JP3714546B2 - 建物の躯体構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の躯体構造に関し、更に詳しくは、極めて軽量でありながら耐久性に優れ、しかも間取りを比較的自由に設定することが可能な建物の躯体構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
建物の躯体構造は、安全で且つ信頼性の高い高性能な建物を建設する上で極めて重要なポイントとなるべき部分であり、今日では様々な構造のものが知られている。その代表的なものとしては、例えば、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造(RC造)がある。
【0003】
木造には、建物の荷重を柱や梁で支える日本の伝統的な工法である木造軸組工法(在来工法)や、建物の荷重を耐力壁や床で支える2×4(ツーバイフォー)工法がある。木造は、木材をその主たる材料としているので加工がしやすく、安価であり、我が国の気候風土の面からみても居住性のよい建物を提供する。
【0004】
鉄骨造には、軽量鉄骨系と重量鉄骨系があり、軽量鉄骨系は、主要構造材に軽量形鋼を用いたものでプレハブ住宅をはじめ小規模な建築に用いられている。軽量鉄骨構造は、構造体が比較的軽量であることから基礎部への負担が少なく、部材の運搬・加工・組み立てが容易であるという長所を有している。一方、重量鉄骨系は、主としてH型鋼やI型鋼で柱と梁を形成したラーメン構造が採用され、比較的高層の建物にも採用されている。ラーメン構造は、「壁」を主体とする構造に比べて開口部を広く確保することができ、開放的な空間を形成できるという特徴がある。また、材料としての鋼材は引張り力・圧縮力に強く、また品質が均一であるという長所がある。
【0005】
RC造は、引張力に強い鉄筋と、圧縮力に強いコンクリートを組合せた構造であり、上述のような柱と梁で支えるラーメン構造と、壁や床で支える壁構造とがある。RC造は、耐震性、耐火性に優れ、また腐食による強度の劣化が少ないので比較的信頼性が高い構造であるといえる。
【0006】
かかる従来の躯体構造に加えて、近年では、木造ツーバイフォーの枠材をスチールに置き換えたいわゆる「スチールハウス」が登場し、注目されている。スチールハウスは、地震や白アリに強いことに加えて森林伐採による自然環境破壊への配慮から、特に米国で関心を集めている。スチールハウスの内外装は、これまでの木造ツーバイフォー住宅と同じ物を用いることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した、躯体構造のうち、木造にあっては、材料である木材は天然材料であるため形状・寸法に制約があり、腐朽や虫害を受けやすく、さらに耐火性に劣るという短所がある。また、鉄骨造のうち軽量鉄骨構造にあっては、建物全体の荷重に対して材厚が薄いので座屈やねじれに対する耐力が小さいことから局部的な変形を防止するために補強材を配設する必要があり、そのため間取りに制約を受けることがある。一方、重量鉄骨構造にあっては、柱や梁が居住空間に突出するいわゆる「柱形」が出るので間取りに制約を受ける場合がある。さらに、RC構造は、全体の重量も重く、坪単価も高くなるという短所がある。また、スチールハウスにあっては、基本的には木造ツーバイフォーと同様の構造であるため、構造を支える壁面が必要となることから、上述したように、希望する箇所に開口部を設けることが出来ない場合がある。
【0008】
そこで、本発明は、かかる問題点に鑑みなされたもので、最小限の躯体材料を用いることにより極めて軽量であり安価で且つ耐久性に優れた建物の躯体構造を提供することを目的とする。
また、本発明は、現場での組み立てが簡単であり、間取りを比較的自由に設定することが可能な建物の躯体構造を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1記載の発明は、建物の躯体構造であって、天井部をトラス構造を備えた強固に固定されたフレーム構造の金属製枠体により構成し、重力方向に加わる鉛直荷重を枠体に配設された複数の柱部材で支持すると共に、水平方向に加わる水平荷重を互いに直交するようにして任意の位置に配置された少なくとも2つのパネル状の鋼板により支持して構成され、枠体は、所定の幅に配置された上弦材と下弦材との間に束材及び斜材が配設された1スパンを構成するトラスユニットと、トラスユニットに所定の間隔をおいて2本の柱部材が配設された柱付トラスユニットと、トラスユニットの3分の1のスパン長さに形成された短トラスユニットと、トラスユニット、柱付トラスユニット及び短トラスユニットの上弦材及び下弦材同士を連結するX字状に形成されたブレースユニットとを有して形成されていることを特徴とする建物の躯体構造を提供する。
【0010】
上記課題を解決するために請求項2記載の発明は、請求項1に記載の建物の躯体構造において、枠体及びパネル状の鋼板は、ユニット化され、現場で簡易に組み立て可能とされていることを特徴とする。
【0011】
上記課題を解決するために請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の建物の躯体構造において、枠体の上にさらに上層階が配置可能とされていることを特徴とする。
【0013】
上記課題を解決するために請求項記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の建物の躯体構造において、パネル状の鋼板は、トラスユニット、柱付トラスユニット及び短トラスユニットの下弦材から床面に至る高さを有していることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る建物の躯体構造の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明に係る建物の躯体構造の一実施形態を示す斜視図、図2はその分解斜視図である。
初めに、本発明に係る建物の躯体構造1は、概略として図1に示すように、トラス構造を備えた天井部を形成する金属製の枠体5と、この枠体5を支持するようにして4本の柱部材7、7が立設されて形成され、枠体5の下部には2枚の鋼鉄製パネルからなる補強材9、9が互いに直交する位置で且つ任意の位置に配置されて構成されている。4本の柱部材7、7は躯体の重力方向に加わる鉛直荷重を支持し、補強材9、9は躯体の水平方向に加わる水平荷重を支持するようになっている。躯体構造1は、ユニット化された各種の部材によって構成可能とされている。すなわち、躯体構造1は、図1及び図2に示すように、トラスユニット10と、柱付トラスユニット20と、短トラスユニット30と、ブレースユニット40とを連結して形成され、さらに任意の箇所には互いに直交するような位置に補強材9、9が配置されて構成されている。
【0015】
トラスユニット10は、図3に示すように、所定の幅間隔をもって配置された上弦材11aと下弦材11bとの間に束材13及び斜材15が配設されて構成されており、このトラスユニット10の長手方向における長さが1スパンとされている。上弦材11a及び下弦材11bは、それぞれ略L字型をした鋼材を背中合わせに組合せることにより断面T字状に形成され、この上弦材11aと下弦材11bとの間を連結するようにして直角方向に配置された束材13と、隣り合う束材13の頂点同士を交互に連結するようにして斜めに配置された斜材15によりトラスが形成されている。上弦材11aと下弦材11bの両端部と束材13が配設された箇所には他のユニット材を連結するための図示しない連結構造を備えている。連結構造は、例えば、上弦材11aと下弦材11bの表面に締着部材であるボルトを挿通するための孔部を穿設しておき、この孔部にボルトを挿通してナットで固定して連結する。もちろん、この連結構造は例示であり、溶接を含めた各種の連結構造が採用可能である。
【0016】
トラスユニット10は、具体的には、上弦材11a及び下弦材11bはそれぞれ60mm×60mm×3.2mmのL形鋼を2本背中合わせに配置され、1スパンとして4800mmの長さを有して形成されている。また、上弦材11aと下弦材11bとは400mm間隔で配置されている。さらに、束材13には直径16mmの丸形鋼が用いられ、斜材15に直径25mmの丸形鋼が用いられている。束材13は800mm間隔で7本配設されており、斜材15は6本配設されている。
【0017】
次に、柱付トラスユニット20は、図4に示すように、上述のトラスユニット10と同様の構造を有すると共に、さらに所定の間隔をおいて2本の柱部材7、7が配設されて形成されている。すなわち、所定の幅間隔をもって配置された上弦材21aと下弦材21bとの間に束材23及び斜材25が配設されて構成されており、上弦材21aと下弦材21bの長さはトラスユニット10と同様の長さ(1スパン)を有している。上弦材21a及び下弦材21bは、それぞれ略L字型をした鋼材を背中合わせに組合せることにより断面T字状に形成されており、この上弦材21aと下弦材21bとの間を連結するようにして直角方向に配置された束材23と、隣り合う束材23の頂点同士を交互に連結するようにして斜めに配置された斜材25によりトラスを形成している。また、上弦材21aと下弦材21bの両端部と束材23が配設された箇所には他のユニット材を連結するための上述したような図示しない連結構造を備えている。上弦材21aと下弦材21bの両端から所定の距離のところに柱部材7、7が配置されている。柱部材7、7は、重力方向に加わる鉛直荷重を支持する。
【0018】
柱付トラスユニット20の上弦材21a及び下弦材21bは、具体的には、トラスユニット10と同様に、60mm×60mm×3.2mmのL形鋼が2本背中合わせに配置され、1スパンとして4800mmの長さを有している。上弦材21aと下弦材21bとは400mm間隔で配置されている。束材23は直径16mmの丸形鋼が用いられ、斜材25は直径25mmの丸形鋼が用いられている。そして、柱部材7、7は30mm×30mmの角形鋼材が用いられ、その長さは2600mmに形成されている。柱部材7、7は、上弦材21aと下弦材21bの両端から800mmの位置に配置されている。
【0019】
短トラスユニット30は、図5に示すように、所定の幅に配置された上弦材31aと下弦材31bとの間に束材33及び斜材35が配設されて構成されている。上弦材31a及び下弦材31bは、それぞれ角形の鋼材により形成され、この上弦材31aと下弦材31bとの間を連結するようにして直角方向に配置された束材33と、束材33の一方側の頂点から斜めに配置された斜材35によりトラスが形成されている。また、上弦材31aと下弦材31bの両端部には他のユニット材を連結するための上述したような図示しない連結構造を備えている。短トラスユニット30の上弦材31a及び下弦材31bは、具体的には、それぞれ60mm×60mmで厚さ3.2mmの角鋼管が用いられ、上弦材31aと下弦材31bとは400mm間隔で配置されている。そして、短トラスユニット30はトラスユニット10及び柱付トラスユニット20の有する1スパンである長さ4800mmの3分の1の長さである1600mmに形成されている。また、束材13は直径16mmの丸形鋼が用いられ、斜材15は直径25mmの丸形鋼が用いられている。束材13は略中央部に1本配設されており、その両側に斜材15が配設されている。
【0020】
ブレースユニット40は、トラスユニット10、柱付トラスユニット20及び短トラスユニット30をそれぞれ連結して枠体5を形成したときにトラスユニット10、柱付トラスユニット20及び短トラスユニット30の上弦材11a、21a、31a同士を連結すると共に、下弦材11b、21b、31b同士を連結して枠体5をしっかり固定するものである。ブレースユニット40は、図6に示すように、2本の鋼材41、42をX字状に連結して形成され、その連結部45を中心にしてその端部が「はさみ」のように開閉自在に形成されている。端部側を閉じた状態とすれば移送時や保管時の専有面積を少なくすることが可能となる。ブレースユニット40を形成する鋼材41、42は、直径13mmの丸形の鋼材が用いられている。
【0021】
トラスユニット10、柱付トラスユニット20、短トラスユニット30、ブレースユニット40を形成する各鋼材には溶融亜鉛メッキが施され、十分な防錆処理がされている。これにより、鋼材の耐久性が高まりその性能を長く維持することが可能となっている。尚、上述した上述したトラスユニット10、柱付トラスユニット20、短トラスユニット30、ブレースユニット40の鋼材及びサイズは例示であり、これに限定されるものではない。また、形成されるトラスの形状も本実施形態に示したようなワーレンに限定するものではなく任意の形状が採用可能である。
【0022】
補強材9、9は、板状に形成された鋼鉄製パネルからなり、枠体5の下部に互いに直交する位置で且つ任意の位置に2枚配置され、主として水平方向に加わる水平荷重を支持している。具体的には2600mm×800mm×3.2mmのパネル状とされ、柱部材7、7と同じ高さを備えている。補強材9、9はユニットにより構成される4800mm×4800mmの基本構成の中に互いに直交するようにして少なくとも2枚配設する。配設する位置は原則として限定はなく、互いに直交するように配置されていればいずれの下弦材11b、21b、31bの下部であってもよい。また隣り合うように接触させて配置する必要もない。この2枚の補強材9、9によって水平荷重が支持される。このように、補強材9、9の配置箇所が躯体構造1の周囲、すなわち外壁側に限定されないので好きな位置に開口部を設けることができ間取りが制限されることがない。尚、補強材9、9には溶融亜鉛メッキが施され、各ユニットと同様に、十分な防錆処理がされている。
【0023】
次に、上述した各ユニットを用いて躯体構造1を組み立てる手順について説明する。まず、躯体構造1を支える基礎を定法に基づいて形成する。基礎は特に特定のものに限られるものではなく布基礎、ベタ基礎等各種のものが採用可能である。また、本発明に係る躯体構造1は特に全体重量が従来の鉄骨造の躯体構造に比べて非常に軽量であることから地盤のあまり堅固でないところでも建築可能である。基礎が出来上がったらその上に柱付トラスユニット20を立設する。柱付トラスユニット20は1スパンの両端に位置するようにして2箇所に配設する。そして、柱付トラスユニット20の間に所定の間隔でトラスユニット10を配置すると共に、トラスユニット10と柱付トラスユニット20のトラス部の間に短トラスユニット30を2列に配置してトラスユニット10と柱付トラスユニット20とを上記連結構造により連結する。図1、図2及び図7に示すように、短トラスユニット30は柱付トラスユニット20及びトラスユニット10の両端側に所定の間隔をもってそれぞれ2列に配置する。これにより、トラスユニット10及び柱付トラスユニット20の両端部には角柱状のフレーム構造が形成され、強固に保持される。また、角柱状に形成されフレーム構造のうち対向して位置する短トラスユニット30、30の上弦材31a、31a同士をブレースユニット40により連結すると共に、同様にして下弦材31b、31b同士をブレースユニット40で連結する。すなわち、ブレースユニット40を2段に配置することにより枠体5をしっかり固定する。
【0024】
このように形成された枠体5の下部に互いに直交する位置で且つ任意の位置に補強材9、9を配設する。補強材9、9は4800mm×4800mmの基本構成の中に互いに直交するようにして少なくとも2枚配設すればよい。配設する位置は原則として限定はなく、2枚の補強材9、9が互いに直交するようにして配置する。このように、各部材がユニット化されているので現場で容易に組み立てることが出来、軽量でありながら強固な耐久性を備えた躯体構造1を提供することが出来る。また、枠体5の内部に空調のためのダクト、配管、電気配線等の設備機器を配置することができる。
【0025】
図8に示すのは、本発明に係る躯体構造1の基本構成をスパン方向に連設した場合における斜視図である。本実施形態においては、その両端部に柱付トラスユニット20が配置されると共に、その両端の柱付トラスユニット20の隣にも柱付トラスユニット20が配設されている。それ以外は図1に示す基本構造が繰り返し連設されている。本発明に係る躯体構造1は非常に軽量であるため図8に示すように床部4が傾斜面に突出するような場所であっても僅かな基礎工事により柱部材7aを設置することによって建設することが出来る。尚、図9は、図8の躯体構造1により立てられた建物における間取図である。
【0026】
図10は、枠体5の上にさらに上層階を設けた躯体構造の斜視図である。本実施形態における躯体構造1は、上述したトラスユニット10、柱付トラスユニット20、短トラスユニット30及び補強材9、9から構成される4800mm×4800mmの基本構成からなる躯体構造の上にさらに同じ基本構成からなる躯体構造が積層されて構成されている。本実施形態における躯体構造1を構成する各構成ユニットについては基本的に上述した通りでありその説明は省略するが、上部に上層階が配置されている下層階の柱部材7、7は上層階の重量を含む鉛直荷重を支持する必要がある。従って、柱付トラスユニット20の柱部材7、7を上層階を支持可能な強度を有する柱部材7、7とした柱付トラスユニット(階層用)を用いる必要がある。具体的には、4800mm×4800mmの基本構成からなる躯体構造の上に同じ基本構成からなる躯体構造を積層する場合には下層階の柱部材7をその鉛直荷重を支持可能な強度のものに変更するか或は30mm×30mmの角形鋼材を1本のところを2本にして構成する。または、下層階のトラスユニット10を柱付トラスユニット20に置き替える。これにより2階建てであっても充分な強度を備えた躯体構造1を提供することが出来る。
【0027】
尚、本実施形態においては、住宅の躯体構造を例に説明したが、本発明に係る建物の躯体構造はもちろんこれに限られるものではなく、店舗、工場、その他の建築物にも適用可能であることはいうまでもない。
【0028】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る建物の躯体構造によれば、天井部をトラス構造を備えた金属製枠体により構成し、重力方向に加わる鉛直荷重を枠体に配設された複数の柱部材で支持すると共に、水平方向に加わる水平荷重を互いに直交するようにして任意の位置に配置された少なくとも2つのパネル状の補強材により支持して構成することとしたので、最小限の躯体材料を用で極めて軽量であり安価で且つ耐久性に優れた建物の躯体構造を提供することが可能となるという効果がある。また、本発明に係る建物の躯体構造によれば、枠体及び補強材は、工場製作によりユニット化されているので、建築現場での加工を必要とせず、組み立てが簡単であるという効果がある。
【0029】
また、本発明に係る建物の躯体構造によれば、非常に軽量であることから柱部材が細いものを使用でき、居住空間に柱形が出ず空間を有効に利用可能であると共に、柱部材のほか少なくとも2つのパネル状の補強材により躯体構造が構成されるので開口部や間取りを比較的自由に設定することが可能となるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る建物の躯体構造の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1に示した建物の躯体構造の分解斜視図である。
【図3】トラスユニットの正面図である。
【図4】柱付トラスユニットの正面図である。
【図5】短トラスユニットの正面図である。
【図6】ブレースユニットの平面図である。
【図7】図1の躯体構造の平面図である。
【図8】本発明に係る躯体構造をスパン方向に連設した斜視図である。
【図9】図8の躯体構造により立てられた建物における間取図である。
【図10】上層階を設けた躯体構造の斜視図である。
【符号の説明】
1 躯体構造
4 床部
5 枠体
7 柱部材
9 補強材
10 トラスユニット
11a 上弦材
11b 下弦材
13 束材
15 斜材
20 柱付トラスユニット
21a 上弦材
21b 下弦材
23 束材
25 斜材
30 短トラスユニット
31a 上弦材
31b 下弦材
33 束材
35 斜材
40 ブレースユニット
41、42 鋼材

Claims (4)

  1. 建物の躯体構造であって、
    天井部をトラス構造を備えた強固に固定されたフレーム構造の金属製枠体により構成し、重力方向に加わる鉛直荷重を前記枠体に配設された複数の柱部材で支持すると共に、水平方向に加わる水平荷重を互いに直交するようにして任意の位置に配置された少なくとも2つのパネル状の鋼板により支持して構成され
    前記枠体は、
    所定の幅に配置された上弦材と下弦材との間に束材及び斜材が配設された1スパンを構成するトラスユニットと、
    前記トラスユニットに所定の間隔をおいて2本の柱部材が配設された柱付トラスユニットと、
    前記トラスユニットの3分の1のスパン長さに形成された短トラスユニットと、
    前記トラスユニット、前記柱付トラスユニット及び前記短トラスユニットの上弦材及び下弦材同士を連結するX字状に形成されたブレースユニットと、
    を有して形成されていることを特徴とする建物の躯体構造。
  2. 請求項1に記載の建物の躯体構造において、
    前記枠体及び前記パネル状の鋼板は、ユニット化され、現場で簡易に組み立て可能とされていることを特徴とする建物の躯体構造。
  3. 請求項1又は2に記載の建物の躯体構造において、
    前記枠体の上にさらに上層階が配置可能とされていることを特徴とする建物の躯体構造。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の建物の躯体構造において、
    前記パネル状の鋼板は、トラスユニット、柱付トラスユニット及び短トラスユニットの下弦材から床面に至る高さを有していることを特徴とする建物の躯体構造。
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