JP3755428B2 - 車両用シートのスライド装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両用シートのスライド装置に関し、特に、跳ね上げ収納式の車両用シートに使用して好適なスライド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ワンボックス車のセカンドシート等として、例えば特開平10−315830号公報に示されているような跳ね上げ収納式の車両用シートが知れらている。このシートは左右一対のスライド装置によりスライド可能に支持されており、一方のスライド装置に対しては分離結合可能で、他方のスライド装置に対しては側方へ回動可能に結合されている。そして、シート不使用時にはシートを所定位置へスライドさせて、一方のスライド装置から分離させた後、他方のスライド装置に対して回動させ車室側壁に沿う位置へ跳ね上げ収納可能となっている。両スライド装置はフロアに固定されたロアレールと、このロアレールにスライド可能に係合しシートに結合されるアッパレールを備えているとともに、アッパレールのスライドを規制するためのスライドロック装置を備えている。またシートに対して分離する側のスライド装置は、シートとアッパレールを分離結合可能とするために、アッパレールに、シートに解除可能に係合するフックと、当該フックを係合姿勢にロックするためのロック片とが設けられている。そして、上記公報においては、フックとロック片にそれぞれストッパ部を突出形成して、フックが係合を解除した状態、すなわちシートが跳ね上げられている状態では、上記ストッパ部がロアレールの通孔に進入してアッパレールのスライドが規制されるようになっており、これによりスライドロック装置が誤って操作されてもアッパレールがスライドすることが防止され、シートとアッパレールの位置関係が維持されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、フックやロック片の一部に形成されたストッパ部でシート跳ね上げ時のアッパレールのスライドを規制する上記従来のスライド装置では、フックやロック片は上記機能を果たすために形状や移動量は制限されるからストッパ部のロアレームに対する係合代を十分確保できず、アッパレールの移動規制の確実性に欠けるという問題がある。
【0004】
そこで本発明はこのような課題を解決するもので、スライドロック装置が誤って操作されるのを防止することができる、またはスライドロック装置が誤って操作されたときのアッパレールのスライドを確実に規制することができる車両用シートのスライド装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本第1発明では、車両のフロア(F)に固定されるロアレール(21)と、シート(11)を移動可能に支持するとともにロアレール(21)にスライド可能に係合するアッパレール(22)と、該アッパレール(22)に設けられアッパレール(22)のスライドを規制および規制解除可能なスライドロック手段(3)と、アッパレール(22)に設けられアッパレール(22)に対するシート(11)の移動を規制および規制解除可能な移動ロック手段(4)とを備える車両用シートのスライド装置において、移動ロック手段(4)が規制解除状態にある時、スライドロック手段(3)の規制解除状態への作動を規制し、移動ロック手段(3)が規制状態にある時、スライドロック手段(4)の規制解除状態への作動を許容するインターロック手段を備え、上記インターロック手段は、上記移動ロック手段(4)が規制解除状態にある時、該移動ロック手段(4)の構成部品(42,46)がスライドロック手段(3)の構成部品(32,33)の移動軌跡上に突出してこれと当接し移動を規制することによりスライドロック手段(3)の規制解除状態への作動を規制するものである。
【0006】
本第1発明においては、移動ロック手段が規制解除状態となってアッパレールに対するシート移動、例えばアッパレールに対するシートの分離が可能になると、スライドロック手段が規制解除状態へ作動することが規制される。したがってスライドロック手段が誤って操作されるのを防止することができる。
【0012】
なお、上記カッコ内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1には本発明のスライド装置を備えた跳ね上げ収納式車両用シートのフレーム構造を示す。図1において、矩形枠状に成形されたシートクッションフレーム11の後端には、公知のリクライニング機構を介して、下方へ略U字形をなすシートバックフレーム12の両端が結合されている。シートクッションフレーム11の車両の内壁W側の側端部にはブラケット131,132が突出させてあり、これらブラケット131,132の先端は、ブラケット14に回動可能に結合されている。車室の内壁Wには図略のブラケットに支持させて、ホイールハウスW1の上方に前端が位置し前後方向へ延びるスライドレール15が設けてあり、スライドレール15はロアレール151とこれにスライド可能に係合したアッパレール152より構成されている。またスライドレール15には、アッパレール152のスライドを規制および規制解除可能なスライドロック手段が設けられている。上記ブラケット14はアッパレール152上に固定されている。シートクッションフレーム11の車両の内壁Wとは反対側の側端部にはシートレッグ16が設けられ、当該シートレッグ16は略U字形をなして下方へ突出し、その両基端は上記フレーム11にヒンジ結合されて、当該フレーム11の下面に沿った位置へ回動収納可能である。シートレッグ16の先端下面には前後位置に、下方へ突出する略U字形のストライカ17,18が設けてある。
【0014】
車両フロアF上には上記スライドレール15と平行に延びるスライドレール2が設けてあり、スライドレール2は車両フロアFに固定されたロアレール21と、ロアレール21にスライド可能に係合するアッパレール22より構成されている。アッパレール22のアッパパネル221には前後端部に略十字形の挿入口222,223が形成されて、これらに上記シートレッグ16の各ストライカ17,18が挿入されると後述の機構によってストライカ17,18がアッパレール22内に係止固定されて、シートレッグ16がアッパレール22上に固定される。これにより、左右のスライドレール15,2に沿って使用状態のシートをスライドさせることができる。シートを跳ね上げ収納する場合には、シートバックフレーム12をシートクッションパネル11と略面一になるまで後倒させた後、アッパパネル22の前端に突設されたU字形のロック解除レバー23を前方へ引くと、ストライカ17,18の係止状態が解消されてシートレッグ16がアッパレール22から分離される。この状態で、シート全体を室壁Wに沿う位置へ回動させて収納する。
【0015】
図2にはスライドレール2におけるアッパレール22設置部の断面図を示す。アッパレール22には中央部にスライドロック手段3が設けられ、スライドロック手段3は、板体よりなるスライドロック部材31とこれを作動させる操作アーム32を備えている。また、アッパレール22の後端部には第1の移動ロック手段4が設けられ、当該第1の移動ロック手段4は、板体よりなる移動ロック部材41、係合部材42、およびリンクアーム43を備えている。アッパレール22の前端部には第2の移動ロック手段5が設けられ、当該第2の移動ロック手段5は、板体よりなる移動ロック部材51、係合部材52、リンクアーム53およびインターロック部材54を備えている。アッパレール22は図3に示すように直立姿勢の二枚のサイドプレート224,225を適宜位置で接合して構成されており、サイドプレート224,225の上端は対称形に水平方向へ屈曲してフランジ部となり、これらフランジ部上にアッパプレート221が接合されている。アッパレール22の両端下半に装着されたローラ24(図2)はそれぞれ、図3に示すように、サイドプレート224,225を貫通して水平に伸びる軸体226の両端にそれぞれ設けられて、上方へ開放する略U字断面のロアレール21の内空間に位置し、これらローラ24がロアレール21の底壁上を転動して、アッパレール22がロアレール21に沿って移動する。
【0016】
図4はスライドロック手段3と第1の移動ロック手段4を設置したアッパレール22部分の水平断面図で、図2のIV−IV線に沿った断面図である。以下、図2と図4に基づいて、スライドロック手段3と第1の移動ロック手段4の構造を説明する。スライドロック手段3を構成するスライドロック部材31は板体で、下端の幅方向両側にはそれぞれ下方へ突出する係止突起311が形成されて(図2)、これら係止突起311は、ロアレール21に設けられた一対の係合穴211のそれぞれに進入してアッパレール22のスライドが規制されている。なお、係合孔211はレール長手方向の適宜個所に、互いに長手方向へ間隔をおいて複数対が並設されている。
【0017】
スライドロック部材31の後側縁は上下方向の中間部がU字状に切り欠かれて、略水平に延びる係合凹所312となっている。スライドロック部材31を設置した部分では、サイドプレート224,225は間隔をおいて互いに略平行に位置しており(図4)、スライドロック部材3はこれらサイドプレート224,225間に位置して上下方向へ案内されている。
【0018】
操作レバー32は図4に示すように左右のサイドパネル224,225間に配置されており、レール長手方向へ延びる操作レバー32の中間部が、サイドパネル224,225を水平に貫通させた軸体226に回動自在に装着されている。操作レバー32の先端はスライドロック部材31に向けて延び、上下の側面を円弧状に膨出させたレバー先端部321(図2)がスライドロック部材31の係合凹所312内に進入して、係合凹所312の板厚方向のほぼ中央(図4)で凹所内周面に当接係合している。
【0019】
操作レバー32の中間部下面には下方へ突出するバネ係止部322(図2)が形成されており、このバネ係止部322は側方へ屈曲して、サイドパネル224の下半に設けられた開口(図示略)を経てロアレール21の内空間へ延びている。バネ係止部322の先端とサイドパネル224との間にはコイルバネが架設されて、そのばね力によって操作レバー32は図2の反時計方向へ回転付勢されており、これによりスライドロック部材31は押し下げられて、アッパレール22のスライドを規制するロック位置に保持されている。なお、操作レバー32の他端は図2の手前側へ屈曲して受け部323となっている。
【0020】
スライドロック状態を解消する場合には、シート側に設けられた図略のスライドロック解除手段の操作によって操作レバー32の受け部323を押し下げる。そうすると、スライドロック部材31が上昇して、その係止突起311が係合穴211から脱出してロアレール21との係合状態を解消するアンロック位置へ至り、アッパレール22のスライドが可能となる。なお、前記スライドロック解除手段は同時にスライドレール15のスライドロック手段のスライドロック状態も解除する。またスライドロック解除手段は、シートレッグ16をアッパレール22から分離すると操作レバー32に対して分離するようになっている。
【0021】
第1の移動ロック手段4を構成する移動ロック部材41は下端部の中央が軸体411(図2)によってアッパレール22のサイドプレート224,225間に(図4)これらサイドプレート224,225に沿って回動可能に結合されている。また、移動ロック部材41の上部には後方へ開放する凹所412が形成されて、ここに、シートレッグ16(図1)下面の後端位置に設けたストライカ18の下端が進入して、シートレッグ16の後端部がアッパレール22上に固定されている。
【0022】
移動ロック部材41には係合凸部413が形成されており、この係合凸部413が、移動ロック部材41に隣接して設けられた後述する係合部材42に係合して、移動ロック部材41のストライカ18に対する係合解除方向への回転が阻止されロックされている。また、移動ロック部材41にはリンクアーム43が結合されている。このリンクアーム43は軸体411よりも前方に位置する軸部材421に基端が回動可能に結合され、先端が移動ロック部材41の下端板面とピン体431によって相対回動可能に結合されており、ストライカ18を挿入口223内に挿入するとストライカ18により下方へ押し下げられて、移動ロック部材41をストライカ18に係合する方向に回動させる。リンクアーム43の先端上面には当接部432が形成されており、当接部432にはストライカ18の下端が当接してこれを押し下げている。なお、リンクアーム43の先端にはコイルバネ44(図4)の一端が係止されてリンクアーム43を上方へ付勢しており、これと移動ロック部材41とでストライカ18の下端を、ガタを生じることなく挟持している。
【0023】
係合部材42は下端部が、サイドプレート224,225間に架設された軸部材421によってサイドプレート224,225間にこれらに沿って回動可能に支持されており、図略のバネ部材によって移動ロック部材41と係合する方向へ回転付勢されている。また、係合部材42の上部には移動ロック部材41の係合凸部413に係合する係合凹所422が形成されている。また、係合部材42の上端部には操作ロッド231の後端が連結されており、操作ロッド231の前端はロック解除レバー23(図1)に連結されている。
【0024】
図5は第2の移動ロック手段5を設置したアッパレール22部分の水平断面図で、図2のV−V線に沿った断面図である。以下、図2と図5に基づいて第2の移動ロック手段5の構造を説明する。第2の移動ロック手段5を構成する移動ロック部材51、係合部材52、リンクアーム53の形状および構造は既に説明した第1の移動ロック手段4のものと同一であり、移動ロック部材51の凹所512(図2)内にはシートレッグ16(図1)下面の前端位置に設けたストライカ17(図1)の下端が進入して、シートレッグ16の前端部がアッパレール22上に固定されている。係合部材52はバネ部材によって移動ロック部材51に係合する方向へ回転付勢されており、係合部材52の上端には、ロック解除レバー23に至る操作ロッド231の後端が連結されている。係合部材52に隣接した前方(図2、図5の左方)位置にはサイドプレート224,225間にインターロック部材54が設けてある。インターロック部材54は板体で、上下方向の中間位置が軸部材541により回動自在に支持されるとともに、偏心位置から上方へ延びる当接部542と下方へ延びる係止部543を有している。当接部542は上端が係合部材52の頂部側面に当接し、一方、係止部543はその下端がアッパレール22の下縁付近に至っている。なお、インターロック部材54は軸部材541の周囲に配設されたコイルバネ544(図5)によって、当接部542上端が係合部材52へ向かう図2の時計方向へ回転付勢されている。
【0025】
シートを跳ね上げ収納する場合にはロック解除レバー23を前方へ引くと、前後の係合部材42,52が前傾方向へ回動させられてその係合凹所422,522と移動ロック部材41,51の係合凸部413,513との係合が外れる。この状態で、シートクッションの内側縁を持ち上げると、ストライカ17,18の上方移動に応じて移動ロック部材41,51が傾倒回動して(図6、図7)、移動ロック部材41,51の凹所412,512からそれぞれストライカ17,18が抜き出され、既述のようにシートを跳ね上げ収納することができる。
【0026】
この時、図6に示すように前傾した係合部材42はその頂部の一部が操作レバー32の他端324下方に位置し、この結果、操作レバー32の受け部323を押し下げても、その途中で操作アーム32の他端324下面が係合部材42の頂部に当接して操作レバー32の時計方向回転が規制される。これにより、スライドロック部材31を上昇させることができず、係止突起311がロアレール21の係合穴211に進入した状態が維持されてアッパレール22のスライドは規制されたままとなる。さらに、図7に示すように、係合部材52が前傾するとこれに当接するインターロック部材54が軸部材541回りに反時計方向へ回動させられて、係止部543の下端が下方に位置するロアレール21の係合穴211内に進入して、これによってもアッパレール22のスライドが規制される。
【0027】
再びシートを使用する場合には、車室側壁に沿って位置させられたシートをブラケット14のヒンジ機構により室内側へ回動させて前後のストライカ17,18をそれぞれ挿入口222,223を経てアッパレール22内に進入させる。ストライカ17,18はリンクアーム43,53の当接部432,532に当接してこれを押し下げ、これに伴って移動ロック部材41,51が起立姿勢に回動させられて(図2)その凹所412,512内にストライカ17,18の下端が進入係合する。この時、移動ロック部材41,51の係合凸部413,513が係合部材42,52の係合凹所422,522に進入して係合状態となる。各係合部材42,52は前傾状態(図6、図7)から起立状態(図2)へ戻るから、操作レバー32の受け部323を押し下げて操作レバー32を図2の時計方向へ大きく回動させて、スライドロック部材31をその係止突起311が係合穴211から脱出するアンロック位置へ上昇させることができる。また、係合部材52の起立回動に伴ってインターロック部材54は時計方向へ戻し回動させられて、その係止部543下端が係合穴211から脱出する(図2)。これにより、アッパレール2のスライドが可能となる。
【0028】
このように、本実施形態においては、シートとアッパレール22とが分離した状態では、アッパレール2を所定位置で位置決めするスライドロック部材31を操作するための操作レバー32のロック解消操作が規制されるようにしたから、シートとアッパレール22とが分離した状態で誤って操作レバー32が操作されるのを防止することができる。そしてこれにより、アッパレール22が単独でスライドし、次にシートとアッパレール22を結合する際に位置合わせをしなければいけないという事態を回避できる。また、シートとアッパレール22とが分離した状態ではインターロック部材54がロアレール21に係合してアッパレール22のススライドを規制するようにしたから、万が一スライドロック部材31のロアレール21との係合が解除されたとしても、アッパレール22のスライドを規制することができる。そしてインターロック部材54は移動ロック部材51や係合部材52とは別体であるので、形状や移動量を比較的自由に設定できるため係合穴211に対する係合代を十分確保することができ、これによりアッパレール2の移動規制の確実性が保証されるとともに、係合穴211とのガタも十分小さくすることができる。なお、第1の移動ロック手段4と第2の移動ロック手段5はいずれか一方のみを設けるようにしても良い。
【0029】
(第2実施形態)
本実施形態では、図8に示すように、第1実施形態で説明した構造において、第1の移動ロック手段4を構成する移動ロック部材41の頂部と係合部材42の頂部との間にバネ体45を設ける。このような構造で、ロック解除レバー23(図1)により操作ロッド231を前方へ引くと、係合部材42が前傾方向へ回動させられてその係合凹所422と移動ロック部材41の係合凸部413の係合が外れる。この時、係合部材41の前傾に伴ってバネ体45が変形し、その原形復帰バネ力によって移動ロック部材41の頂部が係合部材42方向へ引かれる。このため、ストライカ18の上方移動に応じて移動ロック部材41は図9に示すように確実に傾倒回動させられて、移動ロック部材41の凹所412内からストライカ18が抜き出される。本実施形態によれば、移動ロック部材41の凹所412内周面とストライカ18との間に摩擦力があっても、ストライカ18を確実に抜き出すことができる。なお、第2の移動ロック手段5(図7)を構成する移動ロック部材51と係合部材52との間にも本実施形態のバネ体を設けることができる。
【0030】
(第3実施形態)
図10には本発明の第3実施形態を示し、本実施形態では第1の移動ロック手段4の直上に位置するアッパパネル221の挿入口223に案内突起227,228を設けている。他の構造は第1実施形態と同様である。上記案内突起227,228は図11に示すように、垂設された両サイドパネル224,225の上縁にそれぞれ長手方向へ間隔をおいて突出形成されており、上方からアッパパネル221を被せると、図12に示すようにその略十字形の挿入口223内に案内突起227,228が突出する。対向する案内突起227,228は各対向面が上方へ漸次開き傾斜する傾斜面22a(図10)に成形されている。このような案内突起227,228を設けたことにより、図10の鎖線で示すように挿入口223に挿入されるストライカ18の下端の位置がレール長手方向へある程度ずれても、ストライカ18は案内突起227,228の傾斜面22aによって、第1の移動ロック手段4を構成するリンクアーム43の受け部432上へ確実に案内される。なお、このような案内突起を第2の移動ロック手段5が位置する挿入口222(図1)にも設けることができる。
【0031】
(第4実施形態)
図13には、第1の実施形態で説明した第2の移動ロック手段5を構成するインターロック部材の他の例を示す。インターロック部材55は略L字形に成形された板体で、サイドパネル224,225(図3)間に上下方向へ配設されており、その中間部に突設されたピン551が、サイドパネル224,225に斜め上方へ形成された長穴229内に挿入されている。インターロック部材55の上端552は前傾姿勢の係合部材52の前側面に当接しており、一方、下端553はロアレール21の係合穴211内に進入して、これにより、アッパレール22のスライドが規制されている。また、インターロック部材55は図略のバネ部材によって上方へ付勢されている。
【0032】
移動ロック部材51の凹所512内にストライカ17が進入し係合すると移動ロック部材51は起立姿勢に回動し、これに伴って係合部材52は図13の鎖線で示すように起立姿勢へ回動する。これにより、インターロック部材55はそのピン551が長穴229に沿って上方へ移動して全体が上昇し、図の鎖線で示すように下端552が係合穴211から脱出して、アッパレール22のスライドが可能となる。
【0033】
(第5実施形態)
図14には第1の実施形態で説明したスライドロック手段3と第1の移動ロック手段4の他の例を示す。図14において、スライドロック手段3を構成するスライドロック部材33は第1実施形態で説明したものと基本構造は同一であるが、係合凹所332が前方に向けて形成されて、ここに、スライドロック部材33よりも前方に設けられた操作レバー34の先端部341が進入係合している。このようなスライドロック部材33には、後側面の上下の中間位置に段付きに当接面333が形成されている。第1の移動ロック手段4は移動ロック部材45と係合部材46を備えており、移動ロック部材45は下端部の中央が軸体451によってアッパレール22のサイドプレート224,225(図3)間にこれらサイドプレート224,225に沿って回動可能に結合されている。また、移動ロック部材45の上部には凹所452が形成されて、ここに、ストライカ18の下端が進入して、シートレッグ16(図1)の後端部がアッパレール22上に固定されている。移動ロック部材45には係合凹所453が形成されており、この係合凹所453が、移動ロック部材45に隣接して設けられた係合部材46の係合凸部461と係合して、ストライカ18に対する移動ロック部材45の係合解除方向への回転が阻止されている。
【0034】
係合部材46は下端部が、サイドプレート224,225間に設けた軸部材462によってサイドプレート224,225間にこれらに沿って回動可能に支持されており、図略のバネ部材によって移動ロック部材45に係合する方向へ回転付勢されている。係合部材46の上端は一部が斜め上方へ延びて当接突起463となっている。なお、係合部材46の板面にはロック解除レバー23(図1)から延びる操作ロッド231の後端が連結されている。
【0035】
シートを跳ね上げ収納する場合にはロック解除レバー23を前方へ引くと、係合部材46が後傾姿勢から図14の鎖線で示す起立姿勢へ回動させられてその係合凸部461と移動ロック部材45の係合凹所453の係合が外れる。この状態で、シートクッションの内側縁を持ち上げると、ストライカ18の上方移動に応じて移動ロック部材45が傾倒回動して(図14の鎖線)、移動ロック部材45の凹所452からストライカ18が抜き出され、既述のようにシートを跳ね上げ収納することができる。
【0036】
この時、起立した係合部材46は図14の鎖線で示すように、その当接突起463がスライドロック部材33の当接面333に当たってその上昇移動を阻止する。この結果、操作レバー34の受け部342を押し下げても、スライドロック部材33を上昇させることができず、係止突起331がロアレール21の係合穴211に進入した状態が維持されてアッパレール22のスライドが規制される。
【0037】
再びシートを使用する場合には、車室側壁に沿って位置させられたシートを室内側へ回動させてストライカ18の下端を、挿入口223を経てアッパレール22内に進入させると、ストライカ18が移動ロック部材45の凹所452面に当接して移動ロック部材45を図14の実線で示す起立姿勢に回動させて、凹所452内に進入しこれと係合する。この時、係合部材46の係合凸部461が移動ロック部材45の係合凹所453に進入して係合状態となる。係合部材46は起立状態から後傾状態へ戻るから、当接突起463と当接面333の当接状態は解消され、操作アーム34の受け部342を押し下げて操作レバー34を反時計方向へ回動させることにより、スライドロック部材33をその係止突起331が係合穴211から脱出するアンロック位置へ上昇させることができる。これにより、アッパレール22のスライドが可能となる。なお、係合部材46の当接突起463は係合部材46の起立時に必ずしもスライドロック部材33の当接面333に当接するものである必要はなく、スライドロック部材33の上昇途中で当接面333に当接してスライドロック部材33のそれ以上の上昇を規制するようなものであっても良い。
【0038】
なお、本発明はシート全体をスライド装置から脱着可能としたものや、スライド装置に対してシートを前方跳ね上げ可能としたものにも適用することができる。
【0039】
【発明の効果】
以上のように、本発明の車両用シートのスライド装置によれば、スライドロック装置が誤って操作されるのを防止することができる、またはスライドロック装置が誤って操作されたときのアッパレールのスライドを確実に規制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における、スライド装置を備えた跳ね上げ収納式車両用シートのフレーム構造を示す斜視図である。
【図2】スライドレールにおけるアッパレール設置部の側面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿った断面図である。
【図4】図2のIV−IV線に沿った断面図である。
【図5】図2のV−V線に沿った断面図である。
【図6】第1の移動ロック手段とスライドロック手段を設置したスライドレール部分の垂直断面図である。
【図7】第2の移動ロック手段を設置したスライドレール部分の垂直断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態における、第1の移動ロック手段を設置したスライドレール部分の垂直断面図である。
【図9】第1の移動ロック手段を設置したスライドレール部分の垂直断面図である。
【図10】本発明の第3実施形態における、第1の移動ロック手段を設置したスライドレール部分の垂直断面図である。
【図11】アッパレールのサイドプレートとアッパプレートの要部分解斜視図である。
【図12】アッパレールの要部斜視図である。
【図13】本発明の第4実施形態における、第2の移動ロック手段を設置したスライドレール部分の垂直断面図である。
【図14】本発明の第5実施形態における、第2の移動ロック手段を設置したスライドレール部分の垂直断面図である。
【符号の説明】
11…シートクッションフレーム、21…ロアレール、22…アッパレール、3…スライドロック手段、31…スライドロック部材、32…操作レバー、33…スライドロック部材、4…移動ロック手段、41…移動ロック部材、42…係合部材、45…移動ロック部材、46…係合部材、51…移動ロック部材、52…係合部材、55…インターロック部材、F…車両フロア。

Claims (1)

  1. 車両のフロアに固定されるロアレールと、シートを移動可能に支持するとともに前記ロアレールにスライド可能に係合するアッパレールと、該アッパレールに設けられアッパレールのスライドを規制および規制解除可能なスライドロック手段と、前記アッパレールに設けられアッパレールに対するシートの移動を規制および規制解除可能な移動ロック手段とを備える車両用シートのスライド装置において、前記移動ロック手段が規制解除状態にある時、前記スライドロック手段の規制解除状態への作動を規制し、前記移動ロック手段が規制状態にある時、前記スライドロック手段の規制解除状態への作動を許容するインターロック手段を備え、前記インターロック手段は、前記移動ロック手段が規制解除状態にある時、該移動ロック手段の構成部品が前記スライドロック手段の構成部品の移動軌跡上に突出してこれと当接し移動を規制することにより前記スライドロック手段の規制解除状態への作動を規制するものであることを特徴とする車両用シートのスライド装置。
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