JPH09267944A - 給紙装置及びこれを用いた印刷装置 - Google Patents

給紙装置及びこれを用いた印刷装置

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JPH09267944A
JPH09267944A JP7704996A JP7704996A JPH09267944A JP H09267944 A JPH09267944 A JP H09267944A JP 7704996 A JP7704996 A JP 7704996A JP 7704996 A JP7704996 A JP 7704996A JP H09267944 A JPH09267944 A JP H09267944A
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JP
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paper
sheet
stopper
hopper
inclined surface
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JP7704996A
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Hiroyuki Kato
浩幸 加藤
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Brother Industries Ltd
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 種々の用紙をそれらの剛性に拘りなく確実に
分離できる信頼性の高い給紙装置を提供する。 【解決手段】 用紙Sを積層状態で収容するホッパ3
と、ホッパ3に収容された用紙Sの表面に当接して当該
用紙Sを所定の送り方向へ送り出す給紙ローラ41とを
具備する給紙装置において、ホッパ3の送り方向の端部
に、ホッパ3から送り出される用紙Sが突き当たるよう
にして壁部5を設ける。壁部5には、ホッパ3よりも上
方へ離れるに従って送り方向に漸次傾く傾斜面51と、
この傾斜面51に対して出没自在なストッパ61とを設
ける。ストッパ61は、ばね62により傾斜面51から
突出する方向へ付勢する。剛性の大きい用紙の場合、ス
トッパ61を傾斜面51に押し込み、傾斜面51によっ
て分離する。剛性の小さい用紙の場合、ストッパ61を
乗り越えるようにして用紙を分離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホッパ内に積層さ
れた用紙を給紙ローラによって一枚ずつ送り出す給紙装
置及びこれを用いた印刷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタに使用される給紙装置として、
ホッパの最上位の用紙をその表面に当接する給紙ローラ
で所定の送り方向へ送り出しつつ、送り出される用紙の
先端をホッパに連なる傾斜面に当接させ、そのときの用
紙の撓みを利用して最上位の用紙をその下の用紙から分
離してホッパ外の所定位置(例えば印刷位置)に供給す
るものが知られている(例えば特開平2−132018
号公報、米国特許第5026042号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種の装置では、傾
斜面の性質、例えば勾配や摩擦係数等によって用紙の分
離性能が限定され、適用可能な用紙の種類が限られる。
例えば、剛性の小さい用紙は分離し難いため、傾斜面の
勾配を大きくして十分な撓みを与える必要がある。しか
し、勾配の大きい傾斜面に対してはがきや封筒のように
剛性の大きい用紙を突き当てると、用紙に作用する抵抗
が大き過ぎて給紙ローラが空転するおそれがある。
【0004】そこで、本発明では、種々の用紙をそれら
の剛性に拘りなく確実に分離できる信頼性の高い給紙装
置及び印刷装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】以下、本発明の実施形態
を示す図面に対応付けて本発明を説明する。但し、本発
明は図示の形態に限定されない。
【0006】請求項1の発明は、用紙Sを積層状態で収
容するホッパ3と、ホッパ3に収容された用紙Sの表面
に当接して当該用紙Sを所定の送り方向へ送り出す給紙
ローラ41とを具備し、ホッパ3の送り方向の端部に
は、ホッパ3から送り出される用紙Sが突き当たるよう
にして壁部5が設けられ、壁部5には、ホッパ3よりも
上方へ離れるに従って送り方向に漸次傾く傾斜面51
と、この傾斜面51に対して出没自在なストッパ61と
が設けられ、ストッパ61は、付勢手段62により傾斜
面51から突出する方向へ付勢された給紙装置を特徴と
するものである。
【0007】請求項1の発明によれば、傾斜面51によ
る用紙Sの分離作用に加え、ストッパ61による分離作
用を利用できる。しかも、ストッパ61による分離作用
は、ストッパ61の用紙Sに対する接触面610の性質
(例えば勾配や摩擦係数)と、付勢手段62がストッパ
61を付勢する力とによって様々に変化させることがで
きる。ストッパ61の接触面610と傾斜面51とに異
なる性質を与え、それにより対応可能な用紙Sの範囲を
拡大できる。
【0008】請求項2の発明では、請求項1の給紙装置
において、ストッパ61が、突き当てられた用紙Sの押
す力に抗して一定形態を保つ剛性を有する。従って、ス
トッパ61を柔軟な素材で構成した場合と比較して、ス
トッパ61による用紙Sの分離作用が安定する。ストッ
パ61に使用できる素材の選択の余地も拡大する。
【0009】請求項3の発明では、請求項1の給紙装置
において、用紙Sの剛性が小さいときにはストッパ61
が傾斜面51から突出し、用紙Sの剛性が大きいときに
はストッパ61が傾斜面51下に没するように付勢手段
62が設けられている。従って、用紙Sの剛性が小さい
ときにはストッパ61にて用紙Sが相互に分離され、剛
性が大きいときには傾斜面51にて用紙Sが相互に分離
される。
【0010】請求項4の発明では、請求項1の給紙装置
において、ストッパ61の用紙Sに対する接触面610
が、送り方向に関して傾斜面51よりも勾配が大きくな
るように設けられている。従って、ストッパ61により
剛性の小さい用紙Sの先端を十分に撓み変形させてそれ
らの相互の分離を促進し、その一方、勾配の小さい傾斜
面51により、剛性の大きい用紙Sに対する壁部5の抵
抗を減少させて給紙ローラ41の空転を防止できる。
【0011】請求項5の発明では、請求項4の給紙装置
において、接触面610が送り方向に対してほぼ直角
か、又は直角位置よりも送り方向と反対側へ倒れるよう
に設けられている。従って、接触面610によって用紙
Sをホッパ3側に押し返して、ホッパ3の最上位の用紙
Sとその下の用紙Sとを確実に分離できる。
【0012】請求項6の発明では、請求項1の給紙装置
において、ストッパ61B(図13参照)の用紙Sに対
する接触面610Bには、用紙Sの幅方向に延びる溝部
611が設けられている。従って、ホッパ3から送り出
される用紙Sの先端を溝部611と係合させて撓み変形
させ、それにより用紙Sの相互の分離を促進できる。
【0013】請求項7の発明では、請求項1の給紙装置
において、ストッパ61は、ホッパ3の底側に用紙Sの
幅方向と平行に設定された回転軸線の廻りの回転運動に
よって傾斜面51から出没する。従って、用紙Sがスト
ッパ61を押す力が減少するほどストッパ61の用紙S
に対する接触面610の勾配が増加し、それに伴って用
紙Sの先端が大きく撓むようになる。
【0014】請求項8の発明では、請求項1の給紙装置
において、ストッパ61C(図14参照)が、送り方向
と略平行な直線運動によって傾斜面51から出没する。
従って、ストッパ61Cが変位しても、その用紙Sに対
する接触面610Cの勾配がほぼ一定に保たれる。
【0015】請求項9の発明は、用紙Sを積層状態で収
容するホッパ3と、ホッパ3に収容された用紙Sの表面
に当接して当該用紙Sを所定の送り方向へ送り出す給紙
ローラ41とを具備し、ホッパ3の送り方向の端部に
は、ホッパ3から送り出される用紙Sが突き当たるよう
にして壁部5が設けられ、壁部5の少なくとも一部に
は、突き当てられた用紙Sが押す力に抗して一定形態を
保つ剛性を有しかつ送り方向に変位可能なストッパ61
が設けられ、ストッパ61は、付勢手段62により送り
方向と反対側へ付勢された給紙装置を特徴とするもので
ある。この発明によれば、用紙Sの押す力に応じてスト
ッパ61が一定形態を保ちつつ変位するので、ストッパ
61を柔軟な材料で構成する場合と比較して壁部5によ
る用紙Sの分離作用が安定する。
【0016】請求項10の発明は、請求項1〜9のいず
れかに記載の給紙装置2と、給紙装置2の壁部5よりも
送り方向前方に配置されて用紙Sにインク滴を噴出する
印刷ヘッド13とを備えた印刷装置を特徴とするもので
ある。従って、用紙の供給不良に起因する印刷ミスを減
らすことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1〜図6は、本発明をインクジ
ェットプリンタに適用した実施形態を示すものである。
図1から明らかなように、このインクジェットプリンタ
は、用紙Sに所定の印刷を施す印刷機構1と、この印刷
機構1に用紙Sを一枚ずつ供給する給紙装置2とを有す
る。用紙Sは、一定寸法の矩形状に裁断されたいわゆる
単票用紙である。
【0018】印刷機構1には、ガイドレール10に沿っ
て往復移動するキャリッジ11と、キャリッジ11に支
持されたインクカートリッジ12及び印刷ヘッド13が
設けられる。ガイドレール10は、給紙装置2から供給
される用紙Sの幅方向、すなわち用紙Sの表面と平行で
かつ用紙Sの送り方向(図中の矢印A方向)と直交する
方向に配置される。印刷時には、キャリッジ11が不図
示の駆動源(例えばモータ)にて往復駆動されつつ印刷
ヘッド13からその下方を通過する用紙Sに向かってイ
ンク滴が噴出され、それにより用紙Sに文字や図形が印
刷される。なお、用紙Sの送り方向はその用紙Sの移動
経路の構成によって適宜変化するが、図1ではホッパ3
から用紙Sが送り出される方向によって代表している。
以下でも特に断らない限り送り方向は図1の矢印A方向
を意味する。
【0019】給紙装置2は、用紙Sを積層状態で収容す
るホッパ3と、ホッパ3から用紙Sを送り出すための送
出機構4と、ホッパ3から送り出される用紙Sが突き当
たるように設けられた壁部5と、その壁部5に設けられ
たストッパ機構6と、壁部5よりも用紙Sの送り方向前
方に配置されて印刷ヘッド13の直下に用紙Sを搬送す
る搬送機構7とを有する。
【0020】ホッパ3には、プリンタに対して着脱可能
な給紙カセット30が設けられる。給紙カセット30
は、プリンタフレーム8に形成されたカセット受け面8
0、81により、その先端300側(用紙Sの排出端
側)を下にして斜めに傾いた状態で支持される。給紙カ
セット30の内部には押上板31が設けられ、この押上
板31の上面310に用紙Sが積層される。図2に示し
たように、押上板31の側方には、用紙Sをその幅方向
(図2の上下方向)に挟み込む一対の用紙ガイド32、
33が設けられる。図2において下側に配置された第1
の用紙ガイド32は固定され、反対側の第2の用紙ガイ
ド33は用紙Sの幅方向に移動自在である。
【0021】押上板31に載置される用紙Sは第1の用
紙ガイド32に突き当てられて幅方向に位置決めされ、
その位置決めされた用紙Sに第2の用紙ガイド33が突
き当てられる。従って、ホッパ3内に収容された用紙S
は、その用紙幅に拘りなく、第1の用紙ガイド32に突
き当たる側がほぼ一定位置となるよう保持される。な
お、第1の用紙ガイド32が用紙Sの幅方向に幾らか位
置調整可能とされ、あるいは用紙幅に応じて第1の用紙
ガイド32にさらに補助的な用紙ガイドが添え付けられ
ることがある。その場合でも、第1の用紙ガイド32を
基準として用紙Sが幅方向に位置決めされ、第2の用紙
ガイド33の位置が用紙幅に応じて調整される。
【0022】図1に示すように、押上板31は給紙カセ
ット30の後端301側に設けられた回動軸34を中心
として回動可能であり、ばね35により送出機構4側に
付勢される。これにより用紙Sの先端側が押し上げられ
る。なお、回動軸34は用紙Sの幅方向と平行である。
押上板31は例えば樹脂にて形成され、その素材が露出
する上面310の摩擦係数は比較的小さい。従って、積
層された用紙Sの相互間の摩擦抵抗と比較して、ホッパ
3内の最下位の用紙Sと押上板31の上面310との間
の摩擦抵抗は小さく、そのため、用紙Sの枚数が少ない
とき(例えば2、3枚のとき)には全ての用紙Sが押上
板31の上面310を滑って一度に送り出されるおそれ
がある。そこで、押上板31の上面310には、最下位
の用紙Sをホッパ3内に拘束するための摩擦部材36が
取付けられる。摩擦部材36としては例えばコルクが使
用される。
【0023】図1及び図2に示したように、送出機構4
は、用紙Sの幅方向と平行な支持軸40と、支持軸40
上に間隔をおいて取付けられた一対の給紙ローラ41
a、41b及び5枚のカラー42a、42b、42c、
42d、42eを有する。なお、各給紙ローラ41a、
41bを区別する必要がないときはこれらを給紙ローラ
41と表記し、各カラー42a〜42eを区別する必要
がないときはこれらをカラー42と表記する。
【0024】支持軸40は、不図示の駆動源により図1
の時計方向及び反時計方向の双方に回転可能である。図
3に示したように、給紙ローラ41は、支持軸40と同
軸の円弧を描くように湾曲する円周部410と、その円
周部410よりも半径方向中心側に後退した弦状部41
1とを有する。給紙ローラ41は支持軸40と一体に回
転可能とされ、その円周部410及び弦状部411の外
周には摩擦係数を高めるためにゴム等の摩擦部材412
が被せられる。円周部410は、その周方向に関して一
枚の用紙Sを搬送機構7の搬送ローラ70と従動ローラ
71との間(図1参照)まで送り出すのに必要な長さを
有する。
【0025】カラー42は、曲率一定の外周面420を
有する円板状に形成され、支持軸40に対して相対的に
回転自在である。カラー42の外径φAは給紙ローラ4
1の円周部410の外径φB(摩擦部材を含む外径)よ
りも僅かに小さく設定され、そのため、カラー42の外
周面420は給紙ローラ41の弦状部411よりも半径
方向外側に位置する。支持軸40が図1の時計方向に回
転して給紙ローラ41の円周部410がホッパ3と対向
すると、押上板31にて押し上げられた用紙Sが給紙ロ
ーラ41の外周に押し付けられ、それによりホッパ3の
最上位の用紙Sが押し出される。給紙ローラ41の回転
が進行して弦状部411がホッパ3側に繰り出される
と、ホッパ3内に残された用紙Sがカラー42の外周面
に突き当てられる。これにより、用紙Sの送出完了後、
給紙ローラ41が用紙Sから離れた状態に保持されなが
ら、搬送機構7により搬送される用紙Sに追従してカラ
ー42が回転される。そして次の用紙Sの送り出しが開
始される迄の間、用紙Sの浮き上がりが阻止され、その
結果、用紙Sの浮き上がりに起因する重送(二以上の用
紙が重ねて送られる状態)が防がれる。
【0026】カラー42の外径φAは給紙ローラ41の
外径φBの94〜97%に設定することが好ましい。9
4%未満では、用紙Sと接触する相手が給紙ローラ41
とカラー42との間で切り替わるときに押上板31が上
下に大きく揺動し、そのショックで用紙Sがホッパ3の
先端側にずり落ちて重送が誘発されるおそれがある。他
方、97%を超える場合には、給紙ローラ41と用紙S
とが接触したときの給紙ローラ41の半径方向の弾性変
形がカラー42にて妨げられ、その結果、給紙ローラ4
1と用紙Sとの間の摩擦力が不足して用紙Sに十分な送
り力を加えられないおそれがある。なお、上記の適正範
囲内において各カラー42a〜42eの外径φAをそれ
ぞれ異なる値に設定してもよく、すべて同一の値に設定
してもよい。
【0027】図2に示したように、カラー42として
は、一対の給紙ローラ41の間の中心線L上に配置され
る第1のカラー42aと、第1の用紙ガイド32に近い
側の第1の給紙ローラ41aと第1のカラー42aとの
間に配置される第2のカラー42bと、第1の給紙ロー
ラ41aよりも第1の用紙ガイド32に近づけて配置さ
れた第3のカラー42cと、第1の用紙ガイド32から
遠い側の第2の給紙ローラ41bと第1のカラー42a
との間に配置される第4のカラー42dと、第1の用紙
ガイド32に対して第2の給紙ローラ41bよりも遠ざ
けて配置された第5のカラー42eとが設けられてい
る。
【0028】第1の用紙ガイド32と第1のカラー42
aとの距離D1は、プリンタにおいて使用可能な用紙幅
の最小値Wmin と同一か又はそれよりもやや小さい。従
って、図2に示したように、最小の用紙幅Wmin に対応
した規格の用紙S1を、その長辺が用紙S1の送り方向
と一致するように装着した場合(その状態をハッチング
にて示す)、その用紙S1は第1の給紙ローラ41a及
び第1〜第3の3個のカラー42a〜42cと接触す
る。なお、最小の用紙S1としては、官製はがき(10
0mm×148mm)を想定しているが、それ以外の用紙を
対象にしてもよい。
【0029】また、第1の用紙ガイド32と第2の給紙
ローラ41bとの距離D2は、上述した最小の用紙S1
の長辺寸法と同一か又はそれよりもやや小さい。従っ
て、最小の用紙S1をその短辺が送り方向と一致するよ
うに装着した場合(その状態を上記と逆方向のハッチン
グにて示す)、その用紙S1は第1及び第2の給紙ロー
ラ41a、41bの双方、並びに第1〜第4の4個のカ
ラー42a〜42dと接触する。
【0030】第1の用紙ガイド32と第5のカラー42
eとの距離D3は、プリンタにおいて使用可能な用紙幅
の最大値Wmax よりもやや小さい。従って、その最大の
用紙幅Wmax を有する用紙S2を装着した場合、その用
紙S2は第1及び第2の給紙ローラ41a、41bの双
方、並びに第1〜第5の5個のカラー42a〜42eと
接触する。なお、用紙幅の最大値Wmax としては、A4
用紙(210mm×297mm)若しくはレター用紙(21
6mm×279mm)の短辺寸法を想定している。
【0031】給紙ローラ41a、41bに挟まれた3個
のカラー42a、42b、42dは、第2のカラー42
b及び第4のカラー42dと各給紙ローラ41a、41
bとの距離D4がこれら3個のカラー42a、42b、
42dの相互の距離D5よりも十分に小さくなるよう配
置される。このように、給紙ローラ41a、41bの近
傍で用紙Sを押さえると用紙Sの重送防止に効果があ
る。しかも、第3のカラー42c及び第5のカラー42
eにより、給紙ローラ41a、41bに対してカラー4
2b、42dの反対側から用紙Sを押さえ付けたときに
は、用紙Sの浮き上がりに起因する重送を一層確実に防
止できる。なお、第3のカラー42c及び第5のカラー
42eと給紙ローラ41a、41bとの距離は上記の距
離D4よりも大きく設定してある。
【0032】また、押上板31の摩擦部材36は、給紙
ローラ41a、41b及びそれらに隣接する第2のカラ
ー42b及び第4のカラー42dと対向するように一対
設けられている。これにより、押上板31に作用するば
ね35の力を給紙ローラ41a、41b及びカラー42
b、42dと摩擦部材36との間に直線的に作用させて
摩擦部材36による用紙Sの分離効果を高めることがで
きる。なお、図示の例では、給紙ローラ41及びカラー
42のそれぞれの幅方向の中央位置を基準として距離D
1〜D5を示している。
【0033】図1に示したように、壁部5はプリンタフ
レーム8に一体に形成される。壁部5の詳細を図4及び
図5に示す。壁部5には、給紙カセット30の先端から
下降する用紙Sを受け止める用紙受け面50と、この用
紙受け面50の上方に連続し、給紙カセット30から上
方へ離れるに従って用紙Sの送り方向へ傾く傾斜面51
とが形成される。給紙カセット30から送り出される用
紙Sは壁部5を乗り越えて搬送機構7側へ移動する。図
2にも示したように、傾斜面51には抜き孔510が設
けられ、その抜き孔510内に上述したストッパ機構6
が配置される。なお、傾斜面51は湾曲させてもよく、
その表面に送り方向へ延びる突条部511を設けてもよ
い。突条部511が設けられている場合には、その突条
部511の上面によって傾斜面51の形状が規定され
る。
【0034】ストッパ機構6は、ホッパ3の底側に用紙
Sの幅方向と平行に設けられた回転軸60を中心に回動
して傾斜面51から出没可能なストッパ61と、このス
トッパ61を傾斜面51からホッパ3側へ突出するよう
に付勢するコイルばね(付勢手段)62とを有する。ス
トッパ61と一体に設けられたアーム63が抜き孔51
0の一側縁と接触することで、ストッパ61が傾斜面5
1から最大に突出した位置が規制される。回転軸60及
びコイルばね62はフレーム8に支持される。ストッパ
61には用紙Sに対する接触面610が設けられる。ス
トッパ61が傾斜面51から突出した状態では、用紙S
の送り方向に関して傾斜面51よりも接触面610の方
が勾配が大きい。
【0035】図5(a)に示したように、ストッパ61
が傾斜面51から最大に突出したときに、接触面610
と傾斜面51とが交差する位置P1は、ホッパ3から送
り出された用紙Sの先端が壁部5に突き当たる位置にほ
ぼ等しい。なお、ホッパ3内の用紙Sの枚数に応じて押
上板31の角度が変化し、それに応じて用紙Sの先端が
壁部5と接触を開始する位置も変化する。従って、上記
の交差位置P1は、用紙Sの先端の接触位置が傾斜面5
1側に最も偏るとき、すなわちホッパ3内の用紙Sの枚
数が最も少ないときを基準に設定することが望ましい。
【0036】ストッパ61はプリンタフレーム8と同じ
く樹脂にて形成され、その剛性は接触面610に突き当
たる用紙Sが押す力に抗して一定形態を保つように高く
設定されている。コイルばね62がストッパ61を押す
力は、用紙Sの剛性に応じてストッパ61が傾斜面51
から出没するように設定され、それにより用紙Sの剛性
に応じた適切な分離効果が保障される。
【0037】すなわち、剛性の大きい用紙S(例えばは
がきや封筒のような厚紙)が接触面を押すときには、図
4に実線で示すようにストッパ61が傾斜面51とほぼ
同一面まで押し込まれ、用紙Sの先端が傾斜面51を滑
りつつホッパ3から送り出される。このとき、ホッパ3
から複数の用紙Sが同時に送り出されても、それらの用
紙Sは傾斜面51に突き当たってその傾斜面51に沿う
撓みによって容易に相互に分離される。その結果、最上
位の用紙Sのみが給紙ローラ41に押されて傾斜面51
を乗り越える。一方、薄くて剛性の小さい用紙Sがスト
ッパ61を押すときには、図5(a)に示すようにその
用紙Sの剛性ではばね62がほとんど圧縮されることな
くストッパ61が傾斜面51から突出し、図5(b)、
(c)に示したように、用紙Sはストッパ61を乗り越
えるようにして送り出される。この場合、ストッパ61
が傾斜面51下に没した場合と比較して用紙Sの先端部
が大きく撓むので、剛性の小さい用紙Sでも十分に分離
され、最上位の用紙Sよりも下の用紙Sがストッパ61
にて確実に拘束される。
【0038】このように剛性の小さい用紙Sは専らスト
ッパ61にて分離されるので、傾斜面51の勾配は剛性
の大きい用紙Sに対して適切な分離作用が働くように設
定すればよく、それにより種々の用紙Sをそれらの剛性
の大小に拘りなく確実に分離できる。なお、剛性の小さ
い用紙Sに合わせて傾斜面51の勾配を大きく設定した
場合には、剛性の大きい用紙Sが傾斜面51を乗り越え
られず、用紙Sがホッパ3内に止まったまま給紙ローラ
41が空転するおそれが大きい。
【0039】コイルばねのばね力の適正値は、使用する
用紙Sの剛性の範囲に応じて変化するが、それ以外に
も、ホッパ3に収容される用紙Sの最大重量、ホッパ3
に収容される用紙Sと傾斜面51とがなす角度、給紙ロ
ーラ41が用紙Sを押す力、押上板31が用紙Sを給紙
ローラ41側に押し上げる力によっても変動する。しか
しながら、ストッパ61を傾斜面51下に完全に押し込
むために必要な力に換算して、ホッパ3内の用紙Sの全
重量以下、数値で示せば200g以下、好ましくは16
0g以下に設定するとよい。
【0040】ストッパ61の接触面に摩擦部材を取り付
けるか、あるいは接触面を摩擦係数が高くなるよう加工
して、用紙Sがストッパ61を乗り越える際の抵抗を増
加させてもよい。但し、給紙ローラ41の用紙Sに対す
る空転を防ぐため、給紙ローラ41と用紙Sとの間に働
く摩擦力よりも用紙Sとストッパ61との摩擦力が小さ
くなるよう配慮が必要である。
【0041】図2に示すように、用紙Sの幅方向に関し
てストッパ61は一対の給紙ローラ41の中心線L上に
配置されている。このため、給紙ローラ41aのみと接
触する用紙S1と、給紙ローラ41a、41bの双方に
接触する用紙S2の双方に対して共通のストッパ61を
利用でき、ストッパ61の個数が最小限で足りる。ま
た、用紙Sの幅方向に関して、一対の給紙ローラ41
a、41bの間を略二等分する位置にストッパ61の抵
抗が加わるから、用紙Sの斜行(送り方向に対して斜め
に移動する状態)が防がれる。なお、図1に想像線で示
すように、第1の給紙ローラ41aと第1の用紙ガイド
32との間にストッパ機構6を追加してもよい。その他
にも、給紙ローラ41とストッパ61との用紙幅方向に
関する配置は種々変更できるが、それらについては後述
する。
【0042】傾斜面51には、用紙Sの送り方向におい
て一対の給紙ローラ41の延長上に位置するようにして
凹部512が設けられる。図2に想像線S´で示したよ
うに、給紙ローラ41に押された用紙Sの先端部はこれ
らの凹部512に落ち込むように変形すると同時に、凹
部512の間の略中央位置でストッパ61にて反対方向
へ押し返される。これにより用紙Sの分離効果が高ま
る。凹部512の幅は給紙ローラ41の幅よりも幾らか
大きく設定されているが、給紙ローラ41の幅と同一又
はそれよりも小さく設定してもよい。なお、凹部512
を抜き孔510と同一形状に形成し、ストッパ機構6を
凹部512内に設置可能としてもよい。
【0043】図2及び図6に示したように、壁部5には
ストッパ61と用紙Sの幅方向に並ぶようにして一対の
溝部52が形成されている。これらの溝部52には摩擦
部材53がそれぞれ接着され、それらの摩擦部材53は
溝部52から送り方向へ引き出されて傾斜面51上に露
出する。これらの摩擦部材53は、傾斜面51の摩擦係
数をストッパ61の接触面のそれよりも高めて傾斜面5
1による用紙Sの分離性能を改善する。なお、傾斜面5
1に突条部511が設けられる場合、摩擦部材53の傾
斜面51上への露出部分は、突条部511の上面と略同
一高さに設定する。
【0044】摩擦部材53が傾斜面51上に露出する位
置P2は、傾斜面51に最大に突出したストッパ61の
接触面610と傾斜面51とが交差する位置P1(図5
(a)参照)よりも送り方向に偏っている。その理由
は、壁部5に突き当てられて静止する用紙Sの先端と壁
部5との間の静止摩擦力を小さくして用紙Sが移動を開
始するときの給紙ローラ41の空転を防止するととも
に、用紙Sが移動を開始した後は傾斜面51と用紙Sと
の間の摩擦抵抗を増加させて用紙Sの分離効果を高める
点にある。なお、用紙Sの剛性によって位置P1が変化
するときは、剛性の最も大きい用紙Sを使用した場合を
基準として位置P1を決定することが望ましい。
【0045】用紙Sの幅方向に関する摩擦部材53の取
り付け位置は給送ローラ41a、41bの間の中心線L
に対して対称に設定し、それにより給紙ローラ41から
用紙Sに作用する送り力と摩擦部材53の抵抗とを均衡
させて用紙Sの斜行を防止する。この点は、給紙ローラ
41とストッパ61との関係と同じである。
【0046】摩擦部材53は、ポリエステルフィルムの
表面にアルミナ粒子を付着したもので、その他公知の高
摩擦部材で構成される。なお、溝部52を設けることな
く摩擦部材53を図6の位置P2よりも送り方向に離れ
た領域に限って傾斜面51に貼り付けてもよい。但し、
摩擦部材53の一部を溝部52に収容した場合には、摩
擦部材53の端部が用紙Sの先端に押されて剥がれるお
それがなく、しかも摩擦部材53と壁部5との接合面積
が増加して接合強度が改善される。摩擦部材53に代え
て、傾斜面51の一部に摩擦係数を高める加工を施して
もよい。
【0047】壁部5を乗り越えた用紙Sは搬送機構7の
搬送ローラ70と従動ローラ71との間に導かれる。搬
送ローラ70は、用紙Sが給紙ローラ41にて所定長さ
送り出されるまで図1の時計方向に回転駆動され、その
後に図1の反時計方向へ回転駆動される。これにより用
紙Sの先端が搬送ローラ70の軸線方向に揃えられつつ
印刷機構1側へ送られる。
【0048】本発明は上述した実施形態に限らず、種々
の形態にて実施可能である。図7〜図14に異なる実施
形態を示す。図7は、ストッパ機構6を給紙ローラ41
a、41bに対して送り方向の延長上にそれぞれ1個ず
つ配置した例である。この場合には、給紙ローラ41
a、41bの送り力がそれらの作用線に位置するストッ
パ61にて直線的に受け止められるので、用紙Sの斜行
をより確実に防止できる。
【0049】図8は、図2の例よりもストッパ機構6を
第1の給紙ローラ41a側に接近させ、かつ第1の用紙
ガイド32に対して第2の給紙ローラ41bよりも遠い
側にストッパ機構6を追加した例である。この場合に
は、幅の大きい用紙S2に対して2つのストッパ61が
当接し、幅の小さい用紙S1に対しては単一のストッパ
61のみが当接する。幅の大きい用紙S2は重量も大き
いため、図8のようにストッパ61の接触個数を増加さ
せたならば用紙幅に拘りなく同等の分離効果が得られ
る。
【0050】なお、図7及び図8に示すように複数のス
トッパ機構6を設けた場合には、各ストッパ61が用紙
Sを押す力のばらつきを制限する必要がある。ばらつき
の許容範囲は、ストッパ61を傾斜面51下に押え込む
のに必要な荷重で比較して±50%以内、好ましくは±
10%以内に設定するとよい。
【0051】図9は、図2の用紙ガイド32、33に代
え、用紙Sの幅方向に移動可能な一対の用紙ガイド37
を設けた例である。各用紙ガイド37は連動機構38を
介して相互に連結される。連動機構38は、共通のピニ
オンギア380と、これに噛み合う一対のラック381
を具備し、各ラック381に用紙ガイド37がそれぞれ
連結される。この連動機構38により、用紙ガイド37
はホッパ3´の幅方向の中心線CLに対して用紙Sの幅
方向に対称に連動する。そのため、ホッパ3´に収容さ
れた用紙Sの幅方向の中心は、用紙幅に拘りなくホッパ
3´の幅方向の中心線CLと一致する。一対の給紙ロー
ラ41a、41bはホッパ3´の中心線CLに対称に配
置され、ストッパ機構6は中心線CL上に設けられる。
従って、用紙Sの幅に拘りなく、用紙Sはその幅方向の
中心位置でストッパ61に突き当たる。このため、単一
のストッパ61を設けるだけで全ての用紙Sに対応でき
る。また、給紙ローラ41a、41bが用紙Sを送り出
す力とストッパ6が用紙Sを押し返す力とが用紙Sの幅
方向の中心線に対称に作用し、用紙Sの斜行が確実に防
がれる。なお、図9のホッパ3´を使用する場合、一対
の給紙ローラ41a、41bに代え、図10に示すよう
に中心線CL上に単一の給紙ローラ41を設けてもよ
い。
【0052】図7、図8及び図10の例においても、図
2に示した摩擦部材36、53を設けてもよい。図8の
例では凹部512を設けてもよい。幅の等しい給紙ロー
ラ41a、41bに代え、図11に示すように相互に幅
の異なる給紙ローラ41c、41dを使用してもよい。
この場合、各給紙ローラ41c、41dの送り力F1、
F2の大きさが互いに異なるため、それらの送り力F
1、F2の合力F3の作用線ALに対して用紙Sの幅方
向に対称に1又は2以上のストッパ機構6を設けるとよ
い。摩擦部材53についても作用線ALに対称(すなわ
ち図11においてδ1=δ2)に配置するとよい。3個
以上の給紙ローラ41が使用される場合も同様である。
【0053】図12〜図14はストッパ機構6に関する
他の実施形態を示す。図12は用紙Sに対する接触面6
10Aが凹曲面に形成されたストッパ61Aを、図13
は用紙Sに対してほぼ垂直な接触面610Bを有するス
トッパ61Bをそれぞれ示している。図13のストッパ
61Bでは、用紙Sの幅方向へ延びる溝部611が接触
面610Bに設けられている。用紙Sの先端を溝部61
1と係合させて分離効果を高めることができる。但し溝
部611は省略してもよい。図14は、用紙Sに対して
ほぼ垂直な接触面610Cを有するストッパ61Cを一
対のばね63により、ホッパ3からの用紙Sの送り方向
と略平行な方向に移動可能に支持した例である。この例
では、ストッパ61Cの位置に拘りなく接触面610B
の勾配を一定に維持し、用紙Sを一定方向に押し返すこ
とができる。
【0054】以上の他にも、本発明は種々の形態にて実
施可能である。例えば、傾斜面51の全体にストッパ6
1を設けてもよい。ストッパ61をゴム等の弾性材料で
構成して用紙Sの押す力で幾らか変形させるようにして
もよい。その場合でも、用紙Sに対して、傾斜面51と
ストッパ61の接触面610の二種類を選択的に接触さ
せる限りは、従来よりも分離可能な用紙の種類を拡大で
きる。本発明の給紙装置は、インクジェットプリンタに
限らず、レーザープリンタ等の他のプリンタ、コピー
機、ファクシミリ等の各種の印刷装置に適用できる。用
紙を水平に保持する給紙装置であっても本発明は適用で
きる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、用紙に分離作用を与える手段として、傾斜面と
これに対して出没自在なストッパとを使い分けることが
でき、しかもストッパの分離作用は用紙に対する接触面
の性質や付勢手段がストッパを付勢する力に応じて様々
に調整できる。従って、種々の用紙を確実に分離できる
信頼性の高い給紙装置を実現できる。また、請求項2〜
請求項8の発明によれば、請求項1の発明による効果に
加えて次のような作用効果も得られる。請求項2の発明
では、ストッパを柔軟な素材で構成した場合よりも分離
作用を安定させることができる。しかも、ストッパの素
材の選択余地を拡大できるから、コストや耐久性を重視
してストッパを構成し、それにより給紙装置の製造コス
トや保守費用を削減できる。請求項3の発明では、剛性
の小さい用紙を専らストッパにて分離できるから、傾斜
面を剛性の大きい用紙の分離に的を絞って構成でき、そ
れにより剛性の大きい用紙に対する傾斜面の抵抗を抑え
て給紙ローラの空転を防ぐことができる。請求項4の発
明では、勾配の大きいストッパにより剛性の小さい用紙
を十分に撓み変形させて分離でき、その一方、傾斜面の
勾配が小さくて済むので、剛性の大きい用紙に対する傾
斜面の抵抗を抑えて給紙ローラの空転を防ぐことができ
る。請求項5の発明では、ストッパの接触面により用紙
をホッパ側に押し返して用紙を相互に確実に分離させる
ことができる。請求項6の発明では、ストッパ上を移動
する用紙の先端を溝部によって一時的に拘束し、それに
より用紙に大きな撓みを生じさせて用紙相互の分離を促
進できる。請求項7の発明では、用紙がストッパを押す
力が減少するほどストッパの接触面の勾配を増加させ、
それにより用紙の剛性が小さくなるほどストッパによる
用紙の分離作用を強めることができる。請求項8の発明
では、ストッパの位置に拘りなく用紙を一定方向に押し
返すことができる。
【0056】請求項9の発明によれば、ストッパを柔軟
な素材で構成した場合よりも分離作用を安定させること
ができる。しかも、ストッパの素材の選択余地を拡大で
きるから、コストや耐久性を重視してストッパを構成
し、それにより給紙装置の製造コストや保守費用を削減
できる。
【0057】請求項10の発明によれば、請求項1〜9
の給紙装置の優れた給紙性能を利用して、用紙の供給不
良に起因する印刷ミスが少なくて信頼性の高いインクジ
ェットプリンタを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るインクジェットプリン
タのホッパから印刷機構に至る部分の縦断面図。
【図2】図1の矢印II方向からの平面図。
【図3】図1の給紙装置の給紙ローラとカラーとを拡大
して示す図。
【図4】剛性の大きい用紙によってストッパが押し込ま
れた状態を示す図。
【図5】剛性の小さい用紙がストッパを乗り越えて送り
出される状態を示す図。
【図6】図2のVI−VI線に沿った断面図。
【図7】図2に対してストッパの個数を二つに変更した
実施形態を示す図。
【図8】図7に対してストッパの位置を変更した実施形
態を示す図。
【図9】用紙の中心線とホッパの中心線とを常に一致さ
せる実施形態を図2に対応させて示した平面図。
【図10】図9に対して給紙ローラの個数を一つに減ら
した実施形態を示す図。
【図11】幅が異なる給紙ローラを使用したときのスト
ッパと傾斜面上の摩擦部材の配置を示す図。
【図12】用紙に対するストッパの接触面を変更した実
施形態を示す図。
【図13】用紙に対するストッパの接触面を変更した他
の実施形態を示す図。
【図14】ストッパの移動方向を用紙の送り方向と略平
行にした実施形態を示す図。
【符号の説明】
1…印刷機構 2…給紙装置 3…ホッパ 4…送出機構 5…壁部 6…ストッパ機構 7…搬送機構 8…プリンタフレーム 13…印刷ヘッド 30…給紙カセット 31…押上板 41…給紙ローラ 42…カラー 51…壁部の傾斜面 61…ストッパ 62…コイルばね(付勢手段) 610…ストッパの接触面 611…ストッパの溝部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 用紙を積層状態で収容するホッパと、 前記ホッパに収容された用紙の表面に当接して当該用紙
    を所定の送り方向へ送り出す給紙ローラと、を具備し、 前記ホッパの前記送り方向の端部には、前記ホッパから
    送り出される用紙が突き当たるようにして壁部が設けら
    れ、 前記壁部には、前記ホッパよりも上方へ離れるに従って
    前記送り方向に漸次傾く傾斜面と、この傾斜面に対して
    出没自在なストッパとが設けられ、 前記ストッパは、付勢手段により前記傾斜面から突出す
    る方向へ付勢されていることを特徴とする給紙装置。
  2. 【請求項2】 前記ストッパは、突き当てられた用紙が
    押す力に抗して一定形態を保つ剛性を有することを特徴
    とする請求項1記載の給紙装置。
  3. 【請求項3】 前記用紙の剛性が小さいときには前記ス
    トッパが前記傾斜面から突出し、前記用紙の剛性が大き
    いときには前記ストッパが前記傾斜面下に没するように
    前記付勢手段が設けられていることを特徴とする請求項
    1記載の給紙装置。
  4. 【請求項4】 前記ストッパの前記用紙に対する接触面
    は、前記送り方向に関して前記傾斜面よりも勾配が大き
    くなるように設けられていることを特徴とする請求項1
    記載の給紙装置。
  5. 【請求項5】 前記接触面は、前記送り方向に対してほ
    ぼ直角か、又は直角位置よりも前記送り方向と反対側へ
    倒れるように設けられていることを特徴とする請求項4
    記載の給紙装置。
  6. 【請求項6】 前記ストッパの前記用紙に対する接触面
    には、前記用紙の幅方向に延びる溝部が設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の給紙装置。
  7. 【請求項7】 前記ストッパは、前記ホッパの底側に前
    記用紙の幅方向と平行に設定された回転軸線の廻りの回
    転運動によって前記傾斜面から出没することを特徴とす
    る請求項1記載の給紙装置。
  8. 【請求項8】 前記ストッパは、前記送り方向と略平行
    な直線運動によって前記傾斜面から出没することを特徴
    とする請求項1記載の給紙装置。
  9. 【請求項9】 用紙を積層状態で収容するホッパと、 前記ホッパに収容された用紙の表面に当接して当該用紙
    を所定の送り方向へ送り出す給紙ローラと、を具備し、 前記ホッパの前記送り方向の端部には、前記ホッパから
    送り出される用紙が突き当たるようにして壁部が設けら
    れ、 前記壁部の少なくとも一部には、突き当てられた用紙が
    押す力に抗して一定形態を保つ剛性を有しかつ前記送り
    方向に変位可能なストッパが設けられ、 前記ストッパは、付勢手段により前記送り方向と反対側
    へ付勢されていることを特徴とする給紙装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかに記載の給紙
    装置と、前記給紙装置の前記壁部よりも前記送り方向前
    方に配置されて前記用紙にインク滴を噴出する印刷ヘッ
    ドと、を備えたことを特徴とする印刷装置。
JP7704996A 1995-12-26 1996-03-29 給紙装置及びこれを用いた印刷装置 Pending JPH09267944A (ja)

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EP96309489A EP0781720B1 (en) 1995-12-26 1996-12-24 Sheet feeder having improved sheet separation regardless of rigidity and size of sheet
DE69608534T DE69608534T2 (de) 1995-12-26 1996-12-24 Bogenzuführvorrichtung mit verbesserter Trennung der Bogen in Unabhängigkeit der Steifigkeit und Grösse der Bogen
US08/773,033 US5857671A (en) 1995-12-26 1996-12-24 Sheet feeder having improved sheet separation regardless of rigidity and size of sheet

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7441765B2 (en) 2003-06-30 2008-10-28 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Sheet feeding mechanism
JP2009269757A (ja) * 2008-04-08 2009-11-19 Seiko Epson Corp 被記録媒体給送装置、記録装置
JP2010173846A (ja) * 2009-02-02 2010-08-12 Duplo Corp 給紙装置
JP2011148622A (ja) * 2010-01-25 2011-08-04 Seiko Epson Corp シート材給送装置及び記録装置

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