JP3707533B2 - 変速比無限大無段変速機のトルク制限機構 - Google Patents

変速比無限大無段変速機のトルク制限機構 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両などに採用される変速比無限大無段変速機の制御装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から車両の変速機として、ベルト式やトロイダル型の無段変速機が知られており、このような無段変速機の変速領域をさらに拡大するために、無段変速機に一定変速機と遊星歯車機構を組み合わせて変速比を無限大まで制御可能とする変速比無限大無段変速機が知られており、例えば、特開平10−267117号公報などがある。
【0003】
これは、エンジンに連結される変速比無限大無段変速機のユニット入力軸に変速比を連続的に変更可能なハーフトロイダル型の無段変速機と、一定変速機(減速機)を並列的に連結するとともに、これらの出力軸を遊星歯車機構で選択的に結合したもので、無段変速機の出力軸を遊星歯車機構のサンギアに、一定変速機の出力軸は動力循環モード(ローモード)クラッチを介して遊星歯車機構のキャリアに連結される。
【0004】
サンギアと連結した無段変速機出力軸は、直結モード(ハイモード)クラッチを介して変速比無限大無段変速機の出力軸であるユニット出力軸に結合される一方、遊星歯車機構のリングギアもユニット出力軸に結合される。
【0005】
このような変速比無限大無段変速機では、動力循環モードクラッチを締結する一方、直結モードクラッチを解放することにより、無段変速機と一定変速機の変速比の差に応じて、ユニット変速比(以下IVT比iiでユニット入力軸回転数/ユニット出力軸回転数)を負の値から正の値まで無限大(=ギアードニュートラルポイントGNP)を含んで連続的に変速制御を行う動力循環モードと、動力循環モードクラッチを解放する一方、直結モードクラッチを締結して無段変速機の変速比(以下CVT比ic)に応じて変速制御を行う直結モードを選択的に使用することができる。
【0006】
そして、ギアードニュートラルポイントGNPでは、動力循環モードクラッチを締結した状態で、CVT比icを変化させることで前進あるいは後退側へ発進することができる。
【0007】
また、上記従来例では、ギアードニュートラルポイント近傍での発進加速時に、セレクトレバーなどの操作による切り換えショックを低減することを目的として、非走行レンジから走行レンジに切り替わったときから所定時間が経過するまでの間は、所定時間が経過した後に比べて駆動トルクが小さくなるようにトロイダル型の無段変速機構を制御するように構成されたものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例では、ギアードニュートラルポイントでは変速比が無限大に大きくなっているため、無段変速機構の入力軸から出力軸へのトルク増幅率は非常に大きな値となる。そして、動力循環モードでは、無段変速機構の入出力軸が遊星歯車機構と一定変速機構を介して連結されているため、ギアードニュートラルポイント近傍で大きく増幅された出力軸トルクは入力軸にも大きな値となって影響する。
【0009】
そのため、仮にギアードニュートラルポイント近傍で無段変速機構に連結されたエンジンが大きな出力トルクを発生すると、無段変速機構の各部に非常に大きなトルクが加わることになる。上記従来例では、車両の駆動トルクが大きな値になるような場合には、無段変速機構を制御して、これを回避しようとしている構成だが、エンジンの出力トルクの応答性は一般的に無段変速機構の変速応答性よりも急峻に起こるため、無段変速機構機に入力されるエンジントルクが余りにも大きい場合には無段変速機構の耐久性が低下したり、ディスクが変形して所望の変速比が得られなくなるという可能性もあるという問題点があった。
【0010】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、変速比無限大無段変速機において、ギアードニュートラルポイント近傍などで過大なトルクから無段変速機構を保護することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、変速比を連続的に変更可能なトロイダル型の無段変速機構と一定変速機構とをユニット入力軸にそれぞれ連結するとともに、無段変速機構と一定変速機構の出力軸を遊星歯車機構、動力循環モードクラッチ及び直結モードクラッチを介してユニット出力軸に連結した変速比無限大無段変速機において、
前記トロイダル型の無段変速機機構は、ローディングカム装置を介してユニット入力軸に連結された入力ディスクと、軸方向の位置決め部材により前記入力軸と同軸的かつ相対回転自在に配置された出力ディスクと、出力ディスクの背面と摩擦係合して、トルク動力の伝達を行う出力ギアとを備えて、
前記出力ギアと出力ディスクの背面は、予め設定したトルクを超えると相対回転する。
【0012】
また、第2の発明は、前記第1の発明において、前記トロイダル型の無段変速機機構は、一対の入力ディスクと対向するように一対の出力ディスクを配設し、これら出力ディスクの背面間で出力ギアを挟持する。
【0013】
また、第3の発明は、前記第1または第2の発明において、前記出力ディスクの背面と出力ギアの接触面には、相互に係合する凹部と凸部を形成する。
【0014】
また、第4の発明は、前記第1または第2の発明において、前記出力ディスクの背面と対向する出力ギアには、円筒コロを収装する一方、前記出力ディスクの背面にはこの円筒コロと当接する斜面を備えた凹部を形成する。
【0015】
また、第5の発明は、前記第1ないし第4の発明のいずれかひとつにおいて、前記出力ディスクの背面には、放射状の油路を形成する。
【0016】
また、第6の発明は、前記第5の発明において、前記油路が、出力ギアの両面に配設される。
【0017】
また、第7の発明は、前記第5の発明において、前記出力ディスクがユニット入力軸と相対回転自在に軸支されて、ユニット入力軸と出力ディスク内周との間に油室を画成し、この油室から前記油路へ潤滑油の供給を行う。
【0018】
また、第8の発明は、前記第2の発明において、前記一対の出力ディスクをインロー構造により嵌合させる。
【0019】
また、第9の発明は、前記第5の発明において、前記油路の周方向位置が、出力ディスクの背面に設けられた凹部の周方向位置にほぼ一致する。
【0020】
【発明の効果】
したがって、第1の発明は、総変速比がギアードニュートラルポイント近傍などで変速比無限大無段変速機に大きなトルクが入力されても、位置決め部材で軸方向位置を規制された出力ディスクは出力ギアに対して滑って、相対的に回転するだけとなり、無段変速機構の各部に過大なトルクが加わるのを確実に防止でき、無段変速機構の耐久性が低下したり、ディスクが変形するのを防いで、変速比無限大無段変速機の耐久性と信頼性を向上でき、また、過大なトルクを抑制するために無段変速機構を制御する必要がないため、制御ソフトウェアの複雑化、大型化を防いで、製造コストの上昇を抑制できる。
【0021】
また、第2の発明は、前記トロイダル型の無段変速機機構は、一対の入力ディスクと対向するように一対の出力ディスクを配設し、これら出力ディスクの背面間で出力ギアを挟持するようにしたため、総変速比がギアードニュートラルポイント近傍などで、変速比無限大無段変速機に大きなトルクが入力されても、摩擦係合した出力ディスクは出力ギアに対して滑って、相対的に回転するだけとなり、無段変速機構の各部に過大なトルクが加わるのを確実に防止でき、無段変速機構の耐久性が低下したり、ディスクが変形するのを防いで、変速比無限大無段変速機の耐久性と信頼性を向上でき、また、過大なトルクを抑制するために無段変速機構を制御する必要がないため、制御ソフトウェアの複雑化、大型化を防いで、製造コストの上昇を抑制できる。
【0022】
また、第3の発明は、出力ディスクの背面と出力ギアの接触面には、相互に係合する凹部と凸部を形成したため、変速比無限大無段変速機に大きなトルクが入力されても、凸部が凹部を乗り越えて、出力ディスクは出力ギアに対して滑って、相対的に回転するだけとなり、無段変速機構の各部に過大なトルクが加わるのを確実に防止でき、無段変速機構の耐久性が低下したり、ディスクが変形するのを防いで、変速比無限大無段変速機の耐久性と信頼性を向上でき、また、凹部と凸部の大きさや数に応じて制限するトルクを任意に設定することができる。
【0023】
また、第4の発明は、出力ディスクの背面と対向する出力ギアには、円筒コロを収装する一方、前記出力ディスクの背面にはこの円筒コロと当接する斜面を備えた凹部を形成したため、変速比無限大無段変速機に大きなトルクが入力されても、円筒コロが凹部を乗り越え、出力ディスクは出力ギアに対して滑って、相対的に回転するだけとなり、無段変速機構の各部に過大なトルクが加わるのを確実に防止でき、無段変速機構の耐久性が低下したり、ディスクが変形するのを防いで、変速比無限大無段変速機の耐久性と信頼性を向上でき、また、凹部と円筒コロの大きさや数に応じて制限するトルクを任意に設定することができる。
【0024】
また、第5の発明は、出力ディスクの背面には、放射状の油路を形成したため、出力ディスクと出力ギアが一体となって回転しながら駆動トルクを伝達する際には、出力ディスクと出力ギアの冷却を確実に行い、出力ディスクと出力ギアが滑るときには潤滑と冷却を行って無段変速機構の耐久性を向上させることができる。
【0025】
また、第6の発明は、前記油路が、出力ギアの両面に配設されるため、出力ギアの冷却をより確実に行うことができる。
【0026】
また、第7の発明は、前記出力ディスクがユニット入力軸と相対回転自在に軸支されて、ユニット入力軸と出力ディスク内周との間に油室を画成し、この油室から前記油路へ潤滑油の供給を行うようにしたため、より確実に冷却を行うことができる。
【0027】
また、第8の発明は、一対の出力ディスクをインロー構造により嵌合させたため、組立工程では、容易に分離することが無くなって、取り扱いを容易にすることができる。
【0028】
また、第9の発明は、凹部を潤滑するために専用の油路を設けた場合に比して、加工箇所が減少するのでディスクの強度が向上し、また、加工コストを低減でき、出力ギアと出力ディスクの相対回転時、凸部または円筒ころが油路と嵌合するのを防止できる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0030】
図1、図2は、2組のトロイダル変速部を備えたダブルキャビティのトロイダル型無段変速機構を、変速比無限大無段変速機へ適用した一例を示す。
【0031】
図1に示すように、エンジンのクランクシャフトに連結される変速比無限大無段変速機のユニット入力軸1には、変速比を連続的に変更可能なトロイダル型無段変速機構2と、ギア3a、カウンタギア3d及びギア3bから構成された一定変速機構3(減速機)が並列的に配設される。
【0032】
そして、ユニット入力軸1には、無段変速機構2のCVTシャフト1b(入力軸)が同軸的に連結され、これらユニット入力軸1、CVTシャフト1bと平行して無段変速機構2の出力軸である無段変速機構出力軸4が配設される。
【0033】
この無段変速機構出力軸4には、変速比無限大無段変速機の出力軸となるユニット出力軸6と、一定変速機構3の出力軸3cがそれぞれ同軸的かつ、相対回転自在に支持され、変速機出力ギア7を設けたユニット出力軸6と無段変速機構出力軸4の間には直結モードクラッチ10が介装される。
【0034】
そして、これらの出力軸3c、4、6cは遊星歯車機構5で連結されており、トロイダル型の無段変速機構2の無段変速機出力軸4には、遊星歯車機構5のサンギア5aが形成され、無段変速機構出力軸4と相対回転可能な一定変速機構3の出力軸3cは動力循環モードクラッチ9を介して遊星歯車機構5のキャリア5bに連結されており、また、無段変速機構出力軸4と相対回転可能なユニット出力軸6は、遊星歯車機構5のリングギア5bに連結される。
【0035】
無段変速機出力軸4は、ギア4aを介して無段変速機構2のCVT出力ギア30と連結されており、無段変速機出力軸4の途中に設けた遊星歯車機構5のサンギア5aまたは、直結モードクラッチ10のいずれか一方を介して、ユニット出力軸6との間で動力の伝達を行い、この直結モードクラッチ10を締結したときには、無段変速機出力軸4がユニット出力軸6に直結される。
【0036】
ギア3bと結合した一定変速機構3の出力軸3cも、無段変速機構出力軸4と同軸的かつ、相対回転自在に支持され、動力循環モードクラッチ9を介して遊星歯車機構5のキャリア5bに連結されており、このキャリア5bのピニオンが遊星歯車機構5のリングギア5cと歯合しており、動力循環モードクラッチ9が締結されているときには、一定変速機構出力軸3cがキャリア5bを介してリングギア5b及びサンギア5aに連結される。
【0037】
無段変速機構出力軸4のギア4aと、遊星歯車機構5との間に配設されたユニット出力軸6の図中中央には、変速機出力ギア7が設けられ、この変速機出力ギア7は、カウンタシャフト15のギア13と歯合しており、さらにこのカウンタシャフト15は、ギア14を介してディファレンシャルギア8のファイナルギア12と歯合しており、ディファレンシャルギア8に結合した駆動軸11は、変速機出力ギア7によって所定の総減速比で駆動力が伝達される。
【0038】
この変速比無限大無段変速機では、動力循環モードクラッチ9を解放する一方、直結モードクラッチ10を締結してトロイダル型無段変速機構2の変速比に応じて駆動力を伝達する直結モードと、動力循環モードクラッチ9を締結する一方、直結モードクラッチ10を解放することにより、トロイダル型無段変速機構2と一定変速機構3の変速比の差に応じて、変速比無限大無段変速機全体のユニット変速比(ユニット入力軸1とユニット出力軸6の変速比で、以下IVT比iiとする)を負の値(後進)から正の値(前進)まで無限大(停止状態=ギアードニュートラルポイントGNP)を含んでほぼ連続的に制御を行う動力循環モードとを選択的に使用することができる。
【0039】
トロイダル型無段変速機構2は、図1、図2に示すように、CVTシャフト1b(入力軸)上で同軸的に配置した2組の入力ディスク21と、2つに分割形成された出力ディスク22A、22Bで、パワーローラ20、20をそれぞれ挟持、押圧するダブルキャビティのハーフトロイダル型で構成されており、ユニット入力軸1と結合したローディングカム装置23側に第1トロイダル変速部2Aが、この反対側に第2トロイダル変速部2Bが配置される。
【0040】
第1トロイダル変速部2Aの出力ディスク22Aと、第2トロイダル変速部2Bの出力ディスク22Bは、各出力ディスクの背面間でCVT出力ギア30を挟持するように配置されるとともに、各出力ディスクがパワーローラ20と接触する側には前記従来例と同様に、トロイド状の曲面が形成される。
【0041】
そして、これら出力ディスク22A、22Bが入力ディスク21、21と対向する側の端面には、スラストベアリングを介して位置決め部材51、52(軸方向位置決め部材)が接触して、出力ディスク22A、22B及びCVT出力ギア30の軸方向位置を決める。
【0042】
また、出力ディスク22A、22Bはラジアルベアリングを介してCVTシャフト1bと相対回転自在に軸支され、出力ディスク22A、22Bの内周と、CVTシャフト1bの外周との間には油室40が画成されて、CVTシャフト1bの内部から潤滑油が供給される。
【0043】
出力ディスク22A、22BがCVT出力ギア30を挟持する背面(CVT出力ギア30との当接面)は、円環状の平面で構成される一方、CVT出力ギア30は図3、図4に示すように構成される。
【0044】
すなわち、図3、図4において、CVT出力ギア30は外周に歯先30Aを形成するとともに、円環状の平面で構成された側面31を軸方向の両側にそれぞれ備え、内周にはCVTシャフト1bを挿通するとともに、油室40を画成するため所定の内径の貫通孔31Aを備えている。出力ディスク22A、22Bの背面は側面31(接触面)と当接し、図2に示すように歯先30Aを外周に突出させる。
【0045】
そして、CVT出力ギア30の側面31には、放射状の油路32が溝状に複数形成され、両側面31が出力ディスク22A、22Bと当接した状態で、貫通孔31Aから歯先30Aの側面までを連通し、図2に示した油室40内の潤滑油を出力ディスク22A、22Bの背面及びCVT出力ギア30の側面31間へ導く。
【0046】
次に、作用について説明する。
【0047】
ユニット入力軸1から動力が伝達されると、ローディングカム装置23により発生する軸方向推力が入力ディスク21、21及びパワーローラ20、20を介して出力ディスク22A、22Bへ作用し、さらに、この軸方向推力により出力ディスク22A、22Bの背面は、CVT出力ギア30の側面31へ押圧され、出力ディスク22A、22Bの背面とCVT出力ギア30の側面31との間に摩擦力が発生して、出力ディスク22A、22BはCVT出力ギア30を挟持して一体となって回転することができる。
【0048】
ここで、CVT出力ギア30の側面31と出力ディスク22A、22Bの背面間に駆動トルクが作用すると、出力ディスク22A、22BとCVT出力ギア30間に作用する摩擦力が駆動トルクよりも勝っているときには、出力ディスク22A、22BとCVT出力ギア30は一体となって回転しながら駆動トルクの伝達を行う。
【0049】
一方、出力ディスク22A、22BとCVT出力ギア30間に作用する摩擦力が駆動トルクよりも劣るときには、出力ディスク22A、22BとCVT出力ギア30との接触面に滑りが生じて、相対的に回転し、過大なトルクの伝達を行うのを防止することができる。
【0050】
したがって、ギアードニュートラルポイント近傍で無段変速機構に連結されたエンジンが大きな出力トルクを発生しても、出力ディスク22A、22BはCVT出力ギア30に対して滑って、相対的に回転するだけとなり、無段変速機構の各部に過大なトルクが加わるのを確実に防止でき、無段変速機構の耐久性が低下したり、ディスクが変形するのを防いで、変速比無限大無段変速機の耐久性と信頼性を向上できる。
【0051】
また、上記従来例のように、過大なトルクを抑制するために無段変速機構を制御する必要がないため、制御ソフトウェアの複雑化、大型化を防いで、製造コストの上昇を抑制できる。
【0052】
さらに、CVT出力ギア30の側面31には、油室40から潤滑油を導く油路32を設けたため、出力ディスク22A、22BとCVT出力ギア30が滑るときには潤滑と冷却を行い、また、出力ディスク22A、22BとCVT出力ギア30が一体となって回転しながら駆動トルクを伝達する際には、出力ディスク22A、22BとCVT出力ギア30の冷却を確実に行って、無段変速機構2の耐久性を向上させることができる。
【0053】
なお、上記実施形態では、冷却油路32をCVT出力ギア30の側面31に設けたが、出力ディスク22A、22Bの背面に設けても良い。
【0054】
また、出力ディスク22A、22Bの背面の面粗度を適宜設定することにより、制限するトルクを調整すればよく、例えば、背面に梨地加工を施しても良い。
【0055】
図5〜図10は第2の実施形態を示し、前記第1実施形態の出力ディスクの背面に放射状の溝部を設ける一方、CVT出力ギアの側面に放射状の凸部を形成し、回転方向で係合するようにしたもので、その他は前記第1実施形態と同様である。
【0056】
無段変速機構2の出力ディスクは、前記第1実施形態と同様に、軸方向で2つに分割形成されており、第1トロイダル変速部2Aの出力ディスク122Aと、第2トロイダル変速部2Bの出力ディスク122Bは、各出力ディスクの背面123A、123Bの内周側を相互に当接して結合するとともに、これら出力ディスク122A、122Bの背面外周側でCVT出力ギア130と係合するように配置され、各出力ディスクがパワーローラ20と接触する側には前記従来例と同様に、トロイド状の曲面が形成される。
【0057】
そして、これら出力ディスク122A、122Bが入力ディスク21、21と対向する側の端面には、スラストベアリングを介して位置決め部材51、52が接触して、出力ディスク122A、122B及びCVT出力ギア30の軸方向位置を決める。
【0058】
また、出力ディスク122A、122Bはラジアルベアリングを介してCVTシャフト1bと相対回転自在に軸支され、出力ディスク122A、122Bの内周と、CVTシャフト1bの外周との間には油室40が画成されて、この油室40にはCVTシャフト1bの内部から潤滑油が供給される。
【0059】
出力ディスク122A、122BがCVT出力ギア130を挟持する背面(CVT出力ギア130との当接面)は、図6〜図9のように、複数の円環状の平面で構成される一方、これら出力ディスク122A、122Bを結合したとき、外周に形成される溝部150と係合するCVT出力ギア130は、図10にも示すように、環状に形成される。
【0060】
まず、出力ディスク122A、122Bは、図6〜図9で示すように、相互に背面123Aと背面123Bを当接させるのに加えて、これら背面123A、123Bにそれぞれ形成した円環状の凹部125と凸部129を嵌合させることで、2つに分割形成された出力ディスク1223、123Bを軸方向及び径方向で結合している。
【0061】
すなわち、第1トロイダル変速部2Aを構成する出力ディスク122の背面123Aには、円環状の凹部125が形成される一方、第2トロイダル変速部2Bを構成する出力ディスク122Bの背面123Bには、円環状の凸部129が形成され、これら円環状の凹部125と凸部129を嵌合させる構造をインロー構造という。一対の出力ディスク122A、122Bをインロー構造により嵌合させるようにしたため、組立工程では、容易に分離することが無くなって、取り扱いを容易にすることができる。
【0062】
なお、出力ディスク122A、122Bは、内周にCVTシャフト1bを挿通する、大径部128A、128Bを備えており、図5に示すように、これら大径部128A、128BとCVTシャフト1bの間に油室40が形成される。
【0063】
そして、これら出力ディスク122A、122Bの背面側の外周部には肉厚(軸方向の厚さ)が低減する段部124A、124Bがそれぞれ形成されており、出力ディスク122A、122Aの背面123A、123Aを当接した状態では、図5に示すように、環状の溝部150が形成される。
【0064】
この、溝部150には、CVT出力ギア130が嵌合し、出力ディスク122A、122Bの段部124A、124Bにより軸方向で挟持される。
【0065】
ここで、出力ディスク122Aと出力ディスク122Bで形成された溝部150に嵌合するCVT出力ギア130は、図10に示すように、出力ディスク122A、122Bの段部124A、124Bで挟持される円板状の側面132と、溝部150から外周に突出する歯先131を主体に構成される。
【0066】
そして、CVT出力ギア130の側面132には、放射状の凸部133が複数形成される。
【0067】
一方、この凸部133と対向する出力ディスク122A、122Bの段部124A、124Bには、これら凸部133を収装する凹部126a、126bが放射状に複数形成され、凸部133がこれら凹部126a、126bと周方向で係合することでもトルクの伝達が行われる。
【0068】
ここで、凸部133の高さは、軸方向で結合した出力ディスク122A、122Bと位置決め部材51、52のクリアランス相当に設定され、例えば、25/100mmなどである。そして、凸部133の断面形状は、例えば、三角形などで形成され、凹部126a、126bの断面形状は、三角形の凸部133と係合可能なV字断面の溝状に形成されて、凸部133の一辺が、凹部126a、126bの一辺と当接し、凸部133が凹部126a、126bを乗り越えられるように形成される。
【0069】
なお、凹部126a、126bはCVT出力ギア130を挟持した状態で、一対の出力ディスク122A、122Bの背面123A、123Bが当接した状態を維持可能な深さに形成される。
【0070】
そして、図6〜図9に示すように、CVT出力ギア130の凸部133を収装、係合する凹部126a、126bには、内周側の大径部128A、128Bと連通する放射状の油路126c〜126d、127a、129aが形成される。
【0071】
なお、これら油路は、出力ディスク122A、122Bの背面123A、123Bには、凹部126a、126bの内周側で連通する油路126c、126dが形成される。そして、出力ディスク122Aの凹部125と出力ディスク122Bの凸部129が嵌合する部分では、凹部125内周では出力ディスク122Bの凸部129に形成した放射状の油路129aが、背面123A、123Bの油路126c、126dの内周側と連通し、出力ディスク122Bの凸部129内周に嵌合する出力ディスク122Aの端部127には、油路129aの内周側と出力ディスク122A、122Bの内周を連通する放射状の油路127aが形成される。
【0072】
これら油路により、CVTシャフト1bと出力ディスク122A、122Bの内周に画成された油室40内の潤滑油は、出力ディスク122A、122Bの背面123A、123Bへ導かれて冷却した後、CVT出力ギア130の凸部133と出力ディスク122A、122Bの凹部126a、126bの間隙から歯先131側へ流出する。
【0073】
なお、前記油路はローラ間に、ローラが変位したとき、
次に、作用について説明する。
【0074】
ユニット入力軸1から動力が伝達されると、ローディングカム装置23により発生する軸方向推力が入力ディスク21、21及びパワーローラ20、20を介して出力ディスク122A、122Bへ作用し、さらに、この軸方向推力により出力ディスク122A、122Bの背面123A、123Bは、CVT出力ギア130の側面132へ押圧され、出力ディスク122A、122Bの背面とCVT出力ギア130の側面132との間に摩擦力が発生して、出力ディスク122A、122BはCVT出力ギア130を挟持して一体となって回転するのに加え、CVT出力ギア130の凸部133と、出力ディスク122A、122Bの凹部126a、126bが周方向で係合することにより、トルクの伝達が行われる。 ここで、CVT出力ギア130の側面132と出力ディスク122A、122Bの背面間に駆動トルクが作用すると、出力ディスク122A、122BとCVT出力ギア130間で、凹部126a、126bが凸部133を係止する力が駆動トルクよりも勝っているときには、出力ディスク122A、122BとCVT出力ギア130は一体となって回転しながら駆動トルクの伝達を行う。
【0075】
一方、出力ディスク122A、122BとCVT出力ギア130間で、凹部126a、126bが凸部133を係止する力が駆動トルクよりも劣るときには、凸部133が凹部126a、126bを乗り越えて、出力ディスク122A、122BとCVT出力ギア130との接触面に滑りが生じて、相対的に回転し、過大なトルクの伝達を行うのを防止することができる。
【0076】
したがって、ギアードニュートラルポイント近傍で無段変速機構に連結されたエンジンが大きな出力トルクを発生しても、出力ディスク122A、122BはCVT出力ギア130に対して滑って、相対的に回転するだけとなり、無段変速機構の各部に過大なトルクが加わるのを確実に防止でき、無段変速機構の耐久性が低下したり、ディスクが変形するのを防いで、変速比無限大無段変速機の耐久性と信頼性を向上できる。
【0077】
また、上記従来例のように、過大なトルクを抑制するために無段変速機構を制御する必要がないため、制御ソフトウェアの複雑化、大型化を防いで、製造コストの上昇を抑制できる。
【0078】
さらに、CVT出力ギア130の側面132には、油室40から潤滑油を導く油路を設けたため、出力ディスク122A、122BとCVT出力ギア130が滑るときには潤滑と冷却を行い、また、出力ディスク122A、122BとCVT出力ギア130が一体となって回転しながら駆動トルクを伝達する際には、出力ディスク122A、122Bの背面123A、123BとCVT出力ギア130の冷却を確実に行って、無段変速機構2の耐久性を向上させることができる。
【0079】
なお、制限するトルクの大きさは、配設する凸部133及び凹部126a、126bの数や大きさ、または凹部126a、126bのV字の角度などによって任意に調整することができる。
【0080】
図11〜図16は第3の実施形態を示し、前記第1実施形態の出力ディスクの背面に放射状の凹部を設ける一方、CVT出力ギアの側面にはローラを収装し、出力ディスクの背面間でCVT出力ギアを挟持するのに加え、凹部にローラを収装することで、回転方向で係合するようにしたもので、その他は前記第1実施形態と同様である。
【0081】
無段変速機構2の出力ディスクは、前記第1実施形態と同様に、軸方向で2つに分割形成されており、第1トロイダル変速部2Aの出力ディスク222Aと、第2トロイダル変速部2Bの出力ディスク222Bは、各出力ディスクの背面227A、227Bとの間でCVT出力ギア230を挟持するように配置され、各出力ディスクがパワーローラ20と接触する側には前記従来例と同様に、トロイド状の曲面が形成される。
【0082】
そして、これら出力ディスク222A、222Bが入力ディスク21、21と対向する側の端面には、スラストベアリングを介して位置決め部材51、52が接触して、出力ディスク222A、222B及びCVT出力ギア30の軸方向位置を決める。
【0083】
また、出力ディスク222A、222Bはラジアルベアリングを介してCVTシャフト1bと相対回転自在に軸支され、出力ディスク222A、222Bの内周と、CVTシャフト1bの外周との間には油室40が画成されて、この油室40にはCVTシャフト1bの内部から潤滑油が供給される。
【0084】
なお、出力ディスク222A、222Bは、CVTシャフト1bを挿通する内周に、大径部を備えて、図11に示すように、出力ディスク222A、222B内周とCVTシャフト1bの間に油室40を画成する。
【0085】
出力ディスク222Aと出力ディスク222Bに挟持されるCVT出力ギア230は、図11〜図13に示すように、出力ディスク222Aと出力ディスク222Bの背面227A、227Bに挟持される円板部232と、円板部232に収装されるローラ233(円筒コロ)と、外周に突出する歯先131を主体に構成される。
【0086】
表面を出力ディスク222A、222Bの背面227A、227Bで挟持される円板部232には、ローラ233を収装する保持部234が放射状に複数貫通形成され、ひとつの保持部234には、図11にも示すように複数(例えば、3個)のローラ233が収装される。
【0087】
また、円板部232には、CVTシャフト1bを挿通するとともに油室40を画成するための貫通孔230Aが貫通形成されている。
【0088】
一方、ローラ233をそれぞれ収装した複数の保持部234と対向する出力ディスク222A、222Bの背面227A、227Bには、図14から図16に示すように、ローラ233を収装する凹部223が放射状に複数形成され、ローラ233がこれら凹部223と周方向で係合することでもトルクの伝達が行われる。なお、出力ディスク222A、222Bは同様に構成されるため、以下、出力ディスク222Aのみについて説明する。
【0089】
ここで、ローラ233が円板部232の表面から突出する高さは、軸方向で結合した出力ディスク222A、222Bと位置決め部材51、52のクリアランス相当に設定され、例えば、25/100mmなどである。そして、ローラ233を収装する凹部223の断面形状は、例えば、図16に示すようにV字断面の溝状に形成されて、ローラ233がV字断面のテーパー(斜面)に沿って変位可能に形成される。
【0090】
なお、凹部223は、出力ディスク222A、222Bの背面がCVT出力ギア230の円板部232を挟持した状態で、一対の出力ディスク222A、222Bの背面227A、123Bが当接した状態を維持可能な深さに形成される。
【0091】
そして、図14、図15に示すように、CVT出力ギア230のローラ233を収装、係合する凹部223には、内周側の大径部224と連通する放射状の油路225、226が形成される。
【0092】
油路225は、出力ディスク222Aの大径部内周224と凹部223の内周側とを連通し、油路226は、凹部223の外周側と出力ディスク222Aの外周とを連通するもので、CVTシャフト1bとの間に画成された油室40に供給される潤滑油は、油路225、凹部223、油路226を通って外部へ排出され、この間、出力ディスク222AとCVT出力ギア230の冷却と潤滑を行う。
【0093】
次に、作用について説明する。
【0094】
ユニット入力軸1から動力が伝達されると、ローディングカム装置23により発生する軸方向推力が入力ディスク21、21及びパワーローラ20、20を介して出力ディスク222A、222Bへ作用し、さらに、この軸方向推力により出力ディスク222A、222Bの背面227A、227Bは、CVT出力ギア230の円板部232へ押圧され、出力ディスク222A、222Bの背面とCVT出力ギア230の円板部232との間に摩擦力が発生して、出力ディスク222A、222BはCVT出力ギア230を挟持して一体となって回転するのに加え、CVT出力ギア230のローラ233と、出力ディスク222A、222Bの凹部223が周方向で係合することにより、トルクの伝達が行われる。
【0095】
ここで、CVT出力ギア230の円板部232と出力ディスク222A、222Bの背面間に駆動トルクが作用すると、出力ディスク222A、222BとCVT出力ギア230間で、凹部223がローラ233を係止する力が、駆動トルクよりも勝っているときには、出力ディスク222A、222BとCVT出力ギア230は一体となって回転しながら駆動トルクの伝達を行う。
【0096】
一方、出力ディスク222A、222BとCVT出力ギア230間で、凹部223がローラ233を係止する力が駆動トルクよりも劣るときには、ローラ233が凹部223を乗り越えて、出力ディスク222A、222BとCVT出力ギア230との接触面に滑りが生じて、相対的に回転し、過大なトルクの伝達を行うのを防止することができる。
【0097】
したがって、ギアードニュートラルポイント近傍で無段変速機構に連結されたエンジンが大きな出力トルクを発生しても、出力ディスク222A、222BはCVT出力ギア230に対して滑って、相対的に回転するだけとなり、無段変速機構の各部に過大なトルクが加わるのを確実に防止でき、変速比無限大無段変速機の耐久性と信頼性を確保できる。
【0098】
また、上記従来例のように、過大なトルクを抑制するために無段変速機構を制御する必要がないため、制御ソフトウェアの複雑化、大型化を防いで、製造コストの上昇を抑制できる。
【0099】
さらに、CVT出力ギア230の円板部232には、油室40から潤滑油を導く油路を設けたため、出力ディスク222A、222BとCVT出力ギア230が滑るときには潤滑と冷却を行い、また、出力ディスク222A、222BとCVT出力ギア230が一体となって回転しながら駆動トルクを伝達する際には、出力ディスク222A、222Bの背面227A、227BとCVT出力ギア230の冷却を確実に行って、無段変速機構2の耐久性を向上させることができる。
【0100】
図17は、第4の実施形態を示し、変速比無限大無段変速機の無段変速機機構として、上記実施形態のダブルキャビティ式のトロイダル型無段変速機構に代わって、シングルキャビティ式のトロイダル型無段変速機構を採用した一例を示す。
【0101】
ローディングカム装置23を介してユニット入力軸1と連結した入力ディスク21は、図示しないパワーローラを挟んで出力ディスク322と対向する。
【0102】
出力ディスク322は、ユニット入力軸1と同軸的に配設された出力軸4に軸支される。なお、出力軸4は、ユニット入力軸1に対して相対回転自在で、出力ディスク322は、この出力軸4に対して相対回転自在である。
【0103】
出力ディスク322の背面322Aには、外周に歯先を形成したCVT出力ギア330の側面が当接している。
【0104】
出力ディスク322の背面322Aには、前記第2実施形態と同様に、放射状の凸部323が形成される一方、出力ギア330の側面には、この凸部323を収装する放射状の凹部332が形成され、これら凸部323と凹部332は上記したように、例えば、三角形及びV字の断面形状を備えている。
【0105】
そして、CVT出力ギア330は、出力ディスク322と反対側の側面で、スラストベアリング317を介してケーシング16の隔壁316(軸方向位置決め部材)で支持される。
【0106】
この場合も、前記第2実施形態と同様に、ギアードニュートラルポイント近傍で無段変速機構に連結されたエンジンが大きな出力トルクを発生しても、出力ディスク322がCVT出力ギア130に対して滑って、相対的に回転するだけとなり、無段変速機構の各部に過大なトルクが加わるのを確実に防止でき、無段変速機構の耐久性が低下したり、ディスクが変形するのを防いで、変速比無限大無段変速機の耐久性と信頼性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示し、トロイダル型無段変速機を用いた変速比無限大無段変速機の概略構成図。
【図2】同じく変速比無限大無段変速機の要部断面図。
【図3】CVT出力ギアの正面図。
【図4】図3のU−U矢示断面図。
【図5】第2の実施形態を示し、無段変速機構の要部断面図。
【図6】第1トロイダル変速部の出力ディスクの背面図。
【図7】同じく、図6のY−Y矢示断面図。
【図8】第2トロイダル変速部の出力ディスクの背面図。
【図9】同じく、図8のX−X矢示断面図。
【図10】CVT出力ギアの正面図。
【図11】第3の実施形態を示し、無段変速機構の要部断面図。
【図12】CVT出力ギアの正面図。
【図13】同じく、図12のZ−Z矢示断面図。
【図14】第1トロイダル変速部の出力ディスクの背面図。
【図15】同じく、図14のV−V矢示断面図。
【図16】同じく、図14のS−S矢示断面図。
【図17】第4の実施形態を示し、無段変速機構の要部断面図。
【符号の説明】
1 ユニット入力軸
2 無段変速機構
3 一定変速機構
5 遊星歯車機構
20 パワーローラ
21 入力ディスク
22A、22B 出力ディスク
23 ローディングカム装置
30 CVT出力ギア
31 側面
32 油路
33、34 段部
40 油室
51、52 位置決め部材
122A、122B 出力ディスク
124 段部
125 凹部
126a、126b 凹部
129 凸部
130 出力ギア
133 凸部
222A、222B 出力ディスク
223 凹部
230 出力ギア
233 ローラ
322 出力ディスク
323 凸部
330 出力ギア
332 凹部

Claims (9)

  1. 変速比を連続的に変更可能なトロイダル型の無段変速機構と一定変速機構とをユニット入力軸にそれぞれ連結するとともに、無段変速機構と一定変速機構の出力軸を遊星歯車機構、動力循環モードクラッチ及び直結モードクラッチを介してユニット出力軸に連結した変速比無限大無段変速機において、
    前記トロイダル型の無段変速機機構は、
    ローディングカム装置を介してユニット入力軸に連結された入力ディスクと、
    軸方向の位置決め部材により前記入力軸と同軸的かつ相対回転自在に配置された出力ディスクと、
    出力ディスクの背面と摩擦係合して、トルク動力の伝達を行う出力ギアとを備えて、
    前記出力ギアと出力ディスクの背面は、予め設定したトルクを超えると相対回転することを特徴とする変速比無限大無段変速機のトルク制限機構。
  2. 前記トロイダル型の無段変速機機構は、一対の入力ディスクと対向するように一対の出力ディスクを配設し、これら出力ディスクの背面間で出力ギアを挟持することを特徴とする請求項1に記載の変速比無限大無段変速機のトルク制限機構。
  3. 前記出力ディスクの背面と出力ギアの接触面には、相互に係合する凹部と凸部を形成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の変速比無限大無段変速機のトルク制限機構。
  4. 前記出力ディスクの背面と対向する出力ギアには、円筒コロを収装する一方、前記出力ディスクの背面にはこの円筒コロと当接する斜面を備えた凹部を形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の変速比無限大無段変速機のトルク制限機構。
  5. 前記出力ディスクの背面には、放射状の油路を形成したことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかひとつに記載の変速比無限大無段変速機のトルク制限機構。
  6. 前記油路が、出力ギアの両面に配設されたをことを特徴とする請求項5に記載の変速比無限大無段変速機のトルク制限機構。
  7. 前記出力ディスクがユニット入力軸と相対回転自在に軸支されて、ユニット入力軸と出力ディスク内周との間に油室を画成し、この油室から前記油路へ潤滑油の供給を行うことを特徴とする請求項5に記載の変速比無限大無段変速機のトルク制限機構。
  8. 前記一対の出力ディスクをインロー構造により嵌合させることを特徴とする請求項2に変速比無限大無段変速機のトルク制限機構。
  9. 前記油路の周方向位置が、出力ディスクの背面に設けられた凹部の周方向位置にほぼ一致することを特徴とする請求項5に記載の変速比無限大無段変速機のトルク制限機構。
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