JP3750350B2 - 合金触媒 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排ガス浄化用合金触媒に関し、特に第1の触媒金属粒子とこれに第2の金属相を被覆する際、低被覆率で、かつ耐熱性および触媒活性を最適として高温域における窒素酸化物浄化特性に優れた合金触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車等の排ガス浄化用触媒の触媒成分としては、Pt,Pd,Rh等の貴金属が単独または組み合わせて用いられており、通常、触媒担体に担持された構成とされている。最近では、ディーゼルエンジン排気における酸素が過剰なる雰囲気での耐熱性および窒素酸化物浄化特性が重要となっている。しかし、既存の排気ガス浄化触媒では、その耐熱性および浄化特性に限界があり、この酸素過剰雰囲気における窒素酸化物(NOX )浄化触媒として、合金触媒が考えられる。この分野の公知技術として、例えば特開昭60−184922号公報には、ディーゼルエンジン燃焼室の触媒として酸化物層を形成し、これを溶液に浸漬して2種以上の触媒を同時に担持させる担持方法が開示されている。また、特開平4−284824号公報には、酸素過剰の排ガス用としてγ−Al2 3 にPtと第2の成分としてのSrを含浸法で担持させ、窒素酸化物を浄化する方法が記載されている。さらに、特開平9−103679号公報には、ディーゼルエンジンの触媒として排気ガスの上流および下流にそれぞれ微粒子と粗大粒子からなる触媒金属を担持してなる浄化触媒が開示されている。
【0003】
しかし、酸素過剰雰囲気における耐熱性に優れたNOX 浄化触媒としての、従来の合金触媒には▲1▼固溶型であるため、元素の組み合わせが限られる。▲2▼担体上に吸着、共沈等により2種類以上の貴金属を担持した場合、固溶し難い元素同士は合金にならない等の問題がある。
そこで、酸素過剰雰囲気における窒素酸化物の浄化触媒として、新規の合金触媒を比較的簡便な製造工程によって製造し、さらに耐熱性を改善する技術開発が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来のように異種金属を固溶させることなく異種金属相を積相する方法を検討し、固溶し難い元素同士でも容易に合金化でき、耐熱性および触媒活性を向上する合金触媒を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、金属酸化物上に第1の金属粒子を分散させ、低被覆率で触媒活性の向上を可能とする異種金属相の積相方法を検討し、溶液から異種金属相を還元析出させることによって耐熱性および触媒活性を向上する合金触媒を提供することにある。
さらに、本発明の別の目的は、高温域における窒素酸化物の新規の合金触媒としての、最適な組成およびその構造において複合化された金属相からなる合金触媒を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、排ガス浄化用合金触媒であって、金属酸化物上に積相して担持される構造を有し、Pt粒子上に、Auを被覆率45%未満積相しており、θ/M≧5000、但し、θ:Pt粒子に対するAuの被覆率、M:Au/Pt粒子の重量比であることを特徴とする合金触媒によって達成される
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明においては、金属粒子上に他の金属の相が存在するため、第1相の金属粒子と第2の金属相の電子状態の違いから、それぞれ表面の電子状態が変化し、より活性に富み浄化性能が向上する。しかし、触媒金属粒子と金属相の界面は、熱的に安定でないため高温に曝されると金属粒子と金属相が分離し、金属相が粗大粒子となるため浄化性能が劣化する。
このため、耐熱性を向上させるためには、熱的に不安定な界面を減らすこと、つまり、触媒金属粒子上への金属相の被覆率θを小さくすることが有効である。ところが被覆率θを小さくすると第2金属の積相による浄化性能向上の効果が現れなくなるという問題がある。
【0007】
このことは、被覆率θが小さい場合に、重量比Mが大きい(金属相の量が多い)と、金属相が厚くなり、あたかも第1金属粒子の上に第2金属の粒子が存在しているかのようになるため、積相した効果が現れなくなるためである。そこで、本発明では、被覆率θが小さいと浄化性能が向上しないという問題を、被覆率θと重量比Mを最適化することによって解決した。
被覆率が45%未満の時、被覆率θ/重量比Mが5000以上の範囲で、耐熱性に優れ、第2金属を積相した効果により浄化性能が向上する合金触媒が得られる。一方、被覆率θ/重量比Mが5000未満の場合、金属相が厚くなったり、金属相を形成しない過剰の第2金属が粗大粒子となったりするため、第2金属の積相による浄化性能向上の効果が現れない。
【0008】
また、本発明では、第2の金属相を還元析出させることにより、第1の金属粒子上に容易に金属相を形成が可能となるように、曲率半径の小さい金属粒子上に金属相が析出させるものである。第1発明では、第2相が溶液から核生成サイトとしての基地の酸化物上に、分散させ均一に析出(晶出)させ表面全面に付着させるもので、第1相の金属粒子の大きさにおいて最適な範囲が存在する。以上のように、金属粒子上に他の金属の相が存在(積相)すると、前記のように金属粒子およびその相の表面の電子状態が変化して浄化性能が向上するものと考えられる。
【0010】
本発明の金属相を積相させる方法は、蒸着、溶媒中での析出・沈澱等が適当であるが、粒子個々の組成および大きさが均一になる方法であれば、その種類は問わない。また、2種類以上の金属相を積相させる場合、目的とする浄化性能に応じて、同時または順次に積相して、2相以上に積相して行けば良い。
本発明の金属粒子の合成方法は、平均粒子径が30nm以下になる方法であればよく、その種類は限定されない。金属粒子を均一に分散させることが可能であればよく、例えば担体(金属酸化物)の酸点、塩基点への吸着、イオン交換法、および還元析出が好ましい方法である。
【0011】
金属相の積相方法は、溶液中での還元析出が最も望ましい。溶液中の金属イオンは、曲率の小さい部位、つまり金属粒子や担体の突起部等を核生成サイトとして、その部位に還元析出する。本発明の還元析出は、好ましくはpH6〜9の範囲で行うとよい。pHがこの範囲外であると、担体の酸点、塩基点へ吸着したり、中和沈澱する金属イオン量が増加するため、金属粒子への積相量が減少し、結果として得られる合金触媒の浄化性能が小さくなる。
なお、還元剤、および溶液のpHを調製する試薬の種類は、従来用いられているもので良いが、溶液中でお互いに反応して積相量が減少する組み合わせは避けることが好ましい。また、金属相元素を含むイオンと反応して不溶性化合物を生成する試薬も用いない方がよい。
以下に、本発明について実施例に基づきさらに詳述する。
【0012】
【実施例】
Pt(NO2 2 (NH3 2 (1.11×10-1wt%)を含む水溶液に、γ−Al2 3 粉末を添加し、3時間攪拌した後、大気中で120℃×24時間の乾燥を行った。乾燥後、大気中で300×2時間の熱処理を行い、1.998wt%Pt/Al2 3 粉末(5.66wt%)を含む60℃のイオン交換水に、HAuCl4 ・4H2 O(1.89×10-4wt%)、Na2 2 3 ・5H2 O(1.13×10-3wt%)、Na2 SO3 (2.83×10-3wt%)、C6 7 NaO6 (1.13×10-2wt%)を添加し、24時間攪拌しながらAuを還元析出させた。還元析出後、ろ過し、60℃のイオン交換水で洗浄を行った。洗浄した粉末を大気中で120℃×2時間の乾燥を行った。乾燥後、大気中で500℃×2時間の熱処理を行ない、第2金属相(Au)/第1触媒金属粒子(Pt)の重量比Mが0.0025、第1触媒金属粒子に対する第2金属相の被覆率θが38%の2wt%(Pt−Au)/Al2 3 合金触媒Aを得た。
濃度を変えた以外は本実施例と同様の方法で、表1に示す合金触媒を得た。
【0013】
【表1】
Figure 0003750350
【0014】
全触媒とも、第1金属粒子はPt、第2金属相はAuである。また、合金粒子径は、X線回折を用いた。なお、粒子径が10nm以下とあるのは、X線回折装置の測定限界以下の合金粒子であることを示す。
この表において、重量比M:蛍光X線の分析結果から計算で求めたものであり、被覆率θ:Au原子にはCOが吸着(at 50℃)しないため、Auが積相するとCO吸着量が減少する。そこで、Au積相前後のCO吸着量から求めた表面Pt原子数から、(1)式を用いて計算して求められた。
被覆率θ=(還元析出前の表面Pt原子数−還元析出後の表面Pt原子数)/還元析出前の表面Pt原子数×100 (1)
上記の表1に示す触媒を、以下の条件で耐久し、新品触媒および耐久後の排ガス浄化性能を評価した。
【0015】
〔耐久条件〕:
ガス組成:1000ppmCO+670ppmC3H6+500ppmNO+6.5%O2+10%CO2+10%H2O
温度: 800℃
時間: 5 時間
〔排ガス浄化性能〕:
ガス組成:1000ppmCO+670ppmC3H6+250ppmNO+7.3%O2+6.7%CO2+5%H2O
ガス空間速度:150,000 h-1
500 ℃から100 ℃への降温速度:10 ℃/minでの降温評価
排ガス浄化性能として、(2)式で定義するC3 6 の浄化率が50%になる温度、およびNOの最大浄化率を測定し、その結果を表1に合わせて示す。
【0016】
浄化率={(入ガス濃度−出ガス濃度)/入ガス濃度}×100 (2)
発明例No. 1〜3は、優れた排ガス浄化性能および耐熱性を示しており、第2金属相(Au)の粗大粒子は認められなかった。
比較例No. 4は、耐久によりAuの粗大粒子が生成し、耐熱性が劣る。また、比較例No. 5は、金属相を形成しない過剰のAuが粗大粒子となっており、排ガス浄化性能および耐熱性が劣る。
なお、本発明の触媒では、予め担体となる粉末(Al2 3 等)に貴金属を還元析出させ、その粉末をモノリスにコートするため、貴金属の歩留りが100%となる。この点から、従来の自動車用触媒におけるように、貴金属の歩留りが問題とならない。また、吸着等による貴金属の担持方法では、塩基点または酸点に優先的に貴金属が吸着するため、触媒活性サイトの位置に制御することができなかったが、本発明では、担体表面に曲率の小さい形状(例えば、突起)を付与しておけば、その部位に優先的に合金粒子を形成できるため、担体表面形状で触媒活性サイトの位置を任意に制御することが可能となる。
【0017】
さらに、金属元素を順番に還元析出させるため、触媒活性サイトである合金粒子の構造(金属相の厚み、積相の順番等)をコントロールすることが容易である。つまり、触媒活性サイトの性質を変化させることが可能である。
このことから、前記担体表面形状の制御と組み合わせることにより、種々の浄化性能が得られ、多用なものに使用できる。
従来の触媒では、貴金属のシンタリングや硫黄による被毒が問題となることが多かったが、本発明では、合金粒子表面の金属相を、化学的に安定な元素(例えば、金)にすることにより、シンタリングや硫黄による被毒を抑制することが可能となる。
【0018】
【発明の効果】
本発明によれば、触媒金属相を積相することによる排ガス浄化におけるリーン域でのHCおよびNOX の浄化率が向上する。また、低被覆率における重量比を調整することによって耐熱性が向上する異種金属相の積相触媒を得ることができる。

Claims (1)

  1. 排ガス浄化用合金触媒であって、金属酸化物上に積相して担持される構造を有し、Pt粒子上に、Auを被覆率45%未満積相しており、θ/M≧5000、但し、θ:Pt粒子に対するAuの被覆率、M:Au/Pt粒子の重量比であることを特徴とする合金触媒。
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