JP3727236B2 - 映像記録装置及び映像再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、映像信号を高能率符号化技術を用いて帯域圧縮して記録する映像記録装置、及び符号データを帯域伸長して映像信号を再生する映像再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、映像信号を磁気テープのような磁気記録媒体や光ディスクなどにディジタル信号で記録する映像記録装置及び映像再生装置が多数市場に導入されている。そもそも映像信号をそのままディジタル信号で記録するならば、そのデータ量は膨大となり、従来のアナログ記録方式よりも非常に多量な記録容量を必要とする。そこで映像信号のデータ量を削減する方法として、高能率符号化を行うことが一般的に知られている。高能率符号化とは、映像信号の持つ冗長成分を除去してデータ量を削減する符号化方法である。
【0003】
この代表的な技術として、国際標準であるMPEG(Motion Picture Expert Group)が挙げられる。この技術はフレーム内及びフレーム間の冗長性を除去して情報量を圧縮する方式である。フレーム内符号化を施すフレームをIピクチャとする。直前のIピクチャ又はPピクチャの復号画像に動き補償を行って予測画像を生成し、この予測画像と入力画像との差分をとった結果を用いて前方予測符号化を施すフレームをPピクチャとする。そして、直前と直後のIピクチャ又はPピクチャの間に存在するフレームで、動き補償により双方向予測符号化を施したフレームをBピクチャとする。このような3種類の符号化方式の組み合わせにより、空間及び時間の相関を利用して高い圧縮率が実現できる。
【0004】
まずフレーム内符号化(Iピクチャ)について具体的に説明する。画面内の有効画像領域を、ある特定数の画素からなるブロックに分割したものをマクロブロックと呼ぶ。マクロブロックは更に複数のDCTブロック、例えば4個の輝度信号DCTブロックと2個の色差信号DCTブロックとに分割される。このDCTブロック単位で直交変換が施される。直交変換は一般的にDCT(離散コサイン変換)とよばれる技術が用いられる。このような直交変換を施されたDCTブロックは、空間領域から周波数領域へのデータ変換が施されたことになり、映像信号の相関によって直流成分や低周波成分にエネルギーが集中し、高周波成分のエネルギーが現れにくくなることが多い。これを人間の視覚特性上、量子化歪みが目立ちにくい量子化テーブル、即ち高周波成分ほど大きな値を持つ量子化テーブルを用意し、この量子化テーブルによって各周波数のエネルギーを除算し、ゼロデータを増やすようにする。この結果を低周波成分から高周波成分に向かってスキャンしていき、ゼロの続く数(ゼロラン)と非ゼロ係数値(アンプ)との対を可変長符号化することにより、情報量の削減を行うことができる。
【0005】
次に前方予測符号化(Pピクチャ)について具体的に説明する。前述したとおり、入力フレームをマクロブロック単位に分割する。参照画面として、先に入力されたIピクチャ(又はPピクチャ)の入力画像データ、及び既に符号化されたIピクチャ(又はPピクチャ)の復号画像データを用いる。このPピクチャの各マクロブロックと最も近い画像データを含むブロックを参照画像内で探索し(動き検出)、この探索された領域の復号画像データとの差分をとり、この結果を直交変換する。直交変換、量子化、可変長符号化などの処理は、上述のIピクチャにおける処理と同様である。また、探索された参照画面内のブロックがどの位置のものかを示す動きベクトルも伝送し、記録する必要がある。このようにPピクチャは、復号時に参照画像となる既に復号されたI又はPピクチャが存在しないと、復号できないという特徴がある。
【0006】
次に双方向予測符号化(Bピクチャ)について具体的に説明する。Bピクチャは、I又はPピクチャの間に位置するピクチャであり、参照画像として直前と直後のI又はPピクチャを必要とする。夫々のピクチャに対して上述したような動き検出を行い、差分データを直交変換、量子化、可変長符号化する。勿論動きベクトルを記録しておく必要がある。このように、Bピクチャは復号時、参照画像となる既に復号された直前及び直後に位置するI又はPピクチャが存在しないと、復号できないという特徴がある。
【0007】
さて、符号化によって発生する符号量は、符号量制御手段からの量子化スケールコードを可変することにより制御することができる。ここで符号量制御の一般的な動作を説明する。符号量制御とは、ある定められた伝送レートや記録レートに対して、今までに発生したデータ量が多いか少ないかを監視しておき、その結果を現在符号化しようとしている画像の量子化スケールに反映させ、発生ビット量を増減させることである。即ち、今までの消費ビット量が記録レートに対して大きい場合は、量子化スケールを増大させ、量子化時に除算する量を大きくすることにより発生ビット量を抑える。ここで、Iピクチャの存在するフレーム間隔をGOP(Group Of Pictures)と呼ぶ。一般的なシステムでは、記録レートから算出されるターゲットビットレートを概ね満たすようにこのGOP単位で符号化される。そして一定時間範囲での符号ビットレートが記録レートに等しくなるように制御される。従って局所的に見ると、各GOP単位毎に発生する符号量は、割り当てられたターゲットビットレートより多くなったり、少なくなったりする。
【0008】
さて、以上に述べたようなフレーム間符号化によって発生する符号データを記録媒体上に記録する手段として、発生したビットストリームをそのまま磁気テープ等の記録媒体に記録していく映像記録装置(ストリーマ)がある。図18はこの従来の映像記録装置の構成を示すブロック図である。映像信号が入力端子100を介して入力されると、高能率符号化器101は上述したような方法で高能率符号化し、可変長符号データを生成する。次に誤り訂正符号化器102は、この可変長符号データに誤り訂正符号化処理を施す。変調器103は誤り訂正符号化データを記録媒体に記録するのに適した形式に変調し、記録媒体104に記録する。このような映像記録装置によって記録された記録媒体上の記録パターンを図19に示す。
【0009】
この図では、1GOPの可変長符号データが記録媒体16(磁気テープ)上の数本の記録トラックに記録されている状態が示されている。上述したとおり、可変長符号化されたデータの場合、各GOP単位毎に記録ビット量が異なる。そして前のGOPの符号データに続いて次のGOPの符号データを記録していくため、トラックの途中にGOPの境界が来てしまう。従って、どのトラックに何番目のGOPデータが存在するかを検出することは容易ではない。
【0010】
また、他の従来技術の例としては、「特開平8−163499」号公報に記載されているものがある。これによると、GOP単位毎に特定記録領域を確保しておき、記録レートに対して符号化レートを低くなるように高能率符号化を行うことによって、その特定領域をオーバーフローしないようにする方法が用いられている。この場合、各GOP単位の記録位置が、記録トラックのどこに記録されているか検出しやすい利点があるが、記録レートより符号化レートを低くする点において、記録容量を十分に活用した方法といえない。
【0011】
また、GOPの境界が記録媒体上の記録トラックの途中に来ないように、その境界以降のそのトラックの空き領域をダミーデータで埋める処理方法がある。この場合もGOP単位での符号量が不特定となり、各GOP単位で記録トラック数が可変するので、それにあわせてテープ走行系を制御するという複雑な処理を必要とする。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来の映像記録装置でフレーム間圧縮符号化されたデータを記録した場合、再生時にGOP単位での記録位置が不明確となり、頭出し等の高速サーチが困難となるという問題点があった。更にトラックの途中から編集又は重ね書きを実現するためには、GOPの境界の位置検出や記録ヘッドの制御が非常に複雑になるという問題があった。また、GOP単位での編集や重ね書き等の制御を簡略化できるようにしても、そのために記録レートを十分に活用した符号化を行うことができないという問題があった。更に、GOP単位に記録トラック数が可変するように記録した場合、それに合わせてテープ走行系の制御が複雑になるという問題があった。
【0013】
本願の請求項1〜3,5,7〜9記載の発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、フレーム間圧縮符号化されたデータを、GOPの記録位置が検出しやすいように記録する映像記録装置を提供することを目的とする。
【0014】
更に本願の請求項1〜3,5,7〜9記載の発明の他の目的は、記録レートを十分に活用して映像信号を高画質に記録できる映像記録装置を提供することにある。
【0015】
更に本願の請求項1〜3,5,7〜9記載の発明の他の目的は、GOP単位での編集又は重ね書き等を行うのに適する形式で記録可能な映像記録装置を提供することにある。
【0016】
更に本願の請求項1,4,6記載の発明の目的は、前記のように記録された可変長符号データを、簡単な構成で高画質に再生する映像再生装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本願の請求項の発明は、映像信号を入力する入力手段と、前記入力手段によって入力された映像信号を高能率符号化により帯域圧縮して可変長符号化する高能率符号化手段と、前記高能率符号化手段から出力され、nフレーム単位ごとに不特定長となる可変長符号データを、記録媒体上に設けられた固定記録領域に詰め込むためのデータ配置を行う第1の固定長詰め込み手段と、前記第1の固定長詰め込み手段により前記固定記録領域に配分しきれない残余データが発生したとき、前記残余データの少なくとも一部を次のnフレーム記録期間まで保持する第1の一時記憶手段と、前記第1の固定長詰め込み手段により固定記録領域に詰め込まれた符号データを次のnフレーム記録期間まで保持する第2の一時記憶手段と、前記第2の一時記憶手段から出力された符号データを詰め込むと共に、固定記録領域の符号データに空き領域がある場合に、前記第1の固定長詰め込み手段から出力される前記残余データを前記空き領域に詰め込む第2の固定長詰め込み手段と、を具備し、前記第1の固定長詰め込み手段は、前記第1の一時記憶手段から出力される残余データに対して、直前のnフレーム期間における残余データであることを示す識別コードを付加し、前記固定記録領域に前記残余データを詰め込むと共に、前記高能率符号化手段から出力される現在のnフレーム期間の符号データを前記固定記録領域に詰め込み、前記固定記録領域から符号データが溢れた場合、新たな残余データの一部を前記第2の固定長詰め込み手段に出力し、前記新たな残余データの残りを前記第1の一時記憶手段に出力するものであり、前記第2の固定長詰め込み手段は、前記第2の一時記憶手段から出力される符号データを詰め込むと共に、前記固定記録領域の符号データに空き領域がある場合、前記第1の固定長詰め込み手段から出力される残余データを、直後のnフレーム期間の残余データであることを示す識別コードを付加して前記空き領域に詰め込むことを特徴とするものである。
【0022】
本願の請求項の発明は、請求項の映像記録装置において、前記第1の固定長詰め込み手段は、前記直前のnフレーム期間における残余データを、前記固定記録領域内に設けた特定領域に記録するように詰め込むことを特徴とするものである。
【0023】
本願の請求項の発明は、映像信号を入力する入力手段と、前記入力手段によって入力された映像信号を高能率符号化により帯域圧縮して可変長符号化する高能率符号化手段と、前記高能率符号化手段から出力され、nフレーム単位ごとに不特定長となる可変長符号データを、記録媒体上に設けられた固定記録領域に詰め込むためのデータ配置を行う第1の固定長詰め込み手段と、前記第1の固定長詰め込み手段により前記固定記録領域に配分しきれない残余データが発生したとき、前記残余データを次のnフレーム記録期間まで保持する第1の一時記憶手段と、前記第1の固定長詰め込み手段により固定記録領域に詰め込まれた符号データを次のnフレーム記録期間まで保持する第2の一時記憶手段と、前記第2の一時記憶手段から出力された符号データを詰め込むと共に、固定記録領域の符号データに空き領域がある場合に、前記第1の固定長詰め込み手段から出力される前記残余データを前記空き領域に詰め込む第2の固定長詰め込み手段と、前記第1の固定長詰め込み手段により検出される可変長符号データ量に基づいて、各nフレーム単位の平均の発生符号データ量が予め設定された平均目標データ量となるように量子化率を決定して、前記高能率符号化手段に対して量子化制御信号を出力する符号量制御手段と、を具備し、前記第1の固定長詰め込み手段は、前記第1の一時記憶手段から出力される残余データに対して、直前のnフレーム期間における残余データであることを示す識別コードを付加し、前記固定記録領域に前記残余データを詰め込むと共に、前記高能率符号化手段から出力される現在のnフレーム期間の符号データを前記固定記録領域に詰め込み、前記固定記録領域から符号データが溢れた場合、新たな残余データの一部を前記第2の固定長詰め込み手段に出力し、前記新たな残余データの残りを前記第1の一時記憶手段に出力するものであり、前記第2の固定長詰め込み手段は、前記第2の一時記憶手段から出力される符号データを詰め込むと共に、前記固定記録領域の符号データに空き領域がある場合、前記第1の固定長詰め込み手段から出力される残余データを、直後のnフレーム期間の残余データであることを示す識別コードを付加して前記空き領域に詰め込むものであり、前記符号量制御手段は、前記第1の固定長詰め込み手段を介して前記第1の一時記憶手段からnフレーム単位毎に残余データのデータ量情報を獲得し、前記残余データが存在する場合は、次のnフレーム単位に対する目標データ量が、前記平均目標データ量から前記残余データのデータ量を減算して算出されるデータ量となるように、前記高能率符号化手段に対する量子化率を決定し、前記残余データが存在しない場合は、次のnフレーム単位に対する目標データ量が、前記平均目標データ量に前記空き領域のデータ量を加算して算出されるデータ量となるように、前記高能率符号化手段に対する量子化率を決定することを特徴とするものである。
【0024】
本願の請求項の発明は、映像信号がnフレーム単位で可変長符号化され、不特定長の可変長符号データが記録媒体上の固定記録領域に記録されると同時に、直後のnフレーム期間の残余データが前記固定記録領域にある場合、前記残余データが第1の識別コードと共に記録され、直前のnフレーム期間の残余データが前記固定記録領域にある場合、前記残余データが第2の識別コードと共に記録されている記録媒体から再生データを得るデータ入力手段と、前記データ入力手段から出力される固定記録領域の再生データから、現在のnフレーム期間の符号データを抽出すると共に、直前のnフレーム期間の残余データであることを示す識別コードを用いて前記直前のnフレーム期間の残余データを抽出し、前記直後のnフレーム期間の残余データであることを示す識別コードを用いて前記直後のnフレーム期間の残余データを抽出する符号データ分離手段と、前記符号データ分離手段で抽出された前記直後のnフレーム期間の残余データを一時記憶する第1の一時記憶手段と、前記符号データ分離手段で抽出された前記現在のnフレーム期間の符号データを一時記憶する第2の一時記憶手段と、前記第2の一時記憶手段から出力されるnフレーム期間の符号データ、前記符号データ分離手段から出力される前記直前のnフレーム期間の残余データ、及び前記第1の一時記憶手段から出力される前記直後のnフレーム期間の残余データを入力して適応的に連結し、nフレーム単位の可変長符号データを得る符号データ連結手段と、前記符号データ連結手段からの可変長符号データを可変長復号化し、伸張処理する高能率復号化器と、を具備することを特徴とするものである。
【0025】
本願の請求項の発明は、請求項1、2、3のいずれか1項の映像記録装置において、前記高能率符号化器は、前記nフレーム単位を圧縮単位とするフレーム間圧縮符号化を行うものであって、nフレームの中の1フレームはフレーム内符号化がなされ、他のフレームは前方向のみ又は双方向の予測符号化がなされることを特徴とするものである。
【0026】
本願の請求項の発明は、請求項の映像再生装置において、前記高能率復号化器は、前記nフレーム単位を圧縮単位とするフレーム間圧縮符号化を行う高能率符号化器によって、nフレームの中の1フレームはフレーム内符号化がなされ、他のフレームは前方予測符号化又は双方向予測符号化がなされた可変長符号データを高能率復号化することを特徴とするものである。
【0028】
本願の請求項の発明は、請求項1、2、3のうちいずれか1項の映像記録装置において、前記第1の固定長詰め込み手段は、双方向予測符号化がなされたフレームの第1の可変長符号化データ、前方向予測符号化がなされたフレームの第2の可変長符号化データ、フレーム内符号化がなされたフレームの第3の可変長符号化データの順に選択して残余データを生成する残余データ生成手段を有することを特徴とするものである。
【0030】
本願の請求項の発明は、請求項1、2、3のうちいずれか1項の映像記録装置において、前記第1の固定長詰め込み手段は、前記nフレーム単位毎に発生する可変長符号データに含まれる周波数成分のうち、高域成分を表す符号データを残余データとして生成する残余データ生成手段を有することを特徴とするものである。
【0032】
本願の請求項の発明は、請求項1、2、3のうちいずれか1項の映像記録装置において、前記第1の固定長詰め込み手段は、前記映像信号の画面位置における外周部分を可変長符号化して得られる符号データを残余データとして生成する残余データ生成手段を有することを特徴とするものである。
【0033】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1における映像記録装置について、図面を用いて説明する。図1は本実施の形態による映像記録装置の構成を示すブロック図である。この映像記録装置は、入力手段10、高能率符号化器11、固定長詰め込み手段12、一時記憶手段13、誤り訂正符号化器14、変調器15、記録媒体16を含んで構成される。
【0034】
入力手段10は外部から映像信号を入力する手段である。高能率符号化器11は、入力手段10によって入力された映像信号を高能率符号化により帯域圧縮して可変長符号化する高能率符号化手段である。固定長詰め込み手段12は、高能率符号化器11から出力され、nフレーム単位ごとに不特定長となる可変長符号データを、記録媒体16上に設けられた固定記録領域に詰め込むため、データ配置を行う手段である。一時記憶手段13は、固定長詰め込み手段12により固定記録領域に配分しきれない残余データが発生したとき、残余データを次のnフレーム記録期間まで保持するものである。
【0035】
このような構成の映像記録装置の動作について説明する。尚、固定長詰め込み手段が行う符号データの再配置を、以下の説明では符号データの詰め込みとして表現する。まず、映像信号が入力手段10を介して入力されると、高能率符号化器11は映像信号に対してnフレームを1つのGOPとして、前述した方法によりフレーム間圧縮し、可変長符号データを生成する。この可変長符号データのGOP単位期間での符号量は、各GOP単位毎に不特定長となる。
【0036】
このような可変長符号データ(以下、符号データと呼ぶ)を記録媒体16に記録するに際し、記録媒体16に各GOP単位で記録するデータ領域を予め決めておく。このようなデータ領域を固定記録領域と呼ぶ。この固定記録領域は、記録媒体16上のある特定数の連続するトラックで構成される。例えば図2に示すように、GOP(i)、GOP(i+1)の固定記録領域を夫々5本のトラックで構成する。
【0037】
固定長詰め込み手段12は、各GOP単位毎に不特定長な符号データQを、ある特定の固定記録領域に記録するため、固定記録領域の大きさから一義的に決まるサイズの基本単位データ量P0 にこの符号データQを分断し、このデータサイズ分だけ符号データQ0 を詰め込む。GOPの符号データQがこの基本単位データ量P0 より小さい場合は、全ての符号データQを基本単位データとすることができる。GOPの符号データQが基本単位データ量P0 より大きい場合は、基本単位データが抽出された後にQ−Q0 =ΔQの残余データが残ることになる。一時記憶手段13がこの残余データΔQを次のGOP期間まで保持する。
【0038】
誤り訂正符号化器14は、抽出された基本単位データQ0 に対して誤り訂正符号化処理を施す。次に変調器15は誤り訂正符号化データを変調し、記録媒体16の固定記録領域に記録する。
【0039】
さて現在の期間iにおけるGOPの符号データをQi とすると、一時記憶手段13に保持された残余データΔQi は、次の(i+1)の期間におけるGOPの符号データQi+1 が固定長詰め込み手段12に入力されてくるとき、同時に読み出される。この場合の固定長詰め込み手段12の動作を説明をする。
【0040】
まず第1に、固定記録領域に残余データΔQi を詰め込む。この際、このデータが直前のGOPの残余データΔQi があることを示す識別コードCi を付加して詰め込む。ここで、この識別コードCは、再生時に各符号データが直前のGOPと関連があるかどうか、つまり直前のGOPの残余データΔQであるかどうかを容易に認識できるようにするためのものである。これは、再生開始時の最初の固定記録領域の再生データに含まれる残余データが、その直前のGOPの符号データがないことによって符号データの関連性が失われ、識別不可能(復元不可能)となることを防ぐためである。
【0041】
第2に、(i+1)の期間において、残余データの詰め込まれた領域以外の空いている領域に、(i+1)の期間のGOPの符号データQi+1 を詰め込む。この詰め込まれる符号データQi+1 のサイズは、固定記録領域から一義的に決定されるデータサイズから、すでに詰め込まれた残余データΔQi の符号量を減算した値として決められる。このとき詰め込まれずにあふれた符号データΔQi+1 は、新たに残余データとして一時記憶手段13に保持される。そしてこのような詰め込み処理が終了した後、先述したような処理を経て、記録媒体16の固定記録領域に記録される。
【0042】
以上のような処理によって記録された固定記録領域の記録パターンの一例を図2に示す。図2によると、(i+1)の期間の符号データ用に設けられた5トラックの固定記録領域内において、第4番目のトラック先頭の領域に、残余データを識別コードを付加して詰め込まれている。
【0043】
以上のように本実施の形態の映像記録装置では、各GOP単位ごとに不特定長な可変長符号データを、記録媒体上の予め設定された固定記録領域に記録するので、トラック番号とGOP番号とが対応し、再生時において頭出し等の高速サーチを容易に実現する形式で映像データを記録することができる。
【0044】
尚、nをGOPを構成するフレーム数とし、nの値は1以上の整数を取りうるものとする。GOPの構成の仕方によって、nフレームに含まれる各フレームのピクチャタイプは任意に決定することができる。例えばGOPの構成フレーム数nを1とし、フレーム内圧縮を施した符号データを記録媒体に記録する場合も同様である。
【0045】
尚、固定長詰め込み手段12は、一時記憶手段13からの残余データを固定記録領域内の先頭から詰め込むこともできるし、図2に示すように固定記録領域内の途中の予め設定された特定領域から詰め込むこともできる。どこに詰め込むかは任意に設定できる。
【0046】
尚、識別コードは、映像の符号データを記録する領域でなく、映像付加情報を記録する領域に挿入し、識別コード自身に残余データが詰め込まれた位置情報を持たせることもできる。また、映像の符号データを記録する単位、即ち誤り訂正符号化処理単位(シンクブロックという)ごとに、その中の特定位置に識別フラグを記録する領域を設けても良い。
【0047】
(実施の形態2)
次に本発明の実施の形態2における映像記録装置について説明する。図3は本実施の形態による映像記録装置の構成を示すブロック図であり、図1と同一部分は同一の符号を付けて説明を省略する。この映像記録装置は、入力手段10、高能率符号化器11、固定長詰め込み手段12、一時記憶手段13、誤り訂正符号化器14、変調器15、記録媒体16に加えて、符号量制御手段20を含んで構成される。
【0048】
符号量制御手段20は、固定長詰め込み手段12により検出される可変長符号データ量に基づいて、各nフレーム単位の平均の発生符号データ量が予め設定された平均目標データ量となるように量子化率を決定して、高能率符号化器11に対して量子化制御信号を出力するものである。更に具体的に説明すると、符号量制御手段20は、固定長詰め込み手段12からnフレーム単位毎に残余データのデータ量情報を獲得し、残余データが存在する場合は、次のnフレーム単位に対する目標データ量が、平均目標データ量から残余データのデータ量を減算して算出されるデータ量となるように高能率符号化器10に対する量子化率を決定し、残余データが存在しない場合は、次のnフレーム単位に対する目標データ量が、平均目標データ量となるように高能率符号化器11に対する量子化率を決定する。
【0049】
このように構成された本実施の形態の映像記録装置の動作について説明する。GOP単位の可変長符号データを記録媒体の固定記録領域に記録する動作については、実施の形態1とほぼ同様であるので、ここではその異なる部分の動作説明をする。
【0050】
固定長詰め込み手段12は、前述したような方法によって基本単位データQ0 を抽出している。このとき、対象となる現在のGOPの符号データQi と直前のGOPの残余データΔQi-1 とのビット量の和が、固定記録領域のサイズ、即ち基本単位データ量P0 よりも大きい場合は、基本単位データQi0を抽出した後に残余データΔQi が残る。固定長詰め込み手段12はこの残余データΔQi の符号量を符号量制御手段20に出力する。反対に、直前のGOPの残余データがあればそれも含めてこの基本単位データ量P0 にGOPの符号データQi が全て納まった場合には、残余データΔQi の符号量は0となる。このような場合は、固定記録領域上に空き領域ができることもある。
【0051】
符号量制御手段20は、上記の残余データの符号量を受け取って、高能率符号化器11に対して適応的な符号量制御を行う。即ち、直前のGOPの残余データが存在する場合は、予め設定された固定記録領域に相当する平均目標符号量R0 から、この残余データΔQi-1 の符号量を減算して算出されるビット量を新たな目標符号量Ri とする。そして目標符号量Ri となるよう現在のGOPの符号化を行うために、符号量制御手段20が高能率符号化器11に対して特定の量子化情報を出力する。もし、直前のGOPの残余データΔQi-1 の符号量が0の場合は、予め設定された固定記録領域に相当する平均目標符号量R0 をそのまま使用し、現在のGOPの符号化を行うように高能率符号化器11に対して特定の量子化情報を出力する。
【0052】
以上のような映像記録装置によれば、実施の形態1における記録動作を実現するために、正確な符号量制御が可能となる。このため、記録レートの無駄を抑えた符号化が可能となり、記録媒体に記録される映像の画質を向上することができる。
【0053】
(実施の形態3)
次に本発明の実施の形態3における映像再生装置について説明する。図4は本実施の形態による映像再生装置の構成を示すブロック図である。この映像再生装置は、実施の形態1又は2の映像記録装置で記録された記録媒体を再生し、映像信号を出力するものである。この映像再生装置は、記録媒体16、復調器30、誤り訂正復号化器31、符号データ分離手段32、一時記憶手段33、符号データ連結手段34、高能率復号化器35、出力手段36を含んで構成される。
【0054】
復調器30及び誤り訂正復号化器31はデータ入力手段の機能を有している。即ちデータ入力手段は、映像信号がnフレーム単位で可変長符号化され、不特定長の可変長符号データが記録媒体16上の固定記録領域に記録されると同時に、直前のnフレーム期間の残余データが固定記録領域にある場合、残余データが識別コードと共に記録されている記録媒体から再生データを得るものである。
【0055】
符号データ分離手段32は、データ入力手段から出力される固定記録領域の再生データから、識別コードを認識して直前のnフレーム期間の残余データと現在のnフレーム期間の符号データとに分離するものである。一時記憶手段33は符号データ分離手段32で分離された現在のnフレーム期間の符号データを一時記憶するものである。符号データ連結手段34は符号データ分離手段32から出力される直前のnフレーム期間の残余データを入力すると共に、一時記憶手段33から出力される直前のnフレーム期間の符号データを入力して残余データと連結し、nフレーム単位の可変長符号データを得るものである。高能率復号化器35は符号データ連結手段34からの可変長符号データを可変長復号化し、伸張処理するものである。
【0056】
以上のように構成された映像再生装置の動作について説明する。実施の形態1又は2で説明した映像記録装置によって、記録媒体16の予め決められた固定記録領域に、GOP単位の可変長符号データが記録されている。復調器30はこの記録媒体16から変調された誤り訂正符号化データを入力し、復調処理を行う。誤り訂正復号化器31はこの誤り訂正符号化データに誤り訂正処理を施す。この時点において、再生された符号データは、固定記録領域に相当する符号量を有し、現在のGOPの符号データと直前のGOPの残余データとが詰め込まれた状態となっている。
【0057】
符号データ分離手段32は、誤り訂正復号化器31から出力される符号データを入力し、残余データであることを示す識別コードCi-1 を検出して、直前のGOPの残余データΔQi-1 と現在のGOPの符号データQi とに分離する。現在のGOPの符号データQi は一時記憶手段33に保持される。そして、次の固定記録領域が再生され、符号データ分離手段32にて上記のようにして残余データΔQi が分離されてきたとき、符号データ連結手段34は、一時記憶手段33から読み出した符号データQi に残余データΔQi を所定の方法で連結して出力する。もし、符号データ分離手段32から残余データが分離されない場合は、符号データに対して残余データが存在しないことを意味するので、そのままこの符号データをGOPの符号データとして出力する。
【0058】
また、再生開始時の最初の固定記録領域の再生データ内に、直前のGOPの残余データが仮に含まれている場合には、連結すべき直前のGOPの符号データが本来存在しないので、この残余データを無効とする。
【0059】
このようにして符号データ連結手段34から出力される可変長符号データは、高能率復号化器35にて可変長復号化、逆量子化、逆直交変換等の処理が施され、出力手段36から映像信号が出力される。
【0060】
以上のように本実施の形態の映像再生装置は、実施の形態1又は2の映像記録装置によって記録された可変長符号データを、非常に簡単な構成を用いて元の完全な符号データに復元することができる。このため、高画質な映像を再生することが可能となる。
【0061】
尚、一時記憶手段33は上記構成のみによるものではない。例えばGOPの全ての符号データを保持するものでなく、残余データが無くとも復元可能な符号データは符号データ分離手段32及び符号データ連結手段34を経てそのまま高能率復号化器35に入力するようにし、残余データが必要な符号データのみを一時記憶手段33に保持するようにしても良い。但しこの場合は、GOPの符号データの出力タイミング調整用の一時記憶手段を後段に配置する必要がある。このように一時記憶手段33の構成は種々考えられる。
【0062】
(実施の形態4)
次に本発明の実施の形態4における映像記録装置について説明する。図5は本実施の形態による映像記録装置の構成を示すブロック図であり、図1と同一部分は同一の符号を付け、説明を省略する。この映像記録装置は、入力手段10、高能率符号化器11、第1の固定長詰め込み手段40、第1の一時記憶手段41、第2の固定長詰め込み手段42、第2の一時記憶手段43、誤り訂正符号化器14、変調器15、記録媒体16を含んで構成される。
【0063】
高能率符号化器11は入力手段10によって入力された映像信号を高能率符号化により帯域圧縮して可変長符号化するものである。第1の固定長詰め込み手段40は、高能率符号化器11から出力され、nフレーム単位ごとに不特定長となる可変長符号データを、記録媒体16上に設けられた固定記録領域に詰めて書き込むために、データを所定のルールに従って再配置するものである。このようなデータの再配置を「詰め込む」と呼ぶ。第1の一時記憶手段41は、第1の固定長詰め込み手段40により固定記録領域に配分しきれない残余データが発生したとき、少なくとも残余データの一部を次のnフレーム記録期間まで保持するものである。
【0064】
第2の一時記憶手段42は第1の固定長詰め込み手段40により固定記録領域に詰め込まれた符号データを次のnフレーム記録期間まで保持するものである。、第2の固定長詰め込み手段43は、第2の一時記憶手段42から出力された符号データを詰め込むと共に、固定記録領域の符号データに空き領域がある場合に、第1の固定長詰め込み手段40から出力される残余データを空き領域に詰め込むものである。
【0065】
更に具体的に説明すると、第1の固定長詰め込み手段40は、第1の一時記憶手段41から出力される残余データに直前のnフレーム期間における残余データであることを示す識別コードを付加し、固定記録領域に残余データを詰め込むと共に、高能率符号化器11から出力される現在のnフレーム期間の符号データを固定記録領域に詰め込み、固定記録領域から符号データが溢れた場合、新たな残余データの一部を第2の固定長詰め込み手段43に出力し、新たな残余データの残りを第1の一時記憶手段41に出力する。
【0066】
また第2の固定長詰め込み手段43は、第2の一時記憶手段42から出力される符号データを詰め込むと共に、固定記録領域の符号データに空き領域がある場合、第1の固定長詰め込み手段40から出力される残余データを、直後のnフレーム期間の残余データであることを示す識別コードを付加して空き領域に詰め込む。
【0067】
このように構成された本実施の形態の映像記録装置について、その動作を説明する。実施の形態1に説明した動作とほぼ同様の動作によって、GOP単位の可変長符号データが記録媒体16の固定記録領域に記録される。ここでは、異なる部分の動作説明を図6及び図7を用いて行う。
【0068】
図6において、連続する3つの期間のGOPについて考える。現在の期間iにおけるGOPをGOP(i)とし、直前の期間のGOPをGOP(i−1)とし、直後の期間のGOPをGOP(i+1)とする。この例では、(i−1)期間の符号データQi-1 は基本単位データ量(固定長)P0 より少なく、i期間の符号データQi は基本単位データ量P0 より多く、(i+1)期間の符号データQi+1 は基本単位データ量P0 より少ないとしている。尚、例えば符号データQi が基本単位データ量P0 に納まる部分を符号データQi0と呼ぶ。
【0069】
図7は本実施の形態の映像記録装置の動作を示すタイミング図であり、図6のGOP(i)、GOP(i−1)、GOP(i+1)に対応している。まず高能率符号化器11は、図7(a),(b)に示すように、GOP単位で不特定長な可変長の符号データQi-1 、Qi 、Qi+1 を夫々出力する。
【0070】
例えば図6のGOP(i−1)では、符号データQi-1 のデータ量が基本単位データ量P0 より少ないので、第1の固定長詰め込み手段40は図7(c)に示すように符号データQi-1 をそのまま詰め込む。この符号データQi-1 は第2の一時記憶手段42にも出力される。また残余データΔQi-1 は0なので、図7(d)に示すように第1の一時記憶手段41には残余データが出力されない。従って(i−1)期間の最後では、第2の一時記憶手段42のデータ記憶領域は図7(e)に示すような空白が生じる。尚、図6のGOP(i−1)では、符号データQi-2 が明確にされていないので、第2の固定長詰め込み手段43での詰め込み結果は図示されていない。
【0071】
GOP(i)では、図6及び図7(b)に示すように、符号データQi が基本単位データ量P0 よりΔQi だけ多い。図7(c)に示すように第1の固定長詰め込み手段40は符号データQi のうち、基本単位データ量P0 相当分の符号データQi0を詰め込む。詰め込まれた符号データQi0は第2の一時記憶手段42に出力される。また残余データΔQi をΔQi1+ΔQi2とし、Qi =Qi0+ΔQi とすると、第2の固定長詰め込み手段43は、図7(f)に示すように第1の固定長詰め込み手段40から出力された残余データΔQi のうち残余データΔQi1を取り込み、期間iに第2の一時記憶手段42から読み出されたデータの空き領域に残余データΔQi1を即時に詰め込む。次に図7(d)に示すようにΔQi のうち溢れた残余データΔQi2が第1の一時記憶手段41に出力される。次に第2の固定長詰め込み手段43は、第2の一時記憶手段42に保持された期間(i−1)の符号データQi-1 を詰め込むと共に、残余データΔQi1が期間iの残余データの一部であることを示す識別コードCi1を付加して詰め込む。
【0072】
GOP(i+1)では、図6及び図7(b)に示すように、符号データQi+1 が基本単位データ量P0 よりかなり少ない。図7(c)に示すように第1の固定長詰め込み手段40は符号データQi+1 を全て詰め込む。そして第1の固定長詰め込み手段40は第1の一時記憶手段41に保持された残余データΔQi2を読み出し、データの空き領域に残余データΔQi2を識別コードCi2を付けて詰め込む。詰め込まれた符号データQi+1 と残余データΔQi2は第2の一時記憶手段42に出力される。
【0073】
第2の固定長詰め込み手段43は、図7(f)に示すように期間(i+1)に、第2の一時記憶手段42から読み出された符号データQi0を詰め込む。次の期間(i+2)で、第2の固定長詰め込み手段43は、第2の一時記憶手段42に保持された符号データQi+1 と残余データΔQi2を読み出し、それらのデータをGOP(i+1)のデータ領域に詰め込む。このような詰め込み方法によって、残余データは、直前の固定記録領域の空き領域と、直後の固定記録領域に詰め込まれることとなる。
【0074】
ここで、残余データに識別コードを付加して記録することは、残余データと直前又は直後のGOPとの関連性を認識できるようにするためである。即ち再生開始時の最初の固定記録領域に含まれる残余データが、その直前のGOPの符号データがないことによって関連性が失われ、識別不可能(復元不可能)となることを防ぐためである。
【0075】
上記のような処理によって記録された磁気媒体上の記録パターンは図6のようになる。このような実施の形態によれば、再生時に頭出し等の高速サーチを容易に行える形式でデータを記録することができる。更に本実施の形態では、実施の形態1よりも記録領域の無駄が少なくなり、画質を更に向上させることができる。
【0076】
(実施の形態5)
次に本発明の実施の形態5における映像記録装置について説明する。図8は本実施の形態による映像記録装置の構成を示すブロック図であり、図5と同一部分は同一の符号を付け、説明を省略する。この映像記録装置は、入力手段10、高能率符号化器11、第1の固定長詰め込み手段40、第1の一時記憶手段41、第2の固定長詰め込み手段43、第2の一時記憶手段42、誤り訂正符号化器14、変調器15、記録媒体16に加えて、符号量制御手段44を含んで構成される。
【0077】
符号量制御手段44は、第1の固定長詰め込み手段40により検出される可変長符号データ量に基づいて、各nフレーム単位の平均の発生符号データ量が予め設定された平均目標データ量となるように量子化率を決定して、高能率符号化器11に対して量子化制御信号を出力するものである。
【0078】
更に具体的に説明すると、符号量制御手段44は、第1の固定長詰め込み手段40からnフレーム単位毎に残余データのデータ量情報を獲得し、残余データが存在する場合は、次のnフレーム単位に対する目標データ量が、平均目標データ量から残余データのデータ量を減算して算出されるデータ量となるように、高能率符号化器11に対する量子化率を決定し、残余データが存在しない場合は、次のnフレーム単位に対する目標データ量が、平均目標データ量に空き領域のデータ量を加算して算出されるデータ量となるように、高能率符号化器11に対する量子化率を決定する。
【0079】
このように構成された本実施の形態の映像記録装置の動作について説明する。実施の形態4で説明した動作とほぼ同様の動作によって、GOP単位の可変長符号データが記録媒体15の固定記録領域に記録される。以下では、その違いの部分について説明する。
【0080】
第1の固定長詰め込み手段40は、前述したような方法によって基本単位データを抽出する。このとき、対象となる現在のGOPの符号データと直前のGOPの残余データとの符号量の和が、固定記録領域の基本単位データ量P0 よりも大きい場合は残余データΔQが残る。第1の固定長詰め込み手段40はこの残余データΔQの符号量を符号量制御手段44に出力する。反対に、直前のGOPの残余データがあればそれも含めてこの基本単位データ量P0 にGOPの符号データQが全て納まった場合には、固定記録領域上には空き領域ができることになる。この場合は空き領域に相当する符号量を符号量制御手段44に出力する。
【0081】
符号量制御手段44は、上記の残余データΔQの符号量を入力し、適応的な符号量制御を行う。即ち、直前のGOPの残余データが存在する場合は、予め設定された固定記録領域に相当する平均目標符号量R0 から、この残余データΔQの符号量を減算し、減算結果を新たな目標符号量Ri として現在のGOPの符号化を行うように、量子化情報を高能率符号化器11に出力する。もし、空き領域が存在する場合は、予め設定された固定記録領域に相当する平均目標符号量R0 にこの空き領域の符号量を加算して算出されるビット量を、新たな目標符号量Ri として、現在のGOPの符号化を行うように量子化情報を高能率符号化器11に出力する。
【0082】
以上のように本実施の形態によれば、実施の形態4における記録動作を実現するための正確な符号量制御が行える。更に記録レートの無駄を抑えた符号化が行え、画質を更に向上することができる。
【0083】
なお、実施の形態4又は5の映像記録装置では、残余データを保持する第1の一時記憶手段41と、基本単位データを保持する第2の一時記憶手段42を別々に用意したが、これらの機能を1つの一時記憶手段で実現することもできる。
【0084】
(実施の形態6)
次に本発明の実施の形態6における映像再生装置について説明する。図9は本実施の形態による映像再生装置の構成を示すブロック図であり、図4と同一部分は同一の符号を付け、説明を省略する。この映像再生装置は、実施の形態4又は5の映像記録装置で記録された記録媒体の信号を再生し、映像信号を出力するものである。この映像再生装置は、記録媒体16、復調器30、誤り訂正復号化器31、符号データ分離手段50、符号データ連結手段51、第1の一時記憶手段52、第2の一時記憶手段53、高能率復号化器35、出力手段36を含んで構成される。
【0085】
復調器30及び誤り訂正復号化器31はデータ入力手段の機能を有している。即ちデータ入力手段は、映像信号がnフレーム単位で可変長符号化され、不特定長の可変長符号データが記録媒体16上の固定記録領域に記録されると同時に、直後のnフレーム期間の残余データが固定記録領域にある場合、残余データが第1の識別コードと共に記録され、直前のnフレーム期間の残余データが固定記録領域にある場合、残余データが第2の識別コードと共に記録されている記録媒体16から再生データを得るものである。
【0086】
符号データ分離手段50は、データ入力手段から出力される固定記録領域の再生データから、現在のnフレーム期間の符号データを抽出すると共に、直前のnフレーム期間の残余データであることを示す識別コードを用いて直前のnフレーム期間の残余データを抽出し、直後のnフレーム期間の残余データであることを示す識別コードを用いて直後のnフレーム期間の残余データを抽出するものである。第1の一時記憶手段52は、符号データ分離手段50で抽出された直後のnフレーム期間の残余データを一時記憶するものである。
【0087】
第2の一時記憶手段53は、符号データ分離手段50で抽出された現在のnフレーム期間の符号データを一時記憶するものである。符号データ連結手段51は、第2の一時記憶手段53から出力されるnフレーム期間の符号データ、符号データ分離手段50から出力される直前のnフレーム期間の残余データ、及び第1の一時記憶手段52から出力される直後のnフレーム期間の残余データを入力して適応的に連結し、nフレーム単位の可変長符号データを得るものである。高能率復号化器35は、符号データ連結手段51からの可変長符号データを可変長復号化し、伸張処理するものである。
【0088】
このように構成された本実施の形態の映像再生装置について、図10及び図11を用いてその動作を説明する。図10は記録媒体16から再生される符号データのトラック配置を示す説明図である。図11は本実施の形態の映像記録装置の動作を示すタイミング図であり、図10のGOP(i−1)、GOP(i)、GOP(i+1)に対応している。実施の形態3に記した動作とほぼ同様の動作によって、GOP単位の可変長符号データが記録媒体16の固定記録領域から再生される。ここでは、異なる部分の動作説明を図10及び図11を用いて行う。
【0089】
まず記録媒体16の予め決められた固定記録領域には、図10に示すようなGOP単位の可変長符号データが記録されているとする。連続する3つの期間のGOPにおいて、現在の期間iにおけるGOP(i)に対し、直前のGOP(i−1)、直後のGOP(i+1)が存在する。この例では記録時において、(i−1)期間の符号データQi-1 は基本単位データ量P0 より多く、i期間の符号データQi は基本単位データ量P0 より少なく、(i+1)期間の符号データQi+1 は基本単位データ量P0 より多いとしている。
【0090】
記録媒体16から再生されたデータは、図9の復調器30によって復調される。そして誤り訂正復号化器31によって、このデータに誤り訂正処理が施される。この時点において、再生された符号データは、固定記録領域に相当する符号量を持ち、期間iにおいては図10及び図11(b)に示すように、現在のGOP(i)の符号データQi と、直前のGOP(i−1)の残余データΔQi-1 と、直後のGOP(i+1)の残余データΔQi+1 とが詰め込まれた状態となっている。
【0091】
図9の符号データ分離手段50は、この符号データを入力し、直前のGOPの残余データΔQi-1 であることを示す識別コードCi-1 、及び直後のGOPの残余データΔQi+1 であることを示す識別コードCi+1 を検出する。そして図11(b),(c)に示すように、これらの2種類の残余データΔQi-1 及びΔQi+1 と、現在のGOPの符号データQi とに分離する。現在のGOPの符号データQi は図11(e)に示すように第2の一時記憶手段53に保持される。また、この直後のGOPの残余データΔQi+1 は第1の一時記憶手段52に保持される。そしてこの直前のGOPの残余データΔQi-1 は符号データ連結手段51に出力される。
【0092】
符号データ連結手段51は、第2の一時記憶手段53から期間iで読み出したGOPの符号データQ(i-1)0に対し、第1の一時記憶手段52から連結すべき残余データΔQi-1 が与えられたときは、図11(f)に示すようにこれらのデータを所定の方法で連結する。更に、図11(c)に示すように符号データ分離手段50から、GOP(i+1)の符号データに連結すべき残余データΔQi+1 が出力されてきたとき、期間(i+2)において残余データΔQi+1 を所定の方法で符号データQ(i+1)0に連結する。
【0093】
もし、符号データ分離手段50や第1の一時記憶手段52に、そのGOPの符号データに対して連結されるべき残余データΔQが存在しない場合は、何も連結せずにそのまま符号データQをGOPの符号データとして出力する。
【0094】
また、再生開始時の最初の固定記録領域の再生データ内に直前のGOPの残余データΔQが含まれている場合は、連結すべき直前のGOPの符号データが存在しないので、この残余データΔQを無効とする。また、この最初の固定記録領域の再生データ内に、現在のGOPの符号データが全て揃っていない場合、直前の固定記録領域の空き領域に残余データが詰め込まれている可能性があるが、実際には直前の固定記録領域のデータが存在しないので、何も連結しないようにする。
【0095】
符号データ連結手段51から出力される可変長符号データは、高能率復号化器35にて可変長復号化、逆量子化、逆直交変換等の処理が施され、映像信号に復号される。こうして記録媒体16から再生された映像信号が出力手段36を介して出力される。
【0096】
以上のように本実施の形態の映像再生装置は、実施の形態4又は5の映像記録装置によって記録された可変長符号データを、非常に簡単な構成によって元の符号データに復元できる。従って映像信号を高画質に再生することが可能となる。
【0097】
尚、第2の一時記憶手段53は上記構成のみによるものではない。例えばGOPの全ての符号データを保持するものでなく、残余データが無くとも復元可能な符号データは、符号データ分離手段50及び符号データ連結手段51を経てそのまま伝送されるようにし、残余データが必要な符号データのみを第2の一時記憶手段53に保持するようにしても良い。但しこの場合は、GOPの符号データの出力タイミング調整用に、新たな一時記憶手段を後段に配置する必要がある。
【0098】
このように第2の一時記憶手段53の機能は、いくつもの実現手段によって達成される。尚、第1の一時記憶手段52と第2の一時記憶手段53とは、別々の一時記憶手段として説明したが、これらを1つの一時記憶手段を用いてその機能を実現することができる。
【0099】
(実施の形態7)
次に本発明の実施の形態7として、映像記録装置に用いられる固定長詰め込み手段について具体的に説明する。図12は本実施の形態の固定長詰め込み手段12A又は40Aの構成図である。この固定長詰め込み手段12A,40Aは、ピクチャ別データ整列手段60、詰め込み手段61、固定長判別手段62、選択器63、書き込み制御手段64、読み出し制御手段65を含んで構成される。
【0100】
このように構成された固定長詰め込み手段12A,40Aの動作を、図12及び図13を用いて説明する。実施の形態1,2,4,5のいずれかの映像記録装置において、固定長詰め込み手段は同様の動作をする。入力されたGOPの可変長符号データはピクチャ別データ整列手段60によって、Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャの順に整列される。図13に示すように、例えば1つのGOPを7つのピクチャで構成するものとし、入力される順序は図13(a)のようになり、符号化される順序は図13(b)のようになる。ピクチャ別データ整列手段60は、図13(b)の順で入力される符号データを、Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャの順序に並び替える。この結果出力されるデータは図13(c)に示すような順序になる。
【0101】
一方、図12の読み出し制御手段65は、一時記憶手段13又は41から直前のGOPで発生した残余データを読み出す。詰め込み手段61は、ピクチャ別データ整列手段60からの出力データと、読み出し制御手段65から出力される残余データとを入力し、固定記録領域にそれらのデータを詰め込む。詰め込み手段61で詰め込まれたデータは選択器63及び固定長判別手段62に与えられる。固定長判別手段62は制御信号を出力し、入力データが固定記録領域を満たす符号量までは基本単位データとして出力するように選択器63を切り替え、固定記録領域を越えた後は残余データとして出力するように選択器63を切り替える。このとき選択された基本単位データは図1〜図8のいずれかで示した誤り訂正符号化器14へ出力される。一方、選択された残余データは、書き込み制御手段64によって一時記憶手段13又は41に出力されて保持される。
【0102】
ここで、ピクチャ別データ整列手段60、詰め込み手段61、固定長判別手段62、選択器63は、双方向予測符号化がなされたフレームの第1の可変長符号化データ、前方向予測符号化がなされたフレームの第2の可変長符号化データ、フレーム内符号化がなされたフレームの第3の可変長符号化データの順に選択して残余データを生成する残余データ生成手段の機能を達成している。
【0103】
以上のように本実施の形態の固定長詰め込み手段12A,40Aは、1GOPの残余データとなりうるピクチャタイプをIピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャの順序に設定することができる。即ち、再生時の復号化処理で参照画面となりうるIピクチャやPピクチャを優先して保護することができ、例えば編集によって消失し得る残余データを、殆どの場合Bピクチャの一部のデータとすることができる。よって、記録されたデータを編集したり、書き換えたりする場合に、より良好な再生映像を得ることができる。
【0104】
(実施の形態8)
次に本発明の実施の形態8として、映像記録装置に用いられる他の固定長詰め込み手段について具体的に説明する。図14は他の固定長詰め込み手段12B又は40Bの構成図である。この固定長詰め込み手段12B,40Bは、周波数順データ整列手段70、詰め込み手段61、固定長判別手段62、選択器63、書き込み制御手段64、読み出し制御手段65を含んで構成される。
【0105】
このように構成された固定長詰め込み手段12B,40Bの動作を、図14及び図15を用いて説明する。実施の形態1,2,4,5のいずれかの映像記録装置において、固定長詰め込み手段12B,40Bは同様の動作をする。入力されたGOPの可変長符号データは周波数順データ整列手段70に入力される。周波数順データ整列手段70は、各DCTブロック毎に直流データや低域データから高域データまで、ある一定の規則でデータを分類し、低域データの集合と高域データの集合とに分離する。そして低域データの集合から優先的に記録されるようにデータを出力する。図15にこの様子を示す。
【0106】
例えば、マクロブロックが4個の輝度信号(Y)のDCTブロックと、2個の色差信号(Cr、Cb)のDCTブロックとから構成される場合、各DCTブロックの符号データは図15のようになる。即ち、周波数順データ整列手段70は、各DCTブロックから直流データ(DC)を含む比較的低域を表すデータから順に、ある特定長に収まるよう分断し、これを低域データの集合とする。そして残りの比較的高域を表すデータを高域データの集合とする。尚、このマクロブロックが動き補償による予測符号化されたものである場合は、図15に図示されていないが、低域データの集合の中に優先的に動きベクトルを入れることができる。
【0107】
一方、図14の読み出し制御手段65は、直前のGOPで発生した残余データを一時記憶手段13又は41から読み出す。詰め込み手段61は、周波数順データ整列手段70からの出力データと、読み出し制御手段65から出力される残余データを入力し、固定記録領域に詰め込む。
【0108】
詰め込み手段61が出力するデータは選択器63及び固定長判別手段62に与えられる。固定長判別手段62は制御信号を出力し、データが固定記録領域を満たす符号量までは基本単位データとして出力するように選択器63を切り替え、固定記録領域を越えた後は残余データとして出力するように選択器63を切り替える。このとき選択された基本単位データは誤り訂正符号化器14(図示せず)へ出力される。そして選択された残余データは、書き込み制御手段64によって一時記憶手段13又は41に書き込まれる。
【0109】
ここで周波数順データ整列手段70、詰め込み手段61、固定長判別手段62、選択器63は、nフレーム単位毎に発生する可変長符号データに含まれる周波数成分のうち、高域成分を表す符号データを残余データとして生成する残余データ生成手段の機能を達成している。
【0110】
以上のような本実施の形態の固定長詰め込み手段12B,40Bは、残余データとなりうるデータを、比較的高域を表すデータに設定することができる。従って、例えば編集等によって残余データが消失する場合も、比較的人間の視覚上歪みが目立ちにくい処理を行うことができる。従って、記録されたデータを編集したり、書き換えたりする場合に、より良好な再生映像を得ることができる。
【0111】
(実施の形態9)
次に本発明の実施の形態9として、映像記録装置に用いられる他の固定長詰め込み手段について具体的に説明する。図16は更なる固定長詰め込み手段12C,40Cの構成図である。この固定長詰め込み手段12C,40Cは、画面位置データ整列手段80、詰め込み手段61、固定長判別手段62、選択器63、書き込み制御手段64、読み出し制御手段65を含んで構成される。
【0112】
このように構成された固定長詰め込み手段12C,40Cの動作を、図16及び図17を用いて説明する。実施の形態1,2,4,5のいずれかの映像記録装置において、固定長詰め込み手段12C,40Cは同様の動作をする。入力されたGOPの可変長符号データは画面位置データ整列手段80に入力される。
【0113】
画面位置データ整列手段80は、入力されたGOPの可変長符号データに対して、各マクロブロックの画面上の位置によってデータの並べ替えを行う。画面位置データ整列手段80は、画面の中央部のマクロブロックから順に外周部のマクロブロックへと並べ替えて出力する。例えば、図17のように画面がマクロブロック単位に分割されているものとする。画面位置データ整列手段80は、予め決められたルールに従って、画面の中央部のマクロブロックから外周部のマクロブロックへと順番にデータを並び替えて出力する。
【0114】
一方、読み出し制御手段65は、一時記憶手段13又は41から直前のGOPで発生した残余データを読み出す。詰め込み手段61は、画面位置データ整列手段80からの出力データと、読み出し制御手段65から出力される残余データを入力し、固定記録領域に詰め込む。
【0115】
詰め込み手段61が出力するデータは選択器63及び固定長判別手段62に与えられる。固定長判別手段62は制御信号を出力し、データが固定記録領域を満たす符号量までは基本単位データとして出力するように選択器63を切り替え、固定記録領域を越えた後は残余データとして出力するように選択器63を切り替える。このとき選択された基本単位データは図示しない誤り訂正符号化器14に出力される。そして選択された残余データは、書き込み制御手段64によって一時記憶手段13又は41に格納される。
【0116】
ここで画面位置データ整列手段80、詰め込み手段61、固定長判別手段62、選択器63は、映像信号の画面位置における外周部分を可変長符号化して得られる符号データを残余データとして生成する残余データ生成手段の機能を達成している。
【0117】
以上のような本実施の形態の固定長詰め込み手段12C,40Cは、残余データとなりうるデータを比較的画面上の外周に位置するデータとして設定することできる。従って、例えば編集によって残余データが消失する場合も、比較的画面の外周部に画質劣化を分散させることができる。従って、記録されたデータを編集したり、書き換えたりする場合に、より良好な再生映像を得ることができる。
【0118】
なお、外周部の定義は上記したものでなくてもよく、必ずしも図17に示すような順序付けを行う必要はない。他の方法も多々考えられる。尚、実施の形態7、8、9はそれぞれ独立した固定長詰め込み手段として説明したが、これらの機能を組み合わせることも容易に実現でき、夫々の効果を合わせることにより、より良好な効果を得ることができる。
【0119】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、各GOP単位ごとに不特定長な可変長符号データを、記録媒体上の予め設定された固定記録領域に記録することが可能となり、再生時において頭出し等の高速サーチを容易に行うことができる。更に、この形式で記録する際においても、記録レートを十分に活用できる高能率符号化を行うことができ、高画質に映像を記録することができる。また、このような形式で記録された可変長符号データを非常に簡単な構成で高画質に再生することができる。更にこのような形式で記録する場合であって、編集又は重ね書きされた場合であっても、画質劣化を抑えることができ、良好な再生映像を得ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による映像記録装置の構成図である。
【図2】実施の形態1による映像記録装置のデータ記録方法を示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態2による映像記録装置の構成図である。
【図4】本発明の実施の形態3による映像再生装置の構成図である。
【図5】本発明の実施の形態4による映像記録装置の構成図である。
【図6】実施の形態4による映像記録装置のデータ記録方法を示す説明図である。
【図7】実施の形態4による映像記録装置のデータ記録動作を示すタイムチャートである。
【図8】本発明の実施の形態5による映像記録装置の構成図である。
【図9】本発明の実施の形態6による映像再生装置の構成図である。
【図10】実施の形態6による映像再生装置のデータ再生方法を示す説明図である。
【図11】実施の形態6による映像再生装置のデータ再生動作を示すタイムチャートである。
【図12】本発明の実施の形態7による映像記録装置内の固定長詰め込み手段の構成図である。
【図13】実施の形態7の映像記録装置において、固定長詰め込み手段の動作説明図である。
【図14】本発明の実施の形態8による映像記録装置内の固定長詰め込み手段の構成図である。
【図15】実施の形態8の映像記録装置において、固定長詰め込み手段の動作説明図である。
【図16】本発明の実施の形態9による映像記録装置内の固定長詰め込み手段の構成図である。
【図17】実施の形態9の映像記録装置において、固定長詰め込み手段の動作説明図である。
【図18】従来例の映像記録装置の構成図である。
【図19】従来例の映像記録装置のデータ記録方法を示す説明図である。
【符号の説明】
10 入力手段
11 高能率符号化器
12,12A,12B,12C 固定長詰め込み手段
40,40A,40B,40C 第1の固定長詰め込み手段
13,33 一時記憶手段
14 誤り訂正符号化器
15 変調器
16 記録媒体
20,44 符号量制御手段
30 復調器
31 誤り訂正復号化器
32,50 符号データ分離手段
34,51 符号データ連結手段
35 高能率復号化器
36 出力手段
40 第2の固定長詰め込み手段
41,52 第1の一時記憶手段
42,53 第2の一時記憶手段
60 ピクチャ別データ整列手段
61 詰め込み手段
62 固定長判別手段
63 選択器
64 書き込み制御手段
65 読み出し制御手段
70 周波数順データ整列手段
80 画面位置データ整列手段

Claims (9)

  1. 映像信号を入力する入力手段と、
    前記入力手段によって入力された映像信号を高能率符号化により帯域圧縮して可変長符号化する高能率符号化手段と、
    前記高能率符号化手段から出力され、nフレーム単位ごとに不特定長となる可変長符号データを、記録媒体上に設けられた固定記録領域に詰め込むためのデータ配置を行う第1の固定長詰め込み手段と、
    前記第1の固定長詰め込み手段により前記固定記録領域に配分しきれない残余データが発生したとき、前記残余データの少なくとも一部を次のnフレーム記録期間まで保持する第1の一時記憶手段と、
    前記第1の固定長詰め込み手段により固定記録領域に詰め込まれた符号データを次のnフレーム記録期間まで保持する第2の一時記憶手段と、
    前記第2の一時記憶手段から出力された符号データを詰め込むと共に、固定記録領域の符号データに空き領域がある場合に、前記第1の固定長詰め込み手段から出力される前記残余データを前記空き領域に詰め込む第2の固定長詰め込み手段と、を具備し、
    前記第1の固定長詰め込み手段は、
    前記第1の一時記憶手段から出力される残余データに対して、直前のnフレーム期間における残余データであることを示す識別コードを付加し、前記固定記録領域に前記残余データを詰め込むと共に、前記高能率符号化手段から出力される現在のnフレーム期間の符号データを前記固定記録領域に詰め込み、前記固定記録領域から符号データが溢れた場合、新たな残余データの一部を前記第2の固定長詰め込み手段に出力し、前記新たな残余データの残りを前記第1の一時記憶手段に出力するものであり、
    前記第2の固定長詰め込み手段は、
    前記第2の一時記憶手段から出力される符号データを詰め込むと共に、前記固定記録領域の符号データに空き領域がある場合、前記第1の固定長詰め込み手段から出力される残余データを、直後のnフレーム期間の残余データであることを示す識別コードを付加して前記空き領域に詰め込むものであることを特徴とする映像記録装置。
  2. 前記第1の固定長詰め込み手段は、
    前記直前のnフレーム期間における残余データを、前記固定記録領域内に設けた特定領域に記録するように詰め込むことを特徴とする請求項記載の映像記録装置。
  3. 映像信号を入力する入力手段と、
    前記入力手段によって入力された映像信号を高能率符号化により帯域圧縮して可変長符号化する高能率符号化手段と、
    前記高能率符号化手段から出力され、nフレーム単位ごとに不特定長となる可変長符号データを、記録媒体上に設けられた固定記録領域に詰め込むためのデータ配置を行う第1の固定長詰め込み手段と、
    前記第1の固定長詰め込み手段により前記固定記録領域に配分しきれない残余データが発生したとき、前記残余データを次のnフレーム記録期間まで保持する第1の一時記憶手段と、
    前記第1の固定長詰め込み手段により固定記録領域に詰め込まれた符号データを次のnフレーム記録期間まで保持する第2の一時記憶手段と、
    前記第2の一時記憶手段から出力された符号データを詰め込むと共に、固定記録領域の符号データに空き領域がある場合に、前記第1の固定長詰め込み手段から出力される前記残余データを前記空き領域に詰め込む第2の固定長詰め込み手段と、
    前記第1の固定長詰め込み手段により検出される可変長符号データ量に基づいて、各nフレーム単位の平均の発生符号データ量が予め設定された平均目標データ量となるように量子化率を決定して、前記高能率符号化手段に対して量子化制御信号を出力する符号量制御手段と、を具備し、
    前記第1の固定長詰め込み手段は、
    前記第1の一時記憶手段から出力される残余データに対して、直前のnフレーム期間における残余データであることを示す識別コードを付加し、前記固定記録領域に前記残余データを詰め込むと共に、前記高能率符号化手段から出力される現在のnフレーム期間の符号データを前記固定記録領域に詰め込み、前記固定記録領域から符号データが溢れた場合、新たな残余データの一部を前記第2の固定長詰め込み手段に出力し、前記新たな残余データの残りを前記第1の一時記憶手段に出力するものであり、
    前記第2の固定長詰め込み手段は、
    前記第2の一時記憶手段から出力される符号データを詰め込むと共に、前記固定記録領域の符号データに空き領域がある場合、前記第1の固定長詰め込み手段から出力される残余データを、直後のnフレーム期間の残余データであることを示す識別コードを付加して前記空き領域に詰め込むものであり、
    前記符号量制御手段は、
    前記第1の固定長詰め込み手段を介して前記第1の一時記憶手段からnフレーム単位毎に残余データのデータ量情報を獲得し、前記残余データが存在する場合は、次のnフレーム単位に対する目標データ量が、前記平均目標データ量から前記残余データのデータ量を減算して算出されるデータ量となるように、前記高能率符号化手段に対する量子化率を決定し、前記残余データが存在しない場合は、次のnフレーム単位に対する目標データ量が、前記平均目標データ量に前記空き領域のデータ量を加算して算出されるデータ量となるように、前記高能率符号化手段に対する量子化率を決定することを特徴とする映像記録装置。
  4. 映像信号がnフレーム単位で可変長符号化され、不特定長の可変長符号データが記録媒体上の固定記録領域に記録されると同時に、直後のnフレーム期間の残余データが前記固定記録領域にある場合、前記残余データが第1の識別コードと共に記録され、直前のnフレーム期間の残余データが前記固定記録領域にある場合、前記残余データが第2の識別コードと共に記録されている記録媒体から再生データを得るデータ入力手段と、
    前記データ入力手段から出力される固定記録領域の再生データから、現在のnフレーム期間の符号データを抽出すると共に、直前のnフレーム期間の残余データであることを示す識別コードを用いて前記直前のnフレーム期間の残余データを抽出し、前記直後のnフレーム期間の残余データであることを示す識別コードを用いて前記直後のnフレーム期間の残余データを抽出する符号データ分離手段と、
    前記符号データ分離手段で抽出された前記直後のnフレーム期間の残余データを一時記憶する第1の一時記憶手段と、
    前記符号データ分離手段で抽出された前記現在のnフレーム期間の符号データを一時記憶する第2の一時記憶手段と、
    前記第2の一時記憶手段から出力されるnフレーム期間の符号データ、前記符号データ分離手段から出力される前記直前のnフレーム期間の残余データ、及び前記第1の一時記憶手段から出力される前記直後のnフレーム期間の残余データを入力して適応的に連結し、nフレーム単位の可変長符号データを得る符号データ連結手段と、
    前記符号データ連結手段からの可変長符号データを可変長復号化し、伸張処理する高能復号化器と、を具備することを特徴とする映像再生装置。
  5. 前記高能率符号化器は、
    前記nフレーム単位を圧縮単位とするフレーム間圧縮符号化を行うものであって、nフレームの中の1フレームはフレーム内符号化がなされ、他のフレームは前方向のみ又は双方向の予測符号化がなされることを特徴とする請求項1、2および3のいずれか1項記載の映像記録装置。
  6. 前記高能率復号化器は、
    前記nフレーム単位を圧縮単位とするフレーム間圧縮符号化を行う高能率符号化器によって、nフレームの中の1フレームはフレーム内符号化がなされ、他のフレームは前方予測符号化又は双方向予測符号化がなされた可変長符号データを高能率復号化することを特徴とする請求項4記載の映像再生装置。
  7. 前記第1の固定長詰め込み手段は、
    双方向予測符号化がなされたフレームの第1の可変長符号化データ、前方向予測符号化がなされたフレームの第2の可変長符号化データ、フレーム内符号化がなされたフレームの第3の可変長符号化データの順に選択して残余データを生成する残余データ生成手段を有することを特徴とする請求項1、2および3のうちいずれか1項記載の映像記録装置。
  8. 前記第1の固定長詰め込み手段は、
    前記nフレーム単位毎に発生する可変長符号データに含まれる周波数成分のうち、高域成分を表す符号データを残余データとして生成する残余データ生成手段を有することを特徴とする請求項1、2および3のうちいずれか1項記載の映像記録装置。
  9. 前記第1の固定長詰め込み手段は、
    前記映像信号の画面位置における外周部分を可変長符号化して得られる符号データを残余データとして生成する残余データ生成手段を有することを特徴とする請求項1、2および3のうちいずれか1項記載の映像記録装置。
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