JP3726218B2 - 副走査搬送機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルの画像記録装置あるいは放射線画像読取装置に用いられる光ビーム走査装置の副走査搬送機構の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
現在、ネガフィルム、リバーサルフィルム等の写真フィルム(以下、フィルムとする)に撮影された画像の印画紙等の感光材料への焼き付けは、フィルムの投影光を感光材料に入射して、この投影光で感光材料を面露光する、いわゆる直接(アナログ)露光によって行われている。
【0003】
これに対し、近年では、デジタル露光を利用する焼付装置、すなわち、フィルムに記録された画像を光電的に読み取って、読み取った画像をデジタル信号とした後、種々の画像処理を施して記録用の画像データとし、この画像データに応じて変調した記録光によって感光材料を走査露光して画像(潜像)を記録し、現像処理を施してプリント(写真)として出力するデジタルフォトプリンタが実用化された。
【0004】
デジタルフォトプリンタでは、フィルムを光電的に読み取り、画像(信号)処理によって階調補正等が行われて露光条件が決定される。そのため、画像処理による複数画像の合成や画像分割等のプリント画像の編集や、色/濃度調整、輪郭強調等の各種の画像処理も自由に行うことができ、用途に応じて自由に処理したプリントを出力できる。また、プリント画像の画像データをコンピュータ等に供給することができ、また、フロッピーディスク等の記録媒体に保存しておくこともできる。
さらに、デジタルフォトプリンタによれば、従来の直接露光によるプリントに比して、分解能、色/濃度再現性等に優れた、より画質の良好なプリントが出力可能である。
【0005】
このようなデジタルフォトプリンタは、基本的に、スキャナ(画像読取装置)と画像処理装置とを有する入力機、および焼付装置と現像機とを有する出力機より構成される。
スキャナでは、光源から射出された読取光をフィルムに入射して、フィルムに撮影された画像を担持する投影光を得て、この投影光を結像レンズによってCCDセンサ等のイメージセンサに結像して光電変換することにより画像を読み取り、フィルムの画像データ(画像データ信号)として画像処理装置に送る。画像処理装置は、スキャナから送られた画像データに所定の画像処理を施し、画像記録のための出力画像データ(露光条件)として焼付装置に送る。
焼付装置は、例えば、光ビーム走査露光を利用する装置であれば、画像処理装置から送られた画像データに応じて光ビームを変調して、この光ビームを主走査方向に偏向すると共に、主走査方向と直交する副走査方向に感光材料(印画紙)を搬送することにより、光ビームによって感光材料を走査露光(焼付け)して潜像を形成し、また、バックプリントを記録する。現像機では、露光済の感光材料に、所定の現像処理等を施して、フィルムに撮影された画像が再生されたプリントとする。
【0006】
ところで、このようなデジタルフォトプリンタのみならず、通常の直接露光によるフォトプリンタの焼付装置においては、未使用の感光材料はロール状に巻回されて遮光性の筐体に収納されてマガジン化されており、マガジンごと焼付装置に装填され、このマガジンから引き出されて搬送され、露光等に供される。
ここで、通常のフォトプリンタでは、感光材料を途中で切断することはなく、長尺なまま露光、バックプリントの記録、現像処理、乾燥等を終了した後に、最後に感光材料を所定長に切断して1枚のプリントとする。
【0007】
これに対し、デジタルフォトプリンタにおいても、長尺状の感光材料をプリント一枚に対応して切断してカットシートとした後に、露光を行う構成として、装置を小型化し、装置コストやランニングコストの大幅な低減が可能な焼付装置(以下、カットシートタイプの画像記録装置という)の実現が望まれている。
しかしながら、このようなカットシートタイプの画像記録装置は未だ実現されていないのが現状である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなカットシートタイプの画像記録装置においては、ロール状に巻回されていた感光材料が、所定長のシート状に切断されるため、1枚のシート状の感光材料は、完全な平面状ではなく、若干ではあるがカールを帯びている。すなわち、感光材料は乳剤面を外側にしてロール状に巻回されているのが、慣例となっており、これをシート状に切断すると、乳剤面を外側とした凸状のカールが残ってしまう。
このように感光材料がカールを帯びていると、感光材料の先端部分および後端部分に濃度ムラが生じるおそれがある。すなわち、デジタルフォトプリンタにおいては、2組のローラ対間の記録位置において画像露光が行われるが、シート状の感光材料の先端から画像露光が行われる場合には、シート状感光材料の先端が上流側のローラ対を通過し、下流側のローラ対に到達するまでの間、シート状感光材料が上流側のローラ対のみの片側だけが挟持された状態で副走査搬送されつつ露光が行われる。
【0009】
このため、カールを帯びたシート状感光材料は、このカールした面に画像露光が行われてしまい、適切な露光条件で露光することができずに、この感光材料の先端部分において露光ムラが生じやすく、高画質が得られなくなるおそれがある。また、このような問題はシート状感光材料の後端が上流側のローラ対を通過し、下流側のローラ対に到達するまでの間においても、同様に起こりうる。
【0010】
このようにカールを帯びたシート状の被走査体を平面性を保持しながら副走査搬送する系として、サクション機構を設け、このサクション機構により吸着しながら、カールした被走査体を平面状を保持しつつ、副走査搬送を行う技術が知られている。従って、このようなサクション機構をカットシートタイプの画像記録装置において採用すれば、シート状感光材料の平面性を保持しつつ画像露光を行うことも考えられる。
【0011】
しかしながら、このようなサクション機構は、吸引源、チャンバ等が必要となってしまい、装置が複雑化かつ大型化し、コストも増大してしまうという問題がある。
また、サクション機構と感光材料の相対的な位置関係に応じて、感光材料に加わる吸引力が変化して、負荷変動を生じてしまう。このため、このような負荷変動の影響を排除するために、トルクの大きいモータが必要となり、さらにコストが上昇するという問題がある。
【0012】
一方、上述した2組のローラ対によって、シート状の被走査体を副走査搬送しつつ、レーザビームなどの光ビーム等によって被走査体への画像の書き込みを行う副走査搬送系においては、ローラ対に被走査体先端が突入する時、もしくは被走査体を挟持搬送しているローラ対から被走査体が離脱する時に負荷変動が生じ、露光ムラの原因となるという問題がある。このような問題を解決することのできる、シート状の被走査体の副走査装置として、特開昭62−135064号、同62−167150号、同63−67859号の各公報には、シート状の被走査体先端が下流側のローラ対に突入する際、および、後端が上流側ローラ対から離脱する際にそれぞれのニップ側ローラがそれぞれ退避するような構成とし、被走査体のローラ対への突入時および離脱時における負荷変動を低減する技術が提案されている。
【0013】
このような構成とすることにより、下流側のローラ対に被走査体の先端が突入する際、および、被走査体を挟持搬送している上流側ローラ対から被走査体の後端が離脱する際に生じる負荷変動を低減し、濃度ムラをある程度低減することが可能となる。
しかしながら、このような構成では、被走査体のローラ対間の突入時や離脱時の負荷変動による濃度ムラをある程度まで低減できるが、前述したシート状被走査体のカールを防止するものではないため、平面性が十分に保持されず、露光ムラが発生するという問題が依然として存在する。
上述した様々な問題は、蓄積性蛍光体シートなどの担持画像を読み取る放射線画像読取装置などの光ビーム走査装置においても同様である。
【0014】
本発明の目的は、所定の位置において、シート状の被走査体に対してレーザビームの走査を行う光ビーム走査装置に用いられる副走査搬送機構であって、サクション機構などの複雑な機構を設ける必要がなく、高能力化およびコストダウンを図ることができ、簡素かつ安価な装置構成で、被走査体の先端および後端においても、平面性を保持し、かつ、負荷変動を生じさせることなく、副走査搬送を行うことができる副走査搬送機構を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明に係る副走査搬送機構は、1次元方向に偏向されたまたは配列された光ビームが照射されて主走査されるシート状の被走査体を2次元的に走査するために、前記被走査体を前記主走査方向と略直交する方向に搬送する副走査搬送機構であって、前記主走査位置に配置され、副走査搬送される前記感光材料を前記主走査位置において平面状に載置するガイド部材と、このガイド部材の上流側および下流側にそれぞれ1本ずつが、搬送される前記感光材料の乳剤面に接触可能に設けられるアイドラと、前記被走査体を前記アイドラとの間で挟持搬送するエンドレスベルトと、このエンドレスベルトが張架されるプーリであって、少なくとも1本のプーリが前記上流側のアイドラの上流側上方に配置され、他の少なくとも1本のプーリが前記下流側のアイドラの下流側上方に配置される複数本のプーリを有し、前記エンドレスベルトを、前記アイドラの下側にその外側が接触し、かつ、前記ガイド部材の直下を通過するように配置するとともに、前記複数本のプーリを、前記ガイド部材の上流側および下流側の搬送経路が前記アイドラ側を内側にして凹状に屈曲して構成されるように配置することを特徴とする。
【0016】
ここで、前記エンドレスベルトは、複数本に分割された分割エンドレスベルトであり、前記ガイド部材は、搬送方向上流側および下流側の少なくとも一方に前記複数本の分割エンドレスベルトが通過可能に切り欠かれた串歯を有し、この串歯が前記アイドラの直下まで延在する串歯状ガイド部材であることが好ましい。
【0017】
また、前記複数本のプーリのいずれか1本には、駆動源が連結されていることが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の副走査搬送機構について、添付の図面に示される好適実施例をもとに、詳細に説明する。
以下の説明においては、本発明の副走査搬送機構を画像記録装置に適用した例を代表例とするが、本発明はこれに限定されず、蓄積性蛍光体シートの担持する放射線画像を読み取る画像読取装置に適用可能なことはいうまでもない。
【0019】
図1に、本発明の副走査搬送機構が適用される画像記録装置の基本構成を示す。
図1に示される画像記録装置10(以下、記録装置10とする)は、長尺な写真感光材料を、作成するプリントに応じた所定長に切断してカットシートとした後に、バックプリントの記録(裏印字)およびデジタル露光を行い、露光済の感光材料Zを現像機(プロセサ)に供給する装置で、感光材料供給部12、バックプリント部14、記録部52および振り分け手段18を有して構成される。
なお、装置の基本的な構成を明瞭にするために図示を省略しているが、記録装置10には、搬送ローラ等の感光材料Zの搬送手段や搬送ガイド、感光材料検出のためのセンサ等、公知の画像記録装置に配置される各種の部材が、必要に応じて配置されている。ここで、搬送手段として設けられる搬送ローラの間隔は、感光材料Zの搬送方向に支障がないように、切断後のシート状感光材料Zのとりうる最小長さよりも小さく設定されている。
【0020】
感光材料供給部12には、乳剤面(感光面)を外側にしてロール状に巻回された長尺な感光材料Zを遮光性の筐体に収納してなるマガジン20および22が装填される装填部54および56が配置され、装填部54には引き出しローラ対24が、装填部56には引き出しローラ対26が、さらに、装填部54に対応してカッタ28aが、装填部56に対応してカッタ28bが、それぞれ引出しローラ対24,26の下流側に近接して配置される。
図1に示されるように、記録装置10においては、装填部54の下方に装填部56が配置されており、記録位置Xはその上方に位置している。
【0021】
図示例の記録装置10は、2つのマガジン20および22を装填可能な装置で、両者は通常、サイズ(幅)、面種(シルクやマット等)、仕様(厚さやベースの種類等)等、互いに種類の異なる感光材料Zを収納する。なお、本発明の記録装置10においては、装填可能なマガジン数は図示例の2個に限定はされず、1個であってもよく、あるいは3個以上のマガジンが装填可能であってもよい。
【0022】
このような感光材料供給部12においては、引き出しローラ対24および26によって対応するマガジンの感光材料Zを引き出して、下流のバックプリント部14に搬送する。この搬送は、カッタ28a,28bより下流に搬送された感光材料Zが作成するプリントに応じた長さになった時点で停止し、次いで、カッタ28a,28bが作動して、感光材料Zが所定長のカットシートとされる。
【0023】
図1に示される記録装置10は、2つのマガジン20および22の個々に対してカッタ28aおよび28bを設け、これらのマガジンから引き出された感光材料Zを別個のカッタ28a,28bでそれぞれ切断する構成としているが、本発明はこれに限定はされず、共通の1つのカッタで切断する構成としてもよい。
このように感光材料供給部12から引き出されて、切断されたシート状の感光材料Zは、上方のバックプリント部14に搬送される。
【0024】
バックプリント部14は、感光材料Zの裏面(非乳剤面)に、写真の撮影日、プリント焼付日、コマ番号、フィルムID番号(符号)、撮影に使用したカメラのID番号、フォトプリンタのID番号等の各種の情報、いわゆるバックプリントを記録(裏印字)する部位である。
このようなバックプリント部14は、例えば、接触型の印字装置として、ドットインパクト方式のプリンタ58であって、ガイド60に案内されて搬送される感光材料Zにバックプリントを記録するが、バックプリントの記録方法(プリンタ)はこれに限定されず、インクジェットプリンタ、熱転写プリンタ等、公知のフォトプリンタに用いられるバックプリントの記録方法が各種利用可能である。中でも、非接触であるためにバックプリントの記録が走査搬送に与える負荷変動を無くすことができる点で、インクジェットプリンタのような非接触型の記録方法は好適に利用可能であり、特に、非水溶性で常温で固体の熱溶融性インクを用いたインクジェットプリンタは好ましく例示される。
また、バックプリント部14は、新規格の新写真システム(Advanced Photo System) に対応して、2行以上の印字が可能に構成するのが好ましい。
このようにして、所定長に切断され、バックプリントを記録された感光材料Zは、次いで、記録部52(副走査搬送手段62)に搬送される。
【0025】
記録部52は、露光光学ユニット(以下、露光ユニットとする)16および副走査搬送手段62を有して構成される。図示例において、露光ユニット16による画像記録は、シート状の感光材料Zを走査搬送しつつ、デジタルの画像データに応じて変調され、副走査搬送手段62による走査搬送方向と直交する主走査方向(図1紙面と垂直方向)に偏向した光ビームを記録光Lとして、記録(露光)位置Xにおいて感光材料Zを露光する、いわゆるデジタルの走査露光によって行われる。
【0026】
露光ユニット16は、このようなデジタル露光を行う光学ユニットであって、例えば、感光材料Zの赤(R)露光、緑(G)露光および青(B)露光のそれぞれに対応する光ビームを射出する光源、前記光源から射出された光ビームをデジタルの画像データに応じて変調するAOM(音響光学変調器)等の変調手段、変調された光ビームを前記走査搬送方向と直交する主走査方向に偏向するポリゴンミラー等の光偏向器、主走査方向に偏向された光ビームを記録位置X(走査線)上の所定位置に所定のビーム系で結像させるfθ(走査)レンズ等を有して構成される、公知の光ビーム走査装置である。
【0027】
なお、本発明の露光ユニット16は、このような光ビーム走査装置に限定されず、前記走査搬送方向と直交する方向に延在する各種の発光アレイや空間変調素子アレイ等を用いるデジタルの露光手段が各種利用可能である。
具体的には、PDP(プラズマディスプレイ)アレイ、ELD(エレクトロルミネセントディスプレイ)アレイ、LED(発光ダイオード)アレイ、LCD(液晶ディスプレイ)アレイ、DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)アレイ、レーザアレイ等を用いるデジタル露光手段が例示される。
【0028】
図2(a)に副走査搬送手段62の概略斜視図を、図2(b)に副走査搬送手段62の概略断面図を示す。
副走査搬送手段62は、感光材料Zを記録位置Xに保持しつつ、主走査方向と直交する副走査方向に搬送するためものである。ここで、前述のように、光ビームは主走査方向に偏向されているので、感光材料Zは、光ビームによって2次元的に走査露光され、潜像が形成される。
【0029】
ところで、前述したように、露光が行われる感光材料Zは、ロール状に巻回されていた感光材料が、所定長に切断してシート状に形成されたものであるため、1枚のシート状感光材料は、完全な平面状ではなく、若干ではあるが乳剤面を外側にして凸状のカールを帯びている。
このため、記録位置X(走査線)を挟んで配置される2組の搬送ローラ対で副走査搬送を行うような副走査搬送系においては、感光材料Zの先端または後端が入側の搬送ローラ対と出側の搬送ローラ対との間を通過している間において、感光材料Zが片側の搬送ローラ対のみに挟持された状態で副走査搬送されつつ露光が行われることになり、この感光材料Zの先後端の凸状のカールして浮き上がった面に画像露光が行われてしまい、露光ムラが生じ、この先端部分および後端部分において十分な高画質が得られなくなる場合も考えられる。
また、感光材料Zの搬送ローラ対への突入時および離脱時における負荷変動に起因する露光ムラを防止する必要もある。
【0030】
これに対し、本発明は、2本のアイドラ64および66の少なくとも一方と分割エンドレスベルト80との間で感光材料Zを、シート状感光材料Zの有するカールを反転させるように屈曲しながら挟持搬送する構成とすることにより、記録位置Xを通過する感光材料Zの先端部分および後端部分の平面性を向上させるとともに、感光材料Zの先端が突入する際、および感光材料Zの後端が離脱する際における感光材料Zの厚みに起因する負荷変動を防止し、感光材料Zの全面に渡って、露光ムラの無い、高画質な画像記録を行うことを可能としたものである。
【0031】
具体的には、図2(a)および(b)に示されるように、副走査搬送手段62は、2本のアイドラ64および66と、ガイド部材68と、4本に分割された細いエンドレスベルト80a,80b,80c,80dからなる分割エンドレスベルト80と、5本のプーリ82a,82b,82c,82d,82eと、モータ78とを有し、アイドラ64および66と、分割エンドレスベルト80との間で感光材料Zを挟持しつつ、主走査方向と直交する副走査方向に搬送するように構成される。
【0032】
2本のアイドラ64および66は、分割エンドレスベルト80との間で感光材料Zを挟持して副走査搬送を行うためのローラであり、プーリ82a〜82eよりも径を大きくし、記録位置X(走査線)を挟んで、所定間隔離間して互いに平行に、かつ、従動可能に設けられる。プーリ82a〜82eは分割エンドレスレルト80を張架するためのものであり、具体的には、プーリ82aがアイドラ64の上流側上方に、プーリ82bがガイド部材68の上流側下方に、プーリ82cがガイド部材68の下流側下方に、プーリ82dがアイドラ66の下流側上方に、ガイド部材68をスムーズに通過させるための従動(アイドラ)プーリ82eがガイド部材68(のガイド本体68a)の直下に設けられる。4本のエンドレスベルト80a,80b,80c,80dは、一体として、上述した5本のプーリ82a,82b,82c,82d,82eに互いに所定間隔離間して平行に張架される無端ベルトであり、ゴム製であっても、布製であっても、金属製であってもよく、種々の公知の無端ベルトが使用可能である。なお、本発明においては、分割エンドレスベルト80の分割数や単位エンドレスベルト80a〜80dのサイズは特に限定されるものではない。
【0033】
プーリ82dには、モータ78が連結され、プーリ82dを介してエンドレスベルト80を駆動するように構成される。なお、モータ78としては、従来公知の種々の駆動手段が使用可能であり、4本のプーリ82a〜82dのいずれかに連結すればよい。また、モータ78は、プーリ82a〜82dのいずれかに直結する構成としてもよいし、プーリおよびエンドレスベルトを別個に設けて連結させる構成としてもよい。
【0034】
ガイド部材68は、搬送される感光材料Zを載置して記録位置Xにおいて平面性を保持するための部材であり、アイドラ64および66との間に設けられる。ガイド部材68は、記録位置Xの前後に渡って搬送方向に対して垂直に設けられる平板状のガイド本体68aと、このガイド本体68aから搬送方向上流側および下流側に向かってそれぞれ延在して設けられ、4本のエンドレスベルト80a,80b,80c,80dのみをそれぞれ通過させるために矩形状に切り欠かれた隙間が両側に4箇所ずつ形成された串歯68bとを有する。なお、串歯68bは、ガイド部材68の上流側および下流側のアイドラ64,66の直下にまで到達するような長さとすれば、搬送される感光材料Zをスムーズにガイド本体68a上に搬入し、かつ、スムーズに排出することができるので好ましい。
また、図示例のガイド部材68は、全体として水平面状に構成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくともガイド本体68aのみが水平面状に構成されていればよく、串歯68bはガイド本体68aに対して斜め下方に延在させて設けてもよく、あるいは串歯68b自体を有しない構成としてもよい。
【0035】
従って、このような副走査搬送手段62において、5本のプーリ82a,82b,82c,82d,82eに張架された分割エンドレスベルト80は、プーリ82aとプーリ82dとの間において、アイドラ64および66、並びにガイド部材68直下のプーリ82eの3点により、下方に押し込まれて構成されることにより、全体として、凹状に張架された状態となっている。このため、分割エンドレスベルト80は、プーリ82aとアイドラ64との間(以下、第1屈曲部74という)、および、アイドラ66とプーリ82dとの間(以下、第2屈曲部76という)において、それぞれアイドラ64,66側を内側として凹状に屈曲した形状をなし、この形状を保持しながらベルト搬送による副走査搬送が行われる。
【0036】
なお、このような分割エンドレスベルト80は、2本のアイドラ64および66間において、ガイド部材68の直下を通過することとなるが、この区間において、各エンドレスベルト80a,80b,80c,80dは、串歯68bの上流側の4箇所の隙間をそれぞれ通過し、プーリ82eの下端に若干押し下げられることにより、下方に退避されながらガイド本体68aを通過した後、串歯68bの下流側の4箇所の隙間をそれぞれ通過するように構成される。したがって、分割エンドレスベルト80をガイド部材68の直下に退避させながら、ベルト搬送される感光材料Zのみをガイド部材68上においてスムーズに副走査搬送することができる。
【0037】
このように、ローラ対で搬送するのではなく、アイドラ64,66と分割エンドレスベルト80により挟持搬送する構成とすることにより、感光材料Zの先端の突入時および後端の離脱時において、感光材料Zの厚みに起因する衝撃を緩和し、負荷変動を防止し、感光材料Zの先端部分および後端部分における負荷変動に起因する露光ムラを防止することができる。
【0038】
また、記録位置Xの上流側および下流側の搬送経路を凹状に屈曲させた構成とすることにより、感光材料Zを記録部52に搬入する際には、第1屈曲部74において、本来乳剤面を外側にして凸状にカールしている感光材料Zを、露光直前において乳剤面を内側にした凹状のカールに一旦反転させて記録位置Xに搬入することができ、感光材料Zを記録部52から排出する際も、同様にして第2屈曲部76において、感光材料Zのカールを反転させながら、記録位置Xから排出することができる。このため、カールが反転された感光材料Zにはもとのカールに戻ろうとする復元力が働き、感光材料Zの先端または後端が両アイドラ64,66間にある場合においても、その先端または後端を平面状のガイド部材68に押しつけながら、光源側(乳剤面側)に凸状にカールさせることなく、平面状を保持させながら露光を行うことができる。
従って、感光材料Zの先端および後端においても、露光ムラのない、適切な画像露光を行うことができ、高画質な画像記録を行うことができる。
【0039】
なお、本発明においては、シート状の感光材料Zの有するカールの程度によっては、第1屈曲部74および第2屈曲部76の両方または少なくとも一方を形成しない構成としてもよく、この場合においても、少なくとも感光材料Zの厚みに起因する負荷変動を防止することにより、露光ムラを低減することができ、高画質な画像記録を実現できる。
【0040】
このような記録部52において、シート状の感光材料Zの搬送は次のように行われる。まず、記録部52の上流側の搬送経路から搬送されてきた感光材料Zが分割エンドレスベルト80上に排出される。分割エンドレスベルト80上に排出された感光材料Zは引き続き、分割エンドレスベルト80により案内されつつ、アイドラ64との間に搬入されて挟持されることにより、第1屈曲部74に搬入される。ここで、アイドラ64と分割エンドレスベルト80とで挟持されて搬送される感光材料Zの先端は、アイドラ64と分割エンドレスベルト80との間から排出され、本来のカールを矯正されて平面性を保ちつつ分割エンドレスベルト80とともに搬送され、分割エンドレスベルト80がガイド部材の串歯68bの下側に入るに伴って、スムーズに串歯68b上に乗り、串歯68bに押しつけられながらガイド本体68aの記録位置Xまで搬送される。
【0041】
こうして、上述したように感光材料Zが本来有するカールによらず、感光材料Zの先端部分において、平面性を保持しつつ、記録位置Xにおいて露光が開始される。感光材料Zはさらに露光されつつ搬送されて、その先端がアイドラ66との間に搬入され、挟持されることにより、第2屈曲部76に搬入される。したがって、感光材料Zは、2本のアイドラ64および66と分割エンドレスベルト80との間で挟持搬送されつつ、引き続き露光が行われる。次いで、感光材料Zの後端が第1屈曲部74を通過すると、上述のように、感光材料Zの後端部分においても、同様に平面性が保持されつつ、引き続き露光が行われ、感光材料Zの後端が記録位置Xを通過した時点で露光が終了する。
このようにして、露光が行われた感光材料Zは、副走査搬送手段62から排出されて、その下流側に位置する振り分け手段18に搬送される。
【0042】
振り分け手段18は、感光材料Zを搬送方向(現像機による搬送方向に対応)と直交する方向(以下、横方向とする)に振り分けるものである。
現在、写真のプリントに利用される一般的な銀塩写真感光材料では、現像処理と露光とでは現像処理のほうが時間がかかるため、連続的に露光を行うと、現像処理が間に合わない。
振り分け手段18は、この不都合を解消するために配置されるものであり、感光材料Zを横方向に振り分けて、搬送方向には重なる複数列にすることにより、現像装置における処理能力の向上、例えば、2列であれば単列の2倍弱、3列であれば3倍弱の処理を行うことを可能とし、現像処理と露光との処理時間差を相殺するものである。
【0043】
振り分け手段18における振り分け方法としては、各種のシート材の振り分け方法が利用可能であり、例えば、軸を中心に回転するターレットを用いて振り分ける方法や、感光材料Zの搬送手段を複数、例えば3つのブロックに分けて、その内の真ん中のブロックを横方向に移動して振り分ける方法等が例示される。また、感光材料Zを載置して搬送する下流方向への搬送手段としてのベルトコンベアと、吸盤等を利用して感光材料Zを持ち上げて横方向に搬送するリフト搬送手段とを用い、上流からベルトコンベアに搬入され所定位置に搬送された感光材料Zを、リフト搬送手段によって横あるいは斜め横(下流側)方向に搬送して、振り分ける方法も例示される。
【0044】
このようにして、振り分け手段18において、必要に応じて複数列に振り分けられた感光材料Zは、次いで、搬送ローラ対70によって現像機72に搬送され、感光材料Zに応じた、現像、定着、水洗等の各処理が施され、乾燥され、プリントとされる。
【0045】
以上、本発明の副走査搬送機構について詳細に説明したが、本発明は以上の例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0046】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、所定位置において、シート状の被走査体に対してレーザビームの走査を行う光ビーム走査装置に用いられる副走査搬送機構であって、サクション機構などの複雑な機構を必要とせず、高能力化およびコストダウンが実現でき、簡素かつ安価な装置構成で、被走査体の被走査体の先端および/または後端においても平面性を保持し、かつ、負荷変動を生じさせることなく、副走査搬送を行うことができる。
【0047】
従って、本発明の副走査搬送機構を、感光材料をカットシートとした後に、デジタル露光やバックプリントの記録等を行う、デジタルフォトプリンタ等に利用される画像記録装置に適用すれば、シート状の感光材料の先端および/または後端においても濃度ムラの無い、高画質な画像記録を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像記録装置の一例の基本構成を示す概念図である。
【図2】 図1に示される副走査搬送手段の一例を示す図である。(a)は概略斜視図であり、(b)は概略断面図である。
【符号の説明】
10 (画像)記録装置
12 感光材料供給部
14 バックプリント部
16 露光ユニット
18 振り分け手段
20,22 マガジン
24,26 引き出しローラ対
28(28a,28b) カッタ
52 記録部
54,56 装填部
58 プリンタ
60 ガイド
62 副走査搬送手段
64,66 アイドラ
68 ガイド部材
68a ガイド本体
68b 串歯
70 搬送ローラ対
74 第1屈曲部
76 第2屈曲部
78 モータ
80(80a,80b,80c,80d) 分割エンドレスベルト
82(82a,82b,82c,82d,82e) プーリ

Claims (3)

  1. 1次元方向に偏向されたまたは配列された光ビームが照射されて主走査されるシート状の被走査体を2次元的に走査するために、前記被走査体を前記主走査方向と略直交する方向に搬送する副走査搬送機構であって、
    前記主走査位置に配置され、副走査搬送される前記感光材料を前記主走査位置において平面状に載置するガイド部材と、
    このガイド部材の上流側および下流側にそれぞれ1本ずつが、搬送される前記感光材料の乳剤面に接触可能に設けられるアイドラと、
    前記被走査体を前記アイドラとの間で挟持搬送するエンドレスベルトと、
    このエンドレスベルトが張架されるプーリであって、少なくとも1本のプーリが前記上流側のアイドラの上流側上方に配置され、他の少なくとも1本のプーリが前記下流側のアイドラの下流側上方に配置される複数本のプーリを有し、
    前記エンドレスベルトを、前記アイドラの下側にその外側が接触し、かつ、前記ガイド部材の直下を通過するように配置するとともに、
    前記複数本のプーリを、前記ガイド部材の上流側および下流側の搬送経路が前記アイドラ側を内側にして凹状に屈曲して構成されるように配置することを特徴とする副走査搬送機構。
  2. 前記エンドレスベルトは、複数本に分割された分割エンドレスベルトであり、
    前記ガイド部材は、搬送方向上流側および下流側の少なくとも一方に前記複数本の分割エンドレスベルトが通過可能に切り欠かれた串歯を有し、この串歯が前記アイドラの直下まで延在する串歯状ガイド部材である請求項に記載の副走査搬送機構。
  3. 前記複数本のプーリのいずれか1本に駆動源が連結された請求項1または2に記載の副走査搬送機構。
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