JP3719512B2 - 導光板の射出成形方法および射出成形金型 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は固定金型と可動金型の間に平板状に形成されたキャビティ形成面に溶融樹脂を射出充填し、平板状樹脂成形品である導光板を成形する射出成形方法および射出成形金型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来平板状樹脂成形品である導光板の射出成形は、金型に取付けられたスタンパへの転写を良好にするため、特開2000−229343号公報等に示される射出圧縮成形や、特開2000−218654号公報等に示される射出プレス成形といった成形方法によって行われている。ところが前記した導光板の成形方法は、キャビティ内に射出された溶融樹脂に対し、成形される導光板の厚さ方向にのみ可動金型を移動させて圧縮を行うため、ゲート部の位置から遠い側の導光板の隅部をはじめ各隅部付近においてヒケ(溶融樹脂の充填不足)が発生する場合があった。特に導光板を成形する場合は、ゲートの痕跡が残るため入光面や出光面にゲート部を設けることができず、入光面の他側にゲート部が形成される場合が多く、前記したヒケが発生する問題の解決が重要であった。また前記公報のように成形される導光板の厚さ方向にのみ可動金型を移動させて圧縮を行うものでは、導光板の厚さが射出充填される溶融樹脂の量や型締シリンダの制御量の微妙な相違によって左右され、導光板の厚さ精度が出しにくいという問題があった。更にまた近年パソコン等の画面の大型化に伴い、導光板自体も大型で肉厚のものが求められているが、大型で肉厚な導光板を成形する際には特に、導光板の冷却に時間がかかるため成形サイクルが遅くなるという問題があった。
【0003】
【発明の解決しようとする課題】
そこで本発明は、隅部付近にヒケのない導光板を成形することを目的とする。また成形される導光板の転写性を良好にするとともに、成形サイクルを早くすることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1の導光板の射出成形方法は、可動金型の固定金型対向面と固定金型の可動金型対向面との間に成形品である導光板の形状に倣って形成されたキャビティと、前記可動金型の固定金型対向面および/または固定金型の可動金型対向面に取付けられ前記キャビティの一部を構成する転写面を有するスタンパと、前記キャビティに連通するゲート部とが設けられ、該ゲート部から前記キャビティ内に溶融樹脂を射出充填することにより成形品を得る導光板の射出成形方法において、前記キャビティには前記スタンパに対して略直角方向に形成され導光板の入光面を形成するキャビティ形成面と、該キャビティ形成面の少なくとも一を前記スタンパに沿って型開閉方向と略直角方向に移動させる移動手段が設けられ、前記ゲート部から前記キャビティ内に溶融樹脂を射出充填する工程と、前記キャビティ形成面の少なくとも一を前記移動手段によって移動させ、前記キャビティ内の溶融樹脂を圧縮する工程を有することを特徴とする。
【0005】
請求項2の導光板の射出成形金型は、可動金型の固定金型対向面と固定金型の可動金型対向面との間に成形品である導光板の形状に倣って形成されたキャビティと、前記可動金型の固定金型対向面および/または固定金型の可動金型対向面に取付けられ前記キャビティの一部を構成する転写面を有するスタンパと、前記キャビティに連通するゲート部とが設けられた導光板の射出成形金型において、前記キャビティには前記スタンパに対して略直角方向に形成され導光板の入光面を形成するキャビティ形成面と、該キャビティ形成面を前記スタンパに沿って型開閉方向と略直角方向に移動させる移動手段が設けられたことを特徴とする。
【0006】
請求項3の導光板の射出成形金型は、請求項2において、導光板の入光面を形成するキャビティ形成面を有し、前記移動手段によって移動されるスライドブロックにより、前記ゲート部が閉鎖されることを特徴とする。
【0007】
請求項4の導光板の射出成形金型は、請求項2または請求項3において、前記可動金型は、前面にキャビティ形成面を有する本体部と、本体部の周囲に形成され該本体部に対して型開閉方向の位置が可変に設けられる枠体部とが形成されるとともに、該枠体部には移動手段によって移動されるキャビティ形成面を有するスライドブロックが取付けられており、キャビティ内の溶融樹脂が型開閉方向にも圧縮可能なことを特徴とする。
【0008】
請求項5の導光板の射出成形金型は、請求項2ないし請求項4のいずれか1項において、前記スタンパの背面部側に、高温制御部と低温制御部とが断熱部を挟んで配設される温調部材と、前記温調部材を前記高温制御部と前記低温制御部とが配設される方向に、スタンパの背面部に沿って移動可能な温調部材移動手段とが設けられたことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図1ないし図5を参照して説明する。図1は本発明の導光板の射出成形金型の射出充填前の断面図である。図2は図1におけるA−A線における断面図である。図3は本発明の導光板の射出成形金型の可動金型を固定金型側から見た図である。図4は本発明の導光板の射出成形金型の冷却時の断面図である。図5は本発明の導光板の射出成形金型における導光板取出時の断面図である。
【0010】
図1において、本発明の導光板Pの射出成形金型は、固定盤1に取付けられる固定金型2と可動盤3に取付けられる可動金型4とからなっており、固定金型2に対して可動金型4を型合せした際に、可動金型4の固定金型対向面と固定金型2の可動金型対向面によって導光板Pの形状に倣った平板状のキャビティCが形成可能に設けられている。導光板Pの射出成形金型の固定金型2について先に説明すると、固定金型2は、固定金型2を固定盤1にボルトによって取付ける取付板5、取付板5に固定された本体部6、取付板5の略中央に形成されたスプルブッシュ7、前記スプルブッシュ7に連通し本体部6の内部に形成された溶融樹脂通路8、本体部6の反取付板側に取付られた凸状の鏡面板9、前記溶融樹脂通路8に連通し、鏡面板9に形成されたゲート部10等から構成されている。そして前記鏡面板9の内部には温調用媒体通路11が形成され、図示しない温調器から管路12を経て温調用媒体が送られ鏡面板9の温度が調整可能に形成されている。また鏡面板9の反本体部側の可動金型対向面には、キャビティCを構成する平面状のキャビティ形成面13が形成されている。そしてまた前記本体部6の可動金型対向面には、可動金型4と当接する当接面14が形成されている。
【0011】
次に可動金型4について説明すると、可動金型4には、可動金型4を可動盤3にボルトによって取付ける取付板15と、取付板15に固定された本体部16が設けられている。図2R>2,図3に示されるように、本体部16の反取付板側には中央部にキャビティCの一部が形成される空間を有する枠体部17が固定されている。そして前記本体部16と枠体部17との間には所定の寸法からなる開口を有する連通孔部18が可動金型4を上下方向に貫通形成されている。そして前記連通孔部18の中間部付近のキャビティC側は後述するスタンパ34によって閉鎖されている。そして前記連通孔部18とスタンパ34によって囲繞された空間には、鏡面からなる温調部材19が収容されている。よって温調部材19は、スタンパ34の背面部34a側に収容されていることになる。
【0012】
温調部材19は、ヒーター23がスタンパ34側(前面側)に固設された高温制御部24と、温調用媒体通路25が内部に形成された低温制御部26が、断熱部27を挟んで配設されている。そして高温制御部24のヒーター23には図示しない電源から電線28が接続され、また低温制御部26には図示しない温調器から管路29が接続され、それぞれ高温制御部24と低温制御部26の温度制御が可能に設けられている。そして高温制御部24の外側部分、低温制御部26の外側部分にはそれぞれ延設部30、31が配設され、高温制御部24と前記延設部30の間には断熱部32が配設されている。また低温制御部26と延設部31との間にも断熱部33が配設されるとともに、前記延設部31には可動金型4にブラケット45によって固設された温調部材移動手段である油圧シリンダ22のロッド22aが固定されている。また図2に示されるように断面視した温調部材19の両側には爪部21が設けられ、温調部材19は、前記連通孔部18内部における枠体部17の側に形成されたガイド溝20に前記爪部21がガイドされている。そして温調部材19は、前記油圧シリンダ22の駆動により前記ガイド溝20にガイドされ、前記スタンパ34の背面部34aに沿って高温制御部24と低温制御部26とが配設される方向に移動可能に設けられている。
【0013】
そして温調部材19の爪部21とガイド溝20の間を含む温調部材19の側面側と、枠体部17の側との間には、所定の間隔が設けられ、温調部材19の熱膨張に対応可能となっている。また温調部材19のスタンパ34側の面とスタンパ34の背面部34aは互いに潤滑面に形成されている。更に温調部材19と本体部16についても、温調部材19の移動を容易にする手段が講じられている。この実施の形態では本体部16の内部にはエア供給管路46が形成され、エア供給管路46は温調部材19の本体部16側に開口している。そしてエア供給管路46は管路47を介して図示しない圧縮エア供給手段に接続され、前記エア供給手段からエアを圧送することにより、温調部材19の連通孔部18内での移動を容易にしている。また上記以外に本体部16と温調部材19との間は互いの面を潤滑面とするか、ローラーベアリング等を設けてもよい。
この実施の形態では、温調部材19はスタンパ34が取付けられた可動金型4にのみ取付けられているが、成形品の反りを防止する目的から、可動金型4と固定金型2に取付けてもよい。
【0014】
そして図2に示されるように、前記した枠体部17には前記ガイド溝20の固定金型2側に型開閉方向と略直角方向にスタンパ取付面35が形成され、前記スタンパ取付面35にはスタンパ34が取付けられている。スタンパ34は平板状のニッケル製の0.3mmないし1.5mmの薄板であり、その表面側のキャビティCを構成する部分は導光板Pにパターンを形成させる転写面34bとなっている。なおこの実施の形態では、スタンパ34は可動金型4の固定金型対向面に取付けられているが、可動金型4の固定金型対向面および/または固定金型2の可動金型対向面に取付けられたものであればよく、温調部材19もスタンパ34に対応して固定金型2側にも設けてもよい。
枠体部17には平板状のスタンパ34に対応して、4箇所に所定の長さのスタンパ押え部材36が固定され、スタンパ34の周辺部34cを押さえている。スタンパ押え部材36とスタンパ34の周辺部34cとの間は溶融樹脂が入り込まない僅かな間隔に形成され、またスタンパ押え部材36によりスタンパ34の側端部34dには空間が形成され、スタンパ34の熱膨張に対応可能になっている。
【0015】
前記枠体部17には導光板Pの側端面を構成するキャビティ形成面38a、38bを型開閉方向と略直角方向に移動させる移動手段である油圧シリンダ37がそれぞれ設けられている。この実施の形態では油圧シリンダ37は、枠体部17に上下4箇所づつ合計8箇所にロッド37aをキャビティCの側に向けて内装されている。しかし移動手段は油圧シリンダ37に限定されず、サーボモータやリニアモータを用いることにより、更に精度の高いキャビティ形成面38a,38bの移動を行うようにしてもよい。そして前記油圧シリンダ37のロッド37aには、キャビティCにおいて成形品の側端部を形成するキャビティ形成面38a,38bをロッド37aの取付側とは反対側に有するスライドブロック39a,39bが取付けられている。よって前記スライドブロック39a,39bは、スタンパ34の周辺部34cに沿って型開閉方向と略直角方向に移動され、前記スライドブロック39a,39bのキャビティ形成面38a,38bは、前記スタンパ34の転写面34bや周辺部34cに対して略直角方向に形成されていることになる。またスライドブロック39a,39bにおけるスタンパ34側の側面40と、前記スタンパ34の周辺部34cとの間は溶融樹脂の入り込まない僅かな間隔を経て対向している。また固定金型2と可動金型4を型合わせした際に、前記スライドブロック39a,39bにおける鏡面板9側の側面41と、鏡面板9のキャビティ形成面13とについても溶融樹脂の入り込まない僅かな間隔を経て対向するよう設けられている。
【0016】
この実施の形態では、図3に示されるように、スタンパ34と略直角方向に形成されるキャビティ形成面のうち、導光板Pの入光面を形成するキャビティ形成面38a,38bが、スライドブロック39a,39bによって構成され、他の左右の2面が移動不可能なキャビティ形成面42となっている。ただしスライドブロックは、スタンパ34と略直角方向のキャビティ形成面のうちゲート部10とは他側のキャビティ形成面のみとしてもよく、少なくとも一面ないし四面全部のいずれかをスライドブロックとしてもよい。また導光板Pをパソコン等に取付ける際に必要な導光板側面の凹凸を成形する目的で、キャビティ形成面38aおよび/またはキャビティ形成面38bを複数の面に分割し、そのうちの少なくとも一面をスライドブロックとしてもよい。
【0017】
そしてこの実施の形態では一方のキャビティ形成面38aの他側の固定金型2の鏡面板9には、スライドブロック39bの移動によって閉鎖されるゲート部10が設けられている。また枠体部17のスタンパ取付面35については図2に示されるように、図示しない負圧手段に接続されたエア吸引管路43が形成されており、スタンパ押え部材36によって押えられたスタンパ34の背面部34aの周端部を吸引可能に設けられている。また枠体部17の固定金型対向面は当接面44となっており、型合わせした際、固定金型2の当接面14と当接する。
【0018】
次にこの実施の形態における導光板Pの射出成形金型による導光板Pの成形方法について説明する。この実施の形態における導光板Pの射出成形金型によって成形される導光板Pは、厚さが均一で両側の側端面に入光面を有し、一方の面にスタンパ34によって微細なドットや溝からなるパターンが形成されたものであるが、成形される導光板Pについては、両面にスタンパ34によってパターンが形成されたものでもよく、入光面についても2面に限定されない。また導光板Pの形状は厚さが均一なものに限定されず、楔型導光板であってもよい。ただし楔型導光板の場合、キャビティCの断面積が一定である方向にスライドブロックが移動可能なように設ける必要がある。またこの実施の形態ではアクリルにより導光板Pを成形するが、ポリカーボネートやシクロオレフィン樹脂等の他の透明樹脂を用いてもよい。
【0019】
まず導光板Pの射出成形金型のキャビティCに図示しない射出装置から溶融樹脂を射出充填する工程の前に、スライドブロック39a,39bを後退させ、キャビティCの容積を拡大させておく。また同時に温調部材移動手段である油圧シリンダ22によって温調部材19の高温制御部24がスタンパ34の背面部34aに対応するように移動させ、ヒーター23に通電を開始し、高温制御部24を昇温させるか、予め昇温させておく。スタンパ34が前記高温制御部24からの伝熱により150℃に昇温され、図示しない型締装置により可動金型4が移動されて、可動金型4の当接面44と固定金型2の当接面14が当接されるのと前後して、図4に示されるように、油圧シリンダ22を駆動させ、温調部材19を移動させる。そしてスタンパ34の背面部34aに当接される温調部材19の部分は、高温制御部24から低温制御部26に切換えられる。なおこの実施の形態では温調部材19は、スタンパ34の背面部34aとが直接当接しているが、1mmないし5mmの厚さの鉄板等からなる畜熱部材をスタンパ34の背面部34aに取付け、前記鉄板を介して温調部材19とスタンパ34を当接させるようにしてもよい。そのようにすることにより低温制御部26がスタンパ34に当接してから、射出充填開始時までのスタンパ34の冷却を遅らせることができる。
温調部材19が移動され、型締がなされると、図示しない射出装置からスプルブッシュ7、溶融樹脂通路8、ゲート部10を介して溶融樹脂をキャビティC内に射出充填する工程を行う。この実施の形態では、溶融樹脂は280℃で、80MPaの射出圧力で射出充填される。
【0020】
次に移動手段である油圧シリンダ37によりスライドブロック39a,39bをスタンパ34に沿って前進移動させ、射出充填された溶融樹脂を圧縮する工程を行う。なおこの際のスライドブロック39a,39bの移動は、溶融樹脂の射出充填中または射出充填完了後に移動を開始するようにしてもよい。そしてこの実施の形態では、スライドブロック39bが移動されることにより、ゲート部10が閉鎖される。そして特にゲート部10が、キャビティCにおいて、入光面が形成されるスライドブロック39aのキャビティ形成面38aに対して他側にある場合は、入光面付近のヒケをなくす効果が大きい。またこの実施の形態では、スライドブロック39aと39bの移動は同時に行われるが、スライドブロック39aと39bの移動のタイミングをずらすようにしてもよい。
【0021】
そして溶融樹脂の射出充填が完了し、スタンパ34の転写面34bにより溶融樹脂への転写が完了すると、前記したようにスタンパ34の背面部34aには、図示しない温調器により約50℃に制御されている温調部材19の低温制御部26が当接されているので、低温制御部26に背面部34aが当接されたスタンパ34は急激に冷却され、冷却されたスタンパ34を介してキャビティC内の溶融樹脂の冷却が促進される。そして溶融樹脂の冷却が完了すると、図5に示されるように、油圧シリンダ37により、スライドブロック39a,39bが後退され、スライドブロック39a,39bのキャビティ形成面38a,38bと成形された導光板Pの側面側との固着が解除される。そして型締装置により型開きが行われると、取出機48が固定金型2と可動金型4との間に移動され、取出機48の吸盤49によって成形された導光板Pが吸着され、取出しが行われる。そして次の成形までの間に油圧シリンダ22が駆動され、温調部材19のうちの高温制御部24が再度スタンパ34の背面部34aに移動される。
【0022】
次に図6に示される別の実施の形態について説明する。
図6に示される別の実施の形態の射出成形金型は、キャビティC内に射出充填された溶融樹脂に対して、型開閉方向への圧縮とスタンパの転写面と平行方向への圧縮の両方を行うものであり、射出圧縮成形や射出プレスといった成形方法が行えるものである。図1ないし図5に示される実施の形態との相違点を中心に記載する。図6に示される別の実施の形態では固定金型51は、本体部52と本体部52の可動金型側(前面)に取付けられる鏡面板53等からなり、そして鏡面板53の可動金型対向面にはキャビティ形成面である転写面55aを有するスタンパ55が取付けられている。また本体部52の可動金型対向面には当接面56が設けられており、鏡面板53と本体部52の当接面56とは略平面形状に形成されている。
【0023】
また可動金型54には、本体部57と本体部57の前面に取付けられる鏡面板58とが設けられており、鏡面板58の固定金型対向面にはキャビティ形成面59が形成されている。また本体部57の周囲には枠体部60が形成され、本体部57と枠体部60との間に固着された複数のバネ61により、枠体部60は本体部57に対して型開閉方向の位置が可変に設けられている。また枠体部60の固定金型対向面には、固定金型51と当接する当接面62が形成されている。また本体部57と枠体部60との間にはそれぞれ段部63a,63bが形成され、段部63aと63bが当接することにより枠体部60が所定の位置より後退不可能に設けられている。
【0024】
枠体部60には複数の油圧シリンダ64がロッド64aをキャビティCに向けて設けられ、油圧シリンダ64のロッド64aには、スライドブロック65が固着されている。そして油圧シリンダ64の駆動によって前記スライドブロック65がスタンパ55の転写面55aと平行に移動可能に設けられている。スライドブロック65のロッド64aが固定されている面とは反対側には前記スタンパ55の転写面55aとは略直角方向にキャビティ形成面66が設けられている。そして枠体部60が最も後退したときに、スライドブロック65の鏡面板58側の側面67と、鏡面板58のキャビティ形成面59が溶融樹脂が入らない僅かな間隔となるように設定されている。またスライドブロック65が設けられていない枠体部60の内側のスタンパ55の転写面55aと略直角方向に別のキャビティ形成面69が形成されている。またこの実施の形態ではゲート部68は可動金型54側の前記スタンパ55の転写面55aとは略直角方向に形成されたキャビティ形成面69に形成されている。
【0025】
次にこの図6に示される別の実施の形態の導光板Pの射出成形金型による導光板Pの成形方法について記載すると、溶融樹脂をキャビティC内に射出充填する前には、油圧シリンダ64によりスライドブロック65は後退させておく。図示しない型締装置により可動金型54を前進させ、可動金型54の当接面62と固定金型51の当接面56が当接されると型締装置による型締力を一定の圧力に保持する。その際枠体部60は、前記型締力とバネ61の付勢力とのバランスにより、固定金型51と当接していないときの枠体部60に位置から所定量だけ本体部57に対して後退した位置となる。次に図示しない射出装置からゲート部68を介して溶融樹脂がキャビティC内に射出充填される。溶融樹脂がキャビティC内に射出充填されると、図示しない型締装置による型締力を増圧して、バネ61を更に収縮させ、キャビティC内の溶融樹脂を型開閉方向に圧縮させる。やがて本体部57の段部63aと枠体部60の段部63bが当接されると型締シリンダによる型締力をその位置を保つように保持する。次に油圧シリンダ64を前進させ、スライドブロック65によってキャビティC内の溶融樹脂が圧縮される。そして上記によりキャビティC内の溶融樹脂は、型開閉方向および型開閉方向と略直角方向の両方から圧縮を受け、導光板Pが成形される。なおこの実施の形態の場合、スライドブロック65による前進ストロークは例えば1mm程度の僅かなストロークに設定してもよく、スライドブロック65により、いずれかの面のキャビティ形成面66の一部のみを圧縮するようにしてもよい。
【0026】
なお本発明の実施の形態については、一例として導光板Pの射出成形について記載したが、他の平板状の樹脂成形品の射出成形に用いることができる。例えば、燃料電池のセパレータや、パソコンの枠体等に成形に用いることができ、成形品に凹凸のあるものや、孔があるものであってもよく、使用される樹脂材料やその他成形条件等も本発明を実施できる範囲内であれば限定されない。
【0027】
【発明の効果】
本発明の導光板の射出成形方法および射出成形金型は、可動金型の固定金型対向面と固定金型の可動金型対向面との間に成形品である導光板の形状に倣って形成されたキャビティが形成し、キャビティに連通するゲート部からキャビティ内に溶融樹脂を射出充填し、型開閉方向に沿って形成され成形される導光板の入光面を構成するキャビティ形成面の少なくとも一を型開閉方向と略直角方向に移動させて、キャビティ内の溶融樹脂を圧縮することを特徴とする。よって導光板の隅部のヒケをなくすことができる。
【0028】
また前記の導光板の射出成形金型において、キャビティ形成面を構成するスタンパの背面部に対して温調部材移動手段により高温制御部と低温制御部が選択的に当接可能な温調部材を設けたことにより、成形される導光板の転写を良好にするとともに、溶融樹脂の流動を良好にすることにより隅部のヒケをなくすことができる。また溶融樹脂の冷却を早く行うことができ、成形サイクルを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導光板の射出成形金型の射出充填前の断面図である。
【図2】本発明の導光板の射出成形金型の図1におけるA−A線における断面図である。
【図3】本発明の導光板の射出成形金型の可動金型を固定金型側から見た図である。
【図4】本発明の導光板の射出成形金型の冷却時の断面図である。
【図5】本発明の導光板の射出成形金型の導光板取出時の断面図である。
【図6】本発明の別の実施の形態の導光板の射出成形金型の断面図である。
【符号の説明】
1 ……… 固定盤
2 ……… 固定金型
3 ……… 可動盤
4 ……… 可動金型
5,15 …… 取付板
6,16 …… 本体部
7 ……… スプルブッシュ
8 ……… 溶融樹脂通路
9 ……… 鏡面板
10 …… ゲート部
11,25 …… 温調用媒体通路
12,29 …… 管路
13,38a,38b,42 …… キャビティ形成面
14,44 …… 当接面
17 …… 枠体部
18 …… 連通孔部
19 …… 温調部材
20 …… ガイド溝
21 …… 爪部
22,37…… 油圧シリンダ
23 …… ヒーター
24 …… 高温制御部
26 …… 低温制御部
27,32,33…… 断熱部
28 …… 電線
30,31 …… 延設部
34 …… スタンパ
34a …… 背面部
34b …… 転写面
34c …… 周辺部
34d …… 側端部
35 …… スタンパ取付面
36 …… スタンパ押え部材
39a,39b …… スライドブロック
40,41 …… 側面
43 …… エア吸引管路
45 …… ブラケット
46 …… エア供給管路
47 …… 管路
48 …… 取出機
49 …… 吸盤
C ……… キャビティ
P ……… 導光板

Claims (5)

  1. 可動金型の固定金型対向面と固定金型の可動金型対向面との間に成形品である導光板の形状に倣って形成されたキャビティと、前記可動金型の固定金型対向面および/または固定金型の可動金型対向面に取付けられ前記キャビティの一部を構成する転写面を有するスタンパと、前記キャビティに連通するゲート部とが設けられ、該ゲート部から前記キャビティ内に溶融樹脂を射出充填することにより成形品を得る導光板の射出成形方法において、
    前記キャビティには前記スタンパに対して略直角方向に形成され導光板の入光面を形成するキャビティ形成面と、該キャビティ形成面の少なくとも一を前記スタンパに沿って型開閉方向と略直角方向に移動させる移動手段が設けられ、前記ゲート部から前記キャビティ内に溶融樹脂を射出充填する工程と、前記キャビティ形成面の少なくとも一を前記移動手段によって移動させ、前記キャビティ内の溶融樹脂を圧縮する工程を有することを特徴とする導光板の射出成形方法。
  2. 可動金型の固定金型対向面と固定金型の可動金型対向面との間に成形品である導光板の形状に倣って形成されたキャビティと、前記可動金型の固定金型対向面および/または固定金型の可動金型対向面に取付けられ前記キャビティの一部を構成する転写面を有するスタンパと、前記キャビティに連通するゲート部とが設けられた導光板の射出成形金型において、
    前記キャビティには前記スタンパに対して略直角方向に形成され導光板の入光面を形成するキャビティ形成面と、該キャビティ形成面を前記スタンパに沿って型開閉方向と略直角方向に移動させる移動手段が設けられたことを特徴とする導光板の射出成形金型。
  3. 導光板の入光面を形成するキャビティ形成面を有し、前記移動手段によって移動されるスライドブロックにより、前記ゲート部が閉鎖されることを特徴とする請求項2に記載の導光板の射出成形金型。
  4. 前記可動金型は、前面にキャビティ形成面を有する本体部と、本体部の周囲に形成され該本体部に対して型開閉方向の位置が可変に設けられる枠体部とが形成されるとともに、該枠体部には移動手段によって移動されるキャビティ形成面を有するスライドブロックが取付けられており、キャビティ内の溶融樹脂が型開閉方向にも圧縮可能なことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の導光板の射出成形金型。
  5. 前記スタンパの背面部側に、高温制御部と低温制御部とが断熱部を挟んで配設される温調部材と、前記温調部材を前記高温制御部と前記低温制御部とが配設される方向に、スタンパの背面部に沿って移動可能な温調部材移動手段とが設けられたことを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか1項に記載の導光板の射出成形金型。
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