JP3760635B2 - 液晶表示装置及びそれを用いた電子機器 - Google Patents

液晶表示装置及びそれを用いた電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP3760635B2
JP3760635B2 JP23607298A JP23607298A JP3760635B2 JP 3760635 B2 JP3760635 B2 JP 3760635B2 JP 23607298 A JP23607298 A JP 23607298A JP 23607298 A JP23607298 A JP 23607298A JP 3760635 B2 JP3760635 B2 JP 3760635B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
crystal cell
polarizer
display device
crystal display
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP23607298A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000066189A (ja
Inventor
強 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP23607298A priority Critical patent/JP3760635B2/ja
Publication of JP2000066189A publication Critical patent/JP2000066189A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3760635B2 publication Critical patent/JP3760635B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、明るいモノカラー表示を行うことができる液晶表示装置及びそれを用いた電子機器に関する。
【0002】
【背景技術および発明が解決しようとする課題】
モノカラー表示の液晶表示装置においては、一般的に白またはグレー系色の背景に、黒い文字の表示が行われることが多い。
【0003】
しかし、近年のファッション性重視の傾向から、特に携帯型電子機器などではボディーのカラー化が進んでいる。このカラー化の傾向に合わせて、モノカラーの液晶表示装置においても、背景がカラー化されたものを求める需要がある。液晶表示装置における背景のカラー化は、白地の背景色を持つ液晶表示装置にカラーフィルムを組み込むことによって可能ではある。しかしながら、カラーフィルムの挿入は光の吸収を伴うため、表示が暗くなってしまうという問題がある。
【0004】
また、カラーフィルムは、一般的なフィルム材料と同様に延伸によって形成されるため、屈折率異方性を持っている。そのため、意図しない着色などが発生してしまうことがある。
【0005】
本発明は、上記のような点に鑑みてなされたものであって、その目的は、モノカラーの表示が可能で、意図しない着色等がなく、しかも明るい表示が可能な液晶表示装置およびそれを用いた電子機器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明に係る液晶表示装置は、内面側にそれぞれ透明電極が設けられた一対の基板の間に液晶を封入して形成された液晶セルと、前記液晶セルの第1の面側に配置された偏光子と、前記液晶セルの第2の面側に配置され、反射軸方向の偏光面を有する偏光を反射し、前記反射軸の方向とは異なる方向の透過軸方向の偏光面を有する偏光を透過する反射偏光子と、屈折率異方性による遅相軸を有するカラーフィルムとを具備し、前記カラーフィルムは、前記偏光子と前記液晶セルとの間に、前記遅相軸が前記偏光子の吸収軸または遅相軸と平行な状態で配置されており、前記偏光子を出射した光の偏光状態は、前記液晶セルへ入射するまで維持され、前記液晶セルを出射した光の偏光状態は、前記偏光子へ入射するまで維持されることを特徴とする。
更に
(2)本発明に係る液晶表示装置は、内面側にそれぞれ透明電極が設けられた一対の基板の間に液晶を封入して形成された液晶セルと、前記液晶セルの第1の面側に配置された偏光子と、前記液晶セルの第2の面側に配置され、反射軸方向の偏光面を有する偏光を反射し、前記反射軸の方向とは異なる方向の透過軸方向の偏光面を有する偏光を透過する反射偏光子と、屈折率異方性による遅相軸を有するカラーフィルムとを具備し、前記カラーフィルムは前記液晶セルと前記反射偏光子との間に、前記遅相軸が前記反射偏光子の反射軸または透過軸と平行な状態で配置されており、前記液晶セルを出射した光の偏光状態は、前記反射偏光子へ入射するまで維持され、前記反射偏光子を出射した光の偏光状態は、前記液晶セルへ入射するまで維持されることを特徴とする。
【0007】
本発明の液晶表示装置は、偏光子と液晶セルとの間、または液晶セルと反射偏光子との間にカラーフィルムが配置されているため、モノカラー表示を行うことができる。
【0008】
また、本発明の液晶表示装置は、液晶セルの背面側に用いる偏光子として反射偏光子(国際公開WO95/17692)を用いているため、反射偏光子が所定の方向の偏光面を持つ偏光を殆ど反射することができ、液晶セルの被制御状態によっては液晶セル前面側の偏光子および液晶セルを透過した光を、この反射偏光子によって殆ど反射させることが可能である。したがって、このように反射偏光子を用いた液晶表示装置は、背面側の偏光子として吸収型の偏光子を用い、その背面にアルミニウム蒸着等による反射板を配置して反射型の液晶表示装置を形成した場合に比べて、表示が明るい。これは、アルミニウム蒸着等による反射板の反射率が90%弱にしかならないのに比し、反射偏光子による反射は、入射する偏光の状態によっては殆ど100%反射することができるためである。さらに、通常の吸収型の偏光板は、ヨウ素等のハロゲン物質や染料等の二色性色素を利用しており、その二色比が必ずしも高くないために10%以上の光を無駄にしているが、反射偏光子では光の無駄な吸収は殆ど起きないことにもよっている。
【0009】
また、モノカラー表示を行うために用いられているカラーフィルムは、延伸形成されるため、通常、屈折率異方性を持つ。このカラーフィルムは、偏光子と液晶セルとの間に配置された場合は、遅相軸が偏光子の吸収軸または遅相軸と平行な状態とされており、液晶セルと反射偏光子との間に配置された場合は、遅相軸が反射偏光子の反射軸または透過軸と平行な状態とされているため、カラーフィルムの屈折率異方性によって意図しない着色などが起きない。
【0010】
(3)本発明の液晶表示装置は、内面側にそれぞれ透明電極が設けられた一対の基板の間に液晶を封入して形成された液晶セルと、前記液晶セルの第1の面側に配置された偏光子と、前記液晶セルの第2の面側に配置され、反射軸方向の偏光面を有する偏光を反射し、前記反射軸の方向とは異なる方向の透過軸方向の偏光面を有する偏光を透過する反射偏光子と、 前記偏光子と前記液晶セルとの間に配置された位相差板と、屈折率異方性による遅相軸を有するカラーフィルムとを具備し、前記カラーフィルムの屈折率異方性による着色が発生しないように、前記カラーフィルムが前記偏光子と前記位相差板との間に、前記遅相軸が前記偏光子の吸収軸、透過軸、前記位相差板の遅相軸、進相軸の少なくともいずれかと平行な状態で配置されていることを特徴とする。
更に
(4)本発明の液晶表示装置は、内面側にそれぞれ透明電極が設けられた一対の基板の間に液晶を封入して形成された液晶セルと、前記液晶セルの第1の面側に配置された偏光子と、前記液晶セルの第2の面側に配置され、反射軸方向の偏光面を有する偏光を反射し、前記反射軸の方向とは異なる方向の透過軸方向の偏光面を有する偏光を透過する反射偏光子と、前記偏光子と前記液晶セルとの間に配置された位相差板と、屈折率異方性による遅相軸を有するカラーフィルムとを具備し、前記カラーフィルムの屈折率異方性による着色が発生しないように、前記カラーフィルムが前記液晶セルと前記反射偏光子との間に、前記遅相軸が前記反射偏光子の反射軸または透過軸と平行な状態で配置されていることを特徴とする。
【0011】
本発明の液晶表示装置は、偏光子と液晶セルとの間、または液晶セルと反射偏光子との間にカラーフィルムが配置されているため、表示がモノカラー化される。
【0012】
また、本発明の液晶表示装置は、前述した発明の場合と同様に、液晶セルの背面側に用いる偏光子として反射偏光子を用いているため、反射偏光子が所定の方向の偏光面を持つ偏光を殆ど反射することができる。したがって、背面側の偏光子として吸収型の偏光子を用い、その背面にアルミニウム蒸着等による反射板を配置して反射型の液晶表示装置を形成した場合に比べて、明るい表示を行うことができる。
【0013】
さらに、モノカラー表示を行うために用いられているカラーフィルムは延伸形成されるため、通常、屈折率異方性を持つ。このカラーフィルムは、偏光子と液晶セルとの間に配置された場合は、遅相軸が偏光子の吸収軸、透過軸、位相差板の遅相軸、進相軸の少なくともいずれかと平行な状態とされており、液晶セルと反射偏光子との間にあるときは、遅相軸が反射偏光子の反射軸または透過軸と平行な状態とされているため、カラーフィルムの屈折率異方性によって意図しない着色などが起きない。
【0014】
(5)さらに好ましくは、本発明の液晶表示装置は、前記液晶セルと前記反射偏光子との間に散乱層が配置されていることが好ましい。
【0015】
本発明によれば、反射偏光子によって反射された光が散乱層によって散乱されるため、反射偏光子によって反射された部分に対応する表示が、鏡面状ではなくペーパーホワイト状の見やすい表示となる。
【0020】
(6)さらに好ましくは、本発明に係る液晶表示装置は、前記反射偏光子の背面に配置された偏光子をさらに有することを特徴とする。
【0021】
本発明によれば、反射偏光子の背面に配置された偏光子の透過軸と、反射偏光子の透過軸または反射軸との間の角度を調節することによって、液晶表示装置の暗表示部分の暗さを調節することができる。
【0022】
(7)さらに好ましくは、本発明に係る液晶表示装置は、前記反射偏光子の背面に配置された光半吸収体をさらに有することを特徴とする。
【0023】
本発明によれば、光半吸収体の光吸収量を調節することによって、液晶表示装置の暗表示部分の暗さを調節することができる。
【0027】
(8) さらに好ましくは、本実施形態の液晶表示装置は、
最も背面側に配置されたバックライトをさらに有することを特徴とする。
【0028】
本発明の液晶表示装置によれば、反射軸方向の偏光面を有する偏光を反射し、反射軸の方向とは異なる方向の透過軸方向の偏光面を有する偏光を透過する反射偏光子を用いることによって反射型の表示を行っているため、明るい反射型表示が可能であるにもかかわらず、最も背面にバックライトを配置することによって透過型の表示も行うことができる。
【0029】
しかも、液晶セルの背面側に用いる偏光子として反射偏光子を用いた半透過反射型(反射/透過両用型)の液晶表示装置は、反射型として用いた場合、反射偏光子が所定の方向の偏光面を持つ偏光を殆ど反射するため、液晶セルの被制御状態によっては前面側の偏光子を透過した光を反射偏光子によって殆ど反射させることが可能である。したがって、このように反射偏光子を用いた半透過反射型の液晶表示装置は、反射型として用いた場合、背面側の偏光子として吸収型の偏光子を用い、その背面にハーフミラーを配置して半透過反射型の液晶表示装置を形成した場合に比べて、遙かに明るい表示を行うことができる。
【0030】
(9) さらに好ましくは、本発明に係る液晶表示装置は、(1)乃至(5)のいずれかにおいて、前記液晶セルと前記反射偏光子との間に配置された偏光子と、最も背面側に配置されたバックライトと、をさらに有することを特徴とする。
【0031】
本発明の液晶表示装置によれば、反射軸方向の偏光面を有する偏光を反射し、反射軸の方向とは異なる方向の透過軸方向の偏光面を有する偏光を透過する反射偏光子を用いることによって反射型の表示を行っているため、明るい反射型表示が可能であるにもかかわらず、最も背面にバックライトを配置することによって透過型の表示も行うことができる。
【0032】
また、反射偏光子は、半透過反射板として動作させればよいため、液晶セルの前面側に配置された偏光子の透過軸と、液晶セルの背面側に配置された偏光子の透過軸と、反射偏光子の反射軸または透過軸との間の角度をそれぞれ適切に選べば、明るい光のもとで反射型として用いる場合と、周囲が暗く透過型として用いる場合とで、表示の明暗が反転することがない半透過反射型液晶表示装置を形成することができる。
【0033】
(10) 本発明の電子機器は、前述のいずれかに記載の液晶表示装置を表示手段として有することを特徴とする。 本発明によれば、前記各発明について上述したいずれかの作用効果を持ち、反射型として用いた場合は、明るくて低消費電力の液晶表示装置を有する電子機器が得られる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しながら、さらに具体的に説明する。
【0035】
〔第1実施形態〕
<液晶表示装置の構造>
図1は、本実施形態の液晶表示装置10を示す模式的な断面図である。この図に示すように、液晶表示装置10は、液晶セル18の前面側に吸収型の偏光子14を配置し、液晶セルの背面側には反射偏光子40を配置して形成されている。また、液晶セル18と反射偏光子40との間には、カラーフィルム34および散乱層38が配置されている。そして、反射偏光子40の背面には、バックライト44が配置されている。なお、図1および同様な他の図面においては、液晶表示装置を構成する各要素間に隙間があるように描かれているが、これは図示の便宜上のものであり、実際は各要素が互いにほぼ密着される状態となっている。
【0036】
液晶セル18は、ストライプ状の透明電極22が片面に形成された基板20と、やはりストライプ状の透明電極26が片面に形成された基板28とが、ギャップ材(図示せず)などによって所定間隔離され、対向する基板20,28の透明電極22,26同士が格子状に対向する単純マトリックス型の液晶セル18となっている。これら一対の基板20,28の間にはTN型の液晶24が充填され、それら基板20,28の対向する周縁がシール材30によって封止されている。なお、図1においては、一対の基板の間を広く離して描いてあるが、これは図示を明確化するためであり、実際には一対の基板は数μmないし十数μmの狭いギャップを隔てて対向している。
【0037】
カラーフィルム34は、例えば、ポリビニールアルコール、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、ポリエステル、ポリメチルメタクリレートなどに顔料または染料を混入させた材料を用いて、延伸成形により形成される。液晶表示装置10を反射モードで用いる場合は、光がカラーフィルム34を2度透過することになるため、カラーフィルム34は、光透過率の高いものが好ましく、例えば図2に2種類のカラーフィルム34の白色光に対する透過分光スペクトルを示すように、可視光領域の波長における最低の透過率が少なくとも20%以上であることが好ましい。なお、図1においては、カラーフィルム34が、液晶セル18と散乱層38との間に配置された例を示したが、カラーフィルム34は、散乱層38と反射偏光子40との間に配置されてもよいし、偏光子14と液晶セル18との間に配置されてもよい。
【0038】
また、カラーフィルム34は延伸形成されるため、通常、その延伸方向が遅相軸となる屈折率異方性を持つ。カラーフィルム34は、液晶セル18の背面側に配置される場合には、カラーフィルム34の遅相軸が反射偏光子40の反射軸または透過軸と平行な状態で配置され、液晶セル18の前面側に配置される場合には、カラーフィルム34の遅相軸が偏光子14の吸収軸または透過軸と平行な状態で配置される。
【0039】
散乱層38は、光を散乱させ拡散させる機能を持っている。散乱層38を省略することも可能ではあるが、これがない場合は、反射偏光子40で反射された部分に対応する表示が、鏡面により反射された光との印象を与える表示となってしまう。散乱層38は、このような状態を防止し、反射偏光子40で反射された部分に対応する表示をペーパーホワイトに近い表示とする。散乱層38は、例えば、ビーズを分散させたプラスチックフィルムとして形成されている。また、隣接する層同士、例えばカラーフィルム34と反射偏光子40とを接着する光学接着剤からなる接着層中にビーズを混入させて散乱層38を形成してもよい。なお、散乱層38は、偏光子14と液晶セル18との間に設けてもよいし、偏光子14の前面に設けるようにしてもよい。
【0040】
バックライト44は、図1に示すように光源46と導光板48とを備えている。光源46から出射された光は、導光板48によって、液晶セル18の全画素に光が入射するように導光され、拡散される。導光板48としては、通常、アクリル板が用いられ、アクリル製導光板の上に拡散板や集光プリズムを積層したものを用いてもよい。光源46としては、LED(発光ダイオード)などが用いられる。なお、バックライトとしては、光源46と導光板48との組み合わせの代わりに、面光源であるEL(エレクトロルミネセント)等を用いてもよい。
【0041】
反射偏光子40は、国際公開(WO95/017692)や、特表平9−506985号公報などに開示された偏光分離素子と同様のものであり、厚さと屈折率特性についてそれぞれ所定の関係を満たす一対の層が多重積層された構造となっている。反射偏光子40は、各層が1μmに満たない程度の厚さの多くの層によって形成され、全体としても200μm程度の厚さの薄い板状である。反射偏光子40は、透過軸方向の偏光面を有する偏光を透過し、透過軸とほぼ直交する反射軸方向の偏光面を持つ偏光を反射する性質を持っている。なお、反射偏光子40の透過軸と偏光子14の透過軸とは、ほぼ平行となるように反射偏光子40と偏光子14とが配置されている。
【0042】
また、液晶表示装置10は、図1に図示した構成要素以外にも、液晶24に面して設けられる配向膜、および駆動回路なども備えている。
【0043】
<反射型の液晶表示装置としての動作>
上記のように形成された液晶表示装置10を、明るい光のもとで反射型として用いる場合の動作を図3とともに説明する。なお、この図において、左側半分の図3(A)は通過する光の偏光面を液晶セル18が90°旋光させるスイッチング状態である場合を示し、右側半分の図3(B)は通過する光の偏光面を液晶セル18が旋光させないスイッチング状態である場合を示している。
【0044】
まず、液晶セル18が光を90°旋光させるスイッチング状態の領域に外光が入射した場合、すなわち図3(A)左側に示した場合について説明する。この場合、入射した外光60は、前面側の偏光子14を透過すると、その透過軸14Tの方向の偏光面を持つ直線偏光60aとなり、その直線偏光60aは液晶セル18を通過すると90°旋光された直線偏光60bとなる。その直線偏光60bは、カラーフィルム34で着色され、散乱層38で散乱されるが、偏光方向はそのままの直線偏光60cとして反射偏光子40に入射する。入射した直線偏光60cは、その偏光方向が反射偏光子の反射軸40Rと同方向であるため、反射偏光子40によって反射される。反射されたその直線偏光60dは、反射偏光子40の反射軸40Rの方向の偏光面を持つ直線偏光60dであり、再び、散乱層38で散乱され、カラーフィルム34で着色されるが偏光方向は変わらない直線偏光60eとして液晶セルに入射する。直線偏光60eは液晶セル18で90°旋光されて前面側の偏光子14の透過軸14Tと平行な偏光面を持つ偏光60fとなるため、前面側の偏光子14を透過して表示面に達する。
【0045】
このように、この液晶表示装置10においては、液晶セル18が光を90°旋光させるスイッチング状態の時に液晶セル18に入射した外光はその殆どが反射偏光子40で反射されて入射と逆の経路を辿って出射するため、液晶セル18が光を90°旋光させるスイッチング状態となっている領域は明るい表示となる。
【0046】
次に、液晶セル18が光を旋光させないスイッチング状態の領域に外光65が入射した場合、すなわち図3(B)左側に示した場合について説明する。この場合、入射した外光65は、前面側の偏光子14を透過すると、その透過軸14Tの方向の偏光面を持つ直線偏光65aとなる。その直線偏光65aは、そのままの状態で液晶セル18を通過し、カラーフィルム34および散乱層38を透過して着色され散乱されるが偏光方向は変わらない直線偏光65bとして偏光子14の透過軸14Tと平行な透過軸40Tを持つ反射偏光子40を透過し、バックライトに到達する。バックライトの表面は反射率が小さいため、殆どの光はそこで吸収される。
【0047】
このように、この液晶表示装置10においては、液晶セル18が光を旋光させないスイッチング状態の時に液晶セル18に入射した外光65は、その殆どがバックライトの表面で吸収されて表示面側に戻らないため、液晶セル18が光を旋光させないスイッチング状態となっている領域は暗い表示となる。
【0048】
なお、液晶セル18は、光を90°旋光する状態と、光を旋光しない状態との中間の状態もとることができ、このとき、中間調表示が行われる。
【0049】
<透過型の液晶表示装置としての動作>
次に、液晶表示装置10を、周囲が暗く透過型として用いる場合の動作を図3とともに説明する。
【0050】
まず、液晶セル18が光を90°旋光させるスイッチング状態の領域にバックライト44からの光70が入射した場合、すなわち図3(A)右側に示した場合について説明する。この場合、バックライト44から出射された光70は、反射偏光子40を透過すると、その透過軸40Tの方向の偏光面を持つ直線偏光70aとなる。反射偏光子40を透過した直線偏光70aは、散乱層38およびカラーフィルム34を透過して偏光方向は変わらないが散乱され着色された直線偏光70bとして液晶セル18に入射する。その直線偏光70bは液晶セル18を通過すると90°旋光された直線偏光70cとなる。その直線偏光70cは、反射偏光子40の透過軸40Tと直交する吸収軸14Aを持つ偏光子14によって殆どが吸収される。
【0051】
このように、この液晶表示装置10は、透過型として用いた場合、液晶セルが90°光を旋光させるスイッチング状態の領域にバックライト44から液晶セル18に入射した光は偏光子14によって吸収されるため、暗い表示領域となる。
【0052】
次に、液晶セル18が光を旋光させないスイッチング状態の領域にバックライト44からの光が入射した場合、すなわち図3(B)右側に示した場合について説明する。この場合、バックライト44から出射された光75は、反射偏光子40を透過すると、その透過軸40Tの方向の偏光面を持つ直線偏光75aとなる。その直線偏光75aは、散乱層38およびカラーフィルム34を透過して偏光方向は変わらないが散乱され着色された直線偏光75bとして液晶セル18に入射する。その直線偏光75bは、液晶セルが光を旋光させないスイッチング状態であるため、そのままの直線偏光75bとして液晶セル18を通過し、反射偏光子40の透過軸40Tと平行な透過軸14Tを持つ偏光子14を透過して表示面に達する。
【0053】
このように、この液晶表示装置10は、透過型として用いた場合、液晶セル18が光を旋光させないスイッチング状態の時に液晶セル18に入射したバックライト44からの光は、反射偏光子40を透過した光の殆どが表示面に到達するため、液晶セル18が光を旋光させないスイッチング状態となっている領域は明るい表示領域となる。
【0054】
なお、反射表示モードの場合と同様に、透過表示モードにおいても液晶セル18は光を90°旋光する状態と、光を旋光しない状態との中間の状態をとることができ、このとき中間調表示が行われる。
【0055】
以上説明したように、本実施形態の液晶表示装置10は、液晶セル18が光を90°旋光させる領域は、明るい外光のもとで液晶表示装置10を反射型として使用した場合、明るい表示領域となり、周囲が暗く液晶表示装置10を透過型として使用した場合は、暗い表示領域となる。また、本実施形態の液晶表示装置10は、液晶セル18が光を旋光させない領域は、明るい外光のもとで液晶表示装置10を反射型として使用した場合、暗い表示領域となり、周囲が暗く液晶表示装置10を透過型として使用した場合は明るい表示領域となる。
【0056】
<その他の表示特性>
前述したように、本実施形態の液晶表示装置10は、明るい表示となる領域の光がカラーフィルム34を透過し着色されるため、明るい表示の領域がモノカラー化される。
【0057】
また、カラーフィルム34は、遅相軸34Dが反射偏光子40の反射軸40Rまたは透過軸40Tと平行な状態で、液晶表示装置10に組み込まれている。(図3には遅相軸34Dが反射偏光子40の透過軸40Tと平行となっている例を示した。)したがって、カラーフィルム34の屈折率異方性によって意図しない着色などが起きることがない。
【0058】
さらに、本発明の液晶表示装置10は、液晶セル18の背面側に用いる偏光子として反射偏光子40を用いているため、反射偏光子40が所定の方向の偏光面を持つ偏光を殆ど反射することができ、液晶セル18の被制御状態によっては液晶セル18前面側の偏光子14および液晶セル18を透過した光を、この反射偏光子によって殆ど反射させることが可能である。したがって、このように反射偏光子40を用いた液晶表示装置10は、背面側の偏光子として吸収型の偏光子を用い、その背面にアルミニウム蒸着等による反射板を配置して反射型の液晶表示装置を形成した場合に比べて表示が明るい。これは、アルミニウム蒸着等による反射板の反射率が90%弱にしかならないのに比し、反射偏光子40による反射は、入射する偏光の状態によっては殆ど100%反射することができるためである。さらに、通常の吸収型の偏光板は、ヨウ素等のハロゲン物質や染料等の二色性色素を利用しており、その二色比が必ずしも高くないために10%以上の光を無駄にしているが、反射偏光子40では光の無駄な吸収は殆ど起きないことにもよっている。
【0059】
また、本実施形態の液晶表示装置10は、半透過反射型(反射/透過両用型)として形成した場合でも、反射型モードにおいて、反射偏光子40が所定の方向の偏光面を持つ偏光を殆ど反射するため、液晶セル18のスイッチング状態によっては前面側の偏光子14を透過した光を反射偏光子40によって殆ど反射させることが可能である。したがって、反射偏光子40を用いた半透過反射型の液晶表示装置10は、背面側の偏光子として吸収型の偏光子を用い、その背面にハーフミラーを配置した従来の半透過反射型の液晶表示装置に比べて、反射型モードにおいて遙かに表示が明るい。
【0060】
このように、本実施形態の液晶表示装置10は、反射偏光子40を用いているため、反射型として使用した場合に、明るい表示が可能であり、カラーフィルムによる光の吸収があるにも拘わらず、明るい表示を行うことができる。
【0061】
なお、上記においては、液晶表示装置10を半透過反射型(反射/透過両用型)の液晶表示装置10として形成した例を示したが、本実施形態の液晶表示装置は、バックライトを用いないで反射専用型の液晶表示装置としてもよい。
【0062】
<液晶表示装置を備えた電子機器>
図4(A)、(B)、および(C)は、本実施形態の液晶表示装置10を表示部として用いた電子機器の例を示す外観図である。図4(A)は、携帯電話機88であり、その前面上方に液晶表示装置10を備えている。図4(B)は、腕時計92であり、本体の前面中央に液晶表示装置10を用いた表示部が設けられている。図4(C)は、携帯情報機器96であり、液晶表示装置10からなる表示部と入力部98とを備えている。これらの電子機器は、液晶表示装置10の他に、図示しないが、表示情報出力源、表示情報処理回路、クロック発生回路などの様々な回路や、それらの回路に電力を供給する電源回路などを含んで構成される。
【0063】
なお、本実施形態の液晶表示装置10が組み込まれる電子機器としては、携帯電話機、時計、および携帯情報機器に限らず、ノート型パソコン、電子手帳、ページャ、電卓、POS端末、ICカード、ミニディスクプレーヤなど様々な電子機器が考えられる。
【0064】
これらの情報機器は、屋内屋外を問わずあらゆる環境で使用される。したがって、長時間の電池駆動が可能であることが好ましい。そのため、これらの電子機器の表示部として用いられる液晶表示装置10は消費電力が小さいことが求められる。消費電力の小さい表示装置として外光を利用した反射型液晶表示装置があるが、周囲が暗い場所での使用が殆どできないという問題があった。本実施形態の液晶表示装置は、消費電力の小さい反射型表示を従来の反射型液晶表示装置と遜色ない明るさで行うことができると共に、周囲が暗いところでの使用においては透過型表示を行うことができる。したがって、これらの電子機器の表示部として用いることで、低消費電力で良質の表示を行うことが可能な電子機器を形成することができる。
【0065】
〔第2実施形態〕
第2実施形態は、STN型の液晶セルが用いられている点と、STN型の液晶セルに付随して発生する着色を解消するための位相差板が追加されている点が第1実施形態と異なる。それ以外の点は第1実施形態と同様であるのでその説明を省略する。また、図面において対応する部分には第1実施形態と同一の符号を付す。
【0066】
図5は、本実施形態の液晶表示装置50を示す模式的な断面図である。この図に示すように、液晶表示装置50は、STN型の液晶53を用いた液晶セル52を用い、偏光子14と液晶セル18との間に位相差板54を備えている。この位相差板54によって、STN型の液晶セル52に発生する着色を解消することができる。なお、カラーフィルム34が、偏光子14と液晶セル18との間に配置された場合には、位相差板54は、カラーフィルム34の前面側または背面側のいずれに配置してもよい。
【0067】
また、カラーフィルム34は、偏光子14と液晶セル18との間に配置された場合は、遅相軸34Dが、偏光子14の吸収軸14A、透過軸14T、位相差板54の遅相軸、進相軸の少なくともいずれかと平行な状態とされており、液晶セル18と反射偏光子40との間に配置された場合は、遅相軸34Dが反射偏光子40の反射軸40Rまたは透過軸40Tと平行とされて、液晶表示装置50に組み込まれている。したがって、カラーフィルム34の屈折率異方性によって意図しない着色などが起きることがない。
【0068】
なお、本実施形態の液晶表示装置は、バックライト44を用いないで反射専用型の液晶表示装置として形成することもできる。
【0069】
〔第3実施形態〕
第3実施形態は、散乱層として着色散乱層を用い、カラーフィルムを用いてない点が、第1実施形態と異なる。それ以外の点は第1実施形態と同様であるのでその説明を省略する。また、図面において対応する部分には第1実施形態と同一の符号を付す。
【0070】
図6は、本実施形態の液晶表示装置58を示す模式的な断面図である。この図に示すように、液晶表示装置58は、液晶セル18と反射偏光子40との間に着色散乱層60が設けられ、カラーフィルムは用いられていない。なお、着色散乱層60は、図6に示した位置に限らず、偏光子14と液晶セル18との間に設けてもよいし、偏光子14の前面に設けるようにしてもよい。
【0071】
着色散乱層60は、粘着剤中に粘着剤より屈折率が大きいビーズ(数μm径)を入れ、さらに顔料または染料等を混入させて形成される。また、着色散乱層60は、透明樹脂中に樹脂より屈折率が大きいビーズ(数μm径)、および顔料または染料などを混入させて形成することもできる。
【0072】
液晶表示装置58を反射モードで用いる場合は、光が着色散乱層60を2度透過することになるため、第1実施形態におけるカラーフィルムの場合と同様に、着色散乱層60は、光透過率の高いものが好ましく、例えば可視光領域の波長における最低の透過率が少なくとも20%以上であることが好ましい。
【0073】
着色散乱層60によって、反射偏光子40によって反射された部分に対応する表示が鏡面状の表示になることを防止し、ペーパーホワイトに近い表示とすることができるとともに、明るい表示となる領域の光が着色散乱層60を透過することによって着色されるため、明るい表示の領域がモノカラー化された表示が得られる。
【0074】
そして、本実施形態の液晶表示装置58は、カラーフィルムを用いることなくモノカラー化が行えるため、カラーフィルムを用いる場合に比し、コストおよび組立工数が削減される。
【0075】
なお、本実施形態は、第2実施形態の液晶表示装置に対しても同様に適用することができる。
【0076】
また、本実施形態の液晶表示装置は、バックライトを用いないで反射専用型の液晶表示装置として形成することもできる。
【0077】
〔第4実施形態〕
第4実施形態は、反射偏光子の背面にさらに偏光子または/および光半吸収体を配置した点が第1実施形態とは異なる。それ以外の点は第1実施形態と同様であるのでその説明を省略する。また、図面において対応する部分には第1実施形態と同一の符号を付す。
【0078】
図7は、本実施形態の液晶表示装置64を示す模式的な断面図である。この図に示すように、液晶表示装置64は、反射偏光子の背面にさらに偏光子66が設けられている。液晶表示装置64を反射型として使用する場合には、この偏光子66の吸収軸の方向と反射偏光子40の透過軸の方向とを調節することによって、反射偏光子40を透過した光が再び反射偏光子40に戻る量を調節できるため、暗く表示される表示領域の暗さを調節することができる。また、液晶表示装置64を透過型として使用する場合には、この偏光子66の吸収軸の方向と反射偏光子40の透過軸の方向とを調節することによって、バックライト44からの光が反射偏光子40を透過する量を調節することができるため、明るく表示される表示領域の明るさを調節することができる。
【0079】
なお、偏光子66に代えて、または加えて、光半吸収体を使用し、光半吸収体の光吸収率を選択することによっても、液晶表示装置64を反射型として使用するときの暗く表示される領域の暗さ、および液晶表示装置64を透過型として使用するときの明るく表示される領域の明るさを調節することができる。
【0080】
なお、本実施形態は、第2実施形態または第3実施形態の液晶表示装置に対しても同様に適用することができる。
【0081】
また、本実施形態の液晶表示装置は、バックライトを用いないで反射専用型の液晶表示装置として形成することもできる。
【0082】
〔第5実施形態〕
第5実施形態は、カラー偏光子が液晶セルと反射偏光子との間に配置され、カラーフィルムは用いない点が第1実施形態とは異なる。それ以外の点は第1実施形態と同様であるのでその説明を省略する。また、図面において第1実施形態と対応する部分には同一の符号を付す。
【0083】
図8は、本実施形態の液晶表示装置70を示す模式的な断面図である。この図に示すように、液晶表示装置70は、液晶セル18と反射偏光子40との間にカラー偏光子72を備えて形成されている。また、この図においてはカラー偏光子72と反射偏光子40との間に散乱層38が位置する例を示している。
【0084】
液晶表示装置70は、液晶セル18と反射偏光子40との間に、特定の色に対して偏光性を持たないカラー偏光子72が配置されている。したがって、液晶表示装置70を反射型モードで使用した場合には、その特定の色は液晶セル18の被制御状態の違いに拘わらずカラー偏光子72を透過し、反射偏光子40によって反射されて表示面に戻るため、表示がモノカラー化される。また、反射偏光子40の反射軸の角度を調節することによって、反射偏光子40による反射率を調節することができるため、背景色の明るさ、および背景色の色濃度を調節することができる。
【0085】
また、本実施形態の液晶表示装置は、バックライトを用いないで反射専用型の液晶表示装置として形成することもできる。
【0086】
〔第6実施形態〕
第6実施形態は、液晶セルと反射偏光子との間に、さらに偏光子が配置されている点が点が第1実施形態とは異なる。なお、本実施形態の液晶表示装置は、半透過反射型(反射/透過両用型)の液晶表示装置として用いられ、常にバックライトが最も背面側に配置されて形成される。それらの点および下記以外の点は第1実施形態と同様であるのでその説明を省略する。また、図面において対応する部分には第1実施形態と同一の符号を付す。
【0087】
図9は、本実施形態の液晶表示装置76を示す模式的な断面図である。この図に示すように、液晶表示装置76は、液晶セル18と反射偏光子40との間に、偏光子78が配置されて形成されている。なお、この図においては、カラーフィルム34および散乱層38が偏光子78と反射偏光子40との間に設けられた例を示している。
【0088】
液晶表示装置76は、反射偏光子40を用いることによって反射型の表示を行っているため、明るい反射型表示が可能であるにもかかわらず、最も背面にバックライト44を配置することによって透過型の表示も行うことができる、モノカラーの液晶表示装置76となる。
【0089】
また、反射偏光子40は、半透過反射板として動作させればよいため、液晶セル18の前面側に配置された偏光子14の透過軸と、液晶セルの背面側に配置された偏光子78の透過軸と、反射偏光子40の反射軸または透過軸との間の角度をそれぞれ適切に選べば、明るい光のもとで反射型として用いる場合と、周囲が暗く透過型として用いる場合とで、表示の明暗が反転することがない半透過反射型(反射/透過両用型)液晶表示装置を形成することができる。
【0090】
なお、本実施形態は、第2実施形態および第3実施形態の液晶表示装置に対しても同様に適用することができる。
【0091】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は前述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内または特許請求の範囲の均等範囲内で各種の変形実施が可能である。
【0092】
例えば、上記各実施形態では、単純マトリックス型の液晶表示装置の例を示したが、液晶表示装置は、セグメント表示等を行うスタティック駆動型の液晶表示装置や、またTFTで代表される三端子スイッチング素子あるいはMIMで代表される二端子スイッチング素子を用いたアクティブマトリックス液晶表示装置であってもよい。
【0093】
また、上記各実施形態では、反射偏光子として積層型のもの用いた例を示したが、反射偏光子はこのタイプに限らず、コレステリック液晶層と1/4波長板とを組み合わせるもの(特開平8−271892号公報)、ブリュースターの角度を利用して反射偏光と透過偏光とに分離するもの(SID 92 DIGEST P.427-429)、ホログラムを利用するもの等を用いることもできる。
【0094】
さらに、上記各実施形態では、反射偏光子の透過軸と反射軸とが直交している例を示したが、透過軸と反射軸とが異なる方向であれば必ずしも直交している必要はない。
【0095】
また、上記各実施形態において、液晶セルは明表示に対応するスイッチング状態における旋光性が90°で暗表示に対応するスイッチング状態における旋光性が0°である例を示した。しかし、液晶セルの旋光性は、これに限らず、明表示に対応するスイッチング状態における旋光性と、暗表示に対応するスイッチング状態における旋光性とがほぼ90°異なっていればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る液晶表示パネルの模式的な断面図である。
【図2】2種類のカラーフィルムの透過分光スペクトルを示すグラフである。
【図3】第1実施形態の液晶表示装置の動作を、反射および透過モードとに場合分けして示す説明図であり、(A)は液晶セルが90°光を旋光させる場合を示し、(B)は液晶セルが光を旋光させない場合を示している。
【図4】第1実施形態の液晶表示装置を用いた電子機器を示す外観図であり、(A)は携帯電話機であり、(B)は腕時計であり、(C)は携帯情報機器である。
【図5】第2実施形態に係る液晶表示パネルの模式的な断面図である。
【図6】第3実施形態に係る液晶表示パネルの模式的な断面図である。
【図7】第4実施形態に係る液晶表示パネルの模式的な断面図である。
【図8】第5実施形態に係る液晶表示パネルの模式的な断面図である。
【図9】第6実施形態に係る液晶表示パネルの模式的な断面図である。
【符号の説明】
10,50,58,64,70,76 液晶表示装置
14,66,78 偏光子
18,52 液晶セル
20,28 基板
22,26 透明電極
24 液晶
34 カラーフィルム
38 散乱層
40 反射偏光子
44 バックライト
54 位相差板
68 光半吸収体
72 カラー偏光子
88 携帯電話機(電子機器)
92 腕時計(電子機器)
96 携帯情報機器(電子機器)

Claims (10)

  1. 内面側にそれぞれ透明電極が設けられた一対の基板の間に液晶を封入して形成された液晶セルと、
    前記液晶セルの第1の面側に配置された偏光子と、
    前記液晶セルの第2の面側に配置され、反射軸方向の偏光面を有する偏光を反射し
    、前記反射軸の方向とは異なる方向の透過軸方向の偏光面を有する偏光を透過する反射偏光子と、
    屈折率異方性による遅相軸を有するカラーフィルムと
    を具備し、
    前記カラーフィルムは、前記偏光子と前記液晶セルとの間に、前記遅相軸が前記偏光子の吸収軸または遅相軸と平行な状態で配置されており、
    前記偏光子を出射した光の偏光状態は、前記液晶セルへ入射するまで維持され、前記液晶セルを出射した光の偏光状態は、前記偏光子へ入射するまで維持される
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 内面側にそれぞれ透明電極が設けられた一対の基板の間に液晶を封入して形成された液晶セルと、
    前記液晶セルの第1の面側に配置された偏光子と、
    前記液晶セルの第2の面側に配置され、反射軸方向の偏光面を有する偏光を反射し
    、前記反射軸の方向とは異なる方向の透過軸方向の偏光面を有する偏光を透過する反射偏光子と、
    屈折率異方性による遅相軸を有するカラーフィルムと
    を具備し、
    前記カラーフィルムは前記液晶セルと前記反射偏光子との間に、前記遅相軸が前記反射偏光子の反射軸または透過軸と平行な状態で配置されており、
    前記液晶セルを出射した光の偏光状態は、前記反射偏光子へ入射するまで維持され、前記反射偏光子を出射した光の偏光状態は、前記液晶セルへ入射するまで維持される
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  3. 内面側にそれぞれ透明電極が設けられた一対の基板の間に液晶を封入して形成された液晶セルと、
    前記液晶セルの第1の面側に配置された偏光子と、
    前記液晶セルの第2の面側に配置され、反射軸方向の偏光面を有する偏光を反射し、前記反射軸の方向とは異なる方向の透過軸方向の偏光面を有する偏光を透過する反射偏光子と、 前記偏光子と前記液晶セルとの間に配置された位相差板と、
    屈折率異方性による遅相軸を有するカラーフィルムと
    を具備し、
    前記カラーフィルムの屈折率異方性による着色が発生しないように、前記カラーフィルムが前記偏光子と前記位相差板との間に、前記遅相軸が前記偏光子の吸収軸、透過軸、前記位相差板の遅相軸、進相軸の少なくともいずれかと平行な状態で配置されている
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  4. 内面側にそれぞれ透明電極が設けられた一対の基板の間に液晶を封入して形成された液晶セルと、
    前記液晶セルの第1の面側に配置された偏光子と、
    前記液晶セルの第2の面側に配置され、反射軸方向の偏光面を有する偏光を反射し、前記反射軸の方向とは異なる方向の透過軸方向の偏光面を有する偏光を透過する反射偏光子と、
    前記偏光子と前記液晶セルとの間に配置された位相差板と、
    屈折率異方性による遅相軸を有するカラーフィルムと
    を具備し
    前記カラーフィルムの屈折率異方性による着色が発生しないように、前記カラーフィルムが前記液晶セルと前記反射偏光子との間に、前記遅相軸が前記反射偏光子の反射軸または透過軸と平行な状態で配置されている
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の液晶表示装置において、
    前記液晶セルと前記反射偏光子との間に散乱層が配置されている
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の液晶表示装置において、
    前記反射偏光子の背面に配置された偏光子をさらに有することを特徴とする液晶表示装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の液晶表示装置において、
    前記反射偏光子の背面に配置された光半吸収体をさらに有することを特徴とする液晶表示装置。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の液晶表示装置において、 最も背面側に配置されたバックライトをさらに有することを特徴とする液晶表示装置。
  9. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の液晶表示装置において、
    前記液晶セルと前記反射偏光子との間に配置された偏光子と、
    最も背面側に配置されたバックライトと、
    をさらに有することを特徴とする液晶表示装置。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の液晶表示装置を表示手段として有することを特徴とする電子機器。
JP23607298A 1998-08-21 1998-08-21 液晶表示装置及びそれを用いた電子機器 Expired - Fee Related JP3760635B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23607298A JP3760635B2 (ja) 1998-08-21 1998-08-21 液晶表示装置及びそれを用いた電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23607298A JP3760635B2 (ja) 1998-08-21 1998-08-21 液晶表示装置及びそれを用いた電子機器

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005226410A Division JP4196976B2 (ja) 2005-08-04 2005-08-04 液晶表示装置及びそれを用いた電子機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000066189A JP2000066189A (ja) 2000-03-03
JP3760635B2 true JP3760635B2 (ja) 2006-03-29

Family

ID=16995310

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23607298A Expired - Fee Related JP3760635B2 (ja) 1998-08-21 1998-08-21 液晶表示装置及びそれを用いた電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3760635B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002318311A (ja) * 2001-04-20 2002-10-31 Clariant (Japan) Kk 制御された散乱・透過特性を有する光学フィルム
JP2003279987A (ja) * 2002-03-26 2003-10-02 Seiko Epson Corp 液晶表示装置および電子機器
KR101375400B1 (ko) 2009-06-09 2014-03-17 도꾸리쯔교세이호징 가가꾸 기쥬쯔 신꼬 기꼬 투과형 액정표시장치 및 광확산판

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000066189A (ja) 2000-03-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3858581B2 (ja) 液晶装置及び電子機器
US6972827B2 (en) Transflective film and display
US6317180B1 (en) Liquid crystal device and electronic apparatus using the same having two absorptive polarizers, a reflective polarizer, and a backlight
JP3674510B2 (ja) 表示装置、それを用いた電子機器
JP3405546B2 (ja) 液晶表示装置
JP3337028B2 (ja) 液晶装置及び電子機器
JP2003015133A (ja) 液晶表示装置
JP3345755B2 (ja) 表示装置及びそれを用いた電子機器
JP3687384B2 (ja) 液晶表示装置およびそれを用いた電子機器
US6930738B1 (en) Liquid crystal display with particular reflective switched states
JP3345772B2 (ja) 液晶装置及び電子機器
JP3633215B2 (ja) 半透過反射型液晶装置及び電子機器
JP3419317B2 (ja) 液晶表示装置およびそれを用いた電子機器
JP3760635B2 (ja) 液晶表示装置及びそれを用いた電子機器
JP3777971B2 (ja) 液晶装置および電子機器
JP4196976B2 (ja) 液晶表示装置及びそれを用いた電子機器
JP2003121835A (ja) 液晶表示装置
JP3687377B2 (ja) 液晶表示装置およびそれを用いた電子機器
JP3843580B2 (ja) 液晶装置及び電子機器
JP2002107725A (ja) 液晶表示装置
JP3687376B2 (ja) 液晶表示装置およびそれを用いた電子機器
JP4168616B2 (ja) 液晶装置および電子機器
JP3687378B2 (ja) 液晶表示装置およびそれを用いた電子機器
JP3899711B2 (ja) 液晶装置及び電子機器
JP4358044B2 (ja) 液晶表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050601

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050607

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050804

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051220

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060102

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050804

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100120

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110120

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110120

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120120

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120120

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130120

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130120

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140120

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees