JP3711183B2 - 発泡性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物およびその発泡体 - Google Patents

発泡性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物およびその発泡体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、柔軟な感触で、しかも耐熱性に優れたオレフィン系熱可塑性エラストマー発泡体を提供し得る発泡性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物およびその発泡体に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
従来より、エラストマーの発泡体を製造する方法として、天然ゴムあるいは合成ゴムに加硫剤と発泡剤を混練した後、この混練物を所定の形状に成型して加熱することにより加硫と発泡を行なってエラストマー(加硫ゴム)の発泡体を得るという方法が知られている。
【0003】
しかしながら、上記のような方法では、連続押出しで上記ゴムを所定の形状に成型する場合、予め配合物をゴムにバッチ的に練り込んで混練物を得る工程を、連続押出しする前に行なう必要があり、また、この混練物を押出機に供給し易くするために、予め混練物をリボン状に成型する工程を、連続押出しする前に行なう必要がある。このように、上記のような方法では、製造工程が複雑であり、しかも、加硫および発泡工程にかなりの時間を要することから工業的生産上不利である。
【0004】
このような問題を解決する方法として、軟質オレフィン系プラスチック、たとえばエチレン・酢酸ビニル共重合体、低密度ポリエチレン等の熱可塑性樹脂を用いる方法が既に知られている。このような軟質オレフィン系プラスチックを用いる方法によれば、上述の工程を省略することができる。
【0005】
しかしながら、軟質オレフィン系プラスチックは、本質的に、ゴムに比べて耐熱性に劣るため、得られる発泡体の用途が大きく制限されるという問題がある。一方、軟質オレフィン系プラスチックと加硫ゴムの中間の性能を示す材料として、オレフィン系共重合体ゴムとオレフィン系プラスチックとからなる部分架橋された組成物が熱可塑性エラストマーとして使用できることは、たとえば特開昭48−26838号公報、特開昭54−112967号公報により公知である。
【0006】
しかしながら、これらの公報で提案されている熱可塑性エラストマーは、オレフィン系プラスチック成分が、ペルオキシドの存在下で動的に熱処理されたときに分解し溶融時の張力が劣るため、発泡成形の際、脱泡しやすく、発泡体が得られてもせいぜい1.5倍程度の発泡倍率で、しかも脱泡による肌荒れが顕著である。
【0007】
したがって、少なくとも発泡倍率が2倍以上で脱泡による肌荒れがなく、柔軟な感触で、しかも、耐熱性に優れたオレフィン系熱可塑性エラストマー発泡体を、簡略化した工程で生産性よく製造できる発泡性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物およびその発泡体の出現が望まれている。
【0008】
【発明の目的】
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題を解決しようとするものであって、少なくとも発泡倍率が2倍以上で脱泡による肌荒れがなく、柔軟な感触で、しかも耐熱性に優れたオレフィン系熱可塑性エラストマー発泡体を、簡略化した工程で生産性よく製造できる発泡性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物およびその発泡体を提供することを目的としている。
【0009】
【発明の概要】
本発明に係る発泡性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物は、
[I]エチレン、炭素原子数3〜20のα- オレフィン、および必要に応じて非共役ジエンからなるエチレン・α- オレフィン系共重合体ゴムであるペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a):60〜95重量部、および炭素原子数3〜20のα- オレフィンの含有量が50〜100モル%であり、かつ、メルトフローレート(ASTM D−1238−65T,230℃、2.16kg荷重)が5〜80g/10分の範囲にあるα- オレフィン単独重合体または共重合体である、ペルオキシド分解型オレフィン系プラス
チック(b):5〜40重量部
[成分(a)と(b)との合計量は100重量部とする]
を含有している混合物を、有機ペルオキシドの存在下で動的に熱処理して得られる部分的に架橋された熱可塑性エラストマー組成物(A):83〜99
重量部と、
[II]長鎖分岐含有ポリプロピレン(B):1〜17重量部と、
[III] 発泡剤(C)と
[成分(A)と(B)との合計量は100重量部とする]
からなることを特徴としている。
【0010】
前記ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)であるエチレン・α- オレフィン系共重合体ゴムを構成するα- オレフィンとしては、プロピレンまたは1-ブテンが好ましい。
【0011】
また、前記ペルオキシド分解型オレフィン系プラスチック(b)としては、アイソタクチックポリプロピレンまたはプロピレン・α- オレフィン共重合体が好ましい。
【0012】
前記熱可塑性エラストマー組成物(A)としては、有機ペルオキシドおよびジビニルベンゼンの存在下で動的に熱処理されて部分的に架橋されている熱可塑性エラストマー組成物が好ましい。
【0013】
また前記長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)は、Z平均分子量(Mz)が少なくとも1.0×106 以上で、長鎖分岐ポリマーを含み、かつMz/Mwが少なくとも3.0以上である分子量分布をもつ。
【0014】
前記発泡性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物における発泡剤(C)の含有量は、熱可塑性エラストマー組成物(A)と長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)との合計量100重量部に対して、通常0.5〜20重量部である。
【0015】
また、本発明に係るオレフィン系熱可塑性エラストマー発泡体は、前記の本発明に係る発泡性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を加熱して得られる発泡体であることを特徴としている。
【0016】
本発明に係るオレフィン系熱可塑性エラストマー発泡体は、発泡倍率が2倍以上であることが好ましい。
【0017】
【発明の具体的説明】
以下、本発明に係る発泡性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物およびその発泡体について具体的に説明する。
【0018】
まず、本発明に係る発泡性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物について説明する。
本発明に係る発泡性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物は、特定の部分的に架橋された熱可塑性エラストマー組成物(A)と、特定の長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)と、発泡剤(C)とを含有している。
【0019】
熱可塑性エラストマー組成物(A)
本発明で用いられる熱可塑性エラストマー組成物(A)は、部分的に架橋された熱可塑性エラストマー組成物(以下、部分架橋熱可塑性エラストマー組成物と称する場合がある。)であって、ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)と、ペルオキシド分解型オレフィン系プラスチック(b)とを特定の割合で含有している混合物を、有機ペルオキシドの存在下で動的に熱処理して得られる。
【0020】
ここに、部分的に架橋された熱可塑性エラストマー組成物(部分架橋熱可塑性エラストマー組成物)とは、上記混合物を有機ペルオキシドと熱反応させた際に生じる分解反応と架橋反応の競争反応において、架橋反応が多い結果、混合物中の重合体の分子量が増大する成分と、分解反応が多い結果、混合物中の重合体の分子量が減少する成分とが共存する熱可塑性エラストマー組成物をいう。
【0021】
[ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)]
本発明で用いられるペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)は、エチレンと炭素原子数が3〜20のα- オレフィンとからなる無定形ランダムな弾性共重合体、またはエチレンと炭素原子数が3〜20のα- オレフィンと非共役ジエンとからなる無定形ランダムな弾性共重合体であって、ペルオキシドと混合し、加熱下で混練することによって、架橋して流動性が低下するか、あるいは流動しなくなるオレフィン系共重合体ゴムをいう。
【0022】
このようなペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)は、エチレン含有量が50モル%以上であり、具体的には、以下のようなゴムが挙げられる。(1)エチレン・α- オレフィン共重合体ゴム
[エチレン/α- オレフィン(モル比)=約90/10〜50/50]
(2)エチレン・α- オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴム
[エチレン/α- オレフィン(モル比)=約90/10〜50/50]
また、上記非共役ジエンとしては、具体的には、ジシクロペンタジエン、1,4-ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネンなどが挙げられる。これらのうちでは、エチレン・プロピレン共重合体ゴム、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体ゴム、エチレン・1-ブテン共重合体ゴム、エチレン・1-ブテン・非共役ジエン共重合体ゴムが好ましく、特にエチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体ゴム、中でもエチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン共重合体ゴムが、適度な架橋構造を有する熱可塑性エラストマー発泡体が得られる点で特に好ましい。
【0023】
本発明で用いられるペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)のムーニー粘度[ML1+4 (100℃)]は、10〜250、特に30〜150の範囲内にあることが好ましい。
【0024】
また、このオレフィン系共重合体ゴム(a)のヨウ素価は、25以下であることが好ましい。オレフィン系共重合体ゴム(a)のヨウ素価がこのような範囲にあると、部分的にバランスよく架橋された熱可塑性エラストマー組成物(A)が得られる。
【0025】
上記のようなペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)は、ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)とペルオキシド分解型オレフィン系プラスチック(b)との合計量100重量部に対して、60〜95重量部、好ましくは70〜90重量部の割合で用いられる。
【0026】
本発明においては、本発明の目的を損なわない範囲で、ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)と、ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)以外のゴムとを組合わせて用いることもできる。このようなペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)以外のゴムとしては、たとえばスチレン・ブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NBR)、天然ゴム(NR)等のジエン系ゴム、シリコーンゴムなどが挙げられる。
【0027】
[ペルオキシド分解型オレフィン系プラスチック(b)]
本発明で用いられるペルオキシド分解型オレフィン系プラスチック(b)とは、炭素原子数が3〜20のα- オレフィンの含有量が50〜100モル%である単独重合体あるいは共重合体であって、ペルオキシドと混合し、加熱下で混練することによって、熱分解して分子量を減じ、樹脂の流動性が増加するオレフィン系のプラスチックをいう。
【0028】
このようなペルオキシド分解型オレフィン系プラスチック(b)の具体的な例としては、以下のような単独重合体または共重合体が挙げられる。
(1)プロピレン単独重合体
(2)プロピレンと10モル%以下の他のα- オレフィンとのランダム共重合体
(3)プロピレンと30モル%以下の他のα- オレフィンとのブロック共重合体
(4)1-ブテン単独重合体
(5)1-ブテンと10モル%以下の他のα- オレフィンとのランダム共重合体
(6)4-メチル-1- ペンテン単独重合体
(7)4-メチル-1- ペンテンと20モル%以下の他のα- オレフィンとのランダム共重合体
上記のα- オレフィンとしては、具体的には、エチレン、プロピレン、1-ブテン、4-メチル-1- ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテンなどが挙げられる。上記のオレフィン系プラスチック(b)の中でも、プロピレン単独重合体と、プロピレン含量が50モル%以上のプロピレン・α- オレフィン共重合体が好ましく、中でも、アイソタクチックポリプロピレン、プロピレン・α- オレフィン共重合体、たとえばプロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・1-ブテン共重合体、プロピレン・1-ヘキセン共重合体、プロピレン・4-メチル-1- ペンテン共重合体などが特に好ましい。
【0029】
このペルオキシド分解型オレフィン系プラスチック(b)のメルトフローレート(ASTM D−1238−65T,230℃、2.16kg荷重)は、5〜80g/10分、特に5〜20g/10分の範囲にあることが好ましい。
【0030】
本発明においては、ペルオキシド分解型オレフィン系プラスチック(b)は、組成物の流動性の向上、および耐熱性を向上させる役割をもつ。
上記ペルオキシド分解型オレフィン系プラスチック(b)は、上述したペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)とペルオキシド分解型オレフィン系プラスチック(b)との合計量100重量部に対して、5〜40重量部、好ましくは10〜30重量部の割合で用いられる。ペルオキシド分解型オレフィン系プラスチック(b)を上記割合で用いると、柔軟性に優れた発泡体を提供し得る、流動性が良好な発泡性熱可塑性エラストマー組成物が得られる。
【0031】
[その他の成分]
本発明で用いられる熱可塑性エラストマー組成物(A)は、上述したペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)およびペルオキシド分解型オレフィン系プラスチック(b)の他に、ペルオキシド非架橋型ゴム状物質(c)を含んでいてもよい。
【0032】
このペルオキシド非架橋型ゴム状物質(c)は、ペルオキシドと混合し、加熱下で混練しても架橋せず、流動性が低下しない炭化水素系のゴム状物質であり、具体的には、ポリイソブチレン、ブチルゴム(IIR)、プロピレン含量が70モル%以上のプロピレン・エチレン共重合体ゴム、プロピレン・1-ブテン共重合体ゴムなどが挙げられる。これらの内では、ポリイソブチレン、ブチルゴムが性能および取扱い上好ましい。特にムーニー粘度[ML1+4 (100℃)]が60以下であるポリイソブチレン、ブチルゴムが、組成物の流動性を改善する点で好ましい。
【0033】
なお、本発明において「架橋する」とは、重合体をペルオキシドと熱反応させた際に生じる分解反応と架橋反応の競争反応において、架橋反応が多い結果、組成物中の重合体の見かけの分子量が増大する現象をいい、また、「分解する」とは、分解反応が多い結果、重合体の見かけの分子量が減少する反応現象をいう。
【0034】
上記のペルオキシド非架橋型ゴム状物質(c)は、必要に応じて、ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)およびペルオキシド分解型オレフィン系プラスチック(b)の合計量100重量部に対して、5〜100重量部、好ましくは5〜30重量部の割合で用いられる。
【0035】
また、本発明で用いられる熱可塑性エラストマー組成物(A)は、ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)、ペルオキシド分解型オレフィン系プラスチック(b)およびペルオキシド非架橋型ゴム状物質(c)の他に、鉱物油系軟化剤(d)を含んでいてもよい。
【0036】
このような鉱物油系軟化剤(d)としては、通常ゴムをロール加工する際ゴムの分子間力を弱め、加工を容易にするとともにカーブンブラック、ホワイトカーボン等の分散を助け、あるいは加硫ゴムの硬度を低下せしめて柔軟性を増す目的で使用されている高沸点の石油留分が挙げられる。この石油留分は、パラフィン系、ナフテン系、あるいは芳香族系等に区分されている。
【0037】
鉱物油系軟化剤(d)としては、具体的には、プロセスオイル、パラフィン、流動パラフィン、ホワイトオイル、ペトロラタム、石油スルホン酸塩、石油アスファルト、ギルソナイト、ミネラルラバー、石油樹脂などが挙げられる。
【0038】
この鉱物油系軟化剤(d)は、ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)およびペルオキシド分解型オレフィン系プラスチック(b)の合計量100重量部に対して、5〜100重量部、好ましくは5〜80重量部、さらに好ましくは20〜40重量部の割合で用いられる。上記のような割合で鉱物油系軟化剤(d)を用いると、発泡体の耐熱性、引張特性等の物性を低下させることなく、発泡性熱可塑性エラストマー組成物の流動性を十分に改善することができる。
【0039】
本発明においては、上記鉱物油系軟化剤(d)の他に、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて、他の軟化剤を用いることができる。本発明において必要に応じて用いられる鉱物油系軟化剤(d)以外の軟化剤としては、通常ゴムに使用される軟化剤が適当であり、具体的には、
コールタール、コールタールピッチ等のコールタール類;
ヒマシ油、アマニ油、ナタネ油、大豆油、椰子油等の脂肪油;
トール油、蜜ロウ、カルナウバロウ、ラノリン等のロウ類;
リシノール酸、パルミチン酸、ステアリン酸、12- 水酸化ステアリン酸、モンタン酸、オレイン酸、エルカ酸等の脂肪酸またはその金属塩;
ジオクチルフタレート、ジオクチルアジペート、ジオクチルセバケート等のエステル系可塑剤;
その他マイクロクリスタリンワックス、液状ポリブタジエンまたはその変性物あるいは水添物、液状チオコールなどが挙げられる。
【0040】
さらに、本発明で用いられる部分架橋熱可塑性エラストマー組成物(A)中に、必要に応じて、従来公知の耐熱安定剤、耐候安定剤、老化防止剤、帯電防止剤、充填剤、着色剤、滑剤など添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で配合することができる。
【0041】
[部分架橋熱可塑性エラストマー組成物(A)の調製方法]
本発明で用いられる部分架橋熱可塑性エラストマー組成物(A)は、上述したペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)と、ペルオキシド分解型オレフィン系プラスチック(b)と、必要に応じペルオキシド非架橋型ゴム状物質(c)、鉱物油系軟化剤(d)等とを含有する混合物を、有機ペルオキシドの存在下で、動的に熱処理することにより得ることができる。
【0042】
上記有機ペルオキシドとしては、具体的には、ジクミルペルオキシド、ジ-tert-ブチルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5- ジ-(tert-ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5- ジ-(tert-ブチルペルオキシ)ヘキシン-3、1,3-ビス(tert- ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1-ビス(tert- ブチルペルオキシ)-3,3,5- トリメチルシクロヘキサン、n-ブチル-4,4- ビス(tert- ブチルペルオキシ)バレレート、ベンゾイルペルオキシド、p-クロロベンゾイルペルオキシド、2,4-ジクロロベンゾイルペルオキシド、tert- ブチルペルオキシベンゾエート、tert- ブチルペルベンゾエート、tert- ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、tert- ブチルクミルペルオキシドなどが挙げられる。
【0043】
これらの内では、臭気性、スコーチ安定性の点で、2,5-ジメチル-2,5- ジ-(tert-ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5- ジ-(tert-ブチルペルオキシ)ヘキシン-3、1,3-ビス(tert- ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1-ビス(tert- ブチルペルオキシ)-3,3,5- トリメチルシクロヘキサン、n-ブチル-4,4- ビス(tert- ブチルペルオキシ)バレレートが好ましく、中でも、1,3-ビス(tert- ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼンが最も好ましい。
【0044】
本発明においては、有機ペルオキシドは、ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)とペルオキシド分解型オレフィン系プラスチック(b)との合計量100重量%に対して、0.05〜3重量%、好ましくは0.1〜2重量%の割合で用いられる。
【0045】
本発明においては、上記有機ペルオキシドによる部分架橋処理に際し、硫黄、p-キノンジオキシム、p,p'- ジベンゾイルキノンジオキシム、N-メチル-N-4- ジニトロソアニリン、ニトロソベンゼン、ジフェニルグアニジン、トリメチロールプロパン-N,N'-m-フェニレンジマレイミドのようなペルオキシ架橋用助剤、あるいはジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、アリルメタクリレートのような多官能性メタクリレートモノマー、ビニルブチラート、ビニルステアレートのような多官能性ビニルモノマーを配合することができる。
【0046】
上記のような化合物を用いることにより、均一かつ緩和な架橋反応が期待できる。特に、本発明においては、ジビニルベンゼン(DVB)が最も好ましい。ジビニルベンゼンは、取扱い易く、上記の被架橋処理物の主成分であるペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)、ペルオキシド分解型オレフィン系プラスチック(b)との相溶性が良好であり、かつ、有機ペルオキシドを可溶化する作用を有し、有機ペルオキシドの分散剤として働くため、熱処理による架橋効果が均質で、流動性と物性とのバランスのとれた部分架橋熱可塑性エラストマー組成物(A)が得られる。
【0047】
本発明においては、上記のような架橋助剤もしくは多官能性ビニルモノマーは、上記のペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)およびペルオキシド分解型オレフィン系プラスチック(b)の合計量100重量%に対して、0.1〜3重量%、特に0.3〜2重量%の割合で用いるのが好ましい。架橋助剤もしくは多官能性ビニルモノマーの配合割合が上記範囲にあると、得られる部分架橋熱可塑性エラストマー組成物(A)は、架橋助剤および多官能性ビニルモノマーがエラストマー中に未反応のモノマーとして残存することがないため、加工成形の際に熱履歴による物性の変化が生じることがなく、しかも、流動性に優れている。
【0048】
上記の「動的に熱処理する」とは、上記のような各成分を融解状態で混練することをいう。
動的な熱処理は、解放型のミキシングロール、非解放型のバンバリーミキサー、ニーダー、一軸または二軸押出機、連続ミキサーなどの混練装置を用いて行なわれるが、非開放型の混練装置中で行なうことが好ましい。また、動的な熱処理は、窒素、炭酸ガス等の不活性ガス雰囲気下で行なうことが好ましい。
【0049】
また、混練は、使用する有機ペルオキシドの半減期が1分未満となる温度で行なうのが望ましい。混練温度は通常150〜280℃、好ましくは170〜240℃であり、混練時間は1〜20分間、好ましくは1〜5分間である。また、混練の際に加えられる剪断力は、通常、剪断速度で10〜104 sec-1、好ましくは102 〜104 sec-1の範囲内で決定される。
【0050】
本発明において前記各成分を混合および混練する際、ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)と、ペルオキシド分解型オレフィン系プラスチック(b)と、必要に応じてペルオキシド非架橋型ゴム状物質(c)、鉱物油系軟化剤(d)等とを予め混合し、均一に混練してペレット化した後、得られたペレットと、ジビニルベンゼンに溶解させた有機ペルオキシドと、必要であれば、さらに架橋助剤、加硫促進剤等とを、タンブラー型ブラベンダー、V型ブラベンダー、ヘンシェルミキサー等の公知の混練機で好ましくは50℃以下の温度で均一に混合し、次に前記所定の条件下で混練する方法を採用することが望ましい。
【0051】
上記のようにしてペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)が部分的に架橋された熱可塑性エラストマー組成物(A)が得られる。
なお、本発明において、熱可塑性エラストマー組成物(A)が部分的に架橋されたとは、下記の方法で測定したゲル含量が10重量%以上、好ましくは20〜97重量%、特に好ましくは30〜97重量%の範囲内にある場合をいう。
[ゲル含量の測定法]
熱可塑性エラストマー組成物の試料を約100mg秤量し、これを0.5mm×0.5mm×0.5mmの細片に裁断し、次いで、得られた細片を密閉容器中にて30mlのシクロヘキサンに、23℃で48時間浸漬する。
【0052】
次に、この試料を濾紙上に取り出し、室温で72時間以上、恒量になるまで乾燥する。
この乾燥残渣の重量から、ポリマー成分以外のシクロヘキサン不溶性成分(繊維状フィラー、充填剤、顔料等)の重量を減じた値を、「補正された最終重量(Y)」とする。
【0053】
一方、試料の重量から、ポリマー成分以外のシクロヘキサン可溶性成分(たとえば軟化剤)の重量、およびポリマー成分以外のシクロヘキサン不溶性成分(繊維状フィラー、充填剤、顔料等)の重量を減じた値を、「補正された初期重量(X)」とする。
【0054】
ここに、ゲル含量(シクロヘキサン不溶解分)は、次の式で求められる。
ゲル含量[重量%]
=[補正された最終重量(Y)/補正された初期重量(X)]×100
本発明においては、上記熱可塑性エラストマー組成物(A)は、熱可塑性エラストマー組成物(A)と長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)との合計量100重量部に対して、83〜99重量部、好ましくは91〜99重量部の割合で用いられる。上記のような割合で熱可塑性エラストマー組成物(A)を用いると、柔軟性に優れた高発泡倍率の発泡体が成形し得る熱可塑性エラストマー組成物が得られる。
【0055】
長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)
本発明で用いられる長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)は、プロピレンの単独重合体、あるいはプロピレンと炭素原子数が2〜20のα- オレフィンの共重合体であって、具体的には、以下のような単独重合体または共重合体が挙げられる。
(1)プロピレン単独重合体
(2)プロピレンと10モル%以下の他のα- オレフィンとのランダム共重合体
(3)プロピレンと30モル%以下の他のα- オレフィンとのブロック共重合体
上記のα- オレフィンとしては、具体的には、エチレン、1-ブテン、4-メチル-1- ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテンなどが挙げられる。
【0056】
上記のような長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)は、単独で、あるいは組合わせて用いることができる。
本発明で用いられる長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)は、Z平均分子量(Mz)が少なくとも1.0×106 以上で、長鎖分岐ポリマーを含み、かつMz/Mwが少なくとも3.0以上である分子量分布を有する。本発明においては、1以上の低い分子量分布領域と1以上の高い分子量分布領域とを有するマルチモーダルな分子量分布、たとえばバイモーダルな(双峰型の)分子量分布を示し、かつ高い分子量分布領域に長鎖分岐ポリマーを含んでいるポリプロピレンが好ましい。特に、Z平均分子量(Mz)が少なくとも2.0×106 以上である長鎖分岐含有ポリプロピレンが好ましい。
【0057】
本発明で用いられる長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)は、たとえば米国特許第4,916,198号明細書に記載されている方法によって製造することができ、ハイモント社により販売されている長鎖分岐含有ポリプロピレンなどがこれに属する。
【0058】
ポリプロピレン系樹脂が長鎖分岐を有するか否かは、次の方法で確認することができる。
すなわち、伸長流動測定装置(たとえばレオメトリックス社の伸長流動測定装置:商品名RER−9000)を用い、ポリプロピレン系樹脂から測定サンプルを作製し、このサンプルの歪速度(秒-1)における伸長粘度(poise)と時間(秒)との関係をグラフ化する。このグラフ上において、長鎖分岐を有するポリプロピレン系樹脂と長鎖分岐を有しないポリプロピレン系樹脂とは、伸長粘度曲線の傾きが時間とともに大きくなるか、あるいは小さくなるかで区別することができる。長鎖分岐を有するポリプロピレン系樹脂は、伸長粘度曲線の傾きが時間とともに大きくなるのに対し、長鎖分岐を有しないポリプロピレン系樹脂は、伸長粘度曲線の傾きが時間とともに小さくなる。上記レオメトリックス社の伸長粘度測定装置(RER−9000)による測定結果から長鎖分岐を有するポリプロピレン系樹脂および長鎖分岐を有しないポリプロピレン系樹脂の歪速度における伸長粘度と時間との関係を示したのが図1のグラフである。グラフ中の曲線Aは、長鎖分岐を有するポリプロピレン系樹脂を示し、曲線Bは、長鎖分岐を有しないポリプロピレン系樹脂を示す。このグラフより、長鎖分岐を有するポリプロピレン系樹脂では、伸長粘度曲線の傾きが時間とともに大きくなるのに対し、長鎖分岐を有しないポリプロピレン系樹脂では、伸長粘度曲線の傾きが時間とともに小さくなることがわかる。なお、サンプルおよび測定条件は、以下の通りである。
【0059】
・測定サンプルの大きさ、形状 : 長さ30mm、直径5mmの円柱状
・歪速度 : 1.0秒-1
・測定温度 : 機材樹脂の融点+20℃(ただし、機材樹脂の融点は、機材樹脂1〜5mgを示差走査熱量計によって10℃/分で昇温した時に得られるDSC曲線の吸熱ピークの頂点の温度とする。)
上記のような長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)を用いると、得られる発泡性熱可塑性エラストマー組成物のメルトテンションを向上させことができ、高発泡倍率の発泡体を成形し得る発泡性熱可塑性エラストマー組成物が得られる。
【0060】
本発明で用いられる長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)のメルトフローレート(MFR;ASTM−D−1238、230℃、2.16kg荷重)は、通常0.01〜40g/10分、好ましくは0.1〜40g/10分、さらに好ましくは0.1〜30g/10分の範囲にある。
【0061】
本発明においては、上記長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)は、熱可塑性エラストマー組成物(A)と長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)との合計量100重量部に対して、1〜17重量部、好ましくは1〜9重量部の割合で用いられる。上記のような割合で長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)を用いると、柔軟性に優れた高発泡倍率の発泡体を成形し得る熱可塑性エラストマー組成物が得られる。
【0062】
本発明においては、長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)は、部分架橋熱可塑性エラストマー組成物(A)を調製した後、添加するのが特徴である。部分架橋熱可塑性エラストマー組成物(A)の調製の際に、この組成物(A)を構成するペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)等の諸成分に、長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)を添加して、ペルオキシドと混合し、加熱下で混練すると、長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)の種類によっては、長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)が熱分解して分子量を減じ、目的とする発泡体を成形し得る発泡性熱可塑性エラストマー組成物は得られない。
【0063】
発泡剤(C)
本発明で用いられる発泡剤(C)としては、有機系および無機系の熱分解型発泡剤;水;炭化水素系、フロン系等の溶剤;窒素、二酸化炭素、プロパン、ブタン等の気体があるが、熱分解型発泡剤が好ましい。
【0064】
熱分解型の発泡剤としては、具体的には、
炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム等の無機発泡剤;
N,N'- ジメチル-N,N'-ジニトロソテレフタルアミド、N,N'- ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物;
アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾシクロヘキシルニトリル、アゾジアミノベンゼン、バリウムアゾジカルボキシレ−ト等のアゾ化合物;
ベンゼンスルホニルヒドラジド、トルエンスルホニルヒドラジド、p,p'- オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジフェニルスルホン-3,3'-ジスルホニルヒドラジド等のスルホニルヒドラジド化合物;
カルシウムアジド、4,4'- ジフェニルジスルホニルアジド、p-トルエンスルホニルアジド等のアジド化合物などが挙げられる。
【0065】
これらの発泡剤(C)は、部分架橋熱可塑性エラストマー組成物(A)と長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)との合計量100重量部に対して、通常0.5〜20重量部、好ましくは1〜10重量部の割合で用いられる。
【0066】
また、必要に応じて発泡助剤を加えることもでき、発泡助剤としては、亜鉛、カルシウム、鉛、鉄、バリウム等の金属化合物、クエン酸、サリチル酸、フタル酸、ステアリン酸等の有機酸、あるいは尿素またはその誘導体などが用いられる。発泡助剤は、発泡剤の分解温度の低下、分解促進、気泡の均一化などの働きを示す。
【0067】
また更に、発泡を高倍率で均一に行なう目的で、無機ガスを吸着する無機多孔質粉末(たとえばゼオライト)、無機ガスの吸着量の大きい樹脂(たとえばポリカーボネート樹脂)、または発泡の際の核剤を加えることもできる。
【0068】
その他の成分
本発明においては、発泡性熱可塑性エラストマー組成物中に、必要に応じて、従来公知の充填剤、耐熱安定剤、老化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤、金属セッケン、ワックス等の滑剤、顔料、染料、核剤、難燃剤、ブロッキング防止剤などの添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で添加することができる。
【0069】
上記充填剤としては、通常ゴムに使用される充填剤が適当であり、具体的には、炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、クレー、カオリン、タルク、シリカ、けいそう土、雲母粉、アスベスト、硫酸バリウム、硫酸アルミニウム、硫酸カルシウム、炭酸マグネシウム、二硫化モリブデン、ガラス繊維、ガラス球、シラスバルーン、グラファイト、アルミナなどが挙げられる。
【0070】
これらの充填剤は、部分架橋熱可塑性エラストマー組成物(A)と長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)との合計量100重量部に対して、40重量部以下、好ましくは1〜30重量部の割合で用いられる。
【0071】
また、本発明で必要に応じて用いられる従来公知の耐熱安定剤、老化防止剤、耐候安定剤としては、フェノール系、サルファイト系、フェニルアルカン系、フォスファイト系、アミン系安定剤などが挙げられる。
【0072】
オレフィン系熱可塑性エラストマー発泡体
本発明に係るオレフィン系熱可塑性エラストマー発泡体は、上述した本発明に係る発泡性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を加熱して得られる発泡体である。
本発明に係るオレフィン系熱可塑性エラストマー発泡体を調製するに際して、まず、ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)およびペルオキシド分解型オレフィン系プラスチック(b)等の各成分を特定の割合で配合した混合物を、有機ペルオキシドの存在下で動的に熱処理して部分架橋熱可塑性エラストマー組成物(A)を調製する。この組成物(A)の調製方法の詳細は、既に上述した通りである。
【0073】
次に、上記のようにして得られた部分架橋熱可塑性エラストマー組成物(A)に、長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)および発泡剤(C)を上述した特定の割合で、必要であれば更に発泡助剤、湿潤剤等の配合物を配合し、発泡性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を調製する。
【0074】
ここで、長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)と発泡剤(C)は別々に混合してもよく、まず部分架橋熱可塑性エラストマー組成物(A)に長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)を配合し、その後発泡剤(C)を混合することができるし、またこの混合の順序を逆にしてもよい。
【0075】
なお、熱可塑性エラストマー組成物(A)を調製する際に長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)および/または発泡剤(C)を混合すると、目的とする発泡体を成形し得る発泡性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を得ることはできない。また、熱可塑性エラストマー組成物(A)を調製する際に、長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)および/または発泡剤(C)を混合すると、長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)の種類によっては動的に熱処理する際に長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)が分解またはゲル化し、目的の発泡体を得るために必要な溶融粘度が大きく外れたり、発泡剤(C)が分解してガス抜けしたりする。
【0076】
熱可塑性エラストマー組成物(A)、長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)および発泡剤(C)を配合する際の方法としては、たとえば熱可塑性エラストマー組成物(A)のペレット、長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)および発泡剤(C)を一旦タンブラー型ブラベンダー、V型ブラベンダー、リボンブレンダー、ヘンシェルミキサー等で混練した後、必要であれば解放型のミキシングロールや非解放型のバンバリーミキサー、押出機、ニーダー、連続ミキサー等で混練する方法を挙げることができる。
【0077】
耐候安定剤、耐熱安定剤、老化防止剤、着色剤等は、前記工程のいずれの段階において配合してもよい。
次に、上記のようにして得られた発泡性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物から発泡体を調製する方法としては、従来より発泡成形品を得るために用いられている押出成形、プレス成形、射出成形、カレンダー成形等の各種の成形方法を採用することができる。
【0078】
押出成形方法により発泡体を調製する方法としては、たとえば上述した発泡性組成物を押出機で溶融し、ダイから押し出すとともに発泡させて発泡体を成形したり、あるいは押出機中で発泡させた組成物をダイから押し出して発泡体を成形する方法がある。押出時の樹脂温度は110〜250℃の範囲が好ましい。
【0079】
またプレス成形方法により発泡体を調製する方法としては、たとえば上述した発泡性組成物のペレットをプレス成形機の加熱した金型内に挿入し、型圧をかけながら、もしくは型圧をかけることなく、組成物を溶融させた後発泡せしめて発泡体を成形する方法がある。金型の温度は110〜250℃の範囲が好ましい。
【0080】
射出成形方法により発泡体を調製する方法としては、たとえば上述した発泡性組成物を射出成形機で加熱溶融した後、ノズル先端部で発泡せしめるようして金型内に射出し、発泡体を成形する方法がある。射出時の樹脂温度は110〜250℃の範囲が好ましい。
【0081】
上記のような発泡成形法により得られた発泡体は、ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)部が部分的に架橋されているため、耐熱性、引張特性、柔軟性、耐候性、反発弾性等のゴム的性質が優れており、また加硫ゴムに比べ、リサイクルにも適している。
【0082】
【発明の効果】
本発明に係る発泡性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物は、発泡倍率が2倍以上で脱泡による肌荒れがなく、柔軟な感触で、しかも耐熱性、耐候性に優れた発泡体を提供することができる。しかも、本発明に係る発泡性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を用いると、上記のような効果を有する発泡体を簡略化した工程で生産性よく製造することができる。
【0083】
本発明に係るオレフィン系熱可塑性エラストマー発泡体は、本発明に係る発泡性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物から成形されているので、発泡倍率が2倍以上で脱泡による肌荒れがなく、柔軟な感触で、しかも耐熱性、耐候性に優れている。
【0084】
本発明に係るオレフィン系熱可塑性エラストマー発泡体の用途としては、ウェザーストリップスポンジ、ボディパネル、ステアリングホイール、サイドシールド等の自動車部品;靴底、サンダル等の履物;電線被覆、コネクター、キャッププラグ等の電気部品;上水板、騒音防止壁等の土木資材;ゴルフクラブグリップ、野球バットグリップ、水泳用フィン、水中眼鏡等のレジャー用品;ガスケット、防水布、ガーデンホース、ベルト等の雑品が挙げられる。
【0085】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0086】
実施例および比較例で使用した長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)を第1表に示す。
【0087】
【表1】
Figure 0003711183
【0088】
なお、実施例等における発泡体の成形および基礎物性の試験、評価は、以下の方法により行なった。
[試験方法]
【0089】
(1)押出成形
下記の装置条件でチューブ状発泡体および平板状発泡体を押出成形した。
成形機:40mmφ押出機[東芝機械(株)製]
シリンダー最高温度:190℃
ダイ温度:150℃
ダイ:ストレートダイ
・チューブ状発泡体:ダイ/コア=12.5mm/10.0mm
・平板状発泡体:縦/横=2mm/15mm
引き取り速度:8m/分
【0090】
(2)基本物性
上記(1)押出成形法によって得たチューブ状発泡体および平板状発泡体から試験片を切削し、発泡倍率を下記の方法により求めるとともに、これらの発泡体の外観、感触および発泡の均一性を下記の方法により評価した。
【0091】
a)発泡倍率:未発泡品の密度を、発泡体の見かけ密度で除した値を発泡倍率とした。
b)発泡体外観(表面肌):脱泡による表面の凹凸の有無について観察し、発泡体の外観の評価を次の5段階で評価した。
表面が殆ど平滑なものを5、
表面の凹凸が散在するものを3、
表面が脱泡により著しく荒れているものを1とし、
表面の状態が5と3の中間にあるものを4、
表面の状態が3と1の中間にあるものを2で示した。
【0092】
c)感触:チューブ状の発泡体を押してみて加硫ゴムスポンジライクな柔軟な感触が得られたものを5、
樹脂ライクな硬い感触が得られたものを1とし、
その中間の感触が得られたものを柔軟な感触が得られたものからそれぞれ4、3、2で示した。
【0093】
d)発泡の均一性:発泡体の切断面を目視観察し、泡の大きさと形のバラツキで評価した。
泡の大きさと形が共に極めて均一なものをAとし、泡がつながって大きくなった泡や、泡中のガスが抜けて 偏平形状となったりして泡の大きさと形が共に極めてバラツキの大きいものをDとし、
中間のものをB、Cの順序で示した。
【0094】
【実施例1】
エチレン含量が70モル%、ヨウ素価が12、ムーニー粘度[ML1+4 (100℃)が110であるエチレン・プロピレン・5-エチリデン-2- ノルボルネン共重合体ゴム(以下、EPDM(a)と略す)75重量部と、
メルトフローレート(ASTM-D-1238-65T,230℃、2.16kg荷重)が50g/10分、密度が0.91g/cm3 であるポリプロピレン(以下、PP−10(b)と略す)25重量部と、
不飽和度が0.5%、ムーニー粘度[ML1+4 (100℃)]が40であるブチルゴム(以下、IIR(c)と略す)30重量部と、
ナフテン系プロセスオイル(以下、オイル(d)と略す;商品名 サンセン4240、日本サンオイル社製]50重量部と
を、バンバリーミキサーにより窒素雰囲気下、180℃で5分間混練した後、シーティングロールに通し、シートカッターによりペレットを製造した。
【0095】
次いで、上記のようにして得られたペレット180重量部と、1,3-ビス(tert- ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン0.3重量部をジビニルベンゼン(DVB)0.5重量部に溶解分散させた溶液とをタンブラーブレンダーにより混合し、この溶液をペレット表面に均一に付着させた。
【0096】
次いで、このペレットを、押出機を用いて窒素雰囲気下210℃で押し出して動的な熱処理を行ない、ゲル含量が35%である部分架橋熱可塑性エラストマー組成物(A−1)を得た。
【0097】
上記のようにして得られた部分架橋熱可塑性エラストマー組成物(A−1)100重量部と、
第1表に記載のポリプロピレン[PP(B−1)]5.0重量部と、
クエン酸50モル%と重炭酸ナトリウム50モル%との混合物(C−1)3.0重量部と
を、タンブラーブレンダーにより混合した後、上述した(1)の方法により押出成形し、得られた発泡体の評価を上述した方法に従って行なった。
【0098】
結果を第2表に示すとともに、長鎖分岐含有ポリプロピレンのメルトフローレートと発泡倍率との関係を図2に示す。
【0099】
【実施例2】
実施例1において、実施例1で用いたPP(B−1)の代わりに第1表に記載のPP(B−2)を5.0重量部用いた以外は、実施例1と同様に行なった。
【0100】
結果を第2表に示すとともに、長鎖分岐含有ポリプロピレンのメルトフローレートと発泡倍率との関係を図2に示す。
【0101】
【比較例1】
実施例1において、実施例1で用いたPP(B−1)の代わりに第1表に記載のPP(B−3)を5.0重量部用いた以外は、実施例1と同様に行なった。
【0102】
結果を第2表に示すとともに、長鎖分岐を有していないポリプロピレンのメルトフローレートと発泡倍率との関係を図2に示す。
【0103】
【比較例2】
実施例1において、実施例1で用いたPP(B−1)の代わりに第1表に記載のPP(B−4)を5.0重量部用いた以外は、実施例1と同様に行なった。
【0104】
結果を第2表に示すとともに、長鎖分岐を有していないポリプロピレンのメルトフローレートと発泡倍率との関係を図2に示す。
【0105】
【比較例3】
実施例1において、実施例1で用いたPP(B−1)の代わりに第1表に記載のPP(B−5)を5.0重量部用いた以外は、実施例1と同様に行なった。
【0106】
結果を第2表に示すとともに、長鎖分岐を有していないポリプロピレンのメルトフローレートと発泡倍率との関係を図2に示す。
【0107】
【表2】
Figure 0003711183
【0108】
【実施例3】
実施例1において、実施例1のPP(B−1)の配合量を15重量部とした以外は、実施例1と同様に行なった。
【0109】
結果を第3表に示す。
【0110】
【実施例4】
実施例1において、実施例1のPP(B−1)の配合量を1.5重量部とした以外は、実施例1と同様に行なった。
【0111】
結果を第3表に示す。
【0112】
【実施例5】
実施例1において、実施例1のEPDM(a)、PP−10(b)およびをIIR(c)の配合量をそれぞれ85重量部、15重量部、0重量部とした以外は、実施例1と同様に行なった。上記のようにして得られた部分架橋熱可塑性エラストマー組成物(A−2)のゲル含量は49%であった。
【0113】
結果を第3表に示す。
【0114】
【実施例6】
実施例1において、実施例1で用いたEPDM(a)の代わりにエチレン含量が72モル%、ムーニー粘度[ML1+4 (100℃)]が80であるエチレン・プロピレン共重合体ゴム(以下、EPM(a)と略す)を75重量部用いた以外は、実施例1と同様に行なった。上記のようにして得られた部分架橋熱可塑性エラストマー組成物(A−3)のゲル含量は36%であった。
【0115】
結果を第3表に示す。
【0116】
【実施例7】
実施例1において、実施例1で使用した発泡剤(C−1)の代わりにアゾジカルボンアミド(C−2)3重量部用いた以外は、実施例1と同様に行なった。
【0117】
結果を第3表に示す。
【0118】
【比較例4】
実施例1において、実施例1で使用したPP(B−1)を用いなかった以外は、実施例1と同様に行なった。
【0119】
結果を第3表に示す。
【0120】
【比較例5】
実施例1において、実施例1で使用したPP(B−1)の配合量を30重量部にした以外は、実施例1と同様に行なった。
【0121】
結果を第3表に示す。
【0122】
【比較例6】
実施例1において、実施例1で使用したPP(B−1)の5重量部を、部分架橋熱可塑性エラストマー組成物(A−1)を調製する際の動的な熱処理を行なう前の混合物に加え、かつ、熱可塑性エラストマー組成物調製後にPP(B−1)を加えなかった以外は、実施例1と同様に行なった。上記のようにして得られた部分架橋熱可塑性エラストマー組成物(A−4)のゲル含量は32%であった。
【0123】
結果を第3表に示す。
【0124】
【表3】
Figure 0003711183

【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、長鎖分岐を有するポリプロピレン系樹脂および長鎖分岐を有しないポリプロピレン系樹脂の歪速度における伸長粘度と時間との関係を示すグラフである。
【図2】図2は、本発明に係る実施例1、2で用いた長鎖分岐含有ポリプロピレン、および比較例1〜3で用いた長鎖分岐を有していないポリプロピレンのメルトフローレートと発泡倍率との関係を示すグラフである。

Claims (9)

  1. [I]エチレン、炭素原子数3〜20のα- オレフィン、および必要に応じて非共役ジエンからなるエチレン・α- オレフィン系共重合体ゴムであるペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a):60〜95重量部、および炭素原子数3〜20のα- オレフィンの含有量が50〜100モル%であり、かつ、メルトフローレート(ASTM D−1238−65T,230℃、2.16kg荷重)が5〜80g/10分の範囲にあるα- オレフィン単独重合体または共重合体である、ペルオキシド分解型オレフィン系プラスチック(b):5〜40重量部
    [成分(a)と(b)との合計量は100重量部とする]
    を含有している混合物を、有機ペルオキシドの存在下で動的に熱処理して得られる部分的に架橋された熱可塑性エラストマー組成物(A):83〜99重量部と、
    [II]長鎖分岐含有ポリプロピレン(B):1〜17重量部と、
    [III] 発泡剤(C)と
    [成分(A)と(B)との合計量は100重量部とする]
    からなることを特徴とする発泡性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
  2. 前記長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)は、Z平均分子量(Mz)が少なくとも1.0×106 以上で、長鎖分岐ポリマーを含み、かつMz/Mwが少なくとも3.0以上である分子量分布をもつことを特徴とする請求項1に記載の発泡性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
  3. 前記ペルオキシド架橋型オレフィン系共重合体ゴム(a)であるエチレン・α- オレフィン系共重合体ゴムを構成するα- オレフィンが、プロピレンまたは1-ブテンであることを特徴とする請求項1または2に記載の発泡性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
  4. 前記ペルオキシド分解型オレフィン系プラスチック(b)が、アイソタクチックポリプロピレンまたはプロピレン・α- オレフィン共重合体であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の発泡性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
  5. 前記熱可塑性エラストマー組成物(A)が、有機ペルオキシドおよびジビニルベンゼンの存在下で動的に熱処理されて部分的に架橋されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の発泡性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
  6. 前記発泡剤(C)が、有機あるいは無機系の熱分解型発泡剤であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の発泡性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
  7. 前記発泡剤(C)の含有量が、熱可塑性エラストマー組成物(A)と長鎖分岐含有ポリプロピレン(B)との合計量100重量部に対して、0.5〜20重量部であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の発泡性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の発泡性オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を加熱して得られる発泡体であることを特徴とするオレフィン系熱可塑性エラストマー発泡体
  9. 発泡倍率が2倍以上であることを特徴とする請求項8に記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー発泡体。
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