JP3738497B2 - 給紙装置およびそれを備えた印字装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、積層した用紙から用紙一枚ずつ送り出す給紙装置およびそれを備えた印字装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
従来から給紙装置として、種々の幅の用紙を択一的に装填できるものがある。このように種々の用紙を使用する場合、2個の給紙ローラを持つものでは用紙の中心に対して左右対称になるように、用紙の側縁に当接するガイドの移動に連動して給紙ローラを左右方向に移動するものがある。また給紙ローラを同軸上に4〜5個以上多数設けて用紙幅に合わせて使用するローラの数を変えるものもある。これらの構成では、構造が複雑で高価になる。
【0003】
一方、給紙ローラが一定位置にあってどんな幅の用紙も一側を基準にしてセットし、給紙ローラを使用頻度の高い例えばA4サイズの用紙に対応した位置に配置するものがある。この構成では、給紙ローラが2個程度で、左右に移動しないから安価に製作できる。ところが、そのA4サイズの用紙を入れる封筒はA4サイズよりも大きいから、これを横向きにセットすると、基準位置と反対側へ給紙ローラに対してA4サイズよりもはみ出す。給紙装置から封筒を送り出すとき、このはみ出し部分が抵抗となって、傾いて送り出されることになる。
【0004】
本発明は、簡単な構造で異なる幅の用紙を傾いて送り出すことのないようにするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
この目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、積層した用紙に接して一枚ずつ送り出す給紙ローラと、前記積層した用紙を搭載してその用紙を前記給紙ローラに向け押圧する用紙台と、前記用紙台上に積層した用紙を一側において当接位置決めする基準ガイドと、前記給紙ローラに対し前記基準ガイドとは反対側に離れて位置する補助給紙ローラとを備え、前記用紙台は、前記給紙ローラとほぼ対向する位置に摩擦部材を設け、前記補助給紙ローラと対向する位置を前記摩擦部材よりも低く形成し、前記給紙ローラおよび補助給紙ローラの下流側に、送り出し方向へ向かって上昇する分離用の傾斜面を備え、その傾斜面の前記補助給紙ローラと送り出し方向にて対向する部分を他の部分よりも用紙に対する抵抗を小さく形成することを特徴とする。
【0006】
この構造により、各種幅の用紙を基準ガイドに沿って用紙台上にセットすることで、所定幅以下の用紙は主として給紙ローラにより送り出される。用紙台上の用紙枚数が少ないとき、摩擦部材により最も下の用紙を用紙台上に拘束し、残りの用紙が重なって送り出されるのを防止する。補助給紙ローラと対向する位置を低く形成しているが、用紙枚数が多いときには、用紙力の荷重を給紙ローラと補助給紙ローラによって受けるが、用紙枚数が少ないときには、上記高さの差によって給紙ローラのみで用紙台からの荷重を受けることになる。このため補助給紙ローラは用紙台と離れて空転し、給紙ローラの回転を妨げることがない。したがって、給紙ローラによる用紙の送り出しは、枚数が少なくなっても補助給紙ローラによって妨げられることなく円滑に遂行される。さらに、剛性の大きい用紙(例えばはがきや封筒などの厚紙)を傾斜面によって一枚ずつに分離することができ、しかもその傾斜面に沿って昇るとき補助給紙ローラと対向する位置で抵抗が小さいため、幅の広い用紙を傾くことなく送り出すことができる。
【0007】
所定幅以上の用紙は給紙ローラと補助給紙ローラとによりその用紙幅のほぼ全体にわたって送り出し力を受け、傾くことなく送り出される。給紙ローラ側の部分と補助給紙ローラ側の部分とで用紙台に高さの差があるため、枚数が少なくなって、補助給紙ローラでの送り出し力がわずか低下しても、用紙は給紙ローラからはみ出した部分に補助給紙ローラが接触して送り出され傾くのが抑えられる。そしてこの構造は、各種幅の用紙を基準ガイドに沿って用紙台上にセットするだけでよいから、用紙幅に合わせてガイド、ローラ等を操作する必要がなく、また部品点数が少なく簡単な構造とすることができる。
【0008】
請求項1において、前記基準ガイド側の用紙端部と対向する部分の傾斜面を、前記傾斜面の補助給紙ローラ側と対向する部分を除いた他の部分より用紙に対する抵抗を小さく形成したことを特徴とする。
【0009】
請求項2において、前記補助給紙ローラ側と対向する用紙に対する抵抗を小さく形成した部分は、前記基準ガイド側の用紙端部と対向する用紙に対する抵抗を小さく形成した部分より用紙幅方向幅が広く形成されている。
【0010】
上記構造において好ましくは、請求項4に記載のように前記用紙は、事務用箋およびそれを収容する封筒であり、前記給紙ローラはその事務用箋と対向する位置にあり、前記補助給紙ローラは封筒の長手方向の一方の端と対向する位置にある構造とする。これにより、通常の事務用箋のみならず封筒のように横に長いものでも傾くことなく送り出すことができる。
【0011】
また請求項5に記載のように、請求項4において、前記補助給紙ローラを、前記事務用箋の前記基準ガイドとは反対側の側縁ともほぼ対向する位置におくことで、事務用箋の送り出しに補助給紙ローラも作用し、さらにその事務用箋を入れる封筒に対し給紙ローラおよび補助給紙ローラが良好な位置で送り出し力を付与することができる。
【0012】
上記の給紙装置は、前記給紙ローラおよび補助給紙ローラの下流側に、それらによって送り出された用紙に印字をする印字機構を有する印字装置に実施することで、用紙上に傾くことなく正確な印字を行うことができる。
【0013】
特に、用紙に向けてインク滴を吐出して印字をするインクジェット式印字ヘッドを用いるものにおいて好適である。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をインクジェット式の印字装置に具体化した図面を参照して説明する。
【0015】
印字装置は、給紙装置2により用紙Sを一枚ずつを印字機構1の前面に搬送し、用紙Sに所定の印字を行う。用紙Sは、一定寸法の矩形状に裁断されたいわゆる単票用紙である。
【0016】
印字機構1は、ガイドレール10に沿って往復移動するキャリッジ11と、キャリッジ11に支持されたインクカートリッジ12及び印字ヘッド13とから構成される。ガイドレール10は、給紙装置2から供給される用紙Sの幅方向、すなわち用紙Sの表面と平行でかつ用紙Sの送り方向と直交する方向に配置される。印字時には、キャリッジ11が不図示の駆動源にて往復駆動されつつ印字ヘッド13からその下方を通過する用紙Sに向かってインク滴が吐出され、それにより用紙Sに文字や図形からなる画像がドットマトリクス形式で印字される。
【0017】
給紙装置2は、用紙Sを積層状態で収容する給紙ホッパ30と、給紙ホッパ3から用紙Sを送り出すための送出機構4と、給紙ホッパ3から送り出される用紙Sが突き当たるように設けられた壁部5と、その壁部5に設けられたストッパ機構6と、壁部5の下流側でかつ印字機構1の上流側に位置する送り機構7とからなる。
【0018】
給紙ホッパ30は、印字装置のフレーム8に形成されたホッパ受け凹部80により、その先端側(用紙Sの送出端側)を下にして斜めに傾いた状態で支持される。給紙ホッパ30の内部には、用紙Sを積層支持する用紙台31が設けられる。用紙台31は給紙ホッパ30の後端側に設けられた回動軸34を中心として回動可能であり、バネ35により用紙Sの先端側が押し上げられ、送出機構4側に付勢される。図2に示すように、用紙台31の上面には摩擦部材36が取付けられ、その摩擦部材36により最も下の用紙を用紙台31上に拘束し、用紙Sの枚数が少ないとき(例えば2、3枚のとき)には全ての用紙Sが重なって用紙台31の上面から送り出されることを防止している。摩擦部材36としては例えばコルクが使用される。摩擦部材36は後述する複数の給紙ローラ41とそれぞれ対向する位置に配置され、かつ用紙台31の上面よりも突出している。なお、摩擦部材36は必ずしも給紙ローラ41と対向する位置になくてもよい。例えば、複数の給紙ローラの間あるいは近傍等、給紙ローラの41に向けて用紙を押し上げる位置にあればよい。
【0019】
給紙ホッパ30は、その一側壁30a(図2R>2において右側)を、用紙Sの一側を当接位置決めする基準ガイドとして形成され、用紙台31上には、用紙Sの他側を位置決めする可動ガイド37が用紙Sの幅方向にスライド移動可能に設けられている。
【0020】
送出機構4は、用紙Sの幅方向と平行な支持軸40と、支持軸40上に間隔をおいて取付けられた複数の給紙ローラ41と、複数のカラー42と、1個の補助給紙ローラ43とを有する。支持軸40は、フレーム8の上面に立つ一対の側壁81間に橋渡して支持され、不図示の駆動源により図1の時計方向に回転可能である。給紙ローラ41は、支持軸40と同軸の円弧を描くように湾曲する外周部410と、その外周部410よりも半径方向中心側に後退した切欠部411とを有する。給紙ローラ41は支持軸40と一体に回転可能とされている。外周部410はその周方向において一枚の用紙Sを後述する送り機構7の送りローラ70と案内片73との間まで送り出すのに必要な長さ以上を有する。補助給紙ローラ43は、給紙ローラ41に対し支持軸40と平行な方向の幅が小さいほかはその給紙ローラ41と同じ形状をしている。
【0021】
カラー42は、曲率一定の外周面を有する円板状に形成され、支持軸40に対して相対的に回転自在である。カラー42の外周面は給紙ローラ41の外周部410の外径よりも僅かに小径に設定され、給紙ローラ41の切欠部411よりも半径方向外側に位置する。支持軸40が図1の時計方向に回転して給紙ローラ41の外周部410が用紙台31にて押し上げられた用紙Sに接触すると、給紙ホッパ30の最上位の用紙Sが送り出される。給紙ローラ41の回転が進行して切欠部411が給紙ホッパ30側に対向すると、給紙ホッパ30内に残された用紙Sがカラー42の外周面に突き当てられる。これにより、用紙Sの送出完了後、給紙ローラ41が用紙Sから離れた状態に保持されながら、送り機構7により搬送される用紙Sに追従してカラー42が回転される。そして次の用紙Sの送り出しが開始される迄の間、用紙Sの浮き上がりが阻止される。
【0022】
図2に示すように2個の給紙ローラ41は、通常の事務用箋に対して幅方向において左右バランスよく送り出し力を付与するように位置する。例えばA4サイズあるいは英文レターサイズS1の用紙に対して両側縁からそれぞれ内側へ所定距離入ったところに位置し、またB5サイズの用紙および横向きのはがきに対しても2個とも接触するように相互に間隔をおいている。補助給紙ローラ43は2個の給紙ローラ41に対し基準ガイド31aとは反対側へ間隔をあけて位置する。つまり、上記サイズS1の用紙を収容するサイズS2の封筒を横向きにおいたとき基準ガイド31aから遠い側の端部から内側へ所定距離入ったところに位置する。この補助給紙ローラ43の位置はまた、上記サイズS1のほぼ側縁に対向する位置でもある。カラー42は用紙台31の幅方向全体にわたって所定間隔で配置されている。
【0023】
なお、補助給紙ローラ43は、封筒のサイズや剛性に応じて、図2に二点鎖線で示すようにさらに1個追加したり、給紙ローラ41と同幅にしたり、それよりも幅を大きくすることができる。また補助給紙ローラ43を給紙ローラ41よりもわずか小径にしてもよい。
【0024】
この補助給紙ローラ43が対向する用紙台31の位置には摩擦部材36を設けない。つまり図7に示すように、補助給紙ローラ43と用紙台31間の距離は、給紙ローラ41と用紙台31間の距離よりも、摩擦部材36の突出量t分だけ大きい。
【0025】
図1に示すように、壁部5はホッパ受け凹部80の一側においてフレーム8に一体に形成される。壁部5の詳細を図4に示す。壁部5には、給紙ホッパ30の先端から下降する用紙Sを受け止める用紙受け面50と、この用紙受け面50の上方に連続し、給紙ホッパ30から送り出し方向前方へ向かうにしたがって上昇する傾斜面51とが形成される。ホッパ受け凹部80一側の用紙受け面50から連続して印字ヘッド13と対向する位置へ延びるフレーム8の通路壁82a、82bに沿って、給紙ホッパ30から送り出された用紙Sのための用紙通路が形成される。
【0026】
用紙受け面50と傾斜面51の左右両端には、図2、図3に示すように、表面が平滑な樹脂製薄板52a、52bが、その両面50、51にわたって貼付されている。薄板52a、52bの用紙に対する摩擦係数は、傾斜面51の他の部分よりも十分に小さい。一方の薄板52aは、基準ガイド31a側の用紙の端部と対向する位置に設けられ、他方の薄板52bは、補助給紙ローラ43と対向する位置に設けられている。すなわち他方の薄板52bは、給紙ローラに対し基準ガイド31aとは反対側の用紙受け面50、傾斜面51上に位置する。後者の薄板52bは前者の薄板52aよりも用紙幅方向の幅が広く形成され、給紙ローラ41から大きくはみ出て補助給紙ローラ43によって送り出される封筒の部分が、傾斜面51を昇るときの抵抗を小さくしている。また、封筒のように厚紙が二重になっているもので、図6に示すようにその端部が下向きに折れ曲がったり、反っていると、部分的に剛性が大きくなり、傾斜面51に強く当接し抵抗が一層大きくなるが、両薄板52a、52bによりその抵抗を小さくしている。
【0027】
傾斜面51には用紙通路側に開口した凹所510が設けられ、その凹所510内に上述したストッパ機構6が配置される。なお、傾斜面51は湾曲させてもよい。ストッパ機構6は複数の給紙ローラ41の中間位置に対して左右対称な位置、例えば図示のように1個ならば中間位置、2個以上ならば左右対称な位置に設けられ、給紙ローラ41による送り出し力に対し対称に負荷をかける。
【0028】
ストッパ機構6は、軸60を中心に揺動して傾斜面51から出没可能なストッパ61と、このストッパ61を傾斜面51から給紙ホッパ30側へ突出するように付勢するコイルバネ62とを有する。軸60は傾斜面51に対して送り出し方向上流側に位置して用紙の幅方向と平行に設けられ、ストッパ61はその軸と反対側の端部、すなわち傾斜面51に対して下流側の端部を傾斜面51から突出させている。その突出状態において給紙ホッパ側に向いたストッパ61の面610は、傾斜面51に対して給紙ホッパ側から見て鈍角に傾斜し、用紙Sと接触可能な面となっている。用紙Sの送り出し方向に関して傾斜面51よりも接触面610の方が勾配が大きい。また、ストッパ61は、その一端(軸側の端部)から突出したアーム63を凹所510の一側上面に当接させることで、傾斜面51からの最大突出位置を規制している。
【0029】
ストッパ61はフレーム8と同様の樹脂にて形成され、その剛性は接触面610に突き当たる用紙Sが押す力に抗して一定形態を保つように高く設定されている。コイルバネ62がストッパ61を押す力は、用紙Sの剛性に応じてストッパ61が傾斜面51から出没するように設定され、それにより用紙Sの剛性に応じた適切な分離効果が保障される。
【0030】
すなわち、剛性の大きい用紙S(例えばはがきや封筒のような厚紙)が接触面610を押すときには、図4に実線で示すようにストッパ61が傾斜面51とほぼ同一面まで押し込まれ、つまり用紙通路から退避し、用紙Sの先端が傾斜面51を滑りつつ給紙ホッパ30から送り出される。このとき、給紙ホッパ30から複数の用紙Sが同時に送り出されても、それらの用紙Sが傾斜面51に沿って湾曲することで、相互に分離される。その結果、最上位の用紙Sのみが給紙ローラ41に押されて傾斜面51を乗り越える。
【0031】
横向きにセットされた封筒が用紙台31上に多量にある場合、摩擦部材36の高さの差に拘わらず用紙の柔軟性によって、バネ35の付勢にもとづく用紙台31からの荷重が、2個の給紙ローラ41と補助給紙ローラ43とで受けられる。すなわち、2個の給紙ローラ41、補助給紙ローラ43による摩擦力が横向きの封筒の幅全体にわたって与えられ、封筒は傾くことなく送り出される。図6に示すように封筒の端部が折れ曲がったり反って部分的に剛性の高い状態になっても、その端部が当接する薄板52a、52bの摩擦係数が小さいから、大きな抵抗にならず傾斜面51を乗り越える。用紙台31上の封筒枚数が少なくなると、用紙台31により用紙Sが補助給紙ローラ43と給紙ローラ41に当接する圧力が、図7に示すように摩擦部材36の突出量tの差分だけ違ってくる。それによって補助給紙ローラ43による送り出し力が、給紙ローラ41よりも小さくなる。したがって封筒は主として給紙ローラ41によって送り出される。給紙ローラ41からはみ出した部分に作用する補助給紙ローラ43の送り出し力が小さくても、同部分と接触する傾斜面51が低摩擦の薄板52bになっているから、封筒は傾くことなく傾斜面51を乗り越えることができる。
【0032】
一方、通常の事務用箋などの薄紙つまり剛性の小さい用紙Sがストッパ61を押すときには、図5(a)に示すようにその用紙Sの剛性ではバネ62がほとんど圧縮されることなくストッパ61が傾斜面51から突出し、図5(b)、(c)に示すように、用紙Sは湾曲してストッパ61を乗り越え、送り出される。この場合、ストッパ61が傾斜面51下に退避した場合と比較して用紙Sの先端部が大きく湾曲するので、剛性の小さい用紙Sでも十分に分離され、最上位の用紙Sよりも下の用紙Sはストッパ61にて確実に拘束される。
【0033】
このように剛性の小さい用紙Sは専らストッパ61にて分離されるので、傾斜面51の勾配は剛性の大きい用紙Sに対して適切な分離作用が働くように設定すればよく、それにより種々の用紙Sをそれらの剛性の大小に拘りなく確実に分離できる。
【0034】
A4サイズあるいはレターサイズS1の事務用箋に対しては、前述の封筒と同様に2個の給紙ローラ41のほか補助給紙ローラ43も送り出しに作用する。それ以下のB5サイズなどの用箋に対しては、2個の給紙ローラ41だけで送り出される。この場合用紙枚数が少なくなってくると、補助給紙ローラ43の下に摩擦部材36がない分だけ補助給紙ローラ43が給紙ローラ41よりも用紙台31から離れているため、給紙ローラ41が用紙を送り出す間、補助給紙ローラ43は空転する。仮に、補助給紙ローラ43の下にも摩擦部材36があると、用紙枚数が少ないとき補助給紙ローラ43が摩擦部材36と干渉し、給紙ローラの回転を妨げてしまうが、上記のように支障なく送り出すことができる。
【0035】
送り機構7は、送りローラ70および従動ローラ71と、従動ローラ71を支持するレバー部材72とから構成される。送りローラ70は外周上部を通路壁82a、82bの開口83から用紙通路に露出し、図2R>2に示すようにその露出部分に長手方向にわたって複数個の従動ローラ71が接触している。各従動ローラ71はそれぞれ別々のレバー部材72に支持され、バネ73により送りローラ70に接触する方向に付勢されている。送りローラ70と従動ローラ71の回転中心軸線は、それぞれ用紙Sの幅方向と平行である。
【0036】
従動ローラ71は、送りローラ70との接線が印字機構1と平行よりも印字機構1と対向する通路壁82bに対し交差する方向に傾斜するよう送りローラ70と接触し、上記通路壁82bに対し用紙を当接するように送り出す。
【0037】
レバー部材72の回転中心となる軸72aは、従動ローラ71よりも上流側にあり、レバー部材72は、その上流側の側面と上流側の通路壁82aとの間に、用紙通路を形成している。レバー部材72の上流側の側面には、弾性のある薄板金属または樹脂フィルム材の第1の案内片73の一端が固定されている。その第1の案内片73は用紙幅方向に間隔をおいて複数個設けられ、その各自由端は送りローラ70に接触して、従動ローラ71の小径部をとおって印字機構1側へ突出している。また上流側の通路壁82は、傾斜壁51の上端からレバー部材72に向かって延びており、その先端には弾性のある薄板金属または樹脂フィルム材の第2の案内片84の一端が固定されている。第2の案内片84は用紙幅方向に間隔をおいて複数個設けられ、その各自由端はレバー部材72に向かって突出している。
【0038】
給紙ローラ41によって、給紙ホッパ30から送り出された用紙は、その先端を傾斜面51に沿ってあるいは通路壁82aに沿ってレバー部材72の上流側の側面に当接する。このとき、図8に示すように用紙の先端が幅方向にわたって上下に波打っていることが避けられないから、後述のレジストをする前に、波形の底部が送りローラ70の傾斜の急な面に衝突し、用紙を損傷するおそれがある。特に後述するように逆回転している送りローラ70に衝突すると、その損傷が大きい。しかし、第2の案内片84により波打った用紙Sは、ほぼ平坦に矯正されながら、レバー部材72および第1の案内片73に沿ってさらに下流側へ移動し、その案内片73と送りローラ70の接点部に当接する。このとき、送りローラ70は図1の時計方向に回転しているか、停止しており、用紙Sは印字ヘッド13側へは搬送されない。この状態で給紙ローラ41はさらに所定角度回転を続け、用紙Sが通路壁82上で湾曲し、その先端を上記接点部に位置決めしかつ傾きを修正する。いわゆるレジストをする。
【0039】
その後、送りローラ70が図1において反時計方向に回転して送りローラ70と従動ローラ71とで用紙Sを挟んで用紙の先頭印字位置を印字ヘッド13と対向する位置へ送る一方、給紙ローラ41は当初から一回転し、切欠部411が用紙Sと対向したところ、つまり図1の初期状態に戻ったところで停止する。
【0040】
印字機構1が用紙S上に1行印字するごとに、送りローラ70はその用紙を所定量ずつ送り、用紙Sの後方部分を給紙ホッパ30から引き出す。このときカラー42が給紙ホッパ30内に残された用紙Sと接触しているから給紙ローラ41が用紙Sから離れた状態に保持されながら、用紙Sの引き出しに追従してカラー42が回転する。用紙Sはバネ35の付勢によりカラー42に押し付けられ、カラー42は軸40に対して摩擦をもって回転するから、送りローラ70による用紙の引き出しには所定の抵抗が作用し、カラー42と送りローラ70間で用紙Sは、ぴんと張った状態になる。
【0041】
この状態で、第2の案内片84はその自由端を下へ湾曲する。前述のように用紙Sの波打ちを矯正するには、第1の案内片73と送りローラの接点部にできる限り近い位置まで、通路壁82aの先端を延長すればよいが、そのようにすると、通路壁82aが案内片73に対して交差する角度にあるため、上記のように用紙Sがぴんと張った状態のとき、通路壁82aの先端で急激に折れ曲がり、送りに対して大きな抵抗となる。特に、封筒やはがきなど剛性の大きい用紙の場合、曲がりにくいため、抵抗が大きくなる。そこで、第1の案内片73と送りローラの接点部に対し通路壁82aの先端をできる限り離しておき、上記のように第2の案内片84が自由端を下へ湾曲することで、用紙の急激な折れ曲がりを抑え、抵抗を軽減することができる。
【0042】
上記の実施の形態では、用紙台31から摩擦部材36のみを突出しているが、用紙台31の上面を、給紙ローラ41側と補助給紙ローラ43側とで高さに差をもって形成し、その高い側の上面に摩擦部材36をほぼ埋没するように配置してもよい。また傾斜面51に摩擦係数が小さい薄板52a、52bを貼付することに代えて、図9に符号53で示すように同箇所を傾斜面51よりも凹ませ、用紙の端部が傾斜面に接触しないようにしたり、樹脂成形する際に同箇所のみ表面あらさを著しく小さくすることで、抵抗を小さくすることができる。
【0043】
本発明の給紙装置は、インクジェット式の印字装置に限らず、レーザー式等の他の印字装置、コピー機、ファクシミリ等の各種の印刷装置に適用できる。用紙を水平に保持する給紙装置であっても本発明は適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るインクジェット式の印字装置の給紙ホッパから印字機構に至る部分の縦断面図。
【図2】図1の矢印B方向からの平面図。
【図3】図1の壁部5から送り機構7に至る部分の拡大縦断面図。
【図4】剛性の大きい用紙が分離される状態を示す図。
【図5】剛性の小さい用紙が分離される状態を示す図。
【図6】用紙Sと傾斜面51の関係を示す正面図。
【図7】送出機構4と用紙台3の関係を示す正面図。
【図8】用紙Sと第2の案内片の関係を示す斜視図。
【図9】壁部5の他の実施の形態を示す縦断面図。
【符号の説明】
1…印字機構
2…給紙装置
30…給紙ホッパ
4…送出機構
41…給紙ローラ
43…補助給紙ローラ
51…傾斜面
52a、52b…摩擦係数が小さい薄板

Claims (7)

  1. 積層した用紙に接して一枚ずつ送り出す給紙ローラと、前記積層した用紙を搭載してその用紙を前記給紙ローラに向け押圧する用紙台と、前記用紙台上に積層した用紙を一側において当接位置決めする基準ガイドと、前記給紙ローラに対し前記基準ガイドとは反対側に離れて位置する補助給紙ローラとを備え、前記用紙台は、前記給紙ローラとほぼ対向する位置に摩擦部材を突出して設け、前記補助給紙ローラと対向する位置を前記摩擦部材よりも低く形成し、
    さらに前記給紙ローラおよび補助給紙ローラの下流側に、送り出し方向へ向かって上昇する分離用の傾斜面を備え、その傾斜面の前記補助給紙ローラと送り出し方向にて対向する部分を他の部分よりも用紙に対する抵抗を小さく形成したことを特徴とする給紙装置。
  2. 請求項1において、前記基準ガイド側の用紙端部と対向する部分の傾斜面を、前記傾斜面の補助給紙ローラ側と対向する部分を除いた他の部分より用紙に対する抵抗を小さく形成したことを特徴とする給紙装置。
  3. 請求項2において、前記補助給紙ローラ側と対向する用紙に対する抵抗を小さく形成した部分は、前記基準ガイド側の用紙端部と対向する用紙に対する抵抗を小さく形成した部分より用紙幅方向幅が広く形成されていることを特徴とする給紙装置
  4. 請求項1〜3いずれかにおいて、前記用紙は、事務用箋およびそれを収容する封筒であり、前記給紙ローラはその事務用箋と対向する位置にあり、前記補助給紙ローラは封筒の長手方向の一方の端と対向する位置にあることを特徴とする給紙装置。
  5. 請求項4において、前記補助給紙ローラは、前記事務用箋の前記基準ガイドとは反対側の側縁ともほぼ対向する位置にあることを特徴とする給紙装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかの給紙装置を備え、前記給紙ローラおよび補助給紙ローラの下流側に、それらによって送り出された用紙に印字をする印字機構を有することを特徴とする印字装置。
  7. 請求項6において、前記印字機構は、用紙に向けてインク滴を吐出して印字をするインクジェット式印字ヘッドを有することを特徴とする印字装置。
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