JP3703945B2 - 複合意匠糸及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、最外層が異染色性のスラブ部を糸の長手方向に含む複合意匠糸及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複合仮撚糸として、芯糸の加撚域にオーバーフィード状態で供給された鞘糸が一重捲回構造の道中部と鞘糸が多重捲回構造のスラブ部とを有する糸は、特公昭45−28018号公報、特公昭47−49459号公報等で公知であり、これら複合仮撚糸は、紬調の織物等の素材として広く使用されているが、さらに、道中部でのずり抜けを防止するため、押さえ糸を捲回させることが特開平7−150433号公報で、また、スラブ部の長さ、大きさ、頻度に変化を与えるため、鞘糸の供給位置を芯糸の走行方向と正逆に移動させることが特開平7−157933号公報で知られている。
【0003】
しかしながら、従来の複合仮撚糸は、いずれも最終捲き付けの鞘糸或いは押さえ糸が最外層となるスラブ部を有するものであり、例えば、鞘糸として異染色性の2本或いは鞘糸とは異染色性の押さえ糸を用いたときでも、得られる複合仮撚糸には、せいぜい濃淡効果或いはミックス効果を奏するスラブ部が現出するにすぎず、一本の糸中のスラブ部はいずれも最終捲き付けの鞘糸或いは押さえ糸による同一の染色性を有するものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の複合仮撚糸とは異なり、一本の糸中に染色性を異にする糸でそれぞれ最外層を形成したスラブ部を混在させ、意匠性に富む糸をを提供すべくなされたものであり、本発明の目的は、染色したときに同一糸中の長手方向に異色のスラブを現出する、最外層が異色性のスラブ部を糸の長手方向に混在して含む複合意匠糸を提供することにある。また、かかる複合意匠糸を仮撚加工により得ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、芯糸外周に鞘糸が一重に捲回された道中部及び鞘糸が多重に捲回されたスラブ部とを有する複合意匠糸であって、鞘糸が染色性を異にする2本の鞘糸からなり、各鞘糸がそれぞれ最外層を形成する少なくとも2種の異色性のスラブ部を糸の長手方向にランダム及び/又は規則的に含むことを特徴とする複合意匠糸、
【0006】
及び、芯糸の仮撚加工における加撚域に、染色性を異にする2本の鞘糸をそれぞれ独立に供給ガイドを介してオーバーフィード状態で供給し、芯糸の外周に鞘糸を捲回した複合意匠糸を製造するに際し、一方の供給ガイドを、移動可能とすると共に、他方の供給ガイドによる鞘糸の捲き付き振幅域より上流の位置から下流の位置までを往復移動させることを特徴とする複合意匠糸の製造方法、にある。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の複合意匠糸においては、芯糸への鞘糸の捲回により一重捲回構造の道中部と三重以上の多重捲回構造のスラブ部とが形成され、しかも、スラブ部は、染色性を異にする2本の鞘糸の一方の鞘糸が最外層をなす多重捲回構造のスラブ部と他方の鞘糸が最外層をなす多重捲回構造のスラブ部とから構成されている。道中部は、鞘糸としては芯糸に一重に捲回されて形成されているが、2本の鞘糸がそれぞれ捲回されて形成された部分、一方の鞘糸が捲回された上にさらに他方の鞘糸が捲回された部分を含んでいる。
【0008】
本発明の複合意匠糸は、各鞘糸がそれぞれスラブ部の最外層を形成し、一方の鞘糸が最外層を形成するスラブ部、他方の鞘糸が最外層を形成するスラブ部を有し、或いは一方の鞘糸に他方の鞘糸がミックスして最外層を形成するスラブ部の少なくとも2種の異色性のスラブ部を糸の長手方向にランダム及び/又は規則的に含んでいる。
【0009】
本発明の複合意匠糸における芯糸としては、仮撚加工が適用されるフィラメント糸であればよく、例えばポリエステル繊維、ポリアミド繊維、セルロースアセテート繊維、レーヨン繊維等が挙げられ、フィラメント糸は、モノフィラメント糸であってもよいが、マルチフィラメント糸であることが好ましい。
【0010】
また、2本の鞘糸としては、染色性の相違に基づき選択して組み合わされる限りにおいては特に制限はなく、例えば分散染料で染色されるポリエステル繊維、易染性ポリエステル繊維、セルロースアセテート繊維、分散染料、反応染料で染色されるポリアミド繊維、カチオン染料で染色されるアクリル繊維、スルホン酸基導入のカチオン可染性ポリエステル繊維、反応染料、直接染料で染色されるレーヨン等のマルチフィラメント糸が挙げられ、これらの染色性の異なる鞘糸の組み合わせとする。
【0011】
また、2本の鞘糸は、染色性が異なれば、それらの一方或いは両方が異繊度糸、異収縮糸、部分配向糸、高応力高収縮糸、極細糸或いはこれらの複合糸等であってもよい。また、2本の鞘糸は、同じ繊度の鞘糸であってもよいが、一方の鞘糸は、異色の色彩による意匠効果を高める上で全繊度の25%以下である繊度の鞘糸であることが好ましい。
【0012】
特に好ましい本発明の複合意匠糸の糸構成は、芯糸がポリエステルフィラメント糸、鞘糸の一方がセルロースアセテートフィラメント糸又はレーヨンフィラメント糸、鞘糸の他方がカチオン可染性ポリエステルフィラメント糸であり、各鞘糸がそれぞれスラブ部の最外層が形成されることにより、最外層の鞘糸に基づきスラブ部に異色性のスラブ部、さらには異感触性のスラブ部を含まれることにより、色彩上だけでなく風合い上からも意匠効果に富む複合意匠糸となし得る。
【0013】
本発明の複合意匠糸は、道中部、スラブ部での一方の鞘糸による他方の鞘糸の押さえ、撚りにより、充分に固定され、集束性が良好で、ずり抜けがない複合意匠糸であり、良好な製織性、製編性を有し、製織、製編して織編物とし、適宜染料により染色したときに、糸の構成、特に鞘糸の構成に基づいて染色された糸のスラブ部の異色効果により、従来の複合仮撚糸による織編物には見られぬ極めて優れた意匠効果を奏する。
【0014】
本発明の複合意匠糸は、基本的には、芯糸の仮撚加工における加撚域に、染色性を異にする2本の鞘糸をそれぞれ独立に供給ガイドを介してオーバーフィード状態で供給し、芯糸の外周に鞘糸を捲回した複合意匠糸を製造するに際し、一方の供給ガイドを、移動可能とすると共に、他方の供給ガイドによる鞘糸の捲き付き振幅域より上流の位置から下流の位置までを往復移動させることにより製造される。
【0015】
より詳しくは、芯糸の仮撚加工における加撚域に、2本の鞘糸をそれぞれ独立に供給ガイドを介して供給するにあたり、2個の供給ガイドのうちの一方の供給ガイドを芯糸の走行路と平行に移動可能にし、他方の供給ガイドによる鞘糸の捲き付き振幅域より上流の位置から下流の位置までの間を往復移動させることにより、一方の供給ガイドが他方の供給ガイドより上流の位置にある状態と、一方の供給ガイドが他方の供給ガイドより下流の位置にある状態とを作り、2個の供給ガイドの相対的な位置関係がランダム及び/又は規則的に反転するように設置して、2本の鞘糸を、それぞれ供給ガイドを介し、オーバーフィード状態で供給して芯糸の外周に捲回させることにより本発明の複合意匠糸が製造される。
【0016】
本発明の複合意匠糸の製造方法においては、上流に位置する供給ガイドを介して供給され芯糸の周囲に捲回された鞘糸の外周に、下流に位置する供給ガイドを介して供給された鞘糸が捲回されるが、2個の供給ガイドの相対的な位置関係をランダム及び/又は規則的に反転させることにより、特に鞘糸の多重捲回のスラブ部において、スラブ部の最外周となる鞘糸がランダム及び/又は規則的に反転し、一方の鞘糸が最外周となるスラブ部と他方の鞘糸が最外周となるスラブ部とが形成する。
【0017】
2個の供給ガイドは、一方の移動可能な供給ガイドの移動を阻害しないよう他方の供給ガイドと芯糸の走行路に対する位置角度をずらして設置し、好ましくはそれぞれ芯糸の走行路に対し80〜200mmの距離に設置する。また、2個の供給ガイドは、一方の供給ガイドを移動可能とし、他方の供給ガイドを固定して設置することが好ましいが、2個の供給ガイドの相対的な位置関係が反転可能であれば、両方の供給ガイドをそれぞれ移動可能に設置してもよい。
【0018】
移動可能な供給ガイドは、芯糸の加撚域であって、他方の供給ガイドによる鞘糸の捲き付き振幅域より上流の位置から下流の位置までの間を往復移動させる。移動可能な供給ガイドの移動速度、往復移動頻度は、任意に設定されるが、供給ガイドを芯糸の走行方向と同方向の下流へ移動させるときは、その移動速度を芯糸の糸速(m/分)の0.3〜0.6倍の速度、供給ガイドを芯糸の走行方向とは逆方向の上流へ移動させるときは、その移動速度を芯糸の糸速(m/分)の0.2〜0.5倍の速度とすることが好ましい。
【0019】
2本の鞘糸は、それぞれオーバーフィード状態で芯糸の加撚域に供給する必要がある。各鞘糸のオーバーフィード率は、2個の供給ガイドの位置関係によりそれぞれ変動可能とし、上流に位置する側の供給ガイドを介して供給するときの鞘糸のオーバーフィード率は、20〜100%、下流に位置する側の供給ガイドを介して供給するときの鞘糸のオーバーフィード率は、70〜140%とすることが好ましい。
【0020】
上流に位置する側の供給ガイドからの鞘糸のオーバーフィード率と下流に位置する側の供給ガイドからの鞘糸のオーバーフィード率は、上流に位置する側の供給ガイドからの鞘糸のオーバーフィード率が下流に位置する側の供給ガイドからの鞘糸のオーバーフィード率より大であってもよいが、スラブ部の最外層のより完全な被覆を得る上から、上流に位置する側の供給ガイドからの鞘糸のオーバーフィード率より下流に位置する側の供給ガイドからの鞘糸のオーバーフィード率を大とすることが好ましく、その差が40%以上あることが望ましい。
【0021】
すなわち、例えば、2本の鞘糸のうちの一方の鞘糸が移動可能な供給ガイドを介して供給されるとき、移動可能な供給ガイドが他方の供給ガイドより上流にあるときの位置を検出し、そのオーバーフィード率を小さくすると共に、移動可能な供給ガイドより相対的に下流となった他方の供給ガイドを介しての他方の鞘糸のオーバーフィード率を大きくし、また、移動可能な供給ガイドが他方の供給ガイドより下流にあるときの位置を検出し、そのオーバーフィード率を大きくすると共に、移動可能な供給ガイドより相対的に上流となった他方の供給ガイドを介しての他方の鞘糸のオーバーフィード率を小さくする。
【0022】
2本の鞘糸は、鞘糸供給ローラによってオーバーフィード状態に供給され、それぞれのオーバーフィード率は、2個の供給ガイドの相対的な位置関係をセンサ−等により検出して予め設定された数値にランダム及び/又は規則的に変わる鞘糸供給ローラの回転数により制御される。また、芯糸は、マグネットテンサ、定速ニップローラ等により一定に供給される。
【0023】
本発明の複合意匠糸の製造方法における仮撚加工には、熱可塑性フィラメント糸の仮撚加工に用いられると同様の1ヒータ或いは2ヒータの仮撚加工機に鞘糸の2個の供給ガイドを設け、一方の供給ガイドを他方の供給ガイドによる鞘糸の捲き付き振幅域より上流の位置から下流の位置までを往復移動可能に設けた装置が用いられる。仮撚加工における仮撚具には特に制限はないが、スピンドル方式のものが好ましく用いられ、また、仮撚数は、32500/D1/2×0.8〜32500/D1/2×1.0(D:全繊度)とすることが好ましい。
【0024】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
【0025】
(実施例1〜4)
2ヒータ方式の、仮撚具としてスピンドルを用いた仮撚加工装置を用い、装置には2個の鞘糸供給ガイドを、一方の供給ガイドは、芯糸加撚域の走行路に対し140mmの距離に固定して設置し、他方の供給ガイドは、位置をずらして芯糸加撚域の走行路に対し140mmの距離に芯糸加撚域の走行路と平行に固定した供給ガイドの上方200mm、下方150mmの間の350mmの距離を移動可能なように設置した。
【0026】
前記装置にて、表1に示す芯糸、鞘糸A、鞘糸Bを用いて、仮撚方向Z、第1ヒータ温度160℃、第2ヒーター温度180℃とし、芯糸をマグネットテンサにて供給し、鞘糸Aを移動可能な供給ガイドを介し、鞘糸Bを固定した供給ガイドを介して芯糸の加撚域にそれぞれ供給ローラにて供給した。鞘糸A供給ガイドが移動して鞘糸B供給ガイドの上流に位置するときの鞘糸Aのオーバーフィード率、鞘糸A供給ガイドが移動して鞘糸B供給ガイドの下流に位置するときの鞘糸Aのオーバーフィード率、鞘糸A供給ガイドが移動して相対的に鞘糸B供給ガイドが下流に位置するときの鞘糸Bのオーバーフィード率、鞘糸A供給ガイドが移動して相対的に鞘糸B供給ガイドが上流に位置するときの鞘糸Bのオーバーフィード率、仮撚数、糸速、温度を、表2に示す条件に設定してそれぞれ複合仮撚加工を行った。
【0027】
【表1】
Figure 0003703945
【0028】
【表2】
Figure 0003703945
【0029】
得られた複合意匠糸は、いずれも長さが0.8〜5cmのスラブ部が糸の長手方向に1m当たり6〜12個の頻度で出現し、スラブ部とスラブ部との間には長さが1〜20cmのストレートな道中部を有するものであった。
【0030】
得られた複合意匠糸を引き揃え、赤色のカチオン染料で捺染により染色したところ、染色糸は、糸の長手方向に長さ70〜90cmに亘る赤色のスラブ群と長さ85〜125cmに亘る無着色のスラブ群とがほぼランダムに混在し、赤色のスラブ群のスラブ部間に長さ1〜20cmの赤色の道中部、無色のスラブ群のスラブ部間に長さ1〜10cmの無色の道中部とを有するものであった。また、得られた複合意匠糸を、青色のカチオン染料と黄色の分散染料で浸染により染色したところ、染色糸は、糸の長手方向に青緑色のスラブ部と黄色のスラブ部とがほぼランダムに混在し、青緑色の道中部と黄色の道中部を有するものであった。
【0031】
(実施例5〜8)
実施例1にて用いたと同じ装置にて、表3に示す芯糸、鞘糸A、鞘糸Bを用いて、仮撚方向Z、第1ヒータ温度160℃、第2ヒーター温度180℃とし、芯糸をマグネットテンサにて供給し、鞘糸Aを移動可能な供給ガイドを介し、鞘糸Bを固定した供給ガイドを介して芯糸の加撚域にそれぞれ供給ローラにて供給した。鞘糸A供給ガイドが移動して鞘糸B供給ガイドの上流に位置するときの鞘糸Aのオーバーフィード率、鞘糸A供給ガイドが移動して鞘糸B供給ガイドの下流に位置するときの鞘糸Aのオーバーフィード率、鞘糸A供給ガイドが移動して相対的に鞘糸B供給ガイドが下流に位置するときの鞘糸Bのオーバーフィード率、鞘糸A供給ガイドが移動して相対的に鞘糸B供給ガイドが上流に位置するときの鞘糸Bのオーバーフィード率、仮撚数、糸速、温度を、表4に示す条件に設定してそれぞれ複合仮撚加工を行った。
【0032】
【表3】
Figure 0003703945
【0033】
【表4】
Figure 0003703945
【0034】
得られた複合意匠糸は、いずれも長さが0.8〜10cmのスラブ部が糸の長手方向に1m当たり4〜18個の頻度で出現し、スラブ部とスラブ部との間には長さ1〜20cmのストレートな道中部を有するものであり、鞘糸Aガイドが上流部に位置するときの鞘糸Aのオーバーフィード率と下流部に位置するときの鞘糸Aのオーバーフィード率との差が大きい程道中部とスラブ部の形態が明瞭となり、またオーバーフィード率の差が小さいとスラブの上にスラブが重なった太いスラブ部が形成されていた。
【0035】
実施例5で得られた複合意匠糸を引き揃え、赤色の反応染料で捺染により染色したところ、染色糸は、糸の長手方向に赤色のスラブ部と無着色のスラブ部とがランダムに混在し、道中部にも赤色の道中部と無色の道中部を有するものであり、実施例6〜8得られた複合意匠糸を引き揃え、赤色のカチオン染料で捺染により染色したところ、糸の長手方向に赤色のスラブ部と無着色のスラブ部とがランダムに混在し、赤色の道中部と無色の道中部を有するものであった。また、実施例5で得られた複合意匠糸を、赤色の反応染料と青色のカチオン染料で浸染により染色したところ、染色糸は、糸の長手方向に赤色のスラブ部と青色のスラブ部とがほぼランダムに混在し、赤色の道中部と青色の道中部を有するものであった。
【0036】
【発明の効果】
本発明の複合意匠糸は、従来の複合仮撚糸とは異なり、一本の糸中に染色性を異にする鞘糸でそれぞれ最外層が形成されたスラブ部が混在し、染色したときに、スラブ部が最外層の鞘糸に対応する異なる色相に染色され得るものであり、同一糸中の長手方向に異色のスラブを現出し、極めて意匠性に富む複合意匠糸となる。また、本発明の方法により、かかる複合意匠糸が仮撚加工により容易に得ることができる。本発明の複合意匠糸は、特に衣料分野における織編物の素材として好適に用いられる。

Claims (8)

  1. 芯糸外周に鞘糸が一重に捲回された道中部及び鞘糸が多重に捲回されたスラブ部とを有する複合意匠糸であって、鞘糸が染色性を異にする2本の鞘糸からなり、各鞘糸がそれぞれ最外層を形成する少なくとも2種の異色性のスラブ部を糸の長手方向にランダム及び/又は規則的に含むことを特徴とする複合意匠糸。
  2. 芯糸が、ポリエステルフィラメント糸である請求項1記載の複合意匠糸。
  3. 2本の鞘糸が、一方がセルロースアセテートフィラメント糸、他方がカチオン可染性ポリエステルフィラメント糸である請求項1又は請求項2記載の複合意匠糸。
  4. 2本の鞘糸が、一方がレーヨン糸、他方がカチオン可染性ポリエステルフィラメント糸である請求項1又は請求項2記載の複合意匠糸。
  5. 芯糸の仮撚加工における加撚域に、染色性を異にする2本の鞘糸をそれぞれ独立に供給ガイドを介してオーバーフィード状態で供給し、芯糸の外周に鞘糸を捲回した複合意匠糸を製造するに際し、一方の供給ガイドを、移動可能とすると共に、他方の供給ガイドによる鞘糸の捲き付き振幅域より上流の位置から下流の位置までを往復移動させることを特徴とする複合意匠糸の製造方法。
  6. 各鞘糸のオーバーフィード率を、2個の供給ガイドの位置関係により変動可能とする請求項5記載の複合意匠糸の製造方法。
  7. 上流に位置する側の供給ガイドを介しての鞘糸のオーバーフィード率を20〜100%、下流に位置する側の供給ガイドを介しての鞘糸のオーバーフィード率を70〜140%とする請求項5又は請求項6記載の複合意匠糸の製造方法。
  8. 上流に位置する側の供給ガイドからの鞘糸のオーバーフィード率より下流に位置する側の供給ガイドからの鞘糸のオーバーフィード率を大とする請求項5、請求項6又は請求項7記載の複合意匠糸の製造方法。
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