JP3709746B2 - エンジンの自動制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の停車時にエンジンを自動的に停止させることのできるエンジンの自動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、市街地走行中に交差点等で自動車が停車した場合、所定の停止条件下でエンジンを自動停止させ、その後、所定の始動条件下でエンジンを再始動させることにより、燃料を節約したり、排気エミッションを改善する自動停止始動装置が知られている。
【0003】
このような装置においては、アクセル、ブレーキ、クラッチ、ウインカ等のドライバの操作状態を反映した信号に基づいてエンジンを自動停止及び自動始動させていた。また、バッテリの充電度合い、エンジン冷却水の水温などの車両状態を反映した信号に基づいてエンジンを自動停止及び自動始動させていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来技術ではドライバの操作状態あるいは車両状態に関してのみ考慮しているため、次のような状態に対処できない。例えば標高の高いところを走行している場合にエンジンを停止させると、その後、大気圧が低いためエンジンを再始動させにくい場合もあるため、このような状況ではエンジン停止させない方が好ましい。また、路面傾斜角が急な道路を走行している際にエンジンを停止させると、その後、エンジンを再始動させる際に車両が下がってしまう可能性もあるため、やはりこのような状況ではエンジン停止させない方が好ましい。
【0005】
また、一般的には、エンジンを自動停止及び自動始動は、例えば交差点などで赤信号の間だけエンジンを停止させるといった状況で実行されるのであるが、この場合は数秒から数十秒といった期間を想定している。しかし、一旦停止が義務付けられている場所で車両を停止させた場合には、すぐさま進行を再開することがほとんどである。したがって、このように状況でエンジン停止させてしまうと、ドライバの意図に沿わなくなってしまう。
【0006】
さらには、住宅地などのように騒音を極力抑えたい環境にあっては、再始動に伴う騒音を避けるため自動停止はさせない方がよいとも考えられる。また、それとは逆に、山間部などのように排気エミッションによる周囲への悪影響を極力抑えたい環境にあっては、なるべく自動停止させた方がよいとも考えられる。
【0007】
そこで、本発明は、ドライバの操作状態あるいは車両状態以外の観点として走行環境を加味することで、より適切にエンジンの自動停止などの制御を行うことができる制御装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
前記目的を達成するために請求項1の発明は、所定の停止条件が成立した場合に、エンジンを自動的に停止させるエンジンの自動制御装置であって、自車が走行中の走行環境として自車周囲の風景を画像データとして検出する走行環境検出手段を備えている。そして、その走行環境検出手段によって検出された画像データに基づき、自車の進行路上の混雑度合いを判定し、その混雑度合いが所定レベル以上である場合には、前記所定の停止条件は非成立であると判断するのである。
【0022】
これは、渋滞の場合、断続的に車両の停止・発進を繰り返すことが多いので、そのような状況で車両が停止する度にエンジンを停止させていると、再始動させる操作がドライバにとって面倒である。また、ドライバが車両を進行させたいと考えた場合であっても、まずエンジンを始動させた後でないと車両を進行させられないので、エンジンを停止させない場合と比べるとタイムラグが生じる。これは、渋滞を増長させる原因とも成りかねないので、渋滞の場合にはエンジンを停止させない方がドライバの意図にも沿っていると考えられる。なお、渋滞の度合いによってはなかなか車両を進行させられない状況も当然生じる。しかし、このような場合にはドライバが自分の意志でイグニッションキーを操作してエンジンを停止させれば対処できる。つまり、エンジンを本自動制御装置によって自動的に停止させるにあたっては渋滞の場合は停止させないようにしておくことで、より適切にエンジンの制御を行うようにしたのである。
【0023】
なお、上述の説明での「渋滞」とは、混雑度合いが所定レベル以上である場合を意味するが、この混雑度合いを判定する手法としては、請求項2に示すものが考えられる。すなわち、画像データに基づいて算出した自車の走行路前方における車両数、自車の走行路前方における路面の隠れている割合、先行車との車間距離の少なくともいずれか1つに基づいて判定するのである。自車の走行路前方における車両数が多ければそれは混雑度合いが高いと考えられる。また、自車の走行路前方における路面の隠れている割合が多ければ、それは自車の走行路前方における車両数が多いことを間接的に表していると考えられる。さらには、先行車との車間距離が短ければ、やはりそれは自車の走行路前方における車両数が多いことを間接的に表していると考えられる。つまり、法定速度付近で走行している際に通常想定される車間距離に比べ、混雑度合いが高くていわゆる「ノロノロ運転」をしている場合の車間距離は極端に短くなると考えられる。したがって、このような先行車との車間距離に基づいても間接的に混雑度合いを把握することができる。
【0024】
なお、これ以外にも、例えば道路上に白色や黄色などで描かれたレーンマーク(区画線)に基づく判定手法を考えられる。前方に他の車両が多く存在すればするほど、それらの車両に遮られてレーンマークが認識できにくくなるので、レーンマークの検出度合いなどに基づいて、混雑度合いを判定してもよい。
【0041】
本発明のエンジンの自動制御装置は、エンジンを自動的に停止させる場合の制御のみ実行するものであってもよい。すなわち、停止後の再始動は完全にドライバによるマニュアル操作に依存しても構わない。
【0042】
但し、従来からエンジンの自動始動停止装置として実現されているように、始動も自動制御によって行うようにしても当然構わない。その場合には、請求項3に示すように、エンジンの自動停止後、所定の始動条件が満たされた場合に、スタータに通電して車両のエンジンを自動的に始動させることを特徴とするエンジンの自動制御装置として実現すればよい。
【0043】
なお、このようにエンジンの自動停止させた後、自動的に始動させるにあたって、停止時に考慮した走行環境を始動時にも考慮すべきではないかとの疑問も生じる。しかし、これは考慮しなくても問題ないと考える。なぜなら、自動停止した場合というのは、所定の停止条件を考慮しても停止してよいと判定されたものであり、また停止中には車両は移動しないと考えられるので、自動的に始動させても何ら問題ないと考えられるからである。
【0044】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が適用された実施例について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施例に何ら限定されることなく、本発明の技術的範囲に属する限り、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
【0045】
図1は、本実施例のエンジンの自動制御装置1の電気的構成を示すブロック図である。本自動制御装置1は、エンジンアイドルストップ制御を実行するための電子制御ユニット(以下、単にECUと称す。)10を中心に構成されている。このECU10は、図示しないが、各種機器を制御するCPU、予め各種の数値やプログラムが書き込まれたROM、演算過程の数値やフラグが所定の領域に書き込まれるRAM、アナログ入力信号をディジタル信号に変換するA/Dコンバータ、各種ディジタル信号が入力され、各種ディジタル信号が出力される入出力インターフェース(I/O)、タイマ及びこれら各機器がそれぞれ接続されるバスラインから構成されている。後述するフローチャートに示す処理は、上記ROMに予め書き込まれている制御プログラムに基づいて実行される。
【0046】
そして、図1に示すように、ECU10には、クランク角を検出するクランク角センサ21と、エンジンの各気筒に接続されて空気を取り込むために設けられた吸気管の圧力を検出する吸気管圧力センサ22と、車両の走行速度を検出する車速センサ23と、アクセルペダルの踏み込み量を検出するためのアクセル開度センサ24と、ブレーキペダルの踏み込み量を検出するためのブレーキストロークセンサ25と、車両周囲の大気圧を検出するための大気圧センサ26と、車両前方の風景を画像として取り込むためのCCDカメラ27と、走行路面の傾斜角を検出する傾斜角センサ28と、ナビゲーション機能を実行するためのナビユニット29とが接続され、これらセンサ等からの出力信号がECU10に入力される。
【0047】
そして、ECU10は、これら各センサ等からの情報をもとに、所定の制御プログラムに従った演算処理を行い、図示しない駆動回路を介して、スタータ31に対するスタータ駆動信号、イグナイタ32に対する点火カット及び点火信号、燃料噴射弁33に対する燃料カット及び燃料噴射信号を出力する。
【0048】
なお、図1に示す構成では、CCDカメラ27にて取り込んだ車両前方の風景画像がECU10へ出力されるようになっているため、ECU10が、この画像を処理する機能を有することとなる。但し、画像処理は一般的に処理負荷が大きいので、例えば、CCDカメラ27にて取り込んだ車両前方の風景画像を処理する機能についてはECU10の外部へ出してもよい。つまり、CCDカメラ27とECU10との間に画像処理部を設け、その画像処理部にて処理した結果をECU10が入力するような構成としてもよい。なお、CCDカメラ27にて取り込んだ車両前方の風景画像を処理して得る情報は、自車の進行路上の混雑度合いである。
【0049】
この混雑度合いは、例えば画像データに基づいて算出した自車の走行路前方における車両数、自車の走行路前方における路面の隠れている割合、先行車との車間距離の少なくともいずれか1つに基づいて判定することが考えられる。自車の走行路前方における車両数が多ければそれは混雑度合いが高いと考えられる。また、自車の走行路前方における路面の隠れている割合が多ければ、それは自車の走行路前方における車両数が多いことを間接的に表していると考えられる。さらには、先行車との車間距離が短ければ、やはりそれは自車の走行路前方における車両数が多いことを間接的に表していると考えられる。つまり、法定速度付近で走行している際に通常想定される車間距離に比べ、混雑度合いが高くていわゆる「ノロノロ運転」をしている場合の車間距離は極端に短くなると考えられる。したがって、このような先行車との車間距離に基づいても間接的に混雑度合いを把握することができる。
【0050】
また、ナビユニット29には、GPS(Global Positioning System) 用の人工衛星からの送信電波をGPSアンテナを介して受信し、車両の位置,方位,速度等を検出するためのGPS受信機29aや地図情報記憶部29bなどを備えている。なお、実際には、ナビユニット29は、GPS受信機29a以外にも、位置検出を行うためにジャイロスコープや車速センサあるいは地磁気センサを備えており、また、利用者の指示を入力するための操作スイッチ群や、各種案内などを報知するためのスピーカや表示装置も備えているが、エンジンの自動始動停止に関する主要構成ではないので省略している。
【0051】
なお、GPS受信機29aにて検出される車両位置は緯度(X)、経度(Y)、高度(Z)から成る3次元データであり、ナビユニット29はその内の高度に基づいて標高を算出してECU10に出力する。また、検出された車両位置と地図情報とに基づいて、現在、自車がどのような地理的環境中に存在しているのかを示す地理的環境情報をECU10に出力する。この地理的環境情報としては、エンジンの自動停止を極力行わない方がよい環境であることを示す情報と、逆にエンジンの自動停止を極力行った方がよい環境であることを示す情報である。これらについては後述する。
【0052】
また、傾斜角センサ28は、振り子を有し、その振り子が常に鉛直方向を向くことを利用して路面傾斜角を直接的に検出するものである。振り子との相対的変位を検出する素子を備えており、平坦な場所においては、振り子は検出素子の中心に位置するが、傾斜のある場所に置かれると、振り子と検出素子の相対的位置が平坦な状態に対して変化する。傾斜角センサは、この相対的位置の変化を光学的、磁気的に検出するのである。
【0053】
次に、このように構成されたエンジンの自動制御装置1のECU10にて実施されるエンジンの自動停止及び自動始動にかかる処理を、図2,3のフローチャート等に基づいて説明する。
【0054】
図2のステップ(以下、ステップをSと略記する。)10にて、ブレーキストロークセンサ25の出力信号に基づいてブレーキストロークを検出し、続くS20では、車速センサ23からの出力信号に基づいて車速を検出する。そして、S30では車速が0か否かを判定し、ここで車速が0の場合は(S30:YES)、次のチェックのためにS40に進み、一方、車速が0でない場合は(S30:NO)、S10へ戻る。つまり、車速が0でないということだけでエンジンの自動停止の条件が満たされないので、エンジンを継続運転することとなる。
【0055】
一方、S40では、ブレーキストロークが15%よりも大きいか否かを判定し、ここでブレーキストロークが15%よりも大きい場合は(S30:YES)、次のチェックのためにS50に進み、一方、ブレーキストロークが15%以下の場合は(S30:NO)、S10へ戻る。つまり、ブレーキストロークが15%以下ということだけでエンジンの自動停止の条件が満たされないので、エンジンを継続運転することとなる。
【0056】
一方、S50では、走行環境に基づく停止条件判定を行う。この停止条件判定の詳細については後述するが、この判定によって停止条件が成立あるいは非成立のいずれかの結果が得られる。そこで、S60では停止条件が成立したか否かを判定し、停止条件が成立していない場合には(S60:NO)、S10へ戻る。つまり、車速及びブレーキストロ−クに基づく停止条件は満たしていても(S30:YES,S40:YES)、S50で判定した走行環境に基づく停止条件が成立していなければ(S60:NO)、最終的にはエンジンの自動停止の条件が満たされないので、エンジンを継続運転することとなる。
【0057】
一方、走行環境に基づく停止条件が成立している場合には(S60:YES)、S70へ移行して噴射制御を中止する。すなわち、燃料カット信号や点火カット信号によってエンジンの自動停止を実施する。このようにしてエンジンが停止状態となっている場合には、ブレーキストロークが5%未満となったか否かを判定する(S80)。そして、ブレーキストロークが5%以上の場合は(S80:NO)、S70へ戻って、エンジン停止状態を継続する。
【0058】
一方、ブレーキストロークが5%未満となった場合は(S80:YES)、ドライバが車両を再発進させようとする操作であることが推認されるので、S90へ移行してエンジン再始動のための処理を行う。すなわち、S90ではスタータ駆動信号を出力してクランキングさせ(S90)、続くS100では、燃料噴射信号及び点火信号を出力して、燃料噴射及び点火制御を行う。
【0059】
そして、エンジン回転数を検出し(S110)、そのエンジン回転数が600rpmを超えたか否かを判定する(S120)。エンジン回転数が600rpmを超えるまでは(S120:NO)、S90〜S110の処理を実行し、エンジン回転数が600rpmを超えたら(S120:YES)、S130へ移行してクランキングを停止する。これによって、エンジンは駆動状態となり、車両は再発進できる状態となる。
【0060】
次に、上述したS50での走行環境に基づく停止条件判定の詳細について図3を参照して説明する。
【0061】
図3の最初のステップでは、大気圧センサ26からの出力信号に基づいて大気圧を検出する(S510)。そして、その検出した大気圧が所定値以下か否かを判定し(S520)、大気圧が所定値以下であれば(S520:YES)、即座にS530へ移行して、停止条件非成立とし、本処理ルーチンを終了して図2のS60へ戻る。
【0062】
これは、大気圧が所定値以下の場合には、停止後の再始動が困難になる場合も想定されるため、他の条件が満たされていても「停止条件」は非成立とするものである。つまり、従来は、ドライバの操作状態あるいは車両状態に基づく停止条件が成立すれば自動停止させていたが、大気圧が低い状況でエンジンを自動停止させてしまうと再始動がしにくくなる場合がある。したがって、このような状況では停止条件を成立させないようにしたのである。
【0063】
一方、大気圧が所定値よりも大きければ(S520:NO)、大気圧に関する条件は満たしているので、次の条件判定のためS540へ移行する。S540では、CCDカメラ27にて撮像した車両の前方画像に基づいて、車両の周囲環境を画像データとして検出する。そして、その画像データに基づいて、車両の一時停止が必要な状況か否かを判定し、そのような状況であれば(S550:YES)、即座にS530へ移行して、停止条件非成立とし、本処理ルーチンを終了して図2のS60へ戻る。
【0064】
これは、相対的に短時間の一時停止の後で進行を開始する可能性が高いような状況においては、エンジンを自動停止させてしまうことがドライバの意図に沿わないことが多いと考えられるため、停止条件を成立させなくしたものである。エンジンを自動停止させる意図は、例えば信号待ち・踏切における電車の通過待ち・乗員の乗り降り・荷物の積み降ろしなどのように、相対的に長い時間の車両の停止状態が継続するような状況を想定したものであるため、それとは反対に相対的に短い時間の車両の停止状態の場合にエンジンを自動停止させないようにしてドライバの意図に沿うようにしたものである(ドライバビリティの向上)。
【0065】
この「相対的に短時間の一時停止が必要な状況」としては、種々の理由から種々の状況が想定される。例えば、道路上の一時停止を示す道路上のペイント、道路標識(路側に立設されたもの、つり看板など)を検知した場合には、その地点で一時停止しなければならないので、ドライバは車両を一時停止させる。しかし、安全を確認すれば、即座に車両を再進行させたいのであるから、このような状況でエンジンを停止させるのはドライバの意図に沿わない。そこで、このような一時停止を義務付けた道路標識などによって生じた状況においてはエンジンを停止させないようにする。これらは、道路交通法上の観点から一時停止が義務付けられている地点の存在によって生じる状況と言える。
【0066】
また、踏切も、道路交通法上の観点などから一時停止が義務付けられている地点である。しかしながら、この場合には、安全確認のために一時停止したのか、それとも電車の通過待ちで停止しているのか、によって状況が異なる。つまり、遮断機が降りている状況を画像データ中から検知した場合には、上述したように相対的に長時間の停止を余儀なくされるので、この場合はエンジンを停止させてもよい状況である。しかし、遮断機が降りていない場合には、通常、踏切の手前で数秒程度一時停止した後、即座に再進行する。逆に、このような状況でエンジンを停止させた場合には、1台の車両が踏切を横断するのに要する時間が長くなってしまい、渋滞の原因にもなってしまう。そこで、電車の通過待ちではない踏切の横断に伴う車両の一時停止の際にはエンジンは停止させないようにした。
【0067】
また、上述のように、道路交通法上の観点から恒常的に一時停止が義務付けられている地点だけでなく、状況に応じては一時停止が義務付けられた、あるいはそのような振る舞いが望まれる地点も存在する。例えば、自車の走行する道路前方を歩行者などが横断している状況や、対向車線にいる右折待ちの車両に道を譲る場合などが挙げられる。これらは、道路交通法上の義務や互譲精神によって安全を確保するという観点から好ましいことである。しかし、この場合も、歩行者や右折車両が存在しなくなれば自車両を即座に再進行するため、エンジンは停止させないようにした。もちろん、これら以外の理由からも「相対的に短時間の一時停止が必要な状況」は種々想定される。
【0068】
一方、一時停止が必要な状況ではない場合は(S550:NO)、次の条件判定のためS560へ移行する。S560では、S540にて得た車両の前方画像に基づいて、混雑度合いが所定レベル以上か否かを判定する。そして、混雑度合いが所定レベル以上であれば(S560:YES)、即座にS530へ移行して、停止条件非成立とし、本処理ルーチンを終了して図2のS60へ戻る。
【0069】
これは、渋滞の場合、断続的に車両の停止・発進を繰り返すことが多いので、そのような状況で車両が停止する度にエンジンを停止させていると、再始動させる操作がドライバにとって面倒である。また、ドライバが車両を進行させたいと考えた場合であっても、まずエンジンを始動させた後でないと車両を進行させられないので、エンジンを停止させない場合と比べるとタイムラグが生じる。これは、渋滞を増長させる原因とも成りかねないので、渋滞の場合にはエンジンを停止させない方がドライバの意図にも沿っていると考えられる。なお、渋滞の度合いによってはなかなか車両を進行させられない状況も当然生じる。しかし、このような場合にはドライバが自分の意志でイグニッションキーを操作してエンジンを停止させれば対処できる。つまり、本自動制御装置1によってエンジンを自動的に停止させるにあたっては渋滞の場合は停止させないようにしておくことで、より適切な制御を行うようにしたのである。
【0070】
なお、画像データに基づいて混雑度合いが所定レベル以上であるか否かを判定するに際しては、例えば自車の走行路前方における車両数、自車の走行路前方における路面の隠れている割合、先行車との車間距離の少なくともいずれか1つに基づいて判定することができる。自車の走行路前方における車両数が多ければそれは混雑度合いが高いと考えられる。また、自車の走行路前方における路面の隠れている割合が多ければ、それは自車の走行路前方における車両数が多いことを間接的に表していると考えられる。さらには、先行車との車間距離が短ければ、やはりそれは自車の走行路前方における車両数が多いことを間接的に表していると考えられる。つまり、法定速度付近で走行している際に通常想定される車間距離に比べ、混雑度合いが高くていわゆる「ノロノロ運転」をしている場合の車間距離は極端に短くなると考えられる。したがって、このような先行車との車間距離に基づいても間接的に混雑度合いを把握することができる。
【0071】
なお、これ以外にも、例えば道路上に白色や黄色などで描かれたレーンマーク(区画線)に基づく判定手法を考えられる。前方に他の車両が多く存在すればするほど、それらの車両に遮られてレーンマークが認識できにくくなるので、レーンマークの検出度合いなどに基づいて、混雑度合いを判定してもよい。
【0072】
一方、混雑度合いが所定レベル未満の場合は(S560:NO)、次の条件判定のためS570へ移行する。S570では、傾斜角センサ28からの出力信号に基づいて路面傾斜角を検出し、続くS580では傾斜角が所定値以上か否かを判定する。そして、傾斜角が所定値以上であれば(S580:YES)、即座にS530へ移行して、停止条件非成立とし、本処理ルーチンを終了して図2のS60へ戻る。
【0073】
これは、自車が走行している道路の路面傾斜角が大きい場合には、上りであっても下りであっても、再始動時に車両が下がってしまう可能性があるため、「停止条件」を非成立として、エンジンは停止させないようにしたものである。
【0074】
一方、傾斜角が所定値未満の場合は(S580:NO)、次の条件判定のためS590へ移行する。S590では、ナビユニット29からの出力信号に基づいて現在地を検出し、続くS600にて、現在地がエンジン停止をしてもよい所定の地理的環境であるか否かを判定する。この判定に際しては、ナビユニット29から出力される地理的環境情報を参照する。そして、エンジン停止をしてもよい所定の地理的環境であれば(S600:YES)、ここまでの全ての条件が満たされていることとなるので、S610へ移行して、停止条件成立とし、本処理ルーチンを終了して図2のS60へ戻る。この場合には、S60にて肯定判断されるため、S70へ移行してエンジン停止のための制御がなされることとなる。
【0075】
一方、エンジン停止をしてもよい所定の地理的環境でなければ(S600:NO)、S530へ移行して、停止条件非成立とし、本処理ルーチンを終了して図2のS60へ戻る。
【0076】
ところで、この「エンジン停止をしてもよい所定の地理的環境であるか否か」の判定は、実際には、「エンジン停止が不適切である所定の地理的環境」以外であるか否かという判定を行っている。したがって、「エンジン停止が不適切である所定の地理的環境」として、どのような環境が設定されているかを説明する。概念的には、安全上の観点あるいはドライバに対する違和感防止の観点から種々の環境が想定されるのであるが、まず、安全上の観点から定まる環境として、交差点の中、踏切の中、坂道などが考えられる。踏切や坂道などについては上述したように別の検出手法でも検出できるが、ここでは現在地情報から検出している。これは主に、そのような状況で自動的にエンジンを停止した場合に再始動が上手くできなかった場合のリスクが大きいことを考慮したものである。
【0077】
また、後続車両の自車への追突の危険性を考慮した場合には、安全上の観点から定まる環境として、カーブ路の途中あるいは上り坂から下り坂へ転ずる坂道の頂上付近という環境も挙げられる。
【0078】
一方、ドライバに対する違和感防止の観点から定まる環境としては、駐車場内、交差点付近などが想定される。例えば駐車場内においては、所定の駐車スペースに駐車させるために、何度も切り返したりすることも多く、その短時間の車両停止の度にエンジンまで停止させていると、ドライバとしては非常に違和感を覚え、また実際にも駐車完了までに要する時間も長くなってしまう。交差点付近については、請求項5の場合でも説明したように、自車の走行する道路前方を歩行者などが横断している状況や、対向車線にいる右折待ちの車両に道を譲る場合などが考えられるため、実際にそのような状況を検出しなくても、そのような可能性が高い地理的環境として、エンジン停止をさせないようにしている。
【0079】
さらに、騒音による周囲への影響を相対的に重視すべき環境として設定しておくこともできる。例えば住宅地などのように騒音を極力抑えたい環境にあっては、再始動に伴う騒音を避けるために自動停止はさせない方がよいと考えられることを考慮したものである。また、それとは逆に、排気による周囲への影響を相対的に重視すべき環境として設定しておくこともできる。例えば山間部などのように、排気エミッションによる周囲への悪影響を極力抑えたい環境にあっては、なるべく自動停止させた方がよいと考えられるからである。なお、このような所定の地理的環境を加味する場合には、「ドライバの意図に沿うようにする」という観点よりも、例えば行政上あるいは社会上の要請に対応する」という観点に立ったものである。したがって、住宅地であるから必ずしも自動停止させない方がよい、というものではなく、住宅地であっても排気エミッションによる周囲影響を極力抑えたい地域が存在することも考えられる。
【0080】
なお、本実施例において、大気圧センサ26、CCDカメラ27、傾斜角センサ28、ナビユニット29及びそれらセンサ等からの信号に基づいて各種走行環境を検出する処理を行うECU10が、走行環境検出手段に相当する。また、ナビユニット29中のGPS受信機29aが現在地検出手段に相当し、地図情報記憶部29bが地図情報記憶手段に相当する。
【0081】
このように、本実施例のエンジンの自動制御装置1によれば、ドライバの操作状態あるいは車両状態以外の観点として走行環境を加味することで、より適切にエンジンの自動停止などの制御を行うことができる。
【0082】
例えば大気圧が低い状況でエンジンを自動停止させてしまうと再始動がしにくくなる場合があるが、このような状況では停止条件を成立させないようにすることで不都合を防止できる。また、一時停止線などで停止する場合のように、相対的に短時間の一時停止の後で進行を開始する可能性が高いような状況においては、エンジンを自動停止させてしまうことがドライバの意図に沿わないため、エンジン停止させないようにすることができる。また、路面傾斜角が大きい場合には、再始動時に車両が下がってしまう可能性があるため、エンジン停止させないようにすることができる。さらには、安全上の観点あるいはドライバに対する違和感防止の観点から想定した「エンジン停止が不適切である所定の地理的環境」においては、エンジン停止させないようにすることができる。
【0083】
[別実施例]
(1)上記実施例においては、図2に示すように、エンジンを自動停止させた後(S70)、所定の始動条件が成立した場合には(S80:YES)、エンジンを自動始動させている(S90〜S130)。したがって、エンジンの自動停止・始動制御を行っていることとなるが、エンジンを自動的に停止させるだけの制御を実行するものであってもよい。すなわち、停止後の再始動は完全にドライバによるマニュアル操作に依存しても構わない。
【0084】
(2)上記実施例では、大気圧センサ26を用いて大気圧を直接検出するようにしたが、例えば標高を検出し、その検出された標高が所定値以上である場合には、所定の停止条件は非成立であると判断してもよい。標高が所定値以上であれば、大気圧が所定値以下となる可能性が高いので、他の条件が満たされていても「停止条件」は非成立と判断する。つまり、大気圧センサ26を用いた場合は大気圧を直接検出しているが、この標高を用いる場合は大気圧の高低をを間接的に判定しているのである。この標高を検出するにあたっては、ナビユニット29から標高情報を得れば容易に実現できる。このようにすれば、大気圧センサ26は不要となる。
【0085】
(3)上記実施例では、路面傾斜角を検出するのに傾斜角センサ28を用いたが、例えばブレーキストロークセンサ25によって検出したブレーキストロークに基づいて検出してもよい。つまり、傾斜のある道路で車両停止する際、ドライバは、重力による力の前後方向成分による傾斜に沿って走行していくことを防止するためにフットブレーキを作用させる。傾斜角が大きければ大きいほどドライバは大きな踏み込み量で大きなブレーキ力を発生させる。したがって、車両が停止したときのドライバのブレーキ踏み込み量であるブレーキストロークを用いれば傾斜角を間接的に検出することができる。なお、同様の観点からブレーキ圧センサを用いてもよい。
【0086】
また、加速度センサを用いて傾斜角を検出することも可能である。車両が停止したときの車両上下方向の加速度を加速度センサによって検出し、その検出値が重力値よりも小さければ小さいほど、傾斜角(の絶対値)が大きいことを検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のエンジンの自動制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【図2】 実施例のECUにて実行されるエンジンの自動停止・始動にかかる処理を示すフローチャートである。
【図3】 図2の処理中の走行環境に基づく停止条件判定にかかる処理ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…エンジンの自動制御装置 10…エンジンアイドルストップECU
21…クランク角センサ 22…吸気管圧力センサ
23…車速センサ 24…アクセル開度センサ
25…ブレーキストロークセンサ 26…大気圧センサ
27…CCDカメラ 28…傾斜角センサ
29…ナビユニット 29a…GPS受信機
29b…地図情報記憶部 31…スタータ
32…イグナイタ 33…燃料噴射弁
Claims (3)
- 所定の停止条件が成立した場合に、エンジンを自動的に停止させるエンジンの自動制御装置であって、
自車が走行中の走行環境として自車周囲の風景を画像データとして検出する走行環境検出手段を備え、
その走行環境検出手段によって検出された画像データに基づき、自車の進行路上の混雑度合いを判定し、その混雑度合いが所定レベル以上である場合には、前記所定の停止条件は非成立であると判断することを特徴とするエンジンの自動制御装置。 - 請求項1記載のエンジンの自動制御装置において、
前記混雑度合いは、前記画像データに基づいて算出した自車の走行路前方における車両数、自車の走行路前方における路面の隠れている割合、先行車との車間距離の少なくともいずれか1つに基づいて判定することを特徴とするエンジンの自動制御装置。 - 請求項1または2記載のエンジンの自動制御装置において、
前記エンジンの自動停止後、所定の始動条件が満たされた場合に、スタータに通電して車両のエンジンを自動的に始動させること
を特徴とするエンジンの自動制御装置。
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