JP3722685B2 - 電気化学ディバイス用電解質及びそれを用いた電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、リチウム電池、リチウムイオン電池、電気二重層キャパシタ等の電気化学ディバイス用として利用される新規の化学構造を有する電解質及びそれを用いた電池に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする問題点】
近年の携帯機器の発展に伴い、その電源として電池やキャパシタのような電気化学的現象を利用した電気化学ディバイスの開発が盛んに行われるようになった。また、電源以外の電気化学ディバイスとしては、電気化学反応により色の変化が起こるエレクトロクロミックディスプレイ(ECD)が挙げられる。
【0003】
これらの電気化学ディバイスは、一般に一対の電極とその間を満たすイオン伝導体から構成される。このイオン伝導体には溶媒、高分子またはそれらの混合物中に電解質と呼ばれるカチオン(A+)とアニオン(B-)からなる塩類(AB)を溶解したものが用いられる。この電解質は、溶解することにより、カチオンとアニオンに解離して、イオン伝導する。ディバイスに必要なイオン伝導度を得るためには、この電解質が溶媒や高分子に十分な量溶解することが必要である。実際には、水以外のものを溶媒として用いる場合が多く、このような有機溶媒や高分子に十分な溶解度を持つ電解質は、現状では数種類に限定される。例えば、リチウム電池用電解質としては、LiClO4、LiPF6、LiBF4 、LiAsF6、LiN(CF3SO2)2、およびLiCF3SO3等が用いられる。カチオンの部分は、リチウム電池のリチウムイオンのように、ディバイスにより決まっているものが多いが、アニオンの部分は、溶解性が高いという条件を満たせば使用可能である。
【0004】
ディバイスの応用範囲が多種多様化している中で、それぞれの用途に対する最適な電解質が探索されているが、現状ではアニオンの種類が少ないため最適化も限界に達している。また、既存の電解質は種々の問題を持っており、そのため新規のアニオン部を有する電解質が要望されている。具体的には、ClO4イオンは、爆発性、AsF6イオンは、毒性を有するため安全上の理由で使用できない。LiN(CF3SO2)2およびLiCF3SO3は、電池内のアルミニウムの集電体を電位がかかった状態で腐食するため使用が困難である。唯一実用化されているLiPF6も耐熱性、耐加水分解性などの問題を有する。
【0005】
【問題点を解決するための具体的手段】
本発明者らは、かかる従来技術の問題点に鑑み鋭意検討の結果、新規の化学構造的な特徴を有する電解質を見出し本発明に到達したものである。
【0006】
すなわち本発明は、一般式(1)で示される化学構造式よりなる電気化学ディバイス用電解質で、
【0007】
【化2】
【0008】
ただし、Mは、B、またはP、Aa+は、Liイオン、aは、1、bは、1、pは、1、mは、1〜2、nは、1〜4、qは、0または1をそれぞれ表し、R1は、C1〜C10のアルキレン、C1〜C10のハロゲン化アルキレン、C6〜C20のアリーレン、またはC6〜C20のハロゲン化アリーレンで(これらのアルキレン及びアリーレンはその構造中に置換基、ヘテロ原子を持ってもよく、また、m個存在するR1はそれぞれが結合してもよい。)、R2は、ハロゲン、X1、X2は、Oをそれぞれ示し、さらに該電解質を用いた電池を提供するものである。
【0009】
なお、本発明で用いるアルキル、ハロゲン化アルキル、アリール、ハロゲン化アリール、アルキレン、ハロゲン化アルキレン、アリーレン、ハロゲン化アリーレンは、分岐や水酸基、エーテル結合等の他の官能基を持つものも含む。
【0010】
以下に、本発明をより詳細に説明する。
【0011】
ここで、本発明の一般式(1)で示される化合物の具体例を次に示す。
【0012】
【化3】
【0013】
【化4】
【0015】
【化6】
【0016】
ここで、本発明の一般式(1)で示される化合物のAa+として、リチウムイオンが挙げられる。
【0018】
本発明の電解質は、イオン性金属錯体構造を採っており、その中心となるMは、遷移金属、周期律表のIII族、IV族、またはV族元素から選ばれる。好ましくは、Al、B、V、Ti、Si、Zr、Ge、Sn、Cu、Y、Zn、Ga、Nb、Ta、Bi、P、As、Sc、Hf、またはSbのいずれかであり、さらに好ましくは、B、またはPである。種々の元素を中心のMとして利用することは可能であるが、Al、B、V、Ti、Si、Zr、Ge、Sn、Cu、Y、Zn、Ga、Nb、Ta、Bi、P、As、Sc、Hf、またはSbの場合、比較的合成も容易であり、さらに、B、またはPの場合、合成の容易性のほか、低毒性、安定性、コストとあらゆる面で優れた特性を有する。
【0019】
次に、本発明の電解質(イオン性金属錯体)の特徴となる配位子の部分について説明する。以下、ここではMに結合している有機または無機の部分を配位子と呼ぶ。
【0020】
一般式(1)中のR1は、C1〜C10のアルキレン、C1〜C10のハロゲン化アルキレン、C 6 〜C20のアリーレン、またはC 6 〜C20のハロゲン化アリーレンから選ばれるものよりなるが、これらのアルキレン及びアリーレンはその構造中に置換基、ヘテロ原子を持ってもよい。具体的には、アルキレン及びアリーレン上の水素の代わりにハロゲン、鎖状又は環状のアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、スルホニル基、アミノ基、シアノ基、カルボニル基、アシル基、アミド基、水酸基、また、アルキレン及びアリーレン上の炭素の代わりに、窒素、イオウ、酸素が導入された構造等を挙げることができる。さらには、複数存在するR1はそれぞれが結合してもよく、例えば、エチレンジアミン四酢酸のような配位子を挙げることができる。
【0021】
R2は、ハロゲン、好ましくは電子吸引性の基がよく、特にフッ素がよい。R2がフッ素の場合、その強い電子吸引性による電解質の解離度の向上とサイズが小さくなることによる移動度の向上の効果により、イオン伝導度が非常に高くなる。
【0022】
X1、X2は、それぞれ独立で、O、であり、これらのヘテロ原子を介して配位子がMに結合する。ここで、O、以外で結合することは、不可能ではないが合成上非常に煩雑なものとなる。この化合物の特徴として同一の配位子内にX1とX2によるMとの結合があるため、これらの配位子がMとキレート構造を構成している。このキレートの効果により、この化合物の耐熱性、化学的安定性、耐加水分解性が向上している。この配位子中の定数qは0または1であるが、特に、0の場合はこのキレートリングが五員環になるため、キレート効果が最も強く発揮され安定性が増すため好ましい。
【0024】
また、ここまでに説明した配位子の数に関係する定数mおよびnは、中心のMの種類によって決まってくるものであるが、mは、1から2、nは、1から4が好ましい。
【0025】
以上、本発明のイオン性金属錯体からなる新規な電気化学ディバイス用電解質の説明であるが、さらに、詳述すると、本発明による一般式(1)で示される化合物は、強力な電子吸引性のカルボニル基(C=O基)を有することにより、アニオンが安定化され、アニオンとカチオンの電荷の分離が容易になる。言い換えれば、アニオンとカチオンが解離しやすい状態となる。これは電気化学ディバイスの電解質として使用する場合、非常に重要な要素である。電解質と呼ばれる塩類は、無数に存在するが、大部分は水には溶解・解離してイオン伝導をする。しかし、水以外の有機溶媒等には溶解すらしない場合が多い。このような水溶液も電気化学ディバイスに使用することは可能であるが、溶媒である水の分解電位が低く、酸化還元に弱いため、制約が多い。例えば、リチウム電池などでは、そのディバイスの電極間の電位差が3V以上になるため、水は水素と酸素に電気分解されてしまう。一方、有機溶媒や高分子はその構造により、水よりも酸化還元に強いものも多いので、リチウム電池や電気二重層キャパシタといった高電圧を必要とするディバイスに用いられる。
【0026】
本発明の電解質は、上記のようにC=O基の効果と従来の電解質に比べ、アニオンサイズを大きくした効果により、有機溶媒に非常に溶解しやすく、しかも、解離しやすいため、これらの有機溶媒との溶液は、リチウム電池等のディバイスの優秀なイオン伝導体として使用できる。一般に有機物と金属の錯体は加水分解を受けやすく、化学的にも不安定なものが多い。また、本発明の電解質は、キレート構造を有するため、非常に安定であり、加水分解などを受けにくい。また、化学式(1)で示される化学構造中にフッ素を有するものは更にその効果により、イオン伝導度が向上し、耐酸化性等の化学的安定性もさらに増加しより好ましい。
【0027】
さらには、上記化学式(1)の構造を最適化することにより、従来の電解質では溶解しないような有機溶媒、例えば、トルエンやヘキサン、また、フロンのような含フッ素有機溶媒などにも溶解する電解質を得ることもできる。
【0028】
本発明の電解質は、上述したようにリチウム電池、リチウムイオン電池、電気二重層キャパシタといった電気化学ディバイスの電解質として用いられるが、その他の用途として、有機合成反応の触媒やポリマーの重合触媒、オレフィン重合の助触媒等が挙げられる。
【0029】
また、これらの電解質の合成法は、特に限定されるものではないが、例えば、次に示した化学式の化合物の場合、非水溶媒中でLiBF4と2倍モルのリチウムアルコキシドを反応させた後、シュウ酸を添加して、ホウ素に結合しているアルコキシドをシュウ酸で置換することにより合成できる。
【0030】
【化7】
【0031】
本発明の電解質を用いて電気化学ディバイスを構成する場合、その基本構成要素としては、イオン伝導体、負極、正極、集電体、セパレーターおよび容器等から成る。
【0032】
イオン伝導体としては、電解質と非水系溶媒又はポリマーの混合物が用いられる。非水系溶媒を用いれば、一般にこのイオン伝導体は電解液と呼ばれ、ポリマーを用いれば、ポリマー固体電解質と呼ばれるものになる。ポリマー固体電解質には可塑剤として非水系溶媒を含有するものも含まれる。ここに挙げられた電解質としては、本発明の電解質を一種類、又は二種類以上の混合物で用いる。二種類以上混合する場合は、一種類は、必ず本発明の電解質が必要であり、その他は、一般的なリチウム塩類、例えば、LiClO4 、LiPF6 、LiBF4 、LiCF3SO3 、LiN(CF3SO2)2およびLiSbF6 等を使用することもできる。
【0033】
非水溶媒としては、本発明の電解質を溶解できる非プロトン性の溶媒であれば特に限定されるものではなく、例えば、カーボネート類、エステル類、エーテル類、ラクトン類、ニトリル類、アミド類、スルホン類等が使用できる。また、単一の溶媒だけでなく、二種類以上の混合溶媒でもよい。具体例としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジメトキシエタン、アセトニトリル、プロピオニトリル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、ニトロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、およびγ−ブチロラクトン等を挙げられる。
【0034】
また、電解質に混合するポリマーとしては、該化合物を溶解できる非プロトン性のポリマーであれば特に限定されるものではない。例えば、ポリエチレンオキシドを主鎖または側鎖に持つポリマー、ポリビニリデンフロライドのホモポリマーまたはコポリマー、メタクリル酸エステルポリマー、ポリアクリロニトリルなどが挙げられる。これらのポリマーに可塑剤を加える場合は、上記の非プロトン性非水溶媒が使用可能である。これらのイオン伝導体中における本発明の電解質濃度は、0.1mol/dm3以上、飽和濃度以下、好ましくは、0.5mol/dm3以上、1.5mol/dm3以下である。0.1mol/dm3より濃度が低いとイオン伝導度が低いため好ましくない。
【0035】
負極材料としては、特に限定されないが、リチウム電池の場合、リチウム金属やリチウムと他の金属との合金が使用される。また、リチウムイオン電池の場合、ポリマー、有機物、ピッチ等をを焼成して得られたカーボンや天然黒鉛、金属酸化物等のインターカレーションと呼ばれる現象を利用した材料が使用される。電気二重層キャパシタの場合、活性炭、多孔質金属酸化物、多孔質金属、導電性ポリマー等が用いられる。
【0036】
正極材料としては、特に限定されないが、リチウム電池及びリチウムイオン電池の場合、例えば、LiCoO2 、LiNiO2 、LiMnO2 、LiMn2 O4 等のリチウム含有酸化物、TiO2 、V2 O5 、MoO3 等の酸化物、TiS2 、FeS等の硫化物、あるいはポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリアニリン、およびポリピロール等の導電性高分子が使用される。電気二重層キャパシタの場合、活性炭、多孔質金属酸化物、多孔質金属、導電性ポリマー等が用いられる。
【0037】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はかかる実施例により限定されるものではない。
【0038】
実施例1
テトラフルオロホウ酸リチウム(LiBF4)1.37gを10mlのアセトニトリルに室温で溶解した。次にリチウムヘキサフルオロイソプロポキシド(LiOCH(CF3)2)5.09gをこの溶液にゆっくりと添加した。その後、60℃で3時間撹拌して反応させた。このとき、フッ化リチウムが析出した。こうして得られた反応液にシュウ酸1.31gを添加して、60℃で1時間撹拌して反応させた。次にこの反応液をろ過して、フッ化リチウムを分離し、得られたろ液の溶媒を60℃、10-1Paの減圧条件で除去し、白色の固体が1.90g得られた。この固体を100℃、10-1Paの減圧条件で24時間乾燥することにより、ジフルオロ(オキサラト)ホウ酸リチウム1.90g(収率:91%)を得た。得られた化合物の組成は元素分析により確認された。
【0039】
【化8】
【0040】
ジフルオロ(オキサラト)ホウ酸リチウムのNMRスペクトルについて以下に示す。
【0041】
実施例2
次に、実施例1で得られた電解質をエチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)の混合溶媒(EC:DMC=1:1)に溶解して、濃度1mol/dm3の電解液を調製した。この電解液について、交流二極式セルによりイオン伝導度を測定した。その結果、イオン伝導度は、8.6mS/cmであった。
【0042】
また、この電解液をフッ素樹脂製の容器に入れて、100℃で1ヶ月保存したところ、電解液の変色等の劣化は観察されなかった。また、この電解液中に水を添加して、NMRにより観察したところ、全く加水分解を受けていなかった。
【0043】
この電解液を用いてアルミニウム集電体の腐食試験を実施した。試験用セルは、作用極としてアルミニウム、対極及び参照極としてリチウム金属を有するビーカー型のものを用いた。作用極を5V(Li/Li+)に保持したところ、全く電流は流れなかった。試験後に作用極表面をSEMで観察したが試験前と比べて変化は認められなかった。
【0044】
実施例3
実施例2の電解液を用いて実際に電池の充放電試験を実施した。試験用セルはは以下のように作製した。正極は、LiCoO2粉末90重量%、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)重量5%、導電材としてアセチレンブラック5重量%を混合し、さらにN,N−ジメチルホルムアミドを添加し、ペースト状にした。このペーストをアルミニウム箔上に塗布して、乾燥させることにより、試験用正極体とした。負極にはリチウム金属を使用した。そして、グラスファイバーフィルターをセパレーターとしてこのセパレータに実施例2の電解液を浸み込ませてセルを組み立てた。
【0045】
次に、以下のような条件で定電流充放電試験を実施した。充電、放電ともに電流密度0.35mA/cm2 で行い、充電は、4.2V、放電は、3.0V(vs.Li/Li+ )まで行った。その結果、初回の放電容量は、125mAh/gであった。また、20回充放電を繰り返したが20回目の容量は初回の88%という結果が得られた。
【0046】
実施例4
実施例2の電解液を用いて実際に電池の充放電試験を実施した。試験用セルは以下のように作製した。天然黒鉛を負極材料としてハーフセルを作製し、充放電試験を行った。具体的には、天然黒鉛粉末90重量%に、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)10%重量を混合し、さらにN,N−ジメチルホルムアミドを添加し、スラリー状にした。このスラリーをニッケルメッシュ上に塗布して、150℃で12時間乾燥させることにより、試験用負極体とした。対極にはリチウム金属を使用した。そして、グラスファイバーフィルターをセパレーターとしてこのセパレータに実施例2の電解液を浸み込ませてハーフセルを組み立てた。次のような条件で定電流充放電試験を実施した。充電、放電ともに電流密度0.3mA/cm2 で行い、充電は0.0V、放電は1.5V(vs.Li/Li+ )まで行った。その結果、初回の放電容量は、320mAh/gであった。また、20回充放電を繰り返したが20回目の容量は初回の95%という結果が得られた。
【0047】
比較例1
LiPF6をエチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)の混合溶媒(EC:DMC=1:1)に溶解して、濃度1mol/dm3の電解液を調製した。次に、この電解液をフッ素樹脂製の容器に入れて、100℃で1ヶ月保存して耐熱性試験を行ったところ、電解液は黄色に変色していた。
【0048】
また、この耐熱試験前の電解液中に水を添加して、NMRにより観察したところ、種々の加水分解生成物が観察された。加水分解生成物としてはフッ化水素、オキシ塩化リンなどが検出された。
【0049】
比較例2
LiN(CF3SO2)2をエチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)の混合溶媒(EC:DMC=1:1)に溶解して、濃度1mol/dm3の電解液を調製した。次に、この電解液を用いてアルミニウム集電体の腐食試験を実施した。試験用セルは作用極としてアルミニウム、対極及び参照極としてリチウム金属を有するビーカー型のものを用いた。作用極を5V(Li/Li+)に保持したところ、電流が流れ電流値は時間と共に上昇した。試験後に作用極表面をSEMで観察するとアルミニウム表面に激しい孔食が観られた。
【0050】
【発明の効果】
本発明の電解質は、リチウム電池、リチウムイオン電池、電気二重層キャパシタ等の電気化学ディバイス用として利用される従来の電解質に比べ、耐熱性、耐加水分解性の高い電解質であり、また該電解質を用いた電池を可能としたものである。
Claims (2)
- 一般式(1)で示される化学構造式よりなる電気化学ディバイス用電解質。
Aa+は、Liイオン、
aは、1、
bは、1、
pは、1、
mは、1〜2、
nは、1〜4、
qは、0または1をそれぞれ表し、
R1は、C1〜C10のアルキレン、C1〜C10のハロゲン化アルキレン、C6〜C20のアリーレン、またはC6〜C20のハロゲン化アリーレン(これらのアルキレン及びアリーレンはその構造中に置換基、ヘテロ原子を持ってもよく、またm個存在するR1はそれぞれが結合してもよい。)、
R2は、ハロゲン、
X1、X2は、Oをそれぞれ示す。 - 少なくとも正極、負極、電解液からなり、該電解液に請求項1に記載の一般式(1)で示される化学構造式よりなる電解質を含むことを特徴とする電池。
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