JP3708347B2 - パノラマx線撮影装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はパノラマX線撮影装置に関連し、特に電荷結合素子により歯科用X線パノラマ撮影を行う際に、良好なパノラマX線撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電荷結合素子(以下CCDという)による撮影において、CCDから出力される信号は大きく分けて、露光により発生した画像を形成するのに有効な電荷による画像信号成分と、CCD駆動にともなって露光に関係なく発生し、かつ撮影時の外気温、CCD自体の温度等によりその発生量が変化する電荷による暗電流成分とで構成される。
【0003】
暗電流成分は露光量に関係なく発生するものであるので、暗電流成分を含んだCCD出力から画像を構成すると、実際の露光量に完全に相関することの無い画像となる。また暗電流成分があることで、CCD出力の絶対量が大きくなり、その結果隣接画素間のコントラストが低くなることとなり、画像に悪影響を与えてしまう。
【0004】
良好な撮影画像を得るためにはCCD出力信号から暗電流成分を求め、CCD出力信号から暗電流成分を差し引くことにより画像信号成分のみを得ることが重要である。
【0005】
そのため従来のCCDによる撮影で暗電流成分を求める場合は以下に説明する方法を用いている。
【0006】
フォトダイオードから垂直電荷転送路(以下VCCDという)への電荷の移動後、VCCD内の電荷の(水平電荷転送路)HCCDへの一段乃至複数段の転送とHCCD内の電荷の出力端子からの外部への出力を交互に繰り替えすことで画像データを得るCCD駆動方法の場合、CCD上の特定のフォトダイオードを定め、撮影のための露光中にそのフォトダイオードが露光されないように、そのフォトダイオード上に遮光のための金属等の物体を置くことで、そのフォトダイオードによる電荷により、暗電流成分のみを含むと考える出力を得ることができる。
【0007】
そのフォトダイオードの出力をもとに、他のフォトダイオードの出力から暗電流成分を差し引き、画像信号成分を抽出することができる。
【0008】
または天体撮影用のCCD撮影装置では、通常のCCD撮影装置と比較し、CCD出力信号中に占める暗電流成分の割合が非常に高いため、窒素ガスなどによりCCDを冷却する装置を備え、撮影時にCCDを冷却し、暗電流の発生自体を抑制することにより画像信号成分のみのCCD出力信号を得ている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
露光により電荷を生じるフォトダイオードを有し、フォトダイオードからVCCDへの電荷の移動並びにVCCD内の電荷のHCCD方向への一段乃至複数段の転送と、HCCD内の電荷の出力端子からの外部への出力を交互に繰り返し、かつフォトダイオードからVCCDへの電荷の移動間隔時間を任意に変化させ制御することで撮影を行う方法では、CCDからの出力は複数のフォトダイオードにより発生した電荷がたし合わされたものとなり、信号成分を抽出するための暗電流成分を特定のフォトダイオードの出力として求めることができない。
【0010】
また窒素ガスなどによりCCDを冷却することで暗電流の発生を抑制する方法では、冷却装置自体が大きなものとなり、冷却装置が配置できない環境で撮影を行う場合には利用できない。
【0011】
本発明は上記課題に鑑み、CCD上に暗電流成分の量を特定するための、特定のフォトダイオードを利用することなく暗電流成分の量を求め、また冷却により暗電流の発生を抑制する必要のなく画像信号成分の抽出を行うことを可能にすることを目的の一つとする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、X線による露光によって発生する電荷を蓄積・移動させるCCDをイメージセンサとして用い、電荷を蓄積する電荷蓄積時間を撮影対象物の撮影位置によって変えながら前記CCDの駆動を行ってパノラマX線撮影を行う歯科用として用いるX線パノラマ撮影装置であって、連続したパノラマX線撮影による露光の後に、露光させない状態で複数種類の電荷蓄積時間で前記CCDを駆動させ、同一時間においては安定した暗電流の値を生じさせ、前記露光させない状態でのCCD出力信号の実測値と前記電荷蓄積時間とから前記CCD出力信号と前記電荷蓄積時間との関係を近似一次直線で求め、前記近似一次直線から前記撮影対象物の撮影位置における電荷蓄積時間に応じて前記撮影位置に対応する暗電流成分を抽出することを特徴とするものである。
【0022】
また、連続した露光により撮影を行い、かつその連続した露光の前後にフォトダイオードからVCCDへの電荷転送時間間隔を任意に制御しつつ露光を行わない状態でCCDの駆動を行い、その駆動により求められたCCD出力と電荷転送時間間隔との関係を求めることにより単位時間あたりに発生する暗電流成分の量を求め、また連続した露光による撮影でのCCD出力において各CCD出力がCCD内に留まっていた時間を求め、その両者の関係により、CCD出力中の暗電流成分の量を求める方法を備えるものである。
【0023】
【発明実施の形態】
本発明によれば、CCDから出力された電荷中の暗電流成分の量をCCD内に暗電流成分検出を行う役を担うセルを用いずに暗電流成分を求めることができる。
また、それにより連続した露光による撮影の後に、露光を行わない状態でCCDの駆動を行い、その駆動により求められたCCD出力より暗電流成分の量を求め、暗電流成分を差し引くことにより信号成分の抽出を行うものである。
【0024】
以下本発明による暗電流成分検出方法及び信号成分抽出方法・装置の実施の形態について、
本発明による暗電流成分検出方法及び信号成分抽出方法・装置を備えたCCDによる歯科用のパノラマX線撮影装置を例にとって、図面を用いて説明する。
【0025】
図1(a)、(b)、(c)は本発明に係わるパノラマX線撮影装置の外観を示すそれぞれ上面図、側面図である。図1において1はX線を照射するX線照射部でX線発生装置が内蔵されている。2は被撮影者であり、被撮影者2はX線照射部1と後述するCCDセンサー5が挿入された後述するセンサカセッテ4を装着するカセッテ装着部3に挟まれて位置している。6はX線照射部とカセッテ装着部とを連結する旋回アームであり、支柱7によって旋回自在に支持されている。このように構成されたパノラマX線撮影装置は、X線照射部1により発せられたX線が被撮影者2を貫通しセンサーカセッテ4に挿入されたCCDセンサー5によって検知されることによりX線撮影が行われるが、図1(c)に示すように、旋回アーム6が支柱7に支持されつつ旋回することによりX線照射部も旋回し、パノラマ画像を撮影することができる。
【0026】
図2はカセッテ装着部2に装着される、センサーカセッテ4の形状並びに構成を示す斜視図である。センサーカセッテ4は内部にCCDセンサー5を納めたセンサーユニットを配し、その位置はセンサーカセッテ4をカセッテ装着部3に装着した時X線発生部1からカセッテ装着部3を見てセンサーカセッテ内部に配されたCCDセンサー5の有効画素部がカセッテ装着部3の有する二次スリットと重なるようにするものである。
【0027】
CCDを用いたパノラマX線撮影装置では、CCD内の電荷の移動を撮影中にセンサーカセッテ装着部6が有する二次スリットに対して、被撮影者が移動する速度と同期して被撮影者と同方向に同速度で行うことで、パノラマX線画像を出力する。
【0028】
図3、図4はCCD内の電荷の移動を撮影中にセンサーカセッテ装着部3が有する二次スリットに対して、被撮影者が移動する速度と同期して被撮影者と同方向に同速度で行うためのCCD駆動方法を簡単に説明するものである。図3はCCDの駆動において「フォトダイオードからVCCDへの電荷の移動並びにVCCD内でのHCCD方向への一段乃至複数段の移動」と「HCCD内の電荷のCCD外部への出力」の二つに分けられるそれぞれのタイミングの関係を表わすものである。
【0029】
また、図4は図3による駆動によるCCD内での電荷の移動を説明するものである。本発明に係わるパノラマX線撮影装置では図4に示すように「フォトダイオード(PD)からVCCDへの電荷の移動並びにVCCD内でのHCCD方向への一段乃至複数段の移動」と「HCCD内の電荷のCCD外部への出力」を交互に行い、かつ「フォトダイオードからVCCDへの電荷の移動並びにVCCD内でのHCCD方向への一段乃至複数段の移動」を行う移動間隔時間tiを任意に制御することでパノラマX線撮影を実現している。CCDから出力された電荷は図4に見るように、図中一番上から一番下の各フォトダイオードでそれぞれ、図3に示した移動間隔時間t1、t2、t3、…、tn―1、tnの間露光されて発生した電荷が合わさったものとなる。
【0030】
本実施の形態により除去しようとする暗電流成分を発する暗電流は、いわゆるノイズのようにランダムに発生するものではなく、CCDの物性的構成により、CCD内部の各部分で、ある一定の条件が揃った時に単位時間あたり一定量生じるものである。よってCCDの駆動中の同一条件を同一時間保ったとき安定してほぼ同量の暗電流が生じるものとなる。まず、この暗電流成分を抽出しいかに除去するかについて概説する。
【0031】
図5に本発明による暗電流成分検出並びに補正のためのフローチャートを示す。また図6に図5に示すフローを実現できるシステムののブロック図を示す。
【0032】
図5において、まず、連続した露光により撮影を行い、かつその連続した露光の後に露光を行わない状態でCCDの駆動を行い、その駆動により求められたCCDからの出力信号を検知し(Step 1)、連続した露光による撮影時のCCDからの出力信号と露光を行わない状態でのCCDの出力信号それぞれに対応する電荷の蓄積時間を導き出す(Step 2)。次に、露光によって得られた撮影対象物を表す信号成分を持たない成分、つまり、露光を行わない状態でのCCDの出力信号を抽出する(Step 3)。
【0033】
そして、CCDの電荷蓄積時間と、露光によって得られた撮影対象物を表す信号成分を持たない成分との関係を示す関係式を求める(Step 4)。次に、この関係式を用いて、CCDの出力信号中の暗電流成分量を求める(Step 5)。最後に、CCDの出力信号から暗電流成分を差し引いて、撮影対象物を表す信号成分を求める(Step 6)。
【0034】
図6に、この暗電流除去に適した装置構成をブロック図に示す。
8は、複数の基準となるCCDの電荷移動時間をを格納している移動間隔時間保持部、9は用いられる移動間隔時間をイメージセンサ(CCD)5に送信する移動間隔時間送信部、11は、イメージセンサ(CCD)4の出力信号から露光による撮影対象物を表す信号成分を抽出する、非露光出力信号抽出部、12は、イメージセンサ(CCD)5の電荷蓄積時間を演算子導出する電荷蓄積時間導出部、13は非露光出力信号抽出部11からの信号と電荷蓄積時間導出部12からの信号とを対比し、その関係式を導出する関係式導出部、14は、関係式導出部13によって得られた関係式に基づいて暗電流成分量を導出する暗電流成分量導出部、15は、導出された暗電流成分と非露光出力信号から暗電流成分を補正し、撮影画像のコントラストを向上させることができる。
【0035】
次に、より具体的に暗電流成分除去の方法を説明する。
フォトダイオード、VCCD内で単位時間あたり発生する暗電流の量をそれぞれPDdc、VCCDdcとすると移動間隔時間tiの間に生じる暗電流量は
「ti x PDdc + ti x VCCDdc」に比例するものとなり、その比例係数をaとして、
a x ( ti x PDdc + ti x VCCDdc )
と表わすことができる。
【0036】
これにより図4中の一番上で生じた電荷が一番下のVCCDまで移動し、かつHCCDまで移動する間に生じる暗電流の量は、その過程中の移動間隔時間がti、ti+1、ti+2、…、ti+Nであったとすると、Σti x ( PDdc+VCCDdc ) として求めることができる。ここでΣtiをCCD出力信号に対してCCD内での電荷蓄積時間と呼ぶことにする。
【0037】
これにより暗電流成分のみを含むCCD出力信号を得ることができ、かつそのCCD出力信号のもととなる電荷がどれだけの電荷蓄積時間により生じたものかが分かれば、暗電流成分のみを含むCCD出力信号をVとし、そのCCD出力信号のもととなる電荷を生じさせた電荷蓄積時間をTとし、単位時間あたりの暗電流発生量を
DCut(= PDdc+VCCDdc )とすれば、
DCut = V/T
として求めることができる。
【0038】
CCD出力信号のもととなる電荷を生じさせる電荷蓄積時間は移動間隔時間tiの積算和なので移動間隔時間より簡単に求めることができる。よって撮影中に出力される全てのCCD出力信号に対してそれぞれ電荷蓄積時間を求めておけば、それに上で求めるDCutを乗じることで各CCD出力信号中の暗電流成分の量を求めることができる。
【0039】
この単位時間あたりの暗電流発生量DCutを暗電流成分のみを含むCCD出力信号から求めることで、撮影中出力される全てのCCD出力信号それぞれに含まれる暗電流成分の量を計算により求められることを実験により確認する。
【0040】
まず4096個の移動間隔時間を用意する。この移動間隔時間によりCCDを制御することで4096列のHCCDからの出力を得ることになる。
【0041】
この4096個中の移動間隔時間の前から3376個は実際にパノラマX線撮影を行う際に用いるものとする。残りの移動間隔時間には実際にパノラマX線撮影を行う際に用いる移動間隔時間の最短と最長のものと、その最短と最長の間のほぼ等間隔となるような値5個を選び、合わせて7種類の移動間隔時間を昇べきの順に100個ずつ並べた。4096個に足らない分は最長のものの値を入れた。
【0042】
準備した移動間隔時間を用いて、露光させずにCCDを駆動させ、4096列のCCD出力信号を得た。
【0043】
図7に上記の方法で求めた暗電流成分の実測値と図5に示すフローにより求めた暗電流成分の推定値を示す。推定値は実測値とほぼ一致したものとなり、この方法を用いればCCDの出力信号から暗電流成分を差し引くことで、露光量に対応した適切な画像を得ることができる。
【0044】
ここでの暗電流成分の推定値を求める方法を詳細に説明する。
画像中3600列より後ろが実際にパノラマX線撮影を行う際に用いる移動露光間隔時間の影響を受けていないCCD出力信号によるものとなる。よって単位時間あたりの暗電流発生量DCutを3600列より後ろのデータを用いて求めることにする。
【0045】
この実験で用いたCCD撮影回路を含めた一般的なCCD撮影回路では、CCD出力信号はCCDから実際出力されるアナログ信号をデジタル信号に変化するA/D変換処理を行った後のものである。A/D変換処理では通常オフセットパラメータとゲインパラメータという二つのパラメータを用いている。ゲインパラメータはA/D変換時にアナログ信号を何倍に増幅するかというものなので、その増幅係数をGとすると値「0」のアナログ信号はは値「0」のデジタル信号となり、また値「100」のアナログ信号は値「100G」のデジタル信号となり、A/D変換処理前後でCCD出力の相対比を変化させることはないが、オフセットパラメータはアナログ信号をオフセットしてデジタル信号とするものであり、そのオフセット量をFとすると値「0」のアナログ信号はは値「0+F」のデジタル信号となり、また値「100」のアナログ信号は値「100+F」のデジタル信号となり、A/D変換処理前後でCCD出力の相対比を変化させてしまう。
【0046】
これにより暗電流成分のみのCCD出力信号Vdcは、 対応する電荷蓄積時間をTとすると
Vdc = G x DCut x T + F
と表わされる。また露光により画像信号を合わせ持ったCCD出力信号Vは、画像信号をImgとすると
V = G x ( Img + DCut x T ) + F
と表わされる。よって
V − Vdc = G x ( Img + DCut x T ) + F − G x DCut x T + F = G x Img
により画像信号によるCCD出力信号を得ることができる。
【0047】
複数の暗電流成分のみのCCD出力信号とそれぞれに対応する電荷蓄積時間とから「GxDCut」と「F」を求めることとする。
【0048】
実験により選られたCCD出力信号の同一行の3600個目から後ろのCCD出力信号に対して、各CCD出力信号に対応する電荷蓄積時間を移動間隔時間列から求め、CCD出力信号の値と電荷蓄積時間との関係を、横軸を電荷蓄積時間、縦軸をCCD出力信号の値とするグラフにプロットし、その分布を近似する一次直線を求めた。図8にそのグラフと求めた近似一次直線を示す。
【0049】
これにより
G x DCut = 0.0053、F = 15.674となった。
【0050】
これを用いて同一行の全てのCCD出力信号に対して、それに対応する電荷蓄積時間から計算により暗電流値を求めた。
【0051】
図9に同一行全てのCCD出力信号から対応する計算により求められた暗電流値を引いた結果をグラフに示す。横軸は列番号、縦軸は差し引いた結果を表わす。図9のグラフに見るように計算により求められた暗電流成分の量と実際のCCD駆動により求められた暗電流の量との差は1024階調の中で+10〜−5以内となり、1%程度の誤差しか生じずCCD出力信号により画像を構成し、ディスプレイに表示した時は256階調で2程度の濃度さとなるため目視による画像評価を妨げることはない。
【0052】
以上から暗電流成分のみによるCCD出力信号を実際の撮影時に合わせて取得し、暗電流成分のみによるCCD出力信号から単位時間に発生する暗電流の量DCutを求めることで、画像信号成分をCCD出力信号中の暗電流成分の量を計算により求めることは可能である。
【0053】
上記実験で用いた移動間隔時間列を用いて実際にパノラマX線撮影を行った結果を図10に示す。図10のグラフは横軸に列番号、縦軸に1024階調の濃度値を表わし、グラフ中太実線は撮影画像中の歯の並び方向の一断面を表わし、細実線は計算により求めた各列での暗電流成分を表わす。
【0054】
図10の暗電流成分の補正により暗電流成分の補正無しの状態ではコントラストが低かった前歯部などで隣接画素との相対差が増えることによりコントラストが向上し、良好な画像が得られる。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、CCD上に暗電流成分の量を特定するための、特定のフォトダイオードを利用することなく暗電流成分の量を求めことができる。
【0056】
また冷却により暗電流の発生を抑制する必要のなく画像信号成分の抽出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すパノラマX線撮影装置の概略構成図
【図2】本発明の実施の形態に用いるセンサーカセッテの形状並びに構成を示す斜視図
【図3】CCD駆動タイミングの概念図
【図4】CCD内での画素の移動状態モデル図
【図5】本発明による処理のフローチャート
【図6】本発明の実施の形態によるシステムのブロック図
【図7】本発明による暗電流信号成分実測値と推定値との比較波形図
【図8】電荷蓄積時間と暗電流信号成分との関係を示す波形図
【図9】暗電流信号成分の実測値と推定値との差分を示す波形図
【図10】本発明に係るパノラマX線撮影装置によって撮影される歯の並び方向での暗電流成分を示す波形図
【符号の説明】
1……X線照射部
2……被撮影者
3……カセッテ装着部
4……センサーカセッテ
5……CCDセンサ
6……旋回アーム
7… 支柱
8……移動間隔時間保持部
9……移動間隔時間送信部
10…イメージセンサ出力信号保持部
11…非露光出力信号抽出部
12…電荷蓄積時間導出部
13…関係式導出部
14…暗電流成分導出部
15…暗電流成分補正部
Claims (1)
- X線による露光によって発生する電荷を蓄積・移動させるCCDをイメージセンサとして用い、電荷を蓄積する電荷蓄積時間を撮影対象物の撮影位置によって変えながら前記CCDの駆動を行ってパノラマX線撮影を行う歯科用として用いるパノラマX線撮影装置であって、連続したパノラマX線撮影による露光の後に、露光させない状態で複数種類の電荷蓄積時間で前記CCDを駆動させ、前記CCDの駆動中の同一条件を保ち、同一時間においては安定した暗電流の値を生じさせ、前記露光させない状態でのCCD出力信号の実測値と前記電荷蓄積時間とから前記CCD出力信号と前記電荷蓄積時間との関係を近似一次直線で求め、前記近似一次直線から前記撮影対象物の撮影位置における電荷蓄積時間に応じて前記撮影位置に対応する暗電流成分を抽出することを特徴とするパノラマX線撮影装置。
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