JP2006032809A - 電気化学キャパシタ用電解液及び電気化学キャパシタ - Google Patents

電気化学キャパシタ用電解液及び電気化学キャパシタ Download PDF

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辻岡  章一
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Abstract

【課題】 高い溶解性、イオン伝導度に優れた非水系の電気化学キャパシタ用電解液及びそれを用いた電気化学キャパシタを提供する。
【解決手段】 一般式(1)で示される化学構造式よりなる化合物を、0.6〜3.0mol/lの濃度で非水溶媒に溶解した電気化学キャパシタ用電解液。
【化1】
Figure 2006032809

ただし、Mは、遷移金属、周期律表の13族、14族、または15族元素、Aa+は、オニウムイオン、Rは、C〜C10のアルキレン、C〜C10のハロゲン化アルキレン、C〜C20のアリーレン、またはC〜C20のハロゲン化アリーレン、Rは、ハロゲン、C〜C10のアルキル、C〜C10のハロゲン化アルキル、C〜C20のアリール、C〜C20のハロゲン化アリール、またはXを表す。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電気化学キャパシタ用電解液及びそれを用いた電気化学キャパシタに関するものである。
近年、電気自動車、ハイブリッド車、燃料電池車補助電源、電力貯蔵等のパワー用途向けの蓄電システムが注目を集めている。その一つの候補として電池等に比べて大電流を取り出すことが可能な電気化学キャパシタの開発が盛んに行われるようになった。電気化学キャパシタには、分極性電極と電解液の界面に生じる電気二重層に電気を蓄える電気二重層キャパシタの他に、非分極性電極を用い、電気二重層と共に電極の酸化還元を疑似容量として利用するレドックスキャパシタと呼ばれるものがある(非特許文献1)。これらのキャパシタに使用される電解液は、水系電解液と非水系電解液に分類される。水系電解液は、イオン伝導度が非水系電解液に比べ、一桁大きいため、大電流を流すのに適しているが、耐電圧を比較すると水系電解液は、0.8Vであるのに対し、非水系電解液は、2.5〜3.3Vであり、キャパシタの静電エネルギーは耐電圧の2乗に比例する。そのため、自動車用電源等大きなエネルギーを必要とする用途には非水系電解液が有利である。これらの非水系電解液の代表的なものは、プロピレンカーボネート等の高誘電率の非水溶媒に四級アルキルアンモニウムBF塩や四級アルキルホスホニウムBF塩を溶解したものである(非特許文献2)。
B.E.Conway,J.Electrochem.Soc.,138,1539(1991) M.Ue,J.Electrochem.Soc.,141,2989(1994)
しかしながら、BF塩を電解質とし、プロピレンカーボネート等を溶媒とする従来の非水系電解液は、電解質の溶解性、イオン伝導度、0℃以下での低温での諸特性等が不十分であるため、さらに高い溶解性、イオン伝導度を求め、カチオンのアルキル基の種類を変え非対称にすることで改善が試みられているが、未だ満足すべきものではない。本発明はこのような課題を克服する電気化学キャパシタ用電解液を提供するものである。
本発明者らは、鋭意検討の結果、一般式(1)で示される化学構造式よりなる化合物を電解質として非水溶媒に溶解し、濃度、溶媒組成を最適化した電気化学キャパシタ用電解液を見出し、それを使用した電気化学キャパシタを見出したものである。
すなわち本発明は、電解質として一般式(1)で示される化学構造式よりなる化合物を、0.6〜3.0mol/lの濃度で非水溶媒に溶解したことを特徴とする電気化学キャパシタ用電解液で、
Figure 2006032809
ただし、Mは、遷移金属、周期律表の13族、14族、または15族元素、Aa+は、オニウムイオン、aは、1〜3、bは、1〜3、pは、b/a、mは、1〜4、nは、1〜8、qは、0または1をそれぞれ表し、Rは、C〜C10のアルキレン、C〜C10のハロゲン化アルキレン、C〜C20のアリーレン、またはC〜C20のハロゲン化アリーレン(これらのアルキレン及びアリーレンは、その構造中に置換基、ヘテロ原子を持ってもよく、またm個存在するRは、それぞれが結合してもよい。)、Rは、ハロゲン、C〜C10のアルキル、C〜C10のハロゲン化アルキル、C〜C20のアリール、C〜C20のハロゲン化アリール、またはX(これらのアルキル及びアリールは、その構造中に置換基、ヘテロ原子を持ってもよく、またn個存在するRは、それぞれが結合して環を形成してもよい。)、X、X、Xは、O、S、またはNR、R、Rは、それぞれ独立で、水素、C〜C10のアルキル、C〜C10のハロゲン化アルキル、C〜C20のアリール、C〜C20のハロゲン化アリール(これらのアルキル及びアリールは、その構造中に置換基、ヘテロ原子を持ってもよく、また複数個存在するR、Rは、それぞれが結合して環を形成してもよい。)をそれぞれ表す、電気化学キャパシタ用電解液で、該非水溶媒が、誘電率20以上の非プロトン性溶媒と誘電率20より小さい非プロトン性溶媒からなる混合溶媒であり、また、Mが、Al、B、P、As、またはSbのいずれかであることを特徴とし、Aa+が、テトラエチルアンモニウムイオン、テトラメチルアンモニウムイオン、またはトリエチルメチルアンモニウムイオンのいずれかであることを特徴とする電気化学キャパシタ用電解液、及び少なくとも正極、負極、電解液からなり、該電解液が上記電解液を含む電気化学キャパシタを提供するものである。
本発明の電解液、特に誘電率の異なる非プロトン性溶媒を用いた混合溶媒の電解液は、従来のBF系電解質を溶解した電解液に比べ、電解質の溶解性を高め、高いイオン伝導度を有し、しかも低粘度化されているため、内部抵抗が低く(5Ω以下)、容量の大きい(2F以上)キャパシタを実現することを可能にした。
本発明で使用される電解質のアニオン部分の具体例を次に示す。
Figure 2006032809
これらアニオンの価数bは、1から3が好ましく、溶解度を向上させるためには特に1がより好ましい。カチオンとアニオンの比を表す定数pは、両者の価数の比b/aで必然的に決まってくる。
本発明の構成の一部である一般式(1)の電解質は、イオン性金属錯体構造を採っており、その中心となるMは、遷移金属、周期律表の13族、14族、または15族元素から選ばれる。好ましくは、Al、B、P、As、またはSbのいずれかであり、さらに好ましくは、Al、B、またはPである。種々の元素を中心のMとして利用することは可能であるが、Al、B、P、As、またはSbの場合、比較的合成も容易であり、さらにAl、B、またはPの場合、合成の容易性のほか、低毒性、安定性、コストとあらゆる面で優れた特性を有する。
次に、本発明で用いる電解質(イオン性金属錯体)の特徴となる配位子の部分について説明する。以下、ここではMに結合している有機または無機の部分を配位子と呼ぶ。
一般式(1)中のRは、C〜C10のアルキレン、C〜C10のハロゲン化アルキレン、C〜C20のアリーレン、またはC〜C20のハロゲン化アリーレンから選ばれるものよりなるが、これらのアルキレン及びアリーレンは、その構造中に置換基、ヘテロ原子を持ってもよい。具体的には、アルキレン及びアリーレン上の水素の代わりにハロゲン、鎖状又は環状のアルキル基、アリール基、アルケニル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、スルホニル基、アミノ基、シアノ基、カルボニル基、アシル基、アミド基、水酸基、また、アルキレン及びアリーレン上の炭素の代わりに、窒素、イオウ、酸素が導入された構造等を挙げることができる。さらには、複数存在するRはそれぞれが結合してもよく、例えば、エチレンジアミン四酢酸のような配位子を挙げることができる。
は、ハロゲン、C〜C10のアルキル、C〜C10のハロゲン化アルキル、C〜C20のアリール、C〜C20のハロゲン化アリール、またはXでより選ばれるものからなるが、これらもRと同様にアルキル及びアリールは、その構造中に置換基、ヘテロ原子を持ってもよく、また複数個存在するRはそれぞれが結合して環を形成してもよく、好ましくは電子吸引性の基がよく、特にフッ素がよい。Rがフッ素の場合、その強い電子吸引性による電解質の解離度の向上とサイズが小さくなることによる移動度の向上の効果により、イオン伝導度が非常に高くなる。
、X、Xは、それぞれ独立でO、S、またはNRであり、これらのヘテロ原子を介して配位子がMに結合する。ここで、O、S、N以外で結合することは、不可能ではないが合成上非常に煩雑なものとなる。この化合物の特徴として同一の配位子内にXとXによるMとの結合があるため、これらの配位子がMとキレート構造を構成している。このキレートの効果により、この化合物の耐熱性、化学的安定性、耐加水分解性が向上している。この配位子中の定数qは、0または1であるが、特に、0の場合はこのキレートリングが五員環になるため、キレート効果が最も強く発揮され安定性が増すため好ましい。
、Rは、それぞれ独立で、水素、C〜C10のアルキル、C〜C10のハロゲン化アルキル、C〜C20のアリール、C〜C20のハロゲン化アリールで、これらのアルキル及びアリールは、その構造中に置換基、ヘテロ原子を持ってもよく、また複数個存在するR、Rは、それぞれが結合して環を形成してもよい。
また、ここまでに説明した配位子の数に関係する定数mおよびnは、中心のMの種類によって決まってくるものであるが、mは1から4、nは1から8が好ましい。
このような特殊なアニオンを組み合わせることにより、従来のアニオンとの組合せでは溶解度が低く使用が困難であったテトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム等の対象性のカチオンの溶解度を向上させ使用可能にすることができる。
次にカチオンの部分であるが具体的には次のようなものが使用される。
トリメチルヘキシルアンモニウム、トリメチルフェニルアンモニウム、トリメチルシクロヘキシルアンモニウム、ジメチルエチルヘキシルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、トリメチルベンジルアンモニウム、トリメチルビニルアンモニウム、トリメチル(メトキシカルボニルエチル)アンモニウム、トリメチルエチルアンモニウム、トリメチル(ヒドロキシエチル)アンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、ジエチルメチルヘキシルアンモニウム、トリメチル(ペンタメチルフェニル)アンモニウム、トリエチルベンジルアンモニウム、N−メチル−N−ブチルピペリジニウム、N,N−ジメチルピペリジニウム、N−メチル−N−プロピルピペリジニウム、トリエチルブチルアンモニウム、トリエチルアミルアンモニウム、トリブチルメチルアンモニウム、トリブチルフェニルアンモニウム、トリブチルベンジルアンモニウム、トリメチルアリルアンモニウム、
トリメチルヘキシルホスホニウム、トリメチルフェニルホスホニウム、トリメチルシクロヘキシルホスホニウム、ジメチルエチルヘキシルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、トリメチルベンジルホスホニウム、トリメチルビニルホスホニウム、トリメチル(メトキシカルボニルエチル)ホスホニウム、トリメチルエチルホスホニウム、トリメチル(ヒドロキシエチル)ホスホニウム、トリエチルメチルホスホニウム、ジエチルメチルヘキシルホスホニウム、トリメチル(ペンタメチルフェニル)ホスホニウム、トリエチルベンジルホスホニウム、トリエチルブチルホスホニウム、トリエチルアミルホスホニウム、トリブチルメチルホスホニウム、トリブチルフェニルホスホニウム、トリブチルベンジルホスホニウム、トリメチルアリルホスホニウム等の四級アンモニウム、四級ホスホニウムが挙げられるが、キャパシタ容量、溶解性、イオン伝導度、コストを考慮すると総炭素数が4から20のものが好ましい。
電解質を溶解させる非水溶媒は、例えば、カーボネート類、エステル類、エーテル類、ラクトン類、ニトリル類、アミド類、スルホン類等が使用できる。また、単一の溶媒だけでなく、二種類以上の混合溶媒でもよい。具体例としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジメトキシエタン、アセトニトリル、プロピオニトリル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、ニトロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、およびγ−ブチロラクトン等を挙げることができる。従来の電解質では誘電率が20より小さい溶媒に対する溶解度が非常に低く、溶解した場合もイオン伝導度が低いため、ほとんどがプロピレンカーボネート等の高誘電率溶媒を主体とした系でのみしか実用化されていないが、本発明で用いる電解質は、低誘電率溶媒に対する溶解度が高く、従来では成し得なかった誘電率が20より小さい溶媒と誘電率が20以上の溶媒の混合系の電解液が本発明の特徴の一つである。本発明の非常に溶解性の高い電解質の特徴を生かし、これまでは溶解することが困難であった低誘電率の溶媒を組み合わせることでこれまでにない新しい特性を引き出すことが可能となった。このような混合系のメリットは、低誘電率の溶媒は、同時に低粘度でもあるため電解液の粘度が大幅に低下し、その効果で0℃以下の低温においてもイオンの移動がスムーズに行われ、低温でのキャパシタ特性の向上が期待できる。またキャパシタの多孔質電極への浸透も起こりやすいため、有効表面積が増加し、容量も向上するということが挙げられる。さらに難燃性などを付与させる場合に使用されるフォスファゼン化合物、フッ素化合物等も誘電率が低く、従来はかなりの制約があったが、本発明の電解液の成分とすることも可能となる。
これらの電解液中の電解質濃度は、0.6〜3.0mol/lが好ましく、0.6mol/lより濃度が低いとイオンキャリア不足でイオン伝導度が不十分となり、逆に3.0mol/lより濃度が高いと電解液の粘度が上昇するため移動度が低くなり、イオン伝導度が不十分となる。
本発明の電気化学キャパシタは、上記の電解液を使用する以外は、公知の一般的な部材、構成により作製される。正極及び負極としては適度な電子伝導性を有する多孔質材料が好ましく、その比表面積が500〜3000m/gのものが好ましい。その材料としては、活性炭、ハードカーボン、ソフトカーボン、黒鉛等の炭素材料、金属材料、金属酸化物材料、導電性高分子等が挙げられる。これらの材料に導電材としてアセチレンブラック、ケッチェンブラック、炭素繊維、黒鉛、結着剤としてポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、SBR樹脂等が加えられ、シート状に成型されることにより電極シートにする。
正負極の接触を防ぐためのセパレーターとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン、紙、ガラス繊維、等で作られた不織布や多孔質シートが使用される。
以上の各要素からコイン状、円筒状、角形、アルミラミネートシート型等の形状の電気化学キャパシタが組み立てられる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はかかる実施例により限定されるものではない。
実施例1
プロピレンカーボネートに対する
Figure 2006032809
で示される化合物の溶解度テストを実施した。この化合物は、融点20〜30℃で室温で液体状であったが、プロピレンカーボネートと任意の割合で溶解することができた。0℃においても4.0mol/lの溶液で該化合物の析出もなく安定に存在した。
次にプロピレンカーボネートとエチルメチルカーボネートの混合溶媒(体積混合比1:2)に対する溶解度テストを実施したところ、同様に任意の割合で溶解することができた。
次にこの化合物を用い、0.65mol/lのプロピレンカーボネート溶液と同じく0.65mol/lのプロピレンカーボネートとエチルメチルカーボネートの混合溶媒(体積混合比1:2)溶液を調整し、25℃でイオン伝導度の測定を行ったところ、それぞれ9.7mS/cmと11.3mS/cmであった。低誘電率・低粘度溶媒であるエチルメチルカーボネートの効果でイオン伝導度が向上したことが分かる。
実施例2
プロピレンカーボネートに対する
Figure 2006032809
で示される化合物の溶解度テストを実施した。25℃でプロピレンカーボネートに2.0mol/lの濃度で溶解した。
次にプロピレンカーボネートとジメチルカーボネートの混合溶媒(体積混合比1:1)に対する溶解度テストを実施したところ、1.2mol/lの濃度で溶解した。
次にこの化合物を用い、0.65mol/lのプロピレンカーボネート溶液と同じく0.65mol/lのプロピレンカーボネートとジメチルカーボネートの混合溶媒(体積混合比1:1)溶液を調整し、25℃でイオン伝導度の測定を行ったところ、それぞれ10.2mS/cmと10.9mS/cmであった。
実施例3
実施例1の化合物(電解質)を用いて2.0mol/l濃度のプロピレンカーボネートとエチルメチルカーボネート(体積混合比1:2)の混合溶媒溶液を調製した。このようにして得られた電解液を使用して電気二重層キャパシタによるテストを実施した。試験用セルは以下のように作製した。
水蒸気賦活された比表面積1800m/gのフェノール樹脂系活性炭80重量部、ポリテトラフルオロエチレン10重量部、アセチレンブラック10重量部を十分に混合し、さらにエタノールを加えて混練し、厚さ0.5mmのシート状に加工したものを12mmの円状に打ち抜き、200℃で一晩乾燥したものをキャパシタ用正極及び負極とした。ポリエチレン製セパレータに電解液をしみ込ませてこれら一対の電極ではさみセルを組み立てた。
次に、以下のような条件で定電流充放電試験を実施した。環境温度25℃で充電、放電ともに電流0.5mAで行い、充電は、2.5V、放電は、1.0Vまで行った。その結果、キャパシタの内部抵抗は4.2Ω、容量が2.4Fという結果が得られた。
実施例4
実施例2の化合物(電解質)を用いて2.0mol/l濃度のプロピレンカーボネート溶液を調製した。このようにして得られた電解液を使用して電気二重層キャパシタによるテストを実施した。試験用セルの作製と試験条件は、実施例3と同様に行った。その結果、キャパシタの内部抵抗は、4.7Ω、容量が2.2Fという結果が得られた。
実施例5
実施例2の化合物(電解質)を用いて1.0mol/l濃度のエチレンカーボネートとジメチルカーボネート(体積混合比1:1)の混合溶媒溶液を調製した。このようにして得られた電解液を使用して電気二重層キャパシタによるテストを実施した。試験用セルの作製と試験条件は、実施例3と同様に行った。その結果、キャパシタの内部抵抗は、4.0Ω、容量が2.6Fという結果が得られた。
実施例6
プロピレンカーボネートとジメチルカーボネート(体積混合比1:3)の混合溶媒に
Figure 2006032809
で示される化合物(電解質)を溶解し濃度を1.2mol/lとした。このようにして得られた電解液を使用して電気二重層キャパシタによるテストを実施した。試験用セルの作製と試験条件は実施例3と同様に行った。その結果、キャパシタの内部抵抗は、4.3Ω、容量が2.3Fという結果が得られた。
比較例1
プロピレンカーボネートに対する(CN BFの溶解度テストを実施した。25℃でプロピレンカーボネートに1.0mol/lの濃度まで溶解した。
次にプロピレンカーボネートとエチルメチルカーボネートの混合溶媒(体積混合比1:2)に対する溶解度テストを実施したところ、わずか0.3mol/lまでしか溶解なかった。
次にこの電解質の0.65mol/lプロピレンカーボネート溶液を調製し、25℃でイオン伝導度の測定を行ったところ、10.5mS/cmであった。
比較例2
プロピレンカーボネートに対する(C(CH)N BFの溶解度テストを実施した。25℃でプロピレンカーボネートに2.8mol/lの濃度まで溶解した。
次にプロピレンカーボネートとエチルメチルカーボネートの混合溶媒(体積混合比1:2)に対する溶解度テストを実施したところ、わずか1.0mol/lまでしか溶解なかった。
次にこの電解質の0.65mol/lのプロピレンカーボネート溶液と同じく0.65mol/lのプロピレンカーボネートとエチルメチルカーボネートの混合溶媒(体積混合比1:2)溶液を調整し、25℃でイオン伝導度の測定を行ったところ、それぞれ10.7mS/cmと8.4mS/cmであった。低誘電率・低粘度溶媒であるエチルメチルカーボネートの効果で解離度低下に起因するイオン伝導度の低下が生じた。
比較例3
(CN BFの1.0mol/l濃度のプロピレンカーボネート溶液を調製した。このようにして得られた電解液を使用して電気二重層キャパシタによるテストを実施した。試験用セルの作製と試験条件は実施例3と同様に行った。その結果、キャパシタの内部抵抗は、5.7Ω、容量が1.8Fという結果が得られた。
比較例4
(C(CH)N BFの1.0mol/l濃度のプロピレンカーボネートとエチルメチルカーボネート(体積混合比1:2)の混合溶媒溶液を調製した。このようにして得られた電解液を使用して電気二重層キャパシタによるテストを実施した。試験用セルの作製と試験条件は実施例3と同様に行った。その結果、キャパシタの内部抵抗は、8.4Ω、容量が1.7Fという結果が得られた。

Claims (5)

  1. 電解質として一般式(1)で示される化学構造式よりなる化合物を、0.6〜3.0mol/lの濃度で非水溶媒に溶解したことを特徴とする電気化学キャパシタ用電解液。
    Figure 2006032809
    ただし、Mは、遷移金属、周期律表の13族、14族、または15族元素、
    a+は、オニウムイオン、
    aは、1〜3、
    bは、1〜3、
    pは、b/a、
    mは、1〜4、
    nは、1〜8、
    qは、0または1をそれぞれ表し、
    は、C〜C10のアルキレン、C〜C10のハロゲン化アルキレン、C〜C20のアリーレン、またはC〜C20のハロゲン化アリーレン(これらのアルキレン及びアリーレンは、その構造中に置換基、ヘテロ原子を持ってもよく、またm個存在するRは、それぞれが結合してもよい。)、
    は、ハロゲン、C〜C10のアルキル、C〜C10のハロゲン化アルキル、C〜C20のアリール、C〜C20のハロゲン化アリール、またはX(これらのアルキル及びアリールは、その構造中に置換基、ヘテロ原子を持ってもよく、またn個存在するRは、それぞれが結合して環を形成してもよい。)、
    、X、Xは、O、S、またはNR
    、Rは、それぞれ独立で、水素、C〜C10のアルキル、C〜C10のハロゲン化アルキル、C〜C20のアリール、C〜C20のハロゲン化アリール(これらのアルキル及びアリールは、その構造中に置換基、ヘテロ原子を持ってもよく、また複数個存在するR、Rは、それぞれが結合して環を形成してもよい。)をそれぞれ表す。
  2. 非水溶媒が、誘電率20以上の非プロトン性溶媒と誘電率20より小さい非プロトン性溶媒からなる混合溶媒であることを特徴とする請求項1記載の電気化学キャパシタ用電解液。
  3. Mが、Al、B、P、As、またはSbのいずれかであることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の電気化学キャパシタ用電解液。
  4. a+が、テトラエチルアンモニウムイオン、テトラメチルアンモニウムイオン、またはトリエチルメチルアンモニウムイオンのいずれかであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電気化学キャパシタ用電解液。
  5. 少なくとも正極、負極、電解液からなり、該電解液は、請求項1〜4のいずれかに記載の電解液を含むことを特徴とする電気化学キャパシタ。
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