊維〕
上記芯材(2) の片面または両面には、補強繊維(4) が全面的または部分的に上記液状接着剤(3) によって接着されてもよい。
該補強繊維(4) は、積層材(1) に求められる強度に応じて適宜、芯材(2) の片面または両面において全面的または部分的に接着される。
該補強繊維(4) としては、例えば、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、ウレタン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化ビニリデン繊維、アセテート繊維等の合成繊維、パルプ、木綿、ヤシ繊維、麻繊維、竹繊維、ケナフ繊維等の天然繊維、ガラス繊維、炭素繊維、セラミック繊維、石綿繊維等の無機繊維、あるいはこれらの繊維を使用した繊維製品のスクラップを解繊して得られた再生繊維の1種または2種以上の繊維からなる編織物または不織布等が使用される。
また更に上記繊維からなる編織物または不織布等に、補強性を向上させる目的で、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、フッ素樹脂、熱可塑性アクリル樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、熱可塑性ポリアミド樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエン共重合体等の熱可塑性樹脂やウレタン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、熱硬化型アクリル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化型ポリエステル等の熱硬化性合成樹脂等の1種または2種以上の混合物を含浸あるいは片面または両面に塗布したもの、あるいはフェノール樹脂、レゾルシン樹脂、アルキルレゾルシン樹脂、エポキシ樹脂等を含浸または片面または両面に塗布し乾燥させBステージにプレキュアーさせたものを補強繊維(4) として使用してもよい。
【0013】
〔シート〕
本発明で使用されるシート(5) は、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド繊維等の熱可塑性樹脂繊維からなるシート(5) である。
本発明のシート(5) は、通気性を有しつつ、液状接着剤(3) の滲出を防止するものである。
本発明の積層材(1) における該シート(5) は、補強繊維(4) と表皮材(7) との間に介在されており、芯材(2) に塗布される液状接着剤(3) の表皮材(7) 表面への滲出を防止している。
【0014】
上記シート(5) を構成する繊維の繊度が0.05〜2.8dtexの範囲であると、通気性を有しつつ液状接着剤(3) の滲出が防止されるシート(5) となる。
該シート(5) を製造する方法としては、上記範囲の繊度の熱可塑性樹脂繊維を製造出来る方法であればよく、例えばスパンボンド法、メルトブロー法等の方法によって製造される。
【0015】
本発明において該シート(5) は、通気性を有しつつ液状接着剤(3) の滲出を防止するものである限り、単一の繊度からなる熱可塑性樹脂繊維、繊度の異なる熱可塑性樹脂繊維からなるシート(5) 、異なる熱可塑性樹脂を材料として製造されるシート(5) 、複数の熱可塑性樹脂繊維を融着したシート(5) 等、種々の態様のシート(5) であってもよい。
本発明で使用されるシート(5) の一態様として、例えば、図3に示すように、繊度の異なる熱可塑性樹脂繊維を積層し融着させて得られる積層シート(5) がある。該積層シート(5) は、熱可塑性樹脂繊維A、BおよびCの3層からなり、熱可塑性樹脂繊維AおよびCの繊度を1.6 〜2.8 dtexの範囲とし、熱可塑性樹脂繊維Bの繊度を0.05〜1.1dtex、望ましくは0.07〜0.90dtexの範囲とすると、通気性を有しつつ、液状接着剤(3) の滲出を確実に阻止することが出来るシート(5) を製造することが出来る。
なお本発明のシート(5) は、3層からなる積層シート(5) のみに限られず、2層あるいは4層以上からなる積層シート(5) であってもよい。
【0016】
また他のシート(5) の態様としては、種々の繊度の熱可塑性樹脂繊維からなるシート(5) がある。該シート(5) を構成する繊維の繊度が、0.65dtex以上の繊維が2〜98重量%、0.65dtex以下(但し、0.6dtexを除く)の繊維が98〜2重量%であると、該シート(5) は、通気性を有し、液状接着剤(3) の滲出を防止することが出来る。
【0017】
なお本発明のシート(5) の厚さは、通常、0.05〜5mm、望ましくは0.08〜3mmであり、またシート(5) の目付は、通常5〜150g/m2 である。
【0018】
なお本発明の積層材(1) に使用される上記シート(5) の熱可塑性樹脂繊維としては、ポリプロピレン繊維が特に望ましい。
【0019】
〔ホットメルト接着剤〕
上記補強繊維(4) と表皮材(7) あるいは裏面材(8) とはホットメルト接着剤(6) によって上記シート(5) に接着される。
該ホットメルト接着剤(6) としは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体等のポリオレフィン系樹脂、または該ポリオレフィン系樹脂の変性物、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエステル重合体、ポリアミド、ポリアミド共重合体、セルロース誘導体、ポリビニルエーテル、ポリウレタン、ビニルブロック共重合体、ブチラール等の単独又は二種以上の混合物が使用される。
【0020】
該ホットメルト接着剤(6) は、シート(5) の片面、即ち表皮材(7) あるいは裏面材(8) が貼着される面に塗布され、該シート(5) と表皮材(7) あるいは裏面材(8) とを接着する。
該ホットメルト接着剤(6) を塗布する方法としては、公知の塗布方法が用いられる。例えば、粉末状(50〜300メッシュ程度)の該ホットメルト接着剤(6) をスキャタリング法、パウダードット法、ペーストドット法等により散粉させる方法、該粉末状のホットメルト接着剤(6) を適当な増粘剤とともに水に分散せしめたホットメルト接着剤分散液をスプレー塗布する方法、あるいは溶融させた該ホットメルト接着剤(6) をスプレーして吹付塗布する方法等がある。
なおシート(5) 上に塗布されたホットメルト接着剤(6) は、加熱してシート(5) 上に融着固定されてもよい。例えば溶融させたホットメルト接着剤(6) をスプレーしてシート(5) 上に吹付塗布されたホットメルト接着剤(6) は、ホットメルト接着剤(6) の融点以上に加熱してシート(5) 上に融着固定させてもよい。
ホットメルト接着剤(6) の塗布量が、固形分として1〜100g/m2 であると、シート(5) と表皮材(7) とを接着しつつ、積層材(1) の通気性を維持することが出来る。
【0021】
また予め離型紙等の上に溶融させたホットメルト接着剤(6) をクモの巣状にスプレー塗布し、該クモの巣状のホットメルト接着剤(6) をシート(5) と表皮材(7) あるいは裏面材(8) の間に介在させて、該シート(5) と表皮材(7) あるいは裏面材(8) との接着を行っても良い。
【0022】
〔表皮材〕
表皮材(7) としては、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド、アクリル、ビスコースレーヨン、アセテート、トリアセテート等のセルロースエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、サラン等のビニル誘導体、綿、羊毛、ジュート等の天然繊維や合成繊維等からなる編織物や不織布、ポリ塩化ビニル合成皮革、ポリウレタン合成皮革、ポリアミド合成皮革等の合成皮革、あるいは上記編織物、不織布や合成皮革にポリウレタン発泡体シート、ポリエチレン発泡体シート、ポリプロピレン発泡体シート等を裏打ちした積層シート等が使用され、裏面材(8) としては上記表皮材(7) と同様な物が使用される。
【0023】
なお本発明の積層材(1) には、該積層材(1) の吸音性および積層材(1) の意匠性を損なわない程度に、ポリエチレンフィルム、低融点ポリアミドフィルム、低融点ポリエステルフィルム等のホットメルトフィルム(9) を使用してもよい。該ホットメルトフィルム(9) は、例えば、裏面材(8) と補強繊維(4) との接着に使用されてもよい。
【0024】
〔積層材の製造方法〕
本発明の積層材(1) は、液状接着剤(3) が塗布された芯材(2) に補強繊維(4) を重ね、該補強繊維(4) の上にホットメルト接着剤(6) が塗布あるいは融着固定されたシート(5) を重ね、更に該シート(5) に表皮材(7) あるいは裏面材(8) を重ねてホットプレスし、所定形状に成形される。
【0025】
上記ホットプレスの際、液状接着剤(3) は硬化して多孔質体からなる芯材(2) と補強繊維(4) とを接着し、更に該液状接着剤(3) は該補強繊維(4) 内に拡散して表面に滲出し、硬化してシート(5) と該補強繊維(4) とを接着する。
また該シート(5) 上のホットメルト接着剤(6) は溶融して該シート(5) と表皮材(7) あるいは裏面材(8) とを接着する。該液状接着剤(3) は上記したように補強繊維(4) 内に拡散してその表面には滲出するけれども、シート(5) によって更に表皮材(7) の表面あるいは裏面材(8) の表面へ滲出することを阻止される。
【0026】
なお該ホットメルト接着剤(6) は、予めシート(5) に融着固定しておいてもよいが、芯材(2) 上に重ねられたシート(5) 上にホットメルト接着剤(6) を上記塗布方法によって塗布してもよく、あるいは表皮材(7) あるいは裏面材(8) 側に散布固定(融着固定を含む)されてもよいし、またシート(5) と表皮材(7) あるいは裏面材(8) の両方に散布固定(融着固定を含む)されてもよい。
【0027】
また液状接着剤(3) と併用される上記硬化剤等は、例えば、直接該液状接着剤(3) に硬化剤等を添加混合してもよく、また芯材(2) あるいは補強繊維(4) に塗布した該液状接着剤(3) の上からスプレー等により硬化剤等を塗布してもよく、また更に液状接着剤(3) が塗布された芯材(2) 上に重ねられた補強繊維(4) 上にスプレー等により硬化剤等を塗布してもよい。
【0028】
以下、本発明を実施例によって説明する。なお本発明は以下に示す実施例のみに限定されるものではない。
〔実施例1〕
図4および図5に示されるのは、ジメチルエタノールアミンが添加混合された4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナートからなる液状接着剤(3) をロールコーターによって両面に塗布された軟質ウレタンホームの芯材(2) に、ホットメルト接着剤(6) を融着固定したポリプロピレン繊維からなるシート(5,5) が重ねられ、更に該シート(5,5) 上に表皮材(7) および裏面材(8) が重ねられ、130℃の熱圧プレスにて60秒間熱圧着して所定形状に成形された積層材(1) である。
該不織布の繊維の繊度は、0.65dtex以上の繊維が90重量%、0.65dtex以下(但し、0.65dtexを除く)の繊維が10重量%であり、また該シート(5) の厚さは0.2mmであった。
本実施例1の積層材(1) は吸音性に優れ、かつ表皮材(7) 表面に液状接着剤(3) の滲出がなく意匠性に優れるものであった。
【0029】
〔実施例2〕
図6および図7に示されるのは、ジメチルエタノールアミンが添加混合された4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナートからなる液状接着剤(3) をロールコーターによって両面に塗布された軟質ウレタンホームの芯材(2) に、ガラス繊維シート(4,4) が重ねられ、該ガラス繊維シートの上にホットメルト接着剤(6) が融着固定されたポリプロピレン繊維からなるシート(5,5) が重ねられ、更に該シート(5,5) 上に表皮材(7) および裏面材(8) が重ねられ、130℃の熱圧プレスにて60秒間熱圧着して所定形状に成形された積層材(1) である。
該不織布の繊維の繊度は、0.65dtex以上の繊維が90重量%、0.65dtex以下(但し、0.65dtexを除く)の繊維が10重量%であり、また該シート(5) の厚さは0.1mmであった。
本実施例2の積層材(1) は吸音性に優れ、かつ表皮材(7) 表面に液状接着剤(3) の滲出がなく意匠性に優れるものであった。
【0030】
〔実施例3〕
また他の実施例として図8および図9に示されるのは、両面に4,4’−ジフェニルジイソシアナート(3) が塗布された硬質ウレタンフォームの芯材(2) において、一方の面、即ち表皮材(7) 側にガラス繊維シート(4) が重ねられ、該ガラス繊維シート(4) にはトリエチレンジアミン水溶液が塗布された後ポリプロピレンおよびポリアミド繊維からなるシート(5) が重ねられ、該シート(5) にはホットメルト接着剤(6) を塗布された後、更に表皮材(7) が重ねられ、他方の面、即ち裏面材(8) 側にガラス繊維シート(4) が重ねられ、該ガラス繊維シート(4) にはトリエチレンジアミン水溶液が塗布された後ポリエチレンフィルム(9) が重ねられ、更に該ポリエチレンフィルム(9) に裏面材(8) が重ねられて、145℃の熱圧プレスにて70秒間熱圧着して所定形状に成形された積層材(1) である。
本実施例3の積層材(1) には、吸音性を損なわない程度にポリエチレンフィルム(9) が使用されている。
本実施例3の積層材(1) は吸音性に優れ、かつ表皮材(7) 表面に液状接着剤(3) の滲出がなく意匠性に優れるものであった。
【0031】
〔実施例4〕
また更に他の実施例として図10および図11に示されるのは、メラミン発泡体の芯材(2) の一方の面に3,3’−ジメチル4,4’−ジフェニルジイソシアナート(3) が塗布され、その上からトリエチルアミン水溶液をスプレー塗布した後、該3,3’−ジメチル4,4’−ジフェニルジイソシアナート(3) が塗布された面にガラス繊維シート(4) が部分的に重ねられ、該ガラス繊維シート(4) (および芯材(2) )上にホットメルト接着剤(6) が融着固定されているポリプロピレン繊維からなるシート(5) が重ねられ、また該芯材(2) の他方の面にはポリアミドフィルム(9) が重ねられ、更に該ポリアミドフィルム(9) 上に裏面材(8) が重ねられ、140℃の熱圧プレスにて40秒間熱圧着して所定形状に成形された積層材(1) である。
上記シート(5) は、ポリプロピレン繊維A、BおよびCの3層からなり、これらのポリプロピレン繊維を融着させたものである。
該ポリプロピレン繊維AおよびCの繊度は、1. 8〜2.2dtexの範囲にあり、ポリプロピレン繊維Bの繊度は0.33〜0.77dtexの範囲であった。
本実施例4の積層材(1) は吸音性に優れ、かつ表皮材(7) 表面に液状接着剤(3) の滲出がなく意匠性に優れるものであった。
【0032】
〔実施例5〕
図12および図13に示されるのは、軟質ウレタンホームの芯材(2) の一方の面に、ジメチルエタノールアミンが添加混合された4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナートからなる液状接着剤(3) を含浸させたガラス繊維シート(4,4) が部分的に重ねられ、該ガラス繊維シート(4,4) の両面にホットメルト接着剤(6) が融着固定されたポリプロピレン繊維からなるシート(5) が重ねられ、更に該シート(5) 上に表皮材(7) が重ねられ、また該芯材(2) の他方の面には上記ガラス繊維シート(4,4) に使用した液状接着剤(3) を含浸させたガラス繊維シート(4) および裏面材(8) が重ねられ、130℃の熱圧プレスにて60秒間熱圧着して所定形状に成形した積層材(1) である。
該不織布の繊維の繊度は、0.65dtex以上の繊維が40重量%、0.65dtex以下(但し、0.65dtexを除く)の繊維が60重量%であり、また該シート(5) の厚さは2mmであった。
本実施例5の積層材(1) は吸音性に優れ、かつ表皮材(7) 表面に液状接着剤(3) の滲出がなく意匠性に優れるものであった。
【0033】
上記した実施例1〜5の積層材(1,1,1,1,1) はいずれも軽量、高剛性であって、特に自動車天井材、ドアトリム、リアパーセル、トランクルーム内張り材等として有用である。
【0034】
【発明の効果】
本発明では自動車内装材等に使用される積層材において、多孔質体からなる芯材と補強繊維等とを接着するために使用される液状接着剤が表皮材表面に滲出することを阻止するために、熱可塑性樹脂繊維を融着した通気性のある不織布を使用するので、積層材は良好な防音性を有するものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】積層材の部分断面図
【図2】他の積層材の部分断面図
【図3】積層不織布の部分断面図
図4および図5は本発明の一実施例を示すものである。
【図4】積層材の製造方法説明図
【図5】図4の積層材の部分断面図
図6および図7は本発明の他の実施例を示すものである。
【図6】積層材の製造方法説明図
【図7】図6の積層材の部分断面図
図8および図9は更に本発明の他の実施例を示すものである。
【図8】積層材の製造方法説明図
【図9】図8の積層材の部分断面図
図10および図11は更に本発明の他の実施例を示すものである。
【図10】積層材の製造方法説明図
【図11】図10の積層材の部分断面図
図12および図13は更に本発明の他の実施例を示すものである。
【図12】積層材の製造方法説明図
【図13】図12の積層材の部分断面図
【図14】従来の積層材部分断面図
【符号の説明】
1 積層材
2 芯材
3 液状接着剤
4 補強繊維
5 シート
6 ホットメルト接着剤
7 表皮材

Claims (5)

  1. 片面または両面に液状接着剤が塗布された多孔質体からなる芯材と、表皮材との間に熱可塑性繊維からなるシートが介されており、上記シートはホットメルト接着剤によって上記表皮材に貼着され、上記液状接着剤をはじいて上記液状接着剤の上記表皮材表面への滲出を防止することを特徴とする積層材
  2. 上記多孔質体からなる芯材の片面または両面に液状接着剤によって全面的または部分的に補強繊維を接着し、更に上記補強繊維の上側に上記熱可塑性繊維からなるシートを介して表皮材を貼着した請求項1に記載の積層材
  3. 上記液状接着剤は多価イソシアナートである請求項1または請求項2に記載の積層材
  4. 上記熱可塑性繊維からなるシートと上記表皮材とはホットメルト接着剤によって接着されている請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の積層材
  5. 上記シート上記熱可塑性繊維はポリプロピレン繊維である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の積層材
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