JP3708260B2 - 微分干渉顕微鏡 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、細胞やバクテリア等の透明な試料を観察したり、半導体やシリコンウエハの表面の凹凸を観察するのに好適な微分干渉顕微鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の微分干渉顕微鏡として、例えば、図13に示すようなものがある。この微分干渉顕微鏡は、透過型のもので、照明光源1、コンデンサレンズ2および対物レンズ3を有する通常の光学顕微鏡において、照明光源1とコンデンサレンズ2との間に、偏光子5およびノマルスキープリズム6を順次配置し、対物レンズ3と結像面4との間に、ノマルスキープリズム7および検光子8を順次配置したものである。かかる微分干渉顕微鏡においては、照明光源1からの光線を偏光子5により直線偏光に変換した後、ノマルスキープリズム6により常光線と異常光線とに分離して、コンデンサレンズ2を経て被観察物体9に照射し、被観察物体9を通過した常光線と異常光線とを対物レンズ3を経てノマルスキープリズム7で同一光路上に合成した後、検光子8で干渉させて結像面4に干渉像を形成するようにしている。
【0003】
ここで、被観察物体9上での常光線と異常光線との分離量は、シア量と呼ばれ、微分干渉像のコントラストや解像力をきめる重要なパラメータであることが知られている。例えば、特開平7−35982号公報に記載されているように、目視観察においては、コントラストを確保するために、シア量をある程度大きくする必要がある。しかし、シア量を顕微鏡の対物レンズの分解能よりも大きくすると、被観察物体の像が二重像となって、解像力が損なわれるという問題が生じることになる。
【0004】
このため、従来の微分干渉顕微鏡においては、通常、目視観察時のコントラストと解像力とのバランスをとってシア量を定め、その一定のシア量で種々の被観察物体の微分干渉像を観察するようにしている。
【0005】
しかし、近年になって、微分干渉のシア量を変化させて、被観察物体を観察する場合が多くなっている。例えば、透過型微分干渉顕微鏡を用いる顕微鏡画像処理システムにおいては、微分干渉顕微鏡による微分干渉像を電子撮像素子にて電気信号に変換し、画像処理を行ってコントラストを増強することが行われるようになってきている。このコントラスト増強法によれば、通常の目視観察では観察できなかった微弱なコントラストの微分干渉像でも鮮明に観察することが可能であるが、より高解像で観察するためには、例えば、上記の特開平7−35982号公報に記載されているように、微分干渉のシア量を、通常の目視観察における微分干渉のシア量よりも小さくする必要がある。
【0006】
また、反射型微分干渉顕微鏡においても、従来観察されていなかった磁気ヘッドのギャップなどの微小な構造を観察する場合が多くなっている。この場合も、通常の微分干渉よりも小さいシア量の方が、微分干渉像を鮮明に観察できることが知られている。
【0007】
このように、近年、微分干渉顕微鏡のシア量を変えて観察したいという要求が増えており、顕微鏡メーカーも複数のシア量の微分干渉システムを用意するようになってきている。また、シア量を変えたいという要求は、微分干渉顕微鏡を用いる各種測定器等のシステムにおいても同様に存在する。例えば、上記のコントラスト増強法を用いる顕微鏡画像処理システムの他に、微分干渉を利用して被観察物体の段差や透明物体の位相分布を測定する段差および位相差測定装置や、半導体ウエハのアライメントマークの位置を検出する位置検出装置においても同様である。これらの装置においては、被観察物体に最適なシア量で微分干渉を行うことにより、より精度の良い測定、位置検出が可能となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようにシア量を変化させるにあたっては、通常、微分干渉顕微鏡では、複屈折結晶から加工したノマルスキープリズムを用いて常光線と異常光線とを得るようにしていることから、それぞれのシア量に対して設計したノマルスキープリズムを用意し、所望のシア量のものに交換して行うようにしている。ここで、ノマルスキープリズムは、複屈折結晶を使用し、高精度な加工を要することから高価である。このため、上記のように、シア量が異なる複数のノマルスキープリズムを用意することは、ユーザーに対して経済的負担を与えるという問題がある。また、ノマルスキープリズムは、設計したシア量しか得られないため、種々の被観察物体に応じた最適なシア量での観察が困難であるという問題点がある。
【0009】
なお、シア量が可変の微分干渉顕微鏡として、例えば、M.Pluta,Optica Atca,1972,vol.19,no.12,p1015 に記載されているものがある。この微分干渉顕微鏡では、対物レンズ側およびコンデンサレンズ側にそれぞれ2つのノマルスキープリズムと1/2波長板とを設け、それぞれの側において1/2波長板と1つのノマルスキープリズムとを光軸を軸にして回転させることによりシア量を変化させるようにしている。
【0010】
しかし、かかる微分干渉顕微鏡においては、ノマルスキープリズムの面の平行度がでていないと、プリズムの回転による像の位置ずれが生じるという問題があると共に、通常の微分干渉顕微鏡では2つで済むノマルスキープリズムが、4つ必要になって高価になるという問題点があることから、一般に実用化されていない。
【0011】
この発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、簡単な構成でシア量を変えることができるようにした透過型微分干渉顕微鏡を提供しようとするものである。
【0012】
この発明の第2の目的は、同様に、簡単な構成でシア量を変えることができるようにした反射型微分干渉顕微鏡を提供しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するため、請求項1に係る発明は、照明光源と、この照明光源からの光線を直線偏光に変換する第1の偏光手段と、この第1の偏光手段により変換された直線偏光を振動方向が互いに直交する2つの直線偏光に分離する偏光分離手段と、この偏光分離手段で分離された振動方向が互いに直交する2つの直線偏光を被観察物体に導くコンデンサレンズを含む照明光学系と、前記被観察物体を観察する対物レンズを含む観察光学系と、前記偏光分離手段により分離された振動方向が互いに直交する2つの直線偏光を同一光路上に合成する偏光合成手段と、この偏光合成手段により同一光路上に合成された2つの光線を干渉させる第2の偏光手段とを有する透過型微分干渉顕微鏡において、
前記偏光分離手段は、前記被観察物体上での振動方向が互いに直交する2つの直線偏光の分離量を可変できるよう構成し、
前記偏光合成手段は、前記被観察物体と前記第2の偏光手段との間で、振動方向が互いに直交する2つの直線偏光が平行に進行する位置に配置し、前記偏光分離手段による2つの直線偏光の分離量の変化に合わせて前記2つの直線偏光を同一光路に合成するよう構成したことを特徴とするものである。
【0015】
すなわち、この発明に係る透過型微分干渉顕微鏡では、偏光合成手段を、通常使用されるノマルスキープリズムではなく、振動方向が互いに直交する2つの直線偏光が平行に進行する位置に配置され、偏光分離手段による2つの直線偏光の分離量の変化に合わせて2つの直線偏光を同一光路に合成するよう構成したものである。このように偏光合成手段を構成することにより、ノマルスキープリズムを使用する微分干渉顕微鏡でシア量を可変にする場合に、上記のM.Pluta の先行例に記載されている場合よりも、ノマルスキープリズムの数を減らすことが可能となる。
【0016】
この偏光合成手段は、振動方向が互いに直交する2つの直線偏光の分離量を変化させるものであるが、合成する該2つの直線偏光が平行に進行しなくてはならないため、通常の微分干渉顕微鏡とは異なった位置に配置する必要がある。このため、この発明では、偏光合成手段を、被観察物体と第2の偏光手段との間で、振動方向が互いに直交する直線偏光が平行に進行する位置に配置する。
【0017】
この発明の好適実施形態では、請求項1記載の透過型微分干渉顕微鏡において、前記観察光学系は、対物レンズを含む第1レンズ群と、結像レンズを含む第2レンズ群とを、前記第1レンズ群の後側焦点位置と前記第2レンズ群の前側焦点位置とが一致するように配置して構成し、前記偏光合成手段は、前記第2レンズ群よりも像面側に配置する。
【0018】
このように構成すれば、例えば、図1に要部の概略構成図を示すように、対物レンズ11の後側焦点位置と結像レンズ12の前側焦点位置とが一致しているので、被観察物体13を平行に通過する振動方向が互いに直交する2つの直線偏光は、偏光合成手段14に対して平行に入射して同一光路上に合成されることになる。また、かかる構成により、透過型微分干渉顕微鏡の観察視野内の明るさの不均一性を少なくすることも可能となる。
【0019】
すなわち、図13に示した従来の微分干渉顕微鏡においては、図14に部分拡大図を示すように、ノマルスキープリズム7に対する光線の入射角が、視野中心からの光線と視野周辺からの光線とで異なり、視野中心からの光線はノマルスキープリズム7に対して垂直に入射するが、視野周辺からの光線はノマルスキープリズム7に対して斜めに入射するようになっている。このため、観察視野内に常光線と異常光線との光路差の不均一性が生じ、明るさの不均一性が現れる。
【0020】
このような微分干渉顕微鏡の観察視野内の明るさの不均一性を補償するものとして、例えば、特開昭61−181920号公報には、結晶板を設けて常光線と異常光線との光路差を補償するようにしたものが開示されている。しかし、この場合には、ノマルスキープリズムに加えて結晶板を用いるため、組合せとして通常の微分干渉顕微鏡よりも高価になるという問題がある。
【0021】
この発明の好適実施形態では、図1に示したように、対物レンズ11の後側焦点位置と結像レンズ12の前側焦点位置とを一致させると共に、偏光合成手段14を結像レンズ12の像面側に配置したので、安価な構成で、視野周辺からの光線も、視野中心からの光線と同様に、偏光合成手段14に対して垂直に入射することになる。したがって、観察視野内の明るさの不均一性を少なくすることが可能となる。
【0022】
この発明の好適実施形態では、請求項1記載の透過型微分干渉顕微鏡において、前記偏光分離手段は、入射する直線偏光を振動方向が互いに直交する2つの直線偏光に分離するものであって、該2つの直線偏光が前記被観察物体をほぼ平行に通過するような位置に配置され、前記偏光合成手段と連動して前記分離量を変化させるよう構成する。
【0023】
この発明の好適実施形態では、請求項1記載の透過型微分干渉顕微鏡において、前記偏光分離手段は、入射する直線偏光を振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光に分離するものであって、該2つの直線偏光が前記被観察物体をほぼ平行に通過するような位置に配置され、前記偏光合成手段と連動して前記分離量を変化させるよう構成する。
【0024】
すなわち、かかる好適実施形態では、偏光分離手段を上述した偏光合成手段と同様に構成して、被観察物体上でのシア量を変化させる。なお、このように偏光分離手段で分離された平行に進行する2つの直線偏光を、被観察物体に対してほぼ平行に入射させるためには、照明光学系をアフォーカル系とするのが望ましい。
【0025】
この発明の好適実施形態では、上記構成において、前記照明光学系は、照明光源側から第3レンズ群と第4レンズ群とを有し、前記第3レンズ群の後側焦点位置が前記第4レンズ群の前側焦点位置と一致するように配置して構成し、前記偏光分離手段は、前記第3レンズ群よりも照明光源側に配置する。
【0026】
例えば、図2に要部の概略構成図を示すように、照明光源15からの光線を第1の偏光手段を構成する偏光子16で直線偏光に変換した後、偏光分離手段17、第3レンズ群18および第4レンズ群19を経て被観察物体13に照射する場合において、偏光分離手段17を、入射する直線偏光を振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光に分離するものであって、該2つの直線偏光が被観察物体13をほぼ平行に通過するような位置に配置して、偏光合成手段(図示せず)と連動して2つの平行な直線偏光の分離量を変化させるよう構成し、かつ第3レンズ群18の後側焦点位置を第4レンズ群19の前側焦点位置と一致させれば、偏光分離手段17から射出される振動方向が互いに直交する2つの直線偏光は、被観察物体13に入射するとき、互いに平行に入射することになる。したがって、上述した観察光学系側の配置の場合と同様に、微分干渉の観察視野内の明るさの不均一性を少なくすることが可能となる。
【0027】
この発明の好適実施形態では、上述したように、偏光分離手段が、入射する直線偏光を振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光に分離するものであって、該2つの直線偏光が被観察物体をほぼ平行に通過するような位置に配置されている場合において、前記対物レンズの切り換えによる該対物レンズの後側焦点位置の変化に応じて、前記照明光学系の焦点距離を変化させるよう構成して、振動方向が互いに直交する2つの直線偏光を、常に前記偏光合成手段に対して互いに平行に入射させるようにする。
【0028】
すなわち、この発明に係る透過型微分干渉顕微鏡を顕微鏡システムに適用する場合、顕微鏡の対物レンズの後側焦点位置は、対物レンズの倍率や、対物レンズの種類によって異なることが多いため、対物レンズの倍率変換などで、対物レンズの後側焦点位置が変化して、偏光合成手段に入射する振動方向が直交する2つの直線偏光が平行に進行せず、偏光合成ができない場合が生じる。このようなことから、対物レンズの後側焦点位置の変動の対応が重要となる。
【0029】
そこで、上述したように、対物レンズの切り換えによる該対物レンズの後側焦点位置の変化に応じて、照明光学系の焦点距離を変化させるよう構成する。このようにすれば、振動方向が互いに直交する2つの直線偏光を、常に前記偏光合成手段に対して互いに平行に入射させることが可能となる。なお、この場合の照明光学系は、上述したと同様に、アフォーカル光学系であることが望ましい。
【0030】
この発明の好適実施形態では、請求項1記載の透過型微分干渉顕微鏡において、前記偏光分離手段は、前記照明光学系に配置した変倍光学系を有し、前記偏光合成手段と連動して前記分離量を変化させるよう構成する。
【0031】
すなわち、かかる構成においては、照明光学系の倍率を変えることにより分離量を変化させる。ここで、偏光分離手段が、上述したように、入射する直線偏光を振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光に分離するものであって、該2つの直線偏光が前記被観察物体をほぼ平行に通過するような位置に配置された光学素子を有する場合には、変倍光学系はアフォーカル変倍光学系を適用して、被観察物体上でのシア量を変化させるのが好ましい。また、偏光分離手段がウォラストプリズム、ノマルスキープリズムを有する場合は、照明光学系の焦点距離を変化させるよう変倍光学系を構成して、被観察物体上のシア量を変化させるのが好ましい。なお、変倍の方式は、ズーム変倍やターレット変倍の何れでも可能である。
【0032】
この発明の好適実施形態では、請求項1記載の透過型微分干渉顕微鏡において、前記第1の偏光手段と第2の偏光手段との間の光路中に、前記偏光分離手段によって分離された振動方向が直交した2つの直線偏光の位相差を変化させる位相差変化手段を配置する。
【0033】
すなわち、微分干渉顕微鏡においては、分離した2光線の位相差を変化させてコントラストが最適な位置で観察することが行われるが、この発明に係る微分干渉顕微鏡は、少なくとも偏光合成手段がノマルスキープリズムとは異なり、2つの直線偏光の位相差が極めて大きくなるので、上記のように位相差変化手段を設けることは有効である。
【0034】
この発明の好適実施形態では、上記の位相差変化手段を設ける構成において、前記照明光源として準単色光源を用いる。
【0035】
このように、準単色光源を使用すれば、位相差変化手段による位相差変化が0〜2πまででよくなるので、位相差変化手段を例えばセナルモンコンペンセータを用いて簡単に構成することができる。これに対し、照明光源として白色光源を用いた場合には、シア量変化時の振動方向が互いに直交する2つの直線偏光の位相差の変化が大きいことから、一つのコンペンセータで対応するのが困難となり、例えばコンペンセータと複数の波長板とを組み合わせて、位相差により波長板を切り換えるよう構成する必要がある。このため、構成が複雑となり、操作性も悪くなる。
【0036】
この発明の好適実施形態では、請求項1記載の透過型微分干渉顕微鏡において、偏光分離手段および偏光合成手段の少なくとも一方を、光軸と直交する方向に相対的に移動可能な対をなす楔状の結晶板をもって構成する。
【0037】
すなわち、図3(a)に示すように、偏光分離手段17を、対をなす楔状の結晶板21a,21bを有し、その少なくとも一方、例えば結晶板21aを照明光学系の光軸と直交する方向に移動可能に構成すれば、入射する直線偏光を振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光に分離して出射させることができると共に、結晶板21aを光軸と直交する方向に移動させて、光軸方向の結晶板21aの厚さを変化させることにより、2つの平行に進行する直線偏光の分離量を変えることができる。同様に、図3(b)に示すように、偏光合成手段14を、対をなす楔状の結晶板22a,22bを有し、その少なくとも一方、例えば結晶板22aを観察光学系の光軸と直交する方向に移動可能に構成すれば、平行に入射する振動方向が互いに直交する2つの直線偏光の分離量に応じて、結晶板22aを光軸と直交する方向に移動させて光軸方向の結晶板22aの厚さを変化させて、当該偏光合成手段14の分離量を調整することにより、入射する2つの直線偏光を同一光路上に合成することができる。
【0038】
ここで、楔状の結晶板を構成する結晶は、複屈折が比較的小さい水晶を用いるのが加工が容易になる点で好ましいが、方解石のように複屈折の大きい結晶や、結晶を含む複屈折物質を用いることができる。なお、図1〜図3において、偏光合成手段14および偏光分離手段17にそれぞれ示す矢印は、結晶の光学軸の方向を示している。また、他の図面においても、素子内に示す矢印は、同様に結晶の光学軸の方向を示している。
【0039】
上述した請求項1に係る透過型微分干渉顕微鏡では、偏光分離手段および偏光合成手段を独立して設けて、偏光分離と偏光合成とを行うようにしたが、これら偏光分離および偏光合成を一つの分離量可変の偏光分離合成手段を用いて行うよう構成することもできる。
【0040】
このため、かかる透過型微分干渉顕微鏡は、
照明光源と、
この照明光源からの光線を直線偏光に変換する第1の偏光手段と、
被観察物体を照明するコンデンサレンズを含む照明光学系と、
対物レンズを含む観察光学系と、
同一光路上の振動方向が互いに直交する2つの直線偏光を干渉させるための第2の偏光手段と、
直線偏光を振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光に分離すると共に、振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光を同一光路上に合成する分離量可変の偏光分離合成手段と、
前記第1の偏光手段で変換された直線偏光を前記偏光分離合成手段および前記照明光学系を経て、振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光として被観察物体に照射し、該被観察物体を透過した振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光を前記観察光学系を経て前記偏光分離合成手段に入射させる光反射部材とを有する。
【0041】
図4は、かかる透過型微分干渉顕微鏡の原理図を示すものである。この透過型微分干渉顕微鏡では、照明光源31からの光線を第1の偏光手段を構成する偏光子32で直線偏光に変換した後、ハーフミラー33で反射させて分離量が可変の偏光分離合成手段34で振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光に分離し、この2つの直線偏光をハーフミラー35で反射させた後、反射面36、照明用レンズ37、反射面38、反射面39および照明用レンズ40を経て被観察物体41に照射する。また、被観察物体41を透過する振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光は、対物レンズ42および結像レンズ43を経てハーフミラー35に入射させ、該ハーフミラー35を透過する振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光を偏光分離合成手段34で同一光路上に合成した後、ハーフミラー33を透過させて第2の偏光手段を構成する検光子44で干渉させ、結像面45に結像させる。
【0042】
このように、一つの分離量可変の偏光分離合成手段を用いて、偏光分離と偏光合成とを行うようにすれば、それらを独立して行う場合の分離量の調整が不要になる利点がある。なお、図4に示す構成においては、偏光分離合成手段34で分離された振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光がハーフミラー35を透過して、結像レンズ43および対物レンズ42を有する観察光路を逆向きに進行して被観察物体41を透過し、その透過光が照明用レンズ40、反射面39および38、照明用レンズ37、反射面36、ハーフミラー35、偏光分離合成手段34およびハーフミラー33を経て検光子44に入射するのを防止するため、ハーフミラー35と被観察物体41との間の照明光学系中に、例えば、旋光性結晶とファラデー素子とを組み合わせた光アイソレータを設けるのが望ましい。
【0043】
図4に示す構成の変形例では、前記第1の偏光手段からの直線偏光が前記偏光分離合成手段の一部分に入射し、被観察物体を経た振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光が該偏光分離合成手段の別の一部分に入射するよう構成する。
【0044】
すなわち、図5に示すように、一つの分離量可変の偏光分離合成手段34の一部分を偏光分離に使用し、別の一部分を偏光合成に使用する。この場合も、偏光分離と偏光合成とにおける振動方向が直交する2つの直線偏光の分離量は同じとなる。このようにすれば、照明光学系と観察光学系とを完全に分離することが可能となるので、それによりフレア光によるコントラストの劣化を防止できる利点がある。
【0045】
図4に示す構成の他の変形例では、上述した好適実施形態におけると同様に、前記対物レンズの切り換えによる該対物レンズの後側焦点位置の変化に応じて、前記照明光学系の焦点距離を変化させるよう構成して、振動方向が互いに直交する2つの直線偏光を、常に前記偏光合成手段に対して互いに平行に入射させるようにする。
【0046】
さらに、他の変形例では、上述した好適実施形態におけると同様に、前記第1の偏光手段と第2の偏光手段との間の光路中に、前記偏光分離手段によって分離された振動方向が直交した2つの直線偏光の位相差を変化させる位相差変化手段を配置する。
【0047】
さらに、他の変形例では、上記の位相差変化手段を設ける構成において、上述した好適実施形態におけると同様に、前記照明光源として準単色光源を用いて、構成の簡略化を図る。
【0048】
さらに、他の変形例では、偏光分離合成手段を、図3に示したと同様に、光軸と直交する方向に相対的に移動可能な対をなす楔状の結晶板をもって構成して、振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光の分離量を変化させるようにする。
【0049】
上記第2の目的を達成するため、請求項2に係る発明は、照明光源と、この照明光源からの光線を直線偏光に変換する第1の偏光手段と、被観察物体を照明しかつ観察する対物レンズを含む観察光学系と、前記第1の偏光手段により変換された直線偏光を前記観察光学系に入射させる光線反射部材と、前記第1の偏光手段により変換された直線偏光を振動方向が互いに直交する2つの直線偏光に分離して前記被観察物体に導くと共に、前記被観察物体を経た振動方向が互いに直交する2つの直線偏光を同一光路上に合成する偏光分離合成手段と、この偏光分離合成手段により同一光路上に合成された2つの直線偏光を干渉させる第2の偏光手段とを有する反射型微分干渉顕微鏡において、
前記偏光分離合成手段は、前記第1の偏光手段により変換された直線偏光を、振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光に分離すると共に、それらの直線偏光の分離量を可変できるよう構成して、前記分離された振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光が、前記被観察物体に対して平行に入射する位置に配置したことを特徴とするものである。
【0050】
図6は、かかる反射型微分干渉顕微鏡の原理図を示すものである。この反射型微分干渉顕微鏡では、照明光源51からの光線を第1の偏光手段を構成する偏光子52で直線偏光に変換し、この直線偏光をハーフミラー53で反射させて分離量可変の偏光分離合成手段54に入射させ、ここで振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光に分離する。この偏光分離合成手段54で分離された振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光は、結像レンズ55および対物レンズ56を経て被観察物体57に照射する。なお、偏光分離合成手段54は、ここで分離される振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光が、被観察物体57に対して平行に入射する位置に配置する。
【0051】
被観察物体57で反射される振動方向が互いに直交する2つの直線偏光は、対物レンズ56および結像レンズ55を経て偏光分離合成手段54に入射させ、ここで同一光路上に合成した後、ハーフミラー53を透過させて第2の偏光手段を構成する検光子58で干渉させて結像面59に結像させる。
【0052】
このように、この発明に係る反射型微分干渉顕微鏡においては、一つの分離量可変の偏光分離合成手段を用いる簡単な構成で、シア量を可変にすることが可能となる。
【0053】
この発明の好適実施形態では、請求項2記載の反射型微分干渉顕微鏡において、前記観察光学系は、対物レンズを含む第1レンズ群と、結像レンズを含む第2レンズ群とを、前記第1レンズ群の後側焦点位置と前記第2レンズ群の前側焦点位置とが一致するように配置して構成し、前記偏光分離合成手段は、前記第2レンズ群よりも像面側に配置する。
【0054】
すなわち、この実施形態は、図1に示した構成を反射型微分干渉顕微鏡に適用したもので、このように構成することにより、偏光分離合成手段から平行に射出される振動方向が直交する2つの直線偏光を、被観察物体に平行に入射させることができると共に、被観察物体で反射される2つの直線偏光を、偏光分離合成手段に対して平行に入射させて同一光路上に合成することが可能となる。
【0055】
この発明の好適実施形態では、請求項2記載の反射型微分干渉顕微鏡において、前記第1の偏光手段と第2の偏光手段との間の光路中に、前記偏光分離手段によって分離された振動方向が直交した2つの直線偏光の位相差を変化させる位相差変化手段を配置する。
【0056】
この発明の好適実施形態では、上記のように位相差変化手段を設ける場合において、前記照明光源として準単色光源を用いて、構成の簡略化を図る。
【0057】
この発明の好適実施形態では、請求項2記載の反射型微分干渉顕微鏡において、前記偏光分離合成手段を、図3に示したと同様に、光軸と直交する方向に相対的に移動可能な対をなす楔状の結晶板をもって構成して、振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光の分離量を変化させるようにする。
【0058】
本発明とともに開発した顕微鏡画像処理システムは、被観察物体に振動方向が互いに直交する2つの直線偏光を照射し、該被観察物体を経た2つの直線偏光を同一光路上に合成して干渉させることにより、結像面上に前記被観察物体の微分干渉像を形成する微分干渉顕微鏡と、前記結像面に配置した電子撮像手段と、この電子撮像手段からの画像信号に対して選択的にコントラスト強調を行う画像処理手段とを有する顕微鏡画像処理システムにおいて、
前記被観察物体上での振動方向が互いに直交する2つの直線偏光の分離量を、前記画像処理手段における画像処理に応じて変化できるよう構成したことを特徴とするものである。
【0059】
微分干渉顕微鏡の画像を処理してコントラスト強調を行うシステムでは、シア量を通常の目視観察で最適なシア量よりも小さくした方が、高解像な微分干渉観察が可能であることが、上記の特開平7−35982号公報に記載されている。しかし、シア量を小さくすると、目視観察においては、コントラストが非常に弱くなるため、目視観察による被観察物体のアライメントなどがやりにくくなる。そこで、上述したように、前記被観察物体上での振動方向が互いに直交する2つの直線偏光の分離量を、前記画像処理手段における画像処理に応じて変化できるよう構成する。このように構成すれば、目視観察とコントラスト強調時とで、それぞれ最適なシア量を設定して観察することが可能となる。
【0060】
このような顕微鏡画像処理システムの好適例においては、微分干渉顕微鏡として、請求項1または請求項2、あるいは図4に原理図を示したような微分干渉顕微鏡を用いる。このように構成すれば、シア量が可変の顕微鏡画像処理システムを容易に構築することが可能となる。
【0061】
また、この発明の微分干渉顕微鏡は、被観察物体の位相差または段差を測定する顕微鏡画像処理システムに適用することも可能である。この場合には、被観察物体に振動方向が互いに直交する2つの直線偏光を照射し、該被観察物体を経た2つの直線偏光を同一光路上に合成して干渉させることにより、結像面上に前記被観察物体の微分干渉像を形成する微分干渉顕微鏡と、前記結像面に配置した電子撮像手段とを有し、この電子撮像手段からの画像信号を処理して前記被観察物体の位相差または段差を測定するようにした顕微鏡画像処理システムにおいて、前記被観察物体上での振動方向が互いに直交する2つの直線偏光の分離量を可変に構成する。
【0062】
すなわち、微分干渉顕微鏡では、被観察物体が透過物体であれば、そのコントラストは透過物体の位相差に依存し、反射物体であれば、そのコントラストは段差に依存する。したがって、微分干渉顕微鏡を被観察物体の位相差または段差測定に応用することは可能であり、縞走査法などと組み合わせた方法がある。このように、微分干渉顕微鏡を用いて被観察物体の位相差または段差を測定する場合において、被観察物体上でのシア量は、それが大きいほど被観察物体のコントラストが向上し、被観察物体の位相差または段差の測定精度が向上することが知られている。しかし、シア量が被観察物体の測定したい構造よりも大きくなり過ぎると、常光線および異常光線の通過する位置が観察する場所以外の部分を通ることになり、測定ができなくなる。
【0063】
したがって、上記のように、被観察物体上での振動方向が互いに直交する2つの直線偏光の分離量を可変に構成すれば、該被観察物体の位相差または段差測定に最適なシア量で測定することができるので、高い測定精度での観察が可能となる。
【0064】
かかる顕微鏡画像処理システムの好適例では、微分干渉顕微鏡として、上記の請求項1または請求項2、あるいは図4に原理図を示したような被観察物体上の振動方向が互いに直交する2つの直線偏光の分離量を変化できる微分干渉顕微鏡を用いる。このような透過型または反射型微分干渉顕微鏡を用いれば、シア量が可変の位相差または段差を測定するシステムを簡単に構築することが可能となる。
【0065】
また、反射型微分干渉顕微鏡は、被観察物体の凹凸パターンの位置を検出する顕微鏡画像処理システムに適用することも可能である。この場合には、被観察物体に振動方向が互いに直交する2つの直線偏光を照射し、該被観察物体で反射される前記2つの直線偏光を同一光路上に合成して干渉させることにより、結像面上に前記被観察物体の微分干渉像を形成する反射型微分干渉顕微鏡と、前記結像面に配置した電子撮像手段と、この電子撮像手段からの画像信号に基づいて被観察物体の凹凸パターンの位置を検出する顕微鏡画像処理システムにおいて、前記被観察物体上の振動方向が互いに直交する2つの直線偏光の分離量を可変に構成する。
【0066】
すなわち、反射型微分干渉顕微鏡を用いて、例えば半導体ウエハ上の凹凸パターンの位置を検出する顕微鏡画像処理システムでは、数nm程度の凹凸パターンの位置検出が必要となる。したがって、このようなシステムにおいて、被観察物体上での振動方向が互いに直交する2つの直線偏光の分離量を可変に構成すれば、被観察物体の構造を検出できる範囲で、シア量を大きくできるので、位置の検出精度を高くできる。
【0067】
かかる顕微鏡画像処理システムの好適例では、反射型微分干渉顕微鏡として、上記の請求項2に記載したような被観察物体上の振動方向が互いに直交する2つの直線偏光の分離量を変化できる反射型微分干渉顕微鏡を用いる。このような反射型微分干渉顕微鏡を用いれば、シア量が可変の位置検出を行う顕微鏡画像処理システムを簡単に構築することが可能となる。
【0068】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図7は、この発明の第1実施形態の透過型微分干渉顕微鏡の構成を示すものである。この微分干渉顕微鏡においては、照明光源61からの光線を、第1の偏光手段を構成する偏光子62に入射して直線偏光に変換し、その直線偏光を分離量が可変の偏光分離手段63に入射して振動方向が互いに直交する2つの直線偏光に分離する。偏光分離手段63は、例えば、図3(a)に示したと同様に、対をなす楔状の結晶板を有し、その少なくとも一方を後述する照明光学系の光軸と直交する方向に移動可能に構成して、入射する直線偏光を振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光に分離して出射させると共に、2つの結晶板の相対移動により上記の光軸方向における結晶板の厚さを変化させて、2つの平行に進行する直線偏光の分離量を変化させるようにする。
【0069】
偏光分離手段63で分離された2つの直線偏光は、照明光学系を構成するレンズ群64および65を経て被観察物体66に照射する。ここで、レンズ群64およびレンズ群65は、レンズ群64の後側焦点位置とレンズ群65の前側焦点位置とが一致するように配置し、これにより偏光合成手段63から互いに平行に射出された振動方向が互いに直交する2つの直線偏光を被観察物体66上でも平行に進行させる。
【0070】
被観察物体66を透過した振動方向が互いに直交する2つの直線偏光は、観察光学系を構成する対物レンズからなるレンズ群67、および結像レンズからなるレンズ群68を経て偏光合成手段69に入射させる。ここで、観察光学系を構成するレンズ群67,68は、レンズ群67の後側焦点位置とレンズ群68の前側焦点位置とが一致するように配置して、被観察物体66を透過する2つの平行に進行する直線偏光を偏光合成手段69に入射させる。
【0071】
偏光合成手段69は、例えば、図3(b)に示したと同様に、対をなす楔状の結晶板を有し、その少なくとも一方を観察光学系の光軸と直交する方向に移動可能に構成して、入射する2つの平行に進行する直線偏光を同一光路上に合成すると共に、該偏光合成手段69における分離量を、偏光分離手段63における分離量と等しくなるように、偏光分離手段63と連動して2つの結晶板の相対移動により上記の光軸方向における結晶板の厚さを変化させるようにする。
【0072】
偏光合成手段69で合成した振動方向が互いに直交する2つの直線偏光は、第2の偏光手段を構成する検光子70に入射させて干渉させ、その干渉像を結像面71に結像させて観察する。
【0073】
図8は、この発明の第2実施形態を示すもので、透過型微分干渉顕微鏡において、偏光分離および偏光合成を一つの共通の偏光分離合成手段を用いて行うようにしたものである。このため、この透過型微分干渉顕微鏡においては、照明光源81からの光線を偏光子82で直線偏光にし、その直線偏光をミラー83aを経て偏光分離合成手段84の一部分に入射させて、振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光に分離する。なお、偏光分離合成手段84は、例えば、図5に示したと同様に、対をなす楔状の結晶板を有し、その少なくとも一方を照明光学系光軸および観察光学系の光軸とそれぞれ直交する方向に移動可能に構成して、その一部分に入射する直線偏光を振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光に分離すると共に、2つの結晶板の相対移動により上記の光軸方向における結晶板の厚さを変化させて分離量を変化させるようにする。
【0074】
偏光分離合成手段84で分離された振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光は、ミラー83b、ミラー83c、照明用レンズ群85、ミラー83d、ミラー83e、および照明用レンズ群86を経て被観察物体87に照射する。
【0075】
被観察物体87を透過した振動方向が互いに直交する2つの直線偏光は、観察光学系を構成する対物レンズからなるレンズ群88、および結像レンズからなるレンズ群89を経て偏光分離合成手段84の他の部分に入射させ、ここで同一光路上に合成して検光子90に入射させて干渉させ、その干渉像を結像面91に結像させて観察する。
【0076】
図9は、この発明とともに開発した顕微鏡画像処理システムの一例を示すもので、図7に示す透過型微分干渉顕微鏡の結像面に電子撮像手段を構成する電子撮像素子101を配置し、この電子撮像素子101からの画像信号を画像処理手段102に供給して選択的にコントラスト強調を行い、この画像処理手段102の出力をモニタ等の出力手段103に供給するようにしたものである。
【0077】
ここで、被観察物体66上でのシア量は、偏光分離手段63および偏光合成手段69における分離量を連動して調整して、画像処理手段102でコントラスト強調処理を行わない場合には、シア量を大きくして目視観察におけるコントラストを良好にし、コントラスト強調処理を行う場合には、シア量を小さくして解像力を上げるようにする。
【0078】
図10は、この発明とともに開発した顕微鏡画像処理システムの他の例を示すものである。この顕微鏡画像処理システムは、図6に示した反射型微分干渉顕微鏡と、段差などを測定する縞走査装置とを組み合わせたものである。このため、かかるシステムでは、図6に示す反射型微分干渉顕微鏡の検光子に代えて、縞走査装置の位相変化手段を配置すると共に、反射型微分干渉顕微鏡の結像面に電子撮像手段を構成する電子撮像素子110を配置し、この電子撮像素子110からの画像信号を画像記憶手段111に記憶して、その記憶された画像をもとに画像処理手段112で縞走査法による所要の画像処理を行って段差測定を行うようにする。
【0079】
位相変化手段は、1/4波長板115および回転アナライザ116を有するセナルモンコンペンセータをもって構成し、回転アナライザ116を回転させることにより、1/4波長板115を経て入射する被観察物体57からの振動方向が互いに直交する偏光の位相差を変化させる。この顕微鏡画像処理システムにおいては、被観察物体57に対するシア量を、偏光分離合成手段54により、被観察物体57の段差測定に最適な値に設定することができるので、精度の高い測定が可能となる。
【0080】
図11は、この発明とともに開発した顕微鏡画像処理システムのさらに他の例を示すものである。このシステムは、図6に示した反射型微分干渉顕微鏡を用いて半導体ウエハの凹凸パターンの位置を測定するようにした顕微鏡画像処理システムを示すものである。このため、かかるシステムでは、図6に示す反射型微分干渉顕微鏡の結像面に電子撮像手段を構成する電子撮像素子117を配置し、この電子撮像素子117からの画像信号を画像処理手段118において処理して凹凸パターンの位置を測定して出力装置119に供給するようにする。この顕微鏡画像処理システムにおいては、被観察物体57に対するシア量を、偏光分離合成手段54により、凹凸パターンの位置検出に最適な値に設定することができるので、精度の高い位置検出が可能となる。
【0081】
なお、以上の説明では、偏光分離手段、偏光合成手段、偏光分離合成手段を、図3に示したように、対をなす楔状の結晶板を用い、その少なくとも一方を光学系の光軸と直交する方向に移動可能に構成するようにしたが、例えば、図12に示すように、対をなす楔状のサバール板121a,121bを用い、その少なくとも一方を光学系の光軸と直交する方向に移動可能に構成して、偏光方向が互いに直交する2つの直線偏光の分離量を可変にすることもできる。
【0082】
付記項
1.照明光源と、この照明光源からの光線を直線偏光に変換する第1の偏光手段と、この第1の偏光手段により変換された直線偏光を振動方向が互いに直交する2つの直線偏光に分離する偏光分離手段と、この偏光分離手段で分離された振動方向が互いに直交する2つの直線偏光を被観察物体に導くコンデンサレンズを含む照明光学系と、前記被観察物体を観察する対物レンズを含む観察光学系と、前記偏光分離手段により分離された振動方向が互いに直交する2つの直線偏光を同一光路上に合成する偏光合成手段と、この偏光合成手段により同一光路上に合成された2つの光線を干渉させる第2の偏光手段とを有する透過型微分干渉顕微鏡において、
前記偏光分離手段は、前記被観察物体上での振動方向が互いに直交する2つの直線偏光の分離量を可変できるよう構成し、
前記偏光合成手段は、前記被観察物体と前記第2の偏光手段との間で、振動方向が互いに直交する2つの直線偏光が平行に進行する位置に配置し、前記偏光分離手段による2つの直線偏光の分離量の変化に合わせて前記2つの直線偏光を同一光路に合成するよう構成したことを特徴とする透過型微分干渉顕微鏡。
2.付記項1記載の透過型微分干渉顕微鏡において、
前記観察光学系は、対物レンズを含む第1レンズ群と、結像レンズを含む第2レンズ群とを、前記第1レンズ群の後側焦点位置と前記第2レンズ群の前側焦点位置とが一致するように配置して構成し、前記偏光合成手段は、前記第2レンズ群よりも像面側に配置したことを特徴とする透過型微分干渉顕微鏡。
3.付記項1または2記載の透過型微分干渉顕微鏡において、
前記偏光分離手段は、入射する直線偏光を振動方向が互いに直交する2つの直線偏光に分離するものであって、該2つの直線偏光が前記被観察物体をほぼ平行に通過するような位置に配置され、前記偏光合成手段と連動して前記分離量を変化させるよう構成したことを特徴とする透過型微分干渉顕微鏡。
4.付記項1または2記載の透過型微分干渉顕微鏡において、
前記偏光分離手段は、入射する直線偏光を振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光に分離するものであって、該2つの直線偏光が前記被観察物体をほぼ平行に通過するような位置に配置され、前記偏光合成手段と連動して前記分離量を変化させるよう構成したことを特徴とする透過型微分干渉顕微鏡。
5.付記項3または4記載の透過型微分干渉顕微鏡において、
前記照明光学系は、照明光源側から第3レンズ群と第4レンズ群とを有し、前記第3レンズ群の後側焦点位置が前記第4レンズ群の前側焦点位置と一致するように配置して構成し、前記偏光分離手段は、前記第3レンズ群よりも照明光源側に配置したことを特徴とする透過型微分干渉顕微鏡。
6.付記項3または4記載の透過型微分干渉顕微鏡において、
前記対物レンズの切り換えによる該対物レンズの後側焦点位置の変化に応じて、前記照明光学系の焦点距離を変化させるよう構成したことを特徴とする透過型微分干渉顕微鏡。
7.付記項1〜6のいずれか記載の透過型微分干渉顕微鏡において、
前記偏光分離手段は、前記照明光学系に配置した変倍光学系を有し、前記偏光合成手段と連動して前記分離量を変化させるよう構成したことを特徴とする透過型微分干渉顕微鏡。
8.付記項1〜7のいずれか記載の透過型微分干渉顕微鏡において、
前記第1の偏光手段と第2の偏光手段との間の光路中に、前記偏光分離手段によって分離された振動方向が直交した2つの直線偏光の位相差を変化させる位相差変化手段を設けたことを特徴とする透過型微分干渉顕微鏡。
9.付記項8記載の透過型微分干渉顕微鏡において、
前記照明光源は準単色光源からなることを特徴とする透過型微分干渉顕微鏡。
10.付記項1〜9のいずれか記載の透過型微分干渉顕微鏡において、
前記偏光分離手段および偏光合成手段の少なくとも一方を、光軸と直交する方向に相対的に移動可能な対をなす楔状の結晶板をもって構成したことを特徴とする透過型微分干渉顕微鏡。
11.照明光源と、
この照明光源からの光線を直線偏光に変換する第1の偏光手段と、
被観察物体を照明するコンデンサレンズを含む照明光学系と、
対物レンズを含む観察光学系と、
同一光路上の振動方向が互いに直交する2つの直線偏光を干渉させるための第2の偏光手段と、
直線偏光を振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光に分離すると共に、振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光を同一光路上に合成する分離量可変の偏光分離合成手段と、
前記第1の偏光手段で変換された直線偏光を前記偏光分離合成手段および前記照明光学系を経て、振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光として被観察物体に照射し、該被観察物体を透過した振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光を前記観察光学系を経て前記偏光分離合成手段に入射させる光反射部材とを有することを特徴とする透過型微分干渉顕微鏡。
12.付記項11記載の透過型微分干渉顕微鏡において、
前記第1の偏光手段からの直線偏光を前記偏光分離合成手段の一部分に入射させ、被観察物体を経た振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光を該偏光分離合成手段の別の一部分に入射させるよう構成したことを特徴とする透過型微分干渉顕微鏡。
13.付記項11または12記載の透過型微分干渉顕微鏡において、
前記対物レンズの切り換えによる該対物レンズの後側焦点位置の変化に応じて、前記照明光学系の焦点距離を変化させるよう構成したことを特徴とする透過型微分干渉顕微鏡。
14.付記項11,12または13記載の透過型微分干渉顕微鏡において、
前記第1の偏光手段と第2の偏光手段との間の光路中に、前記偏光分離手段によって分離された振動方向が直交した2つの直線偏光の位相差を変化させる位相差変化手段を設けたことを特徴とする透過型微分干渉顕微鏡。
15.付記項14記載の透過型微分干渉顕微鏡において、
前記照明光源は準単色光源からなることを特徴とする透過型微分干渉顕微鏡。
16.付記項11〜15のいずれか記載の透過型微分干渉顕微鏡において、
前記偏光分離合成手段を、光軸と直交する方向に相対的に移動可能な対をなす楔状の結晶板をもって構成したことを特徴とする透過型微分干渉顕微鏡。
17.照明光源と、この照明光源からの光線を直線偏光に変換する第1の偏光手段と、被観察物体を照明しかつ観察する対物レンズを含む観察光学系と、前記第1の偏光手段により変換された直線偏光を前記観察光学系に入射させる光線反射部材と、前記第1の偏光手段により変換された直線偏光を振動方向が互いに直交する2つの直線偏光に分離して前記被観察物体に導くと共に、前記被観察物体を経た振動方向が互いに直交する2つの直線偏光を同一光路上に合成する偏光分離合成手段と、この偏光分離合成手段により同一光路上に合成された2つの直線偏光を干渉させる第2の偏光手段とを有する反射型微分干渉顕微鏡において、
前記偏光分離合成手段は、前記第1の偏光手段により変換された直線偏光を、振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光に分離すると共に、それらの直線偏光の分離量を可変できるよう構成して、前記分離された振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光が、前記被観察物体に対して平行に入射する位置に配置したことを特徴とする反射型微分干渉顕微鏡。
18.付記項17記載の反射型微分干渉顕微鏡において、
前記観察光学系は、対物レンズを含む第1レンズ群と、結像レンズを含む第2レンズ群とを、前記第1レンズ群の後側焦点位置と前記第2レンズ群の前側焦点位置とが一致するように配置して構成し、前記偏光分離合成手段は、前記第2レンズ群よりも像面側に配置したことを特徴とする反射型微分干渉顕微鏡。
19.付記項17または18記載の反射型微分干渉顕微鏡において、
前記第1の偏光手段と第2の偏光手段との間の光路中に、前記偏光分離手段によって分離された振動方向が直交した2つの直線偏光の位相差を変化させる位相差変化手段を設けたことを特徴とする反射型微分干渉顕微鏡。
20.付記項19記載の反射型微分干渉顕微鏡において、
前記照明光源は準単色光源からなることを特徴とする反射型微分干渉顕微鏡。
21.付記項17〜20のいずれか記載の反射型微分干渉顕微鏡において、
前記偏光分離合成手段を、光軸と直交する方向に相対的に移動可能な対をなす楔状の結晶板をもって構成したことを特徴とする反射型微分干渉顕微鏡。
22.被観察物体に振動方向が互いに直交する2つの直線偏光を照射し、該被観察物体を経た2つの直線偏光を同一光路上に合成して干渉させることにより、結像面上に前記被観察物体の微分干渉像を形成する微分干渉顕微鏡と、前記結像面に配置した電子撮像手段と、この電子撮像手段からの画像信号に対して選択的にコントラスト強調を行う画像処理手段とを有する顕微鏡画像処理システムにおいて、
前記被観察物体上での振動方向が互いに直交する2つの直線偏光の分離量を、前記画像処理手段における画像処理に応じて変化できるよう構成したことを特徴とする顕微鏡画像処理システム。
23.付記項22記載の顕微鏡画像処理システムにおいて、
前記微分干渉顕微鏡として、付記項1、付記項11または付記項17の微分干渉顕微鏡を用いることを特徴とする顕微鏡画像処理システム。
24.被観察物体に振動方向が互いに直交する2つの直線偏光を照射し、該被観察物体を経た2つの直線偏光を同一光路上に合成して干渉させることにより、結像面上に前記被観察物体の微分干渉像を形成する微分干渉顕微鏡と、前記結像面に配置した電子撮像手段とを有し、この電子撮像手段からの画像信号を処理して前記被観察物体の位相差または段差を測定するようにした顕微鏡画像処理システムにおいて、
前記被観察物体上での振動方向が互いに直交する2つの直線偏光の分離量を可変に構成したことを特徴とする顕微鏡画像処理システム。
25.付記項24記載の顕微鏡画像処理システムにおいて、
前記微分干渉顕微鏡として、付記項1、付記項11または付記項17の微分干渉顕微鏡を用いることを特徴とする顕微鏡画像処理システム。
26.被観察物体に振動方向が互いに直交する2つの直線偏光を照射し、該被観察物体で反射される前記2つの直線偏光を同一光路上に合成して干渉させることにより、結像面上に前記被観察物体の微分干渉像を形成する反射型微分干渉顕微鏡と、前記結像面に配置した電子撮像手段と、この電子撮像手段からの画像信号に基づいて被観察物体の凹凸パターンの位置を検出する顕微鏡画像処理システムにおいて、
前記被観察物体上の振動方向が互いに直交する2つの直線偏光の分離量を可変に構成したことを特徴とする顕微鏡画像処理システム。
27.付記項26記載の顕微鏡画像処理システムにおいて、
前記反射型微分干渉顕微鏡として、付記項17記載の反射型微分干渉顕微鏡を用いることを特徴とする顕微鏡画像処理システム。
【0083】
【発明の効果】
この発明に係る透過型あるいは反射型の微分干渉顕微鏡によれば、簡単な構成でシア量を変えることができるので、高精度の微分干渉観察を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る透過型微分干渉顕微鏡の好適実施形態における観察光学系の要部の概略構成図である。
【図2】 同じく、この発明に係る透過型微分干渉顕微鏡の好適実施形態における照明光学系における要部の概略構成図である。
【図3】 同じく、この発明に係る透過型微分干渉顕微鏡の好適実施形態において用いる偏光分離手段および偏光合成手段の構成をそれぞれ示す図である。
【図4】 他の透過型微分干渉顕微鏡の原理図である。
【図5】 図4で用いる偏光分離合成手段の一例の構成を示す図である。
【図6】 この発明に係る反射型微分干渉顕微鏡の原理図である。
【図7】 この発明の第1実施形態の透過型微分干渉顕微鏡の構成を示す図である。
【図8】 同じく、第2実施形態の透過型微分干渉顕微鏡の構成を示す図である。
【図9】 この発明とともに開発した顕微鏡画像処理システムの一例の構成図である。
【図10】 同じく、他の例の構成図である。
【図11】 同じく、さらに他の例の構成図である。
【図12】 この発明で用いる偏光分離手段、偏光合成手段、偏光分離合成手段の他の構成を示す図である。
【図13】 従来の技術を説明するための図である。
【図14】 図13の部分拡大図である。
【符号の説明】
11,42,56 対物レンズ
12,43,55 結像レンズ
13,41,57,66,87 被観察物体
14,69 偏光合成手段
15,31,51,61,81 照明光源
16,32,52,62,82 偏光子
17,63 偏光分離手段
18 第3レンズ群
19 第4レンズ群
21a,21b,22a,22b 楔状結晶板
33,35,53 ハーフミラー
34,54,84 偏光分離合成手段
36,38,39 反射面
37,40 照明用レンズ
44,58,70,90 検光子
45,59,71,91 結像面
64,65,67,68,88,89 レンズ群
83a,83b,83c,83d,83e ミラー
85,86 照明用レンズ群
101,110,117 電子撮像素子
102,112,118 画像処理手段
103 出力手段
111 画像記憶手段
115 1/4波長板
116 回転アナライザ
119 出力装置
121a,121b 楔状サバール板

Claims (12)

  1. 照明光源と、この照明光源からの光線を直線偏光に変換する第1の偏光手段と、この第1の偏光手段により変換された直線偏光を振動方向が互いに直交する2つの直線偏光に分離する偏光分離手段と、この偏光分離手段で分離された振動方向が互いに直交する2つの直線偏光を被観察物体に導くコンデンサレンズを含む照明光学系と、前記被観察物体を観察する対物レンズを含む観察光学系と、前記偏光分離手段により分離された振動方向が互いに直交する2つの直線偏光を同一光路上に合成する偏光合成手段と、この偏光合成手段により同一光路上に合成された2つの光線を干渉させる第2の偏光手段とを有する透過型微分干渉顕微鏡において、
    前記偏光分離手段は、前記被観察物体上での振動方向が互いに直交する2つの直線偏光の分離量を可変できるよう構成し、
    前記偏光合成手段は、前記被観察物体と前記第2の偏光手段との間で、振動方向が互いに直交する2つの直線偏光が平行に進行する位置に配置し、前記偏光分離手段による2つの直線偏光の分離量の変化に合わせて前記2つの直線偏光を同一光路に合成するよう構成したことを特徴とする透過型微分干渉顕微鏡。
  2. 照明光源と、この照明光源からの光線を直線偏光に変換する第1の偏光手段と、被観察物体を照明しかつ観察する対物レンズを含む観察光学系と、前記第1の偏光手段により変換された直線偏光を前記観察光学系に入射させる光線反射部材と、前記第1の偏光手段により変換された直線偏光を振動方向が互いに直交する2つの直線偏光に分離して前記被観察物体に導くと共に、前記被観察物体を経た振動方向が互いに直交する2つの直線偏光を同一光路上に合成する偏光分離合成手段と、この偏光分離合成手段により同一光路上に合成された2つの直線偏光を干渉させる第2の偏光手段とを有する反射型微分干渉顕微鏡において、
    前記偏光分離合成手段は、前記第1の偏光手段により変換された直線偏光を、振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光に分離すると共に、それらの直線偏光の分離量を可変できるよう構成して、前記分離された振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光が、前記被観察物体に対して平行に入射する位置に配置したことを特徴とする反射型微分干渉顕微鏡。
  3. 請求項1記載の透過型微分干渉顕微鏡において、
    前記観察光学系は、対物レンズを含む第1レンズ群と、結像レンズを含む第2レンズ群とを、前記第1レンズ群の後側焦点位置と前記第2レンズ群の前側焦点位置とが一致するように配置して構成し、前記偏光合成手段は、前記第2レンズ群よりも像面側に配置したことを特徴とする透過型微分干渉顕微鏡。
  4. 請求項1記載の透過型微分干渉顕微鏡において、
    前記偏光分離手段は、入射する直線偏光を振動方向が互いに直交する2つの直線偏光に分離するものであって、該2つの直線偏光が前記被観察物体をほぼ平行に通過するような位置に配置され、前記偏光合成手段と連動して前記分離量を変化させるよう構成したことを特徴とする透過型微分干渉顕微鏡。
  5. 請求項1記載の透過型微分干渉顕微鏡において、
    前記偏光分離手段は、入射する直線偏光を振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光に分離するものであって、該2つの直線偏光が前記被観察物体をほぼ平行に通過するような位置に配置され、前記偏光合成手段と連動して前記分離量を変化させるよう構成したことを特徴とする透過型微分干渉顕微鏡。
  6. 請求項3記載の透過型微分干渉顕微鏡において、
    前記照明光学系は、照明光源側から第3レンズ群と第4レンズ群とを有し、前記第3レンズ群の後側焦点位置が前記第4レンズ群の前側焦点位置と一致するように配置して構成し、前記偏光分離手段は、前記第3レンズ群よりも照明光源側に配置したことを特徴とする透過型微分干渉顕微鏡。
  7. 請求項3記載の透過型微分干渉顕微鏡において、
    前記対物レンズの切り換えによる該対物レンズの後側焦点位置の変化に応じて、前記照明光学系の焦点距離を変化させるよう構成したことを特徴とする透過型微分干渉顕微鏡。
  8. 請求項1記載の透過型微分干渉顕微鏡において、
    前記偏光分離手段は、前記照明光学系に配置した変倍光学系を有し、前記偏光合成手段と連動して前記分離量を変化させるよう構成したことを特徴とする透過型微分干渉顕微鏡。
  9. 請求項1記載の透過型微分干渉顕微鏡において、
    前記偏光分離手段および偏光合成手段の少なくとも一方を、光軸と直交する方向に相対的に移動可能な対をなす楔状の結晶板をもって構成したことを特徴とする透過型微分干渉顕微鏡。
  10. 照明光源と、
    この照明光源からの光線を直線偏光に変換する第1の偏光手段と、
    被観察物体を照明するコンデンサレンズを含む照明光学系と、
    対物レンズを含む観察光学系と、
    同一光路上の振動方向が互いに直交する2つの直線偏光を干渉させるための第2の偏光手段と、
    直線偏光を振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光に分離すると共に、振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光を同一光路上に合成する分離量可変の偏光分離合成手段と、
    前記第1の偏光手段で変換された直線偏光を前記偏光分離合成手段および前記照明光学系を経て、振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光として被観察物体に照射し、該被観察物体を透過した振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光を前記観察光学系を経て前記偏光分離合成手段に入射させる光反射部材とを有することを特徴とする透過型微分干渉顕微鏡。
  11. 請求項10記載の透過型微分干渉顕微鏡において、
    前記第1の偏光手段からの直線偏光を前記偏光分離合成手段の一部分に入射させ、被観察物体を経た振動方向が互いに直交する2つの平行に進行する直線偏光を該偏光分離合成手段の別の一部分に入射させるよう構成したことを特徴とする透過型微分干渉顕微鏡。
  12. 請求項2記載の反射型微分干渉顕微鏡において、
    前記観察光学系は、対物レンズを含む第1レンズ群と、結像レンズを含む第2レンズ群とを、前記第1レンズ群の後側焦点位置と前記第2レンズ群の前側焦点位置とが一致するように配置して構成し、前記偏光分離合成手段は、前記第2レンズ群よりも像面側に配置したことを特徴とする反射型微分干渉顕微鏡。
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