JP3750605B2 - 移動体運行システム及びその通信方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、案内レールに沿って敷設された給電線から非接触にて電力を給電し、その給電した電力にて走行用モータを駆動させて該案内レールに沿って移動体を走行させる移動体運行システムに係り、詳しくは該移動体と地上局との間で行う移動体運行システム及びその通信方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、天井に案内レールを配設し、その案内レールに沿って複数台又は一台の移動体を走行させる移動体運行システムが提案されている。この移動体に荷を搬送させることによって例えば工場内、倉庫内の物流の効率化が図られている。一般に、移動体の走行には、走行モータが使用されている。そして、この走行モータの駆動電力は、案内レールに敷設した200ボルトの交流が流れる給電線(電力用トロリー線)を介して給電する。
【0003】
この給電方法には、トロリー式と非接触式とがある。トロリー式は、移動体側に設けた集電子を給電線に接触させて電力を給電する方式である。非接触方式は、移動体側に設けたピックアップコイルを給電線の近傍に配置しピックアップコイルに誘導起電力を発生させて電力を得る方式である。そして、トロリー式が集電子の摩耗によるメンテナンスの必要性、塵芥及び火花の発生するといった問題点を有するのに対して、非接触方式ではこれがない。従って、その点で非接触方式がトロリー式より優れていることから近年注目されている。
【0004】
ところで、案内レールに沿って走行する移動体の運行制御は、地上に設置された運行制御装置(いわゆる地上局)からの指令信号に基づいて行われる。即ち、地上局は、案内レール上を走行する移動体との間で運行に必要な通信を行っている。この通信方法は、無線器を地上局及び移動体に装備し、該無線器を使って通信を行っている。そして、移動体は、走行しながら地上局との間で通信を行い、同地上局により運行制御される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記通信方法では、案内レールが広い範囲に敷設され、その広範囲を走行する移動体に対してどこに走行していても確実に通信ができるためには地上局側の無線器を複数の最適な箇所に設置しなければならない。従って、無線器と地上局を結ぶ通信ケーブルを配線しなければならずその作業は労力及び時間を要していた。しかも、地上局側の無線器を設置する各箇所は、移動体と確実に通信ができる必要があることから、その設置場所の選定作業は労力と時間を要していた。
【0006】
そこで、地上局に繋がった通信線を前記給電線と平行に案内レールに沿って敷設する。そして、移動体は、該通信線を介して地上局と通信を行うことが考えられる。しかしながら、前記通信線を案内レールに敷設しなければならいことからその配線作業は労力及び時間を要していた。さらに、通信線に対して集電子を接触させるため、通信線及び集電子は摩耗する。その結果、通信不良が頻発し、交換作業を定期的に行わなければならない。又、案内レールは、通信線を敷設された分だけ大型化する。さらに、通信線を配線する分その構造が複雑な形状になりその成形が非常に面倒であった。
【0007】
本発明の目的は、通信線の設置、配線作業及び摩耗等による交換作業をする必要もなく、しかも、案内レールを小型化できるとともにその構造を簡略化し成形をより容易にすることができる移動体運行システム及びその通信方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、案内レールに沿って配線された一対の給電線からなる交流線路と、該交流線路の近傍位置に位置する誘導コイルを備え、該誘導コイルに発生する誘導起電力にて走行用モータを駆動させて前記案内レールを走行する移動体と、前記移動体との間で通信を行い該移動体の運行を制御する運行制御装置とからなる移動体運行システムにおいて、
前記移動体は、前記運行制御装置との間で送受信される通信信号に基づいて前記移動体の運行を制御する運行コントローラと、前記一対の給電線間に接触することなく配置される送信及び受信アンテナに接続されたモデムとを有し、該運行コントローラは、通信信号を前記モデム及び送信アンテナを介して前記交流線路に流れる交流電力に重畳させ、前記モデムは、通信信号が重畳された交流電力に相対する電力波を前記受信アンテナを介して受信するとともに、該電力波から通信信号を取り出して前記運行コントローラに送信することをその要旨とする。
請求項2の発明は、案内レールに沿って配線された一対の給電線からなる交流線路と、該交流線路の近傍位置に位置する誘導コイルを備え、該誘導コイルに発生する誘導起電力にて走行用モータを駆動させて案内レールを走行する移動体と、前記移動体との間で通信を行い該移動体の運行を制御する運行制御装置とからなる移動体運行システムの通信方法において、前記移動体と運行制御装置との間で送信及び受信アンテナを介して送受信される通信信号を前記一対の給電線間に接触することなく前記送信及び受信アンテナが配置されるようにした前記交流線路に流れる交流電力に重畳させ、前記通信信号が重畳された交流電力に基づいた電力波を受信するとともに該受信した電力波から通信信号を取り出して前記移動体と運行制御装置との間の通信を行うことをその要旨とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項2に記載の移動体運行システムの通信方法において、前記移動体及び運行制御装置は、通信信号の送信及び受信を行う送信及び受信アンテナに接続されたモデムを介して前記電力波から通信信号を取り出すことをその要旨とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項3に記載の移動体運行システムの通信方法において、前記移動体は、運行コントローラを介して前記通信信号に基づいて運行制御され、前記受信アンテナは交流線路から受信した前記通信信号が重畳された交流電力に相対する電力波をアナログ信号として前記モデムに送信し、該モデムは、前記受信アンテナからのアナログ信号から通信信号を取り出すとともにデジタル信号に変換して前記運行コントローラに送信し、該運行コントローラは前記デジタル信号に従って前記移動体の運行制御を行うことをその要旨とする。
【0011】
(作用)
各請求項の発明によれば、交流線路に流れる電力波を搬送波として通信信号を重畳させると、その重畳された通信信号は、案内レールに配線された交流線路を伝搬する。この重畳された通信信号を抽出することにより移動体と運行制御装置との間の通信が可能となる。その結果、通信のための通信線は不要となるとともに、どこに移動体がいても交流線路を介して確実に通信が行える。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を搬送台車が天井に架設された案内レール上を走行する無人搬送システムに具体化した一実施の形態を図面に従って説明する。図4は、この搬送システムのレイアウトを示し、図1は、その案内レールの架設状態を示す。搬送システム1の走行経路2は、天井2aに架設された案内レール3により、閉ループ状に形成され、該案内レール3上を複数台の移動体としての搬送台車4A〜4Cが周回走行する。案内レール3に沿って複数のステーション5A〜5Cが設置されている。各ステーション5A〜5Cには、図示しないコンベアが設けられ搬送台車4A〜4Cは、各ステーション5A〜5Cにて荷の受け渡しを行うようになっている。この各搬送台車4A〜4Cの走行及び荷受け渡し制御は、図1に示すように地上に設置した運行制御装置6によって一括制御されている。
【0013】
搬送台車4A〜4Cは、案内レール3上を転動する駆動輪7及び従動輪8と案内レール3のフランジ部側面を挟持するガイド輪9とを備え、懸垂状態で案内レール3に支持されている。図2に示すように、搬送台車4A〜4Cには、3相誘導モータよりなる走行用モータ10が搭載され、該走行用モータ10の駆動により前記駆動輪7が駆動されて搬送台車4A〜4Cは案内レール3を走行する。
【0014】
案内レール3の側面には、リッツ線よりなる交流線路としての給電線11が上下一定の間隔に配線されている。上下一定の間隔に配線された給電線11は図5に示すよう往復線路であって、上側に配置された給電線11を往路11aとし、下側に配置された給電線11を復路11bとしている。給電線11の始端と終端は、地上に設置した電源装置12に接続されている。そして、電源装置12が給電線11の始端に交流電源を供給すると、交流電源は上側の給電線11(往路11a)を流れた後に折り返して下側の給電線11(復路11b)を介して終端に流れ込むことになる。尚、本実施の形態では、電源装置12から供給される交流電源は200ボルト、10キロヘルツの高周波正弦波形の電源である。
【0015】
往復線路を形成する給電線11は、図2に示すように案内レール3の側面に配設した上下一対の支持アーム13にて支持されている。そして、この上下一対の支持アーム13にて上側の給電線11(往路11a)と下側の給電線11(復路11b)との間隔が予め一定の間隔に保持されている。
【0016】
前記各搬送台車4A〜4Cには、給電線11(往路11a及び復路11b)に相対向するように断面略E型のフェライトコア15が前後一対配設されている。前後一対のフェライトコア15は、それぞれ搬送台車本体からのびる支持ブラケット16に支持固定されている。
【0017】
フェライトコア15は、その上側突部15aと中央突部15bとの間を上側の給電線11(往路11a)が、その中央突部15bと下側突部15cとの間を下側の給電線11(復路11b)が通過するように、支持ブラケット16に支持固定されるようになっている。フェライトコア15の中央突部15bには、誘導コイルとしてのピックアップコイル17が巻回されている。従って、給電線11(往路11a及び復路11b)に流れる200ボルト、10キロヘルツの高周波正弦波形の電力により該給電線11(往路11a及び復路11b)に発生する磁束により、ピックアップコイル17に誘導起電力が発生する。このピックアップコイル17に発生する誘導起電力は、搬送台車に搭載された後記する電源装置18に供給され前記走行用モータ10の駆動電源となるとともに、搬送台車4A〜4Cに搭載された運行コントローラ19の駆動電源となる。尚、前後一対のフェライトコア15にそれぞれ巻回されたピックアップコイル17は、互い直列に接続されている。
【0018】
前記フェライトコア15(ここでは前側のフェライトコアのみ)を支持する支持ブラケット16には、図3に示すようにその両側には支持アーム20,21が設けられている。図3において、左側支持アーム20の先端には送信アンテナ23が取着されている。又、右側支持アーム21の先端には、受信アンテナ24が取着されている。それぞれ支持アーム20,21に取着された送信及び受信アンテナ23,24は、上側の給電線11(往路11a)と下側の給電線11(復路11b)の間に接触することなく配置される。送信及び受信アンテナ23,24の形状は、本実施の形態ではコイル形状であって、前記ピックアップコイル17と同じ向きに配設されている。
【0019】
前記支持ブラケット16の裏面(フェライトコア15を固定した面と反対側の面)には、前記運行コントローラ19等の各種制御回路を収納した制御ボックス25が配設されている。そして、前記送信及び受信アンテナ23,24は、制御ボックス25内に収納された後記するモデム26に接続されている。前記地上に設置した運行制御装置6には地上側モデム30を備え、その地上側モデム30には地上側送信アンテナ31及び地上側受信アンテナ32が接続されている。地上側送信及び受信アンテナ31,32は、その形状がコイル形状であって、前記電源装置12から延びる給電線11(往路11a及び復路11b)に巻回されている。
【0020】
図6は給電線11に高周波電力を供給する電源装置12と搬送台車4A〜4Cに搭載した電源装置18の電気回路を示す。
地上側の電源装置12は、AC/DC変換回路40を備え、同AC/DC変換回路40は200ボルト、60ヘルツの3相交流電源41を200ボルトの直流電源に変換する。AC/DC変換回路40にて変換された直流電源は、DC/AC変換回路42に供給される。
【0021】
DC/AC変換回路42は、第1の駆動回路部42aと第2の駆動回路部42bとから構成されている。第1及び第2の駆動回路部42a,42bは、AC/DC変換回路40に対して互いに並列に接続されている。そして、第1の駆動回路部42aの出力端子は、共振用のコンデンサ43を介して前記給電線11の始端と接続されている。第2の駆動回路部42bの出力端子は、前記給電線11の終端と接続されている。
【0022】
第1の駆動回路部42aは2個の上側トランジスタT1,T2と2個の下側トランジスタT3,T4とから構成され、上側トランジスタT1,T2のコレクタがAC/DC変換回路40のプラス極側に、下側トランジスタT3,T4のエミッタがAC/DC変換回路40のマイナス極側に接続されている。そして、上側トランジスタT1,T2のエミッタと下側トランジスタT3,T4のコレクタとの接続点が第1の駆動回路部42aの出力端子となる。
【0023】
第2の駆動回路部42bは2個の上側トランジスタT5,T6と2個の下側トランジスタT7,T8とから構成され、上側トランジスタT5,T6のコレクタがAC/DC変換回路40のプラス極側に、下側トランジスタT7,T8のエミッタがAC/DC変換回路40のマイナス極側に接続されている。そして、上側トランジスタT5,T6のエミッタと下側トランジスタT7,T8のコレクタとの接続点が第2の駆動回路部42bの出力端子となる。
【0024】
そして、図示ないコントローラにより各トランジスタT1〜T8がオン・オフ制御され、給電線11に200ボルト、10キロヘルツの高周波正弦波形の電力を供給する。因みに、第1の駆動回路部42aの上側トランジスタT1,T2と第2の駆動回路部42bの下側トランジスタT7,T8とは、同期してオン・オフ制御され、第1の駆動回路部42aの下側トランジスタT3,T4と第2の駆動回路部42bの上側トランジスタT5,T6とは、同期してオン・オフ制御される。そして、上側トランジスタT1,T2と下側トランジスタT7,T8がオンのとき、下側トランジスタT3,T4と上側トランジスタT5,T6はオフとなり、反対に、上側トランジスタT1,T2と下側トランジスタT7,T8がオフのとき、下側トランジスタT3,T4と上側トランジスタT5,T6はオンとなるように制御されるようになっている。
【0025】
次に、搬送台車4A〜4Cに搭載した電源装置18について説明する。
整流回路45は、その入力端子に一対の前記ピックアップコイル17と出力調整用のコンデンサ46の直列回路が接続されている。そして、整流回路45は、そのピックアップコイル17に誘起される誘導起電力を入力し、整流して平滑用コンデンサ47を介してインバータ48に出力する。そして、インバータ48にて電圧及び周波数変換された3相交流電源が前記走行用モータ10に供給される。
【0026】
次に、上記のように構成した無人搬送システムにおける運行制御装置6と各搬送台車4A〜4Cの運行コントローラ19との間で行われる通信の構成について説明する。
【0027】
図7において、運行制御装置6は、各搬送台車4A〜4Cの走行及び荷受け渡しのための制御指令を作成し、それを指令信号として出力する。指令信号は、運行制御装置6に備えたモデム(以下、地上側モデムという)30に出力される。地上側モデム30は、デジタルの指令信号を200〜300メガヘルツのアナログ信号に変換し通信信号SGとして地上側送信アンテナ31に出力する。又、モデム30には地上側受信アンテナ32が接続され、搬送台車4A〜4Cからの通信信号SGを受信するようになっている。
【0028】
従って、地上側モデム30から通信信号SGが地上側送信アンテナ31に出力されると、給電線11に流れる10キロヘルツの電力の波形PSに200〜300メガヘルツの通信信号SGが重畳されることになる。図8は、その重畳を説明するための説明図である。そして、通信信号SGが重畳された電力波形PSmix は、前記給電線11に伝搬される。
【0029】
前記搬送台車4A〜4Cの受信アンテナ24は、その通信信号SGが重畳された電力波形PSmix と相対した誘導起電力を発生する。この微弱な誘導起電力は、搬送台車4A〜4Cに設けたモデム26に出力されるようになっている。モデム26は、通信信号SGが重畳された誘導起電力から、通信信号SGを取り出し、その取り出した通信信号SGをデジタル信号に変換して運行制御装置6からの指令信号として運行コントローラ19に出力する。運行コントローラ19は、モデム26からの指令信号に基づいて該指令信号が自身のための指令信号かを判断し、自身の指令信号の場合にはその指令信号に基づいて例えば走行用モータ10を駆動制御する。即ち、運行コントローラ19は、走行用モータ10を制御する場合にはモータ駆動回路を構成する前記インバータ48に制御信号を出力して該モータ10の回転を制御する。
【0030】
又、各搬送台車4A〜4cに搭載された運行コントローラ19は、それぞれ自身の搬送台車4A〜4Cの運行状況を示す信号を前記モデム26に出力する。モデム26は、該信号をデジタル信号から200〜300メガヘルツのアナログ信号に変換し通信信号SGとして前記送信アンテナ23に出力する。従って、モデム26から通信信号SGが送信アンテナ23に出力されると、給電線11に流れる10キロヘルツの電力の波形PSに200〜300メガヘルツの該通信信号SGが重畳されることになる。そして、前記と同様に通信信号SGが重畳された電力波形PSmix は、前記給電線11に伝搬される。
【0031】
前記給電線11に巻回された地上側受信アンテナ32は、その通信信号SGが重畳された電力波形PSmix と相対した誘導起電力を発生する。この微弱な誘導起電力は、地上側モデム30に出力されるようになっている。地上側モデム30は、通信信号SGが重畳された誘導起電力から、通信信号SGを取り出し、その取り出した通信信号SGをデジタル信号に変換して搬送台車4A〜4Cからの信号として運行制御装置6に出力する。運行制御装置6は、搬送台車4A〜4Cからの信号に基づいて各搬送台車4A〜4Cの運行状況を把握し新たな該指令信号を作成し各搬送台車4A〜4Cに出力する。
【0032】
次に、上記のように構成した無人搬送システムの特徴を以下に述べる。
(1)本実施の形態では、搬送台車4A〜4Cと運行制御装置6との間の通信について、給電線11に流れる高周波電力の波形PSを搬送波として利用し通信信号SGをその波形PSに重畳させた。そして、通信信号SGを重畳した電力の波形PSmix を受信アンテナ24,32で受信し、モデム26,30にて通信信号SGを抽出し、デジタル信号に変換してそれぞれ運行コントローラ19及び運行制御装置6に出力するようにした。従って、通信のための通信線は不要となり、案内レール3の側面に通信用のトロリー線を配線する作業はなくなる。
【0033】
(2)搬送台車4A〜4Cに設けた送信及び受信アンテナ23,24は、給電線11に対して非接触であるため、給電線11や送信及び受信アンテナ23,24は磨耗することはない。その結果、磨耗による交換作業はない。
【0034】
(3)又、通信線が不要なことからその無くなった分だけ、案内レール3及び搬送台車4A〜4Cは小型化できるとともに構造を簡単にすることができる。
(4)給電線11に通信信号SGを重畳させたので、搬送台車4A〜4Cが走行経路のどの位置にいても、搬送台車4A〜4Cと運行制御装置6との間の通信は確実に行うことができる。
【0035】
(5)受信アンテナ24及び送信アンテナ23は往路11aと復路11bとの間にくるように配置した。従って、受信アンテナ24は感度の高い受信ができ、送信アンテナ23は効率のよい重畳ができる。
【0036】
尚、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、以下の態様で実施してもよい。
○ 前記実施の形態では、天井2aに架設した案内レール3上を走行する無人搬送システムに具体化したが、地上に配設した案内レール上を走行する無人搬送システムや自動倉庫システムに具体化してもよい。
【0037】
○ 搬送台車の数を適宜変更して実施してもよい。
○ 前記実施の形態では、各アンテナ23,24,31,32の形状は、コイル状であったが、これに限定されるものではなく、取付スペース等に合わせて棒状、板状のものに変更して実施してもよい。
【0038】
○ 前記実施の形態では、受信アンテナ24と送信アンテナ23をそれぞれ別々に設けたが、いずれか一方を受信及び送信アンテナとして共用するようにしてもよい。また、地上側においても同様に、送信アンテナ31と受信アンテナ32をそれぞれ別々に設けたが、いずれか一方を受信及び送信アンテナとして共用するようにしてもよい。
【0039】
次に、前記実施の形態から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に記載する。
(1)案内レールに沿って配線された交流線路の近傍位置に配置した誘導コイルに誘導起電力を発生させその誘導起電力にて走行用モータを駆動させて案内レールを走行する移動体と、前記案内レールと離間した位置に設けられ前記移動体との間で通信を行い該移動体の運行を制御する運行制御装置とを備えた移動体運行システムにおいて、前記運行制御装置に設けられその運行制御装置からのデジタル指令信号をアナログの通信信号に変換する地上側モデムと、地上側モデムからの通信信号を交流線路の電力波形に重畳させる地上側送信アンテナと、前記移動体に設けられ前記交流線路に相対向するように配置され運行制御装置からの通信信号を重畳した電力波形を受信する受信アンテナと、前記受信アンテナが受信した電力波形から前記通信信号を抽出しデジタル指令信号に変換する移動体側モデムと、前記移動体側モデムからの指令信号に基づいて走行用モータを駆動制御する運行コントローラとからなる移動体運行システム。従って、運行制御装置から移動体に送信する指令信号は、通信用トロリー線を使用することなく送信することができる。その結果、通信線の配線作業はなくなる。
【0040】
(2)前記(1)の移動体運行システムにおいて、前記移動体には前記移動体側モデムにて前記運行コントローラからの移動体の運行状況を示す信号から変換された通信信号を交流線路の電力波形に重畳させる送信アンテナを備え、前記運行制御装置には、前記移動体からの通信信号を重畳した電力波形を受信し、前記地上側モデムにて運行状況を示す信号を抽出させる地上側受信アンテナを備えた移動体運行システム。従って、前記(1)の移動体運行システムの効果に加えて、移動体から運行制御装置に送信する運行状況を示す信号は、通信用トロリー線を使用することなく送信することができる。
【0041】
【発明の効果】
各請求項の発明によれば、通信線の設置、配線作業及び摩耗等による交換作業をする必要もなく、しかも、案内レールを小型化できるとともにその構造を簡略化し成形をより容易にすることができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】搬送台車の配設状態を示す側面図。
【図2】ピックアップコイルと給電線を説明する搬送台車の正面図。
【図3】送信及び受信アンテナと給電線の配置を説明する斜視図。
【図4】無人搬送システムのレイアウトを説明する説明図。
【図5】給電線が往復線路であることを説明する説明図。
【図6】電源装置を説明するための回路図。
【図7】搬送台車と運行制御装置との間の通信方法を説明するブロツク回路図。
【図8】電力の波形と通信信号との重畳を説明する説明図。
【符号の説明】
3…案内レール、4A〜4C…搬送台車、6…運行制御装置、10…走行用モータ、11…給電線、11a…往路、11b…復路、12…電源装置、15…フェライトコア、16…ピックアップコイル、18…電源装置、19…運行コントローラ、23…送信アンテナ、24…受信アンテナ、26…モデム、30…地上側モデム、31…地上側送信アンテナ、32…地上側受信アンテナ、SG…通信信号、PS…波形、PSmix …波形。

Claims (4)

  1. 案内レールに沿って配線された一対の給電線からなる交流線路と、該交流線路の近傍位置に位置する誘導コイルを備え、該誘導コイルに発生する誘導起電力にて走行用モータを駆動させて前記案内レールを走行する移動体と、前記移動体との間で通信を行い該移動体の運行を制御する運行制御装置とからなる移動体運行システムにおいて、
    前記移動体は、前記運行制御装置との間で送受信される通信信号に基づいて前記移動体の運行を制御する運行コントローラと、前記一対の給電線間に接触することなく配置される送信及び受信アンテナに接続されたモデムとを有し、該運行コントローラは、通信信号を前記モデム及び送信アンテナを介して前記交流線路に流れる交流電力に重畳させ、前記モデムは、通信信号が重畳された交流電力に相対する電力波を前記受信アンテナを介して受信するとともに、該電力波から通信信号を取り出して前記運行コントローラに送信することを特徴とする移動体運行システム。
  2. 案内レールに沿って配線された一対の給電線からなる交流線路と、該交流線路の近傍位置に位置する誘導コイルを備え、該誘導コイルに発生する誘導起電力にて走行用モータを駆動させて案内レールを走行する移動体と、前記移動体との間で通信を行い該移動体の運行を制御する運行制御装置とからなる移動体運行システムの通信方法において、
    前記移動体と運行制御装置との間で送信及び受信アンテナを介して送受信される通信信号を前記一対の給電線間に接触することなく前記送信及び受信アンテナが配置されるようにした前記交流線路に流れる交流電力に重畳させ、
    前記通信信号が重畳された交流電力に基づいた電力波を受信するとともに該受信した電力波から通信信号を取り出して前記移動体と運行制御装置との間の通信を行う
    ことを特徴とする移動体運行システムの通信方法。
  3. 前記移動体及び運行制御装置は、通信信号の送信及び受信を行う送信及び受信アンテナに接続されたモデムを介して前記電力波から通信信号を取り出すことを特徴とする請求項2に記載の移動体運行システムの通信方法。
  4. 前記移動体は、運行コントローラを介して前記通信信号に基づいて運行制御され、前記受信アンテナは交流線路から受信した前記通信信号が重畳された交流電力に相対する電力波をアナログ信号として前記モデムに送信し、該モデムは、前記受信アンテナからのアナログ信号から通信信号を取り出すとともにデジタル信号に変換して前記運行コントローラに送信し、該運行コントローラは前記デジタル信号に従って前記移動体の運行制御を行うことを特徴とする請求項3に記載の移動体運行システムの通信方法。
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