JP3720861B2 - プロスタグランジン類およびその製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、細胞遊走阻害活性を有し、医薬品として有用な新規プロスタグランジンE1 類、およびそれらの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プロスタグランジン類は、血小板凝集抑制作用、血管拡張性血圧降下作用、胃酸分泌抑制作用、平滑筋収縮作用、細胞保護作用,利尿作用等多彩な生理作用を有しており、心筋梗塞、狭心症、動脈硬化、高血圧症、十二指腸潰瘍、分娩誘発、中絶等の治療または予防に有用な化合物である。なかでもプロスタグランジンE1 は強力な血小板凝集抑制作用、血管拡張作用を有しており、すでに臨床において用いられている。
【0003】
また、7−チアプロスタグランジンE1類は血小板凝集阻害作用、降圧作用、血管拡張作用による抗血栓、抗狭心症、抗心筋梗塞、抗動脈硬化、悪性腫瘍転移防止作用を示したり、抗腫瘍作用を示すことが開示されている。(特開昭53−68753、特開昭58−110562、特開昭59−29661、特開昭60−185761、特開昭61−204163号公報)。また、この7−チアプロスタグランジンE1 類が糖尿病における神経症に有用性を示すことが知られている(特開昭64−52721号)。
【0004】
一方、プロスタグランジンE1 類縁体としてプロスタグランジンE1 のエノールエステル類が知られている(特開平5−213862、米国特許4363817号)が、高温になる製剤の際や酸・アルカリ条件下での安定性の向上や、プロスタグランジンE1 と同等の生理活性がプロスタグランジンE1 より持続させることが期待されることが示されているにすぎない。
【0005】
本発明のエノールエーテル構造を有するプロスタグランジン類は新規な化合物である。(米国特許4363817号の実施例の構造式の中に、エノールエーテルの構造を有する化合物が記載されているようにもみえるが、実施例中の化合物名および反応に対応していない。そのため、単にカルボニル酸素を書き忘れたもので、直接的な先行技術にあたらないと判断できる。)さらに、上記2つのエノールエステル構造を有するプロスタグランジン類についての特許(特開平5−213862、米国特許4363817号)等にも、以下に述べる生理活性については何ら示唆するところはない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、ケモカイン、例えばモノサイト遊走因子MCP−1/MCAFにより惹起される細胞遊走を阻害し、動脈硬化症、糖尿病性血管障害等の治療薬として有用な、新規のプロスタグランジンE1 誘導体を提供することである。
【0007】
ここでケモカイン(CHEMOKINES;別称INTERCRINES)とは、リンパ組織や炎症部位の活性化マクロファージや白血球などにより産生され、分子量が約10Kdで、4個のシステインを有し、塩基性かつヘパリン結合性を示す、ポリペプチド性の炎症/免疫制御因子の総称であるが、その主たる活性は細胞遊走惹起活性であり、インターロイキン─8、MIP─1α/β(Macrophage Inflammatory Protein-1α/βの略称)、MCP−1(Monocyte Chemotactic Protein-1の略称)などがこれにあたり、種々の慢性/亜急性炎症疾患への関与が示唆されている一群のサイトカイン・ファミリーである(例えば、MICHIEL, D. (1993年) BIOTECHNOLOGY 第11巻 739 頁、OPPENHEIM, J.J. ら(1991年)ANNUAL REVIEW OF IMMUNOLOGY 第9巻 617 〜648 頁、NEOTE, K. ら(1993年)CELL第72巻 415 〜425 頁、SCHALL, T.J.(1991年)CYTOKINE第3巻 165〜183 頁など参照)。
【0008】
これらの中で、モノサイト遊走因子MCP−1(別称MCAF(MACROPHAGE CHEMOTACTIC AND ACTIVATING FACTOR の略称))は、Tリンパ球、マクロファージ、平滑筋細胞、繊維芽細胞、血管内皮細胞などより種々の刺激に応じ産生される、モノサイト遊走活性を有するケモカインである。かかるケモカインは、モノサイト/マクロファージ系細胞が病変の進展に深く関与している、血管形成術等における血管内膜傷害後に発生する血管再狭窄あるいは血管再閉塞、冠状動脈あるいは頚部大動脈等での粥状動脈硬化巣形成を主因とする血管狭窄あるいは血管閉塞、移植心に発症する動脈硬化症、移植臓器の拒絶、リウマチ性関節炎、糸球体腎炎、糖尿病性細小血管症等の疾病において、病変部位への血中モノサイト/マクロファージの集積を惹起し、さらに集積したモノサイト/マクロファージを活性化することにより、これらの病変の発症・進展に深く関わっていることが強く示唆されている(例えば、LEONARD, E.J. 及び YOSHIMURA, T. (1990) IMMUNOLOGY TODAY第11巻97頁〜101頁、NELKEN, N.A.ら、THE JOURNAL OF CLINICAL INVESTIGATION (1991)第88巻1121頁〜1127頁、KOCH, A.E.ら、THE JOUNAL OF CLINICAL INVESTIGATION (1992) 第90巻772頁〜779頁、HANAZAWA, S ら (1993) THE JOURNAL OF BIOLOGICAL CHEMISTRY 第268巻9526頁〜9532頁、GRAVES, D.T.ら AMERICAN JOURNAL OF PATHOLOGY (1992) 第140巻9頁〜14頁、EDGINGTON, S.M. 、BIO/TECHNOLOGY (1993) 第11巻676 〜681 頁、ADAMS, D.H. ら IMMUNOLOGICAL REVIEWS (1993) 第134 号 5〜19頁などを参照)。かかるMCP−1/MCAFにより惹起される細胞遊走を阻害する薬剤は、血管形成術等における血管内膜傷害後に発生する血管再狭窄あるいは血管再閉塞、冠状動脈あるいは頚部大動脈等での粥状動脈硬化巣形成を主因とする血管狭窄あるいは血管閉塞、移植心臓に発症する動脈硬化、糖尿病性血管障害、糸球体腎炎、関節リウマチ、変形性関節炎あるいは移植臓器拒絶反応等の治療薬及び/または予防薬として有用であることが期待される。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ケモカインにより惹起される細胞遊走を阻害する新規のプロスタグランジンE1 類を合成して研究した結果、特定構造のプロスタグランジンE1 類が、ケモカイン、例えばモノサイト遊走因子MCP−1/MCAFにより惹起される細胞遊走の強力な阻害剤であることを見い出し、本発明に到達した。
【0010】
すなわち、本発明は、下記式(I)
【0011】
【化4】
Figure 0003720861
【0012】
[式中、Xは硫黄原子またはメチレン基を表す。R1 はC1〜C5の直鎖状もしくは分岐したアルキル基を表す。R2 は水素原子、C1〜C10の直鎖状もしくは分岐したアルキル基、C1〜C10の直鎖状もしく分岐したアルケニル基、置換もしくは非置換のフェニル基、置換もしくは非置換のC3〜C10のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のフェニル(C1〜C2)アルキル基、または一当量のカチオンを表す。R3 、R4 は同一もしくは異なり、水素原子、トリ(C1〜C7炭化水素)シリル基、または水酸基の酸素原子とともにアセタール結合を形成する基を表す。R5 は水素原子、メチル基、またはビニル基を表す。R6 はC3〜C8の直鎖状もしくは分岐したアルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基;置換もしくは非置換のフェニル基;置換もしくは非置換のC3〜C10のシクロアルキル基;C1〜C5のアルコキシ基や、置換もしくは非置換のフェニル基や、フェノキシ基や、C3〜C10のシクロアルキル基で置換されている直鎖状もしくは分岐したC1〜C5のアルキル基を表す。nは0または1を表す。表記−−は単結合または二重結合を表す。]
で表されるプロスタグランジン類である。
【0013】
上記式(I)で表されるプロスタグランジン類において、R1 はC1〜C5の直鎖状もしくは分岐したアルキル基を表すが、C1〜C5の直鎖状もしくは分岐したアルキル基の好ましい例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec −ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基などが挙げらる。これらのなかでも、メチル基およびエチル基であるものが特に好ましい。
【0014】
上記式(I)で表されるプロスタグランジン類において、R2 は水素原子、C1〜C10の直鎖状もしくは分岐したアルキル基、C1〜C10の直鎖状もしくは分岐したアルケニル基、置換もしくは非置換のフェニル基、置換もしくは非置換のC3〜C10のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のフェニル(C1〜C2)アルキル基、または一当量のカチオンを表すが、C1〜C10の直鎖状もしく分岐したアルキル基の好ましい例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec −ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などが挙げられ、C1〜C10の直鎖状もしくは分岐したアルケニル基の好ましい例としては、ビニル基、アリル基,3−ブテニル基、2−ブテニル基、4−ペンテニル基、2−ペンテニル基、プレニル基(3−メチル−2−ブテニル基)、2,4−ヘキサジエニル基、2,6−オクタジエニル基、ネリル基、ゲラニル基、シトロネリル基、ファルネシル基、アラキジル基などが挙げられる。置換もしくは非置換のフェニル基の置換基の好ましい例としては、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、C2〜C7のアシルオキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4のアルコキシ基、ニトリル基、カルボキシル基、(C1〜C6)アルコキシカルボニル基などが挙げられる。置換もしくは非置換のC3〜C10のシクロアルキル基の好ましい例としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデキシル基などが挙げられる。置換もしくは非置換のフェニル(C1〜C2)アルキル基の好ましい例としては、該フェニル基が上記したと同じ置換基で置換されているか、または非置換のベンジル基、α−フェネチル基、β−フェネチル基などが挙げられる。一当量のカチオンの好ましい例としては、NH4 +、テトラメチルアンモニウム、モノメチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、ベンジルアンモニウム、フェネチルアンモニウム、モルホリニウムカチオン、モノエタノールアンモニウム、ピペリジニウムカチオンなどのアンモニウムカチオン;Na+ 、K+ などのアルカリ金属カチオン;1/2 Ca2+、1/2 Mg2+、1/2 Zn2+、1/3 Al3+などの2価もしくは3価の金属カチオン等を挙げることができる。これらのなかでもR2としては水素原子、C1〜C10の直鎖状もしくは分岐したアルキル基、C1〜C10の直鎖状もしく分岐したアルケニル基が好ましく、メチル基であるものが特に好ましい。
【0015】
上記式(I)で表されるプロスタグランジン類において、R3 ,R4 は同一もしくは異なり、水素原子、トリ(C1〜C7炭化水素)シリル基、または水酸基の酸素原子とともにアセタール結合を形成する基を表す。かかるトリ(C1〜C7炭化水素)シリル基の好ましい例としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基の如きトリ(C1〜C4アルキル)シリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基の如きジフェニル(C1〜C4)アルキルシリル基またはトリベンジルシリル基などが挙げられ、水酸基の酸素原子とともにアセタール結合を形成する基の好ましい例としては、メトキシメチル基、1−エトキシエチル基、2−メトキシ−2−プロピル基、2−エトキシ−2−プロピル基、(2−メトキシエトキシ)メチル基、ベンジルオキシメチル基、2−テトラヒドロピラニル基、2−テトラヒドロフラニル基、6,6−ジメチル−3−オキサ−2−オキソビシクロ [3.1.0] ヘキス−4−イル基などが挙げられる。これらのなかでも、R3 、R4 としては水素原子、トリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基が特に好ましい。
【0016】
上記式(I)で表されるプロスタグランジン類において、R5 は水素原子、メチル基、またはビニル基を表すが、なかでも水素原子またはメチル基が好ましい。
【0017】
上記式(I)で表される7−チアプロスタグランジン類において、R6 はC3〜C8の直鎖状もしくは分岐したアルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基;置換もしくは非置換のフェニル基;置換もしくは非置換のC3〜C10のシクロアルキル基;またはC1〜C5のアルコキシ基や、置換もしくは非置換のフェニル基や、フェノキシ基や、C3〜C10のシクロアルキル基で置換されている直鎖状もしくは分岐したC1〜C5のアルキル基を表す。かかるC3〜C8の直鎖状もしくは分岐したアルキル基、アルケニル基、アルキニル基の好ましい例としては、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、1−メチル−1−ブチル基、2−メチルヘキシル基、2−ヘキシル基、1,1−ジメチルペンチル基、アリル基,3−ブテニル基、2−ブテニル基、4−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ヘキシニル基、1−メチル−3−ヘキシニル基が挙げられ、置換もしくは非置換のフェニル基の置換基としてはR2 における置換フェニル基の置換基として挙げた置換基を好ましいものとして挙げることができる。また、置換または非置換のC3〜C7シクロアルキル基の好ましい例としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキセニル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基などが挙げられる。C1〜C5のアルコキシ基や、置換もしくは非置換のフェニル基や、フェノキシ基や、C3〜C10のシクロアルキル基で置換されている直鎖状もしくは分岐したC1〜C5のアルキル基において、C1〜C5のアルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ヘキシルオキシ基などが挙げられ、置換されていてもよいフェニル基、フェノキシ基の置換基としては、前記R2 におけるフェニル基についての置換基をそのまま好ましいものとして挙げられる。C3〜C10のシクロアルキル基としても前記R2におけるものをそのまま好ましいものとして挙げられる。直鎖状もしくは分岐したC1〜C5のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、iso −プロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec −ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基などを挙げることができ、置換基はそのいずれの位置に結合していてもよい。これらの中でも、R6 としては、C3〜C8の直鎖状もしくは分岐したアルキル基、置換もしくは非置換のC3〜C10のシクロアルキル基、置換もしくは非置換のフェニル基で置換されている直鎖状もしくは分岐したC1〜C5のアルキル基が好ましく、ペンチル基と2−メチルヘキシル基が特に好ましい。
【0018】
また、上記式(I)で表される化合物においてシクロペンテン環上に結合している置換基についての立体配置は天然のプロスタグランジンE1 から導かれる立体配置を有しているために特に有用な立体異性体であるが、本発明ではその鏡像体である下記式(I)ent
【0019】
【化5】
Figure 0003720861
【0020】
[式中、X、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6 、n、および表示−−は前記定義と同じである。]
で表される立体異性体、あるいはそれらの任意の割合の混合物をも含むものである。またOR4 、R5 およびR6 が置換している炭素は不斉炭素であるために、この炭素原子について2種類の光学異性体が存在するが、いずれの光学異性体でもあるいはそれらの任意の割合の混合物をも含むものである。
【0021】
本発明の上記(I)で示されるプロスタグランジン類の好ましい具体例としては、下記に示した化合物を挙げることができる。
01) (11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシプロスタ−8,13−ジエン酸
02) (11R,13E,15S)−9−エトキシ−11,15−ジヒドロキシプロスタ−8,13−ジエン酸
03) (11R,13E,15S,17R)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−17,20−ジメチルプロスタ−8,13−ジエン酸
04) (11R,13E,15S,17R)−9−エトキシ−11,15−ジヒドロキシ−17,20−ジメチルプロスタ−8,13−ジエン酸
05) (11R,13E,15S,17S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−17,20−ジメチルプロスタ−8,13−ジエン酸
06) (11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−15−メチルプロスタ−8,13−ジエン酸
07) (11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−15−シクロペンチル−16,17,18,19,20−ペンタノルプロスタ−8,13−ジエン酸
08) (11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−15−シクロヘキシル−16,17,18,19,20−ペンタノルプロスタ−8,13−ジエン酸
09) (11R,13E,15R)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−15−シクロヘキシル−16,17,18,19,20−ペンタノルプロスタ−8,13−ジエン酸
10) (11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−16−フェニル−17,18,19,20−テトラノルプロスタ−8,13−ジエン酸
11) (11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−16−フェニル−18,19,20−トリノルプロスタ−8,13−ジエン酸
12) (11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−16−シクロへキシル−17,18,19,20−テトラノルプロスタ−8,13−ジエン酸
13) (11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−16−フェノキシ−17,18,19,20−テトラノルチアプロスタ−8,13−ジエン酸
14) (11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−18−オキサプロスタ−8,13−ジエン酸
15) (11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−16,16−ジメチルプロスタ−8,13−ジエン酸
16) (11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシプロスタ−8,13−ジエン−18−イン酸
17) (11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−16,20−ジメチルプロスタ−8,13−ジエン−18−イン酸
18) (11R,13E,16S)−9−メトキシ−11,16−ジヒドロキシプロスタ−8,13−ジエン酸
19) (11R,13E,16S)−9−メトキシ−11,16−ジヒドロキシ−16−メチルプロスタ−8,13−ジエン酸
20) (2E,11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシプロスタ−2,8,13−トリエン酸
21) (11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸
22) (11R,13E,15S)−9−エトキシ−11,15−ジヒドロキシ−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸
23) (11R,13E,15S,17R)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−17,20−ジメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸
24) (11R,13E,15S,17R)−9−エトキシ−11,15−ジヒドロキシ−17,20−ジメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸
【0022】
25) (11R,13E,15S,17S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−17,20−ジメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸
26) (11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−15−メチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸
27) (11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−15−シクロペンチル−16,17,18,19,20−ペンタノル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸
28) (11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−15−シクロヘキシル−16,17,18,19,20−ペンタノル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸
29) (11R,13E,15R)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−15−シクロヘキシル−16,17,18,19,20−ペンタノル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸
30) (11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−16−フェニル−17,18,19,20−テトラノル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸
31) (11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−16−フェニル−18,19,20−トリノル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸
32) (11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−16−シクロへキシル−17,18,19,20−テトラノル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸
33) (11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−16−フェノキシ−17,18,19,20−テトラノル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸
34) (11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−18−オキサ−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸
35) (11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−16,16−ジメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸
36) (11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−7−チアプロスタ−8,13−ジエン−18−イン酸
37) (11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−16,20−ジメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン−18−イン酸
38) (11R,13E,16S)−9−メトキシ−11,16−ジヒドロキシ−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸
39) (11R,13E,16S)−9−メトキシ−11,16−ジヒドロキシ−16−メチルー7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸
40) (2E,11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−7−チアプロスタ−2,8,13−トリエン酸
41) 01) 〜 40)の化合物の鏡像体
42) 01) 〜 41)の化合物のメチルエステル
43) 01) 〜 41)の化合物のエチルエステル
44) 01) 〜 41)の化合物のブチルエステル
45) 01) 〜 41)の化合物のアリルエステル
46) 01) 〜 41)の化合物のベンジルエステル
47) 01) 〜 41)の化合物のナトリウム塩
48) 01) 〜 41)の化合物の水酸基(11位、および15位または16位)がtert−ブチルジメチルシリル基、および/またはトリメチルシリル基、および/または2−テトラヒドロピラニル基で保護されたエーテル類
などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。また 01)〜48) の化合物のω鎖の水酸基(15位または16位)部分の光学異性体、およびこれらすべての鏡像体もあわせて挙げられる。
【0023】
上記式(I)で表される本発明のプロスタグランジン類の製造法も本発明に包含される。すなわち、下記式(II)
【0024】
【化6】
Figure 0003720861
【0025】
[式中、R5 、R6 およびnは前記定義と同じであり、R41はトリ(C1〜C7炭化水素)シリル基、または水酸基の酸素原子とともにアセタール結合を形成する基を表す。Mはリチウム原子、またはトリ(C1〜C6炭化水素)スタンニオ基を表す。]
で表される有機リチウム化合物、または有機スズ化合物と
CuQ
[式中、Qはハロゲン原子、シアノ基、フェニルチオ基、1−ペンチニル基、または1−ヘキシニル基を表す。]
から調製した有機銅化合物と下記式(III )
【0026】
【化7】
Figure 0003720861
【0027】
[式中、Xは前記定義と同じであり、R21はC1〜C10の直鎖状もしくは分岐したアルキル基、C1〜C10の直鎖状もしくは分岐したアルケニル基、置換もしくは非置換のフェニル基、置換もしくは非置換のC3〜C10のシクロアルキル基、または置換もしくは非置換のフェニル(C1〜C2)アルキル基を表す。R31はトリ(C1〜C7炭化水素)シリル基、または水酸基の酸素原子とともにアセタール結合を形成する基を表す。表記−−は前記定義と同じである。]
で表される2−シクロペンテノン類またはその鏡像体、あるいはそれらの任意の割合の混合物と反応させた後、さらに、
CF3 SO3 1
[式中、R1 は前記定義と同じ。]
で表されるトリフルオロメタンスルホン酸エステルと反応させ、必要に応じて脱保護および/または加水分解および/または塩生成反応に付することにより上記式(I)で表される化合物を製造する方法である。
【0028】
かかる本発明のプロスタグランジン類の合成経路を図示すると次のようになる。
【0029】
【化8】
Figure 0003720861
【0030】
[X、R1 、R2 、R21、R31、R41、R5 、R6 およびMとQは前記定義と同じである。]
前記式(III )のうちXが硫黄原子である2−オルガノチオ−2−シクロペンテノン類は公知の方法で得ることができる。(特開昭60−185761号公報)なお、Xがメチレンである2−オルガノ−2−シクロペンテノン類は市販されている。
【0031】
上記スキームにおいて、出発原料としてラセミ体を用いると、途中の中間体はスキーム中に示した化合物とその鏡像体との混合物として立体特異的に合成経路を進んで行くので、上記式(II)あるいは上記式(III )で示される化合物のいずれか一方が光学活性ならば、適当な段階において分離することにより各々の立体異性体を純品として単離することができる。
【0032】
本発明の方法では有機銅化合物とともに、三価の有機リン化合物、例えば、トリアルキルホスフィン(例えば、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィンなど)、トリアルキルホスファイト(例えば、トリメチルホスファイト、トリエチルホスファイト、トリイソブチルホスファイト、トリブチルホスファイトなど)、ヘキサメチルホスホラストリアミド、あるいは、トリフェニルホスフィンなどを用いると共役付加反応が円滑に進行する。特にトリブチルホスフィン、ヘキサメチルホスホラストリアミドが好適に用いられる。
【0033】
本発明の方法は、非プロトン性不活性有機溶媒存在下、上記式(II)で表される有機リチウム化合物または有機スズ化合物と、CuQ(Qは前記定義と同じ)から調製した有機銅化合物と、上記式(III )で表される2−シクロペンテノン類を反応させた後、トリフルオロメタンスルホン酸エステルと反応させることにより行われる。
【0034】
上記式(III )で表される2−シクロペンテノン類と有機銅化合物とは、化学量論的には等モル反応を行うが、通常、2−シクロペンテノン類1モルに対し、0.5 〜 5.0倍、好ましくは 0.8〜 2.0倍、特に好ましくは 1.0〜 1.5モル倍の有機銅化合物を用いて行われる。
【0035】
2−シクロペンテノン類と有機銅化合物の共役付加反応の反応温度は− 100℃〜50℃、特に好ましくは−78℃〜 0℃程度の温度範囲が採用される。反応時間は反応温度により異なるが、通常−78℃〜−20℃にて約1時間反応させれば充分である。
【0036】
また、2−シクロペンテノン類と有機銅化合物の共役付加反応で得られた反応中間体と、トリフルオロメタンスルホン酸エステルとは、化学量論的には等モル反応を行うが、通常、トリフルオロメタンスルホン酸エステルが過剰になるようにして反応を行わせる。すなわち、2−シクロペンテノン類1モルに対し、1.0 〜10.0倍、好ましくは 1.0〜 3.0モル倍のトリフルオロメタンスルホン酸エステルを使用して反応を行う。
【0037】
2−シクロペンテノン類と有機銅化合物の共役付加反応で得られた反応中間体と、トリフルオロメタンスルホン酸エステルとの反応の反応温度は−30℃〜50℃、特に好ましくは−20℃〜 0℃程度の温度が採用される。反応時間は反応温度により異なるが、通常−20℃〜 0℃にて約 1時間反応させれば充分である。
【0038】
反応は有機溶媒の存在下で行われる。反応温度下で液状であって、反応試剤とは反応しない不活性の非プロトン性の有機溶媒が用いられる。
【0039】
かかる非プロトン性不活性有機溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンのような飽和炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル系溶媒、その他、ヘキサメチルホスホリックアミド(HMP)、N,N −ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N −ジメチルアセトアミド(DMA)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、スロホラン、N −メチルピロリドンのようないわゆる非プロトン性極性溶媒等が挙げられ、二種以上の混合溶媒として用いることも可能である。また、かかる非プロトン性不活性有機溶媒として、有機銅化合物を製造するのに用いた不活性溶媒をそのまま用いることもできる。すなわち、この場合、有機銅化合物を製造した反応系内に2−シクロペンテノン類を添加して反応を行えばよい。有機溶媒の使用量は反応に円滑に進行させるのに十分な量があればよく、通常は原料の1〜 100倍容量、好ましくは2〜 20 倍容量が用いられる。
【0040】
三価の有機リン化合物は有機銅化合物の前記した調製時に存在させておくこともでき、その系内に2−シクロペンテノン類を加えて反応を実施することもできる。
【0041】
かくして、前記式(I)で表される化合物のうち、水酸基が保護され、かつ、1位のカルボン酸がエステルになったものが得られる。本発明の製造法は立体特異的に進行する反応を用いているために上記式(III )で表される立体配置を持つ出発原料からは前記式(I)で表される立体配置を持つ化合物が得られ、上記式(III )の鏡像体からは前記式(I)ent で表される前記式(I)の鏡像体が得られることになる。
【0042】
反応後、得られる生成物は通常の手段により反応液から分離、精製される。例えば抽出、洗浄、クロマトグラフィーあるいはこれらの組み合わせにより行われる。
【0043】
さらにここで得られた水酸基が保護され、かつ1位のカルボン酸がエステルになっている化合物は、必要に応じて脱保護、加水分解、あるいは塩生成反応に付すことができる。
【0044】
水酸基の保護基が(R31および/またはR41)の除去は、保護基が水酸基の酸素原子と共にアセタール結合を形成する場合には、例えば酢酸、p−トルエンスルホン酸のピリジニウム塩または陽イオン交換樹脂を触媒として、例えば、水、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトン、アセトニトリル等を反応溶媒とすることにより好適に実施される。反応は通常−78℃〜50℃の温度範囲で10分〜3日間程度行われる。また、保護基がトリ(C1〜C7炭化水素)シリル基の場合には、例えば酢酸、テトラブチルアンモニウムフルオライド、セシウムフルオライド、フッ化水素酸、フッ化水素−ピリジン等を触媒として、上記した反応溶媒中で同様の温度で同程度の時間実施される。
【0045】
1位のカルボシキル基の保護基(R21)の除去、すなわち、エステルの加水分解反応は、例えば、リパーゼ、エステラーゼ等の酵素を用い、水または水を含む溶媒中で−10℃〜60℃の温度範囲で10分〜24時間程度行われる。エステルがアリルエステルである場合(R21=Allyl )には、パラジウム触媒を用いた加水素分解反応により保護基(R21)の除去を行うことができる。
【0046】
本発明によれば、上記のようにして加水分解反応により得られたカルボキシル基を有する化合物は、次いで必要に応じて、さらに塩生成反応に付され、相当するカルボン酸塩を得ることができる。塩生成反応は、カルボン酸とほぼ等量の水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムなどの塩基性化合物、あるいはアンモニア、トリメチルアミン、モノエタノールアミン、モルホリンとを通常の方法で中和反応させることにより行われる。
【0047】
【発明の効果】
本発明のプロスタグランジン類またはその薬学的に許容される塩を活性成分として含有する薬剤は、ケモカイン、例えばMCP−1/MCAFにより惹起される細胞遊走を阻害する活性を有し、血管形成術等における血管内膜傷害後に発生する血管再狭窄あるいは血管再閉塞、冠状動脈あるいは頚部大動脈等での粥状動脈硬化巣形成を主因とする血管狭窄あるいは血管閉塞等の、血中モノサイトの病巣への集積を特徴のひとつとする疾患の予防、治療剤として有用である。
【0048】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのものに限定されることはない。
【0049】
[実施例1]
(11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ビス( tert −ブチルジメチルシロキシ)プロスタ−8,13−ジエン酸メチルの合成 (X=CH2, R1=R2=Me, R3=R4= t BuMe2 Si, R5=H, R6=Pentyl, n=0)
【0050】
【化9】
Figure 0003720861
【0051】
(1E,3S)−1−ヨード−3−(tert−ブチルジメチルシロキシ)−1−オクテン (442 mg, 1.2mmol)のエーテル(3ml)溶液を−78℃まで冷却後、そこへtert−ブチルリチウム(1.54M,1.56 ml, 2.4 mmol )を加え、−78℃のまま2時間攪拌した。さらにそこへ、ヘキシン銅 (174 mg) とヘキサメチルホスホラストリアミド (436 μl)のエーテル(6ml)溶液を加え、−78℃のままさらに1時間攪拌し、銅試薬を生成した。得られた銅試薬の中へ、(4R)−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(6−メトキシカルボニルヘキシル)−2−シクロペンテン−1−オン (355 mg, 1mmol)のテトラヒドロフラン(20ml)溶液を滴下した。その反応混合液は−78℃のまま 15 分間、その後、反応温度を上昇させ、−40〜−30℃で1時間攪拌した。さらに−30℃でトリフルオロメタンスルホン酸メチル (305 μl )を加え、室温まで反応温度を上げながら2時間攪拌した。反応溶液を飽和硫酸アンモニウム (40ml)へ注ぎ込み、その混合液を分液後、水層はエーテルで抽出し、抽出液と有機層を合わせた後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。その溶液を減圧下濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(1〜2%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、(11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ビス(tert−ブチルジメチルシロキシ)プロスタ−8,13−ジエン酸メチル82mg(14%)を得た。
【0052】
1H-NMR (270 MHz, δppm, CDCl3)
0.02 (s), 0.04 (s)─ 12H
0.8 - 1.0 (m, 3H)
0.88 (s, 9H)
0.89 (s, 9H)
1.0 - 1.7 (m, 16H)
2.1 - 2.4 (m, 3H)
2.29 (t, J = 7.6 Hz, 2H)
2.71 (dd, J = 5.3 & 16.3 Hz, 1H)
2.95 (d, J = 5.9 Hz, 1H)
3.56 (s, 3H)
3.66 (s, 3H)
3.9 - 4.1 (m, 2H)
5.24 (dd, J = 8.9 & 15.8 Hz, 1H)
5.48 (dd, J = 5.9 & 15.5 Hz, 1H)
【0053】
[実施例2]
(11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシプロスタ−8,13−ジエン酸メチルの合成 (X=CH2, R1=R2=Me, R3=R4=R5=H, R6=Pentyl, n=0 )
【0054】
【化10】
Figure 0003720861
【0055】
(11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ビス(tert−ブチルジメチルシロキシ)プロスタ−8,13−ジエン酸メチル(41mg, 66.3μmol )のテトラヒドロフラン(1ml)溶液を氷冷し、そこへテトラブチルアンモニウムフロライドのテトラヒドロフラン溶液(1.0 M )(663 μl)を加え、室温で20時間攪拌した。反応溶液を酢酸エチルで希釈し、飽和食塩水で洗浄した。その溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。その溶液を減圧下濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(50〜70%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、(11R,13E,15S)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシプロスタ−8,13−ジエン酸メチル(31mg,63 %)を得た。
【0056】
1H-NMR (270 MHz, δppm, CDCl3)
0.88 (t, J = 6.6 Hz, 3H)
1.2 - 1.8 (m, 16H)
1.9 - 2.5 (m, 3H)
2.29 (t, J = 7.6 Hz, 2H)
2.80 (dd, J = 6.8 & 15.7 Hz, 1H)
2.99 (dd, J = 3.6 & 8.6 Hz, 1H)
3.58 (s, 3H)
3.66 (s, 3H)
3.9 - 4.2 (m, 2H)
5.41 (dd, J = 8.9 & 15.5 Hz, 1H)
5.48 (dd, J = 6.9 & 15.5 Hz, 1H)
【0057】
[実施例3]
(11R,13E,15S,17R)−9−メトキシ−11,15−ビス( tert −ブチルジメチルシロキシ)−17,20−ジメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸メチルの合成 (X=S, R1=R2=Me, R3=R4= t BuMe2Si, R5=H, R6=2-Me-hexyl, n=0 )
【0058】
【化11】
Figure 0003720861
【0059】
(1E,3S,5R)−1−ヨード−3−(tert−ブチルジメチルシロキシ)−5−メチル−1−ノネン (1.19 g, 3.0 mmol)のエーテル (7 ml)溶液を−78℃まで冷却後、そこへtert−ブチルリチウム (1.54M,3.90 ml, 6.0 mmol )を加え、−78℃のまま 2時間攪拌した。さらにそこへ、ヘキシン銅 (434 mg) とヘキサメチルホスホラストリアミド (1.09 ml)のエーテル (15 ml)溶液を加え、−78℃のままさらに 1時間攪拌し、銅試薬を生成した。得られた銅試薬の中へ、(4R)−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(5−メトキシカルボニルペンチルチオ)−2−シクロペンテン−1−オン (932 mg, 2.5 mmol) のテトラヒドロフラン(50ml)溶液を滴下した。その反応混合液は−78℃のまま15分間、その後、反応温度を上昇させ、−40〜−30℃で 1時間攪拌した。さらに−30℃でトリフルオロメタンスルホン酸メチル (764 μl )を加え、室温まで反応温度を上げながら 2時間攪拌した。反応溶液を飽和硫酸アンモニウム (100 ml) へ注ぎ込み、その混合液を分液後、水層はエーテルで抽出し、抽出液と有機層を合わせた後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。その溶液を減圧下濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(2〜5%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、(11R,13E,15S,17R)−9−メトキシ−11,15−ビス(tert−ブチルジメチルシロキシ)−17,20−ジメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸メチル (624 mg, 38%)を得た。
【0060】
1H-NMR (270 MHz, δppm, CDCl3)
0.04 (s), 0.05 (s), 0.06 (s)─ 12H
0.8 - 1.0 (m, 6H)
0.88 (s, 9H)
0.89 (s, 9H)
1.0 - 1.7 (m, 15H)
2.30 (t, J = 7.4 Hz, 2H)
2.3 - 2.7 (m, 4H)
3.04 (dd, J = 2.1 & 8.4 Hz, 1H)
3.66 (s, 3H)
3.73 (s, 3H)
4.0 - 4.1 (m, 1H)
4.1 - 4.2 (m, 1H)
5.35 (dd, J = 8.4 & 15.7 Hz, 1H)
5.55 (dd, J = 6.3 & 15.5 Hz, 1H)
【0061】
[実施例4]
(11R,13E,15S,17R)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−17,20−ジメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸メチルの合成 (X=S, R1=R2=Me,R3=R4=R5=H, R6=2-Me-hexyl, n=0)
【0062】
【化12】
Figure 0003720861
【0063】
(11R,13E,15S,17R)−9−メトキシ−11,15−ビス(tert−ブチルジメチルシロキシ)−17,20−ジメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸メチル (658 mg, 1.0 mmol) のテトラヒドロフラン (1ml) 溶液を氷冷し、そこへテトラブチルアンモニウムフロライドのテトラヒドロフラン溶液(1.0 M) (5.27 ml) を加え、室温で20時間攪拌した。反応溶液を酢酸エチルで希釈し、飽和食塩水で洗浄後、その溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。その溶液を減圧下濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(50〜70%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、(11R,13E,15S,17R)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−17,20−ジメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸メチル(310 mg, 72%)を得た。
【0064】
1H-NMR (270 MHz, δppm, CDCl3)
0.8 - 1.0 (m, 6H)
1.0 - 1.7 (m, 15H)
2.31 (t, J = 7.4 Hz, 2H)
2.4 - 2.7 (m, 3H)
2.87 (ddd, J = 1.0 & 6.4 & 15.7 Hz, 1H)
3.09 (dd, J = 4.0 & 8.3 Hz, 1H)
3.67 (s, 3H)
3.75 (s, 3H)
4.0 - 4.2 (m, 1H)
4.1 - 4.3 (m, 1H)
5.50 (dd, J = 8.3 & 15.2 Hz, 1H)
5.62 (dd, J = 6.6 & 15.2 Hz, 1H)
【0065】
[実施例5]
(11R,13E,15S,17R)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−17,20−ジメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸の合成(X=S, R1=Me, R2=R3=R4=R5=H, R6=2-Me-hexyl, n=0 )
【0066】
【化13】
Figure 0003720861
【0067】
(11R,13E,15S,17R)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−17,20−ジメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸メチル (50 mg, 117μmmol) をアセトン (1ml) に溶解した。pH8リン酸バッファー10mlを加え、さらにそこへ、エステラーゼ含有溶液(3.2 MDMSO溶液 114 μl)を加え、室温で24時間攪拌した。反応溶液に希塩酸を加え、溶液を pH 4とした。そして、硫酸アンモニウムで溶液を飽和させた後、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。その溶液を減圧下濃縮後、分取用薄層クロマトグラフィーで精製し、(11R,13E,15S,17R)−9−メトキシ−11,15−ジヒドロキシ−17,20−ジメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸(3.4 mg, 8%)を得た。
【0068】
1H-NMR (270 MHz, δppm, CDCl3)
0.8 - 1.0 (m, 6H)
1.0 - 1.7 (m, 15H)
2.35 (t, J = 7.1 Hz, 2H)
2.4 - 2.7 (m, 3H)
2.89 (dd, J = 6.9 & 16.5 Hz, 1H)
3.10 (dd, J = 4.0 & 8.3 Hz, 1H)
3.75 (s, 3H)
4.1 - 4.2 (m, 1H)
4.2 - 4.4 (m, 1H)
5.50 (dd, J = 8.3 & 15.2 Hz, 1H)
5.64 (dd, J = 6.6 & 15.2 Hz, 1H)
【0069】
[実施例6]
(11R,13E,15S,17R)−9−エトキシ−11,15−ビス( tert −ブチルジメチルシロキシ)−17,20−ジメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸アリルの合成 (X=S, R1=Me, R2=Allyl, R3=R4=t BuMe2Si, R5=H, R6=2-Me-hexyl, n=0 )
【0070】
【化14】
Figure 0003720861
【0071】
(1E,3S,5R)−1−ヨード−3−(tert−ブチルジメチルシロキシ)−5−メチル−1−ノネン (476 mg, 1.2 mmol) のエーテル(3ml)溶液を−78℃まで冷却後、そこへtert−ブチルリチウム (1.54M,1.56 ml, 2.4 mmol)を加え、−78℃のまま2時間攪拌した。さらにそこへ、ヘキシン銅 (173 mg) とヘキサメチルホスホラストリアミド(436 μl )のエーテル(6ml)溶液を加え、−78℃のままさらに1時間攪拌し、銅試薬を生成した。得られた銅試薬の中へ、(4R)−tert−ブチルジメチルシロキシ−2−(5−アリルオキシカルボニルペンチルチオ)−2−シクロペンテン−1−オン (399 mg, 1.0 mmol) のテトラヒドロフラン(20ml)溶液を滴下した。その反応混合液は−78℃のまま15分間、その後、反応温度を上昇させ、−40〜−30℃で1時間攪拌した。さらに−30℃でトリフルオロメタンスルホン酸エチル (195 μl)を加え、室温まで反応温度を上げながら 1時間攪拌した。反応溶液を飽和硫酸アンモニウム (15 ml)へ注ぎ込み、その混合液を分液後、水層はエーテルで抽出し、抽出液と有機層を合わせた後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。その溶液を減圧下濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(2%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、(11R,13E,15S,17R)−9−エトキシ−11,15−ビス(tert−ブチルジメチルシロキシ)−17,20−ジメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸アリル (135 mg, 19 %) を得た。
【0072】
1H-NMR (270 MHz, δppm, CDCl3)
0.04 (s), 0.05 (s), 0.05 (s)─ 12H
0.8 - 1.0 (m, 27H)
1.0 - 1.7 (m, 15 H)
2.3 - 2.7 (m, 3H)
2.32 (t, J = 7.6 Hz, 2H)
2.5 - 2.8 (m, 3H)
2.76 (dd, J = 6.6 & 16.2 Hz, 1H)
3.02 (d, J = 8.6 Hz, 1H)
4.00 (q, J = 6.9 Hz, 2H)
4.0 - 4.1 (m, 1H)
4.0 - 4.2 (m, 1H)
4.52 (dd, J = 1.3 & 4.6 Hz, 2H)
5.1 - 5.4 (m, 3H)
5.54 (dd, J = 6.3 & 15.5 Hz, 1H)
5.7 - 6.0 (m, 1H)
【0073】
[実施例7]
(11R,13E,15S,17R)−9−エトキシ−11,15−ジヒドロキシ−17,20−ジメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸アリルの合成 (X=S, R1=Me, R2=Allyl, R3=R4=R5=H, R6=2-Me-hexyl, n=0)
【0074】
【化15】
Figure 0003720861
【0075】
(11R,13E,15S,17R)−9−エトキシ−11,15−ビス(tert−ブチルジメチルシロキシ)−17,20−ジメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸アリル (135 mg, 193 μmol)のテトラヒドロフラン (1.5 ml) 溶液を氷冷し、そこへテトラブチルアンモニウムフロライドのテトラヒドロフラン溶液(1.0 M) (1.5 ml)を加え、室温で20時間攪拌した。反応溶液を酢酸エチルで希釈し、飽和食塩水で洗浄した。その溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。その溶液を減圧下濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(40〜60%酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、(11R,13E,15S,17R)−9−エトキシ−11,15−ジヒドロキシ−17,20−ジメチル−7−チアプロスタ−8,13−ジエン酸アリル (67mg,74 %)を得た。
【0076】
1H-NMR (270 MHz, δppm, CDCl3)
0.8 - 1.0 (m, 9H)
1.1 - 1.9 (m, 15 H)
2.34 (t, J = 7.4 Hz, 2H)
2.45 (dd, J = 3.6 & 15.8 Hz, 1H)
2.5 - 2.8 (m, 2H)
2.85 (dd, J = 6.9 & 16.2 Hz, 1H)
3.09 (dd, J = 3.5 & 8.1 Hz, 1H)
4.0 - 4.2 (m, 1H)
4.02 (q, J = 7.3 Hz, 2H)
4.1 - 4.3 (m, 1H)
4.57 (dt, J = 5.6 & 1.3 Hz, 2H)
5.24 (dd, J = 1.3 & 10.6 Hz, 1H)
5.31 (dd, J = 1.3 & 17.4 Hz, 1H)
5.50 (dd, J = 8.3 & 15.5 Hz, 1H)
5.64 (dd, J = 6.3 & 15.2 Hz, 1H)
5.8 - 6.0 (m, 1H)
【0077】
[実施例8]
MCP−1惹起細胞遊走阻害活性の測定
表1に記載の被験化合物の細胞遊走阻害活性を調べる目的で、モノサイト遊走因子MCP−1/MCAFによって惹起される細胞遊走の測定をヒト前単球由来白血病細胞THP−1(ATCC TIB203)を遊走細胞として用い、FaLLらの方法(J.Immunol.Methods第33巻239〜247頁(1980))に準じて以下のように行った。すなわち96穴マイクロケモタキシスチャンバー(Neuroprobe社製)のチャンバー上室(200μl)にはTHP−1細胞を2×106 /ml(RPMI1640(Flow Laboratories社製)+10%FCSで懸濁したもの)、下室(35μl)には同液でヒト・リコンビナントMCP−1(Peprotech社製)を最終濃度20ng/mlになるように希釈したものを入れ、両室の間にポリカルボネートフィルター(ポアサイズ5μm、PVP−free,Neuroprobe社製)を固定し、37℃で5%CO2 下に2時間インキュベートを行った。フィルターを取り出し、Diff Quick液(国際試薬社製)にてフィルター下面に遊走した細胞を固定染色し、次いでプレートリーダー(MolecularDevice社製)にて、測定波長550nmで測定し、3穴の平均値を求めることにより遊走細胞数の指標とした。このとき、被験化合物を上室にTHP−1細胞と共に各種濃度にして添加し、細胞遊走阻害活性(阻害度:IC50(M))を求めた。阻害度は、{(上室に被験化合物添加の場合の下室に添加したMCP−1による遊走細胞数)−(上室に被験化合物無添加、下室にMCP−1無添加の場合の遊走細胞数)}を{(上室に被験化合物無添加の場合の下室に添加したMCP−1による遊走細胞数)−(上室に被験化合物無添加、下室にMCP−1無添加の場合の遊走細胞数)}で除することによって求めた。そして、50%の阻害を示した化合物の濃度をIC50とした。結果を表1に示す。
【0078】
【表1】
Figure 0003720861

Claims (4)

  1. 下記式(I)
    Figure 0003720861
    [式中、Xは硫黄原子またはメチレン基を表す。RはC1〜C5の直鎖状もしくは分岐したアルキル基を表す。Rは水素原子;C1〜C10の直鎖状もしくは分岐したアルキル基;C1〜C10の直鎖状もしく分岐したアルケニル基;{ハロゲン原子、ヒドロキシル基、C2〜C7のアシルオキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4のアルコキシ基、ニトリル基、カルボキシル基、もしくは(C1〜C6)アルコキシカルボニル基}で置換されていてもよいフェニル基;C3〜C10のシクロアルキル基;{ハロゲン原子、ヒドロキシル基、C2〜C7のアシルオキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4のアルコキシ基、ニトリル基、カルボキシル基、もしくは(C1〜C6)アルコキシカルボニル基}で置換されていてもよいフェニル(C1〜C2)アルキル基;または一当量のカチオンを表す。R、Rは同一もしくは異なり、水素原子;トリ(C1〜C7炭化水素)シリル基;または水酸基の酸素原子とともにアセタール結合を形成する基を表す。Rは水素原子;メチル基;またはビニル基を表す。RはC3〜C8の直鎖状もしくは分岐したアルキル基;C3〜C8の直鎖状もしくは分岐したアルケニル基;C3〜C8の直鎖状もしくは分岐したアルキニル基;{ハロゲン原子、ヒドロキシル基、C2〜C7のアシルオキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4のアルコキシ基、ニトリル基、カルボキシル基、もしくは(C1〜C6)アルコキシカルボニル基}で置換されていてもよいフェニル基;C3〜C10のシクロアルキル基;[C1〜C5のアルコキシ基、{ハロゲン原子、ヒドロキシル基、C2〜C7のアシルオキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4のアルコキシ基、ニトリル基、カルボキシル基、もしくは(C1〜C6)アルコキシカルボニル基}で置換されていてもよいフェニル基、{ハロゲン原子、ヒドロキシル基、C2〜C7のアシルオキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4のアルコキシ基、ニトリル基、カルボキシル基、もしくは(C1〜C6)アルコキシカルボニル基}で置換されていてもよいフェノキシ基、またはC3〜C10のシクロアルキル基]で置換されている直鎖状もしくは分岐したC1〜C5のアルキル基を表す。nは0または1を表す。表記−−は単結合または二重結合を表す。]
    で表される化合物またはその鏡像体であるプロスタグランジン類。
  2. Xが硫黄原子またはメチレン基であり、Rがメチル基またはエチル基であり、Rが水素原子、C1〜C5の直鎖状もしくは分岐したアルキル基、またはアリル基であり、R、Rが同一もしくは異なり、水素原子、トリメチルシリル基、またはtert−ブチルジメチルシリル基であり、Rが水素原子またはメチル基であり、RがC3〜C8の直鎖状もしく分岐したアルキル基、または、{ハロゲン原子、ヒドロキシル基、C2〜C7のアシルオキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4のアルコキシ基、ニトリル基、カルボキシル基、もしくは(C1〜C6)アルコキシカルボニル基}で置換されていてもよいフェニル基で置換されている直鎖状もしくは分岐したC1〜C5のアルキル基であり、表記−−が単結合である請求項1記載のプロスタグランジン類。
  3. Xが硫黄原子であり、Rがメチル基またはエチル基であり、Rがメチル基またはアリル基であり、R、R、およびRが水素原子であり、Rがペンチル基または2−メチルヘキシル基であり、nが0であり、表記−−が単結合である請求項1記載のプロスタグランジン類。
  4. 下記式(II)
    Figure 0003720861
    [式中、R、R、およびnは請求項1における定義と同じであり、R41はトリ(C1〜C7炭化水素)シリル基、または水酸基の酸素原子とともにアセタール結合を形成する基を表す。Mはリチウム原子、またはトリ(C1〜C6炭化水素)スタンニオ基を表す。]
    で表される有機リチウム化合物、または有機スズ化合物と
    CuQ
    [式中、Qはハロゲン原子、シアノ基、フェニルチオ基、1−ペンチニル基、または1−ヘキシニル基を表す。]
    から調製した有機銅化合物と下記式(III)
    Figure 0003720861
    [式中、Xは硫黄原子またはメチレン基を表す。R21はC1〜C10の直鎖状もしくは分岐したアルキル基;C1〜C10の直鎖状もしくは分岐したアルケニル基;{ハロゲン原子、ヒドロキシル基、C2〜C7のアシルオキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4のアルコキシ基、ニトリル基、カルボキシル基、もしくは(C1〜C6)アルコキシカルボニル基}で置換されていてもよいフェニル基;C3〜C10のシクロアルキル基;{ハロゲン原子、ヒドロキシル基、C2〜C7のアシルオキシ基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C4のアルコキシ基、ニトリル基、カルボキシル基、もしくは(C1〜C6)アルコキシカルボニル基}で置換されていてもよいフェニル(C1〜C2)アルキル基を表す。R31はトリ(C1〜C7炭化水素)シリル基、または水酸基の酸素原子とともにアセタール結合を形成する基を表す。表記−−は請求項1における定義と同じである。]
    で表される2−オルガノチオ−2−シクロペンテノン類またはその鏡像体と反応させた後、さらに、
    CFSO
    [式中、Rは請求項1における定義と同じ。]
    で表されるトリフルオロメタンスルホン酸エステルと反応させ、必要に応じて脱保護および/または加水分解および/または塩生成反応に付することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のプロスタグランジン類の製造法。
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