JP3705193B2 - ハイブリッド車両の駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハイブリッド車両の駆動装置に関し、特に該駆動装置内における電動モータの冷却に関した改良提案に係わる。
【0002】
【従来の技術】
ハイブリッド車両の駆動装置は、エンジンからの動力または電動モータからの動力を選択的に、場合によってはこれら双方を車輪に伝達するよう、例えば特開2000-142135号公報に記載されたごとくに構成する。
【0003】
ここでハイブリッド車両の駆動装置内における電動モータは、ロータ軸に回転結合されたロータおよびその外周に配置された電磁コイルにより構成し、かかる電動モータからの回転を減速機構により減速して出力するようになすことが多い。
ところで減速機構は歯車組で構成するのが普通であるから潤滑が必要であり、そのため電動モータと減速機構とは、隔壁により相互に隔絶された個々の室内に収納する。
そして、電動モータから減速機構への伝動が可能になるよう上記ロータ軸を上記隔壁に貫通して減速機構に駆動結合するのが常套であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし電動モータは、駆動中に電磁コイルから発熱するのを免れず、電動モータの冷却が不可欠である。
この冷却に当たっては従来、電動モータが上記のごとく減速機構収納室から隔壁により隔絶された専用の室内に収納されているため、この電動モータ収納室内に設けたファンや、電動モータ収納室を包囲するようケースに設けたウォータジャケットにより当該冷却を行うしかなく、余分な部品が増えたり、余分なシールが必要になってコスト高になったり、組み立て作業性が悪化するという問題を生ずる。
【0005】
本発明は、余分な部品や余分なシールを要することなく、ロータの一部形状変更程度のみで電動モータの冷却を行い得るようにし、これにより上記コスト高や組み立て作業性の悪化に関する問題を解消し得たハイブリッド車両の駆動装置を提案することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的のため本発明によるハイブリッド車両の駆動装置は、請求項1に記載のごとく、上記形式のハイブリッド車両の駆動装置を基礎前提とし、
上記ロータの内周部に潤滑油を供給するための潤滑油孔を上記ロータ軸に形成し、
この潤滑油がロータの回転に伴う遠心力を受けて上記ロータ内周部に止まるようにする堰をロータに設け、
この堰により画成された油だまり内の潤滑油を上記電磁コイルに向け指向させる潤滑油路をロータの軸方向端部に径方向へ延在させて設定したことを特徴とするものである。
なお、ロータ軸と、このロータ軸が貫通した前記隔壁の箇所との間に軸受部材を介在させたものである場合、請求項2に記載のごとく、
ロータ軸に形成する潤滑油孔を、上記減速機構が収納された室内に開口させて上記軸受部材に指向するよう配置し、
該潤滑油孔からの潤滑油が上記軸受部材に通過してこれを潤滑した後に上記ロータの内周部に向かうよう構成するのがよい。
【0007】
また、前記の目的のため本発明によるハイブリッド車両の駆動装置は、請求項3に記載のごとく、
ロータ軸に回転結合されたロータおよび該ロータの外周に配置された電磁コイルより成る電動モータと、該電動モータからの回転を減速して出力する減速機構とを、隔壁により相互に隔絶された個々の室内に収納して具え、
前記ロータ軸を前記隔壁に貫通して前記減速機構に駆動結合し、前記ロータ軸と、このロータ軸が貫通した前記隔壁の箇所との間に軸受部材を介在させたハイブリッド車両の駆動装置を基礎前提とし、
前記ロータの内周部に潤滑油を供給するための潤滑油孔を前記ロータ軸に形成し、
この潤滑油がロータの回転に伴う遠心力を受けて前記ロータ内周部に止まるようにする堰をロータに設け、
この堰により画成された油だまり内の潤滑油を前記電磁コイルに向け指向させる潤滑油路をロータに設定し、
前記ロータ軸に形成する潤滑油孔を、前記減速機構が収納された室内に開口させて前記軸受部材に指向するよう配置し、
該潤滑油孔からの潤滑油が前記軸受部材に通過して該軸受部材を潤滑した後に前記ロータの内周部に向かうよう構成したことを特徴とするものである。
【0008】
なお請求項2または請求項3の構成を採用する場合は、請求項4に記載のごとく、上記潤滑油孔からの潤滑油を一部、上記減速機構の潤滑にも用いるよう構成するのがよい。
【0009】
更に請求項1〜4の何れの構成を採用するにしても請求項5に記載のごとく、電動モータ収納室内のオイルレベルが設定レベルを超えるとき余剰油を減速機構収納室に向けて流出させるための連通孔を上記隔壁に形成し、この連通孔に逆向きの油流を阻止する逆止弁を設けた構成にするのがよい。
【0010】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、ロータ軸に形成された潤滑油孔からの潤滑油がロータの内周部に供給され、この潤滑油はロータの回転に伴う遠心力を受けても、堰により当該ロータ内周部に画成された油だまり内に止まり、その後この油だまり内の潤滑油は、ロータの軸方向端部に径方向へ延在させて設定した潤滑油路を経て電磁コイルに指向され、当該電磁コイルの油冷を行うことができる。
【0011】
従ってこの発明によれば、余分な部品や余分なシールを要することなく、ロータの一部形状変更程度のみで電動モータの冷却を油冷により行うことができることとなり、前記したコスト高や組み立て作業性の悪化に関する問題を生ずることなく電動モータを冷却することができる。
しかも、油だまり内の潤滑油を上記のごとく電磁コイルに向かわせるに際し、この潤滑油が、ロータの軸方向端部に径方向へ延在させて設定した潤滑油路を経て電磁コイルに指向されるようにしたから、潤滑油が電磁コイルに衝突後その軸線方向両側へ均等に分配される傾向となり、電磁コイルの上記した油冷を効果的に行うことができる。
なお請求項2に記載の発明のごとく、ロータ軸に形成する潤滑油孔を、減速機構収納室内に開口させて、ロータ軸と隔壁との間の軸受部材に指向するよう配置し、該潤滑油孔からの潤滑油が当該軸受部材に通過してこれを潤滑した後にロータの内周部に向かうよう構成する場合、
上記軸受部材の潤滑に供された潤滑油を用いて電動モータの冷却を行うこととなり、軸受部材の潤滑油路を電動モータの冷却油路に兼用して更なるコスト低減を実現することができる。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、請求項 1 に記載の発明と同様、ロータ軸に形成された潤滑油孔からの潤滑油がロータの内周部に供給され、この潤滑油はロータの回転に伴う遠心力を受けても、堰により当該ロータ内周部に画成された油だまり内に止まり、その後この油だまり内の潤滑油は、ロータに設定した潤滑油路を経て電磁コイルに指向され、当該電磁コイルの油冷を行うことができることから、
余分な部品や余分なシールを要することなく、ロータの一部形状変更程度のみで電動モータの冷却を油冷により行うことができることとなり、前記したコスト高や組み立て作業性の悪化に関する問題を生ずることなく電動モータを冷却することができる。
更に、ロータ軸に形成する潤滑油孔を、減速機構収納室内に開口させて、ロータ軸と隔壁との間の軸受部材に指向するよう配置し、該潤滑油孔からの潤滑油が当該軸受部材に通過してこれを潤滑した後にロータの内周部に向かうよう構成したため、
上記軸受部材の潤滑に供された潤滑油を用いて電動モータの冷却を行うこととなり、軸受部材の潤滑油路を電動モータの冷却油路に兼用して更なるコスト低減を実現することができる。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、上記潤滑油孔からの潤滑油を一部、減速機構の潤滑にも用いるため、減速機構の専用の潤滑構造を省略して一層のコスト低減を達成することができる。
【0014】
請求項5に記載の発明によれば、電動モータ収納室内のオイルレベルが設定レベルを超えるとき余剰油を減速機構収納室に向けて流出させるための連通孔を隔壁に形成し、この連通孔に逆向きの油流を阻止する逆止弁を設けたため、
電動モータ収納室内のオイルレベルが設定レベルを超えることがなく、また横加速度を受けても減速機構収納室から上記の連通孔を経て電動モータ収納室に潤滑油が逆流せず、電動モータ収納室内の潤滑油で電動モータが攪拌損失を増大されるという問題を回避することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1および図2は、本発明の一実施の形態になるハイブリッド車両の駆動装置を示し、図1は、この駆動装置の全体断面を示し、図2は、その要部を拡大して示すものである。
【0016】
まず図1に示す駆動装置の全体構造を説明するに、1はケースを示し、このケース1をセンターケース部分2と、その前部(エンジン側)開口に取り付けたフロントケース部分3と、センターケース部分2の後部開口に取り付けたリヤケース部分4との相互結合体により構成する。
【0017】
フロントケース部分3内には、図示せざるエンジンにより駆動されるエンジン駆動軸5を回転自在に支持すると共に、この軸5により駆動結合した発電機6を収納する。
リヤケース部分4内には電動モータ7を収納し、この電動モータ7をロータ軸8と、ロータ軸に回転結合されたロータ9と、このロータを包囲するようその外周に配置されてリヤケース部分4に固設したステータ10および電磁コイル11とで構成する。
【0018】
センターケース部分2内には、上記電動モータ7からの回転を減速して出力する減速機構12と、エンジン駆動軸5およびロータ軸8の対向端間に同軸に延在させてこれら対向端内に回転自在に支持した出力軸13、およびこの出力軸上に一体回転するよう嵌合させた出力歯車14とを収納する。
【0019】
センターケース部分2により画成された減速機構収納室2aおよびリヤケース部分4により画成された電動モータ収納室4a間を、センターケース部分2に一体成形して設けた隔壁15により相互に隔絶する。
ロータ軸8はその両端を、センターケース部分2の端壁上における軸受部材16および隔壁15上における軸受部材17により回転自在に支承し、軸受部材17に近いロータ軸8の端部を隔壁15よりセンターケース部分2内に進入させる。
【0020】
減速機構12はサンギヤ12s、リングギヤ12rおよびキャリア12cより成る単純遊星歯車組とし、センターケース部分2内に進入するロータ軸8の端部をサンギヤ12sの内周に回転係合させ、リングギヤ12rを隔壁15に固設し、キャリア12cは出力軸13上に回転係合させる。
【0021】
センターケース部分2内には更に、出力軸13に平行に配置してカウンターシャフト18を回転自在に支持し、出力軸13の出力歯車14と噛合するカウンターギヤ19をカウンターシャフト18上に結合する。
カウンターシャフト18に一体成形したドライブピニオン20と、これに噛合するようディファレンシャルギヤ装置21に結合して設けたドライブリングギヤ22とでファイナルドライブギヤ組みを構成する。
【0022】
上記したハイブリッド車両の駆動装置は、発電機6がエンジン駆動軸5からの回転動力を受けて発電し、バッテリへの充電を行う。
電動モータ7は、上記バッテリからの電力を電磁コイル11に供給され、これからの電磁力でロータ9を回転駆動する。
ロータ9の回転はロータ軸8から減速機構12のサンギヤ12sに入力され、この時減速機構12は、リングギヤ12rが固定されていることからこれを反力受けとしてキャリア12cを同方向へ減速下に回転駆動する。
【0023】
キャリア12cからの減速回転は出力軸13を経て出力歯車14に達し、その後この歯車14からカウンターシャフト18およびファイナルドライブギヤ組み20,22を経てディファレンシャルギヤ装置21に至ることにより、ハイブリッド車両の左右駆動輪を回転駆動することができる。
【0024】
以下、本発明の要旨に係わる電動モータ7(電磁コイル11)の冷却構造を説明する。
エンジン駆動軸5およびロータ軸8の他に出力軸13も中空として、これら3軸の中空孔から、潤滑が必要な各箇所に潤滑油を供給する構成とする。
【0025】
電動モータ7(電磁コイル11)の冷却用油路としては、軸受部材17および減速機構12間において減速機構収納室2a内に開口するようロータ軸8に径方向潤滑油孔8aを設けると共に、この径方向潤滑油孔8aを出力軸13の中空孔内に通じさせるよう出力軸13に径方向潤滑油孔13aを設け、出力軸13の中空孔内における潤滑油が潤滑油孔13a,8aから軸受部材17を通過してロータ9の内周部に向かうようにする。
なお、潤滑油孔13a,8aが上記のように配置されているため、これら潤滑油孔13a,8aから流出した潤滑油は上記の通り軸受部材17に向かうほかに、減速機構12にも向かってその潤滑を行うことができる。
【0026】
電動モータ7(電磁コイル11)の冷却用油路としてその他に、軸受部材16に指向するようロータ軸8に径方向潤滑油孔8bを設け、この径方向潤滑油孔8bを軸受部材17から遠い軸受部材16の側に位置させて、ロータ軸8の中空孔内における潤滑油が潤滑油孔8bから軸受部材16を通過してロータ9の内周部に向かうようにする。
【0027】
上記の通り、また図2に矢印αで示すように、軸受部材16,17を通過してロータ9の内周部に向かった潤滑油が、ロータ9の回転に伴う遠心力を受けても当該ロータ内周部に止まっているようにする堰23,24をロータ9に設け、これら堰23,24の設定に当たってはロータ9のエンドプレート25,26を内周方向に延長させるだけの簡単な対応で設定することができる。
【0028】
また、これらの堰23,24により画成された油だまり27,28内の潤滑油を、図2に矢印βで示すごとく電磁コイル11に向け指向させる潤滑油路29,30を、ロータ9の両端部(詳しくはエンドプレート25,26)にロータ径方向へ延在させて設定する。
【0029】
上記した本実施の形態によれば、ロータ軸8に形成された潤滑油孔8a,8bからの潤滑油が図2に矢印αで示すごとくロータ9の内周部に供給され、この潤滑油がロータ9の回転に伴う遠心力を受けても、堰23,24によりロータ内周部に画成された油だまり27,28内に止まり、その後この油だまり27,28内の潤滑油は、ロータ9の両端部(詳しくはエンドプレート25,26)にロータ径方向へ延在させて設定した潤滑油路29,30を経て図2に矢印βで示すごとく電磁コイル11に指向され、電磁コイル11の油冷を行うことができる。
【0030】
従って、余分な部品や余分なシールを要することなく、ロータ9(エンドプレート25,26)の一部形状変更(エンドプレート25,26の内径変更)程度のみで電動モータ7(電磁コイル11)の冷却を油冷により行うことができることとなり、コスト高や組み立て作業性の悪化に関する問題を生ずることなく電動モータ7を冷却することができる。
しかも、油だまり27,28内の潤滑油を上記のごとく電磁コイル11に向かわせるに際し、この潤滑油が、ロータ9の軸方向両端部に径方向へ延在させて設定した潤滑油路29,30を経て電磁コイル11に指向されるようにしたから、潤滑油が図2に矢印βで示すごとく電磁コイル11に正対して向かうこととなって、電磁コイル11に衝突後その軸線方向両側へ均等に分配される傾向となり、電磁コイル11の上記した油冷を効果的に行うことができる。
【0031】
また特に、ロータ軸8に形成する潤滑油孔8aを、減速機構収納室2a内に開口させて、ロータ軸8と隔壁15との間の軸受部材17に指向するよう配置し、当該潤滑油孔8aからの潤滑油が軸受部材17に通過してこれを潤滑した後にロータ9の内周部に向かうようにしたため、
軸受部材17の潤滑に供された潤滑油を用いて電動モータ7の冷却を行うこととなり、軸受部材17の潤滑油路を電動モータ7の冷却油路に兼用して更なるコスト低減を実現することができる。
【0032】
さらに、潤滑油孔8aからの潤滑油を一部、減速機構12の潤滑にも用いるため、減速機構12の専用の潤滑構造を省略して一層のコスト低減を達成することができる。
【0033】
なお上記した実施の形態においては、堰23(24)の設定に際しエンドプレート25(26)の内径変更により当該設定を実現する構成にしたが、この代わりに図3に示すごとく堰23(24)の設定に際し専用のプレート31を付加し、これをスペーサ32によりエンドプレート25(26)に固設することでプレート31およびエンドプレート25(26)間に上記したと同様な潤滑油路29,30が画成されるようにすることもできる。
【0034】
またエンドプレート25(26)は、図4に示すごとく堰23(24)とロータ9との間に隙間が発生するようロータ9に取り付けることもでき、この場合、堰23,24によりロータ内周部に画成される油だまり27(28)が潤滑油を一層補足し易い形状となり、前記の作用効果を更に顕著なものにすることができる。
【0035】
図5は本発明の更に他の実施の形態を示し、本実施の形態においては図1および図2に示す実施の形態に以下の構成を付加する。
つまり、電動モータ収納室4a内のオイルレベルが図5にLで示す設定レベルを超えるとき余剰油を減速機構収納室2a(図1参照)に向けて矢印δで示すように流出させるための連通孔15aを隔壁15に形成し、この連通孔に矢印δで示すとは逆向きの油流を阻止する弾性板型式の逆止弁33を設ける。
【0036】
かかる構成によれば、電動モータ収納室2a内のオイルレベルが設定レベルLを超えることがなく、また横加速度を受けても減速機構収納室2aから連通孔15aを経て電動モータ収納室4aに潤滑油が逆流せず、電動モータ収納室4a内の潤滑油で電動モータ7が攪拌損失を増大されるという問題を回避することができる。
【0037】
連通孔15a内に挿置する逆止弁は、図5に示した弾性板型式の逆止弁33に限られるものではなく、例えば図6に示すようなチェックボール型式の逆止弁34や、その他いずれの型式のものでもよいことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態になるハイブリッド車両の駆動装置を示す展開縦断側面図である。
【図2】 同駆動装置の要部を示す詳細拡大断面図である。
【図3】 本発明の他の実施の形態になるハイブリッド車両の駆動装置を示す要部詳細拡大断面図である。
【図4】 本発明の更に他の実施の形態になるハイブリッド車両の駆動装置を示す要部詳細拡大断面図である。
【図5】 本発明の更に別の実施の形態になるハイブリッド車両の駆動装置を示す、図2と同様な要部詳細拡大断面図である。
【図6】 同実施の形態で用いる逆止弁の他の例を示す詳細断面図である。
【符号の説明】
1 ケース
2 センターケース部分
2a 減速機構収納室
3 フロントケース部分
4 リヤケース部分
4a 電動モータ収納室
5 エンジン駆動軸
6 発電機
7 電動モータ
8 ロータ軸
8a 径方向潤滑油孔
8b 径方向潤滑油孔
9 ロータ
10 ステータ
11 電磁コイル
12 減速機構
12s サンギヤ
12r リングギヤ
12c キャリア
13 出力軸
13a 径方向潤滑油孔
14 出力歯車
15 隔壁
15a 連通孔
16 軸受部材
17 軸受部材
18 カウンターシャフト
19 カウンターギヤ
20 ドライブピニオン
21 ディファレンシャルギヤ装置
22 ドライブリングギヤ
23 堰
24 堰
25 エンドプレート
26 エンドプレート
27 油だまり
28 油だまり
29 潤滑油路
30 潤滑油路
31 堰用プレート
32 スペーサ
33 弾性板型式の逆止弁
34 チェックボール型式の逆止弁
Claims (5)
- ロータ軸に回転結合されたロータおよび該ロータの外周に配置された電磁コイルより成る電動モータと、該電動モータからの回転を減速して出力する減速機構とを、隔壁により相互に隔絶された個々の室内に収納して具え、
前記ロータ軸を前記隔壁に貫通して前記減速機構に駆動結合したハイブリッド車両の駆動装置において、
前記ロータの内周部に潤滑油を供給するための潤滑油孔を前記ロータ軸に形成し、
この潤滑油がロータの回転に伴う遠心力を受けて前記ロータ内周部に止まるようにする堰をロータに設け、
この堰により画成された油だまり内の潤滑油を前記電磁コイルに向け指向させる潤滑油路をロータの軸方向端部に径方向へ延在させて設定したことを特徴とするハイブリッド車両の駆動装置。 - 前記ロータ軸と、このロータ軸が貫通した前記隔壁の箇所との間に軸受部材を介在させた請求項1記載の駆動装置において、
前記ロータ軸に形成する潤滑油孔を、前記減速機構が収納された室内に開口させて前記軸受部材に指向するよう配置し、
該潤滑油孔からの潤滑油が前記軸受部材に通過して該軸受部材を潤滑した後に前記ロータの内周部に向かうよう構成したことを特徴とするハイブリッド車両の駆動装置。 - ロータ軸に回転結合されたロータおよび該ロータの外周に配置された電磁コイルより成る電動モータと、該電動モータからの回転を減速して出力する減速機構とを、隔壁により相互に隔絶された個々の室内に収納して具え、
前記ロータ軸を前記隔壁に貫通して前記減速機構に駆動結合し、前記ロータ軸と、このロータ軸が貫通した前記隔壁の箇所との間に軸受部材を介在させたハイブリッド車両の駆動装置において、
前記ロータの内周部に潤滑油を供給するための潤滑油孔を前記ロータ軸に形成し、
この潤滑油がロータの回転に伴う遠心力を受けて前記ロータ内周部に止まるようにする堰をロータに設け、
この堰により画成された油だまり内の潤滑油を前記電磁コイルに向け指向させる潤滑油路をロータに設定し、
前記ロータ軸に形成する潤滑油孔を、前記減速機構が収納された室内に開口させて前記軸受部材に指向するよう配置し、
該潤滑油孔からの潤滑油が前記軸受部材に通過して該軸受部材を潤滑した後に前記ロータの内周部に向かうよう構成したことを特徴とするハイブリッド車両の駆動装置。 - 請求項2または3に記載の駆動装置において、前記潤滑油孔からの潤滑油を一部前記減速機構の潤滑にも用いるよう構成したことを特徴とするハイブリッド車両の駆動装置。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の駆動装置において、電動モータが収納されている室内のオイルレベルが設定レベルを超えるとき余剰油を前記減速機構収納室に向けて流出させるための連通孔を前記隔壁に形成し、この連通孔に逆向きの油流を阻止する逆止弁を設けたことを特徴とするハイブリッド車両の駆動装置。
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