JP3716641B2 - コネクタ構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コネクタハウジングに設けた挿入口を介してフレキシブルプリント基板(FPC)やフレキシブルフラットケーブル(FFC)などの偏平電線を挿抜させるコネクタ構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のコネクタ構造としては、スライダスライドタイプのコネクタ構造がある。このスライダスライドタイプのコネクタ構造は、図14及び図15に示すように両側が開口されたコネクタハウジング60を備えており、このコネクタハウジング60内にはコンタクト61が収納してあり、このコンタクト61は、コネクタハウジング60内で固定側になるコンタクト部分62と、可動側になるコンタクト部分63とを有している。
【0003】
そして、このコネクタ構造にフレキシブルプリント基板(FPC)64を接続する場合には、このFPC64及びスライダ65を挿入口66からコネクタハウジング60内に挿入し、FPC64のみを、固定側コンタクト部分62と可動側コンタクト部分63との間に挿入していく。そして、FPC64の両コンタクト部分62、63間の所定位置への挿入が完了すると、スライダ65を押し込み、このスライダ65のロック部65aの平坦面でFPC64を押し上げて、可動側コンタクト部分63に圧接させ、このFPC64を可動側コンタクト部分63とスライダ65のロック部65aの平坦面とでロックする。
【0004】
また、FPC64を外す場合には、スライダ65をコネクタハウジング60内より抜き出すことによりFPC64のロックを外し、このFPC64を抜き出す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、スライダスライドタイプのコネクタ構造にあっては、スライダ65の操作力が極数に比例して増加するために、多極対応が難しいという問題点があった。
【0006】
また、従来のコネクタ構造としての回転スライダタイプのコネクタ構造にあっては、コネクタハウジングの後端部に設けた回転スライダを操作することにより、FPCを直接押して、このFPCをコンタクトに接触させるものがあるが、FPCの動きによって、回転スライダが外れるという不具合があったし、また、回転スライダがコネクタハウジングの後端部にあるために、トップエントリー型の対応が難しく、FPCのコネクタ接続及びこの接続の解除が容易にできないという問題点があった。
【0007】
本発明は、上記の問題点に着目して成されたものであって、その目的とするところは、トップエントリー型の対応が可能になり、偏平電線のコネクタ接続及びこの接続の解除が容易になるコネクタ構造を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明に係るコネクタ構造は、偏平電線の挿入口を有するコネクタハウジングと、このコネクタハウジング内に設けられた多数のコンタクトと、これら多数のコンタクトに設けられた、固定接片部及び可動接片部をそれぞれが有する接点が対向するように対峙させてなる接点部及びこの接点部に隣接するスライダ挿入部と、このスライダ挿入部に、一方向への回転により前記可動接片部を前記固定接片部側に変位させて、前記挿入口から前記コネクタハウジング内に挿入された前記偏平電線を前記両接点で接触挟持させるように回転可能に保持させた回転スライダとを備え、前記回転スライダを前記挿入口側に配置すると共に、前記コンタクトのリード部を前記挿入口とは反対側に配置し、更に、前記スライダ挿入部に前記スライダの回転作動部を挿入して、この回転作動部の支点部をスライダ挿入部の支点受部に摺動可能に嵌合し、前記回転作動部を前記可動接片部に当接させて、この回転作動部と前記挿入口とで、偏平電線の挿入時に該偏平電線の先端が前記固定側接片部と前記可動側接片部の先端に干渉しないように、前記偏平電線の両面をガイドする電線導入口を形成し、この電線導入口を、前記固定側接片部と前記可動側接片部との間の間隙部の直上に位置させたことを特徴とする。
【0009】
かかる構成により、コンタクトのリード部を、例えばプリント基板にハンダ付けして、このプリント基板にコネクタ構造を実装した場合に、回転スライダが挿入口側に配置してある関係で、回転スライダはコネクタ構造の先側に位置する。このために、コネクタ構造の先側に位置する挿入口からコネクタハウジング内に偏平電線を挿入し、回転スライダを一方向に回転させることで、接点部に偏平電線を接触させることができるようになって、トップエントリー型の対応が可能になり、偏平電線のコネクタ接続及びこの接続の解除が容易になる。
【0011】
また、かかる構成により、回転スライダを一方向に回転させることで、接点部の可動接片部を固定接片部側に変位させて、偏平電線を両接点で接触挟持することができる。このように、偏平電線を直接押圧するのではなく、接点部の可動接片部を介して偏平電線を押圧するために、偏平電線の動きによって、回転スライダが外れるという不具合が解消できるし、また、回転スライダを用いるために多極対応が可能になる。
【0013】
また、かかる構成により、挿入口から電線導入口を介して固定側接片部と可動側接片部との間の間隙部に偏平電線を挿入し、回転スライダを一方向に回転させることで、接点部の可動接片部を固定接片部側に変位させて、偏平電線を両接点で接触挟持することができる。このように、偏平電線を直接押圧するのではなく、接点部の可動接片部を介して偏平電線を押圧するために、偏平電線の動きによって、回転スライダが外れるという不具合が解消できるし、また、回転スライダを用いるために多極対応が可能になる。
【0014】
また、上記の目的を達成するために、請求項2の発明に係るコネクタ構造は、前記コンタクトに、固定接点を有する固定接片部で構成された接点部と、この接点部に隣接するスライダ挿入部とを設け、このスライダ挿入部に、一方向への回転により、前記挿入口から前記コネクタハウジング内に挿入された前記偏平電線をロックすると共に、この偏平電線を前記固定接片部側に押圧して前記固定接点に接触させるために、前記回転スライダにロック用爪部を設け、このロック用爪部が前記回転スライダの回転中心よりも下方且つ左方に位置させて前記回転スライダを回転可能に保持させた。
【0015】
かかる構成により、上記した請求項1の発明の作用効果と同様な作用効果を奏し得るばかりか、回転スライダを一方向に回転させることで、回転スライダで偏平電線にロックすると共に、この偏平電線を固定接片部側に押圧して固定接点に接触させることができる。このように、回転スライダで偏平電線にロックするために、偏平電線の抜けが防止でき、また、回転スライダを用いるために多極対応が可能になる。
【0016】
また、上記の目的を達成するために、請求項3の発明に係るコネクタ構造は、請求項2に記載のコネクタ構造において、前記スライダの前記回転作動部に、前記偏平電線の係合孔部に係脱可能に係合する係合部を設け、前記スライダ挿入部に前記スライダの前記回転作動部を挿入して、この回転作動部の支点部を前記スライダ挿入部の支点受部に摺動可能に嵌合し、前記回転作動部と前記挿入口とで電線導入口を形成し、この電線導入口を、前記固定側接片部と前記回転作動部との間の間隙部の直上に位置させた。
【0017】
かかる構成により、上記した請求項1の発明の作用効果と同様な作用効果を奏し得るばかりか、挿入口から電線導入口を介して固定側接片部と回転作動部との間の間隙部に偏平電線を挿入し、回転スライダを一方向に回転させることで、回転スライダの回転作動部に設けた係合部を偏平電線の係合孔部に係脱可能に係合させて、偏平電線をロックすると共に、この偏平電線を固定接片部側に押圧して固定接点に接触させることができる。このように、回転スライダで偏平電線にロックするために、偏平電線の抜けが防止でき、また、回転スライダを用いるために多極対応が可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面を参照して説明する。
【0019】
(実施の形態例1)
本発明の実施の形態例1を図1乃至図6に示す。
【0020】
本発明に係るコネクタ構造(実施の形態例1)は、コネクタハウジング1と、このコネクタハウジング1に装着されたコンタクト2と、コネクタハウジング1に装着された回転スライダ3とから構成してある。
【0021】
コネクタハウジング1は、図2に示すように断面四角形状で且つ紙面に対して垂直方向に長いハウジング本体1Aを有しており、このハウジング本体1A内には空間部4が設けてあり、また、ハウジング本体1Aの上面部1aには、空間部4に通じる挿入口5が設けてあり、また、ハウジング本体1Aの下部には、その長手方向に所定のピッチをおいて多数のコンタクト挿入孔6が設けてあり、これらのコンタクト挿入孔6の上端側は空間部4に通じている。
【0022】
そして、挿入口5の左側部は垂直面7に成されており、この垂直面7と空間部4の左側壁部4aとの間には段部8が形成してある。また、挿入口5の右側部は空間部4の右側壁部4bの上端部で形成してあって、ハウジング本体1Aの上面部1aより一段低い傾斜面9にしてある。
【0023】
また、コンタクト挿入孔6は空間部4より幅広にしてあり、隣り合うコンタクト挿入孔6の一方のものには、その左側下部にリード導出部6Aが形成してあり、また、他方のコンタクト挿入孔6には、その右側下部にリード導出部6Aが形成してある。
【0024】
また、コンタクト2は一方のコンタクト挿入孔6に挿入される一方のコンタクト2−1と他方のコンタクト挿入孔6に挿入される他方のコンタクト2−2とがある。
【0025】
そして、一方のコンタクト2−1は、図4に示すように金属性の板材を打ち抜き成形した板状のコンタクト本体2Aを有しており、コンタクト本体2Aの基部には圧入部10が形成してあり、この圧入部10の左側縁部にはリード部11が形成してある。また、コンタクト本体2Aの先部には、その中央に位置させてスライダ挿入部12が、その左側に位置させて接点部13が、その右側に位置させて保持部14がそれぞれ形成してある。
【0026】
接点部13は固定側接片部15と可動側接片部16とを所定の幅寸法の間隙部17を存して対峙させて構成してあり、固定側接片部15の外縁部15aは、コンタクト本体2Aの左縁部2aの延長上に位置しており、固定側接片部15の内縁部15bには固定接点18が形成してある。また、可動側接片部16は固定側接片部15より幅狭に成されていて、その内縁部16bには可動接点19が形成してある。
【0027】
また、スライダ挿入部12は切欠きで形成してあって、このスライダ挿入部12の左縁部12aは可動側接片部16の外縁部16aであり、スライダ挿入部12の右縁部12bにはその略中央部に位置させて凹部からなる支点受部20が形成しあり、この支点受部20から上部には傾斜部21が形成してある。
【0028】
また、保持部14は接点部13より背が高く、この保持部14の外縁部14aは、コンタクト本体2Aの右縁部2bの延長上に位置している。
【0029】
また、他方のコンタクト2−2、上記した一方のコンタクト2−1において、圧入部10の右側縁部にリード部11を形成したものであり、他の構成は一方のコンタクト2−1と同様である。
【0030】
また、回転スライダ3は、図6に示すように紙面に対して垂直方向に長いスライダ本体3Aを有しており、このスライダ本体3Aの一方には回転作動部22が、他方には回転作動部22に対して屈曲したハンドル部23がそれぞれ形成してある。回転作動部22は断面略長方形状であって、その左側面部22aと端面部22bとが成す角部には傾斜面よりなる押圧部24が形成してあり、その右側面部22cの中間部にはスライダ本体3Aの長手方向に沿う突条からなる支点部25が形成してある。
【0031】
また、ハンドル部23は回転作動部22に対して屈曲しており、このハンドル部23の上面部23aには凹凸状の滑り止め26が形成してあり、また、ハンドル部23の上面部23aと回転作動部22の左側面部22aとがなす角部は斜面部27Aにしてあり、また、この斜面部27Aと回転作動部22の左側面部22aとの間には垂直面部27が形成してあり、この垂直面部27と回転作動部22の左側面部22aとの間には段部28が形成してある。また、ハンドル部23の下面部23bと回転作動部22の右側面部22cとが成す角部31は、スライダ挿入部12の傾斜部21から保持部14の上端部14bにかけて形成してあるく字形状の当接部29に合致する形状にしてある。
【0032】
そして、一方のコンタクト挿入孔6に一方のコンタクト2−1が、他方のコンタクト挿入孔6に他方のコンタクト2−2が、それぞれの圧入部10をコンタクト挿入孔6に圧入してコネクタハウジング1に取り付けてあり、一方のコンタクト2−1のリード部11は一方のコンタクト挿入孔6の左側下部のリード導出部6Aより左側方に突出してあり、また、他方のコンタクト2−1のリード部11は他方のコンタクト挿入孔6の右側下部のリード導出部6Aより右側方に突出してある。そして、コンタクト本体2Aの左縁部2aの延長上に位置している接点部13は左縁部2aと共に、空間部4の左側壁部4aに当接し、コンタクト本体2Aの右縁部2bの延長上に位置している保持部14は右縁部2bと共に、空間部4の右側壁部4bに当接している。
【0033】
このようにしてコネクタハウジング1に、多数のコンタクト2−1、2−2が、一定のピッチで取り付けられると、スライダ挿入部12、接点部13及び保持部14は、コネクタハウジング1の長手方向にそれぞれに平行して一直線に並んだ状態になる。
【0034】
そして、一直線に並んだスライダ挿入部12には、回転スライダ3の回転作動部22が挿入してあって、この回転作動部22の支点部25はスライダ挿入部12の凹部からなる支点受部20に摺動可能に嵌合しており、回転スライダ3の左側面部22aはスライダ挿入部12の左縁部、すなわち可動接片部16の外縁部16aに当接している。この状態では、回転スライダ3の回転作動部22の垂直面部27は、挿入口5の垂直面7に対向していて、両垂直面部27、7で電線導入口30を形成している。この電線導入口30は、接点部13の固定側接片部15と可動側接片部16との間隙部17の直上に位置している。
【0035】
次に、上記のように構成されたコネクタ構造への偏平電線であるフレキシブルプリント基板(以下、FPCという)50の接続と、この接続の解除を説明する。
【0036】
上記のように構成されたコネクタ構造は、そのリード部11をプリント基板40の導電パターン(図示せず)にハンダ付けして実装される。
【0037】
FPC50の挿入前のコネクタ構造にあっては、図1及び図3の(1)に示すように回転スライダ3の左側面部22aはスライダ挿入部12の左縁部、すなわち可動接片部16の外縁部16aに当接し、ハンドル部23と回転作動部22とが成す角部31は、スライダ挿入部12の傾斜部21から保持部14の上端部14aに沿うく字形状の当接部29より離れており、両垂直面部27、7が形成する電線導入口30は、接点部13の固定側接片部15と可動側接片部16との間隙部17の直上に位置している。この場合、可動側接片部16は回転スライダ3から何等の力を受けないので、固定側接片部15の固定接点18と可動側接片部16の可動接点19との間の隙間mはFPC50の厚さ寸法tより大きくなっている。
【0038】
次に、図3の(2)に示すようにFPC50が電線導入口30から接点部13の固定接点18と可動接点19との間の隙間mを通して固定側接片部15と可動側接片部16との間隙部17に挿入される。
【0039】
次に、図3の(3)に示すように回転スライダ3のハンドル部23に押圧力Fを作用させることにより、この回転スライダ3を、その回転作動部22の支点部25を支点にして右回転させる。この回転スライダ3の右回転により、回転作動部22の角部に設けた傾斜面よりなる押圧部24が矢印のように左方向に可動側接片部16を押圧して、この可動側接片部16を左方向に変位させて、可動接点19と固定接点18とでFPC50の接点部を挟み付け、このFPC50をコンタクト2(2−1、2−2)に導通させる。この状態では回転スライダ3はロック機構(図示せず)によりロックされる。
【0040】
また、コネクタ構造からFPC50を外す場合には、回転スライダ3のロックを解除して、回転スライダ3を、その回転作動部22の支点部25を支点にして左回転させ、回転作動部22の押圧部24を右方向に移動させて、可動側接片部16の押圧を解除して、可動接点19と固定接点18とによりFPC50の接点部の挟み付けを解除し、このFPC50を固定側接片部15と可動側接片部16との間隙部17より抜き出す。
【0041】
上記にように本発明の実施の形態例1にあっては、コンタクト2のリード部11を、プリント基板40にハンダ付けして、このプリント基板40にコネクタ構造を実装した場合に、回転スライダ3が挿入口5側に配置してある関係で、回転スライダ3はコネクタ構造の先側に位置する。このために、コネクタ構造の先側に位置する挿入口5からコネクタハウジング1内にFPC50を挿入し、回転スライダ43を一方向に回転させることで、接点部3にFPC50を接触させることができるようになって、トップエントリー型の対応が可能になり、FPC50のコネクタ接続及びこの接続の解除が容易になる。
【0042】
また、挿入口5から電線導入口30を介して固定側接片部15と可動側接片部15との間の間隙部17にFPC50を挿入し、回転スライダ3を一方向に回転させることで、接点部13の可動接片部16を固定接片部15側に変位させて、FPC50を両接点18、19で接触挟持することができる。このように、FPC50を直接押圧するのではなく、接点部13の可動接片部16を介してFPC50を押圧するために、FPC50の動きによって、回転スライダ3が外れるという不具合が解消できるし、また、回転スライダ3を用いるために多極対応が可能になる。
【0043】
(実施の形態例2)
本発明の実施の形態例2を図7乃至図13に示す。
【0044】
本発明に係るコネクタ構造(実施の形態例2)は、コネクタハウジング41と、このコネクタハウジング41に装着されたコンタクト42と、コネクタハウジング41に装着されたスライダ43とから構成してある。コネクタハウジング41は、上記した本発明の実施の形態例1におけるコネクタハウジング1と同構成であるので、同じ符号を付して説明を省略する。
【0045】
また、コンタクト42は一方のコンタクト挿入孔6に挿入される一方のコンタクト42−1と他方のコンタクト挿入孔6に挿入される他方のコンタクト42−2とがある。
【0046】
そして、一方のコンタクト42−1は、図8に示すように上記した本発明の実施の形態例1における一方のコンタクト2−1において、その接点部13及びスライダ挿入部12の形状を変えたものである。すなわち、接点部13は固定側接片部15のみで構成してあり、固定側接片部15の外縁部15aは、コンタクト本体2Aの左縁部2aの延長上に位置しており、固定側接片部15の内縁部15bには固定接点18が形成してある。
【0047】
また、スライダ挿入部12は固定側接片部15の内縁部15bを含み、このスライダ挿入部12の左縁部12aは固定側接片部15の内縁部15bであり、また、スライダ挿入部12の底部にはスライダ受部47が形成してある。また、スライダ挿入部12の右縁部12bにはその略中央部に位置させて凹部からなる支点受部20が形成してあり、この支点受部20から上部には傾斜部21が形成してある。
【0048】
また、保持部14は接点部13より背が高く、この保持部14の外縁部14aは、コンタクト本体2Aの右縁部2bの延長上に位置している。
【0049】
また、他方のコンタクト42−2は、上記した一方のコンタクト42−1において、圧入部10の右側縁部にリード部11を形成したものであり、他の構成は一方のコンタクト42−1と同様である。
【0050】
また、スライダ43は、図10に示すように上記した本発明の実施の形態例1における回転スライダ3と同様に、スライダ本体3Aの一方には回転作動部22が、他方には回転作動部22に対して屈曲したハンドル部23がそれぞれ形成してある。回転作動部22は断面略長方形状であって、その左側面部22aには、その長手方向の両端部(前、後端部)には、図11に示すように係合部であるロック用爪部44が形成してある。また、ロック用爪部44の端面が当接面部46にしてある。また、回転作動部22の左側面部22aには垂直面部27−1が形成してある。そして、他の構成は、上記した本発明の実施の形態例1における回転スライダ3と同様であるために、同じ符号を付して説明を省略する。
【0051】
そして、一方のコンタクト挿入孔6に一方のコンタクト42−1が、他方のコンタクト挿入孔6に他方のコンタクト42−2が、それぞれの圧入部10をコンタクト挿入孔6に圧入してコネクタハウジング41に取り付けてあり、一方のコンタクト42−1のリード部11は一方のコンタクト挿入孔6の左側下部のリード導出部6Aより左側方に突出してあり、また、他方のコンタクト42−1のリード部11は他方のコンタクト挿入孔6の右側下部のリード導出部6Aより右側方に突出してある。
【0052】
そして、コンタクト本体2Aの左縁部2aの延長上に位置している接点部13は、左縁部2aと共に、空間部4の左側壁部4aに当接し、コンタクト本体2Aの右縁部2bの延長上に位置している保持部14は、右縁部2bと共に、空間部4の右側壁部4bに当接している。
【0053】
このようにしてコネクタハウジング1に、多数のコンタクト42−1、42−2が、一定のピッチで取り付けられると、スライダ挿入部12、接点部13及び保持部14は、コネクタハウジング1の長手方向にそれぞれに平行して一直線に並んだ状態になる。
【0054】
そして、一直線に並んだスライダ挿入部12には、回転スライダ43の回転作動部22が挿入してあって、この回転作動部22の支点部25はスライダ挿入部12の凹部からなる支点受部20に摺動可能に嵌合しており、回転スライダ43のロック用爪部44、45の端面である当接面部46がスライダ挿入部12の底部のスライダ受部47に当接していて、この状態では、回転スライダ43の回転作動部22の垂直面部27−1は、挿入口5の垂直面7に対向していて、両垂直面部27、7で電線導入口30を形成している。この電線導入口30は、接点部13の固定側接片部15と回転スライダ43の回転作動部22との間隙部17−1の直上に位置している。
【0055】
次に、上記のように構成されたコネクタ構造へのフレキシブルプリント基板(以下、FPCという)50の接続と、この接続の解除を説明する。
【0056】
FPC50の端末部には、図13の(1)に示すように、その両側に位置させてFPC50の補強部材50−1を利用して係合孔部であるロック用孔部48が設けてある。
【0057】
図12の(1)に示すようにFPC50が電線導入口30から固定側接片部15と回転スライダ43の回転作動部22との間隙部17−1に挿入される。
【0058】
次に、図12の(2)に示すように回転スライダ43のハンドル部23に押圧力Fを作用させることにより、この回転スライダ43を、その回転作動部22の支点部25を支点にして右回転させる。この回転スライダ43の右回転により、回転作動部22に設けたロック用爪部44がFPC50の両側に設けたロック用孔部48に挿入され、これと同時に、ロック用爪部44が矢印のようにFPC50の接点部を左方向に押圧してFPC50の接点部を固定接点に接触させて、このFPC50をコンタクト42(42−1、42−2)に導通させる。この状態では回転スライダ43はロック機構(図示せず)によりロックされる。
【0059】
また、コネクタ構造からFPC50を外す場合には、回転スライダ43のロックを解除して、回転スライダ43を、その回転作動部22の支点部25を支点にして左回転させ、回転作動部22を右方向に移動させて、回転作動部22に設けたロック用爪部44のFPC50のロック用孔部48へのロックを解除すると共に、FPC50の接点部の固定接点18への接触を解除して、このFPC50を固定側接片部15と回転スライダ43の回転作動部22との間隙部17−1より抜き出す。
【0060】
上記にように本発明の実施の形態例2にあっては、コンタクト42のリード部11を、プリント基板40にハンダ付けして、このプリント基板40にコネクタ構造を実装した場合に、回転スライダ43が挿入口5側に配置してある関係で、回転スライダ43はコネクタ構造の先側に位置する。このために、コネクタ構造の先側に位置する挿入口5からコネクタハウジング1内にFPC50を挿入し、回転スライダ43を一方向に回転させることで、接点部3にFPC50を接触させることができるようになって、トップエントリー型の対応が可能になり、FPC50のコネクタ接続及びこの接続の解除が容易になる。
【0061】
また、挿入口5から電線導入口30を介して固定側接片部15と回転作動部22との間の間隙部17−1にFPC50を挿入し、回転スライダ43を右方向に回転させることで、回転スライダ43の回転作動部22に設けたロック用爪部44をFPC50のロック用孔部48に係脱可能に係合させて、FPC50をロックすると共に、このFPC50を固定接片部15側に押圧して固定接点18に接触させることができる。このように、回転スライダ43でFPC50にロックするために、FPC50の抜けが防止でき、また、回転スライダ43を用いるために多極対応が可能になる。
【0062】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明に係るコネクタ構造によれば、コンタクトのリード部を、例えばプリント基板にハンダ付けして、このプリント基板にコネクタ構造を実装した場合に、回転スライダが挿入口側に配置してある関係で、回転スライダはコネクタ構造の先側に位置する。このために、コネクタ構造の先側に位置する挿入口からコネクタハウジング内に偏平電線を挿入し、回転スライダを一方向に回転させることで、接点部に偏平電線を接触させることができるようになって、トップエントリー型の対応が可能になり、偏平電線のコネクタ接続及びこの接続の解除が容易になる。
【0063】
また、本発明に係るコネクタ構造によれば、回転スライダを一方向に回転させることで、接点部の可動接片部を固定接片部側に変位させて、偏平電線を両接点で接触挟持することができる。このように、偏平電線を直接押圧するのではなく、接点部の可動接片部を介して偏平電線を押圧するために、偏平電線の動きによって、回転スライダが外れるという不具合が解消できるし、また、回転スライダを用いるために多極対応が可能になる。
【0064】
また、本発明に係るコネクタ構造によれば、挿入口から電線導入口を介して固定側接片部と可動側接片部との間の間隙部に偏平電線を挿入し、回転スライダを一方向に回転させることで、接点部の可動接片部を固定接片部側に変位させて、偏平電線を両接点で接触挟持することができる。このように、偏平電線を直接押圧するのではなく、接点部の可動接片部を介して偏平電線を押圧するために、偏平電線の動きによって、回転スライダが外れるという不具合が解消できるし、また、回転スライダを用いるために多極対応が可能になる。
【0065】
また、本発明に係るコネクタ構造によれば、回転スライダを一方向に回転させることで、回転スライダで偏平電線にロックすると共に、この偏平電線を固定接片部側に押圧して固定接点に接触させることができる。このように、回転スライダで偏平電線にロックするために、偏平電線の抜けが防止でき、また、回転スライダを用いるために多極対応が可能になる。
【0066】
また、本発明に係るコネクタ構造によれば、挿入口から電線導入口を介して固定側接片部と回転作動部との間の間隙部に偏平電線を挿入し、回転スライダを一方向に回転させることで、回転スライダの回転作動部に設けた係合部を偏平電線の係合孔部に係脱可能に係合させて、偏平電線をロックすると共に、この偏平電線を固定接片部側に押圧して固定接点に接触させることができる。このように、回転スライダで偏平電線にロックするために、偏平電線の抜けが防止でき、また、回転スライダを用いるために多極対応が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコネクタ構造(実施の形態例1)の断面図である。
【図2】同コネクタ構造におけるコネクタハウジングの断面図である。
【図3】(1)〜(3)は同コネクタ構造における偏平電線のコネクタ接続の順序を示す作動説明図である。
【図4】同コネクタ構造における一方のコンタクトの正面図である。
【図5】同コネクタ構造における他方のコンタクトの正面図である。
【図6】同コネクタ構造における回転スライダの断面図である。
【図7】本発明に係るコネクタ構造(実施の形態例2)の断面図である。
【図8】同コネクタ構造における一方のコンタクトの正面図である。
【図9】同コネクタ構造における他方のコンタクトの正面図である。
【図10】同コネクタ構造における回転スライダの断面図である。
【図11】同回転スライダの係合爪部の斜視図である。
【図12】(1)、(2)は同コネクタ構造における偏平電線のコネクタ接続の順序を示す作動説明図である。
【図13】(1)、(2)は回転スライダの係合爪部の係合孔部への係合の順序を示す作動説明図である。
【図14】従来のコネクタ構造の断面図である。
【図15】従来のコネクタ構造の作動説明図である。
【符号の説明】
1 コネクタハウジング
2 コンタクト
3 回転スライダ
5 挿入口
11 リード部
12 スライダ挿入部
13 接点部
15 固定側接片部
16 可動側接片部
18 固定接点
19 可動接点
20 支点受部
22 スライド挿入部
25 支点部
30 電線導入口
50 FPC(偏平電線)
Claims (3)
- 偏平電線の挿入口を有するコネクタハウジングと、このコネクタハウジング内に設けられた多数のコンタクトと、これらのコンタクトに設けられた、固定接片部及び可動接片部をそれぞれが有する接点が対向するように対峙させてなる接点部及びこの接点部に隣接するスライダ挿入部と、このスライダ挿入部に、一方向への回転により前記可動接片部を前記固定接片部側に変位させて、前記挿入口から前記コネクタハウジング内に挿入された前記偏平電線を前記両接点で接触挟持させるように回転可能に保持させた回転スライダとを備え、前記回転スライダを前記挿入口側に配置すると共に、前記コンタクトのリード部を前記挿入口とは反対側に配置し、更に、前記スライダ挿入部に前記スライダの回転作動部を挿入して、この回転作動部の支点部をスライダ挿入部の支点受部に摺動可能に嵌合し、前記回転作動部を前記可動接片部に当接させて、この回転作動部と前記挿入口とで、偏平電線の挿入時に該偏平電線の先端が前記固定側接片部と前記可動側接片部の先端に干渉しないように、前記偏平電線の両面をガイドする電線導入口を形成し、この電線導入口を、前記固定側接片部と前記可動側接片部との間の間隙部の直上に位置させたことを特徴とするコネクタ構造。
- 前記コンタクトに、固定接点を有する固定接片部で構成された接点部と、この接点部に隣接するスライダ挿入部とを設け、このスライダ挿入部に、一方向への回転により、前記挿入口から前記コネクタハウジング内に挿入された前記偏平電線をロックすると共に、この偏平電線を前記固定接片部側に押圧して前記固定接点に接触させるために、前記回転スライダにロック用爪部を設け、このロック用爪部が前記回転スライダの回転中心よりも下方且つ左方に位置させて前記回転スライダを回転可能に保持させた請求項1に記載のコネクタ構造。
- 前記スライダの前記回転作動部に、前記偏平電線の係合孔部に係脱可能に係合する係合部を設け、前記スライダ挿入部に前記スライダの前記回転作動部を挿入して、この回転作動部の支点部を前記スライダ挿入部の支点受部に摺動可能に嵌合し、前記回転作動部と前記挿入口とで電線導入口を形成し、この電線導入口を、前記固定側接片部と前記回転作動部との間の間隙部の直上に位置させた請求項2に記載のコネクタ構造。
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- 1998-10-06 JP JP28408298A patent/JP3716641B2/ja not_active Expired - Lifetime
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