JP3755117B2 - 複数層のスーパービームを備えた多層構造物の建方工法 - Google Patents

複数層のスーパービームを備えた多層構造物の建方工法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、多層構造物の建方工法、特に、第1及び第2スーパーコラム間に、上下方向に間隔をおいて複数層のスーパービームを架設し、該スーパービーム間に複数層の床を支持する床支躯体を架設する多層構造物の建方工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数階に相当する上下方向の吹き抜け空間のアトリウムを構造物の下層の中央部に形成した多層構造物がある。
従来の吹き抜けのアトリウムを備えた多層構造物の建方工法には、例えば、ベント(橋脚)架台を使う工法がある。このベント架台を使う工法は、吹き抜けのアトリウムを形成すべき箇所の空間の底部の複数の箇所に、前記空間の高さと略一致する高さを有するベント架台をそれぞれ設け、前記空間の上部を構成する複数層をベント架台で支持しながら、多層構造物を構築し、前記空間の上部の複数層の構造物のベント架台による支持が不要になった段階になってから、各ベント架台を取り払うものである。
また、重層式免震制振構造物の建方工法には、柱及び梁からなる複数層の大架構を構築し、大架構の各層の内部空間に、それぞれ複数層の床又は梁床からなる小架構群を、大架構の内部空間の周囲との間に隙間が形成されるように、大架構の前記梁から吊り下げた吊り材を介して懸吊支持し、前記小架構群の床又は梁床を吊り材の先端及び中間部に固定する建方工法(例えば、特公平5−2073号公報参照)がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来のベント架台を使う工法は、アトリウムとなる吹き抜けの空間の上側に多数層の構造体を構築する場合には、それを支持する各ベント架台に大きな荷重が作用するため、アトリウムを形成すべき箇所の空間の底部を補強したり、ベント架台を強化したりする必要があり、前記補強及び強化に多くの手間や費用がかかる欠点がある。また、ベント架台を設けておく期間が長くなり、前記空間の下部等の構造体の仕上工事等の着手が遅れる欠点がある。さらに、ベント架台を解体すると、建造中の建物が変形するため、ベント架台の解体後でないと、外装工事等ができない欠点もある。
前記の従来の重層式免震制振構造物の建方工法には、大架構の各梁にかかる荷重は、その梁から吊り下げた吊り材を介して懸吊支持する小架構群の数により決まるから、各梁にかかる荷重を均等化することは容易であるが、大きな荷重を吊り材のみで支持するため、高強度の吊り材を使ったり、吊り材の数を多くしたりする必要がある。また、複数層の床又は梁床からなる小架構群を、大架構の各層の内部空間の周囲の部分との間に隙間が形成されるように、大架構の各梁から吊り下げた吊り材を介して懸吊支持するため、小架構群の形状、配置が制約される欠点もある。さらに、小架構群の床又は梁床を吊り材の先端及び中間部に固定する作業には、多くの仮設の足場、架台等が必要であり、施工性の点でも劣っている。
この発明の解決しようとする課題は、上記のような従来技術の欠点を有しない多層構造物の建方工法を提供すること、換言すると、下層、中層及び上層スーパービームの負担荷重の均等化が容易で、仮設架台の設置部の補強が簡単で、仮設架台の設置期間が短く、仮設の足場、架台等の使用も通常の鉄骨造の多層構造物の建方と同程度で、多層構造物の建方中にその下部層から外装、仕上等の工事が可能で、施工性のよい多層構造物の建方工法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は前記課題を解決し得るものであり、この発明の3層のスーパービームを備えた多層構造物の建方工法は、間隔をおいて両側にそれぞれ建てられたスーパーコラムと、地表面から所定寸法上方の同じレベルに間隔をおいて配されてその両端がスーパーコラムに結合された少なくとも2つの下層スーパービームと、下層スーパービームから所定寸法上方の同じレベルに間隔をおいて配されてその両端がスーパーコラムに結合された少なくとも2つの中層スーパービームと、中層スーパービームから所定寸法上方の同じレベルに間隔をおいて配されてその両端がスーパーコラムに結合された少なくとも2つの上層スーパービーム含み、下層スーパービームと中層スーパービームとの間及び中層スーパービームと上層スーパービームとの間に配されてその両端がスーパーコラムに結合され、かつ複数の間柱を介して下層及び中層スーパービーム又は中層及び上層スーパービームに結合されている中間部の多数層の床支躯体を含み、下層、中層及び上層スーパービームが下弦材、上弦材、束柱、筋かい等を結合して構成されている多層構造物の建方工法において、両側のスーパーコラムを構築しながら、下層の同じレベルに間隔をおいて配する少なくとも2つの下層スーパービームを組み立てて、その両端をスーパーコラムに接合し、下層スーパービーム間に床を支持する床支躯体をその端を下層スーパービーム及びスーパーコラムに結合して少なくとも1層架設し、下層スーパービームの上側に下層スーパービームに結合されて建っている複数の間柱に梁を結合してなる床支躯体をその両端をスーパーコラムに結合して前記間柱の下方から上方へ順に間隔をおいて多数層架設し、下層スーパービームと中層スーパービームとの間を連結する各間柱を建てるときに、それらの中間の後記の切り離し個所に間柱の節の仮接合部が位置するようにして、前記仮接合部では下方の間柱の節の上端と上方の間柱の節の下端との間に隙間をあけて、下方の節の間柱の上側に上方の節の間柱を建てて下方の間柱の節の上部と上方の間柱の節の下部とを仮接合具を使って仮接合しておくようにし、下層スーパービームの上側に架設した多数層の床支躯体の最も上のものの上側に建っている間柱に結合して、中層の同じレベルに間隔をおいて配する少なくとも2つの中層スーパービームを架設し、中層スーパービームの両端をスーパーコラムに接合し、中層スーパービーム間に床を支持する床支躯体をその端を中層スーパービーム及びスーパーコラムに結合して少なくとも1層架設し、中層スーパービームの上側に中層スーパービームに結合されて建っている複数の間柱に梁を結合してなる床支躯体を前記間柱の下方から上方へ順に間隔をおいて多数層架設し、中層スーパービームと上層スーパービームとの間を連結する各間柱を建てるときに、それらの中間の後記の切り離し個所に間柱の節の仮接合部が位置するようにして、この仮接合部を下層スーパービームと中層スーパービームとの間を連結する間柱の中間の切り離し箇所の間柱の節の前記の仮接合部と同じにし、中層スーパービームの上側に架設した多数層の床支躯体の最も上のものの上側に建っている間柱に結合して、上層の同じレベルに間隔をおいて少なくとも2つの上層スーパービームを架設し、上層スーパービームの両端をスーパーコラムに接合し、上層スーパービーム間に床を支持する床支躯体をその端を上層スーパービーム及びスーパーコラムに結合して少なくとも1層架設し、中層スーパービームの架設又は中層スーパービームの上側への複数の間柱に結合しての床を支持する床支躯体の1層以上の架設と、少なくとも下層スーパービームと中層スーパービームとの中間の部分以下の各床支躯体上へのコンクリート床の形成とを条件として、下層スーパービームと中層スーパービームとを連結する各間柱の中間を前記仮接合部で切り離し、この間柱の切り離し部より上方の中層スーパービームに支持される床支躯体等の荷重の一部が下層スーパービームにかからないようにし、また、上層スーパービームの架設と、少なくとも中層スーパービームと上層スーパービームとの中間の部分以下の各床支躯体上へのコンクリート床の形成とを条件として、中層スーパービームと上層スーパービームとを連結する各間柱の中間を前記仮接合部で切り離し、この間柱の切り離し部より上方の上層スーパービームに支持される床支躯体等の荷重の一部が中層スーパービームにかからないようにし、少なくとも各床支躯体上へコンクリート床を設けることにより下層、中層及び上層スーパービームに所定の荷重がかかった状態にした後に、各間柱の切り離し部を本接合することを特徴とするものである。
【0005】
この発明の好適な実施形態においては、下層の同じレベルに間隔をおいて配する少なくとも2つの下層スーパービームをスーパーコラム間の下部に仮設した複数の架台上において組み立てて、その両端をスーパーコラムに接合し、各下層スーパービームの下弦材間及び上弦材間に床を支持する床支躯体を前記下弦材又は上弦材及びスーパーコラムにその端を結合してそれぞれ架設し、下層スーパービームの上側に下層スーパービームに結合して建てられている複数の間柱に梁を結合してなる床支躯体をスーパーコラムにその端を結合して1層架設した後に、各架台を撤去し、それから、下層スーパービームの上方へ架設した前記1層の床支躯体の上側にこれと結合して樹立している複数の間柱に梁を結合してなる床支躯体を前記間柱の下方から上方へ順に間隔をおいて多数層架設するようにする。
【0006】
この発明の好ましい実施形態においては、次の(1)〜(3)ようにする。
(1)架設時にむくりを付けて下層、中層及び上層スーパービーム形成して、下層スーパービームと中層スーパービームとを連結する間柱の中間を仮接合部で切り離した直後に、下層スーパービームのむくり量がマイナスの小さな値になり、中層スーパービームと上層スーパービームとを連結する間柱の中間を仮接合部で切り離した直後に、中層スーパービーム及び上層スーパービームのむくり量がマイナスの小さな値になるようにして、多層構造物の完成後になっても、各スーパービームの中途が略水平に維持できるようにする。
(2)同じレベルに間隔をおいて配する下層又は中層スーパービームと同じレベルに間隔をおいて配する少なくとも2つの中層又は上層スーパービームとを連結する複数の間柱の切り離すべき個所を仮接合具を使って仮接合しておき、仮接合具の部分で間柱の中間の切り離しを行うようにする。このようにすると、間柱の切り離し及び切り離し後の本接合(再接合が容易になる。
(3)下層スーパービームに少なくとも下層スーパービームが分担する複数の床支躯体及びこれらの上のコンクリート床を間柱を介して支持させ、かつ中層スーパービームに少なくとも中層スーパービームが分担する複数の床支躯体及びこれらの上のコンクリート床を間柱を介して支持させた後に、下層スーパービームと中層スーパービームとを連結する複数の間柱の切り離し部の本接合(再接合を行う。また、中層スーパービームに少なくとも中層スーパービームが分担する複数層の床支躯体及びこれらの上のコンクリート床を間柱を介して支持させ、かつ上層スーパービームに少なくとも上層スーパービームが分担する複数階の床支躯体及びこれらの上のコンクリート床を間柱を介して支持させた後に、中層スーパービームと上層スーパービームとを連結する複数の間柱の切り離し部の本接合(再接合)を行う。
【0007】
【実施例】
実施例は、図1〜図17に示され、この出願の発明を下層、中層及び上層のスーパービームを備えた地下2階で地上20階の構造物の建方に適用した例である。 図1及び図2に示すように、構造物10を建築すべき箇所の地中に間隔をおいて複数の基礎台柱Fm1及び基礎壁Fm2を形成し、基礎台柱Fm1、基礎壁Fm2等の間を基礎梁Fm3等で連結して、構造物10の基礎Fmを形成する。
基礎Fmの左側部の上に、図1、図2、図6及び図7に示すように、12本の鉄骨造の第1節の柱C1、梁B1〜B4等を建て込んで、左側の平面視が矩形の第1スーパーコラムSC1の地下2階BF2、地下1階BF1及び地上1階F1の躯体を構築する。
基礎Fmの右側部の上に、図1、図2、図6及び図7に示すように、12本の鉄骨造の第1節の柱C1、梁B1〜B4等を建て込んで、右側の平面視が矩形の第2スーパーコラムSC2の地下2階BF2、地下1階BF1及び地上1階F1の躯体を構築する。
基礎Fmの中間部の上に、図1、図6及び図7に示すように、複数の鉄骨造の柱C、梁B5等を建て込んで、中間部3の地下2階BF2,地下1階BF1、地上1階F1の躯体3aを構築し、この躯体3aの上面で地上1階F1の床3a1を支持する。
そして、第1及び第2コラムSC1,SC2の第1節の柱C1等からなる躯体は、その必要箇所の床や壁を、例えば、鉄筋コンクリト造等で構築して強化する。また、中間部3の地下2階BF2及び地下1階BF1の躯体3aは、その必要箇所(特に、ベント架台4の設置部)の床や壁を、例えば、鉄筋コンクリト造等で構築して強化して、後述するベント架台4を介して中間部3の躯体3aや床3a1に作用する下層スーパービームSB1等の荷重に耐え得るようにする。
【0008】
図1、図2及び図7に示すように、第1及び第2スーパーコラムSC1,SC2の第1節の柱C1等からなる1階F1の躯体の上に、12本の鉄骨造の第2節の柱C2、梁B1〜B4、筋かいDb1,Db2等を建て込んで、平面視が矩形の第1及び第2コラムSC1,SC2の2階F2及び3階F2の躯体を構築する。
図3及び図8に示すように、中間部3の地上1階の床3a1の上側のアトリウムとなる吹き抜けの空間Asの前側部、中央部及び後側部の床3a1上に、空間Asの高さと略一致する高さを有する複数(例えば、前側部が2台、中央部が4台及び後側部が2台で合計8台)のベント架台4を仮設する。
各ベント架台4の仮設の前又は後或いは仮設と並行して、図1、図2及び図8に示すように、第1及び第2コラムSC1,SC2の第2節の柱C2等からなる3階F3の躯体の上に、12本の鉄骨造の第3節の柱C3、梁B1〜B4、筋かいDb1,Db2等を建て込んで、平面視が矩形の第1及び第2コラムSC1,SC2の4階F4〜6階F6の躯体を構築する。
【0009】
図1、図3及び図9に示すように、第1及び第2スーパーコラムSC1,SC2の4階F4及び5階F5の内側の前側及び後側の第3節の柱C間の各ベント架台4の上側において前側及び後側の2つの下層スーパービームSB1を構築する。
下層スーパービームSB1は、下弦材SBa、上弦材SBb、束柱SBc、筋かいSBd及び間柱5a等で構成される。
下層スーパービームSB1の束柱SBc、筋かいSBd、間柱5a等の1部SBc、SBd、5aを上側に付けた下弦部材SBa等を、第1及び第2コラムSC1の4階F4の内側の前側及び後側の第3節の柱C間の各ベント架台4上で組み立てて下弦材SBaに形成し、それを各ベント架台4で支持しながら、その下弦材SBaの両端を第1及び第2コラムSC1,SC2の内側の前側及び後側の4階F4の第3節の柱Cに接合する。
前側及び後側の下層スーパービームSB1の下弦材SBaの上側の間柱5aの1部5aの上端に間柱5aの他の部分5aを建ててその下端を接合する。それから、間柱5aと各コラムSC1,SC2の5階F5の内側の前側及び後側の第3節の柱Cとの間並びに間柱5a間に、束柱SBc、筋かいSBd等の他の1部SBc、SBdを下側に付けた上弦部材SBbを配し、各上弦部材SBbの束柱SBc、筋かいSBdの他の1部SBc、SBdを、下弦部材SBaの前記1部SBc、SBdと接合し、かつ上弦部材SBbの両端を間柱5a又は各コラムSC1,SC2の内側の前側及び後側の第3節の柱Cに接合して,下弦材SBa、上弦材SBb、束柱SBc筋かいSBd、間柱5a等からなる下層スーパービームSB1を構築する。
なお、第1節の間柱5a、第2節の間柱5b、第3節の間柱5c、第4節の間柱5d、第5節の間柱5e及び第6節の間柱5fは、図16に示されているように、接合される。
【0010】
図3及び図9に示すように、中間部3の前側及び後側の下層スーパービームSB1の下弦材SBa間に、中間部3の4階F4の床を支持する5本の短手方向梁3bを間隔をおいて配し(前側及び後側の対の間柱5a間に配する短手方向梁3bは中央部に仮設した対のベント架台4で支持する)、各短手方向梁3bの両端を下弦材SBaの間柱5a又は束柱SBcの部分と接合し、前記短手方向梁3b間及び前記短手方向梁と各コラムSC1,SC2の4階F4の内側の短手方向梁Bとの間に4本の長手方向梁3bを間隔をおいて配し、各長手方向梁3bの両端をそれに対面する短手方向梁3b又は各コラムSC1,SC2の4階F4の内側の第3節の柱C或いはそれら間に接合した内側の短手方向梁Bと接合し、中間部3の4階F4の床を支持する床支躯体3bを構築する。
図3及び図9に示すように、中間部3の前側及び後側の下層スーパービームSB1の上弦材SBb間に、前述の中間部3の4階F4の床を支持する床支躯体3bの構築と同じやり方で、上弦材SBbと一体に中間部3の5階F5の床を支持する床支躯体3cを構築する。
下層スーパービームSB1の成Hは、このビームSB1の両端を接合する第1及び第2コラムSC1,SC2の4階F4の階高寸法Hと同じにしてある。
架設時の下層スーパービームSB1には、むくり(起り)が付けられ、下弦材SBa及び上弦材SBbの中央から同じ距離だけ離して配した間柱5aの部分が、下弦材SBa及び上弦部材SBbの各コラムSC1,SC2の4階F4及び5階F5の第3節の柱Cへの接合部よりも、同じ寸法(例えば、10〜50mm)だけ高くなっている。
【0011】
図4及び図10に示すように、前側及び後側の下層スーパービームSB1の上弦材SBbの上側の間柱5aと各コラムSC1,SC2の内側の前側及び後側の6階F6の第3節の柱C3との間並びに間柱5a間に,中間部3の6階F6の床等を支持する外側梁3b1を配し、各外側梁3b1の両端を間柱5a又は各コラムSC1,SC2の内側の前側及び後側の6階F6の第3節の柱C3と接合する。
そして、図4に示すように、前側及び後側の外側梁3b1の中央部間及び前側及び後側の対の間柱5a間に短手方向梁3b2をそれぞれ配し、各短手方向梁3b2の両端を前側及び後側の外側梁3b1又は間柱5aと接合し、前記短手方向梁3b2間及び各コラムSC1,SC2の6階F6の内側の短手方向梁B3との間に4本の長手方向梁3b3を間隔をおいて配し、各長手方向梁3b3の両端をそれに対面する短手方向梁3b2又は各コラムSC1,SC2の6階F6の内側の第3節の柱C3或いはこれに接合した短手方向梁B3に接合して、中間部3の6階F6の床を支持する床支躯体3dを構築する。
その後、各ベント架台4の上端に配置したジャッキをジャッキダウンさせて、各ベント架台4を解体して撤去する。
第1及び第2コラムSC1,SC2の第3節の柱C3等からなる躯体の建方工事、下層スーパービームSB1及びこれに取り付く4階F4及び5階F5の床支躯体3b,3cの建方工事及び中間部3の6階F6の床を支持する床支躯体3dの建方工事の工事中或いは工事終了後に、第1及び第2のコラムSC1,SC2の2階F2及び3階F3のコンクリート床を形成する。
なお、コンクリート床の形成は、例えば、床を支持する梁等からなる床支躯体の上側に敷設した波型鉄板上へコンクリートを打設して行なう。
【0012】
図11に示すように、第1及び第2スーパーコラムSC1,SC2の第3節の柱C3等からなる6階の躯体の上に、12本の鉄骨造の第4節の柱C4、梁B1〜B4、筋かいDb1,Db2等を建て込んで、平面視が矩形の第1及び第2コラムSC1,SC2の7階F7〜9階F9の躯体を構築する。
第1及び第2コラムSC1,SC2の第4節の柱C4等からなる7階F7〜9階F9の躯体の建方工事の工事中又は工事終了後に、第1及び第2コラムSC1,SC2の4階F4〜6階F6の床コンクリートの形成を行なう。
第1及び第2コラムSC1,SC2の第4節の柱C4等からなる7階F7〜9階F9の躯体間の中間部3の6階F6の床支躯体3dの上側に、前記間柱5aに対応させて間柱5bを建て、この間柱5bの下端を間柱5aの上端と接合する。そして、床支躯体3dの構築と同じやり方で、中間部3の7階F7〜9階F9の床を支持する床支躯体3e〜3gを構築する。
【0013】
図12に示すように、第1及び第2スーパーコラムSC1,SC2の第4節の柱C4等からなる9階F9の上側に、12本の鉄骨造の第5節の柱C5、梁B1〜B4、筋かいDb1,Db2等を建て込んで、平面視が矩形の第1及び第2コラムSC1,SC2の10階F10〜12階F12の躯体を構築する。
中間部3の7階F7〜9階F9の床を支持する床支躯体3e〜3gの建方工事の終了後に、中間部3の4階F4及び5階F5の床支躯体3b,3c上へのコンクリート床の形成を行なう。
中間部3の床支躯体上3b,3cへのコンクリート床の形成が完了したら、必要に応じて、これらのコンクリート床上へ、中間部3の4階F4及び5階F5の躯体に取り付ける外装材、仕上材、諸設備等を揚重し、これらの階F4,F5の躯体に構造物の完成時と略等しい荷重をかけるようにする。なお、以下の中間部3の床支躯体上3d〜3s上へのコンクリート床の形成工事後も上記と同じである。
第1及び第2コラムSC1,SC2の第5節の柱C5等からなる10階F10〜12階F12の躯体の建方工事の終了後に、第1及び第2コラムSC1,SC2の7階F7〜9階F9の躯体へのコンクリート床の形成を行なう。
第1及び第2コラムSC1,SC2の第5節の柱C5等からなる10階F10〜12階F12の躯体間の中間部3の9階F9の床支躯体3gの上側に、図13に示すように、各間柱5bに対応させて間柱5cを建て、各間柱5cの下端を各間柱5bの上端に仮接合する。間柱5bと間柱5cとの仮接合は、例えば、図5に示す仮接合具6を使って行なう。
【0014】
仮接合具6,7は、図5に示すように、互いに仮接合する一方の間柱5b,5dの端よりの部分に放射状に溶接等により固着した多数のボルト孔のある鋼板製の接合片6a,7aと、互いに仮接合する他方の間柱5c,5eの端よりの部分の周囲の前記接合片6a,7aと対応する位置に放射状に溶接等により固着した多数のボルト孔のある鋼板製の接合片6a,7aと、多数のボルト孔を穿った複数の鋼製の長矩形の接合板6b,7bとで構成されている。
間柱5bの上側に間柱5cを配し、仮接合具6の間柱5bに溶接した接合片6aのボルト孔と接合板6bの下側の半分の部分のボルト孔とを合わせて、それらのボルト孔にボルトを通し、接合片6aに取り付けた接合板6bの上側の半分の部分のボルト孔と仮接合具6の間柱5cに溶接した接合片6aのボルト孔とを合わせて、それらのボルト孔にボルトを通して、各ボルトのねじ部にナットをねじ込んで、間柱5bの上部に間柱5cの下部を仮接合する。
図5に示すように、仮接合部では、下方の間柱5bの上端と上方の間柱5cの下端との間に隙間があいていて、下方の間柱5bの上部に上方の間柱5cの下部が仮接合具6,7を介して確りと結合され、上方の間柱5cが下方の間柱5bの上側に建てられている。
【0015】
図13に示すように、中間部3の9階F9の床支躯体3gの上側に、10階F10及び11階F11の床を支持する床支躯体3h,3iを構築する。その構築の仕方は、中間部3の6階F6の床支躯体3dの構築の仕方と同じである。
それから、中間部3の11階F11の床支躯体3iの上側の間柱5cと各コラムSC1,SC2の12階F12の内側の前側及び後側の第5節の柱Cとの間及び間柱5c間に、中層スーパービームSB2の束柱SBc、筋かいSBdの1部SBc,SBd等を上側に付けた下弦部材SBaを配して、その下弦部材SBaの両端を間柱5c又は各コラムSC1,SC2の内側の前側及び後側の12階の第5節の柱 と接合する。
前述の床支躯体3bの構築の仕方と同様のやり方で、中層スーパービームSB2の下弦部材SBaに12階12Fの床を支持する床支躯体3jを取り付ける。
中間部3の10階F10〜12階F12の床を支持する床支躯体3h〜3jの架設工事の終了後に、中間部3の6階F6〜8階F8の床支躯体3d〜3f上へのコンクリート床の形成を行なう。
図14に示すように、第1及び第2コラムSC1,SC2の第5節の柱C等からなる12階F12の躯体の上に、12本の鉄骨造の第6節の柱C、梁B〜B、筋かいDb,Db等を建て込んで、平面視が矩形の左側及び右側の各コラムSC1,SC2の13階F13〜15階F15の躯体を構築する。
【0016】
図14に示すように、中間部3の12階F12の中層スーパービームSB2の下弦材SBaの上側に、各間柱5cに対応させて間柱5dを建て、間柱5dの下端を間柱5cの上端に接合する。
第1及び第2コラムSC1,SC2の内側の前側及び後側の第6節の柱Cと間柱5dとの間及び間柱5d間に、図9に示す下層スーパービームSB1の構築の場合と同様に、束柱SBc,筋かいSBd等の他の1部SBd,SBcが下側に付いた上弦部材SBbを配し、各上弦部材SBbの束柱SBc、筋かいSBd等の他の1部SBc、SBdを前記下弦部材SBaの束柱SBc、筋かいSBd等の1部SBc、SBdと接合し、かつ各上弦部材SBbの両端を間柱5d又は各コラムSC1,SC2の内側の前側及び後側の13階の第6節の柱Cと接合し、下弦材SBa、上弦材SBb、束柱SBc、筋かいSBd等からなる中層スーパービームSB2を構築する。なお、中層スーパービームSB2の構成は下層スーパービームSB1の構成と同じにする。
前述の中間部3の5階の床を支持する床支躯体3cの構築の仕方と同じやり方で、中層スーパービームSB2の上弦材SBbに13階F13の床を支持する床支躯体3kを取り付ける。
【0017】
中層スーパービームSB2の上弦材SBbの上側に、図14に示すように、中間部3の14階F14及び15階F15の床を支持する床支躯体3l,3mを構築する。その構築の仕方は、中間部3の6階F6の床支躯体3dの構築の仕方と同じである。
中間部3の10階F10〜12階F12の床を支持する床支躯体3h〜3jの構築工事の終了後に、中間部3の6階F6〜8階F8の床支躯体3d〜3f上へのコンクリート床の形成を行なう。
また、第1及び第2スーパーコラムSC1,SC2の第6節の柱C6等からなる13階F13〜15階F15の躯体の建方工事の終了後に、第1及び第2コラムSC1,SC2の10階F10〜12階F12の躯体への床コンクリートの打設を行なう。
【0018】
図15に示すように、第1及び第2コラムSC1,SC2の15階F15の第6節の柱C6の上に、12本の鉄骨造の第7節の柱C7、梁B1〜B4、筋かいDb1,Db2等を建て込んで、平面視が矩形の第1及び第2コラムSC1,SC2の16階F16〜18階F18の躯体を構築する。
第1及び第2コラムSC1,SC2の16階F16〜18階F18の躯体間の中央部3に各間柱5dに対応させて間柱5eを建て、間柱5eの下端を図5に示す仮接合具7を使ってを間柱5dの上端に仮接合する。この仮接合の仕方は前述の間柱5bと間柱5cとの接合の場合と同じである。
第1及び第2スーパーコラムSC1,SC2の16階F16〜18階F18の躯体間の中間部3の15階の床を支持する床支躯体3mの上側に、中間部3の16階F16〜18階F18の床を支持する床支躯体3n〜3pを構築する。その構築のやり方は、前述の中間部3の6階の床支躯体3dの構築のやり方と同じである。
【0019】
中間部3の13階F13〜15階F15の床を支持する床支躯体3k〜3mの構築工事の終了後に、中間部3の9階F9〜11階F11の床支躯体3g〜3i上へのコンクリート床の形成を行なう。
その後、仮接合具6による間柱5bの上端と間柱5cの下端との仮接合を、その仮接合具6の接合板6bを外して、間柱5bと間柱5cとの仮接合を解き、間柱5bと間柱5cとの連結を解放する、すなわち、間柱5bと間柱5cとの仮接合部で切り離す。
そして、第1及び第2コラムSC1,SC2の第7節の柱C等からなる16階F16〜18階F18の躯体の建方工事の終了後に、第1及び第2コラムSC1,SC2の13階F13〜15階F15の躯体へのコンクリート床の形成を行なう。
図16に示すように、第1及び第2スーパーコラムSC1,SC2の18階F18の第7節の柱Cの上に、12本の鉄骨造の第8節の柱C、梁B〜B、筋かいDb,Db等を建て込んで、平面視が矩形の第1及び第2コラムSC1,SC2の地上19階〜21階の躯体を構築する。
第1及び第2コラムSC1,SC2の19階F19〜21階F21の躯体間の中間部3に各間柱5eに対応させて間柱5fを建て、各間柱5fの下端を間柱5eの上端に接合する。
第1及び第2コラムSC1,SC1の19階F19〜21階F21の躯体の間の中間部3の18階F18の床支躯体3pの上側に、中間部3の19階F19の床を支持する床支躯体3qを構築する。その構築の仕方は、中間部3の6階F6の床支躯体3dを構築の仕方と同じである。
【0020】
中間部3の19階F19の床支躯体3qの上側の間柱5fと第1及び第2コラムSC1,SC2の20階F20の内側の前側及び後側の第8節の柱Cとの間及び間柱5f間に、図9に示す下層スーパービームSB1の構築の場合と同様に、上層スーパービームSB3の下弦材SBaを構成する束柱SBc、筋かいSBd等の1部SBc、SBdが上側に付いた下弦部材SBaを配し、下弦部材SBaの両端を間柱5f又は各コラムSC1,SC2の内側の前側又は後側の20階F20の第8節の柱Cと接合し、かつ中間部3の4階F4の床を支持する床支躯体3bの構築の仕方と同様のやり方で、中間部3の20階F20の床を支持する床支躯体3rを構築する。
中間部3の16階F16〜18階F18の床を支持する床支躯体3n〜3pの構築工事の終了後に、中間部3の12階F12〜14階F14の床支躯体3j〜3l上へのコンクリート床の形成を行なう。
また、第1及び第2コラムSC1,SC2の第8節の柱C等からなる19階F19〜21階F21の躯体の建方工事の終了後に、第1及び第2コラムSC1,SC2の16階F16〜18階F18の建物躯体へのコンクリート床の形成を行なう。
【0021】
中間部3の20階F20の床を支持する躯体3rの上側の間柱5fと各コラムSC1,SC2の内側の前側及び後側の21階の第8節の柱Cとの間並びに間柱5f間に、図9に示す下層スーパービームSB1の構築の場合と同様に、束柱SBc、筋かいSBd等の他の1部SBc,SBdが下側に付いた上弦部材SBbを配し、各上弦部材SBbの束柱SBc、筋かいSBd等の他の1部SBc、SBdを前記上層スーパービームSB3の下弦材SBaの下弦部材SBaの束柱SBc、筋かいSBd等の1部SBc、SBdと接合し、かつ各上弦部材SBbの両端を間柱5f又は前記21階の第8節の柱Cと接合して、上弦材SBbを構成して、上層スーパービームSB3を構築する。
上層スーパービームSB2の上弦材SBbに、中間部3の屋上階(21階)の床を支持する床支躯体3sを構築する。その構築の仕方は、中間部3の5階の床支躯体3cを構築の仕方と同じである。
中間部3の19階F19〜21階F21の床を支持する床支躯体3q〜3sの建方工事の終了後に、中間部3の15階F15〜17階F17の床支躯体3m〜30上へのコンクリート床の形成を行なう。
その後、間柱5dの上端と間柱5eの下端との仮接合具7による仮接合を解き、間柱5dと間柱5eとの連結を解放する、すなわち、間柱5bと間柱5cとの仮接合部で切り離す。
また、第1及び第2コラムSC1,SC2の19階F19〜21階F21の躯体へのコンクリート床の形成を行なう。
次に、中間部3の18階F19〜20階F20の床支躯体3p〜3r上へのコンクリートの形成を行う。その後、中間部3の屋上階(21階)の床支躯体3s上へのコンクリート床の形成を行なう。
【0022】
構造物10の中間部3の床支躯体3b〜3g等への外装材、仕上材等の取付は、例えば、仮接合具6による間柱5bと間柱5cとの連結部の切り離し(解放)後に順次行なう。また、構造物10の中間部3の床支躯体3h〜3s上への外装材、仕上材等の取付は、例えば、仮接合具7による間柱5dと間柱5eとの連結部の切り離し(解放)後に順次行なう。
この実施例では、屋上(21階)の床支躯体3s上へのコンクリート床の形成を終えてから、間柱5bの上端と間柱5cの下端とを本接合し、かつ間柱5dの上端と間柱5eの下端とを本接合した。
しかし、下層スーパービームSB1に中間部3の4階〜9階に床支躯体、コンクリート床、外装材、仕上材等を支持させ、かつ中層スーパービームSB2に中間部3の10階〜15階の床支躯体、コンクリート床、外装材、仕上材等を支持させた後に、間柱5bの上端と間柱5cの下端とを本接合(再接合)し、上層スーパービームSB3に中間部3の16階〜21階の床支躯体、コンクリート床及び外装材、仕上材等を支持させた後に、間柱5dの上端と間柱5eの下端とを本接合(再接合)させるようにしてもよい。
【0023】
次に、構造物10の中間部3の施工時期と下層、中層及び上層スーパービームSB1〜SB3のレベル推移との関係を図17を使って説明する。なお、下層、中層及び上層スーパービームSB1〜SB3には、それらの架設時には所定量のむくりが付けてある。
(A)下層スーパービームSB1を架設しかつそれに中間部3の4階F4及び5階F5の床支躯体3b,3cを構築した直後の施工時期が図17の(a)の時期である。この時期の下層スーパービームSB1のむくり量は最大である。
(B)下層スーパービームSB1の上側に中間部3の6階F6の床支躯体3dを構築し、ベント架台4を撤去した直後の施工時期が図17の(b)の時期である。ベント架台4撤去により下段スーパービームSB1及び床支躯体3b〜3dの重量の一部が下層スーパービームSB1にかかるから、この時期の下層スーパービームSB1のむくり量は最大より少々小さくなる。
(C)下層スーパービームSB1の上側の中間部3に床支躯体3e〜3gを構築した直後の施工時期が図17の(c)の時期である。この時期の下層スーパービームSB1のむくり量は、0に近いプラスの小さい値になる。
【0024】
(D)下層スーパービームSB1に架設した4階F4及び5階F5の床支躯体3b〜3c上へのコンクリート床の形成が完了した直後の施工時期が図17の(d)の時期である。中間部3の4階F4及び5階F5のコンクリート床の重量分だけ下段スーパービームSB1に作用する重力が増大するから、この時期の下段スーパービームSB1のむくり量は0に近いマイナスの小さい値になる。
(E)下層スーパービームSB1の上側に床支躯体3h,3iを構築し、その上に中層スーパービームSB2の下弦材SBaを架設し、この下弦材SBaと一体に床支躯体3jを構築した直後の施工時期が図17の(e)の時期である。この時期においては、下層スーパービームSB1のむくり量はマイナスのある程度の値になり、中層スーパービームSB2の下弦材SBaのむくり量は最大である。(F)下層スーパービームSB1の上側の6階F6〜8階F8の床支躯体3d〜3f上へのコンクリート床の形成を完了した直後の施工時期が図17の(f)の時期である。中間部3の6階〜8階のコンクリート床の重量分だけ下段スーパービームSB1及び中段スーパービームSB2の下弦材SBaに作用する重力が増大するから、この時期においては、下段スーパービームSB1のむくり量はマイナスのかなり値になり、中段スーパービームSB2の下弦材SBaのむくり量も少々小さくなる。
【0025】
(G)中層スーパービームSB2の下弦材SBaの上側に上弦材SBbを架設して中層スーパービームSB2を架設し、中層スーパービームSB2の上弦材SBbと一体に中間部3の10階F10の床支躯体3kを構築し、かつ床支躯体3kの上に中間部3の11階F11及び12階F12の床支躯体3l,3mを構築した直後の施工時期が図17の(g)の時期である。
増加分の重量、すなわち、中層スーパービームSB2の上弦材SBb及び床支躯体3k〜3mの重量の一部が間柱5a〜5cを介して下層スーパービームSB1及び中層スーパービームSB2に作用するから、この時期においては、下段スーパービームSB1のむくり量はマイナスの大きな値になり、中段スーパービームSB2のむくり量も少々小さくなる。
(H)下層スーパービームSB1の上側の中間部3の9階F9〜11階F11の床支躯体3g〜3i上へのコンクリート床の形成を完了させた直後の施工時期が図17の(h)の時期である。増加分の重量、すなわち、中間部3の9階〜11階のコンクリート床の重量の一部が間柱5a〜5cを介して下層スーパービームSB1及び中層スーパービームSB2に作用するから、この時期においては、下層スーパービームSB1のむくり量はマイナスの最大値になり、中層スーパービームSB2のむくり量も小さくなる。
(I)間柱5bの上端と間柱5cの下端との仮接合具6による仮接合を解いて、間柱5bと間柱5cとの連結を切り離し(解放)した直後の施工時期が図17の(i)の時期である。間柱5cに加わっていた荷重が間柱5bに伝達されなくなるから、下層スーパービームSB1で支えていた荷重がそれだけ少なくなり、下層スーパービームSB1のむくりはマイナスの比較的小さい値になる。中層スーパービームSB2が支えるべき荷重は、下層スーパービームSB1による支えが無くなった分だけ増加するから、中層スーパービームSB2のむくり量はマイナスの小さい値になる。
【0026】
(J)中層スーパービームSB2の上側の中間部3の16階F16〜18階F18の床支躯体3n〜3pを構築した直後の施工時期が図17の(j)の時期である。 増加分の重量、すなわち、中間部3の16階〜18階の床支躯体3n〜3pの重量の一部が間柱5d,5eを介して中層スーパービームSB2に作用するから、この時期においては、中層スーパービームSB2のむくり量はマイナスのある程度の値になる。
(K)中間部3の12階F12〜14階F14の床支躯体3j〜3l上へのコンクリート床の形成を完了させた直後の施工時期が図17の(k)の時期である。
増加分の重量、すなわち、中間部3の12階〜14階のコンクリート床の重量の一部が間柱5d,5eを介して中層スーパービームSB2に作用するから、この時期(k)においては、中層スーパービームSB2のむくり量はマイナスのかなり大きい値になる。
(L)中層スーパービームSB2の上側の中間部3の19階F19の床支躯体3qを構築し、下弦材SBa、上弦材SBb等からなる上層スーパービームSB3を架設し、下弦材SBaと一体に中間部3の20階F20の床支躯体3rを構築し、上弦材SBbと一体に中間部3の屋上階(21階)F21の床支躯体3sを構築した直後の施工時期が図17の(l)の時期である。
増加分の重量、すなわち、上層スーパービームSB3及び中間部3の19階〜21階の床支躯体3q〜3sの重量の一部が間柱5d〜5fを介して中層スーパービームSB2に作用するとともに、前記重量の一部が上層スーパービームSB3に作用するから、この時期においては、中層スーパービームSB2のむくり量はマイナスの最大に近い値になり、上層スーパービームSB3のむくり量はプラスの所定値になる。
【0027】
(M)中間部3の15階F15〜17階F17の床支躯体3m〜3o上へのコンクリート床の形成を完了させた直後の施工時期が図17の(m)の時期である。
増加分の重量、すなわち、中間部3の15階〜17階のコンクリート床の重量の一部が間柱5d〜5fを介して中層スーパービームSB2及び上層スーパービームSB2に作用するから、この時期においては、中層スーパービームSB2のむくり量はマイナスの最大値になり、上層スーパービームSB3のむくり量はプラスのある程度の値になる。
(N)間柱5dの上端と間柱5eの下端との仮接合具7による仮接合を解いて、間柱5dと間柱5eとの連結を切り離し(解放)した直後の施工時期が図17の(n)の時期である。間柱5eに加わっていた荷重が間柱5dに伝達されなくなるから、中層スーパービームSB2で支える荷重がその分だけ少なくなり、中層スーパービームSB2のむくりはマイナスの比較的小さい値になる。上層スーパービームSB3が支えるべき荷重が、中層スーパービームSB2による支えが無くなった分だけ増加するから、上層スーパービームSB3のむくり量はマイナスの非常に小さい値になる。
【0028】
(O)中間部3の18階F18〜20階F20の床支躯体3p〜3r上へのコンクリート床の形成を完了させた直後の施工時期が図17の(o)の時期である。上層スーパービームSB3のむくり量はマイナスの小さい値になる。
(P)中間部3の屋上階(21階)F21の床支躯体3s上へのコンクリート床の形成を完了させた直後の施工時期が図17の(p)の時期である。上層スーパービームSB3のむくり量はマイナスのある程度の値になる。
なお、構造物10の外装、仕上等の工事は、例えば、その床支躯体3b〜3gに対しては、間柱5bと間柱5cとの仮接合具6による連結部の切り離し(解放)後に順次行ない、その床支躯体3h〜3sに対しては、間柱5dと間柱5eとの仮接合具7による連結部の切り離し(解放)後に順次行なうが、間柱5b、5dと間柱5c,5eとの仮接合具6,7による連結部の切り離し(解放)前に、床支躯体3b〜3g,3h〜3m上のコンクリート床上に外装材、仕上材等を載せておけば、構造物10の完成後における下層、中層及び上層スーパービームSB1〜SB3のレベルの変化量を少なく抑えることができる。
【0029】
【発明の効果】
特許請求の範囲の各請求項記載の発明は、各請求項に記載の構成を備えることにより、次の(イ)〜(ハ)の効果を奏する。
(イ)請求項1記載の建方工法は、次の(1)〜(4)の効果を奏する。
(1)中層スーパービームの架設又は中層スーパービームの上側への複数の間柱に結合しての床を支持する床支躯体の1層以上の架設と、少なくとも下層スーパービームと中層スーパービームとの中間の部分以下の各床支躯体上へのコンクリート床の形成とを条件として、下層スーパービームと中層スーパービームとを連結する各間柱の中間を仮接合部で切り離し、各間柱の切り離し部より上方の中層スーパービーム及び中層スーパービームに支持される床支躯体等の荷重の一部が下層スーパービームにかからないようにし、また、上層スーパービームの架設と、少なくとも中層スーパービームと上層スーパービームとの中間の部分以下の各床支躯体上へのコンクリート床の形成とを条件として、中層スーパービームと上層スーパービームとを連結する間柱の中間を仮接合部で切り離し、各間柱の切り離し部より上方の上層スーパービーム及び上層スーパービームに支持される床支躯体等の荷重の一部が中層スーパービームにかからないようにするから、中層及び上層スーパービームの架設、中層スーパービームと上層スーパービームとの間の多数層の床支躯体の架設、前記床支躯体上へのコンクリート床の形成を複数の間柱による支持及び結合のもとに行なっても、下層及び中層スーパービームに大きな荷重がかかり過ぎることがなく、下層、中層及び上層の同じレベルに間隔をおいて配する少なくとも2つの下層、中層及び上層スーパービームに略均一な荷重をかけることが容易にできる。
(2)下層スーパービームと中層スーパービームとの間及び中層スーパービームと上層スーパービームとの間を連結する各間柱を建てるときに、それらの中間の切り離し個所に間柱の節の仮接合部が位置するようにして、前記仮接合部では下方の間柱の節の上端と上方の間柱の節の下端との間に隙間をあけて、下方の節の間柱の上側に上方の節の間柱を建てて下方の間柱の節の上部と上方の間柱の節の下部とを仮接合具を使って仮接合しておいて、仮接合具による仮接合部で間柱の中間の切り離しを行うから、間柱の切り離し作業が容易になり、かつ切り離し後の本接合(再接合)の作業も容易になり、その本接合を強固にかつ本接合部を綺麗にすることができる。
そのうえ、仮接合部では下方の節の間柱の上側に上方の節の間柱を建てて下方の間柱の節の上部と上方の間柱の節の下部とを仮接合具を使って仮接合しておくから、下層スーパービーム又は中層スーパービームに結合して建てられた間柱の仮接合部より上の部分に梁を結合して行う床支躯体の形成を容易に行うことができる。
【0030】
(3)中層スーパービームの架設又は中層スーパービームの上側への複数の間柱に結合しての床を支持する床支躯体の1層以上の架設と、少なくとも下層スーパービームと中層スーパービームとの中間の部分以下の各床支躯体上へのコンクリート床の形成とを条件として、下層スーパービームと中層スーパービームとを連結する各間柱の中間の部分を切り離し、各間柱の切り離し部より上方の複数層の床支躯体及び中層スーパービーム等の荷重の一部が下層スーパービームにかからないようにするから、各間柱の切り離し部より下方の複数層の床支躯体を支持する下層スーパービームに床支躯体上に形成したコンクリート床の荷重等の一部がかかった状態になっており、各間柱の切り離し部より下方に位置する床支躯体や下層スーパービームに、前記コンクリート床よりも軽い外装材、仕上材等を取り付けても、下層スーパービームや床支躯体の変形が比較的小さくなる。また、中層スーパービームと上層スーパービームとを連結する各間柱の中間の部分を切り離した場合も同様の効果が得られる。そのため、早期に外装、仕上等の工事を行なうことができ、工期の短縮に役立つ。
(4)少なくとも各床支躯体上へコンクリート床を設けることにより下層、中層及び上層スーパービームに所定の荷重がかかった状態にした後に、各間柱の切り離し部を本接合するから、下層、中層及び上層スーパービームが分担する荷重を略均一にすることができ、かつ構造物の完成後の下層、中層及び上層スーパービーム、床支躯体等の変形量を小さく抑えることができる。
【0031】
(ロ)請求項2記載の建方工法は、前記(1)〜(4)の効果を奏し得るだけでなく、次の(5)及び(6)の効果を奏する。
(5)下層の同じレベルに間隔をおいて配する少なくとも2つの下層スーパービームをスーパーコラム間の下部に仮設した複数の架台上において組み立てて、その両端をスーパーコラムに接合し、下層スーパービームの下弦材間及び上弦材間に床を支持する床支躯体を前記下弦材又は上弦材及びスーパーコラムにその端を結合してそれぞれ架設し、下層スーパービームの上側に下層スーパービームに結合して建てられている複数の間柱に梁を結合してなる床支躯体をスーパーコラムにその端を結合して1層架設した後に、各架台を撤去するから、架台に大きな荷重が作用することがなく、各架台の仮設部であるスーパーコラム間の下部躯体の補強工事が簡単になる。また、架台を早期に撤去できるから、下層スーパービームの下方の空間を自由に使用することができ、工期の短縮を図ることができる。
(6)下層スーパービームの下弦材間及び上弦材間に床を支持する床支躯体を前記下弦材又は上弦材及びスーパーコラムにその端を結合してそれぞれ架設することにより、各下層スーパービーム、下層スーパービームの下弦材に結合された床支躯体及び下層スーパービームの上弦材に結合された床支躯体からなる少なくとも2つの下層スーパービームを含む構造体は、互いに結合されて一体化されて強化され、そのうえ、前記構造体は、その上方に下層スーパービームに複数の間柱を介して結合されかつその端がスーパーコラムに結合されている1層の床支躯体が付加結合されて一体化されていて、更に強化されるから、架台を撤去しても、各下層スーパービームの上方の1層の床支躯体の上側へ、建てられた複数の間柱に梁を接合して床を支持する床支躯体を多数層架設したり、これらの多数層の床支躯体の上側へ間柱に接合して中層スーパービームを架設したり、中層スーパービームの上側に多数層の床支躯体を架設したりすることができ、仮設の足場、架台等の使用も通常の鉄骨造の多層構造物の建方と同程度で済み、施工性が向上する。
【0032】
)請求項記載の建方工法は、前記(1)〜(6)の効果を奏し得るだけでなく、次の(7)の効果を奏する。
(7)架設時にむくりを付けて下層、中層及び上層スーパービームを形成して、下層スーパービームと中層スーパービームとを連結する間柱の中間を仮接合部で切り離した直後に、下層スーパービームのむくり量がマイナスの小さな値になり、中層スーパービームと上層スーパービームとを連結する間柱の中間を仮接合部で切り離した直後に、中層スーパービーム及び上層スーパービームのむくり量がマイナスの小さな値になるようにするから、多層構造物の完成後においても、下層、中層及び上層スーパービームの中間部を略水平に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の多層構造物の概略的な正面図
【図2】 実施例の多層構造物の概略的な側面図
【図3】 図1に示す多層構造物のA−A線で断面した平面図
【図4】 図1に示す多層構造物のB−B線で断面した平面図
【図5】 実施例の間柱を仮接合する仮接合具の正面図
Figure 0003755117
【図17】 実施例の多層構造物の下層スーパービーム、中層スーパービーム及び上層スーパービームの施工時期に応じたレベル推移を示す線図
【符号の説明】
10 多層構造物
3 構造物の中間部
3a 中間部の地下躯体
3a 中間部の1階の床
3b〜3r 床支躯体
3b 外側梁
3b 短手方向梁
3b 長手方向梁
3s 屋上階の床支躯体
4 ベント
5a〜5f 間柱
6,7 仮接合具
6a,6a、7a,7a 接合片
6b,7b 接合板
As アトリウム等となる吹き抜けの空間
〜B スーパーコラムの梁
BF1,BF2 地下1階、地下2階
〜C スーパーコラムの第1節〜第8節の柱
Db,Db スーパーコラムの筋かい
F1〜F20 1階〜20階
F21 屋上階
BF1,BF2 地下1階、地下2階
Fm 基礎
SB1 下層スーパービーム
SB2 中層スーパービーム
SB3 上層スーパービーム
SBa スーパービームの下弦材
SBb スーパービームの上弦材
SBc スーパービームの束材
SBb スーパービームの筋かい
SC1 第1スーパーコラム
SC2 第2スーパーコラム

Claims (3)

  1. 間隔をおいて両側にそれぞれ建てられたスーパーコラムと、地表面から所定寸法上方の同じレベルに間隔をおいて配されてその両端がスーパーコラムに結合された少なくとも2つの下層スーパービームと、下層スーパービームから所定寸法上方の同じレベルに間隔をおいて配されてその両端がスーパーコラムに結合された少なくとも2つの中層スーパービームと、中層スーパービームから所定寸法上方の同じレベルに間隔をおいて配されてその両端がスーパーコラムに結合された少なくとも2つの上層スーパービーム含み、下層スーパービームと中層スーパービームとの間及び中層スーパービームと上層スーパービームとの間に配されてその両端がスーパーコラムに結合され、かつ複数の間柱を介して下層及び中層スーパービーム又は中層及び上層スーパービームに結合されている中間部の多数層の床支躯体を含み、下層、中層及び上層スーパービームが下弦材、上弦材、束柱、筋かい等を結合して構成されている多層構造物の建方工法において、両側のスーパーコラムを構築しながら、下層の同じレベルに間隔をおいて配する少なくとも2つの下層スーパービームを組み立てて、その両端をスーパーコラムに接合し、下層スーパービーム間に床を支持する床支躯体をその端を下層スーパービーム及びスーパーコラムに結合して少なくとも1層架設し、下層スーパービームの上側に下層スーパービームに結合されて建っている複数の間柱に梁を結合してなる床支躯体をその両端をスーパーコラムに結合して前記間柱の下方から上方へ順に間隔をおいて多数層架設し、下層スーパービームと中層スーパービームとの間を連結する各間柱を建てるときに、それらの中間の後記の切り離し個所に間柱の節の仮接合部が位置するようにして、前記仮接合部では下方の間柱の節の上端と上方の間柱の節の下端との間に隙間をあけて、下方の節の間柱の上側に上方の節の間柱を建てて下方の間柱の節の上部と上方の間柱の節の下部とを仮接合具を使って仮接合しておくようにし、下層スーパービームの上側に架設した多数層の床支躯体の最も上のものの上側に建っている間柱に結合して、中層の同じレベルに間隔をおいて配する少なくとも2つの中層スーパービームを架設し、中層スーパービームの両端をスーパーコラムに接合し、中層スーパービーム間に床を支持する床支躯体をその端を中層スーパービーム及びスーパーコラムに結合して少なくとも1層架設し、中層スーパービームの上側に中層スーパービームに結合されて建っている複数の間柱に梁を結合してなる床支躯体を前記間柱の下方から上方へ順に間隔をおいて多数層架設し、中層スーパービームと上層スーパービームとの間を連結する各間柱を建てるときに、それらの中間の後記の切り離し個所に間柱の節の仮接合部が位置するようにして、この仮接合部を下層スーパービームと中層スーパービームとの間を連結する間柱の中間の切り離し箇所の間柱の節の前記の仮接合部と同じにし、中層スーパービームの上側に架設した多数層の床支躯体の最も上のものの上側に建っている間柱に結合して、上層の同じレベルに間隔をおいて少なくとも2つの上層スーパービームを架設し、上層スーパービームの両端をスーパーコラムに接合し、上層スーパービーム間に床を支持する床支躯体をその端を上層スーパービーム及びスーパーコラムに結合して少なくとも1層架設し、中層スーパービームの架設又は中層スーパービームの上側への複数の間柱に結合しての床を支持する床支躯体の1層以上の架設と、少なくとも下層スーパービームと中層スーパービームとの中間の部分以下の各床支躯体上へのコンクリート床の形成とを条件として、下層スーパービームと中層スーパービームとを連結する各間柱の中間を前記仮接合部で切り離し、この間柱の切り離し部より上方の中層スーパービームに支持される床支躯体等の荷重の一部が下層スーパービームにかからないようにし、また、上層スーパービームの架設と、少なくとも中層スーパービームと上層スーパービームとの中間の部分以下の各床支躯体上へのコンクリート床の形成とを条件として、中層スーパービームと上層スーパービームとを連結する各間柱の中間を前記仮接合部で切り離し、この間柱の切り離し部より上方の上層スーパービームに支持される床支躯体等の荷重の一部が中層スーパービームにかからないようにし、少なくとも各床支躯体上へコンクリート床を設けることにより下層、中層及び上層スーパービームに所定の荷重がかかった状態にした後に、各間柱の切り離し部を本接合することを特徴とする3層のスーパービームを備えた多層構造物の建方工法。
  2. 下層の同じレベルに間隔をおいて配する少なくとも2つの下層スーパービームをスーパーコラム間の下部に仮設した複数の架台上において組み立てて、その両端をスーパーコラムに接合し、各下層スーパービームの下弦材間及び上弦材間に床を支持する床支躯体を前記下弦材又は上弦材及びスーパーコラムにその端を結合してそれぞれ架設し、下層スーパービームの上側に下層スーパービームに結合して建てられている複数の間柱に梁を結合してなる床支躯体をスーパーコラムにその端を結合して1層架設した後に、各架台を撤去し、それから、下層スーパービームの上方へ架設した前記1層の床支躯体の上側にこれと結合して建てられる複数の間柱に梁を結合してなる床支躯体を前記間柱の下方から上方へ順に間隔をおいて多数層架設することを特徴とする請求項1に記載の3層のスーパービームを備えた多層構造物の建方工法。
  3. 架設時にむくりを付けて下層、中層及び上層スーパービームを形成して、下層スーパービームと中層スーパービームとを連結する間柱の中間を仮接合部で切り離した直後に、下層スーパービームのむくり量がマイナスの小さな値になり、中層スーパービームと上層スーパービームとを連結する間柱の中間を仮接合部で切り離した直後に、中層スーパービーム及び上層スーパービームのむくり量がマイナスの小さな値になるようにすることを特徴とする請求項1又は2に記載の3層のスーパービームを備えた多層構造物の建方工法。
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