JP3724063B2 - サスペンション装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車のサスペンション装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のサスペンション装置としては、例えば特開平1−136804号公報に記載されるように、コイルスプリングとショックアブソーバとを同軸に配置せず、それらを車幅方向に並べて、車輪を回転自在に支持する車輪支持部材と車体とを連結するリンク部材及び車体間に配置するようにしたものがある。このようなサスペンション装置では、まずショックアブソーバの高さがコイルスプリングレイアウトの影響を受けないことから、例えばこれをフロントサスペンションに採用した場合にはフードの高さを低くできるという利点がある。また、このような車両のサスペンション装置に使用されるコイルスプリング自体のバネ定数を小さく(低く)することは現実問題として難しいが、このサスペンション装置では、コイルスプリングをショックアブソーバと別置きにできることから、ショックアブソーバのレバー比は大きいままでも、コイルスプリングのレバー比を小さくすることができ、このため、コイルスプリング自体のバネ定数は大きく(高く)ても、車輪位置(ホイール端)でのバネ定数を小さくして乗心地を向上させることができる。なお、この場合には、ショックアブソーバのレバー比を大きくすることで、当該ショックアブソーバ自体の減衰力は小さくてもよく、細かい凹凸が連続する路面やロードノイズ,或いは突起乗り越え時等の車輪からの入力に対して,所謂音振性能を向上させることも可能である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来のサスペンション装置では、以下のような問題がある。即ち、特にこのサスペンション装置をフロントサスペンションに採用したような場合には、転舵に伴って車輪が内側に切れ込むと同時に操舵用のタイロッド部材等が車両前後方向にも揺動するため、元々、車輪とサイドメンバ等の車体側部材との間に車幅方向へのスペースが小さいにも係わらず、前述のレバー比の関係からコイルスプリングが車幅方向内側になるようにして、ここにショックアブソーバとコイルスプリングとを車幅方向に並べて配設するためには、サイドメンバ等の車体側部材を車幅方向内側に移動したり、或いは当該車体側部材を一部切り欠いて、そこにコイルスプリングを配設したりする必要が生じ、何れにしてもレイアウト上で大きな規制を受ける。更に、コイルスプリングの上端部は車体に固定されるため、車輪がバウンドするとタイヤの側面がコイルスプリングの上端部に接近することから、両者が互いに干渉しないように、コイルスプリングを更に車体幅方向内側に配設しなければならないという問題もある。
【0004】
これらの諸問題を解決するためには、例えば実開昭62−100205号公報に記載されるように、コイルスプリングとショックアブソーバとを同軸又はほぼ同軸に配設して夫々車体側に連結することが考えられる。しかしながら、そのようにしたのでは、前記コイルスプリングのバネ定数の実情から当該コイルスプリングのレバー比が小さくなるようにコイルスプリング及びショックアブソーバを車体とリンク部材との間に配設することになり、従ってショックアブソーバのレバー比も小さくなることから、当該ショックアブソーバが車輪位置(ホイール端)で十分な減衰力を発現するために当該ショックアブソーバ自体の減衰力を大きくしたり、或いは当該ショックアブソーバと車体側部材との間に介装される,所謂アッパインシュレータを固くしたりするなどの必要が生じる。そして、そのように対応すると、細かい凹凸が連続する路面やロードノイズ,或いは突起乗り越え時等の音振性能が低下してしまうという問題が生じてしまう。
【0005】
本願発明はこれらの諸問題を解決すべく開発されたものであり、コイルスプリングのレバー比は小さくてもショックアブソーバのレバー比を大きくすることで、高いバネ定数のコイルスプリングでも乗心地を向上できると共にショックアブソーバにもさほど大きな減衰力を必要としないで音振性能を確保可能なサスペンション装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に係るサスペンション装置は、車輪を回転可能に支持する車輪支持部材と、この車輪支持部材と車体とを連結するリンク部材と、上端部が前記リンク部材より上方の位置で車体に連結され且つ下端部が前記リンク部材より下方の位置で前記車輪支持部材に連結されたショックアブソーバと、上端部が前記リンク部材の前記車輪支持部材との連結点よりも車体側の位置で当該リンク部材に連結され且つ下端部が前記ショックアブソーバの下端部に連結されたコイルスプリングとを備えたことを特徴とするものである。
【0008】
このうち、請求項1に係るサスペンション装置では、ショックアブソーバを車輪支持部材と車体との間に介装することにより、車体の重量は、主として前記リンク部材と車輪支持部材に連結されたショックアブソーバとの間に介装されたコイルスプリングによって支持される。一方、車輪支持部材が上下方向に揺動すると、ショックアブソーバにも同等又はほぼ同等の変位が生じることになるから、実質的なショックアブソーバのレバー比は“1”又はそれと同等の大きな値になる。これに対して、車輪支持部材が上下方向に揺動すると、その変位は前記ショックアブソーバの下端部からコイルスプリングに入力されるため、コイルスプリングのレバー比は、当該コイルスプリングが前記リンク部材に連結されている点と当該リンク部材が車体に連結されている点との距離の、当該リンク部材の車体側連結点と車輪支持部材側連結点との距離の比になるから、必ず“1”より小さい値になる。従って、コイルスプリング自体のバネ定数が、前述のように高くても、車輪位置(ホイール端)でのバネ定数は小さくなって乗心地を向上できる。また、ショックアブソーバのレバー比は大きいから、当該ショックアブソーバの減衰力をさほど大きなものにする必要はなく、従って音振性能を確保することも可能となる。
【0009】
また、本発明のうち請求項に係るサスペンション装置は、車輪を回転可能に支持する車輪支持部材と、この車輪支持部材と車体とを連結する少なくとも二本の上下のリンク部材と、上端部が上部リンク部材より上方の位置で車体に連結され且つ下端部が上部リンク部材より下方の位置で前記車輪支持部材に連結されたショックアブソーバと、上端部が前記上部リンク部材の前記車輪支持部材との連結点よりも車体側の位置で当該リンク部材に連結され且つ下端部が前記ショックアブソーバの下端部に連結されたコイルスプリングとを備えたことを特徴とするものである。
【0010】
また、本発明のうち請求項3に係るサスペンション装置は、車輪を回転可能に支持する車輪支持部材と、この車輪支持部材と略上下方向の軸回りに回転可能に連結された連結部材と、この連結部材と車体とを連結する上部リンク部材と、車体と前記車輪支持部材とを連結する下部リンク部材と、上端部が上部リンク部材より上方の位置で車体に連結され且つ上端部と下端部との間が上部リンク部材より上方の位置で前記連結部材に連結されたショックアブソーバと、上端部が前記上部リンク部材の前記連結部材との連結点よりも車体側の位置で当該上部リンク部材に連結され且つ下端部がショックアブソーバの下端部に連結されたコイルスプリングとを備えたことを特徴とするものである。
【0011】
これらの発明は、前記請求項1に係るサスペンション装置の実施態様である。これらのうち、請求項に係るサスペンション装置では、車輪支持部材が上部リンク部材,所謂アッパリンクと下部リンク部材,所謂ロアリンクとで車体に連結されていることを前提とする。そして、このようなサスペンション装置でショックアブソーバの下端部を上部リンク部材の下方に位置させ、そのショックアブソーバの下端部と上部リンクとの間にコイルスプリングを配設すれば、前記請求項1に係るサスペンション装置と同様又はほぼ同様の効果を得る。一方、請求項に係るサスペンション装置では、同様のタイプのサスペンション装置において、まず車輪支持部材を車体上下方向の軸回りに回転可能に連結部材に連結し、更にこの連結部材に、前記上部リンク部材を連結する。そして、このようなサスペンション装置でショックアブソーバの下端部を上部リンク部材の下方に位置させ、そのショックアブソーバの下端部と上部リンクとの間にコイルスプリングを配設すれば、前記請求項1に係るサスペンション装置と同様又はほぼ同様の効果を得る。更にこの発明では、上部リンク部材を、車体及び連結部材の回転軸線とが交点を持つように配置するようにすれば、上部リンク部材を1本だけで構成することができるので、重量及びコストを低減することができると共に、レイアウトの自由度を向上させることができ、さらにキャンバ剛性や横剛性のバランスを好適に維持することができるという効果が得られる。
【0012】
また、本発明のうち請求項に係るサスペンション装置は、前記ショックアブソーバが、前記コイルスプリングの内部に配置されたことを特徴とするものである。
【0013】
このサスペンション装置では、前記請求項1に係るサスペンション装置のように、コイルスプリングとショックアブソーバとの相対的な位置関係に係わらず、コイルスプリングのレバー比は小さく且つショックアブソーバのレバー比は大きく設定することができ、これにより前述のような効果が得られることから、逆にショックアブソーバをコイルスプリングの内部に収納するように配置することにより、当該コイルスプリングの捲せん内部のスペースを有効に利用することが可能となり、その分だけレイアウトの自由度が高まる。
【0014】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のうち請求項1に係るサスペンション装置によれば、コイルスプリングのレバー比を小さくして、コイルスプリング自体のバネ定数が高くても、車輪位置(ホイール端)でのバネ定数を小さくして乗心地を向上できると共に、ショックアブソーバのレバー比を大きくして、当該ショックアブソーバの減衰力をさほど大きなものにしたりことなく、音振性能を確保することも可能となる。
【0016】
また、本発明のうち請求項に係るサスペンション装置によれば、前記請求項1に係るサスペンション装置と同様又はほぼ同様の効果を得ることができる。
【0017】
また、本発明のうち請求項に係るサスペンション装置によれば、前記請求項1に係るサスペンション装置と同様又はほぼ同様の効果を得ることができる。また、上部リンク部材を、車体及び連結部材に対して夫々1箇所で連結し、それらの両連結点を結ぶ軸線と、前記連結部材の回転軸線とが交点を持つように配置するようにすれば、上部リンク部材を1本だけで構成することができるので、重量及びコストを低減することができると共に、レイアウトの自由度を向上させることができ、さらにキャンバ剛性や横剛性のバランスを好適に維持することができるという効果が得られる。
【0018】
また、本発明のうち請求項に係るサスペンション装置によれば、ショックアブソーバをコイルスプリングの内部に収納するように配置しても、コイルスプリングのレバー比を小さく且つショックアブソーバのレバー比を大きく設定することができ、これにより前記請求項1乃至に係るサスペンション装置と同様の効果が得られることから、当該コイルスプリングの捲線内部のスペースを有効に利用することが可能となり、その分だけレイアウトの自由度が高まる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ここでは、車両の各車輪に展開可能な本発明のサスペンション装置のうち、特に後左輪のリアサスペンション装置に代表して説明を行う。勿論、後右輪のそれについては図面を反転し、説明中の「右」を「左」に、「左」を「右」に置換して考えればよいし、前輪である場合には想定可能な操舵装置を接続し且つ説明中の「後」を「前」に置換して考えればよい。
【0020】
図1乃至図3は、本発明の第1実施形態を示すものであり、図1は車両後面図、図2は左側面図、図3は平面図を示す。図中、車輪(後輪)1は、図示されない車輪支持部材に回転自在に支持されている。そして、この車輪支持部材は、その下端部の前方部位が、図示されないボールジョイントを介してロアリンク2(下部リンク部材)に回転自在に連結されると共に、その後方部位が、軸線をほぼ車幅方向をなす弾性ブッシュ6aを介してショックアブソーバ6のシリンダチューブ6bの下端部に連結されている。また、この車輪支持部材の上端部は、その前方部位が、前側アッパリンク3(上部リンク部材)に連結されると共に、その後方部位が、後側アッパリンク4(上部リンク部材)に連結されている。更に、この車輪支持部材の中央部の後方部位が、ラテラルリンク5に連結されている。
【0021】
前記ロアリンク2は、車幅方向斜め後方に延長して配設され、その車幅方向外側端が図示されないボールジョイントを介して車輪支持部材の下端部に回転自在に連結され、内側端が二股に分岐されて夫々の端部が弾性ブッシュ2a,2bを介して、車体側部材を構成するサスペンションメンバー10の下部位置に上下方向に揺動可能に連結され、平面からみて凡そA字状に形成されている。従って、このロアリンク2では、車輪支持部材の上下方向の移動即ちバウンド及びリバウンドは許容するが、当該車輪支持部材の前後方向の移動に対してはこれを阻止することになる。ちなみに、本実施形態では、図3に示すように、前記二つの弾性ブッシュ2a,2bによるロアリンク2の揺動軸線に対して、前記図示されないボールジョイントを介してロアリンク2と車輪支持部材とが連結されている連結点PLAを通る垂線が当該揺動軸線に交わる点(実質的には前記弾性ブッシュ2a,2bで実際にロアリンク2がサスペンションメンバー10に連結されていると考えられる二つの連結点の中点に一致又はほぼ一致する)PLBと、このボールジョイントを介してロアリンク2と車輪支持部材とが連結されている連結点PLAとを結ぶ直線(即ち、前記ロアリンク2の揺動軸線への垂線)LL を、ロアリンク2の作用線と考える。また、このうち、前記ボールジョイントを介したロアリンク2と車輪支持部材との連結点PLAが(仮想)キングピン軸の下側の1点を構成する。
【0022】
また、前記前側アッパリンク3は、車幅方向斜め後方に延長して配設された一本のI型リンクで構成され、その車幅方向外側端が図示されない弾性ブッシュを介して車輪支持部材の上端部前方部位に、上下方向に揺動可能に連結されると共に、その車幅方向内側端が、弾性ブッシュ3aを介して前記サスペンションメンバー10の上部前方位置に、上下方向に揺動可能に連結されている。一方、前記後側アッパリンク4は、ほぼ車幅方向に延長して配設された一本のI型リンクで構成されているが、そのほぼ中央部が、平面視において、当該I型リンクの中心線を中心に円形に膨出され(車幅方向内側端及び外側端とは夫々外形が滑らかに連続されている)、更にその内部に、前記ショックアブソーバ6が挿通する円孔4bが穿設され、その周囲には、後述するコイルスプリングの上端部を支持する支持部4cが形成されている。これらの構成については、後段に詳述するものとして、この後側アッパリンク4は、その車幅方向外側端が、前記前側アッパリンク3と同様に、図示されない弾性ブッシュを介して前記車輪支持部材の上端部後方部位に上下方向に揺動可能に連結されると共に、その車幅方向内側端が、弾性ブッシュ4aを介して前記サスペンションメンバー10の上部後方位置に、上下方向に揺動可能に連結されている。そして、本実施形態では、図4に示すように、前側アッパリンク3のサスペンションメンバー10との連結点PFUB 及び車輪支持部材との連結点PFUA を結ぶ直線LFUが当該前側アッパリンク3の作用線となり、後側アッパリンク4のサスペンションメンバー10との連結点PRUB 及び車輪支持部材PRUA を結ぶ直線LRUが当該後側アッパリンク4の作用線となるから、両直線LFU,LRUの交点PUAが(仮想)キングピン軸の上側の1点となる。従って、図1に明示するように、この交点PUAと、前記ロアリンク2と車輪支持部材との連結点PLAとを結ぶ直線LK が(仮想)キングピン軸となる。
【0023】
また、前記ラテラルリンク5は、ほぼ車幅方向に延長して配設されたI型リンクからなり、その車幅方向外側端が、図示されない弾性ブッシュを介して前記車輪支持部材の中央部後方部位に上下方向に揺動可能に連結されると共に、その車幅方向内側端は、弾性ブッシュ5aを介して、上下方向に揺動可能にサスペンションメンバー10の中央部後方位置に上下方向に揺動可能に連結されている。
【0024】
なお、図中の符号21は後輪用スタビライザーであり、符号22,23は、夫々前記サスペンションメンバー10を車体に連結するためのマウントインシュレータである。
【0025】
一方、前記ショックアブソーバ6は、その下方に位置するシリンダチューブ6bを前記後側アッパリンク4の円孔4bを通して、その下端部が車幅方向外側で且つ車両前後方向後方に位置し、その上端部が車幅方向内側で且つ車両前後方向前方に位置するように、やや斜めに配設されている。従って、当該ショックアブソーバ6のシリンダチューブ6bの下端部は、少なくとも前記後側アッパリンク4は勿論、前側アッパリンク3よりも下方に位置する。一方、このシリンダチューブ6bから上方に突出するピストンロッド6cの上端部は、アッパインシュレータ11を介して図示されない車体側部材に連結されている。ちなみに、図示する符号24は、ショックアブソーバ6の所謂沈み込み過ぎを防止するバンプラバーである。また、このショックアブソーバ6の車輪支持部材との連結点をPSLA とし、車体側部材との連結点をPSUB とする。
【0026】
そして、このショックアブソーバ6のシリンダチューブ6bの外周には、コイルスプリング7が配設されて、丁度、当該コイルスプリング7の捲線の内部にショックアブソーバ6のシリンダチューブ6bが位置し、本実施形態では、当該コイルスプリング7の軸線とショックアブソーバ6の摺動軸線とが一致又はほぼ一致するようにしてある。そして、このコイルスプリング7の上端部は、前記後側アッパリンク4に形成されている支持部4cに支持され、その下端部は、ショックアブソーバ6のシリンダチューブ6bの下端部近傍に取付けられた支持部6dに支持される。ちなみに、前記後側アッパリンク4の支持部4cは図4に示すように形成されている。ここでは後側アッパリンク4の支持部4cの下面側から、コイルスプリング7の捲線半径に応じた断面半円弧状の凹部が形成され、この凹部にコイルスプリング7の捲線の上端部を嵌め込んで位置決めしている。これにより、本実施形態では、前記後側アッパリンク4の作用線を構成する車体側連結点PRUB と車輪支持部材側連結点PRUA とを結ぶ直線LRUに対して、コイルスプリング7の捲線の上端部が、図4に示すように左右対称に接触するように支持されていることになる。そこで、これをコイルスプリング7は後側アッパリンク4の作用線LRU上で連結されていると称する。
【0027】
次に、本実施形態のサスペンション装置の作用について説明する。
図5は、本実施形態のサスペンション装置の骨格を表す正面図である。同図において、車体の静荷重は、主として後側アッパリンク4からコイルスプリング7,ショックアブソーバ7のシリンダチューブ6b,車輪支持部材,車輪(後輪)1の順に伝達されるから、当該車体の静荷重はコイルスプリング7によって支持されることになる。
【0028】
この状態から、今、ホイールストロークに伴って車輪(後輪)1及び車輪支持部材が移動量xだけ上方(又は下方)に変位したとすると、当該車輪支持部材に連結されている後側アッパリンク4(LRU)の連結点PRUA 及びロアリンク2(LL )の連結点PLAも移動量xだけ上方(又は下方)に変位すると共に、当該車輪支持部材に連結されているショックアブソーバ6の連結点PSLA も変位量xだけ上方(又は下方)に変位する。従って、ショックアブソーバ6の実質的なレバー比は“1”になる。
【0029】
一方、前記後側アッパリンク4の作用線LRUの車両正面視における長さをD,当該後側アッパリンク4の車体側連結点PRUB から当該後側アッパリンク4とそれに連結されたコイルスプリング7の軸線との連結点PCSU までの長さをDsとすると、当該コイルスプリング7の上端部は、変位量(x×Ds/D)だけ上方(又は下方)に変位する。これに対して、当該コイルスプリング7の下端部は、前記ショックアブソーバ6のシリンダチューブ6bの下端部と同様に変位量xだけ上方(又は下方)に変位することになるから、当該コイルスプリング7の実質的な変位量は(x×(1−Ds/D))となり、コイルスプリング7のレバー比は(1−Ds/D)となる。従って、コイルスプリング7自体のバネ定数をkとすると、車輪位置(ホイール端)でのバネ定数は(k×(1−Ds/D)2)となる。ここで、前記長さDsは前記長さDより必ず小さいので、当該ホイール端でのバネ定数(k×(1−Ds/D)2)は、コイルスプリング7自体のバネ定数kより必ず小さくなることになる。通常、コイルスプリングのバネ定数は、レイアウトに規制されてスプリング長やスプリング径を小さくすると大きくなってしまうことから、バネ定数の小さな柔らかいコイルスプリングを採用することは難しいが、本実施形態のサスペンション装置では、バネ定数の大きい硬いコイルスプリングを用いても、ホイール端でのバネ定数を小さく柔らかくすることができるため、乗心地を向上することができる。
【0030】
また、本実施形態では、コイルスプリング7の上端部が後側アッパリンク4と共に移動するため、車輪及びタイヤとの車幅方向への距離の変化が小さくなり、従来のように車輪やタイヤとコイルスプリングとの干渉を大きく回避する必要のないことから、レイアウト上での自由度が高まる。また、これに合わせて、コイルスプリング7の上端部を後側アッパリング4に取付けるため、例えば従来のようにコイルスプリングを車体に取付けてその入力を受けるための部材を配設する必要のなくなることから、スペース的な余裕が生まれ、またコストの面でも有利になる。
【0031】
また、ショックアブソーバをコイルスプリングの捲線の内部に収納するように配置したことにより、従来のようにショックアブソーバとコイルスプリングとを別置きする場合に比べて、大幅にスペース効率がよくなり、レイアウト上の自由度が高まる。
【0032】
一方、前述のようにショックアブソーバ6のレバー比は“1”となり、当該ショックアブソーバ6の減衰力は、車輪位置(ホイール端)での減衰力と同じでよいことになる。このことは、ショックアブソーバのレバー比が“1”より小さい場合に比べて、当該ショックアブソーバ自体の減衰力を小さなものにすることになるから、ショックアブソーバに過大な減衰力を発生させる必要がなくなる。また、これに合わせて前記ショックアブソーバと車体とを連結するアッパインシュレータ11を柔らかくしても、ショックアブソーバ6の減衰力を車輪に有効に伝えることができ、全体として細かい凹凸が連続する路面やロードノイズ,或いは一過性突起を乗り越える際などの音振性能が向上する。更に、車輪からショックアブソーバに過大な入力があったときに作用するバンプラバー24の弾性力や減衰力も、本実施形態ではショックアブソーバ6のレバー比が大きい分だけ、当該ショックアブソーバのレバー比が小さい場合よりも有効に作用し、結果的に車体側への入力を小さくすることができる。
【0033】
また、本実施形態では、コイルスプリング7が、車両平面視において、前記後側アッパリンク4の作用線LRU上で連結されているため、当該コイルスプリング7の弾性力(反力)による当該後側アッパリンク4を当該作用線LRU回りに回転させるモーメントを受けることはない。つまり、若し、前記コイルスプリング6とアッパリンク4との連結点PCSU が、当該アッパリンク4の作用線LRUからずれていると、前述のようにホイールストロークによって生じたコイルスプリング6の変位による弾性力は、当該後側アッパリンク4を前記作用線LRU回りに回転させるモーメントとして作用し、実質問題としてはキャスタ角やトー角等のサスペンションアライメントが変化する或いは変化しようとする。ところが、本実施形態ではコイルスプリング7を後側アッパリンク4の作用線LRU上で連結したことにより、こうしたモーメントが発生せず、少なくともコイルスプリングの弾性力によってはサスペンションアライメントは変化しない。
【0034】
次に、本発明のサスペンション装置の第2実施形態について説明する。この実施形態は、車両の各車輪に展開可能な本発明のサスペンション装置のうち、特に前左輪のフロントサスペンション装置に代表して説明を行う。勿論、前右輪のそれについては図面を反転し、説明中の「左」を「右」に、「右」を「左」に置換して考えればよいし、後輪である場合には操舵装置に関する記載を削除し且つ説明中の「前」を「後」に置換して考えればよい。また、本実施形態のうち、前記第1実施形態と同様又はほぼ同様の構成部材は、その旨を示すと共に同等の符号を附して、その詳細な説明を省略する場合もある。
【0035】
図6は、本実施形態を示す概略構成を示す斜視図であり、図中、8は、図示されない車輪(前輪)を回転自在に支持する車輪支持部材であって、中央部に車輪(前輪)の車軸を挿通支持する円筒部8aが形成されていると共に、下端部8bにボールジョイント31を介してロアリンク2が連結され、上端部1cに回動連結部材9を介してアッパリンク4’及びショックアブソーバ6が連結され、中央部後方側に突出延長する支持部8dにタイロッド12が連結されている。
【0036】
ロアリンク2は、前記第1実施形態と同様にA字状に形成されて車幅方向に延長して配設され、その外方端が前記ボールジョイント31を介して車輪支持部材8の下端部1bに、内方端が二股に分岐されて夫々の端部が弾性ブッシュ2a,2bを介して図示されないサスペンションメンバー等の車体側部材に連結されている。
【0037】
前記回動連結部材9は、図7に示すように、前記ロアリンク2との連結に用いられる下端部8bのボールジョイント31の中心を通るキングピン軸LK の延長線に軸線を一致させるようにして車輪支持部材8の上端部8cに設けられた段付支持軸9aにベアリング9b,9cで回動自在に支持された軸筒9dを有する。この軸筒9dは図8に示すように、その車幅方向外方側に、後述するアッパリンク4’の作用線LU に対して直行するように略水平方向に延長した当該アッパリンク4’を支持するための円筒支持部9eが形成され、且つ車幅方向内方側には略前後方向に延長したショックアブソーバ6を支持するための円筒支持部9fが形成され、このうち前記円筒支持部9eには弾性ブッシュ32が介挿され、更にその内孔内にカラー33が内嵌されている。また、他方の円筒支持部9fには、ボルト部材等からなる回動支持軸13が挿通されている。なお、この回動支持軸13の取付け方法等は後段に詳述する。
【0038】
一方、前記アッパリンク4’は、一本のI型リンクで構成され、その車幅方向外側端には、図3に示すように前記アッパリンク4’の作用線LU に直行する貫通孔4'dが形成されており、この貫通孔4'dと前記回動連結部材9の弾性ブッシュ32及びカラー33の内孔とが直線上に並ぶようにして両者を位置決めし、当該アッパリンク4’の車幅方向外側端の外側からボルト部材からなる回動支持軸14を差込み、その突出先端部に相当するネジ部にナット部材34を螺合し締付けて、両者を当該回動支持軸14回りの上下方向にのみ揺動可能に連結する。また、このアッパリンク4’の車幅方向内側端は、前記第1実施形態と同様に、弾性ブッシュ4'aを介して車体側部材に、上下方向にのみ揺動可能に連結されている。
【0039】
ここで、前記アッパリンク4’は、図8に示すように、回動連結部材9の前方側を通り且つ車幅方向外側端が内側端より前方側となるように車幅方向に対して斜めに且つ回動連結部材9の前方側の脇を通って配設され、その両端の弾性ブッシュ4'a及び32の軸方向中心位置,即ち各ブッシュに回転トルクを与えたときに動かない揺動中心点を連結点PUB及びPUAとし、この二つの連結点PUB,PUAを結ぶ作用線LU が前記連結部材5のキングピン軸LK と交点Pを形成するように配置されている。そして、アッパリンク4’の回動連結部材9側の連結部がホイールの内側に挿入されるように配置されている。
【0040】
更に、本実施形態では、前記回動連結部材9の前方を通るアッパリンク4’の中央部が、図8に示すように、車両平面視において、後方に円形に突出され、その突出部4'eの中央部に、ショックアブソーバ6のシリンダチューブ6bが挿通する円孔4'bが貫通形成され、その周囲にコイルスプリング7の上端部を支持する支持部4'cが形成されている。
【0041】
そして、前記ショックアブソーバ6は、前記第1実施形態と同様に、その下方に位置するシリンダチューブ6bを前記後側アッパリンク4’の円孔4'bを通して、その下端部がアッパリンク4’よりも下方に位置するように配設されている。一方、このショックアブソーバ6のピストンロッド6cの上端部は、図示されないアッパインシュレータを介して図示されない車体側部材に連結されている。ちなみに、図6ではショックアブソーバ6の所謂沈み込み過ぎを防止するバンプラバーが設けられていないが、これを設けてもよい。
【0042】
また、このショックアブソーバ6には、そのシリンダチューブ6aの中央部のうち、前記アッパリンク4’より上方部位にA字状の取付ブラケット15が取付けられている。この取付ブラケット15は、図8に示すように、前記ショックアブソーバ6のシリンダチューブ6bの外周に装着される円筒状取付部15aと、この円筒状取付部15aの前後位置から車幅方向外方に湾曲延長するアーム部15b,15cと、これらアーム部15b,15cの先端に形成された円筒支持部15d,15eの夫々に嵌挿された弾性ブッシュ36と、更に各弾性ブッシュ36に内嵌されたカラー37ろで構成されている。
【0043】
そして、取付ブラケット15を前記ショックアブソーバ6のシリンダチューブ6bの中央部に装着した状態で、その弾性ブッシュ36及びカラー37の内孔と前記回動連結部材9の円筒支持部9fの内孔とを一致させた状態で両者を位置決めし、これら内孔内にボルト部材等からなる回動支持軸13を挿通し、その突出先端部のネジ部にナット部材35を螺合し締めつけて、取付ブラケット15が回動連結部材9に略前後方向の軸回りにのみ回転可能に取付けられている。
【0044】
そして、このショックアブソーバ6のシリンダチューブ6bの外周には、前記第1実施形態と同様に、コイルスプリング7が配設されて、当該コイルスプリング7の軸線とショックアブソーバ6の摺動軸線とが一致又はほぼ一致するように、丁度、当該コイルスプリング7の捲線の内部にショックアブソーバ6のシリンダチューブ6bが収納されている。そして、このコイルスプリング7の上端部は、前記アッパリンク4’に形成された支持部4'cに支持され、その下端部は、ショックアブソーバ6のシリンダチューブ6bの下端部近傍に取付けられた支持部6dに支持される。ちなみに、本実施形態では、図8に示すように、コイルスプリング7の軸線が前記アッパリンク4’の作用線LU に一致していないが、前記第1実施形態のように、コイルスプリング7をアッパリンク4’の作用線LU 上で連結してもよい。
【0045】
さらに、前記タイロッド12は、図示しないステアリング装置に連結されている。
次に、上記実施形態のサスペンション装置の作用について説明する。
【0046】
本実施形態のサスペンション装置の概略正面図は図9のように表される。ここで、車体の静荷重は、前記第1実施形態と同様に、主としてアッパリンク4’からコイルスプリング7,ショックアブソーバ7のシリンダチューブ6b,回動連結部材15,車輪支持部材,車輪(後輪)1の順に伝達されるから、当該車体の静荷重はコイルスプリング7によって支持されることになる。
【0047】
この状態から、今、ホイールストロークに伴って車輪及び車輪支持部材8が移動量xだけ上方(又は下方)に変位したとすると、当該車輪支持部材に連結されているアッパリンク4’,ロアリンク2及びショックアブソーバ6のシリンダチューブ6bも同等の変位量xだけ上方(又は下方)に変位するから、ショックアブソーバ6の実質的なレバー比は“1”になる。
【0048】
一方、コイルスプリング7の実質的な変位量は、前記車輪及び車輪支持部材の変位量xに対して、前記アッパリンク4’の作用線LU の車両正面視における長さに対する,当該アッパリンク4’の車体側連結点からコイルスプリング7の連結点までの長さの比を“1”から引いた値を乗じた値になるから、コイルスプリング7のレバー比は“1”より小さな値となる。
【0049】
従って、本実施形態では、前記第1実施形態と同様に、バネ定数の大きい硬いコイルスプリングを用いても、ホイール端でのバネ定数を小さく柔らかくして、乗心地を向上したり、ショックアブソーバに過大な減衰力を発生させる必要がなく、アッパインシュレータを柔らかくしても、ショックアブソーバの減衰力を車輪に有効に伝えることができることから、音振性能が向上したりすることができるなど、前記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0050】
また、前述のように、コイルスプリング7を、車両平面視において、アッパリンク4’の作用線LU 上で連結すれば、当該コイルスプリング7の弾性力(反力)による当該後側アッパリンク4を当該作用線LRU回りに回転させるモーメントを受けず、少なくともコイルスプリングの弾性力によってはサスペンションアライメントは変化しない。
【0051】
一方、本実施形態では、車両の旋回時などに路面から前輪に車体内方に向かう横力が作用した際には、車輪支持部材8にもそのままの横力が伝達される。このとき、車輪支持部材8の下部では、ロアリンク2によって車幅方向への移動が規制されているので、車輪支持部材8に伝達された横力はその上部に配設された回動連結部材9に伝達され、キングピン軸LK に図8に示すように横力FA が作用する。この横力FA に対してショックアブソーバ6はその回動支持軸13が略前後方向に向いているので、殆ど抗力を発生しない。
【0052】
しかしながら、アッパリンク4’では、前記作用線LU 上で当該横力FA に抗する大きな抗力FU を発生することができる。このとき、アッパリンク4’は、車体側及び回動連結部材9側で夫々一点で取付けられたI型リンクであり、且つその作用線LU がキングピン軸LK と交点Pをもって交差しているので、前記アッパリンク4’を連結する弾性ブッシュ4'a及び32の捩じれ、こじれによる微小な力を除くと、リンク軸線LU 上に圧縮又は引っ張りの軸力が働くのみであり、キングピン軸LK 回りに回動連結部材9を回動させる回転モーメントは発生せず、前記作用線LU が車幅方向に対して傾斜していることによる前後方向の力FY のみが回動連結部材9に作用する。この前後方向の力FY は、前輪に前後力が働いた際と同様に回動連結部材9に前後軸回りに回転可能に支持されたショックアブソーバ6によって受けられる。この結果、アッパリンク4’と回動連結部材9との連結点を一点としてもキャンバ剛性、横剛性の低下を生じることは全くない。
【0053】
また、アッパリンク4’を回動連結部材9に取付ける円筒支持部9eが前記作用線LU に直交して配設されているので、アッパリンクに軸力が作用した際の弾性ブッシュ32の変位量を小さくし、キャンバ剛性及び横剛性のバランスをより好適に維持することができる。
【0054】
また、前輪2を転舵する場合には、ステアリング機構によってタイロッド12を介して車輪支持部材8を回動させたときに、回動連結部材9の支持軸9aの軸線がキングピン軸LK と一致しているので、回動連結部材9の軸筒9dは何ら回動することがなく、アッパリンク4’には転舵に伴う入力が作用することはない。
【0055】
このように、上記第1実施形態においては、アッパリンク4’を車体側及び車輪支持部材8側で夫々一点で連結しながら、キャンバ剛性、横剛性の低下が生じることを確実に防止することができるので、特に転舵時のタイヤ、ホイールと取付部との干渉などのレイアウト上の自由度が増すと共に、重量、コストの低減が可能となる。
【0056】
また、アッパリンク4’が回動連結部材9の前方側に配設されていることにより、回動連結部材9の後方側にスペースを採ることができるので、例えばショックアブソーバ6の車体側部材への取付板をエンジンルームを構成するフードリッジ(図示せず)及びダッシュ(図示せず)のコーナ部の強度を補強する補強板として採用するにあたり、ショックアブソーバ6の上端部を後方に下げて斜めに傾斜させる必要が生じたときにも、十分に対応することができ、レイアウトの自由度をより大きくすることができる。
【0057】
なお、上記第1及び第2実施形態においては、ロアリンクを略A型に構成した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、車輪支持部材の下端に2本のI型ロアリンクをボールジョイントを介して連結し、これらの他端を車体側部材に支持するようにしてもよく、この場合には転舵時のキングピンを仮想キングピンとすることで、ブレーキロータ等の他部品との干渉にかかわらず、キングピン軸を最適な位置に設定できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサスペンション装置の第1実施形態を示す後面図である。
【図2】図1のサスペンション装置の左側面図である。
【図3】図1のサスペンション装置の平面図である。
【図4】図1のサスペンション装置のうち、アッパリンクに形成されたコイルスプリングの支持部の説明図である。
【図5】図1のサスペンション装置のスケルトン図である。
【図6】本発明のサスペンション装置の第2実施形態を示す斜視図である。
【図7】図6のサスペンション装置に適用し得る回動連結部材の一例を示す断面図である。
【図8】図6のサスペンション装置における回動連結部材とアッパリンクとの接続関係を示す平面図である。
【図9】図6のサスペンション装置の概略正面図である。
【符号の説明】
1は車輪
2はロアリンク(下部リンク部材)
3は前側アッパリンク(上部リンク部材)
4は後側アッパリンク(上部リンク部材)
4cは支持部
4’はアッパリンク(上部リンク部材)
4'cは支持部
5はラテラルリンク
6はショックアブソーバ
6dは支持部
7はコイルスプリング
8は車輪支持部材
9は回動支持部材
9aは支持軸
10はサスペンションメンバー(車体側部材)
11はアッパインシュレータ
12はタイロッド
13は回動支持軸
14は回動支持軸
15は取付ブラケット
K はキングピン軸

Claims (4)

  1. 車輪を回転可能に支持する車輪支持部材と、この車輪支持部材と車体とを連結するリンク部材と、上端部が前記リンク部材より上方の位置で車体に連結され且つ下端部が前記リンク部材より下方の位置で前記車輪支持部材に連結されたショックアブソーバと、上端部が前記リンク部材の前記車輪支持部材との連結点よりも車体側の位置で当該リンク部材に連結され且つ下端部が前記ショックアブソーバの下端部に連結されたコイルスプリングとを備えたことを特徴とするサスペンション装置。
  2. 車輪を回転可能に支持する車輪支持部材と、この車輪支持部材と車体とを連結する少なくとも二本の上下のリンク部材と、上端部が上部リンク部材より上方の位置で車体に連結され且つ下端部が上部リンク部材より下方の位置で前記車輪支持部材に連結されたショックアブソーバと、上端部が前記上部リンク部材の前記車輪支持部材との連結点よりも車体側の位置で当該リンク部材に連結され且つ下端部が前記ショックアブソーバの下端部に連結されたコイルスプリングとを備えたことを特徴とするサスペンション装置。
  3. 車輪を回転可能に支持する車輪支持部材と、この車輪支持部材と略上下方向の軸回りに回転可能に連結された連結部材と、この連結部材と車体とを連結する上部リンク部材と、車体と前記車輪支持部材とを連結する下部リンク部材と、上端部が上部リンク部材より上方の位置で車体に連結され且つ上端部と下端部との間が上部リンク部材より上方の位置で前記連結部材に連結されたショックアブソーバと、上端部が前記上部リンク部材の前記連結部材との連結点よりも車体側の位置で当該上部リンク部材に連結され且つ下端部がショックアブソーバの下端部に連結されたコイルスプリングとを備えたことを特徴とするサスペンション装置。
  4. 前記ショックアブソーバが、前記コイルスプリングの内部に配置されたことを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載のサスペンション装置。
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